部室

合同ライブが終わり、俺たちは部室に集まっていた。泣いていた者も落ち着いたようだ。

絵里：もう一度、皆の前できちんと話してくれないかしら。

勇樹：あぁ、

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海未：…なるほど、確かに言いたいことは分かりました。が、分かりませんね、どうして相談しなかったのですか⁉︎

勇樹：それは…すまん。

真姫：誤って済むこと？っていうか、黙っていた理由を言わないと誰も納得しないわよ。

翔：…自分でも、よく分からないんだ。End∞Lessに入るときも勝負のときも、なんで穂乃果たちに言わなかったのか、自分でもよく分からn

凛：嘘ついてるにゃ!凛には何となく分かるにゃ‼︎

お見通しってわけか…

翔：さっきも言ったろ、俺たちの過去を。そんな中、End∞Lessという特殊な環境に身を投じることになった。幼なじみにも相談したかったんだ。

涙が溢れる

翔：でも、怖かった！周りからまた人がいなくなるんじゃないかって！いつまでも凄いって言ってくれた人なんていなかった‼︎だから穂乃果たちは最後まで側にいてほしかった！迷惑をかけずに、過ごすにはこれしか方法g

穂乃果：いなくならない！嫌いにもならないよ‼︎

翔：ほ、穂乃果？

穂乃果：2人は天才で、End∞Lessのメンバー…それが何⁉︎私たちの知ってる2人は何でもできる私たちの憧れで、かっこよくて優しい、ミューズの一員ってことを除けばごく普通の高校生、高倉翔と武田勇樹だよ！天才とかEnd∞Lessとかは関係ない‼︎皆も2人は普通の高校生として、そして仲間として見ているよ。

8人が頷く。あぁ、信用できていなかったんじゃない。甘えたかったんだな。穂乃果たちなら、自分を受け止めてくれる、そう思って、押し付けて、結局俺たちのことを一番考えてくれてたんだな…

そう思うと涙が止まらなかった。

穂乃果：だから裏切らない。ずっと信頼している仲間だよ！

勇樹：ありがとな。穂乃果。

海未：それで、どうするんですか？2人とも、ちゃんと出来るんですか？

翔：グスッ。 あぁ、出来る。

勇樹の目にも涙が溜まっていた。

勇樹：その前に一つだけ、終斗についてや。

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にこ：人格、ねぇ…

勇樹：あいつは俺たちとは少し違う。歌って踊ることにアイドルの楽しみを見つけるんじゃなく、周りを蹴落として絶望している姿を見ることを楽しみにしている。

花陽：酷い…

希：変態、やね。

翔：だが、一つだけ、戻す方法がある。あいつが提案してきたルールであいつをボコボコに叩き潰すことだ。

絵里：た、叩き潰すってそれで腹を立てるってことはないの？

勇樹：無い。あいつは自分の提案したルールで負けたら多分潔く負けを認める…と思うが。

ことり：思う、って？

翔：俺たちもまだあいつが負けたところを見たことが無いんだ。

勇樹：でも、1度だけ、俺たちの提案したルールでゲームで戦って勝ったんだ。あいつはそのゲームが強く、それも敗者の絶望する顔のためにやっていた。

翔：が、俺たちが勝った途端にただ純粋に遊ぶことで楽しんだ。

真姫：つまり私たちがラブライブで勝つことで終様を純粋なスクールアイドルにできるかもってこと？

翔：あぁ、そうだ。そのためには…

表情がどうしても暗くなる…

凛：にゃ？どうしたの？

勇樹：お前たち9人に終斗を上回ってもらわなきゃならない。

9人の顔も暗くなる。

翔：単純に9vs1じゃない。歌やダンスの陣形が上手くいけば終斗よりいいパフォーマンスができる確率は高い。

海未：逆に言えば少しでも間違えたらほぼ勝機は無い、ということですね…

穂乃果：じゃ、勇樹！翔‼︎頼んだよ‼︎

翔：え？

絵里：そうね、任せっきりってわけにはもちろんしないけど、アイドルのダンスや歌とかについては2人が一番知ってるから。

勇樹：お、おい。俺たちでほんとうに…

穂乃果：大丈夫だよ。言ったでしょ、皆信じてるって。

9人がこちらに笑顔を向ける。殺意の無い、心からの笑顔だった。

翔：分かった。やってやr

花陽：End∞Lessのパフォーマンスはどうするんですか？そっちも全力でやらないと終様が…

勇樹：大丈夫、両方本気でやる。

勇樹の顔が変わる。

穂乃果：おぉ〜。勇樹本気だねー。ま、私たちも全力のEnd∞Lessと戦ってみたいし！

凛：それもそうにゃ〜！廃校とかの前に、全力で戦いたいにゃ‼︎

希：廃校は忘れたらあかんと思うけど…

ハハハハ

翔：じゃ、始めるか。

にこ：顔が変わる。っていう表現がここまで合うって初めてよ。

絵里：まず、何からするの？

勇樹：さっきのやつのやり直し。みんな怒っててすっごいムード悪かったし。

穂乃果：了解‼︎じゃ、皆！

11人全員が輪になる。

穂乃果：ミューズ！ミュージック〜…

全員：スタートー‼︎‼︎