2016-01-07 21:58:36 更新

概要

『艦娘の世界に入り込んだ少女』の続きとなるSSです。楽しんでいただければ幸いです。


居てはいけない



水の滴る音がする。チャポンチャポンって響いてくる。視界は霞んでいるけど、意識ははっきりしてる。



「ここは......?」



『やぁ、おはよう。気が付いた?』



声のする方向を見てみると、中学生位の男の子が居た。頭にフードを被っていて顔は全く見えないけど。



「あなたは...?」



『そうだねぇ~...僕は『観測者』と言ったところかな』



「観測者...?」



どういうことか私には理解できない。『観測者』というのが何かが分からない。



『今までいろんな世界のことを見てきたけど、君と榛名の世界は本当に面白かったよ♪』



「榛名...?」



『うん、さっきも言った通り、君が居た世界の他にたくさんの世界があるんだ』



余計に私の頭の中がこんがらがる。



『別に君は知らなくても良いよ。それと...』



男の子の言葉が、途中で途切れる。



「どうしたの...?」



『...君は『生まれてはいけない存在』だってこと、分かってる?』



『生まれてはいけない存在』なんていきなり言われても私が理解出来るわけ無い。



「どういうこと...?」



『いくつもの世界があったけど、君みたいな『イレギュラー』な存在は始めてなんだよ』



私の存在を否定しているように聞こえて凄く不愉快。イライラもしてきた。



「いったい何が言いたいの?」



『それは、君が分かるんじゃないかな?ね、菖蒲』



いちいち上から目線の言い方が頭に来る。つい言葉がキツくなってしまうのを、何とか堪えて男の子と話をする。



菖蒲「私は、お姉ちゃん達に会いたいの。お姉ちゃんに会わせて」



『お姉ちゃん達...?ああ、鈴谷と熊野のことか。二人は今頃どうしてるだろうな~、もう沈んでるんじゃないかな?』



菖蒲「っ!いい加減に!」



『冗談冗談。ちょっとした冗談だって。そんなに怒らないでよ』



あまりのイライラに堪えられなかった。



『でも、二人の世界に行かせてあげることは出来ない』



菖蒲「どうして...?」



『君が居ると都合が悪いって言えば良いかな?』



菖蒲「訳が分からない...とにかくお姉ちゃんに会わせて」



『はぁ...分かったよ...行けば良い。何が起きても知らないからね』


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みかん5858さんから
2019-08-23 21:07:42

SS好きの名無しさんから
2015-11-03 06:32:21

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