2016-09-16 23:37:02 更新

概要

大変遅くなりました。 陸話です
種田は鎮守府にいる長門より救援を求める緊急電を受け取り、龍驤率いる遠征組とも合流し本国直掩艦隊と共に横須賀港を出撃する。種田が見た驚きの艦とは,,, 本国直掩艦隊とは一体・・・ その謎は読んでから... また深海棲艦の精鋭主力大艦隊との激戦が始まる
※PC版だと見やすいです


前書き

種田は長門からの緊急電を受け急いで支度をしホテルの前で全員の支度が終わるのをそわそわと待っていた。


本国直掩艦隊司令長官齋藤清國との出会いと出撃




種田は他の艦娘より先に支度をし鳳翔と横須賀鎮守府にいる重巡 青葉を迎えに行った。

帰ってくる頃には全ての艦娘が支度を終えホテルの前で待っていた。


種田 「皆聞いてくれ、まず報告が遅れてすまなかった。 今、敵勢力は槨水鎮守府と本国との間の海域に集中し海軍は本国直掩艦隊の出撃を決定し

     た。我々はその艦隊に合流し指示を仰ぐ。 

     皆わかっていると思うが本国直掩艦隊が出撃されるという事は国家の存立に関わるという事だ 詳細の書類は横須賀港への移動途中に配布す

     る。まずは横須賀港に向かうぞ その後全艦出港用意! 」


艦娘の間では不安や困惑の表情をするものが多かったが全員、大きな声で返事を了解した。


全艦娘 「「「 はい!! 」」」


種田と艦娘達は海軍が用意してくれた軍用バスで横須賀港へ向かった。敵勢力の状況や今の日本の対応などを記した詳細な書類を見た艦娘達はとても深刻な表情をしたが国民を助けるためと奮い立っていた。また金剛型四姉妹や神通、高雄型二姉妹などの先輩が後輩を元気づけていた。

しかしその書類に種田の怠慢、軍法会議については一切書かれていないため知るよしもないだろう。


横須賀港へ無事到着をした種田は海軍省副司令官から受け取った書類書かれた直掩艦隊との合流ポイントへ向かうため第一号型輸送船の改造船 ‘奥羽‘ で最終確認を行っていた。 


種田 「最終確認急げ」


機関長 「こちら機関室 最終確認終了問題なし 蒸気圧よし タービンもよく回ってるぜ いつでも出港可能」


被害対策班長 「こちら被害対策班 問題なし」


通信長 「ソナー及び通信機器感度良好 問題ありません」


操舵手 「面舵取り舵、両舷異常なく動きます。」


総合長 「その他人員配置問題なし」


金剛 「主力艦隊は No probremで~す」


神通 「主力護衛艦隊も問題ありません」


龍驤 「遠征艦隊の方も大丈夫やで~」


大淀 「全艦、全乗務員の最終確認完了」


種田 「よし 全艦最微速 出港 目的地 藤島海上要塞基地!」


合流ポイントは横須賀港から東南東30海里 海軍、陸軍、空軍にとっても要塞としては日本最大の藤島海上要塞基地だ。 大きな係留施設に燃料タンク、飛行場、沿岸沿いにある多くの大口径対艦砲、対空砲、航空機が集結する基地だ。

そこまでの海域の制海圏、制空権は我が軍が確保しているため安全に藤島海上要塞基地に到着した。藤島海上要塞が見えてきた時、種田が目にした物は信じられないものだった。


戦艦:大和 武蔵 扶桑 山城   


航空戦艦:伊勢 日向   


航空母艦:大鳳 信濃 


護衛空母:飛鷹  隼鷹   


重巡洋艦:妙高 那智 足柄 羽黒 最上 三隈 鈴谷 熊野


軽巡洋艦: 阿賀野 能代 矢矧  酒匂  球磨 多摩 木曾 天龍 龍田  


重雷装巡洋艦:北上 大井   


駆逐艦: 旧型から新型まで多くの駆逐艦            


潜水艦:伊号、呂号潜水艦


その他「実物」の海防艦と駆逐艦、高雄型巡洋艦の様な艦影が見える。

深海棲艦と対等に戦えるのは艦娘だ 実物の船より小回りがきき、高速、装填速度が早く燃費が良いためである。 

ほとんどの実物の軍艦が解体されたためとても珍しい。

種田はそれにもとても驚いたが、豊富な艦種と名高い艦娘が集結している事にも驚いた。

藤島海上要塞に入港し、港に降りたとき一人の海軍将校がこちらに向かって来た。恐らく副司令官から聞いた齋藤清國海軍元帥だろう。


齋藤 「ようこそ 藤島海上要塞へ 私が海軍省総司令部総司令官、本国直掩艦隊総司令官、その他陸軍、空軍大将の齋藤清國だ。」


種田 「あなたは・・・」


種田は横須賀で彼と何回か会っていた。 そう横須賀港に到着した時、軍楽隊の指揮をしていた将校、海軍省でぶつかったあの若い将校だ。


種田 「あの時の・・・」


齋藤 「えぇ 私もです。まさか海軍省でぶつかったあなたが種田少将だとは思いませんでした。」


種田 「え・・・あぁ あの時は申し訳ありませんでした。」


金剛 「提督 彼は誰ですか~?」


種田 「おい 口を慎め。海軍の一番偉いお方だ」


金剛 「Wow これは失礼したネ 私は金剛で~す。」


種田 「おい!」


齋藤 クスクス「いやいいよ、金剛型一番艦の金剛がこんなにパワフルだとは思わなかった 元気が良くていいね。 金剛は1913年に竣工して約31年間、

        良く戦ってくれてたな。 まぁ最後は老朽化進んでたしな まさかたった2本の魚雷で沈むとは思ってなかったからな・・・」


と齋藤は懐かしそうに語っていた。 その戦争はこことは違う世界で起きた戦争であり、その体験をしたのは艦娘のみである。そのためこちらの世界の人間が知っているわけがないのだ。金剛は驚き、種田は金剛の表情で事実だと分かり驚愕した。


金剛 「何故それを・・・?」


齋藤 「いやいや、すまない さぁこれからについて話そう。私の詳しい自己紹介もね」


種田 「え・・・ はい了解しました。 金剛と加賀は俺と来い。 他艦は別命あるまで自由行動」


全艦娘 「「「 はーい♪ 」」」  




                              

齋藤清國の正体と作戦の立案



種田と加賀、金剛は齋藤に執務室へ通された。するとすでに執務室には若い軍服を着た20代の女性が待っていた。


??? 「お待ちしていました。 どうぞこちらに座ってください」


齋藤 「あぁ 彼女は海軍参謀庁長官だ。海での大きな戦いだと大体、私と彼女で作戦を立案している。まぁ私のパートナー❓ 秘書艦的存在だな・・・」


参謀長 「はじめまして、これからよろしくね。」


種田 「はぁ・・・そういえば疑問なんですが何故あなたはそんなに若いのに海軍のトップになれたんですか? 彼女も・・・」


加賀 「私も同感です。」


金剛 「Yes なんで私があの戦争で沈められた時の詳しい状況がわかるのか不思議デース」


種田と加賀は彼のの功績を知っていたが、それでもこんなに若くして海軍のトップになるのは普通考えておかしい。 参謀長の彼女も齋藤と同じくらいの年で海軍の頭脳のトップになるのも同じだ。 それにあの戦争での金剛撃沈の詳細な状況の説明ができるのだ。疑い持つのはおかしくない。種田の質問を聞いた齋藤は少し驚いたような顔をした。


齋藤 「ほう もうその質問をしてきたか・・・まぁ良い 私の詳しい自己紹介というの

はその事だ。 簡潔に言うと私と参謀長はあの戦争の記憶があるんだ」


種田&加賀 「は・・・?」


金剛 「What?」


齋藤 「実は私達にあの戦争で戦った多くの軍人の記憶があるんだ。金剛が沈むときの乗務員の記憶もあるし、加賀の飛行甲板に爆弾が落ちる瞬間を

    見た乗務員の記憶もな・・・」


金剛&加賀「・・・。」


種田「では他の艦の乗務員の記憶も?」


齋藤「あぁ ある 二人合わせて全艦のな、二人で確認した」


種田 「皆、昔の事あまり話したがらないんですがそれはその戦争で何かあったのですか?」


齋藤 「あぁ 艦娘はその戦争で私達と同じ日本という国の戦闘艦として戦っていたがその戦争が終わったときはもうほとんどが沈んでいた」


種田 「・・・。」


齋藤 「それでだろう...皆話したがらないのは...だってよく考えればいろんな活躍をしても最後は沈んだという事を言うのだからな...」


種田 「そうですか...あともう一つお聞きしたいことがありまして...」


齋藤 「構わないですよ 何だね?」


種田 「海上係留されている実物の戦艦、重巡の事なんです」


齋藤 「あーあ それか...私はあれに乗って艦娘と最前線に行き戦うんだ」


種田 「司令官が直接ですか!」


齋藤 「あぁ そうだ あの記憶があるとな...どうしても乗って自分自身でもこの国を守りたいと思うのだ 艦娘だけではなく」


種田 「人員の問題や運用面では大丈夫なんですか?」


齋藤 「大丈夫だ 海軍の幹部での会議で皆が賛同してくれて海軍にまわされた予算のうち3割を使っていいと言ってくれた。 このおかげで私は

    まだ残っていたり復元された艦を改修し半自動で操作できるようにしたり、装甲の増強やエンジンを最新のものにしたり近代化改修した」 


種田 「よく承認されましたね」


齋藤 「私が実際に結果を出したのだ またそこで重巡、戦艦が一番敵深海凄艦に有効だという事で実物の戦闘艦は重巡と戦艦があるのだ 

     この作戦では私は大和に乗って指揮を執る」


種田 「そういう事でしたか...ありがとうございます いやー大和か...いいな~」 

  

齋藤 「さて長話をしてしまったな この話はいったん区切りをつけて本題といこう。 今回の作戦は我々の本国直掩艦隊が槨水鎮守府までの道を開く 

     その先の事は君に任せるぞ...我々の本国直掩艦隊は本国に迫る敵を迎撃しなければならない 途中までは一緒の行動だがあとは個人個人

     の作戦になる」


種田 「了解しました...ではこちらはこちらで槨水鎮守府周辺の敵艦隊掃討作戦の立案をしたいと思います。」


齋藤 「うん 頼む...艦数は足りているか? 足りないならどこからか呼び出すが...」


種田 「いえ これは槨水鎮守府周辺については私の責任です こちらの方で処理させていただきます」


齋藤 「わ...分かった 頑張れよ」


種田 (うわー 一人で何とかするって言っちゃった...かなり戦力的にまずいのに はぁどうしよう)


齋藤 (えーー まさかの一人で何とか出来るよ宣言 ここは私がかっこよく増援をやろうと言おうとしたのに...)


加賀 「・・・」


金剛 「ていとーく かっこいいデスネーー」


種田 (うわー 加賀がすんごい睨んでるー 絶対俺の考え分かってるパターンだ...金剛それは言わんでくれ...罪悪感しか...)


こうして種田の変な意地(かっこつけたかった)のせいで槨水鎮守府周辺の敵艦隊掃討作戦の立案の開始と齋藤の本国防衛作戦及び種田艦隊護衛作戦の立案が急ピッチで始まった。


参謀長 「ここはやはり...」


齋藤 「いや じゃあこの手はどうだろう」


参謀長&齋藤 「...うーん」


加賀 「・・・」


種田 「・・・」


金剛 「さぁ どうしたのね おかかー ていとーく 立案立案!」


加賀 「どうやって生き残るかの作戦でしょうか」


種田 「・・・すまん」


加賀 「〇〇〇〇」


種田 (今、絶対口パクでなんか言ったよな...こえーーー)


金剛 「どうしたんです 生き残る?」


種田 「金剛 皆と合流してこい」


金剛 「えー なんでですかー」


種田 「おそらく皆離れ離れで行動しているだろうから秘書艦として皆をまとめてくれ」


金剛 「なんだ そういう事だったんですね! わかりました 行ってきマース」 ガチャ バン


加賀 「さてこれで犯行の一部始終を見る人もいなくなりましたし...」


種田 「あ あの 加賀さん」


加賀 「どうされました?」


真顔で聞き返してくるところが余計恐怖を感じる...


種田 「さ 作戦だ 齋藤提督や参謀長さんもいるんんだから」


加賀 「...了解しました」


種田 (こえぇーー)


こうして3日間かけて作戦は実行段階まで完成した。3日間の間は空軍による反復攻撃及び沿岸の大砲で要塞基地にくる敵を何とか退かせた。

しかし敵の通商破壊及び補給基地破壊をしなければ敵は攻撃をし続けてくる。そのため本国直掩艦隊はこの敵補給基地破壊作戦と通商破壊作戦の二つを種田艦隊は槨水鎮守府周辺掃討作戦と余裕があれば本国直掩艦隊の援護に行くことになった。

種田と加賀は齋藤と参謀長と協議し明日、決行することを決め全艦に作戦の詳細と明日朝の出撃命令が下令された。


                                

大規模反攻作戦開始!



作戦当日早朝 港湾施設

種田 「おーい 皆ちゃんと楽しめたかー」


電 「うーん それよりも眠いのです」


暁 「ふん 私はちゃんと早くに寝たもんね」


雷 「すんごい寝癖だねー暁 寝相悪いんじゃないの」


暁 「なっ 何よ 雷だって...」


響 「万全」


金剛 「うぅー騙されたデース ずぅと皆 団体行動してたデース」


川内 「いやー楽しかった 楽しかった わはははー」


神通 「姉さん 朝早いから...」


愛宕 「うふふ 皆 元気ね」


種田 「楽しかったのか 聞きたかったんだが... まぁ金剛から聞いた話では楽しんでたからいいか」


加賀 「・・・」


吹雪 「提督さん 加賀さんと何かあったんですか?」


種田 「ん? いやー何も」


瑞鶴 「提督何かやらかしたでしょう」


種田 「何の事かなー?」


鳳翔 「あの命令書目を通しましたが随分と我々の艦隊は無理をするようですね」


種田 ギク 


鳳翔 「まるであの時の...ようには似ていませんか? てい...種田さん」


種田 「・・・。」 サァー 


種田の顔から血の気が引いていく 他の艦娘たちが種田の様子が変化し話を聞き始めた


種田 「な 何の事やら 鳳翔 提督でいいぞ」


鳳翔 「あら 言ってほしいんですか? 種田提督」


種田 「す すみませんでした」


全員 「「どういう事?」」


鳳翔 「いえいえ 昔話をしていただけですよ」


全員「「なんだー でも聞いてみたいね 昔の提督」」


鳳翔 「まぁ それはあとで」


艦娘たちはまたそれぞれ談話しは始めた。


瑞鶴 「それでどういう事なのよ」


鳳翔 「士気が下がるので皆のまでは言わないですがおそらく何かの意地、もしくはかっこつけるためです」


瑞鶴 「え・・・」


加賀 「・・・。」


種田 「・・・。」


鳳翔 「あら 図星ですか」


瑞鶴 「提督 一回殴ってもいいですか?」


種田 「本当に申し訳ない でも何かあったときは必ず守る 非常事態時のマニュアルも作ってきた 読んでくれ」


・     ・     ・     ・


鳳翔&加賀&瑞鶴 「・・・これなら・・・まぁ許せるかな・・・」


種田 「だろう? ふん 大丈夫だ 何をさっきまでいちゃもんつけてたのやら ん? 」


瑞鶴 「調子に乗るな」


ガス ガス


瑞鶴と加賀がほぼ同時に顔面と腹部を殴った


種田 「ぐふぉ」


鳳翔 「あらあら 二人そろってナイスタイミングね」


瑞鶴 「え・・・また・・・」


加賀 「瑞鶴よくやったわ ナイスパンチよ」


瑞鶴 「え・・・褒めてくれた・・・っていうか名前で呼んでくれた!」


加賀 「っ・・・」


鳳翔 クスクス


瑞鶴 「ねぇ 今初めて私の名前読んでくれたよね? 褒めたよね?」 


加賀 「・・・ん? 何の事かしら?」


瑞鶴 「何その最初の間ー ねぇー」


加賀 「提督 このマニュアルを踏まえたうえでの作戦でしたら秘書艦として作戦実行に賛成します」


瑞鶴 「無視しないでよ!」


鳳翔 「私も異存はありません」


種田 「よし では秘書艦からもokが出たし戦略軍事顧問様からもokがでたし...行くか」

 

瑞鶴 「提督まで 皆無視しないでよ~ 重要じゃん うぅ」


トボトボ


瑞鶴は提督や鳳翔、加賀に無視され半べそになりつつ諦めて翔鶴の方に歩いて行った。


加賀 (ふぅ~ あぶない あぶない つい言ってしまったわ)


鳳翔 「・・・今安心したでしょう 加賀ちゃん」


加賀 「!」


鳳翔 クスクス


種田 「ん? どうした? 加賀と瑞鶴が仲良くなってきているみたいでいいじゃないか」


加賀 「提督はその件について黙っててください」 ガス


種田 「うぐふぉ 朝飯がでてくる・・・」


鳳翔 「汚い発言は控えてください」 ドカ


種田 (・・・チーン) ドタ ピヨピヨピヨ


電 「はわわわ 提督さんが倒れてしまったのです」


雷 「えーー!」


陽炎 「ふん 作戦前になって緊張しすぎたのかしら? 情けねないわね」


愛宕 「あらら」


金剛 「ていとーーく」


瑞鶴 「なんか顔やら腹にはっきりとした足跡がついてるのは私の見間違い?」 ボソ


加賀&鳳翔 「見間違いでしょう?」 ニコ


瑞鶴 「ひっ・・・」 (目で黙っとけって言ってる)


翔鶴 「どうしたの瑞鶴?」


瑞鶴 「え? あは・・・あはは いやー何でもないよ 翔鶴姉 提督さん疲れたのかね」


翔鶴 「そうね 作戦立案から実行まで3日だったからね」


全員 「「あー そういう事か」」


加賀&鳳翔 (結果オーライね)


ズルズル


種田は加賀と鳳翔に引きずられ奥羽の自室に運び込まれ深い眠りについた。

それは加賀、鳳翔の種田に対しての3日間の激務と艦娘を救うために時間を掛けて考えてくれたとはっきりわかるマニュアル作成への気づかいであった。


齋藤 「種田提督? 出港用意願います」


加賀 「提督が今別の用事で席を抜けているため私が一時的に種田艦隊の指揮を執ります ラッパ手 出港用意」


パラパパー パラパパッパパー

ターンターンタンタカタッタ タタタタタ♪


軍艦行進曲と陸空軍の兵士に見送られ本国直掩艦隊及び種田艦隊は藤島海上要塞を出港していった。


                                  

                                   

戦闘海域に突入


出港して間もなく...


齋藤 「あー あー 総員聞いてくれ このマイクは種田の艦隊にもつないでいる 種田艦隊護衛作戦についてだが最終確認をするこの作戦だが種田艦隊     の槨水鎮守府までの海路を途中まで本国直掩艦隊も護衛するというものだ

     本国直掩艦隊だが戦力を分けて種田艦隊に先行して前衛に本国直掩艦隊第二戦隊 種田艦隊を囲むように第一戦隊及び水雷戦隊、後方に

     空母機動部隊で行く。前衛は敵機の早期発見及び潜水艦の警戒、水雷戦隊は側面からの潜水艦の警戒、艦隊上空には随時直掩機による上空     警戒を行う。 敵に遭遇した場合は各司令官の命令を冷静に聞き、行動せよ。 以上だ」


加賀 「やり過ぎとも思えるこの警戒網...さすがね 敵の出方がわからない以上これが最善ね...」


種田 ドタドタドタ「おいおいおい ここどこだよ どうなってんの俺」


加賀 「あらやっと起きましたか。 ここは藤島海上要塞を東に90kmの海域です」


種田 「なんで俺寝てたの」


鳳翔 「疲れて倒れたんですよ」


種田 「?...なんか誰かに蹴られたり暴力を振るわれたような...」


鳳翔 「あら夢でも見てたのでは?」


種田 「そうか?」


鳳翔 「そうです」


種田 「うーん いやでも...」


加賀 「夢です」


種田 「そ そうか まぁそんな事気にしている場合ではないか 状況は?」


加賀 「今のところ接敵はなし。 先ほど齋藤司令より種田艦隊護衛作戦の最終確認が行われました。」


種田 「うん 了解し...」


通信妖精 「 !  本国直掩艦隊直属第一潜水艦隊旗艦 伊400より緊急入電‼ 戦艦を主力とする艦隊1 空母を主力とする艦隊2を発見との事です」


種田 「何! 幻の第一潜水艦隊までこの作戦に参加しているのか...それで位置は?」


通信妖精 「北緯24度45分45秒 東経147度7分50秒 硫黄島より東に500kmの海域 3つ固まって大艦隊を成しているとの事です」


齋藤 「種田 敵がそこにいるという事はもう敵の潜水艦隊が近くにいる可能性がある それにおそらく敵の狙いは空軍の硫黄島航空基地だ」


種田 「硫黄島を失うと戦線がかなり縮小し、本国が危険にさらされますね 」


齋藤 「そうだな まず本国直掩艦隊はこの敵大艦隊を撃沈させ、硫黄島を守る。硫黄島からは全航空機が全力出撃中との事だ」


種田 「ぜ 全機ですか?」


齋藤 「ああ 硫黄島航空基地司令官から 「我が国にとって硫黄島を失ってならない 無人戦闘機による体当たり、重爆撃機による低高度爆撃をも行い     迎撃する」だそうだ 空軍も同じ考えだという事だな 我が艦隊も空軍の後に続く。 種田艦隊は敵艦隊との戦闘途中から乱戦に紛れ離脱し槨水      鎮守府に行け」


種田 「わかりました。 大丈夫ですか?」


齋藤 「それはこちらのセリフだ 大丈夫だ我々はまだやらなくてはならない作戦がある その前にやられては元も子もない」


種田 「そうですね やられなかったら戻ってきて支援します」


齋藤 「あぁ 来れるといいな」


種田 「絶対来れないと思いましたね?」


齋藤 「あぁ そうだ」


種田 「まぁ ですよね」


前衛の本国直掩艦隊第二戦隊から敵潜水艦隊発見の一報が全艦に伝わった


齋藤 「さぁ位置がばれた 敵機が来るぞ 全艦戦闘配置」


種田 「ですね...敵の潜水艦隊はこちらで対処します。龍驤に対潜哨戒機を全機発艦させるよう打電」


通信妖精 「了解!」


通信妖精 「龍驤哨戒機隊より入電 敵潜水艦隊は転舵 撤退していくようですがこのまま追尾するとの事です」


種田 「了解した 無理をしないようにいってくれ」


通信妖精 コクコク


                                     

激戦の開始


通信兵 「齋藤提督 第五航空機動艦隊 旗艦翔鶴より敵艦隊への攻撃機発艦完了との事です。後の指揮権は硫黄島航空基地司令に移行します」


齋藤 「うん わかった」


艦隊後方にいる空母機動部隊は第五航空機動艦隊の増強版だ 第一航空機動艦隊はこの戦いには間に合わなかったため第五航空機動艦隊に護衛空母や護衛艦を増やして本国直掩艦隊の防空の要とし攻撃機・艦爆は少ない。 

今回、敵艦隊の殲滅において齋藤は戦闘艦同士の艦隊決戦で勝負をつけるため最重要優先目標は空母その艦種1つにしぼった。そのため硫黄島航空基地司令にもそのように頼んで了解を得た。また本国直掩艦隊がもつ攻撃機、艦爆全40機の指揮権を硫黄島航空司令長官に預けた。

齋藤は空軍に空での戦いを硫黄島航空基地司令に自らの海軍機をも預け全てを委ねた、硫黄島航空基地司令は海軍の攻撃で敵艦隊の撃滅、また硫黄島に敵が侵入しない事を信じ敵空母を必ずや撃沈させ、敵航空機群を撃墜することを確約してくれた。

齋藤からすればあの世界ではありえない事だがこの世界は違う、軍は軍でもその中で海・空・陸それぞれを尊重しあい、また信じあいこの国を守ろうとしているのだ。齋藤にとって今この戦いが我が国の力が集まり団結して一つになろうとしいる そんな気持ちだった


通信兵 「瑞鶴偵察機より緊急入電 敵機の第一次攻撃機捕捉との連絡 また...これは...」


齋藤 「どうした。 はっきり言え」


通信兵 「それが陸上攻撃機もいるとの事で...」


齋藤 「大丈夫だ想定内だ」


そう 想定内である 普通考えれば硫黄島航空基地の航空戦力と艦載機が戦い合ったところで陸上機が勝つのは当たり前だ。

局地戦闘機や重戦闘機と艦載戦闘機が戦ったらどうなるか...もうお分かりだろう

となれば航空基地一つ落とすには敵も航空基地から空母には搭載できないような巨大な重爆撃機や戦闘機を使う事になるだろう


齋藤 「よし 直掩機全機を向かわせろ 追加での戦闘機も発艦するよう翔鶴に打電 前衛の第二戦隊は秋月に防空指揮をとってもらうよう打電」


通信兵 「はっ わかりました」


齋藤 「第一戦隊は種田艦隊の前に出て第一警戒巡行序列を成せ 種田艦隊の防空戦闘は種田に任せる」


種田 「わかりました こちらはこちらでやります。 戦艦群は射程に入り次第攻撃開始 その他艦は霧島の防空指揮に従え」


種田艦隊艦娘  「「了解」」


通信兵 「敵機来襲まで後20分」 


齋藤 「第一戦隊 対空戦闘用意 全艦主砲対空三式弾装填 各艦指定された空域に発射用意」


第一戦隊 「「了解」」


齋藤 「本艦は砲塔旋回角右14.6度 最大仰角(45°)で待機しておけ 一番主砲を基準に二番砲も発射用意」


通信兵 「提督まもなく前衛艦隊の防空戦闘開始及び主砲射程内に入ります」


齋藤 「直掩機隊に現空域より退避するよう打電」


通信兵 「はい!」



レーダー員 「こちら電探室 三式弾炸裂効果範囲の空域及び周辺空域の味方機になし」


見張り員 「こちら見張り員 最終目視確認終了 味方機なし」


統合長 「前部甲板からの乗員退避を確認」


齋藤 「第一戦隊 主砲一斉射用意 主砲砲術兵 俺の合図で撃て....」


・     ・     ・     ・


通信兵 「提督、敵機 射程内です」


齋藤 「よし 主砲一斉射 撃てー」


ドガアァァァァァァァァァァン


実物の戦艦:大和、武蔵、扶桑、山城、日向、伊勢  重巡:高雄、愛宕、妙高、那智、摩耶 の11艦から三式弾が発射された

砲弾は円を描くように上空へと消えていった。


通信兵 「主砲発射 弾着まで..........10、9、8、7、6、5...だんちゃーく 今!」


ピカッ ドカァァァン


通信兵の今! という声の直後眩しい光と貯めていたエネルギーを開放するような轟音、多くの小さい爆発音、ヒュォォーンという何かが急速に落ちる音など様々な音が聞こえた。

それは三式弾が敵第一次攻撃隊の前で三式弾が炸裂、敵機を撃墜した音だった。

その後再び音は小さいが同じような音が聞こえた。前衛の第二戦隊の三式弾が炸裂したのだろう。

ほとんどの敵機が墜落したが残りの機が諦めずそのまま前衛艦隊上空に侵入しようとしていた。

だがその敵第一次攻撃機隊の勇敢な試みもすぐ失敗した。


通信兵 「前衛艦隊が防空戦闘を開始しました。 第一戦隊全艦主砲発射用意よし」


齋藤 「主砲第二射 一斉射 撃て」


ドガァァァァァン      ピカッ ドカァァァン 


その音が終わったときにはヒュォォーンという音のみが空から聞こえた。戦況は逐一航海日誌に記入されている。

戦果報告 敵第一次攻撃隊ハ前衛艦隊上空侵入前ニ全機撃墜         「本国直掩艦隊航海日誌」より


一方その戦闘中種田が乗る奥羽では...


種田 「...もう一度言ってってくれ」


通信妖精 「敵機 前衛艦隊上空侵入前に全滅」


種田 「...はぁー やばすぎて息が止まるぜ 実物の艦の艦砲だと同艦の艦娘と比べても口径は何倍もあるから射程の大きさも威力も桁違いだな」


加賀 「これには 私も息をのみました...もし私の艦載機がこうなったらと思うととても恐ろしいです」


種田 「だな...空に見えるのは敵の機体を包み込む赤色の炎が空から海に落ちていく様子と黒色の尾、空を包む黒い煙か...」



通信兵 「前衛艦隊より入電 敵第二次攻撃隊を捕捉したとの事です。」


齋藤 「了解した 直掩機隊及び迎撃機隊に敵機の迎撃を打電」


通信兵 「はい!」



敵第一次攻撃隊は圧倒的火力で粉砕したが敵第二次攻撃隊には先ほどとは違う大きな影と邪悪な気を放つ戦闘機がいた...





後書き

ご意見、評価お待ちしております(..)
第漆話はいつになるかわかりません...すみません...
首を長くしてお待ちください


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