聖グロリアーナにて。ダージリン、オレンジペコ、カチューシャ、ノンナがお茶している。

ダージリン「元日に来るって･･･あなた暇なんですの？」

カチューシャ「うるさいわね。カチューシャがいつ、どこに行くかはカチューシャの勝手でしょ！」

ダージリン「はいはい」

カチューシャ「ところでグロリアーナは正月だってのになんだか忙しそうね」

ダージリン「うちは毎年１月１日の夜はオーケストラ部によるコンサートを校内で催してるんですの」

ダージリン「芸術の欠片もないサンダースやおたくの学校と違って優雅でしょう？」

カチューシャ「そ、そんなことないわよ！」

ダージリン「では正月に何かやられるんですの？」

カチューシャ「うぅ･･･それは･･･何も無いけど･･･でも、音楽センスはあるわよ！」

カチューシャ「なんてったってカチューシャの別名は、『ス○ーリンのオルガン』だもの！」

ダージリン(オルガンの名手と言いたいの？随分大きく出たわね)

ダージリン「それ、子供用のちっちゃいオルガンとかじゃないですわよね」

カチューシャ「ちっちゃくなんかないわ！逆にパイプオルガンよ！」

ダージリン(へぇ、意外ですわね･･･)

　　　　　　　　　　＊

カチューシャの帰り道にて

ノンナ「･･･自走砲のカチューシャの別名と言わなければ分からなかったのでは？」

カチューシャ「え？そんなの常識で分かるでしょ？」

ノンナ「それはどうでしょう。司令官カチューシャが自走砲カチューシャに乗って来てその後カチューシャを歌うんですから、部外者にしてみたらもう何がなんだか･･･」

カチューシャ「うるさいわね！分からない方が悪いの！」

ノンナ「はいはい、説明がめんどくさいんですね」

カチューシャ「ああもう！」

　　　　　　　　　　＊

聖グロリアーナにて

オレンジペコ「ダージリン様、お電話です」

ダージリン「はい、もしもし」

西住まほ(電話)「やぁ。電話で悪いが、簡単に年賀の挨拶をと思ってな」

ダージリン「構いませんことよ。明けましておめでとうございます」

まほ「おめでとう」

ダージリン「そういえば、さっき面白いことを耳にしましてよ」

まほ「面白いこと？」

ダージリン「カチューシャが、パイプオルガンをおやりになるんですって」

まほ「カチューシャが？意外だな」

ダージリン「まぁよくあの小さい体で･･･いや、小さい体だからこそと言った方がいいかもしれませんわね」

ダージリン(ノンナさんに肩車してもらって丁度いいくらいですものね)

まほ「小さい体だから･･･こそ？？？」

ダージリン「一回プラウダにお邪魔するのもいいかもしれませんわね。カチューシャは年始ぼっちのようですし、喜ぶかもしれませんわね」

まほ「はぁ･･･。た、確かに、プラウダにはまだ一回も行ったことがないからな」

ダージリン「では、失礼いたしますわ。今年もよろしくお願いいたします」

まほ「おっ、よろしく」ｶﾞﾁｬ

　　　　　　　　　　＊

黒森峰にて

まほ「なんだったんださっきのカチューシャ談は･･･」

まほ「カチューシャはやらかすキャラだから気になるな･･･でも私は忙しくてプラウダになんか行ってられないし･･･」

まほ「そうだ、妹を行かせよう」

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ...

西住みほ(電話)「はいもしもし」

まほ「まほだ。今、暇か？」

みほ「あ、お姉ちゃん。私は暇だけど？」

まほ「さっき聞き齧った話だから確実かどうか分からんが･･･」

まほ「どうやらカチューシャが新春一発芸を披露するらしい」

みほ「ど、どんな？」

まほ「それがだな、カチューシャが小さい体を生かしてパイプオルガンのあの管の中に入るというものらしいんだよ」

まほ(小さい体だからこそ出来ることって、これしかないよな･･･)

みほ「それは見てみたい」

まほ「だろ？だから暇なら今日プラウダに行ってみるといいぞ」

みほ「お姉ちゃんは？」

まほ「私は忙しいからな･･･友人を誘え」

　　　　　　　　　　＊

プラウダにて

みほ「というわけで、三人でプラウダに来たよ」

沙織「なんで私達、予定空いてるんだろうね･･･」

華「私は一応勘当中ですしー」

みほ「カチューシャさんいるかな･･･？」

カチューシャ「ミホーシャ！遊びに来てくれたのね！」

みほ「はい。パイプオルガンを見に来ました！」

カチューシャ(パイプオルガン？ああ、自走砲のことね)

カチューシャ(そっか、大洗にはああいう感じの自走砲は無いから珍しいのね)

カチューシャ「分かったわ！折角プラウダに来たんだし、その威力、見せてあげるわ！」

カチューシャ「それで？何処へやればいい？」

みほ「何処で･･･？」

みほ(当然プラウダでやるものだと思ってたけど、出張一発芸やってくれるのかな？)

みほ「た、確か大洗にもパイプオルガンはあったよね？」ｺｿｺｿ

華「え、えぇ、多分･･･」ｺｿｺｿ

みほ「では、大洗でお願いします！」

カチューシャ「分かったわ！目の前の大洗学園艦に向けて、撃ち方始め！」

大洗学園艦撃沈

終