穂乃果「う～ん、お仕事忙しいみたいだし・・・ね？」

海未「それにしたって、なんだか態度もそっけないのです」ｼｭﾝ

穂乃果「き、気のせいだよ！海未ちゃん悪く考えすぎだって！」

穂乃果（海未ちゃん、このスイッチ入るとめんどくさいんだよなあ）

海未「いいえ！きっともう私の事が好きじゃなくなったんです！」ｵｰｲｵｲｵｲｵｲ

穂乃果「えっと、最後にことりちゃんと二人きりになったときは？その時になにかあったのかも？」

海未「そうですね・・・最後にことりと二人きり・・・先週の土曜日ですかね」

穂乃果「そのとき何かあった？ことりちゃんを怒らせちゃったとか・・・」

海未「いえ、特にそのようなことは・・・あの日は昼間からデートをして、夕方からことりの家に行き・・・」

穂乃果「ふむふむ」

海未「夕飯はことりが作ってくれて・・・一緒にお風呂に入って・・・」

穂乃果「ふむふｍ・・・ん？」

海未「それから夜はテレビでやっていた恋愛映画を見て・・・ムラムラしたのでことりを抱いて寝ました」

穂乃果「ん・・・んん！？だ、抱いた？」

海未「ええ・・・何か？」

穂乃果「いや、もう付き合って長いのは知ってるけど・・・抱くってあの抱く？」

海未「そうですが」

穂乃果「へ、へ～え・・・この海未ちゃんがねえ。そっかそっか・・・そのことでことりちゃんが怒ってるってことはないの？」

海未「それは考えられないですねえ・・・別に初めてってわけでもないですし」

穂乃果「ほぅえぇ～！そ、そうナンダー・・・とりあえず、原因がわからないんだったら直接聞いてみたら？」

海未「それができないから穂乃果に相談してるんですっ！」

穂乃果「ですよねー。じゃあもうあれしかないよ。うん。ご機嫌取り。ことりちゃんの喜びそうな事とかものをあげればいいんじゃないかな」

海未「なんか投げやりになってませんか？」

穂乃果「いや、違うって、うん。もうこれしかないよ」

海未「そ、そうですか？まあ他にいい案もないですし、実行してみましょうか」

―――作戦１　ことりちゃんの好きな食べ物あげよう！―――

海未「ことり！渡したいものが・・・」

ことり「・・・なあに？」

海未「これですっ！角のケーキ屋の生クリームたっぷり使ったシュークリームです。この間雑誌で見て食べてみたいといっていたでしょう？」

ことり「・・・いらない」

海未「え、じゃあこっちはどうですか？有名なお店の虹色マカロンです」

ことり「それもいらない・・・」

海未「じゃ、じゃ、じゃあこれです！高級店の限定品のレアチーズケーキです！」

ことり「・・・」ｺﾞｸﾘ

ことり「で、でも、今はいらないのっ！」

・・・

穂乃果「・・・で、逃げられちゃったと」

海未「もう私はダメです・・・ことりに嫌われたんです・・・」ｵｰｲｵｲｵｲｵｲ

穂乃果「そんな大げさな・・・たぶんおなかいっぱいだったんだよ」

海未「いえ・・・あの後一人でカリカリ梅食べてるの見ました・・・」ｼｸｼｸ

穂乃果「あちゃー。もう次！次の作戦！」

―――作戦２　ことりちゃんとおでかけしよう！―――

ことり「今日はどこへ行くの？」

海未「ええ、今日は遊園地へ行こうかと」

ことり「ふ～ん」

海未（なんですか、その反応は！前一緒に行ったときはあんなにはしゃいで脳トロボイスで「また来ようね♪」って言ってくれたのに！）

―遊園地―

ことり「どれに乗ろっか～」

海未「あ、あれなんてどうでしょう！前回来たときことりがえらく気に入ってたあのジェットコースターです」

海未（さあ！早くその脳トロボイスを聞かせてください！）

ことり「でもあれって結構激しかったよね・・・」

海未「あれが一番お気に入りと前回言ってましたよね？」

ことり「・・・うん、でも今日はいいや」

海未「え？でも、じゃあ何に乗ればいいんですか！」

ことり「観覧車とかゆっくりしたのもあるよ」

海未「そんなんじゃ楽しくないでしょうがあ！ほら、せっかく来たんですしガンガン乗りますよ！」ｶｯ

ことり「ぴっ！？」ﾋﾞｸｯ

ことり「・・・もう、海未ちゃんなんて知らない！」

・・・

穂乃果「海未ちゃんさあ・・・さすがにそれはどうなの」

海未「だ、だっで～前行ったときは甘々ボイスで「せっかく遊園地来たしガンガン乗りまくるよぉ♪」って言ってたしー！」ｽﾞﾋﾞｰ

穂乃果「その日の気分とかもあるじゃん？ことりちゃんのご機嫌を取るのにそんな自分の考えをぐいぐい押し付けちゃあ・・・」

海未「ううぅ・・・私は最低です・・・」

―――作戦３　ことりちゃんに素直な気持ちを伝えよう！―――

穂乃果「やっぱりこれが一番じゃない？変にいろいろするよりはもう素直に言っちゃえば？」

海未「そうですかねえ・・・それにしても素直に気持ちをってなかなか恥ずかしいですね／／／」

穂乃果「・・・毎週のようにことりちゃんを抱いてた海未ちゃんが何言ってるの」ｼﾞﾄ

海未「う・・・そうは言っても言葉にするのは恥ずかしいのです！というわけで、練習してもいいですか？」

穂乃果「穂乃果で？別にいいけど・・・」

海未「おほん、では・・・私はあなたが好きです！大好きなんです！」

ｶﾞﾁｬ

ことり「あっ」

海未「えっ」

穂乃果「えっ」

ことり「うっ！？」ｵｴｯ

穂乃果「ことりちゃん！？大丈夫！？」

ことり「うん、大丈夫・・・でも今日はもう帰るね」

穂乃果「うん・・・お大事に」

海未「・・・見ましたか、穂乃果。ことりは私の顔を見るなりえずいて出ていきました」

穂乃果「これは流石に・・・よし！私がことりちゃんに事情をちゃんと聞きに行こう」

―――ことりの家―――

穂乃果「そういうわけでさ、ことりちゃんどうしちゃったのかなーって」

ことり「うん・・・私も別に海未ちゃんが嫌いになったわけじゃないよ？でも・・・」

穂乃果「でも・・・？」

ことり「結論からいうとね、私・・・できちゃったの」

穂乃果「できちゃった？」

ことり「うん・・・海未ちゃんとの・・・」

穂乃果「？？　んん？？　海未ちゃんとの・・・できちゃった・・・って、うぇええ～！！？？マジで！？」

ことり「マジで」ｺｸﾘ

穂乃果「え、でも女の子同士で赤ちゃんてできるの？」

ことり「今の時代、できるんだよ！世の中に腐女子と百合厨が増えた結果、人間の体が進化を起こして同性同士でも子供ができるようになったんだよ」

穂乃果「ええ・・・なにそれ。それにしてもなんで海未ちゃんを避けるような事を？」

ことり「うん・・・タイミングを見失っちゃって・・・それに海未ちゃんてたまに暴走するでしょ？」

穂乃果「ああ・・・」

ことり「余計言いづらくて・・・海未ちゃんは事情を知らないからしかたないんだけど、最近の海未ちゃんの暴走っぷりを見てたらなんだかこっちもイラッとしてあんな態度とっちゃった・・・」

穂乃果「そっか・・・でも海未ちゃんもアホじゃないし、赤ちゃんできたってわかったら暴走もしなくなるよ。だからちゃんと言いにいこう？」

ことり「そうだね・・・ﾎﾉｹﾁｭﾝありがとう」

―――海未の家―――

ｵｰｲｵｲｵｲｵｲ

オーイオイオイオイ

穂乃果「海未ちゃんの鳴き声が・・・」

ｺﾝｺﾝ

穂乃果「海未ちゃん？ことりちゃんが話があるって」

海未「・・・ことり！？」

ｶﾞﾗｯ

ことり「ﾝﾐﾁｪｰ・・・ごめんね！私、別に海未ちゃんが嫌いになったわけじゃないの！」

海未「へ・・・」

ことり「それでね・・・あのね・・・私のおなかの中には海未ちゃんとの赤ちゃんがいます・・・」

海未「ん？」

ことり「あの・・・そういうわけで、これからもよろしくおねがいします・・・／／／」

海未「ほ・・・本当なのですね！？ことりは私を嫌いになったわけではないと！そして赤ちゃんですか！」ﾋｬｯﾎｰｲ

ことり「うん・・・／／／　冷たい態度とってごめんね」

海未「いえいえいえいえいえ！私こそ暴走気味でことりを振り回しちゃいました・・・」

穂乃果（穂乃果もかなり振り回されたけど）

海未「そうですか・・・これからは二人で、いえ子供含め三人で幸せに暮らしましょう！」

穂乃果（とりあえず、ハッピーエンドだねっ！）

―――数か月後―――

ﾌﾟﾙﾙﾙ

海未『穂乃果～聞いてくださいよ～』

穂乃果「何？お店忙しいから簡潔にね」

海未『ことりがあ～今度は私はお金を使いすぎだって！私はただことりと子供の為を思っていろいろ買っているのに！』

穂乃果「あー、はいはい。じゃあまたね」

ﾋﾟｯ

穂乃果「やれやれ」

終わり