2016-04-07 01:49:25 更新

まほ「皆さん知ってると思いますが、今年の大会には黒森峰10連覇がかかっています。そのような大事な時に隊長を務められることを光栄に・・・・・・」


上級生A「大事な時に、なんで2年生が隊長なのよ」ヒソヒソ


上級生B「仕方ないよ。名門には勝てないね」


上級生C「しかも副隊長はその妹・・・」


上級生B「だってあの姉妹、どうせ小学生くらいの頃から戦車乗ってんでしょ?」


上級生A「私らのことなんて、完全にバカにしてるでしょうね」


エリカ「ちょっと先輩方、隊長がスピーチしてるんですから、静かにして下さい」


小梅「まずいですよ...」


上級生A「はいはい」


上級生C「1年生にまで注意されて、ウチらも墜ちたもんだねー笑」


上級生B「でも1年生もさぁ、つらい立場だよね」


エリカ「えぇ?」


上級生B「あんたらと同じ1年生がもう副隊長をやっている。これがどういうことか分かる?」


上級生B「入学早々、あんたらが将来隊長をやる可能性はゼロになったんだよ」


上級生C「ま、ウチらと違って副隊長ポジは狙えるけどね。今のうちからあの西住みほって子に媚びといたら?笑」


エリカ「・・・・・・」


上級生A「なんかやる気なくなってきたな」


上級生B「どうせなんだかんだで今年も優勝するんでしょ?」


上級生C「それで手柄は西住流のもの。めでたしめでたし」


上級生A「はははは」


まほ「・・・・・・ということで、気を引き締めて練習がんばりましょう」


上級生A「あー終わった終わった」


上級生B「長かった~」


上級生C「戦車乗る前に肩凝りそう。はは」


エリカ「・・・・・・」


小梅「・・・・・・」


エリカ(これでいいんだろうか)


           *


練習試合・vs継続高校


まほ「全車前進」


ガタガタガタガタガタ.....


みほ「あ、あの、そっちのパンターG、運転が少しふらついてるようですけど大丈夫ですか?」


小梅(パンターG通信手)「すいません!ほら、先輩」


上級生B(パンターG操縦手)「はいはい、どうせ私は運転が下手ですよ」


小梅「先輩・・・」


まほ「真面目にやって下さい。いつか事故っても知りませんよ?」


上級生B「・・・・・・」


まほ「みほもしっかりしろ。副隊長なんだから、上級生に対しても毅然としてていいんだぞ」


みほ「はい・・・」


上級生A(ティーガーⅡ車長)「副隊長ってのは、あんたが決めたんでしょうがって感じよね」ヒソヒソ


上級生C(ティーガーⅡ装填手)「いつから家族経営になったんだか」


エリカ(ティーガーⅡ砲手)「・・・・・・」


エリカ(・・・不穏だわ)


mob「敵車両発見!奇襲です!」


みほ「おっ、お姉ちゃん」


まほ「慌てるな。隊形が乱れないように注意しながら、相手の来る方向に車体を向けましょう」


上級生C「へいへい」


上級生A「やばいもう敵が来てる。先頭のBT-42を狙え」


エリカ「はい」


上級生A「撃て!」


ズドン


上級生A「外れた!敵後方に着弾」


エリカ「修正します」


上級生C「よいしょ、よいしょ・・・あ、これ榴弾だった間違えた」ノロノロ


エリカ「・・・・・・」


エリカ「あの、装填早く・・・」


上級生C「はいはい」


エリカ「」カチン


エリカ「試合中ですよ!やる気あるんですか!」


上級生C「なんだと!?1年のくせに!」


上級生A「おい、なに口喧嘩してるんd・・・」


ミカ「トゥータ!」バン!


上級生A「うわあああ」ドカン!


エリカ「撃破された・・・」


みほ「4両撃破された!敵は全車健在!お姉ちゃん!」


まほ「一時撤退する。まだ大丈夫だ」


まほ(いきなり負けそうになるとは・・・なんということだ・・・)


           *


試合後


まほ(なんとか勝てた・・・危なかった・・・)


エリカ「た、隊長!」


まほ「どうした1年?」


エリカ「あの・・・」


エリカ「ティーガーⅡなのに、早々に撃破されてしまい申し訳ありませんでした!!!!」


まほ「あぁ。」


まほ「次から気をつけてくれ」


エリカ「はい!」


まほ「それより、みほを見なかったか?」


エリカ「副隊長ですか?いいえ」


まほ「そうか。さっきから姿が見えんのだが・・・。」


その頃


みほ(私が・・・私が直接言わなきゃ・・・)


上級生A「あれ、副隊長だ」


上級生B「なんかこっちに来るぞ」


みほ「あの」


上級生C「私達になんか用?」


みほ「もっと真面目にやってください」


みほ「全国大会も近いんですし、こんな調子で続けられたら困ります!」


上級生A「へぇ、聞いた?私達が下手だってさ」


上級生B「仕方ないね。戦車道3年目の私達はニワカだもんね」


上級生C「西住流厳しーい」


みほ「ふざけてないでください!今日のは明らかに・・・」


上級生B「あんたこそふざけんなよ!なーに調子乗ってんのさ!」


みほ「ひぃ」


上級生C「おいおい、本気で怒んなよ、1年相手に」


上級生A「そうそう、1年相手に。ねえ?」


上級生B「そうだな。行こう」


みほ「・・・・・・」


           *


まほ「上級生に怒鳴られた?」


みほ「うん。副隊長の私が注意しなきゃと思って言ったんだけど、逆ギレされちゃって・・・。」


まほ「あのなぁみほ、昼間はしっかりしろと言ったが、別に無理することないんだぞ」


みほ「はい・・・。」


まほ「私が解決しよう。みんなを集めてくれ」


           *


黒森峰戦車道メンバー・臨時集会


まほ「皆さんよく集まってくれました。」


まほ「何をやるかって?まぁ、今日の試合の反省会だと思ってくれればいいです」


上級生A「何?」ヒソヒソ


上級生B「絶対ウチらのこと言われんじゃん」


まほ「今日皆の動きを見ていて思ったのですが、あまりに緊張感が無さすぎる」


まほ「特に3年生。去年一昨年の優勝経験が慢心を生み出しているのですか?酷いぞ」


まほ「これじゃ全国大会の優勝どころか、どの強豪校にも勝てない。そこで私は提案します」


まほ「全国大会には1年生と2年生だけで出場する、というのはどうかと。」


上級生B「なっ、正気か!?」


みほ「えぇ...」


エリカ「なんと・・・」


小梅「びっくり」


上級生C「3年生を出さないなんてありえない!」


まほ「確かに経験豊富な3年生を失うことになるのは惜しい。だが私はやる気のある人に戦車道をやってもらいたいのです。」


まほ「たとえ初心者が多くなったとしても、もしくは、出場可能車両が30両未満になってしまったとしても、私とみほの指示通りに動いていれば負ける気はしない」


まほ「どうだ?」


しーん...


小梅「どうだって言われても・・・どう思う?逸見さん」ヒソヒソ


エリカ「私は・・・」


上級生A「あら、誰も反応しないじゃない?」ヒソヒソ


上級生B「もしかして西住流このまま失脚ぅ?」


上級生C「じゃあ次の隊長どうしよっか」


エリカ「ムッ」


エリカ「私は隊長を支持します!」スクッ


小梅「おっ」


まほ「ほう」


みほ「逸見さん・・・」


上級生C「あいつ・・・」


エリカ「隊長についていけば勝てる!私はそう信じています!部隊に隊長の言うことをないがしろにする人間がいるなどありえません!」


小梅「わ、私もそう思います!」


「私もそう思います」「私も」「我も」「その通りだ!」「いいぞ西住流!」「裏切り者は出ていけ!」「マイン・フューラー!」


上級生A「・・・・・・」


上級生B「・・・・・・」


上級生C「・・・・・・」


まほ「みんなありがとう」


みほ「お姉ちゃん・・・」


まほ「それでは」スタスタ


上級生A「あ・・・待ってくれ!」


まほ「・・・おや、あなたは昼間、みほの注意を無視したとかいう」


まほ「何の用です?」


上級生A「その・・・すまなかった。謝らせてくれ」


上級生A「自分の考えが甘かった。反省している。大会に出させないと言われても仕方のないことをしてきたと思う」


上級生A「しかし、私達3年生にとっては今年の大会が最後の大会なんだ。どうか、我々も参加させて頂けないだろうか?」


まほ「・・・・・・」


上級生A「本当に、すまなかったと思っているんだ!同級生にもよく言い聞かせる!」


まほ「・・・・・・」


まほ「私ではなく、みほに謝って下さい」


まほ「みほが赦すというのなら、あなた方の参加を認めますよ」


           *


上級生B「あーあ、あの子が勝手に謝りに行っちゃって、結局試合に出られることになったね」


上級生C「別に出られなくてもよかったのに」


上級生B「ま、あの子(A)はもしかしたら部長になれかもしれない人だから、ある程度ガチ勢なのかもね」


上級生C「それにしても後輩に頭下げるって、プライド無いわけ?」


上級生B「あーあ。西住姉妹にこき使われるのが変わらないんじゃやる気出ないなぁ」


上級生C「くそっ、あの1年・・・余計なことを」


上級生B「あの逸見って子?私のアドバイス通り、副隊長ポジ全力で狙いに行ったんじゃね?笑」


上級生C「そうかもな。うけるわ笑」


           *


半年後・秋


まほの部屋にて


エリカ「あの、隊長」


まほ「エリカか、なんだ」


エリカ「聞きにくいことなんですが・・・」


まほ「なんだよ」


エリカ「昨日今日と副隊長が練習に来なかったのには、何か理由があるんですか?」


まほ「・・・・・・」


まほ「本人に直接訊かないのか」


エリカ「聞きにくい雰囲気で」


まほ「そうか、そうだよな」


まほ「みほはもう練習に来ないよ」


エリカ「やっぱり・・・戦車道をやめたんですか、副隊長は」


まほ「決勝戦であんなこともあったしな」


エリカ「でもやめることないじゃないですか!折角あの時あんなに隊長が庇ったのに!」


エリカ「大体ドジって溺死しそうになった奴らなんてほっとけばよかったんだ!」


まほ「・・・・・・」


エリカ「あの嫌な上級生だって、半年我慢すれば卒業なのに!」


まほ「エリカ・・・」


エリカ「これじゃまるで隊長が・・・」


エリカ「隊長が負けたみたいじゃないですか・・・」


まほ「・・・・・・」


まほ「エリカ・・・すまないな」


まほ「みほのことはそっとしておいてやってくれ」


エリカ「・・・・・・」


エリカ「・・・はい、失礼しました」退室


エリカ「・・・・・・」


エリカ(納得出来るわけがない!)


エリカ(なんで隊長が私に謝るんだ!隊長は何も悪いことなんてしてないのに!)


エリカ(10連覇を逃したことへの非難が隊長を追い詰める・・・)


エリカ(理不尽だ。隊長だって平気なわけがない)


エリカ(隊長を尊敬する者なら誰だって同じ思いを感じてるはずだ!)


エリカ(なのに一人、責任ある立場にありながら早々に脱落した・・・逃げ出した奴がいる!)


エリカ(西住みほ・・・絶対に、絶対に許さない!)



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SS好きの名無しさんから
2018-08-25 10:51:36

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2016-06-21 18:50:09

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2018-08-25 10:51:40

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