2016-06-07 13:16:13 更新

概要

俺ガイルSSです。
主夫になった八幡と、社長になった雪乃。
互いに互いを支えあう関係の中、しかし彼らはお互いに劣等感を感じており、それがとある事件を引き起こす━━
ざっくり言うと、そんな作品に仕上げるつもりです。
というか、これは本当にSSなのだろうか……
随時更新していきます。
亀投稿注意です。


前書き

作者は本作が二度目の投稿となりますので、誤字脱字、ストーリー上の矛盾などが出てくるかもしれません。
そこはどうか、脳内保管等で、宜しくお願いします。
それでは、どうぞお楽しみ下さい。


俺は比企谷八幡。

総武高校2年……だったのは、もう10年も昔の話だ。あれから色々あって、今はあの時の宣言通り雪ノ下雪乃の主夫をしている━━こういう風に言うと俺があの頃から雪乃に気があったかのように聞こえるかもしれないが、まあ、結婚した今となっては、それもあながち間違いではないのだろうと思う。


……いや、今言いたいのはそう言うことじゃなくて。


結婚して5年目、正直罪悪感がヤバい。


毎朝くたびれた顔をして出勤し、そして毎晩さらに、くたびれたを通り越して死にそうな顔をして帰ってくる妻を見ていると、それに比べて俺は一体何をしているのかという気持ちになる。


雪乃の力になってあげれない自分が、嫌になってくる。


俺は俺なりに、せめて雪乃がすぐ休めるようにと色々と気をつかっているつもりなのだが、それでも今のところ、雪乃の体調の維持が精一杯だ。


最近は、あれほど雪乃が愛して止まなかったパンさんもこの家から忽然と姿を消している。

体力の回復に精一杯で精神の安らぎにまで割いている時間がないのだろう。


もはや、無力感を通り越して俺が雪乃を追い詰めているのではないかと思うまである。


どうにかして力になってやりたい━━そんな思いで、しかし、それに対しての自分の力不足を感じながら、今日も俺は会社に向かう雪乃を見送るのだった。




第一章

やはり比企谷八幡は変われない



「……ふぁ」


朝5時。

冬場は寒く、出来ればこのままベッドから出たくはないが、そんなことは言っていられない。

主夫の朝は早いのだ。


「今日は月曜日……燃えるゴミの日だな。」


安直なセリフに聞こえるかもしれないが、実はこうやって逐一声に出して物事を確認すると言うのは、家事をするに当たってとても大切なことである。

下手をすると、


「あれ、俺って次、何をするんだっだっけ……」


となって、また確認する羽目になり、二度手間、つまり時間の無駄になる。

俺は無駄なことは絶対にしたくないタイプだからな。


例えば日曜の朝にそんなことしてみろ。

プリキュアが見れなくなる。


……まあ、最近はそのために30分も時間を使うのが申し訳なくなってきて、見る機会も少なくなってきているんだけど。


雪乃は日曜だろーとなんだろーと連日出勤である。


どうやら、労働基準法というのは労働者のみに適用されるものであって、使用者にとってはどれだけ働こうが関係のないものらしい。

それが本当にそうなのかは知らないが。


まあ、それはともかくとして。


「……ああ、八幡、おはよう。早いのね……」


「……ん、ああ、おはよう」


雪乃が起きてきた。

現在時刻午前5時42分。

ちょうど朝ごはんが出来上がったタイミングだ。


「……それで、今日は何時くらいに帰ってこれそうなんだ?」


「えっと……10時くらいかしら」


……どうやら今日は帰ってこれないようだな。

目線が泳いでるぜ、バレバレだ。


「わかった、じゃ、そうする」


「ええ、何て言うか、その……ありがとう、私のために」


……最近こいつは、全く毒舌を吐かなくなった。

高校時代には、あんなに、息をするように吐いていた毒舌を。


原因はやはり、仕事だろう。

おかげで、日々の会話が味気ない。

感謝の言葉しか並べられていない会話なんか、はっきり言ってうんざりするだけだ。

それでも俺は、


「いや……まあ、仕事、頑張れよ」


こんな答えしか返してやることができない。

気のきいた言葉なんて、返してやることができないのだ。


今日は結婚記念日だというのに……


青春時代、それこそ10年前には、女って、何でそんなに記念日を気にするんだろうな、と思っていたものだが、今となると、その気持ちがよーく理解できる。


要は、口実だ。

大切な人と一緒にいるための口実。

本来女性が立っている方が多いポジションに立ってみて、それが理解できた。


……俺が女性的になった訳じゃないよ?うっふんとか言わないよ?


「八幡、シャワーを浴びてくるわ」


「わかった」


雑談ばっかりでストーリーが全然進んでいない間も、どうやら雪乃は、しっかりと出勤の準備を進めていたようだった。


それから一時間後。


シャワーを終えた雪乃は、用意されていた朝ごはんを食べ、化粧を済ませて、今正に出勤しようとしていた。

俺は玄関先に見送りに行く。


「……できるだけ、早く帰ってくるから」


そう言って浮かべる笑顔でさえ、俺たちがあれほど嫌った嘘や欺瞞で繕われているように感じる。


今の雪乃は。


もはやあの頃の雪乃ではない。


「わかった」


しかしそれは、俺にも言えることなのかもしれなかった。


本当は分かってなどいないのに。

仕事になんかいって欲しくないのに。

つい、「いつもの流れで」言ってしまう。

それが惰性であると知っていても。


「……いってきます」


「いってらっしゃい」


……違う、そうじゃない。

俺は何も変わってなんかいない。


相も変わらず、俺はそれ以外の選択肢を持てないでいるのだ。


10年前のように。



第二章

しかし材木座義輝は暴走する。



その日の午後、俺の携帯にとある人物からの着信があった。

材木座義輝。

10年前、よく奉仕部に依頼をしてきた、常連のうちの1人だ。


今は確か…… 出版社を起こしたんだっけ?


とりあえず電話に出る。


「もしもし」


「ふはははは!我だ!八幡!」


プツッ。


……プルルル。


ピッ。


「もしもし」


「あ、もしもし八幡?我」


「おう、材木座か」


「あー、今時間大丈夫?」


「ん、良いぞ」


……一回電話を切ってから出る。

これ材木座と話すときの常識。

一回目で出ちゃうと、終始あのテンションだから疲れる。


「それで、何の用だ?」


「えっと、仕事だ」


「またか……」


「なっ!ちゃんと報酬は払っておるではないか!無礼な!」


「はいはい……」


材木座は、月1のペースで俺に仕事を依頼してくる。

なんてことはない、ただのモニタリングだ。

材木座のところで発刊した本を読んで、どんな年代の、またどんな性別の人に売れそうかを教える。


……それだけで、何と不労所得が月20000円!

Youtuberもビックリだ。


まあ、あいつがそれで助かるってんなら、断る理由もない。

現に、本屋で「あ、これ読んだやつだ」という本を見つけたこともある。売れたかどうかは知らん。


「……で、今回のは何だ?」


「実はな、今回の原稿は、何と我が直々に書き上げたのだ!」


「……ほう」


こいつ、実はあの2年間で並々ならぬ文章力を身につけ、大学のサークルで見事電撃大賞を受賞、一時期プロのラノベ作家でもあったのだ。


そんなあいつが新作を出すとは。

高校時代とは違ってワクワクするぜ。


「原稿は既に送ってある。では八幡!また会おう!」


「ああ、材木座、待て」


「何だ?八幡、我が友よ」


……そういえば、こいつも一応、社長、なんだよな。


「……聞きたいことがある」


「わかった、手を貸そう」


ただし、

と、材木座は付け加えた。


「我はまだ昼食を取っておらん。場所はこちらが指定する。よいな?」


「ああ、構わない」


「であればよし!今から向かうぞ、八幡よ!」


ピッ。


「わははは!おい秘書よ!我はちょっくらサイゼリヤに行ってくるぞ!」


……あ、あいつ、間違って通話ボタン押しやがったな……


どうやら材木座の携帯はハンズフリー状態のまま放置されているらしく、周囲の喧騒がけたたましく聞こえてくる。

相変わらずうるさい職場だ。

ま、社長があれだからな……


そうして、俺が電話を切ろうとした時だった。


「もしもし、勝手にお電話変わりました。秘書の戸塚と申します。……えへへ、八幡、久しぶりだね」


お、戸塚だ!

やった!


「おう。大丈夫か、職場に毒されてないか?戸塚」


「あはは、とっても楽しいよ!あ、そうだ!そういえば、今度結衣が遊びに行きたいって言ってたから、来週あたり、またお邪魔させてもらうねー!」


「わかった、待ってるぜ!」


「……と、そうだ、もうひとつ。ねえ八幡、材木座くん、八幡と話せると、すっごく喜ぶんだよ!だからさ、えっと、お仕事じゃないときにも、良かったらお話してあげてね!」


「戸塚の頼みだからな、わかった」


「ふふ、八幡らしいや。じゃあ、集合場所はサイゼリヤっぽいから、遅れないようにねー!」


そう言って、戸塚は電話を切った。


来週戸塚が家にくる……


やった!


これはパーティーだな!


久しぶりに由比ヶ浜とも話ができるから、雪乃も喜ぶだろう。


雪乃が居ればだけど……


……


ダメだ。

早く材木座の所に行こう。


俺は、急いでサイゼリヤに向かった。




第三章


そして比企谷八幡は思い出す。





急いで準備を整え、二十分後。

サイゼに着いたはいいものの、結構混んでんな……

辺りを見渡して、とりあえず体格のいいやつを探す。


すると、


「 おーい、八幡!」


そこにはこちらに向かって手を振る天使の姿が!

あとついでに材木座!

材木座、ナイス目印だ!

流石の体格だぜ!


ひとまず、二人と合流することに成功した。

が、材木座は、


「おっと、漆黒の堕天使が我を呼んでいる!とうっ!」


……などと言い、まあ、食事の場なので後は伏せる。


気持ち悪いから黙って行けよ……


しかし、材木座が居なくなったことによって、言っちゃ悪いが、最高の状況が生まれたのだ。


俺は今、戸塚と二人っきりである。


目の前に戸塚。

俺の目の前に戸塚。

いやあ、随分と久しぶりだなぁ……

年甲斐もなく、ついはしゃいでしまいそうである。


……しかし、今はお互い家族持ち。

それに加え、戸塚の方は一家の大黒柱。


見た目はそんなに変わらないけど、やはりどこか、父親としての威厳が感じられるのだった。


「えへへ……やっほー、八幡」


しかし。

やはり戸塚はとつかわいい。


「ねぇ、八幡はご飯食べた?」


「あ……食べたけど」


「そっかー、八幡主夫だもんね!」


……今のはポジティブに捉えて良いのだろうか。


「うちの主婦も、もうちょっと頑張ってくれたらなぁ……」


そう言って、冷たい視線を斜め下に向ける戸塚。

どうやら、由比ヶ浜の料理の腕は相変わらずらしい。


……というか、今、何か見てはいけない物を見てしまったような気がする。



戸塚は、すっかり世の働くお父さんだった……








「はっちまーん!待たせたな!懐かしの剣豪将軍再臨!」


……おっと、どうやら材木座が帰ってきちまったらしい。


「むむっ、何だ八幡!その冷たい視線は!もしや新たなる闇の力、アイズ・オブ・アイスか?」


「あー、また始まっちゃったね……」


「おい材木座、戸塚が引いてんだろ、やめろ」


「いいよ、慣れてるから」


材木座、お前いつの間に戸塚とそんな中に……

あれか、単純接触効果か!?


……とか何とか言って、俺達はしばらくの間、久しぶりの再会を祝うようにはしゃいでいたのだった。


しかし、やはりその時は訪れた。


「……ところで八幡、話って何?」


「そうだそうだ、我も気になってたところだ」


「ああ……そうだったな」


とは言っても、本当に忘れていた訳ではない。むしろ、今までオーバーにはしゃいで、無理やり頭の片隅に追いやっていたようなものだ。


いざ話し始めるとなると、怖くてしょうがない。

しかし同時に、そんな悠長なことを言っていられないのも、また現実だった。


「何でも聞くよ、八幡」


「ああ、遠慮なく話せ」


「……ありがとう」


正直話しづらかったが、俺は、最近雪乃が働きづめで全然休めていないこと、それも、体力、精神力共にもう限界に近いであろうこと、そのせいで、夫婦仲があまり芳しくないことなどを、彼らに打ち明けた。


そして、


「なあ、材木座。お前も一応、雪乃と同じ社長だろ?今の話を聞いて、何か俺にできることがないか、考えつかなかったか?」


……だから何だ、と言われそうな質問だが、俺は藁にもすがる思いで材木座に問う。


しかし、ついにその答えが帰ってくることはなかった。


その代わり、


「……ねぇ材木座くん」


「……うむ」


二人は、俺の話が終わるや否や、何かこそこそと話をし始めた。


「な、何かあったのか?」


「いや、ちょっと……ね」


「うむ……」


「何だよ、その曖昧な返事は」


「だって……ねぇ、材木座くん」


「うむ……八幡よ、これは本当に言いづらいことなのではあるが……」





「「変わったね(な)、八幡」」


「……っ!!」


がばっと、俺の心が抉られる。


それはつまり、この一連の原因は俺にある、ということなのだろうか。


やはり、俺が悪いのだろうか。


……いや、そんなこと、分かりきっていたことだ。


俺が悪い。


それはわかっていた。


雪乃はあんなに頑張っているのだから。


……対して俺は、何もしていないのだから。





*




その後二人は、絶望感にうちひしがれている俺を何とか励まそうとしてくれたのだが、結局、俺の気持ちは晴れることなく、そのまま今日は解散、ということになってしまった。


材木座とはサイゼで別れ、俺は戸塚と一緒に駅前まで歩くことにした━━というより、戸塚が俺のわがままに付き合ってくれて、一緒に帰っている感じだ。







「……八幡」


帰り道、不意に戸塚が口を開いた。


「八幡てさ、雪乃さんのどこを好きになったの?」


「……」


「悩むよね。多分、僕が想像している以上に、八幡は雪乃さんの良いところをいっぱい知ってて、それで、雪乃さんを好きになったんだと思うから」


「……」


「それはわかる……僕も同じ」


「……ああ」


「僕はね、八幡。結衣の夫になって、他はそんなでもないけど、たった1つだけ、自信を持って言えることがある」


「……」


「━━僕は、結衣が今までに出会った男の中で、結衣にとって、一番優れた男だ。葉山くんよりも、八幡よりも」


「……そうか」


「これは別に、そりゃあ結婚したからつまりそういうことだろう、っていう話じゃないんだ。

だから、もし、これで結衣が他の男の人と結婚していても、いやらしい話、それでも僕は結衣と結婚できると思うよ。

それでも結衣は、きっと僕を選んでくれるって、そう確信できる」


「……っ!」


「逆も同じだ。もし僕が結婚していても、どこかで結衣と知り合うことがあったならば、僕はなりふり構わず、結衣に結婚を申し込むだろう。そして一緒に子供を作って、幸せな家庭を築いていくんだ……今のように」




そう言って戸塚は、今までに見たこともないような満足げな顔をして……


そしてまた口を閉じた。





「……俺には」


俺には果たして、そんなことが言えるのだろうか。


相手の幸せを奪ってでも、

自分の幸せを投げ棄ててでも、


それでも一緒になりたい、だなんて……


………………。


違う。


10年前、俺は、彼女にしっかりと伝えたはずだ。


自分の言葉で、ハッキリと伝えたはずだ。


ただそれを、今まで10年間、うっかり忘れていただけ。


ああ、そうだ。


そういうことだったのか……




……瞬間、視界がパッと開けた感覚があった。



横を見ると、戸塚が微笑んでいた。



「……僕の言いたいことは、分かってくれたかな?八幡」


「……ああ、ありがとう、戸塚」


これでようやく、思い出すことができた。


10年前の覚悟を。

俺と彼女の、最初で最大の約束を。


……そういえば、今日は結婚記念日だ。

あの約束を果たすのには、丁度タイミングがいい。


帰ったら、雪乃と二人で話し合おう。


そう思って、俺は戸塚に礼をいい、今度こそ帰路に着いたのだった。




……しかし。


その日、やはりいくら待っても雪乃が帰ってくることはなかった。






第四章


しかし雪ノ下雪乃は煩悶する。






……ふぅ、やっと片がついたわ。

時刻は……午前1時。


ああ、今年もダメだった……


ごめんなさい八幡、あなたも今日が何の日だったか、知らない訳ではないでしょうに……


今日は……昨日は、私達の結婚記念日。


まあ、世の中には、結婚記念日なんてどうでもいい、なんて言う人達もいるのだけれど、私達にとってこの日は、ある特別な意味合いを持っている日でもある……それを八幡が覚えているのかは分からないけれど、毎年、期待してしまうものがあるのも事実。


つまり、私達にとってこの日は、一年の中で、互いの誕生日に続く3番目の記念日。


そんな大切な日を私は、こうして会社にいながら終えてしまった。


今年で3回目、いい加減八幡も怒っているわよね……


「……はぁ」


独りでに出てくるため息も、もう何百回聞いたのだろう。


ため息をすると幸せが逃げて行くって言うけど、もしかしたらそれは、あながち迷信ではないのかも知れない……


「社長、お疲れさまです」


「ええ、お疲れ様。今日はもう遅いから、上がっていいわよ」


「え……あ……分かりました、失礼します」








「八幡……ごめんなさい」






私は、いつからか人の仕事まで背負いたがるようになっていた。


理由は分かっている。

ただの口実作り。

家に帰らないための、詭弁でしかない言い訳を求めているのだ。


八幡のため、と、自分にそう言い聞かせながら。



多分、今更私が家に帰ったところで、きっと八幡は、私の体を気遣ってすぐに寝るよう勧めてくるだろう。


自分の感情に、必死にブレーキを掛けながら、またムスッとした、しかし優しいあの顔で、不満など一切漏らさずに、私を迎えてくれることだろう。


私は、それを見るのが何より辛い。


……彼はずっと隠し通せていると思っているのでしょうけど、実は、私はとっくに気づいている。


彼が、私達の間に子供を望んでいることを。


私だって、子供は欲しいと思っているわ。

あの人の子供を産んで、1日でも早く、今よりもさらに幸せな家庭を作りたい……


でも、未だにそれができないでいる。

私の仕事のせいで。


彼は優しいから、いつも私のことを優先してくれる。


朝も、いつも早い時間からご飯を作ってくれているし、帰ってきても、家の中はいつもキレイに整頓されていて、私がすぐに休めるようにベッドの用意までしておいてくれる。


私も、ついその優しさに甘えて、自分の体調の方をとってしまう……


私のせいで、彼がどれだけ辛い思いをしているか。


私の弱さのせいで、彼がどれだけ心の中で泣いているか。


分からない訳ではないのだけれど、自分ではどうすることもできない。


だから、逃げる。


八幡の優しさを利用して、彼とのコミュニケーションを避ける。


避けつつも、心の中では彼の言葉を待っていたりする。


「……八幡、許して」


今のところそれが、私が言える精一杯の言葉だった。


*


プルルル。


携帯が鳴った。

……葉山くん?

一体何の用かしら……


いや、違ったわ。

そういえば、私が彼に連絡を取ったのだった……

ああ、本当ダメね、私。


ピッ。


「もしもし、葉山くん?」


「ああ、雪乃ちゃんかい?」


「ええ、そうよ。わざわざ連絡してくれてありがとう」


「何だ、覚えていたのか……正直、ちょっと不安だったよ」


そう言って、葉山くんは軽い笑みをこぼした。

彼にまで見抜かれるなんて……


「まあ、こっちもちょうど今、決心が固まったところだからね。タイミング的にはバッチリだ」


「今……?」


「まあ、詳しい話はうちでするんだろう?僕はもう少しで着くところだから、そろそろ雪乃ちゃんにも向かって欲しいかなーって」


「わかった、すぐ行くわ」


「待ってる」


ピッ。


……


本当に、最低な女。

結局、自分のことしか考えてないんだから。


*


あの電話から20分後。

時間通り、私は葉山くんの家に着いていた。


「いらっしゃい、雪乃ちゃん」


「おじゃまします」


リビングに通され、葉山くんは何か飲み物を、と言いキッチンへ、私はそのままソファーに座る。


数分後、葉山くんはワインとグラスを持って戻ってきた。


「あの、私は、アルコールは……」


「ああ、そうなのか。

じゃあ、すまないが僕だけいただくことにするよ……素面じゃ、やっぱり厳しいところがある」


「……構わないわ」


葉山くんは、そう言ってワインをグラスに注ぎ、少しだけ口に含んだ。


「……じゃあ、最後に聞くけど、今からのことを聞いて、決して、雪乃ちゃんは罪悪感を抱かないでくれ。悪いのは僕だ」


「分かったわ……」


「それと……あとはいいか。

じゃあ、短いが、語らせて貰うとしようか。







……僕の別れ話を」



*

知っての通り、僕が結婚したのは7年前のことだ。


大学2年生で、当時の僕は、何も知らないまま家庭をもつことになった。

相手はどこだかのご令嬢。


お見合い結婚。

ほぼ政略結婚みたいなものだった。


それでも僕たちは、最初のころは、とても幸せだったんだ。

子供も作ったし、円満だった。

でも、それを壊したのは僕だ。

僕が彼女を信じきれなかったせいだ。


……ある日のことだ。


僕はその日、接待でとあるホテルのレストランに行ったんだ。

結構名の知れたところでね、それなりに客もいた。

接待は順調、このままいけば、あと数分で終わりそうな、そんな時。


その客の中に、男を連れた彼女を見つけてしまった。


向こうも僕を見つけたようだった。


動揺した。

見間違いだ、と何度も自分に言い聞かせた。詭弁でも何でもいいから、とにかく言い訳がほしかった。

とりあえず、そのときは仕事に集中することで何とか乗り切れた。


問題はそのあとだった。


家に帰ると、彼女はやはり気まずそうな顔で僕を迎えてくれた。


どうしたんだ、とか、何で、とか、僕は彼女にそんな質問すら、弁解の余地すら与えてやらなかった。


もしかしたら、僕の誤解かもしれなかったのに。


僕は、そこまで考えてやることすらできなかった。


そして、その後も僕らの間で話し合いは行われることなく、財産も親権も全て彼女に押し付けて、


結局、僕らは離婚した。


*


「……とまあ、以上だよ」


そう言って彼は、ソファーに深く腰掛けた。


話が終わるころには、すでにワインは無くなっていた。

顔が赤い。

相当アルコールが回っているのだろう。


「ええ……ありがとう、葉山くん」


「礼には及ばないよ。言うなら、それは彼に言ってあげてほしい」


「……どうして?」


「今の僕は、彼のお陰で生きる希望を失わずに済んでいるから。言っちゃ悪いが、今の僕は、10年前の彼みたいなものだからね」


道理で僕は、いつまで経っても彼に追い付けなかった訳だ━━

そう言って彼はミネラルウォーターをグラスに注ぎ、一口含んだ。


「……で、僕からのことだけど」


「……はい」


「単純に、信じてやってほしい。


彼の人格を、何から何まで信じてやってほしい。


世の中には二種類の人間がいるが、彼はそれに値する方の人間だ。


雪乃ちゃんが素直になりさえすれば、彼はきっと君の期待通りの答えを返してくれるだろう。


いいか、嘘はつくな。

自分にも、比企谷にも」


「……はい」


まあ、ただの意見にすぎないんだけどね━━と、彼は言った。


それでも、私にとってそれは大きなヒントだった。


腹を割って話し合う。

今まで逃げてきたことにピリオドを打つ。


無駄なことは一切なし。

それだけで良かった。





話が終わってから、三分くらい経った後、


「……彩加達の方も、上手くいっているかな」


ふと、彼はそう漏らした。


「戸塚さん?」


「ああ……気にしないでくれ。

それよりほら、こんなに遅くなったんだから、電話の一本でも入れておかなきゃ、あの愛妻家はきっと悶絶し出す頃だと思うよ」


「愛妻家……」


確かに、そうだわ。

葉山くんにもだけれど、私が一番助けられているのは、他でもない彼なんだから。


そう思うと、もういてもたってもいられず、私はすぐさま「我が家」に電話をかけることにした。


「葉山くん、ちょっと失礼するわ」


「ああ、構わない」



プルルル。

ピッ。


「もしもし、八幡━━」








第終章


そして、比企谷八幡は取り戻す。






午前4時、起床。


……やはり雪乃は帰って来ていない。


仕方ない、朝食は一人で食べるか……

アイツも忙しいんだろうしな。


そうしてベッドから下りたのだが、部屋の隅に寄せてある洗濯物を見て自分が昨日何をしていたのか、また何をしていないのかを思い出す。


そういや昨日は、結局家事をサボっちまったんだっけ……


今日は火曜日━━不燃ごみを出す時間まで、あと三時間くらいはある。


「今のうちにまとめておかなきゃな……」


そう言って、ゴミ袋を取りにキッチンへ向かおうとしたのだが、寝不足のためか、立ちくらみをおこしてベッドに倒れこんでしまった。


視界が白く染まる。

チリチリと、頭の中が焼ける感覚に襲われる。


それが治るまで約10秒間、俺は電話が鳴っていることに気づけないでいた。


急いで受話器を取る。

発信元なんて、見る暇もなかった。


「はい、もしもし━━」


「もしもし、八幡」


雪乃だった。


「あー、大丈夫なのか?朝食はちゃんと食ったか?」


「いいえ、まだよ」


「……駄目じゃねーか。食え」


「じゃあ、今から帰るから、用意しておいてくれないかしら」


「仕事に遅れるだろ」


「今日は休む」


……休む?


雪乃が……休む?


「何、私に家に居られると、何かまずいことでもあるのかしら、不倫谷くん」


「いや、別に俺には不利益はないんだが……」


ていうか、不倫谷て。


雪乃には失礼だが、俺の方が雪乃の不倫を心配していたまであるってのに……


「じゃあ、あと10分ほどで帰るから、それまでに用意しておいてちょうだい」


「無理があんだろ……」


「いいえ、八幡。インスタント食品は、たった3分であの量がつくれるの。ならば、あなたは10分でその3倍の量を作れるはずよ」


「手料理ってのは、結構手間かかるもんなんだよ」


「知ったこっちゃない。まあ、3倍の量が無理っていうのなら、3倍の味を出せば及第点とするわ」


「さいですか……」


「せいぜい努力することね、インスタント谷くん」


「……てか、その変なあだ名着けるの、今思ったんだが、お前それ天に唾を吐いてるようなものだぞ、比企谷雪乃」


「……」


プッ。


無言で切られてしまった。


「はぁ……心配かけさせやがって」


とは言っても、ついつい顔がほころんでしまう。


嬉しくて仕方がないのだ。


それに。


「……何だかさっきのアイツ、あの頃みたいだったな」


懐かしいあの頃の、

俺が好きだった雪乃を見れた気がしたから。




13分後、予定よりちょっと遅れて雪乃は帰ってきた。


「……ただいま」


「おう」


「朝食は?」


「できてる。風呂も沸かしてある。ベッドも大丈夫だ、すぐに寝てもいいぞ」


「……そう」


しかし雪乃はその3つの選択肢をどれも選ばず、ゴミをまとめていた俺の後ろに黙って立っているのだった。


「……?」


「八幡、話があります」


「お、おう……」


そう言ってソファーに腰を下ろす雪乃。

……まさか、別れ話か?


だが、驚くべきことに、雪乃が最初にとった行動は━━


謝罪だった。


「八幡、ごめんなさい。正直言って、今まで私は、あなたのことを意図的に避けていたわ」


「……お、おう」


「それだけじゃない。あなたを避けるために、わざと仕事を増やして言い訳を作って」


「……」


「それで疲れてしまって、あなたに余計な心配をかけさせてしまって」


「……」


「本当に、迷惑ばかりかけてしまっ、てっ……」


「……」


「ひっ……ぐすっ……ごべんなさぃ……」


雪乃は、泣きだした。


本来なら俺は、ここで雪乃を慰めてやるべきなんだろう。


もしこれが戸塚と話す前の俺だったならば、そうしていたに違いない。


でも、今の俺はあえてそうしない。


それが、あのときの「約束」だから。


「雪乃、10年前の話だが」


「……は、い?」


「俺との約束、覚えているか?」


「やく、そく……」


「そうだ。約束」


「……ええ、覚えているわ」


「そのとき、俺は何て言った?」


「ええと、確か━━」


瞬間、雪乃ははっとした表情になった。

そりゃそうだ。

俺もビックリしたからな、昔の俺達には。


「八幡……」


「……そうだ」


まったく、どうやら俺は、10年前のほうが数段甲斐性があったらしい。


*




10年前。

俺達がまだ付き合いはじめの頃。


俺がまだ捻くれボッチで、雪乃がまだ氷の女王とか呼ばれていた頃。


そして何より、俺達がまだ奉仕部だった頃。


俺たちは、これからのことについて、ある1つの約束をしたのだ。


11月の、秋の日のことだった。






「ねぇ、八幡。私達、晴れて付き合いはじめたのだけれど」


「……そうだな」


「まぁ、これから彼氏彼女の関係になるにあたって、いろいろと不安な点が出てくるに決まっているじゃない?」


「……まあな」


「そこで、私からひとつ提案があるのだけれど」


「……絶対服従とかじゃなきゃ聞いてやる」


「そう……」


「何故がっかりする」


「冗談よ」


「冗談に聞こえないから止めて貰えませんか……」


「まぁ、それは置いといて。


……ほら、私達って、色々と隠し事をしてきたわけじゃない?」


「……そうだな」


「それを、金輪際無しにしましょう。言いたいことはハッキリ言う。お互いに、駄目なところは駄目だと言う。それでどうかしら」


「……お前にしては真っ当な意見なんじゃねーの」


「そう……じゃあ八幡、私、子供が欲しいわ」


「ぐぶっっっ!!」


「あら、私は本気よ。あなたは今、その行為のことを考えただけだからそんなに動揺しているのだろうけれど、私はもう、その先を考えているから、別にそんなことどうでもいいわ」


「さい……ですか……」


「私は、幸せになりたいのよ」


「……」


「……駄目、かしら」


「……6年」


「え?」


「6年先までこの関係が続いていたら、きっと、その、俺もまあ、この関係を本物だと信じられると思うから……そうしたらまあ……考えてやらないこともない」


「……それってつまり、大学卒業したら結婚しよう、ってことかしら」


「ちっ、違えし」


「そう……」


「あっ、違くなくなくなくなくなく……なく……」


「……」


「…………雪乃」


「はい」


「……俺はこのとおり、捻くれボッチだ」


「ええ、そうね」


「だから……この性格だから、きっとこれから、お前にたくさん迷惑をかけちまうかも知れん」


「……ええ」


「それでも……俺達が大人になるまで、付いてきてくれるか?」


「…………はい」




今思えば、この時の雪乃の笑顔が一番眩しかったかもしれない。





「……言質はとったからな」


「またそういうことを言う……この男は」




そして6年後、俺達は結婚した。


しかし、雪乃は既に大学2年で起業ており、卒業後にはもう既に今の生活をしていた。

俺も同様。


もちろん、雪乃が言っていた幸せ━━子供を作ることなんて、している暇すらなかった。


その中でも、彼女はずっと待ち続けていたのだ。


俺からの言葉を。


*


「━━それで、だ」


「……八幡」


「お前はこれまで、ずっと俺に付いてきてくれた……大人になっても。


俺は、充分お前に幸せにして貰っていた。


だから、そろそろ俺も、お前を幸せにしてやりたいと……思う」


「……八幡」


「違うな……」


「え?」


「……俺は、お前との子供が欲しい。俺が、欲しいんだ。ごまかしはなしだ。だから、その、もしお前が良ければ……」


「……分かったわ」


「……いいのか」


「元々は私が望んでいたことよ。断る理由なんてないじゃない」


「仕事は?」


「……あれは、さっき言ったように、私が自ら背負っていた部分が大きいから……」


「……そうか」


「……ねぇ八幡、少しだけ、葉山くんに電話してもいいかしら」


「……奇遇だな。俺も丁度、戸塚に電話したいと思ってたところだ」


そう言って、俺たちはお互いの部屋に行った。


相手が葉山、という事で、少しだけ抵抗を覚えるところもあるが、


……まあ、雪乃なら大丈夫だろう。


それよりも、戸塚に礼を言わなければ。


俺は携帯の画面を開いた。


*


「もしもし、戸塚です」


「ああ、由比ヶ浜か」


「あ、ヒッキー?おひさー!」


「……相変わらずハイテンションだな、お前は」


「えへへー」


「誉めてねーし……相変わらずなのはアホもだったか」


「なっ、ヒッキーひどい!アホ言うな!」


「……はあ、まあいいや。それより、戸塚は?」


「ん?戸塚ですが?」


「お約束のボケはいらねぇよ……彩加だ彩加。名前で呼ばせんな恥ずかしい」


「……ヒッキーキモい」


「……うるせえ」


「まあいいや。さいちゃーん!ヒッキーから電話だよー!」


「うるさいよ由依、聞こえてる」


「あっ、ごめんなさい……」


「……はあ、ごめんね八幡。相変わらずでしょ?」


「……お前は変わったな」


「いやいや、そんなことないよ!……で、上手くいったのかな?」


「……ああ、おかげでな」


「そうか、なら良かった!さすが八幡だね!」


「はは……ありがとうな、戸塚」


「いやいや!あっ、そうだ、じゃあついでだから、あのとき言い忘れてたこと、今言っちゃうね!」


「……何だ?」


「八幡、


……子供って、良いものだよ!」


「……ああ、そのようだな。まあ、その話は、次の休みにでも」


「うん、楽しみにしてるね。じゃーね、八幡」


「ああ」


ピッ。

……本当にありがとうな、戸塚。


*


ピッ。


「もしもし」


「ああ、雪乃ちゃんか」


「ええ……さっきはありがとう」


「いやいや。まあ、ビックリしたのは事実だけど……まさか雪乃ちゃんが、僕の別れ話を聞かせて欲しいなんて言うとはね」


「ごめんなさい、非常識だとは分かっていたのだけれど……」


「気にすることはない。まあ、それが参考になったなら、僕はそれでいいんだ。

……で、どうだったんだい?」


「……大丈夫よ」


「そうか、それは良かった……こんな思いは、しないほうがいいに決まってる」


「……葉山くん」


「あはは……俺も、いつまでもブルーになっている場合じゃないからな……とか言ったりして」


「えっ?」


「実は俺、再婚することになったんだ」


「……え?」


「そんな驚かなくても。今回は、俺からアタックしてみたんだ。大丈夫、今度は上手くいく」


「そう……おめでとう」


「ありがとう……そうだ、そういえば、比企谷に伝えて欲しいことがあるんだけど」


「……何かしら」


「やっと君に並ぶことができたよ、と」


「分かったわ、伝えておく」


「まあ、比企谷のほうが俺を覚えているか心配だけどね」


「それは大丈夫よ。彼は人間観察が趣味だったから」


「はは、それは良かった。まあ、お幸せに、雪乃ちゃん」


「ええ、ありがとう」


ピッ。


*


通話を終えてリビングに戻ると、すでに雪乃がソファーに座っていた。


「終わったのかしら、八幡」


「ああ、そっちも終わったようだな」





……そしてしばらく、リビングが静寂に包まれる。


そりゃそうだ。どちらにしても、言い出すのは緊張する。

でも!


……俺が言わなければ。


「なあ、雪乃」


「……何かしら」


「本当にいいんだな」


「ええ」


「……後悔すんなよ」


「大丈夫よ……あなただから」


「そ、そうか」


「……じゃあ八幡、改めて、よろしくお願いします」


「……おう」






……こうして俺らは、実に10年越しに約束を果すことができた。


……と思う。


まあ、それはこれから分かることだしな……


でもまあ、とりあえず━━





「……八幡、今、私、とっても幸せよ」


「……そうか」





━━来週、戸塚たちには良い報告ができそうな気がする。


後書き

遂に完結いたしました。

途中、作品にミスがあったり、文章力のなさからNTRを仄めかすようなフラグを立ててしまったりなど、様々ありましたが、これまで読んで下さった皆さん、本当にありがとうございました。

次回作は、もっとより良い作品に仕上げられるよう、尽力したいと思います。

それではまた、お目にかかる日まで。


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1: SS好きの名無しさん 2016-04-16 07:25:50 ID: y4nhfQJF

エタらせることさえなければ、高評も酷評もされるし、何より見た人が時間を無駄に過ごさずに済む。

サイゼリア→サイゼリヤだったと思う
中々に期待できそうな感じ頑張ってくれ
的な

2: SS好きの名無しさん 2016-04-16 10:28:33 ID: 1-AuEkNG

↑クッソ上から目線でワロタ

3: SS好きの名無しさん 2016-04-16 10:35:15 ID: eOfOzOyA

葉山隼人があるだけで、雪乃の不倫ルートの危険性を感じますw
がんばって下さい。

4: SS好きの名無しさん 2016-04-17 00:11:42 ID: TxGVULTn

※2 説明が足りないのが俺の悪い癖なんだ
本意は全くと言っていい程違うから、頑張って解読してくれ(説明だるい)←この癖を直す気なんかない

5: SS好きの名無しさん 2016-04-17 01:34:24 ID: xbygRMRu

↑くっさ。癖よりも先にそのキモ痛い性格治るといいね

6: SS好きの名無しさん 2016-04-17 04:30:33 ID: xrCnBEM0

サイゼがショッピングセンター??? はあ???
ららぽあたりと間違えてね

7: SS好きの名無しさん 2016-04-17 10:09:37 ID: tzpwpKly

サイゼはファミレスだよ

8: Kandenchi 2016-04-19 22:40:54 ID: DfZcWoKN

・・・頑張ってください。

9: 観月5987 2016-04-20 00:44:35 ID: K14nF47s

ご指摘ありがとうございます。

申し訳ありませんでした。
まだまだ未熟者なので、こういった間違いはどんどん指摘してくださると助かります。

※サイゼのあたりは修正いたしました。

10: SS好きの名無しさん 2016-04-22 20:42:28 ID: JcW4Yb0w

結局不倫NTR展開かよ・・・最低だなこの雪乃

11: SS好きの名無しさん 2016-04-22 22:14:48 ID: RFa1VCII

いいんじゃない?この雪乃は葉山とお似合いだわ

12: SS好きの名無しさん 2016-04-23 00:57:34 ID: i9EC8Hm7

荒らしは放置がええんやで

13: SS好きの名無しさん 2016-04-23 01:56:14 ID: KRma-7hD

葉山と会う時間はあるのに八幡と会話する時間はないんだな
クズ女の典型じゃねーか

14: SS好きの名無しさん 2016-04-23 07:55:08 ID: mTu2ueRK

最近はこういうNTRものが流行ってるのか?
警告タグにNTRを追加したほうがいいんでは?

15: SS好きの名無しさん 2016-04-24 00:08:24 ID: BzlYcffk

雪乃は元から自分しか信じないからね
結局イケメンに釣られた事も八幡のせいにする

16: SS好きの名無しさん 2016-04-24 01:54:45 ID: iMLcR6NJ

なんで発狂してる人がいるんですかね

17: SS好きの名無しさん 2016-04-25 16:11:56 ID: V7PLu_nr

※1と4の気持ち悪さで感想が消えてしまった。

18: SS好きの名無しさん 2016-11-10 05:53:49 ID: 1Ab73Y23

葉山と一線を越えてはいないギリギリのラインでの浮気?が雪ノ下らしいですね。
個人的には肉体関係があっても良かったけどw


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1: SS好きの名無しさん 2016-04-16 12:39:41 ID: eOfOzOyA

よい

2: SS好きの名無しさん 2016-04-22 20:52:46 ID: JcW4Yb0w

胸糞

3: SS好きの名無しさん 2016-04-23 00:58:14 ID: i9EC8Hm7

支援

4: SS好きの名無しさん 2016-04-24 00:09:18 ID: BzlYcffk

糞過ぎてワロタ

5: SS好きの名無しさん 2016-04-24 08:55:19 ID: djxRT7QK

ついに終わったのか…荒らしは消えなかったな…面白いと自分は思うんだかなぁ…人それぞれなのか。

6: SS好きの名無しさん 2016-06-16 20:00:22 ID: MtG4BMJh

素晴らしいンゴ

7: SS好きの名無しさん 2016-07-17 19:33:04 ID: YrgKXDwO

良かった

8: SS好きの名無しさん 2016-09-17 00:31:33 ID: RPHFG6tt

結局葉山アンチは荒らしってことか

9: SS好きの名無しさん 2016-11-03 21:08:01 ID: C2cINi7W

八幡と雪ノ下の面倒くさい部分をよく表していていいと思う


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