2016-09-29 00:26:34 更新

概要

捨てられた提督は捨てられた鎮守府で居場所を見つけた

仲間を見つけた

演習を無事?に勝利で終わらせた提督

演習の準備やらでゆっくりと出来なかったし

これで鎮守府へ帰ってゆっくりと・・なるわけもなく

研修生となり西鎮守府での一週間を過ごす事になった

仲間の研修生達と共に

そこで提督達は短いようで濃い経験をするのだった

歩き出した提督と共に歩く仲間達

その後ろを着いてくる後輩達

こんな俺にでも出来ることがあるんだって後輩達が教えてくれた

だから、歩いた道を照らして行こうと思う責任を持って

後輩達が歩きやすいように少しでも強く

照らして行こう

この道を


前書き

これは【捨てられた鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と歩み続ける提督】の続編の【大切な鎮守府と歩み続ける提督】の続きになります。まず、それらから見てもらわないと全く分かりません

専門用語とかは全く分かりませんし、文章もおかしかったりしますが、中傷コメなどはせず、気にいらない方はそっと戻るボタンを押して忘れてください

それでも良い方はどうぞ見てやってコメントを残してやってください

キャラ崩壊注意ですよ!


人物紹介


提督「おんぼろ鎮守府のみんなを簡単に紹介しよう(少し未来の設定あり)まずは艦娘から」


【如月】


おんぼろ鎮守府の最初の艦娘だ。


明石さんと遠征中に発見


残念ながら息もなく亡くなっていると思われたが光に包まれ復活


その際艤装が展開され下敷きになり重さに耐え切れず乗って来たゴムボートごと沈没


如月に助けられおんぼろ鎮守府へと案内された


その際如月と同期にウツボもいたが彼は・・・・やめておこう


彼は運が悪かったんだ


本(漫画)の趣味が一緒でよく部屋に読みに行ったりして内容を話したりして盛り上がる


新巻は発売日には既に部屋にあるから凄く助かっている


でも、同じのを二冊ずつ買っているのは何故だろう?しかもそれを隠していたし


俺汚いかな・・・・


字を書くのが苦手だったり時たま暴走する事もある


でも、最近は普通に書けているし落ち着きがあるように思える


西鎮守府の演習の時からだ


それに執務から戦闘までもが飛躍的に上がっている


まるで長い間鎮守府にいたかのように


本当に如月は生まれたばかりなのだろうか


でも、どう変わってしまおうが如月は俺の知ってる大事な存在には変わりない


そう、大事な仲間の一人さ


【電】


孤児院での演説にみんなが否定的な事を言う中で電だけは感動して


俺のストーカーと化した


鎮守府近くで気付き声を掛ける


そして爆発した


入渠ドッグへと着任した


俺の守りたいと言う言葉を信じ自分も守られるのではなく守りたいと言った


その言葉は本気だけど俺も電もまだまだ弱い


だからこれから共に強くなろうと二人で誓った


イタズラが大好きでよくしてくる


相手を殴る事に快感を覚え始めていたりしてどうにかしないといけないと考えているが俺以外に被害がないので微妙な所だ


基本戦闘では主砲は全く当たらないので殴ります


得意技は、なのですインパクト(笑)


口は少し悪いけどなんやかんやで二人でよく馬鹿な事をしたりするが電は文句を言いつつも着いてきてくれるので良い意味での悪友という感じでもある


基本間宮さんの試食会には強制的に連れて行く


そして二人して倒れる


逝く時は一緒だよ・・・


【間宮】


俺より一日早く着任していたが男性が苦手(今はもう平気らしい)だった間宮さんは姿を見せず


でも、料理は作ってくれた(美味しいとは言っていない)


その時にカボチャの姿置きが俺の大好物だと思われてしまい偶に出てくる


明石さんに脅されてやっと姿を現した


そしてその時にはウツボは・・もう・・やめよう


彼は帰る場所を間違えたんだヤカンと海とを・・・


料理の腕は間宮さんというのもあり料理の基本は出来てるのだが・・どうしても個性を出そうとして失敗する


自分のオリジナルにこだわりがあるようで美味しい時と不味い時がある


何かあるのかもしれないけど最近は安定してきている


不味い方へと・・・・


とある人から聞いた間宮さんと言う艦は愛情という力があると知る


大体普通レベルの料理でも凄く美味しく感じるとか


うちの間宮さんは使ってるのかな?


その力のオンオフは出来ないから使ってるとは思うけど


その力を全力で使うオリジナルの間宮アイスを作る事を嫌がっている


その所為でうちの鎮守府の間宮アイスはおんぼろ鎮守府のオリジナルで凄く不味く主に鎮守府内の喧嘩などの抑止力として使われています


因みにこの力の事は間宮さん達以外知ってしまうと大本営の間宮さんに何かしらされるらしい


だから言おう


俺は何も知りません!


【不知火】


元東鎮守府に所属しており、うちには監査の為に来た


最初の印象は目の怖い艦娘だった


その通りで彼女は眼力が凄くて並の相手なら一睨みで硬直させられる程


だけど、少し臆病な所があるので逆に睨まれると自分も動けなくなる


俺が裏切り者の息子だと知っていたが、鎮守府での生活を心配して東鎮守府が運営している提督相談窓口を教えてくれた


これが良くて愚痴から何でも聞いてくれる


今では常連さ


それから不知火は元帥の指示に従って俺の腕を折った


先に言っておくがそうしなければ俺が死んでいた


だから気にはしていない寧ろ嫌な役目を引き受けてくれた不知火には感謝してる


そして元帥に逆らいおんぼろ鎮守府へ異動となった


そしてその時から不知火はもうどんな相手だろうと俺を守ると次は絶対に裏切らないとそう言った


嬉しかったけど守るのは俺の役目だ。艦娘達は海を人々を守って艦娘達は俺が守る


そう心に決めている


それからは色々と世話をやいてくれるようになった


常に近くにいて守ってくれたり必要とあらばトイレにまで出現したりする


ちょっとやり過ぎ感は否めないけど・・


やった事はないけど、多分どんなに遠い場所から不知火を呼んでも来そうな気がする


戦闘面は元は東鎮守府(主に書類関係の仕事をしている)なので如月に比べるとかなり落ちている


だけど、索敵と書類仕事はおんぼろ鎮守府で一番だ


書類仕事が多い時の不知火の格好良さは半端ない!


日にちが明らかに間に合わない程の量の書類が来た時も


提督はそこで見ているだけで良いですと言われた時は惚れかけたくらいだった


勿論不知火だけにやらせるわけにはいかないので俺もやるけど


本当に凄く助かってます


【まるゆ】


退院した後に元帥からプレゼントとと言う名目でうちに来た初の潜水艦だ


気弱そうに見えるけど怒らせると多分一番怖い


元が陸軍の潜水艦だったので知識も陸軍よりだ


その事もあり俺の事は司令官や提督ではなく隊長と呼んでいる


最初こそ何も出来なかったけど


まるゆはすこし覚えるのが遅いだけでちゃんと時間をかければ出来る娘だ


諦めたりもしない根の強い子だ


でも、他の鎮守府でのまるゆ達はすぐに戦闘に出されて轟沈してしまい


うちにいるのが最後のまるゆだ


その所為もあり何か他のまるゆとは違う部分があるらしい


電話番を任せればどんな煩い上層部からの電話もたちまち来なくなる


その代わり電話の替えがたくさんいるようになるけど


大抵投げてしまうから


まるゆは海より地上での戦闘が得意で駆逐漢では弾込め砲撃などをしてくれて凄く役に立っているし潜水も少しなら出来るので救助には適している


甘い物が大好きで特にプリンが大好物で基本駆逐漢の冷蔵庫にはプリンが常にあったりする


潜水艦達は甘い物が大好きで


竿さえ用意すれば何時でも潜水艦を釣ることが出来る


そう、プリンで潜水艦が釣れるのだ


多分オリョール海域に行けば入れ食い状態なんだろうけど・・襲われるだろうな・・


【鳳翔】


如月、電、不知火によるリンチで沈んだ敵からドロップで出てきた初軽空母の鳳翔さん


だけど、艦載機は飛ばず事が出来ないので主に駆逐漢の運転を任せている


それが気に入ってるのか明石さんや夕張さん達と話しながら駆逐漢の改造をしたりしてよく試運転に付き合わされる


かなりこだわりがあるようで細かい改造をしてるらしい


おかげで資源が・・・・


普段はおっとりとした性格をしてるが、駆逐漢の運転と、いざと言う時になると瞬時に物事を判断して動く


俺が高速修復材(バケツ)を飲んでしまった時は迷わず腹パンからの口に指を入れられての背中バンバンをされて死にかけた


結果的に言うと平気だったが高速修復材は人間には毒らしいのでみんなは飲まないようにね


料理の腕は間宮さんよりあるが、それを言うと間宮さんが拗ねるのでみんな言わないようにしている


ちなみにおんぼろ鎮守府での料理体制は、如月、鳳翔さん、間宮さんの三人にその日の当番の人が一人の四人体制である


オリョール海域でのあの一件で鳳翔さんのスク水姿を見たがあれは


たまらん


そして忘れたい・・・俺のスク水姿・・


現時点で未着任の艦娘達(予定、変更の可能性もあり)


【大井】出現予定、研修生編


土木関係に強く多分家くらい建てられるのではないかと思う


額に傷があり小さいけど気にしている


夕張さんがかなり嫉妬している


【曙】出現予定、研修編終了後


メンタルブレイカー


鎮守府を一つ壊滅させた経歴があり


その時のショックで・・・・・


提督がクソ提督に名前を変えようか何時も検討中


提督「次は元艦娘の二人だ」


【明石と夕張】


一番最初に出会った元はガソリンスタンドの店員


工廠を自由に使って良いと言う条件で来てもらい安く艤装管理などを引き受けてもらっていた


怒るとかなり怖い、艦娘相手でも勝つぐらい強いらしいが大和さん相手に互角以上の戦いをしていたと言えばその強さが分かるだろう


それから店を開き他の仕事もやっていたが一人では無理という事で夕張さんが来た


夕張さんは明石さんと古い仲で明石さんの事をよく知っている


艤装の簡単な整備方法を俺に教えてくれたりしてくれた


少しお茶目なところもありノリも良い


大人の余裕とか言ってからかうが少しこっちからかい返しをすると大抵キョどってしまう


お姉さんが聞いて呆れる


まぁ、俺もかなり心臓ばくばくだったけど


夕張さんは言えば大抵は作ってくれる明石さんは面倒くさいと言って作ってくれない・・


更に明石さんは俺のいない間は変わりに提督になれたりする本当に何者なのだろうか


今では工廠はおんぼろ鎮守府専属になってお金も取らなくなり、資材管理や艤装の管理などは全て二人に任せている


そのおかげで最悪資材が尽きる事はない


ただ、深夜は不気味な声が聞こえるがみんな何も聞こえていない事にする


それが暗黙のルールだ


提督「最後はその他になるかな?(予定)」


【憲兵】出現予定、???


超アホ、でも、それなりに強い


【北上】出現予定、研修生編


訳あって艦娘でもなく元艦娘でもない


彼女はノンケである


だけど、彼女なら大丈夫だ


【羽黒】出現予定、未定


孤児院の職員でとある理由から一応おんぼろ鎮守府所属にはなるが基本孤児院にいる


提督「以上がおんぼろ鎮守府メンバー(予定あり)です!これ以外にも増える可能性はあるのであくまで予定ですよ。出現予定もあくまで予定です」


母「最後にこの物語の主人公」


【提督(夕立、時雨)】


私の好きだったあの人とあの娘の大事な息子であり私の宝でもある


寂しがりやで泣き虫だったけど立派になって・・まだ、その面影はあるけど


ちょっと、いえ、かなりムッツリな所もあり


妄想と思い込みが激しい一面も見られる


でも、元気になって良かった・・辛い顔をしてる提督を見るのは辛かった


これからも辛い事があると思うけどきっとこの子ならやり遂げられる


大切な仲間がいるんだから


願わくば提督にとって大切な存在を一人にせずたくさんいてほしい。あの人のようにならない為に


ハーレムを作りなさい!


まぁでも、元帥さんもいるし、それに夕立ちゃんに時雨ちゃんもいるから大丈夫かな


夕立ちゃんと時雨ちゃんがいつか海へ再び出たいと思うように


人類は彼女達の力がきっと必要になるから


絶滅艦娘でありオリジナルである彼女達にそうなるよう願って


提督が本当に人生をやり遂げられるその日までに三途の川を完成させるよう頑張りますね


【軍刀】


西提督から預かっている軍刀


持ち手も鞘もボロボロで他のクソな人達は提督とその軍刀を見てお前にピッタリだなっと馬鹿にする


折れてしまって半分の長さしかないがその刃は他の刀とは比べ物にならないくらい綺麗で鞘に収めている時とのギャップはかなり凄い


外面ばかりを気にするクソ野郎達にはこの刀の凄さは分からない


この軍刀には提督としての誓いを込めている


提督が提督である限りこの刀は提督と共にある


手入れすると光る


刀を抜いて眺めていると数分後に大きく光る


かなり眩しい


鞘に戻すと元に戻る


【その他その2】


【ウツボ】故


墓を立てようヤカンと共に


【吹雪】出現予定???


おんぼろ鎮守府での初???をした艦娘


【現在までに登場している西鎮守府の面々】


西提督、西憲兵


妙高、文月、川内、伊168、愛宕、阿武隈、朝潮、荒潮、祥鳳、雷、その他モブ艦娘達


その他モブの艦娘達は基本艦娘と表記します


【研修生】


黒髪、金髪、メガネ、提督


以上紹介終わり!


本当の演習とは


ーイムヤの部屋ー


黒髪「演習?」


金髪「あの見てるだけでつまらないやらせ感半端ないあれ?」


黒髪「入学してすぐに映像を見せてもらいましたけど・・」


金髪「なんだろうな・・うぉお、海に浮いてるとか艤装すげえーって驚きはしたが・・」


黒髪「演習だってのは分かりますけどあまりに動きとかが綺麗過ぎ?って言うかな?戦ってるようには見えませんでした」


金髪「対戦相手もなんか相手を見て動くのではなく最初から最後まで動きが決まっていてその通りに動いているようにしか見えなかったな」


黒髪「でも、連携は綺麗に出来てましたね・・綺麗過ぎて的にならないか心配だったけど」


金髪「大規模な劇を見てるようだったな他の奴等には好評だったけど。カメラ目線の奴もいたしな。こっち見んなって心の中でツッコミいれてしまった」


黒髪「あ、金髪も気付いていたの?見てビックリしましたよ戦ってるのにカメラ目線って・・完全にやらせだって分かります。やらせ演習なんて見せて何がしたいって話しよ」


黒髪「映画の撮影かっての」


金髪「そうそう、それな演習の演習みたいな感じだったな」


黒髪「まぁ、あれも一つの演習ってのはあると思うんだけど・・」


金髪「戦闘演習って言ってる以上ちゃんと戦えよって話しだ。あれじゃあやる気のない集団行動演習って言われた方がしっくりくるな」


イムヤ「うむ・・・・・」


酷い言われようだけど私もそう思う学生達に見せる演習の映像は見た事あるけどよく見るとおかしな所ばかりでやらせだという事は分かるけどそれを引いても酷い


やる気のない艦娘達、無駄に何故か指揮をしてる提督達のカットインをいれたり


あの二人が言わない事から気付いていないと思うけど


あれは撮影された場所は海ではない


それっぽい動きをさせて後で編集している


だから実際は海にすら出ていない演習(笑)なのだ


危ないと言うのもあるけど見せるならちゃんとしたのを見せて欲しい


これからの子達に未来を託すなら尚更


それにしても編集には気がつけなかったけど・・


イムヤ(この子達・・本当に研修生?普通なら入学してすぐに演習の映像なんて見てもそこまで言える人はいないと思うけど・・本当によく見てる)


イムヤ(面白い子達)


これからが本当に楽しみ


なら、この二人が求めてる演習とはなんなのだろうか?気になる


イムヤ「二人はどういう演習が見たかったの?」


黒髪「私が見たいのはお互いが本気で戦ってる姿です」


金髪「そうだな。轟沈するまでとは言わないけどあの映像の演習には誰一人として勝つっていう気持ちが無いように見えたな」


黒髪「そうそう、仕方なくって感じでした」


イムヤ(そこらのヘボ提督達よりこの子達の方が見る目あるわね・・でも、そうか・・この二人は西提督や提督と同じタイプなんだね。なんて言うのかな?もっと熱くなれよーってタイプ)


イムヤ(最初からそうなのか、それとも誰かさんに感化されたのかな?)


黒髪「だから、演習と言われても失礼だとは思いますけどあまり期待出来そうにないです」


金髪「そうだな」


イムヤ「ふふふ、そう言えるのも今のうちよ」


イムヤ「あれは演習じゃなくてガチの殺り合いだったわね。多分他の娘たちに聞いても前の演習の事を言うくらいね」


黒髪、金髪「「え!」」


黒髪「そ、そんなに凄かったんですか・・」


金髪「それは本当に演習だったのか?」


イムヤ「そうよ、二人が言うお互いが勝つ為に本気での戦いだったわね」


黒髪「うわぁ〜見てみたいです」キラキラ


金髪「その話しには凄く興味がある。聞けるなら聞きたい、いや聞かせてください」キラキラ


黒髪、金髪「「お願いします」」


イムヤ「あまり詳しくは言えないけど少しだけね。それで何が聞きたい?」


黒髪「相手は何処の鎮守府だったんですか?」


イムヤ「う〜〜ん・・ごめんねそれは言えないかな」


鎮守府の名前はやばいよね


金髪「相手の提督はどんな人なんだ?」


イムヤ「ごめん・・それも無理」


それは絶対に駄目


後頭部が薄い人なんて言えば一発でばれる


黒髪「えっと・・演習メンバーは」


イムヤ「ごめんなさい・・・言えません」


編成メンバーで特定されるかも・・


なんでもとくていちゅう?とか言う奴らがいるらしいし


金髪「なら、演習の内容は?」


イムヤ「えっと・・これも駄目だし・・あれもやばいかな・・でも、少しなら・・」ぶつぶつ


どれも衝撃的な展開には提督が絡んでるから話しにくい


釣り上げられた話しなんて恥ずかしくて出来ないし


ジェノサイド提督砲のくだりはもう名前が出てるしね・・


どうしよう・・


そう思っていると二人はそれを察したのか


黒髪「イムヤさん無理には言わなくて良いです」


金髪「そうだな、それでイムヤさんが怒られてしまってもいけないし」


イムヤ「い、いや、そうじゃなくてね?えっと・・う〜ん・・」


イムヤ(今思えば言えない事ばかりじゃない!どれも提督の正体がばれる可能性があるし・・)


イムヤ「えっと・・」


イムヤ(どうしよう・・あんな事言った手前話しを変えるのもなんかな・・期待させるだけさせてこれは酷い・・映像とかなら編集すればどうにか・・やる?うん、これからの若者の為よ!)


イムヤ「二人とも少し待っててくれる?」


黒髪「え?良いですけど」


金髪「用事があるなら俺達は帰りますよ」


イムヤ「ううん、ちょっと西提督の所へ行ってくるから待っててね」ダッ


黒髪「行っちゃったね待つしかないね」


金髪「だな、だがイムヤさんの部屋にこのまま居て良いのか?外で待つか?」


黒髪「良いんじゃない?このままで別に私達泥棒でもないし。待っててって言ってたでしょ」


金髪「一応信用はされてるのか?」


黒髪「さぁ?でも、なんか部屋の外が騒がしいけどお祭りでもやってるのかな?」


金髪「なんか出たらいけないような気がするな」


その頃提督は


ー西鎮守府廊下ー


イムヤ「執務室にいるかな」


イムヤ「ん?」


艦娘達「「「わっしょい!わっしょい!」」」鎮守府内巡礼中


提督「お、降ろしてくれ〜〜」持ち上げられ


雷「ひゃぁあああ〜〜」同じく持ち上げられ


提督さんと雷が一部の艦娘達に胴上げされながら何処かへ向かっていた


何処へ行くのだろう?


イムヤ「なにあれ?何かの祭り?ならあれは人間神輿?でも、雷もいるから人艦神輿かな?ふふふ楽しそう・・っと行かないと」ダッ


目に光は戻った。でも、何処となく元気がないように見えた


どうにかしてあげたいと思った彼女達は考えた


そして皆が演習のあの時を思い出した


海へと投げ出された提督をみんなが提督を支え上げたあの時を


あの時の提督は凛々しくそして輝いていた


その目にその姿に尊敬とはまた違う感情を持ってしまった娘も少なくはない


でも、彼女達はその感情を表には出さない。だって人間である提督が艦娘にそんな感情は持たないからだ


彼女達は自分が兵器だと自覚している


でも、提督は艦娘だとか人間だとかは気にもせず艦娘達も普通の女の子だと思っている


現にあの時も少しドキドキしていた


幸いなのはそれを彼女達が知らない事である


もし知ってしまえば・・・・・


そして彼女達はあの時のように支えてあげればあの時の凛々しく輝いた提督が戻ってくると


そう信じて


提督をみんなで持ち上げついでにあの時の勝利を祝う意味で胴上げをする


演習など終わってしまえば敵味方は関係ない


彼女達も提督の勝利を祝いたかったのだ


そして提督の光を取り戻した雷にも感謝の意味も込めて一緒に胴上げする


艦娘達「「「わっしょい!わっしょい!」」」


提督「て、天井にあたるって!うわぁあ!」


雷「ひぐぅううう〜〜」


やがてテイションMAX状態になり艦娘達は提督と雷を胴上げしながら鎮守府を周り出したのだった


そうする事で何かしら恩恵があると思い


そして戻って黒髪達は


ー10分後ー


黒髪「そう言えば耳たぶがちぎれてるけど大丈夫?昨日ピアスごと引っ張られたもんね」


金髪「まぁ、痛いがこの痛みは俺の変わるきっかけの一つだった。そう思うと苦じゃないし昨日治療もしてもらってるし時期に治る」


金髪「それに朝潮さんに嫌と言うほど謝られたしな。どうやらピアスは磁石タイプだけしか知らなかったようだしな」


黒髪「ふ〜ん、でも、もうピアス付けられないね」


金髪「もうしないから必要ない」


ー30分後ー


金髪「黒髪って小さいよな。駆逐艦の娘達と変わらないくらい」


黒髪「喧嘩なら買うけど表出る?それともセクハラで訴えて欲しい?どうせ!胸はAもありませんよ!」


金髪「いや、身長の話なんだが・・なんだAもないのか・・気にするな」


黒髪「っ!煩い!人が気にしてる事を言わないでくれる?身長だって気にしてんだから!」


金髪「すまん・・・・」


黒髪「ま、まだ成長期終わってないし・・たぶん」


金髪「本当に同い年なんだよな?18なんだよな?」


黒髪「そうよ!悪い?」


金髪「・・・・・すまん」


黒髪「謝るな!」


ー1時間後ー


黒髪「遅いね・・・・忘れられてる?」


金髪「まだ、1時間だろ?大丈夫だ。もうすぐ来るさ」


黒髪「だと良いけど・・」


金髪「今思ったんだが敬語じゃなくなってるな」


黒髪「敬語で話せって事?」


金髪「いや、そう言うわけじゃない寧ろ普通に話してくれた方が良い。俺に敬語なんて使うな。だけど大将には」


黒髪「分かってるって一応上官だからね。いけ好かないやつならまだしも、あれでも少しは信頼してるし良くは分からないけど他の人とは違う感じがする」


金髪「あぁ、俺もそう思う大将は凄い人だ」


黒髪「でも、提督になれるかは微妙ね」


金髪「いや、大将なら立派な提督になれる俺はそう信じてる」


黒髪「じゃあ、そうなったらその鎮守府にでも雇ってもらおうかな?提督になれたらの話だけど、ふふふ」


金髪「それ良いな!その時は俺も頼むか」


ー2時間後ー


金髪「遅いな・・忘れてるのかもな」


黒髪「やっぱりそうよね・・」


金髪「なにか無駄な時間を過ごしてるような気がするのだが・・」


黒髪「大丈夫、朝の方がもっと酷かったから・・」


金髪「どうする?」


黒髪「もう少し待って来なかったら行ってみる」


金髪「そうするか」


その頃メガネは


駆逐艦達「「「すぅー・・」」」昼寝中


文月「ふにゅ〜」昼寝中


メガネ「・・・・・・・」ナデナデ


メガネ「・・・・ふぅ」エプロン姿に絵本を持って


一緒に遊んでいた駆逐艦達を眠らせていた


そして提督は


艦娘達「「「えっほ!えっほ!」」」まだまだ巡回中


艦娘「みんな頑張って!ファイト!」


艦娘達「「「おおーー!!」」」


提督「何時になったら降ろしてもらえるのかな雷、雷?」


雷「」気絶中


提督「雷ぃいい!!」


戻って黒髪達は


ー3時間後ー


金髪「ん、やばい眠っていたか」


黒髪「すぅー・・・」睡眠中


金髪「今時間は・・もう3時間か、やっぱり忘れているのか?」


金髪「仕方ない呼びにでも・・ん?なんだこれは?」


近くに編みかけの編み物があった


金髪「イムヤさん編み物をするのか、おっとあまり部屋を物色してはいけないな・・だが、何を編んでるか気になるな」


金髪「・・・・・」チラッ


黒髪「ふふ・・・・」睡眠中


金髪「少しだけ見てもいいよな?」


それは編みかけのパンツだった


金髪「男物のパンツだよな?て事はやはり西提督さんにか」


好きな人に編み物をプレゼントするのは中々良いな


でも、なんでパンツ?他になかったのか?もうすぐ完成っぽいが・・


金髪「ん?・・なんで尻の一部分だけ穴が空いてんだ?いや、これはわざと空けてるようだ」


まさか?いや、それはないだろう


歯型が見えるようにとか考えている俺はきっとおかしいんだ


そう、俺がおかしい


黒髪「ふぁ、あ、寝てた」ビクッ


金髪「黒髪起きたかそろそろイムヤさんを探しにいー」


ガチャ


イムヤ「ごめんね!ちょっと遅くなっちゃって」


イムヤ「でも、演習の時のDVD借りてきたから」


黒髪、金髪「「おお!!」」


その瞬間この3時間が無駄ではなかったと二人は思った


イムヤ「DVD借りるのとちょっと編集に時間かかったけどこれなら見ても大丈夫よ!」


期待に胸を膨らませる二人


完全に保育士と化したメガネ


未だに降ろしてもらえず西鎮守府を巡回中の提督


研修とはなんなのだろうとか思ったら負けですよ!


極秘だらけの演習映像


ー西鎮守府食堂ー


金髪「これは・・・」


黒髪「すごい数ね」


イムヤ「はは・・どうしてこうなったのかな?」


気付いたら食堂での鑑賞会が開かれる事になった


あの演習を見たいと言う娘がイムヤさんの部屋の前で行列を作っていたのだ


その時の演習メンバーと仕事中の一部の艦娘と保育作業中のメガネと巡回中の提督と書類仕事で半泣きの西提督さん以外の全員が食堂に集まった


実際に見た娘達はもう一度見れると喜び


あの時見れなかった娘は期待に胸を膨らませている


本来なら艦娘達にですら演習の映像を見せてもらえるのは中々ない


極秘資料扱いになるからだ


それが見れると聞けば居ても立っても居られなかったのだ


イムヤ「・・・・やばいかな」


みんなが期待する中でイムヤさんだけは冷や汗をかいていた


金髪「ん?」


黒髪「早くお願いします」ワクワク


艦娘達「「「うんうん」」」


イムヤ「じゃ、じゃあ・・始めるよ」


震える手がDVDデッキへとディスクを入れる


イムヤ「ゴクリ・・再生するよ」


皆が頷く


そして再生ボタンを押した


西提督『演習の開始を宣言する!』


西提督さんの声が高らかに聞こえる


その声だけでも気合いが入ってるのが分かる


そして相手の司令官も開始宣言をする筈だ


しかし、そこにあったのは


相手司令官『了承します!』低い声(ボイスチェンジャー)


刑事ドラマとかで犯人から掛かってくる電話の時の低いあの声


そして顔にはモザイク


警察24時でよく見るなこれ


一部の娘が声に怯えているな


しかもその声はテレビで聞く犯人ボイスより更に低くい声になっている


ちょっと恐いな


あと、細かい声が聞き取れない


艦娘達「「「・・・・・・・」」」


金髪、黒髪「「・・・・・・」」


少しそわそわしていたがやがてみんな黙って見ていた


これくらいは仕方ないと思っているのかそれとも後で騒ぐのか


イムヤ「・・・・・・」ゴクリ


しかし、違和感を感じる・・ああ、そうか、なんで人である両方の司令官二人が海に出てるのか


金髪「まさか・・・」


黒髪「あの二人も戦うとか?」


イムヤ「そうよ!そうなの!この二人も艦娘達だけには戦わせないってお互い船を用意して戦ったのよ!凄いでしょ!ね?」パァッ!


黒髪「でも、船にもモザイクが・・」


イムヤ「そこはまぁ仕方ないのよ」


金髪「武装してるなら極秘扱いになるのだろうけど・・船のモザイクに顔のモザイク」


黒髪「相手の司令官の身体だけがモザイクの間から見えてるのって・・」


イムヤ「で、でも、ほら船に乗ってる他の艦娘の娘達も見えるでしょ?」


黒髪「はい、相手の司令官同様顔にモザイクがかかってるので実質見えてるのは身体だけですね」


金髪「モザイクとモザイクから姿を見せる身体・・・一層の事船ごと全てモザイクにした方が見やすいな」


黒髪「その周りにいる娘もモザイクが海に浮いてるようにしか・・」


イムヤ「こ、これから面白いからね?ほら、艦載機飛ばしたわよ」


艦載機までモザイクなのか・・


相手司令官『おお!』超低い声


艦娘「はぅ」ビクッ


一部の娘が泣きそうになってるぞ


声が変えられてる所為で咆哮にしか聞こえない


そして


黒髪「艦載機落ちたけど・・・」


相手司令官『おお!!』超超低い超え


落ちた事に驚いたのか相手の司令官が更にさっきより大きな声(咆哮)をあげた


艦娘「「恐いよぉおお、うわーーん」」ダッ


何人かの娘が逃げ出した多分駆逐艦の娘だ


イムヤ「やっちゃったかな・・・万が一でもばれないようにボイスチェンジャーにボイスチェンジャーを重ねたのが駄目だったかな」


何故平気だと思ったのかとりあえず


金髪「音量少し下げようかそれで少しばかりはマシになるだろうよ」


艦娘達「「「うんうん」」」


後、モザイクを外せと言いたい


目がチカチカするのだが・・


こればかりは研修生である俺には言えないか


黒髪「うん、それが良いですイムヤさん」


イムヤ「あ、うん、迫力がなくなるけど・・分かったわよ」


金髪「画面の半分以上がモザイクの画面に迫力は感じない」


イムヤ「これからなんだから!」


勿論の事相手の艦娘達も声は変えられていた


相手の司令官が低い声に対して艦娘達は高い声になっている


そして・・・・


相手司令官『ピーーーさん!一回こっちに来てください!』


多分名前を言ってるのだろうけどピーー音で分からない


黒髪「あ、モザイクが飛んできました」


イムヤ「うちの祥鳳の艦載機よ!カッコ良いでしょ?」


黒髪「う、うん、綺麗なモザイクで」


こっちもモザイクなのか・・・


金髪「慌ててるな」


こういう時に慌ててたりするのはリアルで良いな


やらせでない事を証明している


でも、艦載機一機に大袈裟ではあるな


初めての演習でもなかろうに


黒髪「どうにか多分空母?の娘が多分艦載機?を多分艦載機にぶつけて落としてどうにかなったけど・・モザイクでよく分かりません」


イムヤ「大丈夫よ。多分じゃなくて艦載機だから。でも、相手は空母じゃなくて軽空母よ」


黒髪「それは教えて良かったんですか?折角モザイクで隠してるのに」


イムヤ「あ・・・・・・」


金髪「まぁ、軽空母だけだから分からないと思う・・」


時間をかければ分かるだろうな


イムヤ「そ、そうよね!あ、ここのシーンは感動するわよ!」


相手司令官『二度と誰かの為に死にたいなんて言うな!俺の為でも!ピーー達の為でも!民間人の為でも!誰の為でもない!』


相手司令官『死ぬんじゃないみんなで生きるんだ!生きる為に戦うんだ。良いですね?』


相手司令官『死ぬ時は・・俺だけで良いんです・・』


軽空母『っ!』


ギュッ


軽空母『温かいですねピーーさんは』


イムヤ「ここ良いでしょ!みんなの為に死にたいって言った一人の艦娘にかけたこの言葉!」


黒髪「言ってる事は凄いし中々言える事ではありませんし正直カッコ良いとも思えました・・でも、声の所為でなんか色々と台無しです」


黒髪「この声だと下手すれば犯行声明にも聞こえてしまうかも・・」


イムヤ「そ、そうなの」


金髪「後、多分抱きしめたのかな?とは思うのだが・・モザイクの所為で」


俺の心も汚れているようだな・・卑猥に交合ってるように見える


黒髪「すみませんこんな事言うのもおかしいですけど・・なんか卑猥に見えます」


黒髪もか・・


俺だけじゃなかったんだな


金髪「あぁ・・なんかちょっと二人がモザイクの奥で何をしてるのか想像してしまう・・そういう事でないのは分かるのだが・・でもなんでモザイクをピンク色にしたのか」


イムヤ「え?ピンク嫌い?」


金髪「そう言う問題では・・」


そう思った娘がいたのだろうか


そそくさと顔を真っ赤にしながら出て行く娘が何名かいた


手を引いて一緒に出ている娘もいるが多分駆逐艦の娘を連れて出たのだろう


もし、そういうものなら駆逐艦の娘達には見せられないだろうから率先して出て行ってくれたのだろう


勘違いだが


その後もDVD鑑賞は続いた


徐々に食堂にいる艦娘達の数は減っていった


西鎮守府側の艦娘達や西提督さんにはモザイクやボイスチェンジャーがかかっていなかったのが俺がまだこの場に居れたギリギリの理由だ


そして何故相手の司令官の艦娘達の後ろ姿はモザイクが消えるのに相手の司令官の後ろ姿はより一層モザイクが強くなるのか・・


単に編集ミスか?


という具合に色々と言いたい事だらけだ


そりゃ、見ていたら凄いと思う所も多かった


雷さんの戦いでは相手の飛び上がるほどのジャンプアッパー(当たったとは言っていない)


黒髪が小声でカッコ良いと言っていた


荒潮さんの戦いでは相手の捨て身の体当たりには何か心からぐっと来るものがあった


艤装がなくなった時の荒潮さんは少し笑ってしまったが


黒髪は何故か泣きそうだった


船にいた多分潜水艦の娘は周りの邪魔にならないように状況状況で的確に動き尚且つ司令官の安全を最優先に動いていた


正直そこらのSPより断然頼りになるのがまだヒヨッコ以下の俺でも分かった


黒髪も分かっているようでモザイク越しのその潜水艦を食い入るように見ていた


そして艦載機を飛ばせない軽空母の運転テクニックにもびびった


おっとりしているような娘だったけど船を運転してる時は別人?と思った


朝潮さんの戦いではずっと相手を睨んだままだったが見ているこっちも汗が出てくるほど緊張感があった


正直テレビ越しでもあの眼力は凄いものだった


途中で画面が暗転して両名が轟沈判定したとだけ書かれていたが何かあったのだろうか


心配だけど朝潮さんを見る限りでは大丈夫そうだし単に機密的に見せられない事が起きたのだろう


金髪「・・・・・・・」


朝潮さんに睨んで欲しいと少し思った


俺は・・・いやいや、ない!うん、ない!


そして、祥鳳さんと西提督さんのやり取りの所こそモザイクが欲しかった・・無駄な所に無駄にあるモザイクにボイスチェンジャーによる名言ブレイカー


こんな物なら見ない方が良いと泣きながら出て行く娘もいた


その度にイムヤさんはシュンってなってた


わざとではないと思うが


イムヤさんも演習に出ていたようで


イムヤさんの所でいきなり画面が暗転して


ス○ーウォーズの某BGMでの文字による解説がスタッフロールの様にいや、まんまスター○ォーズのあの最初に流れるあらすじと同じ感じで


いかに相手の司令官との高度な頭脳戦略で長時間の戦いの末に少しの差で負けたかを書かれていた


わざわざそんな編集しなくてもそのシーンを見せてくれれば良いのだが


この解説が終わるとイムヤさんはもう既に轟沈判定が出されているシーンから始まっていた


その時のイムヤさんは口を押さえていたがどうしたのだろうか?高度な頭脳戦略での負傷か?それとも虫歯?


その某映画をパクったようなシーンを見た半数以上の艦娘達が無言で食堂を出た


みんなの目が怖かった


一言だけ釣りと言ってる娘がいたが


釣り?何故そこで釣り?分からないな・・・


その言葉にイムヤさんはビクッとなり凄い汗をかいていた


顔色も悪いし大丈夫か?


それからも数々のツッコミポイントをみた


俺と黒髪は黙ってそれを見た


それが研修だと信じて


ここまで来ると大抵の事ではみんな動じないメンバーばかりだ


少し彼女達に戦友と似た何かを感じた


しかし、それでも少しずつ減っていき


そして今現在食堂にいる娘達は残り数人になってしまった


黒髪「結構少なくなったね・・・最初の賑わいは何処に」


金髪「それでもゼロじゃないだけマシだろ」


まだ、見ている娘もいるが半数以下


イムヤ「もうすぐ見所よ!」


イムヤさんはメンタルが強いな


黒髪「ん?あれ?増えてる?」


だが、また徐々に艦娘達が食堂へと入ってきている


何故だ?また見たくなったのか?このモザイクとピーー音だらけ演習映像を


30分くらい前に泣きながら出て行った娘が見えた


彼女は露骨に嫌そうな顔をしていた


まだやってたのか・・と言わんばかりだ


どうやら見に来たわけではなさそうだ


なら、なんでまた食堂に?


その答えはすぐに分かった


グゥ〜〜〜


お腹の音が聞こえた


黒髪「あ・・・・・」


艦娘達「「・・・・・・」」ピクッ


顔を真っ赤にしてお腹を押さえてる黒髪を見て分かった


他の娘達も押さえてるな


聞こえないふりをして小さくつぶやく


金髪「夕食の時間に近いな」


黒髪「ほっ・・・・」


どうやらばれていないと思っているようだが


バッチリ聞こえたぞとは言わない


イムヤ「今のお腹の音は誰なの?お腹減ったの?」


と思ったらイムヤさんが言ってくれた


空気が読めないのか?


黒髪「・・・・・・」オドオド


焦っているな。別にばれてもいいと思うが


艦娘達も自分のお腹を見て周りをキョロキョロ見ている


少し面白い光景ではある


金髪「・・・ふふ」


仕方ないな。そこまで嫌だというなら


金髪「すまん、俺だ。お腹が減ってしまって」


俺という事にしておけ


黒髪「ほっ・・・・」


イムヤ「そうなの?カロリーメイトあるけど食べる?遠征の味方カロリーメイト、メープルシロップ味」


黒髪「っ」ピクッ


カロリーメイトに反応したな


イムヤ「これは良いわよ。前までは藻を食べてたんだけどね?藻より栄養価高いし何より甘い!もうこれなしじゃ遠征なんていけないくらい。ほらほら、どうぞ」


金髪「いや、もうすぐ夕飯だし遠慮しておく」


イムヤ「そう?欲しくなったら言ってねメープルシロップ味ならたくさんあるから」


イムヤ「てか、それ以外はないから」


金髪「はい、お気遣いありがとうございます」


イムヤ「気にしないでお腹が減って鳴るのは健康な証拠だしね」


黒髪「・・・・・」欲しそうな眼差し


欲しいのか黒髪


だが、許せ


金髪「もうすぐ夕飯だしな黒髪」


黒髪「え、えぇ、そうですね」シュン


あと少しだ我慢しろ。あまり飯前の間食はお肌や健康に良くないと荒潮さんが言っていた


イムヤ「あと少しよ。でも、ここから本番なんだから」


黒髪「え?本番って言っても西提督さんと相手の司令官しか残っていない状況ですが・・」


金髪「もう終わりなんじゃないか?まさか殴り合うなんてするわけないだー・・・え?」


黒髪「うそ・・・西提督さん凄くやる気なんですけど!船暴走してんですけど!」


操作方法が分からないのか適当にボタンを押したりした後


軍刀でななめ45度で刺したら船が暴走したのだ


どういう考えで軍刀を刺すと言う答えに行き着いたのか


西提督さんは機械音痴なのかもしれない


西提督『これなら提督の所へすぐに行けるぞ!ははは!』


黒髪「もし、まだ海が規制されていなかったらと思うと・・」


金髪「大事故を起こしていただろうな漁船あたりとぶつかって」


そしたらそもそも演習なんてしないか


だが、艦娘達にぶつかったりしそうな気が


西提督『ピーー行くぞ!』


阿武隈『え?西提督さん?え!ちょっ!止まって!止まっー』


ドン!


阿武隈『ふぎゃぁああ!』


黒髪「殺ったね」


金髪「殺ったな」


砲撃などでは凄過ぎて今一ピンと来なかったが


あんな大きな音が出る程の勢いでぶつかっても


阿武隈『あ〜死ぬかと思った』船よじ登り


平気なのだから


やはり艦娘は人と違って頑丈だなと改めて思う


黒髪(阿武隈さんって・・やっぱりやめておこうかな・・ううん、やられたらやり返す!これは私のポリシーだし)


黒髪(待ってなさいよ阿武隈さん)


黒髪「ふふふ・・・」


金髪「・・・・・・・」


腹減り過ぎておかしくなったか?カロリーメイトを貰うべきか?


阿武隈『軍刀を抜かないと!ふぬぬぬぬ!!』


ビリビリビリビリ


阿武隈『あひぃいいいい!』バタッ


所々笑い声が聞こえる。心配してやれよと思うが


艦娘からしたら感電なんて些細な事なのかもしれないが


黒髪「ひゃははははは!あひぃいいだって!ひゃははははは!」


黒髪・・人として最低だぞ


それにしても阿武隈さんですら西提督さんの刺した軍刀は抜けないようだ


艦娘ですら抜けないってどれだけの力で刺したのか・・


人間の限界って艦娘を超えるのかもしれないと本気で思ってしまう


西提督『ピーーのピーー漢が見えて来たぞ!』


黒髪「缶?空き缶でも浮いてるの?」


金髪「普通に考えたら船の艦だろ」


イムヤ「二人とも違うわ男の漢よ」


黒髪、金髪「「え!」」


西提督『ピーー!!』


相手司令官『それ以上はぶつかりますって!止まって!』


金髪「おいおい、洒落にならないぞ」


黒髪「ぶつかる!」


阿武隈『っ!!』


船と船が衝突した。大きな音とその衝撃はテレビ越しでも伝わってくる


なのにも関わらず船は無事だった


頑丈過ぎるだろ


そう言えば阿武隈さんがいなくなってるが何処へ行ったんだ?


まさか、西提督さんを置いて逃げたとか?


そうじゃないと信じたいが


阿武隈『二人とも頑張ってね〜』


船と船との間にいた


もしかして二人の船が無事なのは阿武隈さんのおかげなのか?


彼女は結構苦労人のようだな


黒髪「まだ続くみたい二人とも立ち上がった」


金髪「衝突は避けたが衝撃でもかなりあったと思うのに平気とは西提督さんも相手の提督もタフだな」


イムヤ「そりゃあ、西提督さんも相手もそこらの人とは違うんだから一緒にしたら失礼よ」


金髪「それって二人が普通ではないと認めてるようなものだな」


黒髪「異常とも言います」


イムヤ「言うわね二人とも・・否定はしないけど、さぁ、ここから演習最終決戦よ!」


否定してやれよ!


テレビの奥で二人が相見える


相手司令官『西提督さん・・勝つのは俺です!』


この低い声にも慣れてきたな


此処まで来ると愛着も・・・は湧かないな無理


西提督『本気で来い!』


相手司令官『はい!』


西提督『いくぞぉおおお!』


黒髪「す、凄い気迫」


金髪「あぁ・・俺なら拳を交える前にリタイアだ。気迫で腰を抜かす自信がある」


黒髪「私もよ・・そのまま泣いちゃうかも」


イムヤ「私なら漏らすかな多分黒髪もそうでしょ?」


黒髪「え?」


イムヤ「漏らすでしょ?」


黒髪「お、おう・・・多分・・」


金髪「何か言ったか?」聞こえないふり


イムヤ「ん?だから漏らすのよ」


金髪「き、聞こえんな・・」


イムヤ「耳かして?」


金髪「・・・・・・はい」


万事休すか・・


黒髪「もういいからこの話しは終わりです!」


イムヤ「じゃあ、後で教えてあげてね。自分がこの時どうなるとかって言う予測は大事な事だから覚えておくと色々便利よ」


イムヤ「自分を知る事はどんな些細な事でも必要でありそれは相手も同じ」


イムヤさんが西提督さんの前で漏らすと言う情報が役立つ日が果たして来るのだろうか


金髪「・・・・・・」


少し訂正それではただの痴女になってしまうな気迫で漏らすだな


黒髪「・・・・・・はい」


金髪「(説明は必要ないぞ)」


黒髪「(分かってるって!)」


恥ずかしげもなく言うイムヤさんを俺は尊敬するよ・・真似はせんが


お互いが相手に向かいこのまま殴り合いになるのかと思ったら


相手司令官『待ってください!』


そう言って一度多分船内へ行ったと思う


相変わらずモザイクだらけで細かい事が分からない


何か手に持っている


どうやらテーブルゲームのようだ


成る程その方が確かに良いとは思う


モザイク越しでも相手の司令官は細い


筋骨隆々の西提督さんに殴り合いで勝てるはずも無い


西提督さんは見損なったと言ったが俺から言わせれば此処まで来れた事が充分凄いことだと思う


この決断は当たり前であり一番優良だと思う


最後はゲームで勝敗をつけるのも悪くないと思うが


チェスとか良いな


だが・・・・・


金髪「まじかよ・・・・・」


今度は逃げない覚悟を決めた


そう言ってお互いの拳が当たる


軽めとかそんなんじゃない本気で殴り合いを始めたのだ


お互いが汗を流し血を流し


戦っている


気付けば船の周りには艦娘達が集まっている


皆が応援している


中には演習メンバーじゃない娘もいる


確かにイムヤさんの言った通り


こいつは燃える!!


もし俺が近くにいたなら艦娘達に紛れて見に行っていただろう


黒髪「そこよ!やれ!いけぇええ!」シュッシュッ


黒髪は身体を動かしながら応援していた


それは良いのだがあまりそうやって手を動かしてると


ゴスッ


金髪「いてぇ・・・・」


黒髪「あ、ごめん」


当たるぞ俺に(過去形)


途中で相手の司令官の口調が変になったがあれだけ殴られればそうなるだろうと自分を納得させた


ぽいってなんだよと言うツッコミはしない


相手の司令官がどれだけ仲間から慕われていたのかも分かる


この人は凄い人だ


そして海の外へと投げられた


誰もが勝敗が決まったと思うが


黒髪「凄い・・・凄いよ!」


周りがきゃーきゃー言っている


海に落ちるはずだった相手の司令官を艦娘達が支えていたのだ


そこにいる全員が


金髪「普通に反則だと思うのだが」


ギロッ


周りの娘たちが睨んでくる


余計な事は言うなとそう言っているのが分かる


黒髪「っ!」ギロッ


黒髪・・お前もか・・


金髪「すまん・・・」


そしてそこで相手の司令官が叫ぶ


相手の司令官『ピーーーー準備!』


艦娘達『『『ピーーーー準備!』』』


何か準備するつもりだ


モザイクが邪魔で何をされてるかは分からないけど


何か色々と付けられてる?


そして気付く


金髪「まさか?投げる気か?」


正気か?死にたいのか?アホなのか?


此処まで来たらアホとしか言えない


だが、どう思おうがこれはテレビでDVDだ


生中継でもない


今現在この海の何処かでこんなアホな事をしてる奴もいない


後の祭りだ・・・


諦めて事の最後を見守ろうとした時


イムヤ「っ!」


黒髪「あ!」


金髪「お!」


艦娘達「「「おお!!」」」


モザイクが消えた


しかし、今は西提督さんの顔が映っている


西提督『なっ!!』


このまま場面が変われば相手の司令官の顔が見れるぞ


イムヤ「しまった!編集し忘れていた!止めないと!」ピッ


一時停止ボタンが押された


黒髪「あ、止めるんだ・・」


仕方ない事だ機密映像なのだから


しかたなく見えてしまったならまだしも止めようとするのを止める事は出来ない


イムヤ「鑑賞会はこれで終わりね」


残念だ。このアホの顔を見ておきたかったんだが


その思いが届いたのか奇跡は起きた


ガシッ


イムヤ「なっ!離しなさい!」


止められる筈のテレビは止められていない


一時停止ボタンを押されてはいるが


その先を押す事はなかった


何故なら


最後まで一緒に見ていた艦娘達がイムヤさんを押さえつけていたのだ


「此処まで来たらもう見ちゃえ!」


「そうよそうよ!」


「我慢して見たんだから最後くらい良いよね?」


「はい、リモコン」


黒髪「え、良いの?」


「仕方なく見えちゃった。そうよね?」


金髪「みんな・・・・」


イムヤ「お前達!自分達が何をしてるか分かってるの!離しなさい!」


「プリン・・・・」


イムヤ「っ!」ビクッ


「釣竿・・・・」


イムヤ「っ!!」ビクッビクッ


イムヤ「脅すつもりね・・・良いわよ!のってあげるわよ!!見れば見れば良いじゃない!」


イムヤ「だからあの事だけは言わないでください!」


「許可出たし再生押しちゃえ!」


金髪「これ良いのか?」


黒髪「他の娘たちも見て見ぬふりしてるし本当にやばいのだったら止めると思うし良いんじゃないかな?押しちゃえ!」


金髪「いや、押すなら黒髪が頼む」


黒髪「嫌よ。いざという時私は止めましたって言えないもん」


金髪「いざとなったら逃げる気か」


黒髪「さ、さぁ?」


金髪「まぁ良い」


此処まで来たら押すしかないな


再生ボタンを押せばこの狂気迫る西提督さんの顔の次に相手の司令官の顔が映る筈だ


ゆっくりとテレビにリモコンを向け


押した


ガタン


停電


まじかよ・・


金髪「・・・・・・・・」


黒髪「真っ暗・・・・・」


イムヤ「っ!」ガシッ


バキッ


そしてイムヤさんにDVDデッキが破壊された


中のディスクも無事ではないだろう


それから少しして停電は回復した何者かにブレーカーを落とされていたようだ


皆が食堂に集まり食事をした


その頃には大将もメガネもいた


メガネは何か不機嫌に見えたがもしかしたら俺達だけ演習の映像を見ていたから怒っていたのかもしれないと思い


部屋に戻った後大将とメガネに演習の映像の事を説明した


覚えてる限り鮮明に話した


メガネの機嫌が直ったように見えた


大将は微妙な顔をしていたが


なにはともあれ今日は疲れた早目に寝る事にしたのだった


そう言えばイムヤさんがあの時押さえつけていた艦娘達を連れて夜のオリョール海域に行ったと聞いたが


良かった。罰が夜の遠征だけで済んで


そして提督は思った


提督「・・・・・今日俺何してたんだろう」


3日目の報告書


西鎮守府の色んな所を周った


かなり酔った


そう書いた


それ以外に書く事がなかったから


こうして3日目は終わった


本当何もしてないな俺・・・・


4日目は何があったかな?


メガネの怒り


時間を少し遡り


金髪と黒髪が食堂で演習の映像を見てる時


メガネは文月率いる駆逐艦達を寝かせていたが夕飯の時間が近づいた事でみんなを起こし食堂へ向かっていた


メガネ「・・・・・・・」


文月「今日のご飯はなんだろうな〜」


メガネ「・・・・・・・」


駆逐艦「「ごはん〜ごはん〜」」


文月「らんらんらん♪」


メガネ「・・・・ふっ」無邪気なものだ


食堂への入り口が近づいた時メガネは何かを感じた


文月達に良くない事があると


メガネ「・・・・・・」ちょっと待ってて


文月「うん、分かった」


メガネ「・・・・・・」こっそりと


耳をすますと聞こえるボイスチェンジャーで変えられた声


そしてピーーーー音


これはまさか・・・食堂で卑猥なビデオを見てる!


金髪と黒髪達がいるのが見えるが何をやっているんだ


そう言うのは個人的に楽しむもので大々的に食堂で見るものではない


文月「ねぇ、どうしたの?」


メガネ「・・・・・・」ビクッ


文月達には見せられない


どうする


そうだ


メガネ「・・・・・・」少し運動場で運動しよう


文月「ふぇ、なんで?お腹すいたよ」


駆逐艦「「ごはんないの?」」


メガネ「・・・・・・」運動する


メガネ「・・・・・・」お腹もっと減る


メガネ「・・・・・・」美味しい


メガネ「・・・・・・っ」運動場へ行こう


文月「成る程!分かったみんな行こ〜」


駆逐艦「「わぁーーい」」


ー運動場ー


メガネ「・・・・・・」


文月「ねえ、あれ何してるの?」


迂闊だった提督の姿を確認していなかったがまさか此処にいるとは


そこには息を切らして倒れている艦娘達がいた


彼女達の顔は達成感を絵に描いたような顔をして空を仰ぎ見ていた


彼女達に笑顔があった


何時間も西鎮守府を周り終着地点が此処だった


そしてその真ん中で安からかな顔をして眠っている雷を抱き抱えながら


ただただ、優しい眼差しで彼女を見ている提督がいた


その目には光が宿り


その光が雷を優しく包んでいるようだった


提督「雷・・・もう終わったからな・・だから、目を開けてくれ・・な?」


雷「」


提督「雷・・・そうだな疲れたんだな・・少し休むと良い、ちゃんと見ていてあげるから」


メガネ「・・・・・・・」


邪魔しない方が良いな


文月「何処行くの?」


メガネ「・・・・・・」


駆逐艦達「「お腹減ったよ・・」」


文月「うん、そうだね・・・・」


メガネ「・・・・・・・・」


もう夕飯の時間なのに何をやっている!子供達がお腹を空かせているのに!


お前達は欲望を満たしてるのか!


メガネ「・・・・・・」ムカッ


やはり食堂であんなのを見るのが間違っている


こっちが何処かで終わりを待つのは間違っている!


なんか腹が立ってきた


文月「怒ってるの?」


メガネ「っ!」


メガネ「・・・・・・・」違うよ


文月「これからどうするの?」


メガネ「・・・・・・・」う〜ん


メガネ「・・・・・・」キュピーン!


文月「え?ブレーカー?こっちだよ」


そんなのを見ている暇があるなら


少しは提督を見習え


彼は自らの身体を持ってして彼女達に教えたのだ


彼女達のあの顔は青春そのものだった


彼は彼女達に送る事のできない青春を達成感を教えた


なのに金髪と黒髪は!


メガネ「・・・・・・」


文月「えとね、これが執務室でこれが入渠でこれが食堂だよ」


メガネ「・・・・・・」ナデナデ


文月「えへへへ、役に立てた?」


メガネ「・・・・・・」ナデナデナデナデ


文月「えへへへ!メガネのなでなで好き」


メガネ「・・・ありがとう僕も好きだよ」


文月「うん!」


駆逐艦達「「・・・・・」」ジーーー


メガネ「・・・・・・・っ」


メガネ「・・・・・・・」手招き


駆逐艦達「「っ!」」


メガネ「・・・・・・」スイッチに手をかける


文月「いくよー!」同じくかける


駆逐艦達「「はーい!せーの!」」同じくかける


ガタン


食堂のブレーカーを落とした


これで子供達の純情は守られた


さて、提督達と一緒に食堂へ行くかな


メガネ「・・・・・・」さぁ、食堂へ行こう


駆逐艦達「「「わーーーい!!」」」


そしてその日夜


俺の勘違いだと知る


二人は演習の映像を見ていただけだった


ごめん、疑ったりして


そう心の中で謝った


でもね、仲間外れはやめてね


不穏な空気は夜と共に


夜は昼と違い色々な事を闇に隠してしまう


動き出す発端としては最適な時間なのだ


必ず何処かで不穏な動きを見せるものはいる


それが夜なんだ


ーとある鎮守府ー


「貴様・・自分が何をしたか分かっているんだろうな!」


「・・・・・・・」


「後少しで海域が攻略出来ていたんだぞ!」


「それをお前は大破してる娘がいるから引き返しただと?ふざけるな!命令も聞けないか!」


「・・・・・・・・・」


「無視か?もうお前は解体だ!せめて資材となって役に立てよ?」


「・・・・・・北上さんは」


「あ?」


「北上さんを何処にやったのですか?さっきから見当たらないのですが北上さんには手を出さないって約束しましたよね?」


「そんな約束したっけか?」


「っ!したじゃないですか!私さえ戦えば北上さんは此処にいて良いって匿ってくれるって」


「ちゃんと命令を聞けたらと言ったが?」


「ですが!あのままだったら確実に轟沈してー」


「轟沈したからなんだ!お前らの代わりなんてたくさんいるだろうが!」


「奴はこれからの未来の為に犠牲になってもらったのさ。今頃は工廠で部分解体の実験をしている筈だ」


「正規の部分解体をせずに強制的に部分解体をしたらどうなるかをな!気になるだろ?」


「っ!!」


「北上はこの後研究機関に引き渡し隅々まで調べる。俺には多額の資金が手に入り、研究が進めばいつかは正規の部分解体など使わなくても部分解体が出来るようになるかもしれないだろ?部分解体に貴重な資金を割く必要もなくなるからな、ははは!」


「この・・」


「あぁ?野良艦娘のあいつが人間の役に立てたんだぞ?誇れる事じゃないか」


「この外道がぁあああ!!」艤装展開


「なっ!!」サッ


ドーーーン!!


静かな夜に大きな爆発音が響いた


砲撃は相手の背後の壁を簡単に破壊していた


「こ、こいつ・・俺に向けて撃ちやがった」


「もう良いです・・北上さんを返してください!そうすれば私は出ていー」


「この人間に仇なす敵め!」シャキン


スパッ!


「っ!」ダッ


「捕まえろ!絶対に逃がすなよ!」


「もうここは駄目・・北上さんを連れて逃げるしか!」


「北上さん!」


その日の夜はずっと鎮守府近海で砲撃音が大きく何度も聞こえて来たという


北上を背負い一人の少女は海へと逃げた


追いかけてくる艦娘達から逃げ続けた


『北上は殺すなよ!引き渡す事になっているからな!』


「「・・・・了解」」


ドンッ!


「ぐっ!」


「こんな所で・・沈んでたまるかぁああ!!」


燃料が切れてしまうまでずっと


そして音は段々と遠ざかっていった


時を同じくして


ー孤児院ー


一人の青年がとある手紙を読んでいた


それは青年宛ての手紙ではない


最近姉ちゃんの様子がおかしい


鎮守府への抗議をよくは思っていなかったけど否定もしなかった姉ちゃんが最近になり行かないでと言うようになり


その何時もと違うあまりの必死さに鎮守府へ行くのを少しの間やめていたのだが


でも、お姉ちゃんの様子はおかしいままで時折何かに怯えているようにも見えた不思議に思い調べてみたらこの手紙が出てきたのだ


「・・・・・・・・・・」


人の手紙を読むのはいけない事だと分かってはいる


でも、ごめん


心配なんだ姉ちゃんが・・・


「なんだよこれ・・・・」


その手紙には相手を脅すような手紙だった


これ以上鎮守府への意味のない抗議を続けるなら正体をばらすと言う内容だった


「脅迫状じゃないか!」


あの提督は叢雲姉ちゃんに電まで奪っておいて


まだ足りないのか!


「慈悲はねぇな・・・・姉ちゃんは俺が守る」


そう言って手紙を戻して部屋へと戻って行った


青年の目に確か殺意があった


そして更に時を同じくして


ーおんぼろ鎮守府入り口ー


おんぼろ鎮守府の前に大きなダンボールが置いてあった


人が二人くらいは入れる大きなダンボール箱だ


ダンボールには割れ物注意のシールと高価品の為慎重にと言うシールが大量に貼られていた


それはもうたくさん


普通の業者ならあまりのそのシールの多さに触るのも躊躇うだろう


しかし、そんなのは知った事ではない


ダンボール「」ガタガタ


ダンボールが動く


「遅いのです・・・」


「ねぇ、本当に来るの?」


「来るのです!この日の為に住所を調べてたのです!あの女は司令官にベタ惚れなのです!必ず来るのです!司令官の名前を出せば何時でも来るのです!」


「でも、なんか利用してるようで心が痛いわ・・妹を騙すなんて」


「なら、如月は今からでもハゲの所へ帰るのです。電は休暇届けも外出申請も出したのです」


「私も出したけど・・西鎮守府に行くとは言ってないのよね?」


「ハゲにそんな事を言えば許可しないのです!ハゲ散らかれば良いのです!」


「電、ハゲハゲって元帥ちゃんにそんな事言っちゃあ駄目よ?彼も彼なりに頑張ってんだから。頭の方も昔はー」


「ハゲの肩を持つのです!この如月は偽物なのです!!」


ダンボール「」ガタガタ


「ちょっと!揺らさないで狭いんだからダンボールが破れちゃう」


「せいばいなのです!せいばいなのです!」


ビリッ


「「あ・・・」」


ダンボール「」電の手が出てる


「破れたのです!」


車のエンジン音がする


「っ!来たのです!あの女尻尾振って来たのです!」


「もう!そんな事言わないの!それより早く手を引っ込めないと」


「はまったのです!引っ込めないのです!」


「いきなり失敗ね・・・・」


軽トラから出て来たのはおんぼろ鎮守府から西鎮守府まで船を運んでくれた


望月、三日月、皐月の三人のうちの一人の三日月だった


「えっと、提督さんがくれた手紙によれば此処に荷物があるから西鎮守府へ極秘に運んで欲しいって事だけど場所は此処よね?」手紙を確認


手紙『君にしか頼めないんだby提督』


「・・・ふふふ、荷物は何処かな〜」


ダンボール「」手が出てる


「あれの事?でも、手が出てる」


ダンボール「っ・・」手ピクピク


「う〜〜ん・・荷物の中身が気になるけど」


「(や、やばいのです。開けられたらお終いなのです)」


「(ああいう娘は気持ちにストレートだけどその分その関係で怒らせるとやばいタイプよ。三日月は特にやばいわ)」


「(もう、先に謝るしか)」


「(なのです・・・・・)」


ダンボールから出ようとした時


「ああ、死体運びね。最近はなかったから忘れてました。てへ」


「極秘だと言うのも納得ですね。でも防腐処理してるのかな?手を見る限りじゃあ腐り始めてはないけど・・生きてるみたい」手さわさわ


「(くすぐったいのです)」


「(動かしちゃ駄目よ)」


「ちょっと切って状態を確かめてみようかな?」シャキン


「(っ!!)」


「(痛いのは嫌なのです!やめるのです!)」


「(電、暴れたらばれるから)」押さえる


「あ、でも、傷付けるのは駄目ですね。やめておきましょう」


「(ほっ・・・・)」


「他は大丈夫そうですね。じゃあ、運ばないと、うーーん!重いです・・・」


「(シールへのツッコミがないのです・・)」


「よいしょっと!!」持ち上げー


られず


「う〜ん、こうなるなら望月も皐月も連れて来れば良かった・・でも、提督さんに頼まれたのは私だけだったし・・私だけを頼ってくれたのに・・ううん、きっと提督さんを独り占めしようとした罰なんですね・・」


「(心が痛いのです・・)」


「(やっと分かった?この気持ち。人の気持ちを利用するという事はこういう事なの)」


「(なのです・・・謝るのです)」


「中身を出して一人ずつ載っけようかな・・でも、荷物を開けるのはタブーだし」


「そこでなにしてるの?」


「(やばいのです。この声はハゲの犬が来たのです)」


「(大本営の由良さんね)」


「荷物を荷台に載せようと思ったんですけど重くて・・」


「荷物?元帥からそんな事聞いてないけど・・荷物ってそれの事?死体?何時もの死体運びの人と違うけど」


「はい、提督さんから死体の運び出しを機密にと個人で頼まれました。ですがちゃんと裏の運び屋としてもやっています。これが証明書です」


「確かに本物ですね。三日月さんですか。私は大本営所属の由良です。でも提督さんから?でも、提督さんは今・・あ、でも此処は提督さんの鎮守府だしおかしくないかな」


「あの、こういう事頼むのもなんなんですが手伝ってもらえないですか?重くて持てないんです」


「うん、良いよ。死体の運び出しはよくするから荷台にで良いの?中身出す?臓器処理はした?してないならパパッとやるけど?」


ダンボール「」ガタッ


「ん?動いたような?」


「まさか死体が動くわけないですよ」


「そうだよね、それで?どうするしようか?」シャキン


「(ぞ、臓器処理ってなんなのです)」


「(えっと臓器を全て取り出して腐るのを遅らせる事だと思うけど)」


「(ひぃいいい切腹なのですジャパニーズ侍なのです!)」


「いえ、中身はこのままでダンボールをこのまま荷台に載せてもらえれば良いです。必要なら状態をみて最悪私がやりますから」


「(た、助かったのです)」


「(ふふふ)」


「はいよ〜よいしょっと軽いね。ほいっと」荷台に投げ入れ


ドンッ


「(痛いのです)」


「(お尻打った・・・)」


「一応頼まれた荷物なんで優しくお願いしますね」


「あ、ごめんね。何時もは数が多いからどうしても時間短縮の為に投げ入れる癖がついちゃって、へへへ」


「頼まれたら死体だろうと無傷で運ぶのが私達の仕事ですから」


「うん、そう言うのカッコ良いよ。お仕事頑張ってくださいね」ビシッ


「はい、ありがとうございます」ビシッ


「後はビニールシートを被せてっと察にばれた時用の拳銃も持ったしレッツゴー」


「鎮守府の裏を知ってしまったのです・・・」


「そう?よくある事よ?秘密裏に人が処理されるなんて警察の人も偶に混じってるらしいけど」


「聞きたくないのです・・」


「ねえ、数時間ずっとこのままなの?」


「そうなのです!当たり前なのです。ばれたら本当に死体になるのです・・だから我慢するのです!」


「・・・・そうよね、はぁ・・覚悟はしてたけど・・きついわ」


「手を引っ込めたら・・ばれるのです・・・手だけ寒いのです・・」


二人の少女を載せた軽トラは西鎮守府へと向かって行ったのであった


夜の闇に紛れて不穏に動き出した人達


今はまだ夜と言う闇に紛れているから分からない


しかし、それは少しずつ徐々に近づいて来ている事を提督はまだ知らない


日が昇るのはまだ先のようだ


不穏な空気が今日も夜と共に吹いている


車中野宿


ーパーキングエリアー


軽トラが走り出して2時間くらい


ダンボール「」ガタッ


電「車が止まったのです着いたのです」


如月「早過ぎよ。何処かへ寄ったんじゃない?店とか?」


電「トイレかもしれないのです。頻尿なのです!確かめてみるのです」


如月「駄目よばれたら半殺しにされて置いてかれるわよ。あの子なら本気でやるわよ?」


電「むむ・・でも、気になるのです」


如月「ならもう少し待ってかー、っ!」


三日月「よいしょ・・・・」


三日月「何処にあったかな?」ガサガサ


電「(車から降りたのです。何かガサガサしてるのです)」


電「(ソースをかけて食べる気なのです!)」


如月「(それはないと思うけど・・荷台の方へ来るわ)」


電「(やっぱりばれてたのです!)」


如月「(そんな、此処から運転席に話し声が聞こえるとは思えないし)」


電「(ふ、懐の銃でこ、殺される・・)」


如月「(大丈夫よきっとばれてなんか)」


三日月「疲れた・・・」ガタン


電「(荷台に上がったのです!すぐ隣に居るのです!もうだめなのです!)」


如月「(暴れたら駄目よ)」


ダンボール「」ガタガタ


三日月「おやすみなさい」スヤ〜


如月「(・・・・・・・・)」


電「(・・・・・・・・)」


ダンボールに少し指で穴を開けて隣を見ると


三日月「すぴ〜〜」寝袋


電「(寝てるのです!)」


如月「(妹とながら中々ワイルドなのね荷台をベッド代わりにするなんて・・周りとか気にならないのかな?あ、銃を持って寝てる)」


電「(脅かしやがって・・・なのです!)」ツンツン


如月「(ちょっとやめなさい起きてしまうわ)」


電「(このくらい平気なのです!デコピンしてやるのです!)」ピンッ


三日月「っ!」グワッ


電「(・・・・・・・)」ビクッ


電「ご、ごめんなさいなのです!」


三日月「すぴ〜〜」目を開けたまま寝てる


電「(・・・・・・・)」


電「(目が乾燥するのです)」スッ


ダンボールから既に出ている手で三日月の目を閉じさせる


如月「(眠くなってきたし私達も寝ましょ)」


電「(そうするのです)」


電「おやすみなさい三日月」


三日月「ふぁい、おひゃすみ〜」爆睡中


如月「ふふふ、おやすみ三日月」


その後3時間くらいして起きた三日月はまた車を走らせるのだった


電「か、身体が痛いのです・・・」ガタガタ


如月「ちょ、ちょっとやばいかも・・」ガタガタ


狭いダンボールの中で寝た事により寝違えてしまった二人だった


風俗優遇券の行方


ー4日目ー


今日は朝礼がなく全員部屋での待機が命じられた


その中で俺だけ執務室へと来るように言われた


研修生の三人が心配そうに俺を見てくるが


提督「俺だって研修生だ。研修生である俺が呼ばれるだけだ。大した事ないだろ」


そう言って執務室へと向かった


安心させる為に言ったが


正直、嫌な予感がする


朝礼を中止してまでの事と俺だけが呼ばれた事


これで、最近調子はどうだ?とか聞かれるだけなら朝礼で聞けよ!と言ってしまいそうになるな


執務室の前で妙高さんが待っていた


妙高「これをどうぞ」提督帽子と上着


提督「これは?まだ研修は終わっては」


妙高「今この時だけ研修生の任を解いて提督へ復帰して中へ入ってください」


妙高「おんぼろ鎮守府の司令官としての提督さんに話があります」


妙高さんは執務室へ入ろうとしない


これが意味する事は艦娘達には話せない重要な事を意味する


上の人間だけにしか話せないという事か


俺もおんぼろ鎮守府の司令官であるから上の人間だと言うのは間違いないし


階級はないけど・・・


提督に戻るという事は研修生から階級なしになるから


実質階級が更に下がってるわけだ


でも、背負う重さは全然違う


おんぼろ鎮守府の司令官として入れと言われたのはそういう事なのだろう


提督「分かりました」


上着を羽織り帽子を被る


なんか久しぶりって感じがするな


シックリとくる


妙高「何か違和感を感じますね、ふふふ」


提督「俺はシックリきますけどね」


妙高「似合ってますよ」


提督「ありがとうございます」


妙高「あと、これを上着の内ポケットにありました」風俗優遇券


提督「あ・・・・・・」


妙高「大事な物ですものね。無くさないようにしてくださいね」


提督「えっと・・これは違うんです!」


妙高「何が違うんですか?」


提督「え?いや、その・・俺はこんな物を」


妙高「ああ、そういう事ですか。提督さんも男性ですから私は気にしませんよ?寧ろ必要な事だと思っています」


妙高「西提督から頂いた物でしょ?使ってあげてください」


そう言って俺の手にその券をしっかりと握らせる


くしゃって音がする


くしゃくしゃのちり紙みたいになってるぞ


妙高「ですが、貴方の鎮守府の艦娘を使うのも良いと思いますよ?お金も掛かりませんし勿論無理矢理はいけませんが」


そう言って目を細めてこちらを見る


睨んでるわけではないけど怖い


そんな事は考えた事もないしするつもりもない


だからと言ってホモではないからな?俺だって男だ


そういう気分にだってなる


もし、俺がやばいくらいに性欲に襲われても如月達に手を出すつもりはない


たぶん・・・・


実際やばいと思うくらいになった事がないから絶対とは言えない


三大欲求の一つでもあるわけだし


人間として制御出来るものではない


そう、仕方ない事なんです


最悪・・・・そう言う店に行くかもしれない


勇気はないけど


でも、どちらかを選べと言われれば西提督さんに貰ったこの券を使う道を選ぶだろう


やはり一生童貞宣言をしたが・・俺だって一度くらいは・・・ね?


勇気はないけど


大切な事なので二回言おう


提督「いえ、彼女達は俺の大事な仲間です。そんな理由で彼女達を汚したくない」


みんなには自分で好きな人を見つけて好きな人と結ばれて欲しい


彼女達も人間なんだ


初めては一度しかない


その初めてを俺が奪うなんて出来ない


まぁ、初めてじゃないとしてもだけど


初めてであって欲しい・・・


それを知って西提督さんは俺にもう一つの道をくれた


誰も傷付かない道を


提督「妙高さん西提督さんから貰ったこの券は大事にいつか来るその時の為に大切に持っておきます」


券を掲げて妙高さんに言う


この券は無駄にはしないと


妙高「はい、ですが私は無駄になると思っていますが」


提督「え?」


それは俺の事を信用してないって事なのか?


妙高「信用してますよ。だからそう言えるんです」


どうやら顔に出ていたようだ


提督「それってどう言うー」


妙高「あまり相手を待たせるものではありませんよ」


提督「え?あ、西提督さんの事ですか、そうですね行かないと」


妙高「両方です。彼はせっかちですが、彼女達はそれ以上かもしれませんよ?」


提督「え?」


妙高「行ってください。西提督が待ってます」ビシッ


よく分からないけど今は西提督さんの所へ行かないと


提督「は、はい」ビシッ


妙高「では、私は部屋へ戻ります。書類がまだ残ってるので」


そう言って妙高さんは動こうとしない


提督「あ、すみません行きます」


俺が部屋に入るまで待っていたのだ


ノックをして入る


妙高さんはドアを閉めるまでずっとこちらを見ていた


真剣な表情だったが少し笑っているようにも見えた


真面目な人だ。でも案外抜けてる所もあったりする


だからこそなんだろうな西提督さんが好きになったのは


あと眉毛かな?


飲み過ぎるとやばいあれ


ー西鎮守府執務室ー


提督「おんぼろ鎮守府提督です」ビシッ


西提督「来たか友よ。そんな挨拶はいらんぞ」ビシッ


そう言いつつも返礼してくれる


提督「一応おんぼろ鎮守府の司令官として呼ばれたんで」


西提督「そうだが、俺にとってのおんぼろ鎮守府の司令官であるお前は友だ。他の上の者がおるなら仕方ないが二人だけなら気にするな」


提督「分かりました。それで?用とは?」


西提督「最近調子はどうだ?」


提督「え?まぁ、可もなく不可もなくと言う所かな?」


西提督「飲むか?モンスターエナジー俺は好かんが無駄にテイションが上がる」


西提督「缶の柄に惹かれて箱買いしたのだが炭酸がきつい・・」


提督「いいんですか?なら、一本貰います」


西提督「一本と言わず二、三本いや、二、三箱持って行け」


提督「何箱買ったんですか・・」


西提督「さぁ?一部の艦娘達に人気でな食堂に無料で置いてるがすぐになくなるからな買い溜めに買い溜めを重ねてかなりある」


提督「一本でいいです・・」


昨日の娘達ってもしかして・・・


だとするなら怖いね勢いって


貰ったモンスターエナジーを飲む


提督「ふぅ・・」


西提督「さて、そろそろ緊張もほぐれただろうから本題に入るぞ?」


提督「はい、あ、研修生達にも貰って良いですか?」


西提督「うむ、好きにしろ」


提督「ありがとうございます。心配していましたから土産でもあれば安心しますからね」


西提督「ふ、中々良い先輩をやってるな」


提督「彼奴らがそうさせてくれるんです。俺が先輩風を吹かせられるのも全てね」


西提督「残りの研修がお前達にとって良い経験になる事を祈っているぞ」


提督「祈るだけじゃなくて何かしてくださいよ。折角の鎮守府研修なんですから鎮守府でしかできない体験を一つくらいは考えてください」


提督「てか、俺も研修生なんですけど・・俺に任せ過ぎです」


西提督「う、うむ、そうだな・・考えておこう。すまない俺の代で研修生を受け入れるのは初めての事でな、どうすれば良いか全く分からんから若い者同士で任せれば良いと思ったんだが・・妙高に相談してみる事にしよう迷惑をかける友よ」


提督「迷惑ではないですけど少しでも貴重な体験をさせてやりたいんですよ」


西提督「うむ、少しばかり待ってもらう事になるが必ず何かしよう」


提督「お願いします」


信頼してもらってるからこそ任せてくれているのは分かっていたから中々言えなかったけど


言える事が出来て良かった


弱い心と強い心


西提督「さて・・」


空気が変わった。どうやら良い話ではなさそうだ


西提督「二つ程知らせなければいけない事がある。二つとも他の鎮守府で起きた事なんだが、元帥からもお前に伝えるように言われてる」


提督「なにがあったんですか?」


西提督「まず一つ目なんだが此処からちょっと距離のある登面(とうめん)鎮守府が前から機能停止していたんだが復興の目処も立たず運営は不可能と決まり今朝登面鎮守府を壊滅したと正式に発表された」


提督「壊滅って・・まさか奴等の襲撃で!」


俺の鎮守府は奴等の襲撃で崩壊はしてしまったが、俺が提督になった事で復興した事になり壊滅は免れた


壊滅・・それはその場での鎮守府運営を諦めて退いてしまう事だ


その町を見捨てるという事だ


主な理由は司令官の不在


つまり登面鎮守府は司令官を失う程のダメージを負い


後釜がいない状態が長く続きこれ以上待っても無駄だと判断され


壊滅と認定されたのだろう


一応その前に不知火がやったような監査が入るらしいけど


司令官がいないんじゃ意味はない


西提督「壊滅と聞けばそう思うかもしれないが実はそれ以外にも結構あるんだぞ?」


提督「え?それ以外って」


奴等にやられる以外にあるのか?


西提督「資金や資材が底をついたり監査で落ち続けたりと色々あるが今回は内部破壊だ」


提督「内部破壊?」


西提督「簡単に言えば内部つまり司令官や艦娘達の誰かが壊滅させたという事だ」


提督「それって仲間割れじゃないですか!どうして・・」


西提督「色々溜まっていた物が爆発して内部抗争なんて事も起こったりするのは珍しい事ではないんだ。俺が知ってる中で酷かったのが一つの鎮守府で五つの派閥に別れて潰しあって最終的に全滅したってのがある」


提督「そんな・・仲間同士で・・」


西提督「提督、辛い事だがこれも知らなければいけない事だ受け入れろ」


提督「・・・はい」


西提督「だがな、今回は軽い方なんだ誰も死者が出ていないからな」


提督「え?そうなんですか?」


西提督「あぁ、病院送りにはなってるが無事だ」


提督「壊滅したって知ってて言うのもなんですが良かった・・」


西提督「いや、さっきの話しを聞けばそう思うのは無理もない。俺もそう思っている」


西提督「だが、ビックリしたのは一人の艦娘によって壊滅したと言うのが今でも信じられない」


提督「一人?一人で他のみんなを相手にしたって事ですか?」


西提督「そうだな。そう言う事になるか」


どんだけ強かったのだろうか


あり得るとするならきっと練度の高い戦艦クラスの艦娘だろう


西提督「しかも駆逐艦だ。更にドロップされたその日に全員病院送りにされてる」


提督「・・・・・・まじか」


西提督「まじだ」


ドロップ艦は基本練度は低い筈だ


まさかの伝説のスーパー艦娘的な最初からチート級に強い艦娘が現れたとか?


ブ○リーとかみたいな奴


西提督「しかも皆外傷はない」


提督「本当に何があったんですか!」


西提督「皆ストレス性の胃潰瘍で入院しているらしい」


提督「詳しく・・お願いします」


俺にも経験があるストレス性の胃潰瘍は酷ければ血を吐く程辛い病気だ


下手をすればそこから鬱も追加される


そうなれば数年単位の治療になる


西提督「そうだな・・これは一言で言えば運が悪かったと言う事だ」


登面鎮守府はそれなりに長く続いていた


今回の代で三代目になっていた


だが、そこは普通の鎮守府とは違い着任するにはある条件が必要になった


それが、豆腐メンタルである事だ


登面(とうめん)鎮守府は豆腐メンタルを略して漢字を変えた事から生まれた名前なのだ


旧名称が豆メン鎮守府だ


司令官も含め艦娘達も選りすぐられた豆腐メンタルの艦娘達が集められている


お互い最低限の最低限しか関わらない程の豆腐メンタラーが集まる鎮守府では


まず、朝礼は司令官すら出てこない


いや、出てこれない


まず、人と面と向かって喋るのもきつい人がたくさんの人達の前で喋る事など出来ず


放送で伝えられる


それも小さい声でみんな聴診器を付けて聞くのがデフォだ


偶に放送機器特有のキーンって音で何人か病院送りになる事もある


鳴りそうかな?と思ったらすぐに聴診器外さないと鼓膜が大変な事になる


前提から言うと基本みんな引きこもりである


目を合わせてなんか喋れないし


声なんか出るのかも分からない


一日で人と一人すれ違えば今日はたくさんの人にあったと日記に書くレベルだ


でも、みんな流石豆腐メンタラーと言える


お互いがお互いメンタルを傷つける事はない


何故ならお互いがお互い豆腐メンタルを理解してるからだ


それでも最低限の仕事はしているので上も何も言わない


てか、あったとしても言えない。自分達のその一言で登面鎮守府が壊滅しかねないからだ


彼女達は豆腐メンタルではあるが出撃はする


深海棲艦相手なら大丈夫らしくそこは艦娘だと言う事で納得するしかないが


しかも、案外強かったりする


豆腐メンタラーはお互いを理解してる存在であり業務上の仕方ない連携ならそこらの艦隊より上手い(目は絶対に合わせない)


下手をすれば大本営の第一艦隊とも良い勝負をするレベルだ


まぁ、演習なんてしたら開始前に司令官も艦娘達も終わるけど


しかしそんな強い彼女達でも深海棲艦より恐れている事がある


それはドロップ艦だ


海が光った時彼女達は祈るのだ


優しい娘が出てきますようにと


そこで無視をして逃げれば良いのにと思うがそこは豆腐メンタラーの彼女達だからこそ分かる


無視されるのが一番辛いという事を


だから、彼女達は怖くてもドロップ艦を受け入れるのだ。そして鎮守府まで案内して(途中から案内される側になる)


そこからは司令官の仕事だ


相手の指先の動き呼吸の音にすらビクビクしながら異動申請書を書いてもらう


その時点でドロップ艦の娘も大抵理解してくれるのでガラス細工を扱うように接してくれる


だが、彼等にガラス細工を扱う程度の接し方では一日もいや一時間も保たない


落下中の豆腐を扱うようにする事が必要だ(触れるな)


なので異動申請書を書いてる時点で外では他の鎮守府への異動準備が完了している状態なのだ


書き終えたら即さようならだ


だって居られると気になって胃がやばいからだ


司令官の一番好きな仕事は書類を書く事だ


一人で気ままに書けるからだ


秘書艦?書類が血まみれになるぞ!


彼女達が一番好きな仕事は遠征だ


だってドロップ艦がいないからだ


海外艦と遭遇せよ?海が血まみれになるぞ!


一番嫌いな海域はオリョール海域だ


潜水艦が多いからだ(人がたくさん居る)


余談だが売店の売り上げランキングではぶっちぎりの一位が胃薬である


司令官や艦娘達に大人気だ


たくさんの種類の胃薬がある


二位は育毛剤だ


これも司令官や艦娘達に大人気だ


たくさんの種類の育毛剤がある


何処かの鎮守府の提督が泣いて喜びそうだ


三位はメンタルトレーニング関連の本


彼女達も好きで豆腐メンタルだという事ではない


治そうとはしている


ちなみにこの鎮守府から豆腐メンタルを卒業出来た者は過去一人しかいない


その人を彼女達は達成者と呼んでいる


今は何処かの鎮守府で頑張っているだろう


更に言うと売店は無人販売である


値段を誤魔化すような娘はいないらしい


物資の搬入をする人は言う


司令官しか見た事がないと


そう、外部からの人間にはみんな隠れてしまうのだ


例外はあるが


司令官も隠れたいが隠れられないのでどうにか頑張って耐えている


そんな一歩間違えれば即地獄のされど平和な毎日を過ごしていたが


事件は起きた


それは敵を倒した後のドロップ艦から始まった


駆逐艦のその子はツンとした態度で彼女達は怯えてしまった


でも、その駆逐艦はそう言う空気にはすぐに気付き


その余りの怯えっぷりに態度を変えた


なるべく皆が怯えないように


木綿豆腐から絹ごし豆腐を扱う様に


しかし、執務室へ案内された瞬間にいきなり異動申請書を渡された事により怒りの余り言ってしまった


「どうせ、私は邪魔者ですよ!このクソ提督!」


そう、絹ごし豆腐から豆乳へと変貌を遂げたのだ


崩れる以前に既に形を成していない


悲劇が始まった


司令官が急激なストレスにより吐血


その場に倒れる


慣れているのか受け身は完璧だった


それを見たその場にいた艦娘達も


次は私が罵倒されるんだと思い急激にストレスが上がり吐血


力なく倒れる彼女達


彼女らも受け身は完璧だった


いきなりの事態に駆逐艦の彼女は唖然としていた


動く事も忘れてただただそこに立っていた


救急車を呼ぶ事もせず思考が停止していた


今彼女の中では急ピッチで事態の把握に努めていた


しかし、流石登面鎮守府司令官と言えるだろう


慣れた手つきで携帯を取り出し1番を押す


そう、1番に病院の番号を登録する事によりワンタッチで病院へかけられるのだ


それを見た他の艦娘達は取り出した携帯をしまった


誰かがかけてくれるなら自分達がかける必要はない


司令官がかけられない時は彼女達がかける


そうやってお互い助け合っているのだ


そして、何時も救急車を出してくれるあきらさん(34歳独身)を指名する


何故かと言うとあきらさんは登面鎮守府を理解している


だから、刺激しないようにサイレンも鳴らさずやって来て他の娘達を怯えさせないように音もなく動き


患者である娘達にはゆっくりと優しい言葉をかけながら近づき不安にさせないようにしてくれる


その優しさからあきらさんに好意を持つ娘も少なくないが気持ちは打ち明けない


断られたら自殺してしまうし


受け入れてもらったら嬉しさで精神崩壊を起こしてしまう可能性があるからだ


どちらにせよ彼女達のメンタルでは耐えられないのだ


だから告白は絶対にしてはいけないと


司令官からそれとなく言われたような気がしている


あきらさんは現在付き合っている彼女が居て結婚をそろそろ考えている


それを彼女達も知って密かに応援している


もし、結婚披露宴に呼ばれるなら這ってでも行く覚悟らしい


今回も何時も通りあきらさんが来て病院へ行き点滴を打ってもらって終わりと思っていたが


今日は運が悪かった


まず、オペレーターの人が新人であった事


そして、昨日あきらさんは彼女に結婚の告白をして友達だと思ってたと言われショックで寝込んでいる事


更に最近新人の救急隊の中に新人とは思えない程の動きから上司達からも認められている


あきらくん(21歳既婚)がいた


一人で救急車を出す事も認められているくらいだ


しかし、彼は熱血漢だ


もう一度言おう


今日は運が悪い


あきらさん(34歳童貞)は不在


新人オペレーターは司令官からあきらさんをお願いしますと言われた


同じ名前のあきらくん(21歳毎晩ハッスル)だと思ったオペレーターはあきらくんを向かわせた


あきらさんとは真逆のあきらくんを


大きなサイレンが鳴り響く


登面鎮守府の艦娘達が唐突な不安により吐血


それを見た娘も吐血


そして、自分も吐血するのでは?と不安になり吐血


その騒ぎで目覚めた夜勤の艦娘達が何事と思いカーテンを開けた時の陽の光でビックリして吐血


食堂でお茶をこぼして吐血


足の小指をタンスの角にぶつけて吐血


なんとなく吐血


外で買い出しをしていた娘達は何かを悟り吐血


そして、熱血漢のあきらくんは大きな声で叫んだ


「患者は何処だぁああ!!今助けるぞ!」


ビックリして吐血


声に吐血


見た目に吐血


足音に吐血


その暑苦しさからくるこれからの起こるであろう事態に不安を隠せず吐血


そして流石登面鎮守府の艦娘達と言える彼女達は少しでも他の娘の被害を減らす為に倒れる時も静かに倒れるのだ


あまり意味はないが


熱血漢のあきらくんは彼女達に凄い勢いで近づき


触れた


彼女達の叫び声がこだました


その時点で鎮守府内で吐血していない娘はいない状態になった


ほぼ全員がストレス性の病気で吐血したのだ(何名かは逃げる時に負傷)


それから少しして彼女達が怯えないように遠くから双眼鏡で警備している憲兵が事態を重く見て突入


叫び声はもう聞こえなくなっている静かな登面鎮守府へと入った


何時も静かだが今日の静けさは不気味だった


ふと、野太い声が聞こえる


そこには必死に彼女達を救急車に押し込むあきらくんの姿と死んでるように倒れてる艦娘達がいた


ピクピクしてるので無事だという事が分かる


そして執務室には血だらけで司令官を抱き抱えている駆逐艦の彼女の姿があった


彼女の目には涙が出ていた


でも、その涙は血まみれだった所為ですぐに赤色へと変わった


血の涙だった


司令官はまだ意識があり言った


「彼女は関係ない・・悪いのは自分だ」


そう言おうとしていたが途中で彼女によって口を手で優しく押さえられる


彼女は自分が発端でこうなった事を自覚していた


自分さえ此処に来なければこうはならなかったと


だから、罪を償おうと彼女は司令官の言葉を止めた


決して司令官にトドメをさそうとしたわけではない


結果的には手で押さえられた司令官は最も感触を感じやすい唇を不意に異性に触られた事により緊張感と不安のあまり抵抗をしようとしたが彼女は自分を庇ってくれている事を分かっていた為にそれを無下に出来ず押しのける事をせずにやがて白目をむいて泡を吐きながら動かなくなった


この時点でかなりの重症だが彼女に悪意はないのでセーフだ


憲兵もそれは分かっている


でも、此処まで大事になれば此処の警備を任されていた憲兵は何をしていたんだと責任を問われる


下手すればクビになるだけでは済まない


とてもコンビニでおでんを買ってたとは言えない


しかし、犯人を捕まえればその責任は大幅に軽くなる


最悪クビは免れる


だけど、彼女は悪くない


我が身可愛さにこの娘を差し出す


それが出来るほど憲兵は薄情にはなれなかった


逃げられてしまえば仕方ないなと彼女が逃げてくれる事を祈った


でも、憲兵は彼女が自ら手を差し出した事により少し考えてその手を拘束して


大本営へ引き渡した


最後に彼女は涙ながらに言った


「なんでこうなったのかな・・」


憲兵は黙ってその涙を拭う事しか出来なかった


それから数日後に憲兵はあの時の後悔に似た罪悪感を持ったまま病院へ向かった


ジッとしているあの時の事があの涙が脳裏に浮かんでくるのだ


そして、後悔に似た罪悪感はハッキリと後悔に変わった


司令官も彼女達も憲兵を見た時怯える事も忘れて一番に聞いたのだ


あの娘はちゃんと異動出来たのかと何処の鎮守府へ行ったのか?元気にしてるのか?


その必死の言葉にやっと憲兵は自分のした事がどれだけ最低な事か気付いた


自分を守る為に彼女を売ったのと変わらない


いや、売ったんだ・・・・


憲兵は大きく後悔した


そして自分を責めた


助けたいそう思ったが憲兵に出来ることは何もない


でも、探した貯金を全て使い


しかし、見つからなかった


大本営に連れて行かれたまでは分かるけど、そこから何処へ行ったのか不明だった


やがて貯金は底をつき


そして藁にもすがる思いで艦娘達を平等に見てると噂の西提督に助けを求めた


全てを話し助けを求めた


西提督はその必死の想いに二つ返事で彼女の保護を約束したがその後も見つかる事はなく


もしかしたらもう解体されてしまったのかもしれないと憲兵に伝えると


辛そうな表情をしていた


やがて憲兵も姿を消してしまった


今も何処にいるかは分からない


そしてそれから数ヶ月後


正式に壊滅が言い渡され今に至る


西提督「という事があったんだ。色々と探してはみたんだが・・多分解体されているだろうな」


西提督「それに結局司令官も艦娘達も彼女の事を知りショックで更に酷くなってな・・未だに病院生活らしい」


西提督「どうしてこうなったのか・・答えは運が悪かったとしか言えない」


提督「・・・・・っ」


運が悪いか・・・・


正直言うとこの話を聞いておかしいと思った点がある


豆腐メンタルと言われているが俺はそう思わない


寧ろ司令官や艦娘達は常人よりメンタルは強い方だと思う


司令官も彼女達も辛い道と分かっていて逃げていないのだ


彼女達はドロップ艦には怯えつつも連れて帰り


司令官は態々顔を合わせて直接異動申請書を渡す


怖いし逃げてしまいたい気持ちもある筈なのに


逃げない


それを豆腐メンタルなんて言えるか?


問題なのはメンタルじゃなくて


極度のコミュ症だという事だと思う


それが結果的にメンタルに大きな傷を付けていると思うんだ


そして、何故今まで三代も続いた鎮守府がそう簡単に壊滅したのか


その駆逐艦の娘がドロップ艦として出てきてしまったからとあるけど


なら、今まで一度もなかったのか?艦娘達は基本性格は決まっていると言っていいがそこから何らかのものがプラスされて性格が形成されてると俺は思っている


だから、同一艦でも大きく性格が違う娘もいた筈だ


全く同じ性格の同一艦はいない


なら、鳳翔さんがドロップされたとしてオラオラ系の鳳翔さんもあり得る筈だ


想像は出来ないけど


それが三代に渡り一度もなかったのか?


本当にその駆逐艦の娘が出てきてしまっただけで起きてしまった事なのか?


気になる事が多すぎる


でも一つ言える事は


何か別の理由があると思う。何かは分からないけど


まぁ、今更分かっても意味はないけど


それより惜しい娘をなくした・・


彼女は状況を把握して罪を認め償う当たり前で当たり前じゃない


それが出来る娘なんだ


メンタルもそうだけど周りに対してもよく観察出来て空気を読む事にかけている


自分に厳しく他人に優しい


他の者の為に泣く事の出来る娘だ


俺が早く知ることができたなら


鎮守府に迎えたかった


でも、もう手遅れなんだ


だが、気付けたとしても俺の力ではどうする事も出来ないだろうけど・・


また自分の無力を知ってしまうだけだ・・


叢雲と同じで・・・・


でも、せめて足掻く事はしたと思う


その過程で命を落とす事になっても後悔はしないと思う


やれる事が出来たのと出来なかったでは全然違う


だからこそ


提督「彼女の名前を教えてくれませんか」


彼女は俺と少し似てるかもしれない


その心優しい彼女の名前を知りたい


西提督「曙だ。 性格はきつい娘が多いが仲間を絶対に見捨てない娘だ」


提督「そうですか・・・・」


西提督「提督よ・・」


提督「分かってます。こういう事はよくある事で一々落ち込んでなんていられないのは分かってます・・・でも」


提督「黙祷をさせてもらえませんか?彼女に」


西提督「構わん一時間か?」


提督「一分で良いです。そうしたら気持ちを切り替えますから」


西提督「一分の黙祷かそれは黙祷なのか?最低一時間はいると思うが」


祥鳳さんの所為で黙祷に関しての知識がおかしくなってきてる西提督さんを無視して目を瞑り


まだ見ぬ曙という娘を想う


いつか、君と同じ同一艦に会った時は


是非おんぼろ鎮守府に来てもらいたい


君じゃない同一艦になると思うけど


心の奥にある気持ちは変わらないと思うから


彼女の強さは彼女らに受け継がれている


そう思ってる


もし彼女らに会えた時その時に君の話しをしようと思う


他の罪を自らの罪として受け入れる強い娘がいたと


俺のように逃げなかった立派な先輩がいた事を


君と同じ曙って娘だってね


一分間の長いようで短い黙祷を終えた


西提督「提督・・・・・」


提督「ありがとうございます。もう大丈夫です。二つ目の話しを教えてください」


西提督「良いのか?もう」


提督「はい、くよくよするのはもう終わりです。俺は進まなきゃ行けませんから。だから受け入れますよ時間が掛かっても現実を」


提督「逃げるのはもう嫌ですからね」


その憲兵の様に逃げるのは間違っている


逃げた先にあるのは永遠に続く逃げ道だけだ


俺はそれを知ってる


だからこそもうその道を歩く事はしたくない


西提督「うむ!それでこそ友だ!」


提督「曙・・君の名を俺は絶対に忘れない」


そう強く誓った


でも・・・・・


何故か不思議と近いうちに会えるような気がした


提督は少しだけ大人になれたような気がした


ほんの少しだけ


その名もサイコレズ大井


西提督「さっきの話しは解決しているから報告だけなんだが次のはまだ解決していない事ではあるがこれも報告だけになる」


提督「どういう事ですか?」


西提督「南鎮守府で南提督が襲われた。さっき言った内部破壊が起こったんだ」


提督「て事は南鎮守府の艦娘って事ですか?それとも別の人が?」


西提督「いや、艦娘だ。砲撃もされている当たってはいないが」


提督「そんな・・何があったんですか」


西提督「報告ではいきなり襲われたとなっているな。そこの南鎮守府は評判も良いから襲われたと聞いて少しばかり驚いている」


提督「恨みを買うような人ではないと?」


西提督「何度か会った事はあるがそういう奴には見えなかったな艦娘達にも好かれていたように見えたが」


西提督「その時一緒に居たイムヤは南提督を嫌そうな顔をして見ていたがあいつは花粉症が酷いからな睨んでいたようにも見えたが気の所為だろう」


本質を見抜いていたとか?だから睨んでたとかは・・・・ないか


そうだとしたなら後で言う筈だしね


提督「そんな人になんでそんな事を・・」


艦娘だって人と変わらない


人が全員善人でないように


艦娘にだって悪い事を考える奴だっている


意志を持って生きているから


認めたくはないけどこの話しが本当なら捕まえないといけない


他にも被害が出る前に


西提督「それは彼女にしか分からないだろう良い意味でも悪い意味でも彼女も人間だ。いくら考えても俺達には分からない」


提督「一人ですか?」


西提督「逃げる時に一人艦娘を連れて逃げたらしいが」


提督「共犯ですか?」


西提督「いや、報告では逃げる際の人質だと聞いてる」


提督「なら、早く捕まえないと人質にされてる娘が危険です」


逃げ切る為に人質にしたとしたなら逃げ切った時には燃料だけ取られて海へ捨てられるのもありえる


西提督「さっき言ったが報告だけなんだ。南提督は自分達で捕まえるからもし見つけても知らせてくれるだけで良いと言っている」


提督「でも、人質がいるんですよ?そんな悠長な事を言ってる場合では」


西提督「絶対に手を出すなと言われている」


西提督「俺達に出来るのは人質の娘の無事を祈るだけだ」


提督「・・・・・・」


提督「その犯人の名前は?」


西提督「聞いてどうする」


提督「知っておかないと会った時に判断が出来ません知らせるにしても・・捕まえるにしても」


西提督「うむ、そうだったな。球磨型4番艦軽巡洋艦大井だ」


そう言って写真を渡される


とてもそんな事をするような娘には見えない


この笑顔の裏に何を隠しているのか


西提督「写真は同一艦の別の娘の写真だが、見た目は変わらない違う点は逃げる際に南提督が軍刀で斬りつけてつけた傷が額にあるらしい。ただ、少しかすった程度で大きくもないから前髪で隠れて近付いて見ないと分からないくらいらしい」


西提督「しかし、その傷を目印に探すしかない。艤装に付いてるステッカーでも分かるが艤装を展開しないと分からないからあまり有力とは言えない。此処まで時間が掛かってると言うと沈んでいるか何処かの陸地にいるかだからな。流石に陸地で艤装を展開したままにはしないだろうしな」


提督「・・・・・」


傷が見分けの判断?そんな曖昧なもので?治ったりしたら分からないぞ?


でも、艤装のステッカーも隠されたら意味ないと言うのも頷けるし


でも・・・・


提督「・・・・・・女の子の顔に傷か」


普通なら許される事ではないが・・犯罪者なら仕方ないのか


でも、少しかすった程度だと言ってるし良かったと言えば良かったのかな


でも、それならやっぱり・・・


気になるけど今は西提督さんの話しを聞こう


後で聞くのもありだしな


西提督「そして人質にされてるのが同じく球磨型3番艦軽巡洋艦北上だ。大井の隣に写ってる娘だ」


提督「姉を人質にですか・・・」


面倒くさそうな顔をしているが目は笑っている


その目は相手を心から信頼している


この二人が凄く仲が良いのが分かる


別の同一艦でもそこは変わらないと思いたい


提督「・・・・・」


本当に人質なのか?


もっと別の理由なような気がする


でも、実際に人を傷付けているのも事実


この大井さんなら北上さんを傷つける事もあり得るのかもしれない


西提督「多分だが人質だとしても北上は無事だと俺は思ってる」


提督「なぜそう言い切れるんですか?どういう理由かは分かりませんが人を襲ったような娘ですよ?」


西提督さんも俺と同じ様に信じたいんだ


だからー


西提督「うむ、大井はな高確率で恋をする」


あれ?


提督「話しが見えないんですが恋なら誰でもします」


西提督「お前もか?」


提督「え、えぇ、まぁ」


西提督「うむ、不能ではないのか」


提督「怒りますよ・・」


西提督「すまん冗談だ許してくれ」


提督「良いですよ。それより恋をするのがなんでいけないんですか?」


西提督「大井達は多くの提督達からなんと呼ばれているか知ってるか?」


提督「えっと、西提督さんと東提督さん以外に提督仲間はいないんで・・その手の情報は全く」


西提督「それはすまんな。だが、それを言えば俺も数は少ないがこうして知ってる。そう言うのはただの言い訳だ。情報と言うのは知ろうとすれば自ずと色々な所から入って来る。提督達による提督達の為の新聞、日刊司令漢は取ってないのか?」


提督「へ?なんですか?それ」


なんか暑苦しそうな新聞


西提督「色々と役立つ情報を掲載しているし面白い記事とかもある」


西提督「今日の分なんだが見てみるか?」


そう言って新聞を渡される


なんか色々と書かれている


鎮守府で起こった小さな事件やどうでもいい事など


《タマタマ鎮守府で多摩が偶々拾った猫のタマが玉のように可愛い子を出産。タマタマ鎮守府にまたタマが増えた。これで45匹目のタマになる》


提督「・・・・・・・」


タマだらけだな


《〇〇鎮守府の提督が痔になる。涙ながらに語る》


提督「・・・・・・・」


《艦娘達のドキッ水着大会が開催されました》


提督「・・・・っ」


確かに結構為になる情報が多い


提督「うん、面白いです」


特に四コマが


西提督「一度は勧誘に来る筈だが時期的に言えば監査か終わった後くらいに来てないか?」


提督「来てません・・と言うかその時期は入院していたんで来ていたかもしれませんが、その時一時的に提督をしていた明石さんからもそんな話しは聞いてませんし」


西提督「今度聞いてみると良い。もし来てないなら連絡すれば良い」


提督「はい!」


よし、帰ったら早速


西提督「結構値は張るがこのたくさんの情報量にすれば安い」


提督「はい・・・・」


あ、お金が掛かるのか・・だよね


いくらくらいかな?


西提督「月5万くらい安い!そうだろ提督!」


提督「はい!」


よし、忘れろ俺!四コマに月々5万は高すぎ


よし、これ以上この話しは危険だ


お財布的に


提督「それで大井さんはなんと呼ばれているんですか」


西提督「大井は北上を異常に愛する娘が多くそのあまりの溺愛と異常性からサイコレズと呼ばれている」


提督「サイコレズ・・」


西提督「北上が大好きで仕方がなくそれは性別の壁など関係ない。つまりだ北上を連れて逃げたという事は常に一緒に居たかったからで人質ではあったとしても北上に危害は加えないと思う。性的危害は除いてだが」


西提督「それでも殺されはしないだろう愛ゆえにな」


提督「一応聞きますが・・北上さんは」


西提督「女性でありノンケだ。大井の事は可愛い妹としか見てないだろう姉妹愛だな」


西提督「大井はガチの愛だ」


提督「北上さんの心に大きな傷が・・」


西提督「死よりはマシだ」


提督「そうですが・・俺達はなにも出来ないんですか」


西提督「出来ない。南鎮守府から救援要請が来るなら別だが向こうは手を出すなと言ってる。艦娘二人程度に面倒事を増やしたくないのだろう」


提督「面倒事って・・どういう意味ですか?」


西提督「手伝ってもらって何もなしではいけないだろ?だからこういう事は余程の事がないと他を頼らない報告義務はあるからこうやって情報だけは入る」


提督「彼女の初めてが掛かってんのに・・なんだよそれ」


助かるならそんなの後で考えれば良いのに


北上さんの初めてなんてどうでも良いのかよ(初めてかは知らないけど)


女性にとって初めってってのは大きな価値があり意味がある(初めてだと信じたい)


それを・・・・・・(それを・・・)


西提督「気持ちは分かるが仕方ない事だ。とりあえず二件報告だけはさせてもらったが特に任務が来たわけでもないから覚えておくだけで良い」


西提督「怒りたいのは俺も同じだ。命をなんだと思ってる・・だが、こういう事はこれからも多い。その度に腹を立てるのは疲れるだけだ。酷い言い方にはなると思うがそういう事だと割り切るしかない」


多いのか・・・


他にもサイコレズがたくさんいるのかよ・・・


提督「・・・・・・はい」


もしかして艦娘の半数は・・いや、止めておこう


如月達は・・いや、止めておこう


俺の鎮守府は無事なのか?大丈夫なのか!


いや、大丈夫、うん、大丈夫・・・


でも大本営の艦娘達に・・・


いやいや、いくらなんでもハ元帥が止めるだろう


明石さんもいるし・・・・明石さん


大丈夫かなあの人・・・


提督「うん!大丈夫!」


信じよう明石さんを


西提督「今は自分の大切な仲間達の事だけ考えておけ」


提督「はい!」


西提督「もし、何かあったら言え友の為なら力を貸す」


出来ればそう言うのはお互いで解決して欲しいが・・無理矢理やるようなら介入するしかないか


提督「ありがとうございます・・その時はお願いします」


本当に頼りになる人だ西提督さんは


こうやって此処に立ってられるのも西提督さんのお陰だ


演習や研修を通じて俺はたくさんの事を知った


そして乗り越えた


それは如月達のお陰でもあるし黒髪達のお陰でもある


だからこそ・・他の事に本気で怒れる余裕があるんだ


みんなには感謝してもしきれないな


だから、俺は西提督さんが困っていたら全力で力になる


西提督「以上で話しは終わりだが何かあるか?」


でも、その為に俺は少しでも知って経験をして頼れる存在になる


頼られるその時が来るまでに


提督「あの、良いですか?」


西提督「なんだ?」


だから今をこの時を少しでも役立てよう


最初の方から気になってる事を聞いてみようと思った


提督「ちょっと気になる事がありまして」


目線は西提督さんの腰にある軍刀へ向く


誓いの軍刀


提督「さっき軍刀で斬りつけてそれを目印に探してると言ってましたよね?」


西提督「そうだな。他の同一艦と見た目は全く同じだからなこういう時は目印を残す事で早く捕まえる事が出来る。南提督はそれを分かって斬りつけたのだろう」


提督「でも、傷によっては治ってしまって分からなくなる場合もあります。目印にするにはあまりに・・同じ様な傷の娘がいないとも限りませんし」


提督「かすった程度ならすぐに分からなくなりますよ」


艦娘達は入渠する事で傷を治すが、それでも人よりは自然治癒力は高い


少し斬りつけた傷なら数日で分からなくなるくらいになる筈だ


それにもし、何処かの入渠ドッグに入ってしまえばそれで傷はなくなり分からなくなる


それで同じ様な傷の付いた別の娘が捕まってしまったら可哀想だ


そもそも艤装を展開してる艦娘に傷なんて付けられないと思うがそこは南提督が刀の師範とかでなんか凄い技でも出したとか?


そうだとしても全国の提督達が全員そんな技を出す事なんて出来るわけじゃないし


やはり一番は艤装のステッカーを確認するしか


あれは中々取れないし


提督「・・・・・・・・・」


・・・・・・・・・・まさか


出来ないの俺だけだったりする?


西提督「ん?だから軍刀を使ったのだが?」


提督「え?」


だから軍刀を使った?


傷が治って見えなくならない為に軍刀を使ったって事だよな?


軍刀って傷の治りにくくなるような形状でもしてるのか?


それともなんか刃先にノコギリのようなギザギザが極小に付いてるとか


それなら少しかすった程度でも傷口は治りにくいだろう


かすっても軽く抉れるし・・かなり痛いだろうな・・


そうであって欲しくはないが


それとも人間工学に基づいて造られた100人くらいの科学者が考えた刃でなんか治りにくい傷を付けるとか?


100人乗っても大丈夫とか?


まさか、変な薬が塗ってるとか?


どちらにせよ艦娘に傷を付けるくらいだから並大抵の威力ではないだろう


人とかに斬ると爆散とかするんじゃないか?


そう思うと西提督さんの腰にある軍刀は・・核兵器か!


核兵器をぶら下げているのか!


なんか持ち手が焦げてるけど・・


まさか爆発とかするのか?


西提督さんのぶら下がっている物は核兵器なんだ!


西提督「まさか軍刀を知らないのか?」


提督「え?日本刀ですよね?」


軍の人が持つ日本刀を軍刀と呼んでいるだけと聞いたけど違うのかな?


そりゃあ、少しばかり違ってるかもしれないけど基本日本刀の筈だ


西提督「そうだが、ただの日本刀じゃないという事は?」


提督「え?なにそれ?」


反りが二倍増しとか?逆刃刀とか?


西提督「うむ・・最初に会った時から持っていなかったからおかしいとは思っていたが渡されなかったのか?」


西提督「この軍刀は鎮守府を持つ司令官になった時にそれを証明するバッヂと一緒に渡される筈だが」


提督「そうなんですか・・残念ながら軍刀は渡されてません」


ナイフなら渡されたけど・・・


西提督「それはいかん!この軍刀も司令官である証であり海軍人の魂でもある」


提督「魂ですか?」


西提督「この軍刀はそれ程大切な物だ。武士の刀は武士の魂と言われるように軍刀は海軍人にとっての魂なのだ」


西提督「この軍刀に戦い皆を守る事を誓い常に身に付ける事で己の誓いを忘れないようにする」


西提督「司令官とは軍刀の綺麗さで決まると言っても良い。手入れを怠る奴は心も汚いし真の司令官とは言えない!」


西提督「つまりだ!軍刀は必ず必要な物なのだ!何故なら魂であり誓いの証!自分に誓いも立てられない奴に司令官なんて出来ない!」


提督「お、おう」


あまりの勢いに少し後ずさってしまった


でもそれで言うと西提督さんの軍刀が少し焦げているのは西提督さんの魂が汚れてるという事になるが


いや、汚れてるんじゃなくて焦げてるから


魂も焦げてるって事か


まぁ、それを一々言うほど俺も捻くれてはいない


でも・・・言いたい事は分かる


海軍人にとって鎮守府を持つ司令官にとって軍刀とは


もう一人の自分であり魂そのものなんだ


西提督さんのその力説がそれを証明している


軍刀について語ってる西提督さんはなんというか輝いている


そして燃えている


それを考えれば魂が焦げてるのもある意味ではあってるのか?


でも、そうか・・・・


俺は司令官の証も貰えなかったのか・・ちょっと、いや、かなりショックかもしれない


提督「・・・・・・」


西提督「うむ・・・・・ショックか?」


提督「いえ・・はい、ショックです」


西提督「・・・・・・」


西提督「少し待て」


そう言って何処かへ行ってしまった


でも、すぐに帰って来た


その手に軍刀を持って


見た目は持ち手も鞘も黒色でかなりボロボロだけど


汚いと思えない寧ろ・・見惚れてしまう


不思議だ


そして西提督さんは刀を抜いた


刀は途中で折れていた本来の長さの半分になっている


でも、その刃は折れているのにも関わらず凄く綺麗だった


丁寧に手入れされているのが分かる


西提督「こいつは折れてるがかなりの業物でな折れてもまだその輝きを失っていない」


提督「綺麗だ・・凄く」


お世辞でもない心から出た言葉だった


西提督「綺麗だろ?俺の持ってる軍刀もそうだがこの刀はな普通とは違う金属を使ってる」


西提督「それを使ってる事によってただの刀ではないと言える。まさに海軍人だからこそ持つ意味がある理由がある」


提督「それは」


西提督「艦娘を傷付ける事が出来る艤装を展開しようがしまいが普通の人間と同じように斬れてしまう」


提督「っ!」


西提督「そして一度斬ってしまえば傷跡は入渠ドッグに入ろうがどうしようが残ってしまう・・ずっと」


提督「そんな・・・」


だとするな大井さんは一生顔に傷を?


確かにそれなら特定は出来るかもしれないけど


それを分かってて顔に傷を・・せめて


いや、俺にとやかく言う資格はないか


でも、俺が思っているより遥かに


この刀は恐ろしい物だった


俺にこれを持つ覚悟が持てるのか?


西提督「そして、この軍刀に使われている金属は刀以外の加工をするとその効力を失ってしまう」


提督「刀しか使えないって事ですか?」


西提督「そうだ。しかもかなり貴重だ」


西提督「最初はこの金属を使えば深海棲艦にも攻撃が効くんじゃないかとも言われていたのだが」


提督「効かなかったんですね」


西提督「いや、試してはいないんだ。その前に中止になったんだ」


提督「でも、効力を失っているってさっき言いましたよね?」


何もしてないのに結果だけが分かるのはおかしい


西提督「別の理由で分かったんだ。多分効かないだろうと言う結果になったがな」


提督「何故ですか?もし使える事が出来れば人間でも戦う事が出来る可能性があるのにそんな曖昧な」


西提督「理由は二つあり、一つがその金属で造った弾丸は艦娘にすら効かなくなってしまった」


それって・・・・


提督「撃ったんですか・・艦娘を」


西提督「あぁ・・そう聞いている。それからも色々な武器に加工して試したらしいが刀以外は傷一つ付けられなかったらしい」


提督「勝手な奴等だ・・・もっと他にやり方があった筈なのに」


西提督「それ程人類には時間がなかったんだ。艦娘と深海棲艦は似た様な存在だと思われているからな」


西提督「それにこのおかげで今があるのも事実だ。全ての事を否定するのも間違っていると俺は思っている。結果的に人類にとって大きな力を手に入れる事が出来たんだからな」


提督「そうだとしても・・俺は」


西提督「大人になれ提督。なんの犠牲もなく何かを得ようとする事は出来ない」


西提督「もし、この軍刀がなかったら人間と艦娘の関係は逆転していたかもしれない」


西提督「彼女達にはその力がある。そして人はそれがなかった。今の今まで彼女達が人間に手を出さないのはこの抑止力があるからかもしれないと」


提督「艦娘達はそんな事を!」


西提督「ないとは言い切れないだろ!お前は艦娘達の何を知ってる!力もない人間が偉そうに安全な場所で命令をしているこの現状は昔も同じだ!不満を持たない者がいないと言えるか?どうだ?今回の事件がそれを証明しているだろ!」


提督「そ、それは・・」


西提督「彼女達が敵になれば人類に未来はない。それだけは避けなければいけない。だからこそ人間にも彼女達と渡り合う力が必要なんだ。それがあるからこそ今がある」


西提督「南提督もそのおかげで命拾いしている。結果的に多くの命を救っているんだ」


西提督「だが、俺もそいつらの考えの全てを肯定しているわけじゃない。でも、全てを否定も出来ない」


西提督「もう少し意味を考えて発言しろ。じゃないとお前の身も仲間の身も危険にさらす事になるぞ」


提督「っ!・・・・はい」


西提督「すまん、言い過ぎたとは思うが許してくれ。お前にはちゃんとした考えを持って欲しかったんだ」


提督「いえ、俺も一つの事ばかりを考えてその意味を考えていませんでした。すみませんでした」


西提督「気にするな。分かってくれればそれで良い。だけどな?俺も目の前でそんな実験をしようとする奴がいるなら問答無用で殴る。だからお前の気持ちも分かる」


西提督「だがな過去の事を考えても何も意味はないからな。だからもし怒るなら今に怒れそして変えてやれ」


西提督「でも、無茶はするなよ。何かあれば頼れ良いな?」


提督「はい!」


西提督「良い返事だ!話しの続きだが、二つ目はコストだ。さっきも言ったが貴重な金属を使ってるからな使えたとしても実用は難しかった」


西提督「一発で与えるダメージを考えても割に合わない」


西提督「それこそ貴重な金属を海に捨てるようなものだからな」


西提督「それにもしこれを実用していたら今頃は艦娘達はいなくなっていただろう」


提督「え?」


西提督「この金属が何処で手に入るか分かるか?」


提督「えっと・・貴重と言う事は手に入りにくいって事でそれを考えると危険な場所にあると考えて・・う〜ん」


提督「海とか?」


でも、考えてみたらそれなら艦娘達を遠征に行かせれば良いと思ったがきっとかなり危険な場所にあるんだ


なんかへんな怪物とか出る海域とか


西提督「惜しいな」


違った


でも、惜しいか・・海ではないけどそれに近い所


提督「浜とか?ほら、潮干狩り感覚で取れるとか?」


中々見つからず数が少ないからという理由もあり得る


なにも貴重だと言う理由が危険な場所にあるからだけとは限らないし


と考えると金属だけど生き物なのかもしれない


金属の貝とか?


西提督「うむ、潮干狩りなら浜ですれば良いがそいつはそこでは手に入らないな」


貝ではなかったか・・・


提督「・・分からないです」


西提督「仕方ないヒントだ。今この場所からかなり近い場所にある」


提督「近い?」


ここら辺に採掘場があるとか?


西提督「提督のおんぼろ鎮守府でも同じ様に言えるぞ。かなり近くにあるとな」


西提督「良いか?惜しいと言ったが海からだと言うのはある意味では合っている。そしてもし実用していたら艦娘の数は劇的に減る」


西提督「その金属を消費すれば艦娘が減る・・・もう答えを言ってしまったな」


提督「艦娘・・・ですか」


西提督「そうだ。その金属はある事をする事により出てくる」


ここまで聞けば俺でも分かる


でも、そうであって欲しくない


だから・・・・・


提督「部分解体ですね」


西提督「違う、解体だ。量は刀が一振造れるくらいしか出て来ず、しかも自らが解体を望む娘にしか出て来ない」


提督「それって・・」


西提督「提督、俺はなこう思ってる。その金属は艦娘の魂なんじゃないかってな。自ら望む娘にしか出て来ないのは身を削ってでも人類の力になろうとして力を貸してくれてるんじゃないかと俺は思ってる」


西提督「そして艦娘達は知っている日本刀こそが日本の魂であり誇りだと」


西提督「だから、彼女達もそうなる事で力になろうとしてる・・俺はそう思ってる」


提督「・・・・・・・」


西提督「この二振の軍刀はどちらにも艦娘だった娘の魂が宿っている。だから軍刀を持つのはそれそうの覚悟を持って欲しい。それが身を削ってでも力になろうとしてくれてる彼女達に応える一番の手段だと思っている」シャキン


そう言ってさっきのボロボロの軍刀の刃を此方に向ける


刃は陽の光に反射して強く輝いている


あと少しで当たってしまうギリギリまで刃が迫っていた


怖いけど何か別のものを感じた


そう、温かさだ


提督「温かい・・・」


西提督「この軍刀に誓え」


西提督「お前に本当にこいつを持つに相応しいか俺に聞かせろ!」


誓うか・・・・


俺には軍刀を持つ覚悟はあるのか?いや、ないだろう


傷を一生背負わせるこの軍刀を・・恐ろしく感じてる


そんな奴に彼女達の魂を受け止める事が出来るのか


彼女達に失礼だ


提督「・・・・・すみません俺には」


西提督「そうか、お前はいざという時に仲間を見捨てるのだな!諦めるのだな!演習の時のお前はこいつを持つに相応しいと俺は思ったが・・あれは演技だったんだな!」


提督「違う!俺は絶対に見捨てない!俺は無力です!でも、せめて俺を信じて着いて来てくれる仲間達だけは・・必ず守る!俺の命を懸けても」


西提督「嘘偽りはないな?」


提督「ないです!」


西提督「なら誓え!この軍刀に!そうすればきっとお前の力になってくれる」


提督「おんぼろ鎮守府提督はこの命ある限り戦い皆を守る事を誓います!国の為じゃなく信じて着いて来てくれる仲間達の為に」


そう、陽の光を反射して強く輝いている刃を見つめ言った


無力だけど、覚悟も曖昧かもしれない


国の為とか大きな事は言えない


でも、自分が出来ることを少しずつでもしていこう


それがいつか大きな事になると信じて


その時一瞬だけ軍刀が陽の光とは違い自分から光った様に見えた


その瞬間怖かった軍刀が怖くなくなった


なんだろう軍刀なのに良い香りがするような気がする


少しドキッとしてしまった


西提督「うむ、それで良い。おんぼろ鎮守府提督!」


提督「はい!」


西提督「この軍刀をお前に預ける。この軍刀に誓った事は絶対に忘れるな」


軍刀を鞘に戻して手を差し出す


その手に軍刀を持って


それを俺は


提督「はい!」


受け取った


提督「おっと」


この軍刀は見た目以上に重く少しフラッとなったが重いと言うのは彼女に失礼だ


この重みは彼女の魂そして俺自身の魂の重さなんだ


軽い軽い


腰にかけてみる


ズボンが下がりそうになった


ベルトをきつく締める


提督「うげぇ・・・」


少し緩める


この重さには慣れるしかないな


提督「西提督さんありがとうございます!大切に預からせて貰います」


西提督「うむ、頼んだぞ」


西提督「そいつは先代の西提督が更に先代の西提督から貰った軍刀でな」


提督「え?そ、そんな大切な軍刀を良いんですか?」


西提督「あぁ、お前だからこそ良いと思えたんだ。大切に手入れしてやれよ」


提督「はい!」


手入れの仕方は・・・明石えもんに聞けば良いか


西提督「様になってるな。顔つきも変わったように見える」


提督「ははは、そうですか?」


これで俺もちゃんとした司令官って事だな


頑張らないとな


西提督「おっと、軍刀のもう一つの特性を教えていなかったな」


提督「もう一つ?」


西提督「艦娘を斬る事が出来るのが一つでもう一つは・・・うむ、口で言うより試した方が良いな」ニヤリ


なんだその笑みは嫌な予感しかしない


西提督さんは自分の軍刀を抜いた


提督「え?西提督さん?なんでこっちに向かって?あ、危ないですよ?」


西提督「提督!覚悟!」シュッ


斬りかかって来た


提督「え!ええええ!!」


艦娘の艤装展開時にでもダメージを与えられる程の軍刀が人に当たれば


爆散する!洒落にならない


提督「いやぁああああ!!」ダッ


この行動が後に大きな事態へ発展する事をまだこの二人は知らない


しかし、それは一刻と近づいていた


提督の持つ軍刀


軍刀


それは軍の人が持つ日本刀


しかし、海軍の鎮守府を任される階級の者達に渡される軍刀は他とは違う


まず、素材が違う


日本刀に使われる金属は大まかに言うと鉄であり、そこから更に細かい種類の鉄を合わせて造られる


しかし、この軍刀は艦娘が自ら解体を望んだ時のみに出てくる希少な金属のみを使っている


実際は解体されても人を信じたいお人好しなわけだけど


従来の日本刀よりも頑丈で錆びにくいが加工するのが難しく妖精さんとほんの一部の職人しか造れない


人間でも造れる事に少し驚き


失敗すればその刀は効力を失うだけではなく錆びてしまいやがて風化して風に舞い世界を瞬く


要は形すらなくなると言う事


まるで生きているようだと言う人もいる


まぁ、生きてますから


これに正式な名前はないが丁度刀を一振造れる程の量が出てくる


まるで刀にしてくれと言わんばかりに


最初から刀として出たならどれだけ楽か・・・正直加工されるのはヒヤヒヤするから怖い


これらの事から一部ではその金属の事を艦魂(かんこん)と呼んでいる人もいる


艦娘の魂ではないのかと


まぁ、間違えではないかな?


しかし、それを上は認めない。しかし、それ以外に名前が見つからない


適当な名前も付けられない


だからこそ正式な名前がないのだ


人の無駄に高いプライドと言うのがよく分かる


そして他の軍刀とは違う特性が二つある


一つは、艦娘に対して艤装展開時であろうと刃を通す事が出来る。しかも一度斬った傷は一生傷跡として残る


なので顔はやめて欲しい。女の子の顔に傷を付けるのはどんな理由があろうとクズのやる事


極力出来る事なら使わないで欲しい


出来なくても使わないで欲しい


てか、使うな


腰にぶら下げて偉そうにするだけにして


軍刀を抜くのは手入れする時か一人でニヤニヤしながら観賞するくらいにして


そのぐらいなら甘んじて受けますよ


でも、あまりジロジロ見ないで・・・恥ずかしいので


特性二つ目、それは人に対しては全くの無害である事


刃は通らないし、どんなに強く叩いてもスポンジで叩かれたようなぐらいの衝撃しかない


この軍刀では人に傷一つ負わせる事は出来ない


私達の敵は深海棲艦であり人ではない


人同士の争いに手を貸す気はない


あくまで、今の艦娘達の抑止力である事


それでも争いたいならこの軍刀でチャンバラごっこでもすれば良い


両方怪我をする事はない


男はチャンバラ大好きなのでそれくらいなら付き合ってあげます


でも、その後はちゃんと手入れしてよ


相手が普通の軍刀を使うなら思いっきり叩き割れば良い


あんな鈍では話しにならない


最高の強度を誇るのだ


まぁ、それも主の腕次第だけど


さて、目の前で起ころうとしている事態はあまりよろしくはない


この筋肉は主に軍刀は人を斬れないことを教えたいのだろう


だから主を斬って斬れないだろ?のくだりをやろうとしてるのだろうけど


なんて事はない


主は斬れる。それはもうズバッと


このままだと主は真っ二つだ


提 《埋められない溝》 督


になってしまう


誓いを立てて早数分で反故にされるのもなんか嫌だ


さてさて、どうしようかな


と言っても出来る事などないけど


なにやらごちゃごちゃと主の中にいる娘達が煩い・・なる様にしかならないのに人の内で騒ぐのは常識外れだと思う


育ちが知れる


ぽいぽい言ってたり、この娘はまだ幼いのだろうか?ぽいしか言わないし覚えたてかな?


それを宥めてる娘も平然を装って声が震えてるし、僕と言ったり私と言ったり俺様と言ったりキャラの定まらない娘だ


そんなに慌てて


可愛い娘達


でも本当煩い少し黙っていて欲しい


妙高を守る為に


西提督「覚悟ぉおおおお!!」


提督「ひゃぁあああ!!」ダッ


親の仇かと言うくらいの形相で迫ってくる西提督さん


このままでは当たる!


ツルッ


提督「うわっ!」ズテン


スカッ


滑って転んだ事により回避成功


刃がスレスレで頭の上を通過する


いや、髪の毛が数本逝った


今ので分かった


完全に斬るつもりでやっている


西提督「むむ!やるな!」


提督「ちょ、ちょっと、本当に洒落になりませんから!」


尚も斬りつけて来ようとする西提督さんから四つん這いで逃げる


西提督「観念しろ!」突き


提督「しません!」ゴロゴロ


突きを横に転がり回避


床に穴が・・・・


西提督「逃がさんぞ!」連続突き


提督「うぉおおおお!」ゴロゴロゴロゴロ


目が回りそうになるが止まれば穴が出来るのは俺だ!


このままローリングを続けるしかない


しかし、この執務室はそんなに広くない


すぐに


提督「いてっ」ドン


箪笥に当たり上に飾ってあった妙高型の重巡妙高の戦艦模型が落ちかけるがどうにか落ちなかった


高そうだったので落ちなくて良かった


提督「ほっ・・・っ!」


そう思っていたら・・逃げ場をなくした


西提督「ふふふ、年貢の納め時だぞ提督」


百姓じゃないので年貢は・・無理です


税金か?税金を払えば良いのか!


金ならいくらでも・・・・は無理か・・500円くらいなら


ってそう言う意味じゃない!


提督「く、くぅぅ・・・どうして」


西提督「それは斬られれば分かることだ!」


つまり死ねと言うことか


後ろは箪笥(妙高付き)で目の前には西提督さんがいる


もう逃げる事は出来ない


いや、無理矢理ならどうにかいけるかもしれない斬られる瞬間に脇をすり抜けて逃げる


しかし、それは成功率はかなり低い上にもし成功すれば箪笥の上の妙高は真っ二つになる


西提督さんに妙高(戦艦模型)を斬らす事をさせたくない


弁償しろとか言われたらそれはそれで嫌だし


もう無理なのか・・・・・


西提督さんが何故俺を斬ろうとしてるのかも分からない


もしかしたら何か気に触るような事を言ったのかも知れない


逃げる事は出来ない


でも


それでも


此処で死ぬわけにはいかない!


腰に付いてる軍刀に手をかけて軽く握る


やっぱりだ。ただの金属の冷たい感じはしない


人を艦娘を傷付ける為だけの道具だとは思えない


温かい・・まるで誰かの手を握っているようで


提督「かっこ悪いよな・・・俺」


諦めるなんて選択肢はなくなっていた


誓いをして数分で反故なんて酷過ぎる


誓いを・・約束を簡単に破るような人間にはなりたくない


この娘にも合わす顔がない


潔く斬られるか?最後は綺麗に散るか?


かっこ良くよ言ってるが要は諦めるという事だろ


プライド?んなものは最初からない


簡単に壊れる様なプライドなどプライドの皮を被った豆腐なのだ


絹ごし豆腐だ


そんな物は醤油をかけて美味しく頂いてやる


鰹節も忘れるな


軍刀が私を使えと言っているように感じた


でも、悪いなお前は使わない


四つん這いから流れる様に土下座をして頭を床にこれでもかと言うくらいに押し付けて


命乞いをした


提督「すみませんでした!何か気に触る事をしたなら謝りますし償いもしますから命だけは・・勘弁してください!」


そうして何度も床に頭を叩きつける


見苦しくても生きたい


ただ、それが為に


頭から血が出る


西提督「て、提督よ。そこまでしなくても・・こいつは」


提督「俺は!このまま死んで仲間達を路頭に迷わすなんてさせたくない!約束したんだ!誓ったんだ!もう、この命は俺だけの物じゃない!」


提督「俺の所為で失って良い物じゃない!」


提督「醜くても情けなくても生きてこの身朽ちるまで!戦って守る!そう誓った!この誓いを破るわけにはいかないんだ!たとえ死ぬ事になっても・・」


西提督「提督・・・友よ!やはりお前は俺の認めた男だ!お前が醜くくても情けない姿をさらしても俺だけは友としてお前を見捨てない!だからこそだ!お前に俺の知る全てを教える!その身で知るが良い!この軍刀のもう一つの特性を!」


俺だって西提督さんを見捨てない!信じます!


でも・・・・・


提督「うわぁああ!」


これだけは信じられない!いやぁああ!


大きく振り上げた軍刀が降り下ろされようとしていた


考えろ!考えろ!!


提督「あ、妙高さんが脱いでる!」


西提督「なんだと?」ピタッ


かかったな!西提督さんが妙高さんを好きな事は知ってる!


提督「なわけねぇだろ!」ダッ


部屋の出口へダッシュ!


部屋を出る事が出来れば流石に追ってくることは出来ない筈だ


時間をおいて後で西提督さんと話そう


きっとどうにかなる筈だ


その時は妙高さんにも着いてきてもらって


完璧だ


西提督「ぬぉおおお!!」


提督「っ!」


嘘だろ・・・演習の時より早い!


背中を斬られる!


軍刀が斜めに降り下ろされた


当たれば重症なのは確定だ


咄嗟に倒れ込むが間に合わない!


提督「うわっ!重!」


スパッ


提督「うぁああああ!」


背中に大きく斜めの線が入り血が吹き出る


後少しで出られた筈だった出口のドアへ手を伸ばす


提督「ぐっ・・・・」


しかし、近かった筈なのに・・・・今は遠く感じる


寧ろ遠退いている


手を伸ばしても届かない


提督「あ・・ああ・・」


みんなごめん・・ちょっと疲れたかな?


大丈夫・・少し眠るだけ


来世にはちゃんと起きるから


提督「おやすみ・・・なさい・・」ガクリ


伸ばした手は力なく床へと落ちる


そして床には血が広がっていく


それを見た西提督は目を見開いて信じられないと言う顔をしていた


西提督「な、なんだと・・・」


そして西提督は気付いた


自分がとんでも無い事をしてしまったと


西提督「俺は何て事を・・提督・・」


西提督「うぉおおおおお!!」


提督「」ピクッ


発進せよダンボール戦車


西鎮守府まで後一時間くらいで着く距離を一台の軽トラが走っている


その軽トラを運転してるのは三日月と言う娘で彼女は西鎮守府へ荷物を運んでいる


その荷物と言うのが二人の艦娘だったりする


その二人の艦娘はダンボールの中に隠れて荷台に乗せられている


二人は三日月を騙して西鎮守府へ向かっていた


二人は西鎮守府へ着く時を今か今かと待ち望んでいた


身体はあちこちがもうやばい中お互いが励まし合い


残り一時間を耐えるはずだったが


同時刻・・西提督が提督を斬った


如月「っ!」


電「どうした?漏らしたのです?」


その時、ダンボールの中の一人の如月が提督の危険を察知した


提督が危険だと彼女の中でアラームが鳴っていた


確信はない。でも、このまま一時間待つ事は出来ない


瞬間


ダンボール「」ズボッ


荷台のダンボールから二本の足が生えた


電「はわ!」


ダンボール「」ズボッ


いや、四本の足が生えた


そしてダンボールから


如月「艤装展開!」


ダンボール「」ズボッズボッ


色々とはみ出た


電「ちょっ!ぐはっ!」ズボッ


如月の艤装展開により電がダンボールの後方から押し出されるように少しはみ出た


電は必死に如月の艤装にしがみ付いた


ダンボール前方に小さな穴ができ、その穴から冷静であり不安と焦りと恐怖と怒りいう矛盾したような感情をひた隠してハイライトさんは実家に帰った目がギョロっと穴の奥から外を覗き見ていた


如月「視界良好」


あくまで自分達は荷物でありばれてはいけない存在だという事はこの時になっても忘れない


あくまで冷静に動く。冷静さを失った者の末路は何時も酷いものだ


だけど、自分は違うと如月は心の中で言い訳をしていた


本来の目的を忘れるな


だから、ダンボールからは出ない


なら、どうするか?ダンボールが動けばいい!


そして


如月「今行くからね提督」


電「や、やめるのです!落ち着くのです!」


如月「電、私は冷静よ」


軽トラの荷台から飛び降りた


電「艤装展開!!」


ダンボール「」ズボッズボッズボッ


ダンボールから艤装の上部や主砲それに電など色々とはみ出た言わばダンボール戦車が放たれた


その頃軽トラの運転席では音楽をかけて運転をしていた三日月はサビの部分を熱唱していた


三日月「〜〜〜♪」


趣味が一人カラオケの彼女はこうやって一人での仕事の時は何時も歌っていたりする


だけど大体サビしか覚えておらずそこ以外はハミングで誤魔化している


サビが終わり曲は2番に入り三日月のハミングが始まった時


ふと横の車線を見ると


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


何かが並走していた


三日月「え?ダンボールが走ってる?」


目を凝らしてよく見る


ダンボール戦車が少し前に出た


三日月「足が四つ生えてる・・」


でも、走ってるのは前足だけで後ろ足は道路に引きずられている


三日月「最近の荷物は自分で行くんですね。凄い進歩です」


感心しつつ自分達の仕事がなくなるのではないかと不安にも思っていた


しかしそれよりも三日月は疑問に思った事があった


あのダンボールは自分の荷物と似ていると


三日月「ん〜・・まさかね」


チラッと荷台を見てみると


そこにある筈のダンボールはなかった


三日月「・・・・・・・」


ダンボール戦車は遂に追い抜いて行ってしまった


三日月「待ちなさい!私の荷物!」


軽トラでダンボール戦車を追いかける三日月


ダンボール戦車は更に速度が上がり軽トラとの差がどんどん広がって行く


三日月「うそ!速すぎます!でも、負けません!」


左に曲がり右に曲がり何処かへ向かっている


三日月「もしかして・・・」


荷物は自ら目的地(西鎮守府)へ行こうとしているのでは?


いや、そうだ!絶対そうだ!三日月の勘がそう言っている


なら、このままでも・・


三日月「っ!私は今なにを考えて・・荷物を無傷で確実に届ける事が私達の仕事でありプライドです!このままなんて駄目です!」


一瞬でもこのままでも良いと思った三日月は自分を叩いた


それは自分の心の弱さに対しての怒りと気合いを入れる為でもあった


そしてダッシュボードから穴あき手袋を取りだし付ける


頭にハチマキを巻き上着を脱いだ


袖をまくりサングラスをかける


本気モードの三日月スタイルだ


葉巻は!吸わない!


三日月「荷物さん逃がしません!遅かったのは謝ります!だから戻って来てください・・本当の速さを見せてあげますから!」


アクセルを全開にする


他の車に当たらないように全神経を集中させる


しかし、ダンボール戦車との差はまだ広がっていた


これ以上速くはならない


だか、この軽トラはただの軽トラではなかった


三日月がこっそりと改造していた


三日月「やりますね・・では、ニトロを使います!」ポチッ


軽トラ「」ゴォオオオ!!


三日月「はぁああああ!!」


その広がった差はあっという間になくなりダンボール戦車の横に並ぶ


今日は比較的道路が空いていて良かった


窓を開けてダンボール戦車に大きな声で言う


三日月「さぁ!載ってください荷物さん!目的地まで送りますよ!送らせてください!」


荷台へ載る事を言うが返事はない。ダンボール戦車はただただ走る


何度も呼び掛ける


だが、ダンボール戦車「はわわ靴が焼けたのです」とか「吐きそうなのです」とか言うだけで荷台には載ってくれない


三日月「どうしてですか!貴方より速いのに!載ってください!荷物さん!」


まだ、認めてくれないんですか・・


軽トラが悲鳴をあげている。やはり軽トラにニトロを積むのは無理があった


減速しないと軽トラが大破する


もしかして、その耐久性を最初から分かっていて荷物さんは認めてくれなかったんですね


先の結果を予想されていたんですね


三日月「完敗・・・です」


私はプロの運び屋だと思っていたけど・・それは違ったようです


おやっさんならきっとこの荷物さんも有無を言わず荷台に載ってくれたんでしょうか・・載るなと言っても載りそうですね・・はは


まだまだおやっさんの背中は遠いと強く感じた


軽トラが減速していく


荷物さん後は・・よろしくお願いします


判子はちゃんと貰っておいてくださいね。サインでも可


私は・・・


でも、もしこのまま荷物さんが別の所へ行ってしまえば


いえ、その前に頼まれた私がいなかったら


提督さんは・・幻滅するのかな


期待を裏切ってしまうのだから当たり前ですよね


私にとって太陽である提督さんと日陰者である私とでは・・やはり


ううん、諦めるのは早いです


私は彼を初めて見た時から彼の側にいたいと思った


それは濁りのない目に奥から見える闇を抱えた彼のその笑顔に一目惚れしてしまった


彼と私は似ている。そしてお互いが闇を隠してる


でも、それを物ともせず前へ進もうとする彼が私にとっては眩しく太陽のようだった


元艦娘だと言う私に女の子として接してくれた


それはおやっさんと提督さんだけだった


眩しかったけど憧れた・・・そしてすぐに恋心へと変わった


そしてその時から私も日陰者でいるのではなく日元へ出ようと決めた


出来る事なら彼と一緒に


難しい道だとは分かっています。此処で諦めたら絶対に無理です


三日月「っ!」キュピーン!


本気を出せ!いえ、限界を超えろ!


もう、プロとしてのプライドも捨てます!


三日月『後少しだけ頑張って!お願い!』


そう、心で軽トラに呼び掛けた


軽トラ『小娘よ・・・良いだろう。最期の走りを見せてやろう』


軽トラ「」ゴォオオオオオオオ!!


伝わったのか軽トラのスピードが上がった


その速さは今まで感じた速さを超えていた


三日月「私の軽トラに載ってもらえないなら・・せめて!」


そしてまた横に並ぶ


ドアを開けて


三日月「積載重量は分かりませんが私を載せてくださーーい!」ピョン


ダンボール戦車へと飛び載った


あくまで荷物として


ダンボール戦車の上部(如月の艤装のはみ出てる上の部分)に掴まった


三日月「やりました!」ガッシリ


軽トラ『達者でな小娘・・』大破


後続車「っ!!」


三日月「っ!」


軽トラは後続車を巻き込んで事故った


三日月「軽トラさーーーん!!」


ありがとう・・軽トラさん


私はいつかプロの運び屋になるから


その時になったら・・また、貴方に乗せてくださいね


そう、少女は涙ながらに思い


ダンボール戦車と共に西鎮守府へ向かったのだった


後続車「」大破


「・・・・・・泣けるぜ」


彼はその後警察に言うが静かに頭を横に振られて


彼は無免許運転で逮捕された


軽トラは謎の人達に爆破処理された


それに対して何か言う人は誰もいなかった


そう、まるで軽トラなど最初からなかったと言わんばかりに


西提督を二度倒した男


天国に行くのは誰もが初めてであり俺行ったことあるぜ!なんて言う奴は頭がおかしい奴だとしか言えない


でも、何かデジャブを感じてしまう


「うぉおおお!!提督!!」


行ったことあるとは言わない


でも、こんなに煩い場所が天国ではないと言える


地獄かな?閻魔様発狂してんだけど


このまま目を瞑っていたいけど煩いので


そっと目を開く


居る場所はさっきと変わらず西鎮守府の執務室だ


そして頭を押さえてこの世の終わりかと言うくらいの顔をして慌てている西提督さんがいる


なんでそんなに慌ててるのだろうか


あ、そうか、俺斬られたんだ


誰に?


あ、西提督さんにだ


逃げないと


起き上がろうとすると背中が痛い


提督「いっ・・・」


この痛みは本物だ


て事はやっぱり生きてる?


提督「俺死んでない?」


傷を確かめてみる


怖いけど手で触ってみる


あれ?そんなに深くは切れていない


血も床に垂れていたりして多く見えるがそんなには出ていない


血って色が濃いから少しの量でも大量に出たように見える事がある


ちょっと指を切ったくらいの傷が背中にちょっと長めに続いているだけだ


軽傷と言える


本当なら深く斬られていた筈だった


だけど、いきなり腰辺りが重くなって早く倒れた事が幸いだったようだ


軍刀かなと思うが刀の重さが急激に変わる事はまずないだろう


とにかく助かって良かった


どうしてそんなに冷静に考えられるのか


何時もの俺なら慌てているだろうけど


西提督「俺は何て事を・・友をこの手で・・・うぉおおお!俺の馬鹿野郎!」ガンガン


あれを見てると逆に冷静にならなければと思ってしまう


机に頭を打ち付けているけど西提督さんならそんなにダメージはないと思う


軽傷なら軽く消毒でもすればすぐに良くなる


今は西提督さんはそっとしておこう


痛みを堪えて立ち上がる


まだ、血は止まってないけど安静にすればすぐに止まるだろう


もし、糖尿の薬とかを飲んでいたらやばかったかもしれないけど


部屋に戻ったら黒髪達になんて言おうか


その前に妙高さんに会って上着を返して消毒してもらおう


上着はクリーニングに出してもらおう


そして事を話してどうにかしてもらおう


そうと決まればこの部屋から脱出だ


提督「いてて・・でも、やっぱり痛い」


背中は真っ赤に染まってるな


急ごう


西提督さんは此方に気付かない


床に蹲ってしまった


西提督「うぅ・・・俺は俺は・・なんて事を」


提督「・・・・・・・」


やっぱり何かの間違いだったんだ


本当に斬ろうとしたなら此処まで落ち込む筈がない


でも、こうなっては下手をすればまた斬られる場合がある


大きなショックを一気に受けた所為で一時的に精神がおかしくなっている


俺にも経験があるから分かる。この時は自分でも何をしてるか分からなくなる


発狂して斬られる事も充分あり得る


でも・・・このまま西提督さんをほっておく事は出来ない


提督「西提督さん・・・・」


西提督「すまない・・すまない・・」


提督「西提督さん!俺を見てください!」ガシッ


西提督「すまない・・すまない・・許してくれ・・」


提督「っ!」


焦点が合っていないし凄い汗だ


これは俺より西提督さんの方が重症だ


提督「西提督さん!しっかりしてください!俺は生きてますし平気ですから!」


呼びかけるがずっと謝り続けているだけだった


このままでは俺も西提督さんもやばい


提督「待っててください妙高さんを呼んで」


ガシッ


提督「な、何を!」


西提督「うぉおおおお!提督!俺を斬ってくれ!」


やっと気づいたかと思うと掴まれ自分を斬ることを強要された


提督「嫌に決まってるでしょ!落ちついてください!妙高さんを呼んで来ますから」


西提督「妙高をだと!そうか・・そうだよな・・」


やっと落ち着いて来たか?


と思ったら


西提督「こんな最低な司令官など憲兵に引き渡してしまおう・・うん、それが良い妙高を呼んで来てくれ・・」


提督「ちょっと!西提督さん!」


呼びにくくなった


確かにこの事がばれれば真面目な妙高さんだから憲兵を呼ぶ事もあり得るかもしれない


でも、俺は知ってる・・西提督さんが妙高さんを異性として好きな事を


なぜそんな事をしたのかという理由は知りたいけど、西鎮守府の司令官を辞めさせたいなんて憲兵に引き渡すなんて


したいと思わない


西鎮守府には西提督さんが必要なんだ


提督「そんな理由なら呼びません!落ち着いてください!」


西提督「俺は落ち着いている!」


まだ、さっきと変わっていない


いや、酷くなってる


西提督「俺は犯罪者だ!裁かれないといけないんだ・・いや!今ここで!腹を切って!」


そう言うと何処にしまってあったのか短刀を取りだし蝶々なく腹へ


ガシッ


提督「やめてください!何をしているんですか!」


西提督「離せ!離すんだ!」


もし、全力なら俺では止められなかっただろう


弱っているのか力があまり入っていないが短刀はしっかりと腹に刺さる強さではある


止めようとするがそれでも短刀を持つ手の力がどんどん強くなってきている


これ以上はやばい!本当に刺すつもりだ!


提督「やめてください!俺はそんなのを望んでなんか!」


西提督「離せぇえええ!!一回だけ!一回だけだから!いや、先っちょだけだ!!先っちょだけにするから!!」


提督「一回も先っちょも変わるか!人生終わるだろうが!」


ああ!もう!こうなれば一か八か賭けるか?今の弱っている西提督さんなら


考えてる暇はない!西提督さんごめんなさい!


頭を大きく振って頭突きをする


西提督「ぐぁ!」


手の力が一瞬弱まった


チャンスだ!


大きく振りかぶり!


妙高「西提督、馬鹿みたいに大声を出しー」ガチャリ


提督「寝ろやおらぁ!!」ドゴッ


殴る時に声を出すと威力も多少変わるかな?と思いあえてこのセリフを言ってみた


西提督「ぐぁああ!・・良い・・」バタッ


妙高「っ!」


顔面を思いっきり殴った


西提督さんは倒れて動かなくなった


気絶したようだ


かなり弱っていたのが分かる


提督「はぁ・・はぁ・・これで」


妙高「提督さん、これはどう言う事ですか?」


提督「あ・・」


何時の間に来ていたんだ?まさか一部始終を見られていたのか?


だとしたら妙高さんは西提督さんを憲兵に・・


言わなくては西提督さんは悪くない


理由がある筈だ


提督「妙高さんこれはですね」


妙高「その軍刀は・・いいえ、言わずとも分かります・・残念です」


妙高(倒れている西提督に血の付いた軍刀・・それに何時も懐に隠し持ってる短刀・・そして提督さんの腰には先代の西提督さんが更に先代の西提督さんから貰った大事な軍刀であり、そして先程の容赦ない殴り・・西提督の顔には泣いた後もある・・それに先ほどは・・西提督のあんな辛そうな顔は初めて見ました・・)


妙高(提督さん・・貴方はその軍刀が欲しいから西提督を裏切った・・そうなんですか?西提督は友と認めた提督さんを信じて裏切られた事も認めず貴方に為すがままにやられた。いえ、少しは抵抗したんでしょうが鬼にはなりきれなかったようですね)


妙高(西提督はまだまだ未熟者です・・子供のような聞き分けのない事もありますし私は知ってます。何時も熱血な貴方だけが本当の貴方ではないと・・誰よりも泣いている事を・・孤独を感じていたと知っていました。提督さんなら西提督の本当の友達になれると信じていたのに・・今までのは演技だったんですね・・許せません!)


妙高の被害妄想爆発!しかし、それを提督は知らない


提督「なら、憲兵にだけは!」


妙高「憲兵ですか・・やはり後ろめたい事があるのですね」


提督「え?」


妙高「提督さん・・こうなってはもう憲兵に引き渡すしかありません。この惨状を見逃すわけにはいけません」


提督「っ!お願いです!それだけは!理由があるんです!ある筈なんです!まずはそれを聞いてからでも」


妙高「なら、一応聞きます・・どうしてですか・・どうしてこんな事を!」


提督「俺には分かりません・・」


妙高「馬鹿にしてるのですか!当ててあげます。その軍刀が関係しているのですよね?」


提督「軍刀・・・・」


確かに軍刀の話しをしていた時に斬られた。もう一つの特性を教えてもらう筈だった


軍刀関係だという事は確かだ


提督「そうですね。軍刀が関係してると思います」


妙高「そうですか・・提督さんその軍刀どうですか?」


提督「これですか?見た目はボロくて折れていますけどそれを気にさせない程の綺麗な刃・・そして全体から温かみを感じます。少し重いですが武器だけとは思えない良い軍刀です」


妙高「そうですか・・その軍刀の魅力が分かる人は少ないです。ですからそこまで言われるのは正直嬉しいです・・ですがそれは西鎮守府の大切な家宝と言っても良い程の大切な軍刀です」


提督「はい、分かってます。だから、大切にします。この軍刀にかけた誓いと共に」


妙高「っ!分かっててですか・・分かって奪ったんですか・・やはり・・裏切ったんですね・・」ボソッ


妙高「何処までが演技だったんですか!ずっと騙していたんですか!」


提督「え?演技?」


何のことだ?もしかして斬られた時の事かな?


まぁ、西提督さんも本気で殺そうとして斬ろうとしたんじゃないと言うのは分かってる


気迫は本気だったけど


あの時は半端演技で本当は斬るつもりはなかったけど熱が入り過ぎてこうなったとか?


あり得そうだな


提督「俺が斬られる直前までは演技だったかと」


妙高「そうですか・・」


妙高(西提督は見抜いていたんですね・・そして苦渋の決断をして提督さんを斬った・・でも、それ以上は出来なかったし傷も浅い・・嘘でも西提督にとっては大切な友達だったから・・その時の西提督の心境を思うと・・ダメよ!泣くのは後です!)


提督「でも、俺は気にしてませんよ」


妙高(騙した事に何も思わない・・)


妙高「っ!・・最低ですね」


提督「いえ、そんな事はないです」


西提督さんは俺に軍刀の事を教えてくれようとしていたんだ。結果がどうあれ最低ではない


妙高「これで最低ではないと?ふざけたプライドは無駄にあるようですね・・」ボソッ


妙高(どうやら私の予想は合っていたようですね・・外れていて欲しかったけど)


妙高(まだ、提督さんは若い。やり直すチャンスもある。だから、此処で捕まえて更生させないと!それがせめてもの西提督の友だった貴方に出来る私の精一杯・・優しさです)


妙高「憲兵へ引き渡します」


提督「妙高さん!お願いします!それだけは!お願いですから西提督さんが起きるまで待ってください!」


妙高「良い加減にしてください!」


妙高(これ以上西提督を苦しめないで・・彼が友達を引き渡すなんて出来る筈がない・・きっと最後まで信じてしまう。それが弱点だから・・こうなれば西提督が起きる前に!)


妙高「これ以上の話しは無駄のようですね・・お願いです投降してください」


提督「妙高さん・・・」


西提督さんより規律を選ぶのかよ・・確かにそれが正解かもしれないけど


でも!俺は認めない!規律や規則よりも大切な事はあるんじゃないか?


どうして西提督さんを信じてあげられないんだ!


提督「この!頭カチカチ女が!少しくらい見逃せよ!その眉毛は飾りか!」


妙高「はい?今なんと?」ギロッ


提督「ひぃ!・・い、いや!そんな睨んだって怖くない!」


睨みには睨みで!


提督流奥義!


死羅怒威(しらぬい)


この技は幾多に渡る不知火の眼力を前に漏らして来た提督だからこそ出来る技


そう、漏らしたからこそ


その眼力をただ真似てみただけではあるが元からある眼力も合わせてかなりの威力を持つ


相手を漏らさせる事が出来る(願望)


提督「ぬい!!」ギロッ


妙高「あぁん?」


提督「ぬいぬい!!」ギラン!


妙高「ああぁん!!」グワッ!!


提督「ぴゃぁああああ!」


やばい・・漏らしかけた。少しちびったがセーフ


セーフだよね?


告白と告発


こうなれば言いたくはなかったけど


これを言うしか


本当なら西提督さん本人から言って欲しかった事だけど


捕まってしまえばそのチャンスはゼロに近い


俺が言う事を許してください


西提督さんは妙高さんの事が好きだ


それを伝えれば


恋する心は強い筈だ!


妙高「観念してください!最後に言う事はありますか?」


提督「西提督さんは妙高さんの事が好きなんですよ」ボソッ


妙高「え?はっきり言ってください!聞こえませんよ!」


提督「っ!」


なんで聞こえないかな?歳か?歳の所為か?


なら、言ってやるよ!大きな声でよ!


西提督さんは妙高さんの事が!


提督「好きなんだよ!妙高さんの事が異性として好きなんです!」


言えた・・・ごめんなさい西提督さんの想いを伝えてしまいました


妙高「なっ!」


提督「だから!お願いです!憲兵にだけは・・もう会えないなんて嫌じゃないですか!」


妙高「貴方は何処まで人を馬鹿にすれば!そんな嘘に騙される程飢えてなんかいません!足柄と一緒にしないでください!」


足柄って誰だよ・・・


提督「嘘じゃありません!本当なんです!」


妙高「っ・・・・・」ギロッ


提督「本当に好きなんです」


妙高(濁りのない目・・私の経験上この目は嘘をついていない)


妙高(だとするなら・・好きって言うのも本当)


妙高「っ!だめだめ!と、とにかく捕まえます!」


提督「気持ちを蔑ろにするんですか!それで良いんですか!」


これじゃあ西提督さんが可哀想だ・・


少しは心変わりを期待したんだが・・妙高さんは西提督さんの事を何とも思っていなかった・・


俺は余計な事を言ってしまったのか・・


いや、まだ諦めるには早い!西提督さんの想いを伝えるんだ!


妙高「う、うるさい!わ、私は貴方なんて大っ嫌いです!」


提督「っ!」


もしかしたらとは思っていた真面目な妙高さんから見たら俺はヒヨッコ以下で自分の司令官の隣に立とうとした愚か者・・


嫌われても仕方ないのか・・・


ショックだ。全然そんな素振りはなかったのに


いや、妙高さんはそれを仕事と割り切って接していたんだな・・


でも!今は落ち込んでなんかいられない!


それに!今俺が!


提督「嫌いかどうかなんて関係ないだろ!」


俺が嫌い=西提督さんが嫌いと言う事になるわけでもないし


妙高「っ!人の気持ちを無視するんですか・・いえ、私は艦娘・・人ではないと言いたいんですね。だから拒否権はないと」


提督「なんでそうなるんですか!妙高さんは艦娘達は人だ!だから拒否権だってある!だけど少し話しをするだけでも最初から拒絶するんじゃなくて・・秘書艦としてでなく!一人の女性として話しをしてもらえませんか」


提督「貴方の事が一人の女性として好きなんです。愛おしい程に・・ずっと前から・・きっと此処に来る前から」


そう、きっと西提督さんは西鎮守府に着任する前から妙高さんの事が好きだったんです。そんな気がするから


妙高「っ!」


西提督さん・・気持ちは伝えましたよ


これで心が少しでも動いてくれれば


妙高「貴方は・・・・貴方は・・どうして!」


妙高「どうしてなの!!」ダッ


提督「っ!」


唐突に妙高さんとの戦いが始まった


艤装は展開していない


いや、出来ないんだ


人間相手に展開すれば妙高さんが捕まるからだ


でも、艤装を展開していなくても妙高さんは対人戦にも強かった


咄嗟に身構えるが気づくと床に倒れている


手を背後にやられ身動き一つ取れない


妙高「・・口だけは上手くても・・力がなければ意味はありません。力がなければ正論も曲論も聞いてはくれません・・」


提督「ぐっ・・・・・」


西提督さん・・・・俺頑張りましたよ・・でも、無理でした


ごめんなさい


面会には行きますから毎日必ず絶対に


妙高「終わりです提督・・さん」


提督「くそっ!・・くそ!・・くそ・・」


面会って無料だよね?そうだよね?


妙高「もう終わりです!もう・・もう!貴方は・・おわ・・り・・なんです!」


妙高さんの声が段々と涙声になっていた


泣いている・・・・


後頭部に涙が落ちる


今だけは髪の毛が人よりちょっとほんの少し細い事に感謝してる


だって直で気持ちを感じる事が出来たから髪が人よりほんの少し細くなかったら気付かなかったかもしれない程に小さな涙だったから


なんにも思ってない相手に涙は流さない


妙高さんは西提督さんの事を・・好きかは分からないけど


何かしらの気持ちはある事が分かった。今はそれだけで充分だ


妙高「好きだと言う事も・・一人の女性として見てると言われたのも・・初めてで・・嬉しい自分がいました・・でも!どうして・・どうして今言うのですか?」ポロポロ


妙高「こんな状況で言って!苦しめて!私はどうすれば良いんですか!」ポロポロ


妙高「私は・・うぅ・・・」


提督「・・・・・・・・・」


真面目だった妙高さんにとって初めての事なのかもしれない


こんな当たり前の事を教える事になるとはね


妙高さん・・貴方のその西提督さんへ想いを


提督「・・・・・・素直に言ってください」


提督「どうするべきとかではなく自分が今どうしたいのかをね」


妙高「っ・・・・・・・」


拘束している手の力が弱まった


俺から離れてその場に座り込んだ


もう、妙高さんからは戦意は感じない


そして絞り出すように妙高さんは言った


妙高「行って・・・・・」


提督「妙高さん・・・・」


妙高「貴方の気持ちは嬉しいですけど・・ごめんなさい」


提督「いえ、そんな・・すみません俺が言う事になって」


妙高「行ってください・・・そして二度と来ないでください。次来たら私は貴方を・・・・っ、早く行ってください!」


提督「行けませんよ・・」


妙高「お願いですから・・行ってください!もう貴方の顔も見たくない!」


提督「無理です。西提督さんを運ぶのは俺には無理ですから・・それに話しを聞いてからでも遅くないですよ。聞いてくれますか?」


妙高「・・もう、馬鹿にしたような事言わない?」


提督「言いませんし、言った覚えもありません」


妙高「・・・どうしてこんな事を」


提督「全ては起きてから西提督さんに聞きましょう」


妙高「提督さんが言ってください。本人から聞きたいのです」


提督「え?だから西提督さんに」


妙高「だから!西提督ではなく貴方が!何度このやり取りをしているのですか!」


提督「え?知りませんよ!俺だってどうしてこんな事をしたのか聞きたいんですから」


妙高「だから!もうそれは良いですから!教えてください!白状してください!」


提督「いや、白状もなにも俺だって被害者なんですよ?」


妙高「貴方は加害者でしょ!」


提督「え?」


なんかおかしい?もしかして勘違いしてるとか?


聞いてみるか?


妙高「貴方がどうして西提督を裏切り軍刀を奪ったのか言いなさい!」ダッ


提督「っ!」


勘違いじゃないか!


俺が西提督さんから無理矢理軍刀を奪ったと思われている


普通に考えて西提督さん相手にそんな事出来る筈ないだろ!


提督「待ってください!妙高さんは勘違いをしー」


その時警報が鳴った


提督「な、なんだ!」


妙高「この警報は・・西憲兵からの敵襲警報!て事は西鎮守府の正門から敵が!」


妙高「はっ!」何かに気付く


妙高「やってくれましたね・・提督」


提督「へ?」


妙高「仲間が到着するまでの時間稼ぎだったとは・・くっ!それなのになんて醜態を・・でも、その仲間ごと捕まえてあげます!もう本気ですから!まずは貴方からです!覚悟!」ダッ


提督「だから勘違いだって!!」


妙高「もう!惑わされません!」ドゴッ


提督「ごはっ!」


気付いた時には既に遅く


妙高さんは聞く耳を持たなかった


妙高「やはり口だけですね!西提督に勝ったのもまぐれなんですか?そうなんですか!」


提督「だ、だから俺はーっ!」


妙高「その口は閉じなさい!ペテン師!喋るな!女の敵!」ガムテープ


提督「ーーーー!!」


誰でも良いから助けてくれぇええ!


妙高「侵入者も時期に捕まります。西鎮守府の防衛態勢を舐めてましたね。観念してもらいますよ」


提督「ーーーーー!!」ジタバタジタバタ


妙高「この!暴れるな!」バシッ


提督「っ!」ウルウル


西鎮守府防衛戦


少し時間は遡り


ー西鎮守府正門ー


西憲兵「今日も平和だな〜」


西憲兵は今日も西鎮守府正門に立ち西鎮守府の平和を守っていた


そして何時ものように何もなく今日が終わる


しかし、今日は違った


西憲兵「ん?なんだあれ?」


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


西憲兵「なんだあれ!」


三日月「あのー!受け取りのサインくださーーーい!」


ダンボール戦車の上に乗る三日月が紙をトントンと指差している


ご丁寧にサインをする場所を指差している


急かしているようにも見えるけど


しかし、ダンボール戦車は止まることなくそのまま西憲兵の横を素通りした


西憲兵「へ?」


勿論サインなど貰えず


西憲兵は急いで追いかける


三日月「サインくださいよーーー!ほら、走って!頑張って!憲兵さんもっと速く!」


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


ダンボール戦車は止まる事なく西憲兵は追いかける


三日月はペンを取り出して手を伸ばす


早く書けと急かす


西憲兵「ちょっ!待てって!鎮守府に入るには手続きを!ちょっと!!おーーい!!」


三日月「早くー!」ポイッ


ペンを投げる


それなりの速さで西憲兵に当たる


西憲兵「いてっ!」ズテン


西憲兵「はぁ・・はぁ・・もう走れない・・止まってくれよ・・」


三日月「ごめんなさーーい!止まりませーーん!中の人に貰いますね!あと、運動は適度にした方が良いですよーー!」


三日月「そんなんじゃ憲兵としてなんにも役に立ちませんよーー!ペンはあげまーーす!」


西憲兵「・・・・・」イラッ


怒りのあまりそのペンをバキッと・・・・


西憲兵「折れない・・・・・」


折れなかった


西憲兵「くそぉおお!馬鹿にしやがって!侵入者じゃぁああ!捕まえろぉおお!」ポチッ


警報が鳴り響いた


西憲兵「本気を見せてやる!」ガチャ


西憲兵「あ、定時だ。お疲れ様です」


この西鎮守府では警報の音によってどう言う事態が起こったかが分かるようになっている


今鳴っている警報音は正門からの侵入者だと言う事と相手は人間だと言う事が分かる


そしてこの音が鳴ると艦娘達は手に麻酔銃を持って防衛及び相手の捕獲に向かう


しかし、基本人間相手は西提督が一人でどうにかしてしまう為に彼女達にとって本当の意味での人間相手の防衛戦は初めてであった


麻酔銃の扱い方も結構前にレクチャーを一回受けただけだった


それがダメだった


朝潮「皆さん!定位置に向かってください!」


「「「了解!」」」


阿武隈「銃の使い方分からない娘いない?セーフティ外して人間相手に艤装展開はダメだからね」


「どう撃つのかな?」


「これかな?」


バシュ


「はぅ!」バタッ


「っ!いやーー!」バシュ


「はぐっ!」バタッ


阿武隈「あちゃあ〜暴発して当たってるし・・みんな落ち着いて!一旦セーフティをかけて」


愛宕「阿武隈ちゃん〜パンパカパーン!セーフティって何ですか〜?」


阿武隈「愛宕さんまで!此処です此処を」


バシュ


阿武隈「ふにゅ〜」バタッ


この麻酔銃は像でも数秒で寝てしまう程強力なのだ


愛宕「もう、こんな時に寝るなんて〜誰か阿武隈ちゃんを部屋へ運んでください」


「あ、では私が・・あ」バシュ


愛宕「あら〜」バタッ


バシュ


朝潮「ん?・・・あぁ、当たりましたね」バタッ


祥鳳「皆さん!敵は西鎮守府玄関まで迫ってきてます!定位置に急いで!」


「はい!あ、でも寝てる娘達は」


祥鳳「捨てて置きなさい!今は防衛及び捕獲が優先です。執務室へは近づけてはいけませんよ!」


「「「了解!」」」


「でも・・・せめて」


西鎮守府防衛戦が始まった


文月防衛ライン(未熟者の門)


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


三日月「もうすぐ玄関ですね」


後は此処の司令官である西提督さんにこの荷物を渡して終わりだ


提督さんに褒めてもらえるかな?もしかしたら提督さんが待っていてくれてるかも


そう、期待を膨らませていたが


三日月「っ!」サッ


何かが飛んできてそれを反射的に最小限の動きでダンボール戦車から落ちないように避ける


玄関の前には艦娘達がいた


その手には麻酔銃を持って


歓迎会ではなさそうだ


三日月「荷物さん!どうどう!止まってください」ペシペシ


足でダンボールを軽く蹴る


するとダンボール戦車は走りを止めた


ダンボール戦車「や、やっと止まったのです・・」


文月「此処から先は通さないよ!」


「「「うんうん!」」」


三日月「サインしてくれそうな娘はいませんね。子供では相手になりません」


子供は荷物と聞けば何でも開けてしまう


自分の荷物じゃなくても全て


好奇心に負けてしまうのだ


駆逐艦ばかりでは話しにならない。でも、駆逐艦の中でも何十年も生きてる人もいる艦娘でいる間は見た目は変わらないわけだし


だから、駆逐艦=子供、と言うわけではないけど見た感じみんな歳相応で確実に西提督さんに渡る前に開けてしまう


それで言うと戦艦=大人と言うのも間違っていると言える


駆逐艦の娘が戦艦の娘を説教している所を何度も見た事があるし見た目だけで侮ると痛い目を見ると言う事です


三日月「通してと言っても通してはくれないですよね」


数的に不利だけどプロとして・・いえ、まだまだ未熟者だとしても荷物は必ず届ける


帰るわけにはいきません


三日月「戦闘開始です・・」


まずは、何でも良い情報を集める


「あぅ・・・・弾が入りません」


三日月「ふむ・・・・」


この娘たちは見たところ銃に慣れていない


さっき撃った娘もリロードすら出来ておらず


「あの・・これってどうやるの?」


「えっと、これはですね。こう?でしょうか?」


隙だらけで連携も何もかも出来てないし緊張感もない


三日月「やる気あるんですか?」


文月「むぅ〜!とにかくみんな撃てー!」


一斉射撃とは呼べない程の適当撃ちが三日月とダンボール戦車を襲う


立ち位置が悪い所為で何人か仲間に当ててるし


でも、簡単には避けられない量の麻酔弾が迫ってくる


三日月「来る!」


時間は掛けていられない何発か食らう覚悟で突っ込む!


最悪自分の足を撃ってでも眠気を覚ましてやる


ダンボール戦車「」キュピーーン!


ドンッ


三日月「っ!」


瞬間ダンボール戦車が三日月を上と飛ばす


そしてダンボール戦車に麻酔弾が刺さる


三日月「荷物さん!」


しかし、ダンボール戦車には物ともしていなかった流石戦車と言えよう装甲は紙だけど


三日月は安堵した後に空中で体勢を立て直し銃を取り出して考える


今ならこれを撃てば彼女達は艤装を展開していないから当たりどころによれば死ぬ


仕事を邪魔するなら・・・例え艦娘でも


三日月「・・・・・・・」


ううん、もう殺しはしないって決めたんです


銃をしまいダンボール戦車へと着地する


三日月「・・・・・」


文月「えとえと、これ弾でないよ!」


「リロードしないと!どうやるの?」


「さあ?」


彼女達の使ってる麻酔銃は強力な麻酔だが、その分一発しか装填出来ない


プロならそれでも連射出来るけど素人には難しい


ダンボール戦車に刺さっている麻酔弾を手に取る


ペン回しをするように手に転がして調べる


三日月「ふむ・・・・」


注射みたいな形をしており中の液が少し残っている


強力ならこれくらいでも効くかな?


三日月「えい!」シュッ


物は試しで投げる


プスッ


文月「はぁああう!なんか刺さった!痛いよ!ちくちくした!うわぁああん・・・」


文月「はうっ・・」バタッ


「「「文月ちゃん!」」」


どうやら部隊長はあの娘で正解だったようで他の娘はオロオロしだした。此方に背まで向けている娘もいるし


情けない・・危機感が無さ過ぎる


その背中を蹴ってやりたいけど我慢


三日月「行きましょ荷物さん。それっ!」バシ


ちょっと強めに足でダンボール戦車を蹴る


ダンボール戦車「蹴るな!・・なのです」


ダンボール戦車「うわっ!また走るの〜〜もう嫌なのです!」


ダンボール戦車が再び走り始めた


相変わらず後ろ足は引きずったままだった


文月防衛ラインが突破された


まだ、諦めていない娘には周りの娘よりはマシという理由でリロードの仕方を教えてあげた後麻酔弾を投げた


背中を向けていた娘はやはりムカついたので蹴っておいた


荒潮防衛ライン(一頭ケルベロスの鎮魂歌)


玄関へ入る前に敵を察知


本来ならこのまま玄関から入る事はしない


だってわざわざ敵に姿を見せるのは危険だからです


その場合は窓からとか侵入したりする


爆破して突入と言うのもあるけど


でも、今回は別に敵として来たわけではない。私は宅配業者であり宅配物を安全に且つ迅速に運んでいるだけ


堂々と玄関から入ります


ゆっくりと玄関へ入る


三日月「こんにちは、お荷物をお届けにまー」


バシュ


三日月「おっと」サッ


荒潮「避けるとは流石ね!ふふふ」


此処にも防衛ラインが築かれていた


部隊長と思われる娘が、高らかに笑いながら自己紹介を始めたので麻酔弾を投げて黙らせた


向こうもいきなり攻撃して来たのだから文句は無い筈


荒潮「あ、いたっ!貴女もなの!今自己紹介をしているんだから少しく・・らい・・・まっ・・」バタッ


荒潮「ふにゅ〜〜」


さっきと違い他の娘達は部隊長が倒れても気にしていないようだ


寧ろまたか、という呆れる感じの視線を向けていた


まだ、戦意はある


さて、どうしようかな


ダンボール戦車「・・・・・・」


「ん?」


一人の娘がダンボール戦車の前にある覗き穴に目を向ける


その穴の奥は真っ暗で気になる


中に何があるのだろう


他の娘も気になったのか目を凝らして穴の奥を見る


何故かその穴の奥が彼女達を惹きつけていたのだ


あの暗闇の奥に何があるのか気になって仕方なかった


そして瞬間!


覗き穴の奥から・・・・・


ダンボール戦車「・・提督・・提督・・」ぶつぶつ


ダンボール戦車「ど・・こ・・?」ギラン


覗き穴の奥から不意に見えた闇に紛れた如月の眼光は凄まじかった


その眼光を見た娘達は


「「「」」」バタッ


皆が恐怖し倒れた


「あ・・ああ・・」


耐えた娘もいた


でも、気絶出来た他の娘達がどれだけ幸せだったろうと彼女は思った


逃げたいけど腰が抜けて動けないし


後ろに下がろうにも


荒潮「スピ〜〜」睡眠中


荒潮が邪魔で逃げられなかった


この時程彼女は荒潮の存在が邪魔だと思った事はなかった


そして眠っている荒潮を羨ましいと思った


三日月「いきなりどうしたんだろう?まぁ、良いです。此処の人たちも話しになりませんし先へ進みます」


「い、いやぁあ!こ、来ないで・・ふぇええん!」


三日月「貴女が攻撃しない限り私は何もしませんよ。横を通りますから当たらないように気をつけてください。はっ!」バシ


足で蹴り走るように命令する


もはや馬と変わらない状態だった


ダンボール戦車「後で殴るのです!」


再び走り出したダンボール戦車はその娘の横を通り抜けた


「いやぁーーーーーーーっ!!」


横を通った時声にならない悲鳴が聞こえた


そんな声を出せる事に少し驚いた三日月は人の可能性を知った


高い声の限界は限界の先にあるのだと


一人残されたその娘は


「生きてる・・私生きてる・・こ、こんなに嬉しい事は他にない・・」


生に感謝していた。そして見逃してくれた三日月の背中が凄く大きく感じたと言う


荒潮防衛ラインが突破された


いきなり倒れたみんなは疲れて眠ってしまったと思った三日月は西提督さんに休みはちゃんとあげるようにと言っておこうと思った


愛宕防衛ライン(双璧のベルリン)


廊下を走っていると


三日月「ん?あれは?」


愛宕「ふゅす〜〜」爆睡中


廊下の真ん中で眠っている娘がいた大の字で


これでは邪魔で通れない


他の娘の気配も感じる


物陰から他の娘達が見ている


三日月「先に部隊長を無力化する事で混乱を防ぐ方法ですか・・・やりますね」


でも、意味がないように思えます


よく考えて・・・・


三日月「大きい・・・・」


成る程・・確かに彼女は大きい(胸が)


だから、跨ぐにもその自己主張の激しい大きいあれが邪魔になる


これだから大きい人は・・・


普通の人ならば跨ぐ事も躊躇ってしまう


だからと言って動かそうとすれば物陰に隠れてるつもりの娘達が飛びかかってくる


踏みつけて行くと言うのもあるけど


愛宕「むにゅ〜〜」最高の寝顔


同性の私でもキュンと来るぐらいの寝顔で踏みつけて行くのはあり得ないと思ってしまう


良い寝顔をしている出来れば邪魔をしたくない


帰ろうかな・・・・


と、普通の人なら諦めると思うけど


三日月「それ行け!」バシッ


さっきより強く蹴る


ダンボール戦車「ふぎゃあ!」


そして走り出したダンボール戦車


このままでは踏みつけてしまう


三日月「飛んで!」


ダンボール戦車「無理言うな!人は飛べないのです!え?飛ぶの?や、やめー」


ダンボール戦車「っ!」ピョン


愛宕を飛び越えた


しかし、その大きいあれにダンボール戦車の後ろ足(電の足)が引っかかり


そして、ビリッと後ろの下部分が破けて


電「はう!」ポヨン


愛宕「ん・・・・」


電が愛宕の胸へと投下された


電「はわぁああ!それ見ろなのです!落ちたのです!戻ってくるのです!電を置いて行かないでー!」


しかし、三日月も中の如月も気付かず走って行った


電「っ!」サッ


ポヨン


愛宕「あん・・・・」


電は咄嗟に愛宕の胸に顔を埋めた


本人は隠れてるつもりだが、周りの待機してる娘達がぞろぞろと近寄る


電は気付いた。詰んだと・・


でも愛宕は起きない


電「はわわわ!は、話せば分かるのです!や、やめるのです!」


「捕まえなさい!相手は艦娘よ!艤装の展開を許可します」


「「「了解!」」」艤装展開


電「ふぎゃぁああああ!」


愛宕防衛ライン無事突破


三日月はダンボール戦車がさっきより速くなった事に違和感を覚えたが、それだけだった


如月(貴女の事は忘れませんから)


何気に最初から気付いてる如月


阿武隈防衛ライン(冷酷のボッチ)


阿武隈「」放置


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


三日月「風邪ひきますよ」


疲れて廊下でそのまま眠ってしまったのでしょう。身体を痛めてしまうしこのままには出来ませんね


三日月「よいしょっと」


阿武隈「ふにゅ」


ダンボール戦車の後ろに阿武隈を乗せた


あれ?今気付いたけど後ろ足がなくなっていた


きっとずっと引きずっていたので取れたのですね


三日月「痛かったですね」ナデナデ


ダンボール戦車「・・・・・・」


後で足を見つけたら直してあげよう


阿武隈防衛ライン回収


朝潮防衛ライン(温もりカイロ)


朝潮「」布団が敷かれている


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


三日月「部屋で寝れば良いのに・・ん?」


【お手を触れないでください。撮影禁止】


三日月「展示されてるんですか?」


そこまでして廊下に布団を敷いて寝る程廊下が好きなのでしょうか?


三日月「あ、そうだ」


朝潮の布団の中に阿武隈を半端強引にねじ込んだ


朝潮には触れていないのでセーフ


布団に上半身だけ入って下半身が出ている状態


しかもスカートが全開でめくれている


しかし、三日月にとってスカートがめくれているくらい何ともないので直しもしなかった


しかし、そんな彼女でも提督の前では恥ずかしいと思うのだろう


仕事モードの彼女は結果だけを求め過程は二の次なのだ


結果の為なら強引に事を進める事もある


最後に非常用に持ち歩いてるカイロを入れて完了


彼女程になるとどんな環境にも対応出来る道具を持ち歩いているのだ


暑い場所だろうと寒い場所だろうと関係なく動けるようにする為だ。因みに何処に隠してるかは秘密だ


三日月「これで風邪もひきませんし身体を痛める事もないですね」


三日月「・・・・・・・・」


三日月「カイロが足りませんね」ポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッポイッ


三日月「これで良し!絶対に風邪ひきませんね」


朝潮「うぅ・・暑い・・」


阿武隈「・・・・スースーする・・」


三日月「二人とも良い夢を」


朝潮防衛ライン→仮眠スペース


突破


祥鳳防衛ライン(敗北の涙)


階段を上がり二階に着いた


確か執務室はこっちの筈


その時何かが此方へ近づいて来る


艦載機「」麻酔弾装備


三日月「艦載機まで使うとは・・」


元艦娘とは言え人間と変わらないのに一人に艦載機まで使うとは


対人戦の演習とかは全然していないんですね


バシュ


三日月「でも、艦載機なら!」ガチャ


バンッ


麻酔弾に当たり破裂する


液が周りに散る


ダンボール戦車の裏に身を隠して液を避けた


艦載機が撤退しようとする。弾を込めるために一度戻らないといけない


三日月「逃がしません!」


バンッバンッバンッバンッ


艦載機「」大破


弾が切れるリロードする暇はない


銃から空になったカートリッジを取り出し


三日月「まだ終わりませんよ!」シュッ


投げつけた


コツン


ドカーン


三日月「妖精さんはこのくらいでは死にませんから遠慮なく撃ち墜とします」ガチャ


ですが、艦載機の怖いところはとにかく数が多い事です。相手がもし軽空母だとしても四十機は覚悟しないといけない


正規空母ならその倍はあるかもしれない


数で来られればハンドガンだけでは対処出来ない


速く空母を見つけないと。チキンバードアタックを止めないと


飛んで来た方向を見る


窓が開いている


これは一階の何処かにいる


三日月「急ぐよ!せいっ!」バシッ


ダンボール戦車「・・・痛い」ダッ


ガシャーーン!


窓から盛大に飛び降りた


そして走る


この頃になると三日月はこの荷物に愛着すら湧いていた。信頼出来る相棒とも思えた


でも、別れは来る。その時までは・・


三日月「何処にいるんですか」キョロキョロ


そろそろ次の艦載機が来てもおかしくないけど・・来ない?


一機だけ?そんなまさか


罠か?だとしても行くしかない


そして中庭にそれはいた


彼女は祈るように目をつむり黙祷していた


その目には涙が見えた


近寄っても全く動こうとしない


敵がこんなに近くにいるのにも関わらず彼女は微動だにしない


空母にとって接近されるのは負けが確定していると言っても良いくらいなのに眉一つ動かさない落ち着きよう


此処まで精神を落ち着かせた完璧とも言える黙祷を見たのは初めてだった


この人は強い・・・


この人なら


ダンボール戦車から降りて彼女に紙を差し出す


三日月「受け取りの判子ください。サインでも良いです」


荷物の受取人になってくれると信じて


祥鳳「・・・・・・・・」黙祷中


三日月「荷物です。サインを」


祥鳳「ごめんね・・・・」黙祷中


三日月「・・・・・・サインを」


三日月「あの、荷物を・・聞いてますか?」スッ


彼女の肩に手をやり少し揺らそうとすると


祥鳳「触らないで!」グワッ!


バチン


三日月「っ!」頬ヒリヒリ


今・・手が見えなかった


気付いた時には頬に痛みが


その痛みが出るまで叩かれた事に気付かなかった


どうやら本気でやらないといけないようです


三日月「戦闘開始ですね・・」


祥鳳「・・・・・・」黙祷中


三日月「っ!」


まだ黙祷をしている


もう戦いのゴングは鳴った筈なのに


彼女を掴み地面に組み伏せる


三日月「どうですか!これで身動きもとれーっ!」


祥鳳「・・・・・・」黙祷中


組み伏せられても尚黙祷をやめない


今自分は組み伏せられているのに焦ってすらいない


取るに足らない事だと言っているように彼女は黙祷を続けていた


この余裕はなんなのか?そして並大抵の精神力ではない


此処まで来ると・・仙人レベルだ


怖い・・彼女の精神力は私の遥か先にある


そして悟った


彼女には勝てない・・・・どんなに傷めつけても最悪殺してしまっても


きっと黙祷を続けるだろう


自らの死に黙祷を捧げる事までしそうだ


その時私が正気でいられるか・・嫌、無理だ。今までの苦労を失い日陰ではなく完全な闇へと消えてしまう


そうなれば私は・・・


逃げよう・・・この戦いはあまりに失う物が多すぎる


組み伏せた手を離しゆっくりと後ろに下がる


彼女ぐらいの達した者ならビームもだせるかもしれない


ゆっくり、ゆっくり、少し転けそうになった


三日月「荷物さん!」ダッ


だらしなく背中を向けて走る


昔の自分が居たなら容赦なく撃たれていただろう醜態を晒す


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


走るダンボール戦車に乗り込みその場を後にした


彼女は追って来ず黙祷を続けていた


私など相手する必要もないと言う事ですか


祥鳳防衛ライン撤退(尚進路に影響なし)


三日月は恐怖と不安と悔しさでいっぱいだった


三日月「こんな・・・くやしいです・・うぅ・・ふぇええん」ポロポロ


ダンボール戦車「・・・・・・・」


目に涙を溜めて先へ進んだ


心なしかダンボール戦車がゆっくりと進んでくれているように思えた


そう、泣く時間をくれているかの様に


番外編【元艦娘社会人適正面接】


これはすこし先の話し


鎮守府にはたくさんの仕事がある


海を守る為に奴等と戦ったり、その為に訓練をしたり町の人達とコミュニケーションも取らないといけない


まぁ、うちは必要ないけどね。少なくとも今は


それこそ海やその近辺の清掃をやったりもある


その他にも書類がたくさん流れてくる


海軍国家である今、海での事以外も仕事はたくさんある


よく分からない書類は不知火に頼んでやってもらってるけどそれでも多過ぎる


そして、やっとその日の仕事を終えた時


一本の電話が鳴る


まるゆから元帥からですと言われ嫌な予感がして


無視しろと言ったがあまりに何回もかけてくるので電話に出た


本当に暇なジジイだ


そして案の定仕事を押し付けられた


しかも日にちは休みの日だ


こうして俺の休みは潰れた


ーおんぼろ鎮守府執務室ー


提督「やるしかないか」


プロフィールに目を通す


そこには名前と年齢や職などが書かれている


執務室の外には呼ばれるのを待っている娘達がいる


その娘達はうちの艦娘ではない


そしてみんな元艦娘である


この娘達は皆人間社会で生きている人達で此処に来た理由はこれからも人間社会で生きていけるかを確かめる為だ


部分解体により艦娘から人となった彼女達は自由を手に入れられる


自分の好きに生きて命を張って戦うこともしなくて良い


でも、全て自由になるわけではない。彼女達の中には軍の機密情報を知っている娘もいる


まず、それを喋らない事を誓わされその証に首輪を付けられる


見た目はチョーカーだが、常に喋る言葉一言一言が軍に筒抜けで発信機で居場所も特定されている


もし、機密情報を喋ったりして反してしまうと憲兵がお迎えに来る


そしてその娘は行方不明となる


プライバシーも何もない


おっさん達が常に会話を聞いてると思うと吐き気がする


それらが嫌でこっそり外しちゃう娘もいるらしいけど外そうとすれば憲兵が来るそして・・・・


なので普通は怖くて出来ないので基本みんな付けてる


でも、元艦娘全てを管理しきれていない軍は多少減っても・・


いや、かなり減っても気付かないのだ


普通の生活をしていれば支障はないので気にしない娘が多い


更にこれには裏技がありチョーカーの真ん中を軽く指で押している間は喋っても向こうに聞こえないし


更に更に裏技でテープをチョーカーの真ん中に貼っても聞こえない


それに電波の多い場所でもノイズで聞こえなくなる


この何処に行っても周りに電波が飛び交う電波社会では殆ど意味を成さない


ペースメーカーのマンボウメンタルバージョンとでも言おうか


微力の電波にも反応して壊れる


電波が出なくても出ると思うだけで壊れる


なので携帯を持ってるだけでノイズの嵐だ


管理も適当(バイト)で機械も適当(玩具?)とは何がしたいのか


しかし、チョーカーとは言え首輪だ。奴隷みたいだけどこれも仕方ないのだろうか・・


そして、年に一度彼女達には手紙が届く


そこには日にちと決められた鎮守府へ行く旨が書かれている


これは強制で行かないと憲兵が遊びに来る


ちなみにチョーカーを外しちゃった娘には届きません


そして大抵は最寄りの鎮守府だったりするのだが、俺の鎮守府の近くにはこんなに元艦娘はいなかった筈で


多分わざわざ遠い所から来たのだろう


元帥の俺への嫌がらせの為に


基本する事は面接のような事で仕事は上手くいってるのかとかたわいの無い事を聞くだけだ


そして合否を出す


合格ならそのまま帰ってまた1年後となるが不合格になると・・・


解体はされない人間社会で生活をしている彼女達がいきなり消えてしまえば問題になるからだ


彼女達には友達もいれば上司部下もいる


軍だけの問題ではなくなってしまうので迂闊に動く事は出来ない


もし、不合格の場合は陸軍の特殊部隊でさえ泣いて駄々をこねる程の訓練に一ヶ月参加させられてしまう


大抵は途中で身体を壊して入院で終わるらしい


一ヶ月生き残っても目が死んでいたりするらしい。その代わりムキムキになってるとか


目の死んだマッチョが社会に放たれる


多分近しい人達は驚くだろうな。一ヶ月休みを取って帰って来たらマッチョだもの


大体一ヶ月で目は元に戻るけどマッチョな肉体は結構長く残る


本当一体どんな訓練なのだろうか


気になるが知らない事もまた勇気だ


面接は三人で行われる


元艦娘の中にはワイロを渡して合格を出してもらおうとする娘もいるらしく


それを受け取る提督もいるらしくそれを防ぐ為に面接官である提督の助手と言う名目で監視官が付く


三者面談だ


ただ、俺は元艦娘の娘を見て監視官は俺を見てるけど


なのでさっきから視線が背中に突き刺さっていたりする


そんなこんなで今日と言う長い1日が始まったのだった


提督「では、どうぞ」


番外編【社会人適正面接(電さん)】


提督「では、どうぞ入ってください」


プロフィールをチラッと見て名前を言う


【電(20歳)】


【職業、介護士】


【気弱な性格で周りに流されやすく未だにはわわと言う口癖が取れず同僚からはあざといと言われている】


提督「電さん」


・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・


提督「あれ?入って来ない?」


提督「電さん、入ってください!」


ゆっくり扉が開き此方をヒョコッと覗いていた


そんなに怯えなくても・・


提督「どうぞ、入って座ってください」


電(20歳)「は、はい」


電さんが恐る恐る入って来たその時


電「さっさと入るのです!」ゲシッ


電(20歳)「きゃっ!」


電「何がきゃっ!なのです」


うちの鎮守府の電が入って来た


提督「こらっ、電は自室待機って言ったろ?」


電「こいつがあまりにオドオドしてるから背中を押してあげただけなのです!ね?」


電(20歳)「え?う、うん・・・」


提督「後ろから蹴ったように見えたが?」


電「気の所為なのです。司令官はその歳で幻覚を見るとは・・もうお爺ちゃんなのです!」


電(20歳)「えっと・・介護なら任せてください」


提督「はぁ、頭痛い・・電は退場!」


電「ほら、帰るのです」


電(20歳)「え?う、うん・・分かりました」


提督「お前だぁああ!電!」


電「司令官がキレたのです!こうなったらもう犯されるのです!早く逃げるのです!」


電(20歳)「ひぃいいい!」


提督「そこのちびっ子!」ガシッ


電「は、離すのです!いやぁあ!犯されるのです!」


電の首根っこを掴み執務室の外へと出す


電(20歳)「は、初めてなので、や、優しくお願いします!」


提督「はぁ・・あのちびっ子の言う事を間に受けないでください。犯しませんから」


電(20歳)「ほ、本当ですか」


提督「本当です」


電(20歳)「ほっ・・・・」


それにしても性格も見た目もうちの電とは全然違うな身長も女性にしては高い方だし


電も元は良いからな大きくなるとこうなるのか胸はまぁ・・残念と言うことで


まずは、自己紹介からかな?


提督「おんぼろ鎮守府の司令官はをしています。提督です今日はよろしくお願いします」


電(20歳)「はわわ、これは御丁寧に電です。此方こそよろしくお願いします」


提督「えっと、20歳で間違いないですね?」


電(20歳)「あ、はい、そうです」


提督「介護士か大変でしょう?休む暇がないと聞きますし給料も割りに合わないとか」


電(20歳)「えっと、大変ですけどやりがいのある仕事です!給料は・・そ、その、貰ってます!」


そりゃあ、貰ってなかったら問題だっての


電(20歳)「えっと・・」チラッ


提督「ん?」


手をチラチラ見てるな


まさか、手にあらかじめ台詞を書いて置いてその通りに言ってる?


あまり褒められる事ではないかな


こういう事をすると言うことは何かやましい事があるのか?


それか緊張して忘れないようにしてるのか?


提督「電さん、こっちを見て喋ってもらえますか?」


電(20歳)「は、はい!すみませんでした!」


背筋がピンとなって目を見開いてピクピクしてる


私は極限に緊張してますと身体全体で表していた


ある意味で特技と言っても良いレベルだ


提督「いや、そんなに硬くならないでください。普通に座って質問に俺を見て応えてくれるだけで良いので」


なんか今の口説いてるような言い方だったな・・恥ずかし!


電(20歳)「は、はい・・・」


提督「それでは職場でのー」


それから仕事の事を聞いたりちゃんとやれているのかを聞いた


所々フォローするのが大変だったけど


最初よりは言葉も柔らかくなり緊張もほぐれて来ている


そして今話してるのはセクハラをしてきた上司から助けてもらった話しをしていた


セクハラは駄目だぞ!


電(20歳)「それでそのお爺ちゃんが入れ歯を投げつけたんですよ」


提督「セクハラ野郎は元野球選手の全力投球(入れ歯)をくらったわけですかいい気味ですね」


電(20歳)「それから私お爺ちゃんが出ていた野球試合見たりしてるんですけどかっこ良かったです」


提督「ははは、すっかりファンですね」


電(20歳)「はい!こうやってこう投げるんですよ!はぁ〜生で見たかったな〜」


提督「ははは、それだと何十年も前の話しになりますけどね」


電(20歳)「そうなんですよ・・残念です」


提督「このくらいで良いかな?」


人間関係で辛い事もあるみたいだけど彼女なら大丈夫だな


聞いた感じでは利用者さんにも慕われているみたいだし


合格だな


提督「さてとそろそろ時間ですね」


電(20歳)「え?あ、もうこんな時間ですか・・」


電(20歳)「もっと喋っていたかったな」ボソッ


提督「え?」


電(20歳)「はわわ!なんでもないのです」


提督「そうですか。では、電さんごー」


合格と言おうと思った瞬間


「待つであります」


提督「え?・・・」


彼女が口を開いた


監視官であり、陸軍から派遣された艦娘


あきつ丸さん


ビシッとした姿勢に鋭い目つき


あきつ丸「提督殿は彼女を合格にするつもりでありますか?」


提督「そうだけど」


あきつ丸「甘いであります!」


提督「え!」


あきつ丸「そこのお前!」


電(20歳)「は、はい!」


あきつ丸「セクハラされたのは仕方ないことではありますが!それを他人しかも介護される側のご老人に助けられるとは元軍人だとは言え恥ずかしくないのでありますか!」


電(20歳)「で、でも、私怖くて・・抵抗しようとしても・・」


提督「あきつ丸さんもう良いでしょう。もう済んだことですし」


あきつ丸「本当に甘いであります!」


あきつ丸「貴女の口から出たその男の言動や行動を聞いて自分なり考えてみましたが彼は諦めてないのであります。次は帰り道で誰もいない場所で襲ってくるでしょうな」


電(20歳)「は、はわわわ」


提督「あきつ丸さん怯えてるじゃないですか!」


あきつ丸「なら、提督殿は彼女がその男に夜道で襲われても良いと思っているでありますか?」


提督「そんな事思うわけないでしょうが!根拠のない話しで彼女を怯えさせるのは間違ってます!」


あきつ丸「提督殿は100パーセント起こると言わないと信用しないでありますか?それとも起こってから後悔するのでありますか?」


あきつ丸「可能性があるなら、分かっているなら手を打って置くのは戦術だけではなく社会で生きて行く上でも必要であります」


あきつ丸「提督殿は後悔したいか?一生取れない傷を付けられた彼女になんと声をかける?」


あきつ丸「知っていたけど・・大丈夫だと思ったと言うか?答えろ!提督!」


あきつ丸「可能性から目を背けるな」


提督「っ!」


そうか、俺は目を背けていたんだ。起こるかもとは思っても何処かで他人事だと思い


その過程で自分が傷つくのを避けようとした


本当に彼女の為を思うなら


提督「俺が間違ってました・・」


あきつ丸「なら、どうする?」


あきつ丸「答えは一つの筈だ!我々陸軍に彼女を預けてもらおう」


それは彼女をムキムキマッチョか病院送りにする訓練に参加させるという無慈悲な判決を出せと言う事か


でも、もしそのセクハラ野郎が諦めていなかったら


追い詰められた奴は何をするか分からない


もしかしたら本当に・・・・


だとするなら・・・・・


でも!俺にそんな・・・判決は出せない!


でも、訓練をしていれば一生の傷がつくのは相手の方になる。多分心と身体どちらもだけど


どうする!俺!


提督「くっ!・・・」


電(20歳)「提督さん・・・・・」


あきつ丸「さぁ?どうする」


提督「電さんは・・電さんは!」


ドン!!


その時ドアが勢いよく開かれた


電「話しは聞かせてもらったのです!」


その時俺には電が大きな光に見えた


初めて会った時の小さな光ではなく大きな光だ


あきつ丸「無礼であるぞ!」


電「気にするな!なのです!」


あきつ丸「なにを!」


提督「まぁまぁ、あきつ丸さん落ち着いてね?何か良い案があるのかも」


あきつ丸「なん・・だと」


電「そこのお前!」


電(20歳)「は、はい」


電「強くなりたいか?力が欲しいか?」


電(20歳)「え?別にそんな強くなりたいとは・・」


電「そうか、なら、特別に電の必殺技を伝授してやるのです!」


電(20歳)「あ、あの、別に私は力が欲しいとかも」


電「見よ!この技を」シュッ


提督「は、速い!え?俺の後ろ?」


電「なのですインパクト!」シュッ


ズボッ


提督「っ!」


電「・・・・・千年殺し」


電(20歳)「そんなに入るんだ・・」


自分はなにをされたのか最初は分からなかった


でも、次第に分かり始めた


あ、浣腸されたのか


ははは、小学生とかがよくやるあれな


なんだよビックリさせやがって、ははは


はははははは・・・・


ははははははははははははははははははははははぁああああああああ!!


提督「ああああああああああ!!」


電「抜けないのです」


電(20歳)「凄い・・提督さん・・」ゾクッ


電(20歳)「その顔・・・良い」ゾクッゾクッ


電「やはり電の勘は当たったのです!素質があるのです!ふぬぬ!抜けない!」


電(20歳)「ねぇ、私も混ぜて・・ね?穴はもうないの?ねえ!」


提督「ああああああああああああああ!!」ゴロゴロ


電「抜けないのです!転がるな!」ゴロゴロ


あきつ丸「カオスでありますな・・」


その後電さんはある意味で急成長を遂げ


あきつ丸さんから


あきつ丸「多分向こうが逃げると思う・・でありますし陸軍のみんなが嫌がるので合格にして欲しー、じゃなくて合格にしてやるのであります!」


と言ったのだ。俺は合格の判子をケツを押さえながら押した


電は突き指で入渠ドッグに行った。当分出てこれないようにバケツは隠した


あきつ丸「提督殿お尻は大丈夫でありますか」


提督「だいぶ楽には・・なったから大丈夫」


と嘘をついて痛みに耐えつつ平然を装って


そして次の人を呼ぶのであった


番外編


一旦終


壊れるプライド


三日月「グスッ・・・ヒグッ・・」


ダンボール戦車「・・・・・三日月」テクテク


中々泣き止んでくれない


このままではマズイことになってしまう


三日月にとってプライドは私に載った時点で捨てたつもりだったのだろうけど


それは勘違いで本当のプライドと言うのは簡単には捨てられないし壊れない


それはプライドがその人がその人であるが為に必要であり


本当のプライドを捨ててしまえば三日月は三日月でなくなってしまうという事になる


プライドはその人を形成している重要な一部であり


その一部が揺らぐという事は心臓を鷲掴みされているのと変わらないくらいの苦しさになる


そしてプライドが高ければ高い程そのダメージは想像を絶する


三日月は今苦しくて仕方がない


敵にあんな情けない姿を晒して逃げるなど三日月にとってはあり得ないことで死んだ方がマシだと思う程だった


でも、あの時は逃げてしまった・・それは三日月にとって今までないと思っていた物があったと知ってしまったが故に逃亡と言う本来ならあり得ない選択をしてしまったのだ


裏で生きてきた三日月にとっていつ死んでも良いと思っていた


それが姉妹達と出会い


提督と出会い


生まれてしまったのだ


未練が


それに気付いてしまう前にどうにかしないと


下手をすれば自ら・・・


ダンボールの中にいる場合ではない!


でも、三日月にダンボールの中が私だとばれてしまえば


更に三日月のプライドにダメージを与えてしまう


この時既に如月は暴走状態から元に戻っていた


若干自分のした事に恥ずかしさを感じていた


でも、今はそれどころではない


如月「・・・・っ」


提督の事も心配だけど・・妹が苦しんでるのを無視なんて出来ない


三日月「こんな私なんて・・私なんて!」


今の三日月には誰か側にいて慰めてくれる人が必要


でも、誰でも良いわけではない。三日月は知らない人には絶対に気を許さない


提督なら・・でも、今の三日月が提督の所まで辿り着けるとは思えない


提督以外なら・・・・あの娘ならもしかすると


そう言えばあの娘はまだ出てきていない


まだ無事だという事だし一か八か頼ってみるしか・・・・でも・・もし相手が好戦的なら・・


う〜〜ん・・・・


三日月「死のうかな・・・・うん、そうしよう」


考えてる暇はない何処にいるの!


雷「・・・・・」チラッ


あ、いた!こっちを見ているけど戦う気は無さそうね


もうこれしかない


お願い三日月を助けてあげて


如月は藁をもすがる思いで彼女の所へとゆっくり歩を進めるのだった


貴方に甘えたい


昨日はよく眠れなかった


よく分からないけど身体がポカポカして頭の中がグルグルして


彼を見ればそれが強くなり苦しいけど、この苦しさが心地良くもあった


私が私でないようだった


こうなったのは昨日の夕方に運動場で目覚めた時からだった


最初に目に入ったのは夕日に照らされた彼の顔だった


真っ直ぐ見つめる瞳には今まで感じた事もない程のすべてを包み込んでくれるような優しさが伝わってくる


そして夕日の紅が混じり何時もとは違う雰囲気を感じとった


なんと言うか・・・カッコ良いと思ってしまった


可愛いくて危なかしくて助けてあげないといけない彼はその時はいなかった


これが本来の彼なのかもしれないと思うと寂しくあった


その時私は抱きかかえられ頭を撫でられている事に気づく


甘えさせてあげるのは私であって彼じゃない


でも、なんでだろう・・・凄く心地が良くて・・・


こんな事思ったらいけないのに


彼に甘えたい


もう少しこのままでいたい


それから今日まで彼の顔を見るとどうしても顔が赤くなってドキドキして苦しくなる


避けるようにすると更に苦しくなって


でも、この苦しみは辛い・・涙が出るくらいに


昨日の夜から彼を避けていたけどそろそろ向き合わないといけない


嫌われたくないから


今朝早くから彼は西提督さんに呼ばれて執務室へ行ってる


私達は自室待機


自室待機命令がなくなったら彼に会いに行こう


提督ちゃんに


ダンボールに乗った少女


不意に警報が鳴る


みんなが戦う為に武器を取る


私は・・・どうすれば


少し悩んで武器を持って向かう


その時には既に玄関で戦闘が始まっていた


荒潮ちゃんが名乗ってる時にやられた


敵はダンボールに乗った女の子だった


なんでこんな娘が鎮守府襲撃なんて


戦わないと


みんなが倒れた


何が起こったのか分からない


ダンボールの奥から嫌な感じがして目を逸らして逃げた


愛宕さんが眠っていたので飛び越えたら転けて胸にダイブした


羨ましくなんかない


そうこうしてるうちに敵が来た


私は急いで隠れた


なんだろう・・あの女の子からは悪意を感じない


本当に襲撃しようとしてるの?


ダンボールが愛宕さんの上を飛んだ


何か落ちた


電だった


四人くらいまでは殴って吹っ飛ばしたけど多勢には敵わず


みんなからリンチにあっている電を命からがら助け出して入渠ドッグに入れた


まだまだ妹には負けないんだから


見た目が似ているから私まで殴られた


敵には容赦なく艤装を展開してるのもあり全員倒すのにちょっと時間が掛かった


女の子を追うと廊下で朝潮ちゃんと阿武隈さんが布団を敷いて眠っていた


阿武隈さんはスカート全開でパンツが丸見えだったのでもう一枚布団を持ってきて被せておいた


朝潮ちゃんが苦しそうな顔をしている寒いのかな?と思い布団を更に被せておいた


女の子を探すとすぐに見つけた


女の子が祥鳳さんを組み伏せていた


助けないと


でも、女の子はすぐに手を離して凄く辛そうな顔をしていた


そして泣いていた


もしかしたら女の子は何か事情があるのかもしれない


そうしなければいけない事情が


もしそうなら、あんな辛そうな涙を見せられたら・・助けてあげないと!


走り出した女の子を追いかけるけど


どう声をかけて良いのか・・敵である私が声をかけても警戒されるだけだし


と思ったら


ダンボールに乗った女の子のダンボールが女の子を乗せたまま此方に来ている


ばれたの!気配は消したのに


どうする?逃げないと


でも・・・・あんなに泣いて可哀想・・


ダンボールは目の前まで来ると軽く二回小突いて止まった


女の子は泣いてるのか気付いていない


私は女の子ではなくダンボールに言った


雷「こっちへ来て」


とにかく此処じゃあ話しも出来ないから私の部屋へと連れて行った


瞳の小さな光


ー雷の部屋の前ー


ダンボール戦車「・・・・私は入れてくれないのね」


「このダンボール何処かで・・」


ダンボール戦車「・・・・・・」ビクッ


ー雷の部屋ー


三日月「・・・・・」


雷「もう安全だから大丈夫よ」


三日月「・・・なんで私は此処に」


雷「ダンボールさんが連れて来てくれたの」


三日月「荷物さんが・・そうですか」


三日月は持っている武器を全部出して床に置いた


そして両手を差し出して言った


三日月「妙な御細工なんて必要ありません捕まえるなら捕まえて、殺すなら殺してください」


雷「ねぇ、本当の事を話して欲しいの私は貴女が襲撃なんてー」


三日月「さっさとしないなら!」ガバッ


雷「きゃっ!」


雷を押し倒し床に落ちてるナイフを拾い目に当たるギリギリまで近づける


三日月「貴女にとって私は敵であって他になんだって言うんですか?どんな理由があろうと私が貴女の仲間を傷つけたのは変わりありません」


三日月「相手の事を理解しようとするのは良いですがそれは仲間内だけにしないと・・・敵にまでしてたら失いますよ?仲間もプライドも全て」


雷「貴女は失ったの?仲間?それともプライド?」


三日月「っ・・貴女には関係ありません!」


雷「私は雷って言うの貴女は?」


三日月「もう一度チャンスをあげます・・私を捕まえるか殺すかしてください」


雷「しない・・だって」


三日月「その目を潰しますよ?」


雷「失ったんだね・・だから辛いんだね。自暴自棄になったんだね」


三日月「っ!うるさい!知ったような口を!」


雷「良いよ・・目、潰しても」


三日月「な、なにを」


雷「貴女が最初に入って来た時の顔は何かを成そうと輝いていた。でも、さっきの貴女は泣いて辛そうで消えてしまいそうだった」


雷「プライドが壊れちゃったんだね」


三日月「っ!」


雷「でもね」


三日月「もういい・・」


雷「まだ」


三日月「もういいって・・」


雷「貴女のプライドは」


三日月「もういいって!言っー」


雷「壊れてない!そう思ってるだけだよ!」


三日月「ちがー」


雷「だって!本当に壊れた人は・・・涙も出ないんだよ?」


三日月「っ!」ポロポロ


雷「潰して良いよ。それで勘違いに気付けるなら泣き止んでくれるなら安いよ」


三日月「・・・・・」グッ


ナイフを持つ手に力が入る


あと数センチで目に刺さる


なのに雷は目をそらさずジッとこっちを見ていた


潰せるわけないよ・・そんな綺麗な瞳を・・私には眩しいけど・・


でも、私の目指す目標だから


いつかそんな濁りのない綺麗な瞳を持ちたい


なのに・・私のプライドはそれを遠ざけてしまう


私は自分のプライドに依存してしまっているんだ


私がプライドを守れば守る程闇が近づく光が遠ざかる


そしてそれは容赦なく私を呑み込んでしまう


もうこのプライドと私は鎖で繋がってしまっている


プライドが壊れれば私も壊れる


だから守っていた。逃げていた


でも、もうそれもお終い


お終いにしたい


三日月は立ち上がり雷に手を差し伸べる


三日月「立てますか?」スッ


雷「手を貸してくれるの?ありがとう」ガシッ


三日月「私は三日月って言います」


雷「三日月ちゃんね」


三日月「あ、あの、お願いがあります」


私を抱きしめて欲しい


そう言おうとしていた。このプライドを守るんじゃなくて壊す勇気が欲しかった


でも、言う前に


ダキッ


三日月「っ!」


抱きしめられた


雷「よしよし」ナデナデ


三日月「・・・・・グスッ」


凄く温かい・・ありがとう勇気出てきたよ


三日月「・・・・・・」グワッ!


私は日陰者でいるのは嫌です。日に当たって眩しいと感じるのも嫌です


そう感じさせてるあなた(プライド)はいりません!


でも今までありがとう


壊れろ!


パッキーーン!


胸の奥がスーッとする


涙も止まった


裏の世界での自分と表の世界を望む自分とで生まれてしまっていた拒否反応からの身体の震えもなくなっていた


ゆっくりと雷から離れる


三日月「ありがとうございます雷さん」


雷「呼び捨てで良いのよ?」


三日月「じゃあ、ありがとう雷」


雷「行くの?みんなには私から言うから誤解なんでしょ?」


三日月「うん、でもね。もうみんな此処まで来たら引き下がれないと思うし執務室まで行って西提督さんに会えれば終わりますから」


三日月「だから・・・・」ストン


雷「っ!」バタッ


三日月「全てが終わるまで眠っていてください」


私と貴女が一緒に行動していればそれが誤解で勘違いだとしても良く思わない娘はいます


後は濁しませんから


三日月「よしっ!久しぶりに化粧してみようかな」ドーラン


ドーランそれは兵士が野外での偽装の為にカモフラージュメイク、フェイスペイントに使用されている物で他には仮装などコスプレでも使用される


緑色をベースにして配色して次に茶色を乗せ茶の割合は緑よりもやや少なめにして更に人間の体を体と認識させないようにギリースーツなどを着用して人体の輪郭をぼかしたりするのだが


今回の三日月のフェイスペイントは偽装が目的ではなく


三日月「思い出すな・・艦娘だった頃を・・これを塗ると気合い入りました」ぬりぬり


気合いを入れる事が目的なので問題はない寧ろ偽装効果はマイナスだ


ハチマキを巻き直して昔やっていたおまじないをする


鏡の自分の目を見てよしっ!と気合いを入れるものだ


でも元艦娘になってからは自分の濁った目を見るのが嫌でやらなくなった


鏡の自分を見る


まだ少し濁ってるけど光が見えた


まだ小さいけど今までなかった希望の光


三日月「よしっ!」


部屋を出て艦娘の娘が荷物に触れようとしていたので倒して荷物さんに乗り執務室を目指した


三日月「行くよ!荷物さん!」


ダンボール戦車「・・・・良かった」ダッダッダッダッ


でも、その足は執務室ではなく研修生部屋の前で止まったのだった


三日月「・・・・・・」


イムヤ「・・・・・・」


お互い感じた


こいつは強いと


野生化イムヤ


彼女はドアにもたれながら腕を組みこちらを見ていた


でも、隙が全くない


彼女は強い


三日月「退いてはくれませんよね」


イムヤ「帰る気はない?」


三日月「嫌です。私にはやるべき事があるんです」


イムヤ「お互い譲れないようね。私も守る者達がいるから此処には絶対に入らせない!」


研修生部屋とある部屋を守っているようだ


でも、それを言っても良いのだろうか?絶対に負けない自信があるから?


三日月「研修生部屋ですか・・そこに誰かいるんですか?」


イムヤ「大事な子達がいるわ。私にとって命を賭ける価値がある子達がね」


三日月「私が用があるのは西提督さんです。そこにいるんですか?」


イムヤ「・・・・そう、西提督さんか・・」


イムヤ「なら、尚更!此処を通すわけにはいかないわ!覚悟!」ダッ


三日月「どうやら貴女からもサインは貰えそうにありませんね。荷物さんは此処で待っててくださいね」ダッ


相手は武器を持っておらず素手で来た


素手の戦いならなら私にもそれなりに自信があった


此方も素手で迎え討った


最初は相手の攻撃に何発かもらってしまうけど少しすれば相手の技の形を理解して


その形の苦手を突く


それが私のスタイルだったんだけど


このスタイルにも弱点はある


それは


イムヤ「っ!」シュッ


三日月(右ストレートですね!)


イムヤ「おらぁ!」蹴り


三日月「ぐっ!」


三日月(この形でもない!なら!)


イムヤ「そこ!」ダッ


三日月(今度は飛び膝蹴り!)


イムヤ「ふん!」頭突き


三日月「くぁ!」


三日月(まさか・・・・)


イムヤ「どうしたの!こんなもんじゃないよね?」


そう、このスタイルの弱点は


三日月(我流!)


我流にはとことん弱くなってしまう


私は力が強いわけではない


だから、ばれる前に倒す仕事人スタイルを使っていた


でも、それだけではいけないと思った


いえ、そのスタイルはあまり好きではなかった


だから、必死で修行した


世界にある形を全て勉強して弱点を把握して戦うやり方を覚えた


私は正面から正々堂々と戦うのが苦手


だから、それを克服して強みとしたかった


今までこのスタイルで負けた事はなかった


みんな何処かの形にはまっている


中には素人で形のない奴もいたけど、そう言う相手は元が弱いので負けない


我流もいたけどやはり必ず何処かの形が入ってしまっている


元となる形が必ずある


最初から全てが我流なのはないと思っていた


でも、これは完全に我流で強い


パンチが来るかと思えば蹴りが来て蹴りが来ると思ったら頭突き


この動きは完全に勝つことだけを目的とした言わば野生


この野生は技が読めないだけではなく


イムヤ「っ!」ガブッ


三日月「ぐっ!」シュッ


イムヤ「よっと・・・ふふふ」サッ


噛み付いてくるのだ


しかも、噛まれれば必ず血が出るほどの力で


イムヤ「ふふ・・・」ペロリ


口元に付いた血を舐めとる余裕まで見せる


イムヤ「はぁ・・はぁ・・ふふふ」


三日月「噛み傷だらけです・・」


もう何度噛まれてしまったか分からない


腕が噛み傷だらけで血まみれだった


そして、噛み付くたびに相手はどんどん野生が強くなっている


動きも攻撃も更に無茶苦茶になってる


遂には相手は四つん這いになり獲物を狙う猛獣のようになった


イムヤ「がるるるる!」


三日月「なんて恐ろし・・・」


猛獣のようではなく猛獣だ


ダンボール戦車「これは・・やばい。これ以上は・・」


イムヤ「うがぁあああ!」


飛びかかってくる


三日月「速い!避けられない!」


ガブッ!


咄嗟に腕を前に出して腕を噛ませる


今のは確実に首元を狙っていた


追い詰められてるのは私なのに彼女から余裕が消えてる


イムヤ「っ!!」グッグッ


三日月「ぐっ!肉を引きちぎろうとしてる!」


相手の頭を噛み付かれてる腕に押さえつけて引きちぎろうとするのを阻止するが噛みつかれたままなのでこのままでも長くは保たない


ダンボール戦車「それ以上血を・・だめよ・・」


三日月「ぐっ!」


もう片方の腕を相手の首に回して締め付ける


イムヤ「ぐぅうう!」


その間も相手は噛み付きながら腹を殴っている


その痛みに耐えて首を締める続ける


此処を圧迫し続ければ意識がなくなる筈


でも、痛みが限界・・少しでいい口の力が弱まってくれれば投げ離す


イムヤ「ぐるる・・」


弱まった!


三日月「はぁああ!」ドンッ


床に叩きつけた


どうにか口を離すことは出来た


しかし、こっちが体制を立て直す前に


イムヤ「うがぁあああ!」ダッ


また飛び付いて来た


狙いは首元・・腕のガードも間に合わない!駄目!殺られる!


三日月「うっ!」


その時


ダンボール戦車「っ!!」ダッ


イムヤ「っ!」


ガポッ


ダンボール戦車「」ガタガタガタ


ダンボール戦車「」ガスッガスッガスッ


三日月「へ?」


ダンボール戦車「」ビクビクビク


ダンボール戦車「」


何が起こったのか


噛み付かれると思ったら荷物さんが相手を食べてしまった?


あの荷物の中で何が起こったのか


三日月「荷物さん?」


ダンボール戦車「」テクテク


無事のようだけど・・相手は?


いや、きっと無事だと思う


うん、無事


三日月「はぁ・・・怖かった」


最初こそ普通に戦っていた


でも、段々おかしくなって最後は会話すら出来たか怪しい


彼女の実力以外にも何か要因があったと思うけど


確かめようはない


じっとはしてられない


身体に軽く処置をして彼女が守っていた研修生部屋へ入った


ガチャリ


すると


金髪「おらぁああ!」シュッ


三日月「遅い!」ドゴッ


金髪「ぐほっ!」


丸坊主の男が掛かってきたので無力化


キラン


三日月「っ!フラッシュか!」


メガネ「・・・・・」シュッ


三日月「違う!メガネの光ですね!」サッ


メガネ「っ!」スカッ


三日月「これで終わりです!」シュッ


メガネ「・・・っ!」キラン


三日月「眩しい!でも!もう遅い!」ドゴッ


メガネ「ぶはっ!」メガネパリーーン


メガネの男を無力化


他には誰も・・・


ベッド「」ごそごそ


三日月「・・・・・・」


丁度いい


三日月「えい」ガシッ


布団「ふにゅっ!」


布団の上から押さえ込み顔だけ出させてナイフをちらつかせる


三日月「騒いだら殺す・・・妙な真似をしても殺す・・質問以外に喋っても・・殺す」


黒髪「ゆ、許してください!わ、私は何も見てませんから!」


三日月「騒いだね・・質問以外に喋ったね・・・次はないよ?」


黒髪「っ!」コクリコクリ


三日月「此処の司令官の西提督さんは何処にいる。嘘をつこうと思うなよ?このナイフは・・・あ」


やってしまった・・ちょっと聞くつもりが尋問まがいの事をしてしまった


今更遅いしこのまま聞こう


ごめんね


黒髪「た、たぶん」


三日月「多分?曖昧な情報をつかませるつもり?」


黒髪「ぜ、絶対に執務室いますから!でも、こ、殺さないでください!あの人も、せ、先輩も悪い人じゃありませんから!」


三日月「先輩?」


黒髪「て、提督さんです」


三日月「まさか・・後輩?」


黒髪「は、はい」


提督さんがまさか西鎮守府に居たなんて


いや、居たら良いなとは思ったけどまさか


こんな後輩を怯えさせたって分かれば嫌われる!


もう、なりふり構ってられない


三日月「ごめんなさい」土下座


ナイフをしまい離れて土下座する


三日月「この償いは後でするから提督さんには黙っててください。本当にごめんなさい」


黒髪「あ、いえ、こ、此方こそ・・」


三日月「じゃあ、行くから本当にごめんね」ダッ


黒髪「・・・・・・・」


金髪「」ピクピク


メガネ「」メガネ割れてる


黒髪「ふぇえええん」ポロポロ


彼女の鳴き声は部屋に小さく響いた


ダンボール戦車「」ダッダッダッダッ


三日月「はぁ・・これが終わったら普通の人ってのを学ばないとな・・」


三日月「普通ならあの時どうするんだろ?う〜〜ん、分からないです」


そしてダンボール戦車が止まった


執務室の目の前で


三日月「やっと着きましたか」


荷物はあるし


これで仕事も終わる


提督さんにも会える


三日月「よしっ!ビシッと行くよ!」


貴方の大切な人


ドンッ!


ドアが蹴り開けられる


三日月「ちわーす!お届け物です!判子かサインをくだーっ!」


ダンボール戦車「っ!」


執務室へ入れば西提督さんが居て理由を話して誤解を解いて荷物を渡して提督さんとお喋りしてあわよくばデートなんかして帰るつもりだった


でも・・・・・そこに居たのは


西提督「」


気絶した西提督さんと


提督「ーーーっ!」くねくね


腰辺りに包帯を巻かれ手足を縛られて口にガムテープを貼られてくねくねしてる提督さん


それに


妙高「来ましたか・・」


殺気を放つ重巡の妙高だったかな?何故か近くに救急箱があった


何が起こってるのかは分からないけど一つ言えるのは


三日月「何をしてるんですか?提督さんに・・・ねぇ・・・」


提督さんに何かをした事だけは分かる


三日月「そんなプレイなんですか?笑えませんよ?」ハイライトオフ


もし提督さんが肯定すれば私はドSになる事も辞さない


妙高「プレイ?冗談を」


良かった違ったようです。提督さんを鞭で叩くのは嫌ですから


でも逆は・・・・


三日月「・・・・・・」ポッ


ダメダメ!今はそんな事考えてる暇はないです!


三日月「ふぅーー、で?」ギロッ


妙高「っ・・・その眼力かなりものですね」


妙高「それに一人で此処まで来るとは・・提督、貴方の仲間は化け物ですか」


提督「ふぐっ!ふごふぎっ!(なんで三日月が!)」くねくね


提督(なんか顔が凄い事になってるし!流行りなのか?それが流行ってるのか!)


三日月「提督さん三日月が今助けますから」


妙高「成る程元艦娘の方ですか・・それも戦い慣れている。提督が強気でいられたのも納得しました。彼女の手にかかれば捕まっても助けてくれるだけの力がある」


妙高「ですが、それは私がいなかったらの話しです・・・提督も貴女も二人共憲兵に引き渡します!」


三日月「そんな事させないから・・あんな運動不足のクソ野郎に提督さんは渡しません!」


今まさに戦いが始まろうとした。始まってしまえばだれも止められない


下手すればどちらかが死ぬまで続くだろう


提督「ふごふごふご!ふごぉおおお!(やめてくれ!やめろぉおおお!!誤解なんだ!聞いてくれ!)」くねくねくねくね


その時だった


如月「三日月落ち着きなさい」


三日月の肩に音もなく現れた如月が手を置く


提督「ふごふご!(如月!)」


提督(なんで如月までいるんだよ!)


三日月「如月いつの間に湧いてきたんですか」


如月「湧いては来ないから・・」


妙高「・・・・成る程隠し要員ですか気付きませんでした。でも、一人増えても問題ありません!」


妙高「まとめて憲兵に引き渡します!」


三日月「上等です!その減らず口聞けなくした後拷問にかけて自ら死にたいと言うまでゆっくりと・・・痛ぶってあげーっ!」


提督(あれ?俺の知ってる三日月じゃないような・・)ジー


三日月「こ、これは・・と、とにかく!提督さんを助けて後でたくさん!お話ししましょうね!」


三日月「楽しいお話しです!」


提督(ほっ・・三日月だ)


妙高「話す事なんてありません!」ダッ


三日月「肉体にですよ!」ダッ


如月「ストップ!止まりなさい二人共!三日月怒るよ」


三日月「っ!」ピタッ


妙高「隙あり!」シュッ


如月「と、ま、れ」ギロッ


妙高「っ!」ピタッ


二人がそのままの姿勢で止まる


如月「とりあえずお互い何があったのか話してみません?誤解もあり得そうな感じでもありそうだし」


三日月「話しをするなら後で出来ます・・」


妙高「そうですね。後で取り調べ室でゆっくりとね」


三日月「笑えますね」


妙高「自分の愚かさにですか?泥棒さん」


三日月「泥棒?ならそちらは司令官殺しですか?そこの倒れてる人貴女がやったんでしょ?」


妙高「なにを!あれは提督が!それに死んでません!」


如月「とりあえずお互いどうして戦おうとしてるのか理由を話しませんか?」


三日月「無駄です!こんなー」


如月「話せ」


三日月「はい・・・」


如月「私だって今すぐにでも提督を助けたいです。でも、提督の顔を見たら捕まっているのに怯えもしていない。寧ろ私達を心配してるような顔をしてます。きっと何か理由がある筈です」


如月「理由も聞かずに行けば・・別の誰かが傷付きます・・今なら提督です」


提督(如月・・・・分かってくれるのか)ウルウル


如月「ね、提督」


提督「・・・・・・」コクリ


提督(あぁ、二人が戦えば俺の所為で二人が傷付く・・そんなのは耐えられない)


妙高「そいつは詐欺師です!嘘しか言いません!」


如月「三日月はどうして戦おうとしてるの?」


妙高「無視ですか!」


三日月「私は本来荷物の配達で来たんです。なのにいきなりみんなに襲われて、執務室に着いたら提督さんに危害を加えている貴女がいた。私は提督さんを助けようとしてるんです。そこの外道から!どんな理由があろうと艦娘である娘が司令官に人にこんな事をして良い筈がありません!」


妙高「配達?なら、荷物は何処ですか」


三日月「此処にあるでしょうが!」


ダンボールを開けて中身を見せる


イムヤ「あ・・んっ・・ああ〜だめよ・・あ・・」ピクピク


三日月「あ・・・・・・」


さっきの相手が入ってた


妙高「話しになりませんね。それが荷物だとでも?イムヤはうちの鎮守府の一員です」


三日月「あったんですよ・・・・」


如月(ごめんね三日月そのままには出来なかったの)


如月「それで?妙高さんは?」


妙高「無駄だと言っー」


如月「もう良いからそう言うのは・・ね?」青筋ピクピク


妙高「最初は西提督さんの声が聞こえて執務室へ行ったら提督が西提督さんを倒したんです。そして軍刀を奪った。理由も聞きました。でも、誤魔化して馬鹿にしてばかりで騙して!辱めて!最低です。そしてその時を見計らって貴女達が提督を助けに来た。完全に計画的犯行です!」


如月「軍刀をね・・・・本当なの?提督、軍刀が欲しくて西提督さんから取ったの?」


提督「っ!!」全力首横振り


妙高「まだ、認めませんか」


如月「ちょっとガムテープ外すわね」サッ


妙高「え?いつの間に提督の元に」


提督(ゆっくりだよ!ゆっくり外してよ)


如月「えい」バリバリ


提督「いてぇえ!くちがぁあ!」


如月「それで奪ったの?」


提督「奪ってない!軍刀は西提督さんが預けてくれたんだ」


如月「本当に?」


提督「本当だ信じてくれ」


如月「うん、信じるわ」


妙高「茶番ですね・・」


如月「そんな事ないわよ。今は信じるけど後で真意は確かめるわ。もしそれで嘘だと分かれば」


妙高「分かれば?」


如月「お尻百叩きの刑です。勿論妙高さんや西提督さんにも謝罪はします。死ねと言うなら私が・・・死にます」


提督「っ!如月そんなー」


如月「提督・・しーーです。言いたい事は分かってるからね?私を信じて」


提督の口に人差し指を優しく押し当てる


提督「っ・・」


提督「信じるよ・・如月を」


提督「でも、死ぬのは駄目だ。破ったらお尻百叩きだからな」


如月「ふふ、破っちゃおうか迷うわね・・ありがと提督」


妙高「貴女本気なの?」


如月「本気です」


妙高「・・・・・・・」


妙高「その目は本当のようですね・・でも、こんな男に命を賭ける価値なんて」


三日月「あぁ?もう一回言ってー」


如月「黙ってなさい!」


三日月「はい!」


如月「価値があるかないかは人それぞれであって貴女の考えなんて聞いてないわ」


如月「くそったれ眉毛」ボソッ


妙高「今何か?」


如月「いいえ何も」ニコッ


如月「それよりずっとこのまま睨み合ってるのも疲れるし三日月も待ってくれなさそうだし話しを進めない?」


三日月「・・・・・・」ギロッ


妙高「貴女はやる気はないと?」


如月「えぇ、少なくとも今はね・・」


妙高「そう、一番我慢が切れそうなのは貴女じゃないの?」


如月「そんなのはどうでも良い。そろそろ真意を確かめましょう」


妙高「・・どうやって?」


如月「貴女の話しから一番納得いく答えを持ってるのは彼じゃない?」


西提督を指差して言う


妙高「確かにそうですが気絶してます。まさか待つと言うのですか?敵かもしれない貴女達と一緒に・・そうやって待って仲間でも呼ばれると流石に困るのですが」


如月「待つわけないでしょ?三日月お願い」


三日月「起こせば良いんですね」コキコキ


妙高「何をする気ですか!」


如月「大丈夫だから見てなさい」ガシッ


妙高「っ!離しなさい!」


如月「はいはい、暴れないでね」


妙高(なんて馬鹿力!)


三日月「ふむ・・・・・」


三日月「うん!」西提督の頭を掴み


三日月「よっ!」右にゴキッ!


三日月「はっ!」左にゴキッ!


三日月「せいっ!」上に引っ張って


三日月「ていっ!」押し込んで


三日月「おまけ!」左右にゴキッゴキッ


三日月「起きてください」頭ゴンッ!


三日月「ふぅ、完了」


妙高「西提督に何をしたんですか!まさか首の骨を!」


如月「大丈夫だから落ち着きなさいって」


妙高「離して!あいつを殺して私もしー」


西提督「うぅ・・朝か?」


如月「目覚めたみたいね」パッ


妙高「西提督!なんともない?ねぇ!大丈夫なの!首すわってる?痛くない?私誰か分かる?」ダッ


西提督「妙高か、あぁ、何とも・・なくはないな・・足腰が痺れて動けん」


三日月「そう言う風にしましたから暴れられたら困りますから。少しすれば治ります」


三日月「ちなみに起きた瞬間に激痛を楽しめるコースもありますよ」


如月「余計な事言わないの」


妙高「良かった・・・」


西提督「なぁ、俺は一体・・」


提督「西提督さん、無事でなによりです。早速ですがさっきの事を話してもらえないですか?」


西提督「っ!!」


提督の姿を見た瞬間西提督に異変が


俺は隠れているべきだった


もう遅いけど


西提督「そうだ・・俺は提督を斬ったんだ・・俺は・・」


嫌な予感がした


妙高「斬ったのは仕方ない事で・・提督は西提督を裏切って」


西提督「裏切るわけないだろ!寧ろ裏切ったのは俺だ・・・」


妙高「え?・・西提督?」


如月「提督が正しかったようね」


西提督「うぅ・・・・・」


三日月「・・・・・・・」


西提督「なぁ、そこの化粧をした嬢ちゃん」


三日月「私の事?」


西提督「あぁ、懐に隠してるナイフを貸してくれないか?」


三日月「ナイフ持ってるなんか言ってないけど?」


西提督「見たら分かるんだ・・頼む危害は加えない。俺のけじめに使うだけだ」


提督「けじめってなんだよ!」


三日月「提督さんがそれを望んでいないのは分かります・・本気ですか?」


西提督「あぁ・・」


三日月「そうですか・・なら」


提督「よせ!妙高さん!ナイフを奪って!」


妙高「私・・勘違いを・・そんな・・」


西提督さんも妙高さんも真面目過ぎるんだ!だからこう言う時に一つの事しか見えないんだ


提督「くそっ!如月!三日月からナイフを奪ってくれ!」


如月「・・・・・・」


提督「如月?」


如月「提督・・・・ごめんね・・」


提督「え?」


如月「きゅ〜〜」疲労度スーパー赤


バタッ


提督「如月!」


如月の疲労度はとっくの昔に赤になっていた


此処まで提督を助けると言う想いだけで立っていたのだ


もう安心と分かった瞬間に崩れ落ちたのだ


三日月「・・・・・」ナイフ


西提督「すまん・・・」


提督「やめろ!そんな事をしても俺は!やめてくれぇええ!」


縛られているままなので動けない


だから必死に叫んだ


三日月「提督さんが止めてます・・」


西提督「ふっ、彼奴は優しいからな自分が傷ついても許してくれる。でもな・・俺は俺が許せない」


三日月「そうですか・・その気持ち分かります」


提督「三日月!お願いだ!止めてくれ!」


三日月「ごめんなさい提督さん・・本気で決めた人の邪魔は出来ません」


西提督「自分の信念をしっかり持ってるな。介錯を頼めるか?お前にしてもらえるなら嬉しい」


三日月「分かりました。貴方程の人の最期を私で良ければ。ですが少し待ってください」


西提督「あぁ、すまないこんな事をさせて」


三日月「いえ、そんな・・」チラッ


提督「くそっ!!この紐が!この紐がなければ!!」


カンッ


その時足に何か当たった


西提督さんの軍刀だった


確か妙高さんが向こうにやった筈なのに鞘から外れて足元にあり刃がこちらを向いている


刃にはベッタリと血が付いている何処となく嫌な感じがした


でもあれに紐を当てれば切る事が出来る


まずは足だ


ゆっくり近づけて


三日月「・・・・・・」チラッ


西提督「まだか?」


三日月「もう少しです」


三日月(私が止めても・・意味はありません。後で一人で自分の命を絶つでしょう。彼はそう言う人だって分かります。彼は私と似てるから・・提督さんが自力で今をどうにかして止めるしか彼を止める術はない)


ブチッ


提督「いっ!」


少し足を切った


でも、紐は切れた次は手だ


西提督さんにばれないように動いて


コツン


提督「いてっ」


手に何か当たった


勢いがあったのか少し痛い


見てると今度は俺の軍刀があった鞘から外れていて刃がこちらを向いている


なんか刃が小さく光ったり消えたりしている


怒ってるとか?


なわけないか


よし、こいつに手の紐を当てて


くそっ!刃が短い所為でやりにくい向こうの刀で


提督「光が強くなって・・」


やばいこのままだとばれる!


三日月「・・・・・・」サッ


ナイス三日月バリア


提督「分かったお前でやるから」ボソッ


光が弱まった


とんだヤキモチっ娘だ


西提督さんの軍刀から感じる嫌な感じが強くなっているように思えた


確かになるべくなら使いたくない


西提督「まだか?もうやるぞ!」


三日月「・・・・・・」


三日月「出来ました。銃で良いですか?」ガチャ


西提督「あぁ・・それで良い」


妙高「はっ!西提督!何をしー」


ドゴッ


妙高「」バタッ


三日月「邪魔です。少しの間眠ていてください。最悪な事態は貴女には見せられませんから」


三日月(今の貴女では彼は止められません)


西提督「すまんな・・妙高」


三日月「そう思うなら」


西提督「ダメなんだ・・一度でも自分を曲げてしまえばもうダメなんだ・・」


三日月「私は・・昔自分を曲げて酷い事をしていました。でも、こうして立ち直れています。西提督さんならー」


ブチッ


西提督「もう・・俺には・・手遅れなんだよ!!」シュッ


ナイフが腹に刺さろうとしていた


三日月「っ!」ガチャ


提督「銃を降ろせ!」ダッ


その瞬間三日月の横を走り抜ける提督の姿が


三日月「止めてあげて!」バシッ


三日月は銃を降ろしてその背中を押した


提督「このバカちんが!!」ガシッ


ナイフは腹に当たるギリギリで止まった


三日月が押してくれなかったら絶対に間に合わなかった


ポタ・・ポタ・・


刃を握って血まみれになった手はまだナイフを離さなかった


痛みはないと言えば嘘になる


でも、今は痛みより怒りで気にならなかった


三日月「・・・・・・・」


西提督「提督・・・・」


提督「西提督さん・・歯を食いしばれ!!」ガンッ


その情けない面に頭突きをかました


西提督「ぐっ!」


提督「自分が今何をしようとしていたか!分かってるのか!」ドゴッ


殴る。ナイフを持つ手が弱まった隙にナイフを遠くへ投げた


そして胸ぐらを掴んで更に殴った


まだ怒りは収まらない


こんな事態になるまで何も出来なかった自分に


提督「お前が死ねば!此処にいるみんなはどうなる!路頭に迷うんだぞ!他のクソな提督達にこき使われて!捨て艦戦法や無茶な出撃で沈むんだぞ!」


西提督「・・・・・・・」


提督「何か言えよ・・・言えよ!!」


西提督「俺は・・もう、戦えない・・お前が許しても・・俺が許したとしても・・・身体はもう俺の為に動いてくれない・・脳も腕も足も・・誓いを破った俺には動かせない」


西提督「仲間を信じ・・守ると・・いつか出来る友の背を守る・・そう誓った」


西提督「すまない・・・あの軍刀は艦娘しか斬れないんだ・・でも、お前は斬れた・・入渠ドッグに入れるのに斬れないわけないって気付けたのに・・俺は友の背を守るどころか・・信じる友を裏切り・・その背を斬った」


提督「斬ろうとして斬ったんじゃない。間違っただけだ。俺は生きてるし西提督さんを恨んでも憎んでもない。まだ信じてます友として同じ司令官として」


西提督「・・・・・・・」


提督「今此処で切腹をして・・それで後は放り投げるんですか・・」


西提督「提督・・此処の娘達をお前の鎮守府にー」


提督「却下だ!!うちの予算じゃあの数は無理だし!そんなのは俺じゃ決められない」


西提督「そうだな・・すまない・・」


提督「もう一度立ち上がる気はないんですか?もうお終いなんですか?こんな所で終わるんですか?」


西提督「・・・・・・・・・」


提督「こんな結末・・俺には耐えられませんよ・・」


西提督「・・・・・・・・」


提督「妙高さんは」


西提督「っ・・・」ピクッ


提督「きっと自分を責めるでしょうね・・真面目で・・でも不器用で・・妄想大好きで・・・責任感を誰よりも持っている人ですから」


提督「だから・・西提督さんを追いかけてしまう」


西提督「っ!」


妙高さんは西提督さんに似ている


そしてお互いをお互いが想っている


そう、まるで長年連れ添った夫婦のように


西提督さんも妙高さんも何よりも自分に厳しい


だからこそお互い感じるものがあったんだ


きっと妙高さんも西提督さんの事が


提督「妙高さんは西提督さんが好きですから」


西提督「そ、そんな筈は・・・」


提督「俺、妙高さんに告白したんです」


西提督「なんだと!」


提督「振られましたけどね。他に好きな人がいる感じでした」


西提督「それが俺だとは」


提督「鈍感野郎が・・・」


西提督「お前に言われたくない」


提督「西提督さん生きてください。これからもたくさんの事を俺に教えてください。自分を嫌いにならないでください」


西提督「・・・・・・・」


提督「友からのお願いです」


西提督「提督・・・ありがとう・・こんな俺に生きてくれと友と言ってくれて俺は・・・幸せだ」


提督「はい、俺も西提督さんに会えて幸せでした」


西提督「くっ・・いかんな涙が・・」


アニメや小説の話しなら此処で感動的な事をズバッと言って西提督さん復活なんて事もあるかもしれないけど残念ながら俺には無理だ


馬鹿だしな・・


でも、俺の気持ちを伝える事は出来た悔いはない


此処で胸を貸してあげるのが良いけど


それは俺の役目じゃない


まだ、西提督さんは迷ってる


最後はお願いしますよ妙高さん


提督「妙高さん西提督さんが倒れた時凄く焦ってましたよ。それこそ西提督さんと同じ一つの事しか見えていないくらいにです。起きたらちゃんと謝ってあげてください。出来ることなら伝えてください」


西提督「っ!」


提督「大事な人を一人にする真似だけはやめてください。それは辛いことだから・・・」


西提督「大切な人・・・・」


西提督「妙高・・・俺は・・」


這いずって妙高の所へ行く


そして気絶してる妙高を抱きしめた


嗚咽する声が漏れていた


それと一緒に小さな声だけど確かに聞こえた


西提督「好きだ・・妙高」


提督「ヘタレが・・・」


きっともう大丈夫だ。西提督さんは心まで折れてはいなかった


後は妙高さんに任せて


そして時間が解決してくれる


妙高「・・西提督?」


妙高「・・・・・・そう」ナデナデ


気付いた妙高さんは何かを察したのか何も言わず西提督さんの頭を撫でていた


提督「さてと・・行きますか」如月抱きかかえ


三日月「ふぎゅ〜」くてぇ〜


三日月「・・・・」チラッ


提督「三日月も行くぞ」テクテク


三日月「待ってくださいよ!提督さん私も!」ダッ


ドアの前に入室禁止の札を張って俺は入渠ドッグへと行った


中から妙高さんの子守唄のような歌が聞こえてきた


その声には心を落ち着かせるような安心出来る優しく慈愛に満ちた声だった


でも、その慈愛が本当の愛情に変わるのはそう時間はいらないだろうと


なんとなくだけど思った


いや、もしかしたら既に


西提督さん専用の声なんだろうな・・・少し・・寂しく感じた


俺にはそんな相手がいないから


提督「如月ありがとな」


疲れて眠ってる如月にお礼を言った


三日月「私は迷惑でしたか・・・」


提督「ううん、三日月もありがとな会えて嬉しいよ。それにその化粧も・・うん、似合ってる」


女性の化粧はとりあえず褒めておけと言われていたしこれで良いのか?


三日月「そ、そう?えへへ」


良かった正解だ


提督「っ・・・」くらっ


少し気分が悪い・・血は妙高さんに捕まった時に止血してくれたから大丈夫な筈だが


疲れているのかな


三日月「大丈夫ですか?なんか顔色が悪いように見えますが」


提督「大丈夫ちょっと疲れただけだよ。それより三日月も怪我をしてる入渠ドッグへ行くんだ如月も頼んだ」


三日月「お言葉に甘えさせてもらいます。腕が痛くて早く治したかったんで如月は任せてください」


提督「頼んだ」


三日月「あ、あの・・」


提督「ん?」


真っ赤な顔で一緒に入る?と聞かれたけど断った。今はとにかく眠りたい


三日月「じょ、冗談ですけど人は入れませんしね」


冗談を言うのは良いが明らかに動揺し過ぎて冗談だと丸わかりだ


俺の身体の事は知らないようだ


入渠ドッグに何故か入れてしまうと言う事を


まぁ、態々言う必要もないか。でも、本当に入ると言ったらどんな反応をしていたのやら


入渠ドッグからなんか浮いてるって聞こえてきたけど知らん


早く部屋へ戻ろう


提督「ただいま・・散らかってるな」ふらふら


金髪「」ピクピク


メガネ「」メガネ割れてる


黒髪「ふぇえええん・・ヒグッ・・」


なんか色々ツッコミどころは満載だがスルー


みんな無事ではあるし


提督「・・・・・・」


提督「ほら、これやるから泣くな」モンスターエナジー


黒髪「あ、先輩・・え?これって・・モンエナ?なんで?泣いてる女の子になんでモンエナなの!ねえ!先輩ってっ!背中どうして包帯を血が滲んで・・先輩も襲われたんですね!代えないと」


提督「襲われたわけじゃないし大丈夫だ。俺は疲れた寝る」


黒髪「いやいや、大丈夫そうに見えませんから!今誰か呼んでー」


提督「あ、これ預かっておいてくれ」軍刀


黒髪「へ?なんで軍刀を?って!重い!重い!凄く重いです!」


黒髪「・・・・・お、重い」真顔


提督「お休み・・」バタッ


そしてそのままベッドに倒れこみ眠りについた


黒髪「ふぬぬぬ!」


ちょっと・・いや、かなり疲れたし身体の脱力感が凄い・・血が足りてないのかな?


まぁ、少し寝れば治るだろう・・うん、少しだけ


その後すぐに放送が流れて警報は誤報だという事が知らされた


この誤報騒動の発端は西憲兵の所為で更に一人逃げたと知った一部の艦娘達は明日西憲兵が来るのを今か今かと待っていたのだった


朝潮さんと阿武隈さんは何故か危うく脱水症状になりかけたとか


水分はちゃんと取ろうな喉が渇いてなくても飲む


色んな事が起きて大変だったけど無事今日が終わろうとした時に事は起きてしまった


いや、起きていたけど表に出ていなかったのが表に出たのだ


提督はある理由から瀕死状態になり大きな騒ぎとなった


しかし皆の頑張りにより提督は朝には山を越えた


そして如月の口から西提督に提督の事が語られた


良い話しではない。知ってしまえば気持ち悪いと思う人が殆どだろう


それでも西提督は提督を変わらず友と呼び接する事を折れてしまい錆びて風化していき柄だけになった軍刀(相棒)に誓った


そんな苦労を知らず提督は目覚めた


提督「・・・・まじか」


気付いたら朝だった・・・何時間寝たんだよ俺は・・・最悪だ


しかも研修生部屋の自分のベッドに寝た筈なのに起きたら西鎮守府の医務室のベッドにいた


しかも動けないと思ったら左右に三日月と如月がくっ付いて眠っていた


え?なに?朝チュン?やっちゃった?服は着てるし・・ないよね?


足元に電がしがみついていた


なんでいるの!でも、電がいるならないな!朝チュンはない!


更にベッドの前には西提督さんや妙高さんがお互いもたれ掛かりながら眠っていた


なに?見せつけ?


そして腕に注射をされたような跡があった


何があったんだ?


俺の軍刀は枕元にあった


西提督さんの軍刀は何時も通り西提督さんの腰にあった


でも、何だろう・・最後に見た時と違い嫌な感じがしない


いや、それ以前に何も感じない


ただの刀で艦魂がある感じがしない


そう、それは艦魂がなくなってしまっているようだった


でも、聞けない聞いてはいけないような気がした


だから聞かない


黒髪はなんか凄く泣いてたし金髪もメガネも起きただけなのに凄く喜んでいた


西提督さんも妙高さんも飛び上がるくらい喜んでいた


三日月や如月はただただ抱きついていた


なんで?皆情緒不安定なのか?


結局何が起きたかは分からなかった


西提督さん達は口を揃えて何もなかったと言うし


特に三日月が眠る前より確実に距離が縮まった感じがしたし三日月もフレンドリーに接するようになった


それに彼女の事をよく知ってるような気がした


時折彼女の目から熱っぽい視線を感じるけど


本当に何もなかったのかな?


提督「はぁ・・なんか凄く怠い」


こうして4日目が起きたら過ぎていた


無駄な時間とはこう言うのを言うんだろうな


4日目の報告書


西提督さんを何度も殴った


そう書いた。嘘はいけないからね


提督「あの時は結局・・何も覚えていなかった」


そう、眠ってる間の夢すら覚えていなかった


何かあったのは確かだ。今だから言える


だから、話してくれるまで待とう


提督「5日目は何があったっけな」


5日目を思い出す


が、その前に提督が眠った後何があったのか


そして提督の正体が判明する


番外編【社会人適正面接(音楽と共に生きる天龍さん)】


【天龍(17歳)】


【職業、ミュージシャン】


【なんとなくミュージシャンの道に入りその才能を開花させて今では人気のミュージシャンらしくファンも多い】


【真意は那珂ちゃんにより立証済みで天龍は確かにその道で有名であるCDも売られている。結構高い】


提督「このプロフィールって誰が書いてんだろう本人ではないと思うけど・・まぁいいか」


次は天龍か・・・天龍と聞くと少し怖いけどあの時とは全然状況も違うし


提督「・・・・・」チラッ


あきつ丸「む、なんでありますか?やはりお尻が痛いのでありますな!薬を塗ってやるから尻を出すであります!」ボラギノール外塗りタイプ


提督「いや、そういうわけじゃなくて・・その、もしもの時は助けてくださいよ?」


天龍=剣で斬ってくると言うイメージがあり怖い


あきつ丸「もしもの時の為にあるのであります!こいつはよく効く」ボラギノール外塗りタイプ


提督「あ、うん・・・もう良いや。天龍さん入ってください」


ガチャ


天龍(17歳)「たく、こっちも忙しいんだから早くしろっての」


天龍(17歳)「みんなの天龍だぜ!」キラン


提督「・・・・・・・」


あきつ丸「ふっ・・・・・」


見た目は全然変わらない違う点はフルメタ装備のメタメタな服装だということだ


ジャラジャラ煩い


そして耳にピアスがたくさん


朝潮さんが見たら発狂するな


あきつ丸さん鼻で笑っていたが目が笑ってない


あきつ丸さんとはまだ数十分の仲ではあるが分かる


この天龍さんはあきつ丸さんの嫌いなタイプだと


その証拠に手に握っていたボラギノール外塗りタイプが握力で中身が外へと出ていた無残に床へと落ちた


塗れば良かった・・


天龍(17歳)「びびって声も出ねえか!」


この天龍さんは面倒くさそうな性格だということが分かる


提督「えっと、天龍さんですね?」


天龍(17歳)「おいおい、俺を知らねえとかお前は外に出ないのか?引きニートか?働いてるか?」


現時点で働いてるのだが・・・


それに毎朝正門掃除する為に外に出てるっての


あきつ丸「口を慎め!貴様は自分の立場を理解した方がいい提督殿がゴーサインを出せば・・貴様を喜んで陸軍での訓練に参加させてやる」


あきつ丸「その時の貴様の悲鳴を肴に訓練に勤しむとしよう・・なんせ、みゅーじしゃんだ歌をお手の物だろ?」


天龍(17歳)「ちっ・・上等だ!やるならやってやるぞ?あぁ?」ジャキッ


そう言うと腰に下げてる刀に手をやる


やっぱり持ってたか


あきつ丸「抜くなら覚悟しておけ・・提督殿の軍刀が貴様を貫く」


提督「え?」


いや、貫ぬかないよ?これ腰に下げてるだけの言わば見栄です。剣術なんてからっきしだしこの娘は誰かを傷つける為に使わない


でも、一応


提督「っ・・・・・」ジャキッ


こっちも軍刀に手をやる


抜いたら抜くぞとハッタリをかます


抜かれたら土下座する


提督「剣から手を離せ・・じゃないと!」


少しだけ抜いて刃を見せる


軍刀「」ピカッ


ナイスアシスト


提督「斬る!」


軍刀「」ピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッピカッ


うん、やり過ぎ


天龍(17歳)「っ!」


天龍(17歳)「ま、マジでやるわけないだろ・・はは」


天龍(17歳)「そ、それにこれ模造刀だから人は斬れねえよ。てか、武器なんて持ってたら此処に来る前に憲兵に没収されるっての」


天龍(17歳)「なにか下げてないと落ち着かないんだよ・・」


提督「そうなのか良かった・・」


ふぅ、なんとかなった机で見えてないと思うけど足がガクガク震えていた


あきつ丸さんからは見えてると思うけど


あきつ丸「提督殿やはり・・お尻が・・」


いい加減にお尻から離れて欲しい


提督「さて、時間もあまり掛けられませんし早速話しといきましょうか」


天龍(17歳)「おう、俺も忙しいからなこれから予定もあるしパッパと頼むぜ」


提督「では、まずはー」


話しをすると言ったけど殆ど天龍の音楽について語っているのを聞いていただけだった


最初こそなんとなくやってみたらしいがそれがはまって今では四六時中音楽の事を考えているらしい


音楽は人生と言った


なかなか深い言葉だと思う


メンバーとも仲良くやれているし


なにより好きな事を楽しそうに話す彼女を見て


大丈夫だろうと思えた


まぁ、ちょっと服装があれだけど


何度も言うが朝潮さんが居たら多分スーパーサイヤ人になるんじゃないかな?


天龍(17歳)「それで那珂の奴が煩いって言って控え室に突入して来やがってよ。だから俺は言ってやったんだ。お前が一番煩いってな!ははは、笑えるだろ?」


あきつ丸「・・・・・・・」


提督「はは、そうだね。さてそろそろ良いかな?」


天龍(17歳)「おう、それでどうなんだ?」


提督「うん、ミュージシャンって言う不安定な職業で少し心配だったけど天龍なら大丈夫そうだね」


あきつ丸「むむむむ・・・・」


天龍(17歳)「分かってるじゃないか!本当はいけないんだがこれやるよ」


提督「ん?CD?これって」


天龍(17歳)「まだ発売されてないニューシングルだ。お前にくれてやるよ」


おお、それはネットで高く売れそうだ。しないけど


提督「ありがと今度聴かせてもらいます」


CDプレイヤーないけど・・・


提督「では、天龍さんをごー」


あきつ丸「異議あり!であります」


提督「え?」


天龍(17歳)「ん?」


あきつ丸「貴様・・今何を渡した?」


天龍(17歳)「あぁ?CDだけど?ああ、お前も欲しいのか?今度発売されるから買えよ」


提督「そうなのか?」


後であげるか


あきつ丸「ワイロを渡したでありますな!!」


提督「っ!」


あ、そう言えばそうなる!合格印を貰うまでは面接であり例え決まったとしても合格印が押されるまでは例え道端に落ちた石ころでさえ渡せばワイロになる!


そう、書いてあったんだ


俺の所為だ・・・・なんて事を


天龍(17歳)「お、俺はそんなつもりは」


あきつ丸「そんなつもりがあろうがなかろうが物を渡してしまった時点で貴様は!陸軍での筋肉にまみれた訓練に参加する資格を得たのだ!」


天龍(17歳)「そ、そんな!提督助けてくれ!」


提督「・・・・・・・・」虚空を見つめ


提督「すまない・・・・」ネガティブモード


天龍(17歳)「提督・・・・・俺は認めない!こんなの!認めるか!俺は人気ミュージシャンなんだぞ!ファンが待っているんだ!こうしてる間にも練習をしたいんだ!」


あきつ丸「ふっ!笑わせる」


天龍(17歳)「なんだと!」


あきつ丸「こんな小さな物で人気だと?笑わせる」CD


あきつ丸「本当の人気みゅーじしゃんはこれより大きく黒いツヤのある物が出される!一つ一つ丁寧な溝がありダイヤの針で音が出る!」


天龍(17歳)「そ、そんなのがあるのか!」


あきつ丸「こいつの倍以上の大きさはある」


提督「それは・・レコードだろ・・」ポロポロ


あきつ丸「それに比べて貴様のは小さいぞ!そんなので人気みゅーじしゃんを語るな!」


天龍(17歳)「・・俺は・・まだまだ未熟だったのか・・奥が深いぜ音楽!」


提督「もう・・どうでもいいや・・」ズーン


あきつ丸「・・・そうだお前は未熟者だ」


天龍(17歳)「あぁ・・・・」


あきつ丸「でも、手遅れじゃないぞ」


天龍(17歳)「え?」


あきつ丸「陸軍へ来い。きっと貴様を強くしてくれる」


天龍(17歳)「俺でも良いのか?こんな俺でも」


あきつ丸「陸軍は諦めない者の味方であります」


提督「悪魔の・・・ささやき・・」ツー


天龍(17歳)「お、俺行くよ!訓練に行くよ!行かせてくれ!」


あきつ丸「よく言った!さぁ!提督殿不合格印を押すのだ!」


提督「涙で・・どっち・・か分かりません・・・」合格印押し


あきつ丸「ああ!なんて事を!」


一度押した印は変更できない


天龍(17歳)「提督・・・・なんで合格を」


合格押しちゃったか・・まぁ良いや


提督「・・・・・未熟でも良いじゃないか・・それを含めて・・ファンはそんな天龍が好きなんだから・・」


提督「てか、CD出せた時点で勝ち組・・俺には眩しい・・」ボソッ


提督「行ってこいよ・・・ファンは待ってくれないぞ・・・」


提督「ファンなんて所詮他人・・心変わりは株価並みにするし・・」ボソッ


天龍(17歳)「提督・・・・」ウルウル


天龍(17歳)「この恩は一生忘れない!ありがとよ!提督!」


そう言って部屋を出て行った


あきつ丸「あんな奴を野放しにするなんて・・・あんなジャラジャラ」


提督「ジャラジャラでも良いじゃない・・・今の若者はそれが良いんだよ・・」ポロポロ


提督「て事は俺って若者に入らないのかな・・・はは」


あきつ丸「一生の不覚・・・」ポロポロ


残ったのは涙を流す提督とあきつ丸だった


まだまだ終わらない次の人が待っているが少しだけほんの少しだけ待っててあげて欲しい


涙が止まるまで


番外編


一旦終


今度こそ【大切な鎮守府と道を照らす提督】




次回【君の居た鎮守府と道を照らす提督】に続く


後書き

これで第5章も終わりです!此処まで見てくれてありがとうございます!

ごめんなさい!少しおまけです!

次回もよろしくお願いします!

コメントなどくれると喜びますよ〜

リクエストは随時受け付けていますからね。結構為になるリクエストが多く助かってます。そのまま使うわけではありませんが所々使わせてもらいますね

本当に・・・計画性のなさ過ぎだろ・・このスレが終わる頃にはおんぼろ鎮守府へ帰ってるくらいだと計画してたのに・・

似たような展開ですけど飽きずに見てやってくださいな

元艦娘社会人適正面接編は本編の気が向いた時に本編の間に挟んでいこうと思います。ちょっと無理矢理な設定もあるけど気にせずに

その際にその元艦娘のリクエストを募集します

名前と年齢と現在の職

それと見た目や性格なども書いてもらうと分かりやすいので助かります

あくまで番外編なので次書くのは未定ですけど思いつき次第書きたいと思います。そして出来るかも分からないので期待はしないでね

ではでは、さようなら〜〜♪


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このSSへのコメント

94件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2016-05-28 22:42:05 ID: o-0Q7SqA

毎日更新気になってるくらい楽しみにしてます!!
西提督の艦娘が何人か主人公の鎮守府に異動したいと志願するような展開があれば面白そうですね(朝潮、雷、阿武隈など)

2: T蔵 2016-05-28 23:16:36 ID: XlOUCkMy

おぉっ!?

前書きで終わった!

新しい笑いのとり方と思わず関心。(真面目に)

番外編の複線回収予定なんですね。

大井と北上さんは番外編内での話と前章での19の話から察するに

野良艦娘ばっかりで勝手連的に作ってる鎮守府もどきの島出身なんでそな。

つづき正座して待ってます。

あっ、あの 『 道を照らす 』 のタイトルで思わず後頭部で?

と思ってしまったのは本当に申し訳ないなのです。

3: ポテ神 2016-05-29 09:39:52 ID: SeO1LSMD

1番さん!

なるべく早く更新するようにするんでよろしく!

異動という展開も良いとは思うんですけど・・・・どうなるかはこれからのお楽しみという事で!

また、つまらない所があるかもしれませんが飽きずによろしくお願いします

T督さん!

前書きは章が増えるたびにどんどん増えます!正直よく分からなくなってます

おお、話しでそこまで察するとは流石ですぜ!

どうなるかは秘密ですぜ?

あと、道を照らすはその名の通り人生という道を照らしてこれから歩く後輩達に自分程は苦労をさせたくないと言う意味とやはり頭がそろそろテカるんじゃないかな?って意味です

間違ってませんぜ!

これからも応援よろしくお願いします!

4: SS好きの名無しさん 2016-05-29 22:09:38 ID: CnFFqS4w

あれ?如月以外に誰かまともに戦ってたっけ?まぁいいか。
この作品のおかげで如月が好きになれたので感謝感激ッス。
これからも頑張ってね~

5: ポテ神 2016-05-30 00:05:20 ID: KHq-Egq6

4番さん!

よく見るんだ!戦ってたぞ!・・不知火は睨んで、電は飛んで、鳳翔さんは艦載機落としたし(自分のも相手のも)、まるゆは・・・機関銃ぶっぱしてたし!みんな戦ってました!提督も西提督殴ってたし

こんな口調もキャラもさだまらないSSで一キャラを好きになってもらい嬉しいですぜ!

如月良いですよね〜

感激っす!最高っす!

これからも頑張るよ〜〜

6: SS好きの名無しさん 2016-05-30 00:58:09 ID: oHY2xM-t

めがねくんに意外な才能が・・・
いつも見てます!これからも更新頑張って下さい!機関銃を乱射するまるゆってなんかシュールですねw
話は変わりますがポテ神さんは今回のイベはどうでしたか?私はE-5まで行けたんですが・・・ルフラ強すぎるよ

7: SS好きの名無しさん 2016-05-30 00:58:39 ID: C2DksSkN

面白い!
突っ込みどころや感想言いたいところが多々あるが…割愛(笑)

とりあえず一言

研修っていったい(笑)
どちらかというとまともな連中から洗脳を解いている感じがする…いや、まともか?

8: SS好きの名無しさん 2016-05-30 09:17:56 ID: Td_LutED

黒髪、すぐ怒る、低身長、小さい胸…この駆逐艦はもしや!?(研修生って言ってんだろ

無理しない程度に頑張ってください。応援してます

9: ポテ神 2016-05-30 17:56:07 ID: KHq-Egq6

6番さん!

人には意外な才能と言うのが眠っているものです。成功したかしてないかの違いってそれを見つけられたか見つけられなかっただけじゃないかな?と思っています

メガネには小さい子に好かれる才があるのかもしれませんね

まるゆは立派な陸軍所属なので機関銃なんてバンバン撃っちゃいますぜ!四六時中

そしてイベント!!

仕事が忙しく・・気付いた時には日にちが僅かになっており

諦めて次のイベントに出撃するつもりです!

ちな、うちの艦隊はこのSSに出てくる娘は殆ど着任しておりません!

7番さん!

ツッコミどころや感想など惜しみになくどんどんしちゃってくださいね!

まともかまともじゃないかと言われれば・・それは人それぞれですぜ

洗脳を解くと言うより掛からないように先に現実を知っておくという方があってるかもしれませんね

無知だからこそ信じてしまうわけですから

10: ポテ神 2016-05-30 17:57:48 ID: KHq-Egq6

8番さん!

見た目は駆逐艦の娘と変わらないかもしれませんが人間です

期待を裏切ってしまってすまない・・

ずっと前にリクエストであったロリ提督を出せばと言うのを参考にさせてもらいました。まぁ、性格はロリって感じではありませんが

18歳の女の子なんだぜ

ちなみにメガネと金髪も18です

あれ?提督と同い年かと思うかもしれませんが

提督はもうすぐ19の18で

三人は18になったばかりなので実際は一つ下という事になります

無理せず頑張るのでこれからもよろしくお願いしますね

11: ポテ神 2016-05-30 23:18:18 ID: KHq-Egq6

こっぺさん!

オススメありがとうございます!

貴方の艦これSSを書くきっかけが作れて凄く嬉しいです!

こっぺさんのSSも楽しみにしてますので頑張ってくださいね

リクエストですが、提督と如月の話しですよね?

物語的に書くのは先になりそうですけど考えて見ますね

具体的なシュチュエーションがあれば助かります

12: ゼロシステム 2016-05-31 00:35:27 ID: jP5JPPl4

更新来たぁ!お疲れ様です!
メガネ…お前は一体何者なんだ…。

更新来たかなって思って開いたら来てて一人で叫んでました。責任とって面白い作品どんどん書いてください!
俺もSS書いてみようかな…(便乗

13: ポテ神 2016-05-31 07:05:19 ID: 8s_MVhHt

ゼロシステムさん!

オススメとコメントありがとうございます!

また来てくれたんですね!歓喜ですぜ!この5章もよろしくお願いします!

叫ぶほどまで楽しみにされていたとは・・これは俺も中途半端なものは書けなくなってしまった・・ちょっとプレッシャーだが、これが良い!

もし、SS書くなら教えてくださいね!その時は覗きにいきまっせ

メガネは・・・ロリコン?保育士?違います

メガネです!!

14: こっぺ 2016-06-01 00:10:21 ID: DAnmbShg

甘々な如月ちゃんと提督の話で、提督が鼻血がでるようなやつをお願いします。

15: ポテ神 2016-06-01 00:50:30 ID: TicSU-7G

こっぺさん!

甘々ですか・・

あまりの甘々なのを書くと主は虚しくなってしまう・・

見る分には良いのですが、文章を見て分かる通り主は恋愛経験ゼロに等しいので書けるか・・・

ですが!そうですね、番外編か本編かどちらかに書けたら書いてみようと思います!

まだ、少し先になりそうですけどこれからも飽きずに見てやってくださいな

ネタバレではないですが、近いうちに如月が登場する予定ではあります。甘々ではないとおもいますが

あくまで予定ですが

16: ゼロシステム 2016-06-03 00:48:59 ID: dXhjI9SC

更新お疲れ様です!
ここ最近更新まだかな?ってこのスレ覗きに来るのが日課になってます(*´﹃`)
メガネやっぱりロリコンじゃないですかぁ!(歓喜)
これからも頑張ってくださいな!

17: ポテ神 2016-06-03 06:46:57 ID: XrKM6FY4

ゼロシステムさん!

毎日確認してくれるなんて!(歓喜)

ありがとございます!

メガネがロリコンだって?違うんだ!彼はただ、小さい子が大好きなだけなんだ!

え?それがロリコンだって?違うんだ!彼はただの紳士なんだ!!

18: 春雨麻婆豆腐 2016-06-03 20:44:23 ID: ZJ792bqi

更新お疲れさまです!
ちょくちょく更新確認して楽しんで読ませてもらってます!
そして読み終わって「やっぱすげぇわ…この人…」
と、自分との差を見せつけられる僕が居ます…。
とは言え、応援しています!これからも頑張ってください!
長文失礼しました。

19: こっぺ 2016-06-04 01:20:56 ID: _4uKoB9P

3章の風俗優先券が気になります…

20: SS好きの名無しさん 2016-06-04 02:31:12 ID: Pc8SOuuk

アブゥが船をよじ登ったあとの説明として平気”に”なのだからと書かれていますがそれはあえて・・?なのでしょうか
そうですよねwあれ途中から見てたらこの人が犯人?と思ってしまいますし下手したらご近所さんに聞かれてあられもないこと言われたりして
めがねくん初めて喋った・・・?

21: ポテ神 2016-06-04 11:14:07 ID: i6lxzIu2

春雨麻婆豆腐さん

いえいえ、貴方のSSも拝見させてもらってますが、書き方も凄く上手くてこっちが参考にさせてもらってるくらいですよ!差なんてありませんよ

面白いです更新お互い頑張りましょう!

こっぺさん!

さて、今その券は何処にあるのでしょうか・・提督は忘れていますが

誰かが持ってるかもしれませんね

20番さん!

オススメありがとうございます!

神SSだなんて・・言い過ぎですよ!でもありがとうございます

すみません!誤字です!

平気になのだからではなく

平気なのだからです

訂正しておきます

まぁでも、途中から見たら完全に犯人ですわ誤解もしますわ

メガネくん初セリフですぜ!喋るんですよ!彼は!

これからも応援よろしくお願いしますね

22: T蔵 2016-06-04 19:59:08 ID: q48leo59

更新お疲れ様です。

この作品の設定なら死体なんぞ入渠施設に突っ込めば溶けるんじゃ?

と思ったのは野暮という奴ですね。

まぁ、死体を溶かしたドッグに入りたいかどうかは別として・・・。

運送料お幾らぐらいなんだろか・・・。

あと、やっぱり提督が支払うのだろうな・・。 合掌。

23: ポテ神 2016-06-04 22:01:32 ID: oNGK2i5C

T督さん!

確かに入渠ドッグに入れれば溶けるでしょうが全てではありません

ちょっと気持ち悪い話しになりますが、排水溝に人間だったものが詰まりドッグ自体が使えなくなります

そして修理を頼む事など出来ません裏でやっている事なので

裏の業者に頼む事も出来ますが高いうえに時間がかかります

そして臭いが残ります

結果艦娘達は入渠ドッグを使わなくなります

士気が下がります

裏の事がばれます

消されます

入渠ドッグに捨てられます

そしてまた詰まります

以下ループ

という事になるのでオススメはしません

運送料は高いですよ。三日月は裏の運送業者ですから

ただ、提督がデートあたりに誘えば運送料はうやむやに出来るかもしれませんが

合唱

24: ゼロシステム 2016-06-05 04:29:29 ID: K4gXp5sw

更新お疲れ様です!
電と如月久々に出てきましたねぇ…
極秘とダンボールでMGS思い出したのは俺だけじゃないはず。
次の更新も楽しみにしてます!

25: ポテ神 2016-06-05 12:51:08 ID: Kw31XAXG

ゼロシステムさん!

大丈夫です!俺もMGSを少しばかり意識はしましたので

果たして電と如月は西鎮守府へと到着出来るのか

全く関係ない事ですが、不知火のフィギュア取ったぞぉおお!

26: ゼロシステム 2016-06-05 21:41:49 ID: K4gXp5sw

フィギュア獲得おめでとうございます!
ぬいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ…

27: ポテ神 2016-06-05 22:43:17 ID: DEozAaeg

ゼロシステムさん!

ありがとぉおおおおおおお!!

不知火を取るのに300円かけて!

瑞鳳取るのに・・・3000円かけて取れませんでした・・・

準備をしている不知火のフィギュアらしいんですが

準備フィギュアってなんかエロいね

他のがあるなら集めたいね

純粋に紳士としてな

28: 春雨麻婆豆腐 2016-06-06 17:00:58 ID: CARnt-dL

更新お疲れ様です!
それと、フィギュア入手おめでとうございます!
後、リクエストで、出来ればジェノサイド提督砲の出番を増やしてやってください。
これからも更新頑張ってください!

29: ポテ神 2016-06-06 21:11:27 ID: gvufqhjb

春雨麻婆豆腐さん!

ありがとうございます!

ジェノサイド提督砲の出番はこの先あるかは分かりません

なんせ、ジェノサイド提督砲とか言ってるけど要は艦娘達が提督を敵にぶん投げるだけの提督とってはデメリットしかない技ですから

余程の追い詰められた状況で尚且つ死を覚悟した状態で更にテイションMAX状態でないと使えないと思います

やってる事は正気の沙汰ではないので

そんな展開がこの先来るのだろうか

うむ・・・・・・

30: SS好きの名無しさん 2016-06-07 20:44:47 ID: id4pi2C5

もっと、調子のって書きまくってもいいんやで?|д゚)チラッ

毎日でも別にいいんやで|д゚)チラッ

31: ゼロシステム 2016-06-07 21:06:58 ID: qi44YecS

更新来てたァ!お疲れ様です!
自分もこの間床で寝てて寝違えてました…
偶然の一致。
これからも更新頑張ってください!

32: ポテ神 2016-06-08 01:21:54 ID: FOq_pF8_

30番さん!

これくらいの量なら毎日出来ますが、俺としてはキリのいいところで更新したいので!毎日は無理と思います!

調子に乗り過ぎると誤字だらけになりますしね!

ちなみに今回の更新の内容は、ふと思い10分で書いたものだったりします

ゼロシステムさん!

俺もありますよ・・床で寝て首が大変な事になりました

如月達は狭いダンボールの中で寝ました

首や身体中が大変な事になっているでしょうね

下手したらエコノミー症候群にもなりかねないので良い子は真似したら駄目だぞ

おっさんからお願いだ

33: T蔵 2016-06-08 15:10:11 ID: _fmLilht

更新お疲れ様です。

軽トラは箱車や幌車じゃないのですね。

寝袋あっても寒そうだ。

軽のバンならマットレスかダンボール引けば寝るには快適だけども

軽トラだと荷台に溝があるからなぁ。

軽トラシート引いてりゃましだろうけども。

軽トラはハンドル操作にクイックに反応してくれるから運転していて楽しいですよね。

荷物積んでの山道の頼もしさは半端ないぜ!

更新はポテ神様のペースでいいなのですよ?ゆっくりお待ちしております。

34: ポテ神 2016-06-08 19:17:12 ID: FOq_pF8_

T督さん!

荷台に直で寝袋で寝ていますが三日月は慣れています

基本何処でも寝られます

軽トラに詳しんですね!

確かに軽トラは万能だと聞きます。俺が車を買おうか迷っていた時上司が凄く軽トラをすすめて来ました

今思えば軽トラも悪くなかったですね

一度運転してみたいね〜勿論マニュアル車で

自分のペースで頑張りまーす!

35: ゼロシステム 2016-06-10 19:55:11 ID: YRGQqwuR

更新お疲れ様です!

伝説のスーパー艦娘 曙…
強くて優しい娘なんですよね…

ぜひおんぼろ鎮守府に入れてあげてください!
豆腐メンタルなのは俺だけじゃないはず……

36: SS好きの名無しさん 2016-06-10 21:50:22 ID: p2a7jYCF

多摩と衣笠さんをリクエストするにゃぁ

37: こっぺ 2016-06-11 07:06:58 ID: tjnIOO3b

曙ー‼

なんて運がわるいんでしょう。まるであの娘みたい…不幸だわ。

そして風俗券をもってのはまさかの妙高さん…あれ?この券誰も必要ないような…。

あっと、内容伝えるだけでコメントが終わってしまいそうでした。更新お疲れさまです。また頑張ってください‼。

38: ポテ神 2016-06-11 11:09:38 ID: mu0nZ7Co

ゼロシステムさん!

彼女はその後どうなったんでしょうか・・

見つける事が出来ればきっと提督はおんぼろ鎮守府へ迎えいれるでしょうが

そう、上手くもいかないものです


大丈夫だ。俺も豆腐メンタルだから・・

36番さん!

衣笠さんと多摩ですにゃ!了解にゃ!

出せるかは分かりませんが期待せず待っててくださいにゃ

こっぺさん!

不幸姉妹の事ですね

彼女らも不幸ですが今回の曙はそれを遥かに凌駕してます

いつか、不幸姉妹も出せれたらいいなと考えていたりします

あの例の券が使われるのかそれはこれからの物語次第という事で

提督も男ですからね

39: 赤ヘル提督@ラブライバー 2016-06-11 11:55:27 ID: kCfD1VD0

ぼのたんキタァー!

なんとなく吐血に吐血しました!ww

更新頑張ってください!

40: 春雨麻婆豆腐 2016-06-11 13:02:01 ID: 8cyIFjK5

更新お疲れ様です!
曙…いい娘だったよ・・・。(´;ω;`)ブワッ

41: ポテ神 2016-06-11 21:41:52 ID: mu0nZ7Co

赤ヘル提督@ラブライバーさん!

来ましたぜぼのたんやでぇええ!

よくあることですよね?なんとなく吐血する事って

今回は鎮守府あるあると日常あるあるを混ぜて皆さんに親近感を味わってもらおうと思っていたんですよ!←なわけあるか!

春雨麻婆豆腐さん!

あぁ・・本当に良い子だったよ・・

うちの鎮守府(艦これPC版)では曙の可愛いさに気付けず・・気付いた時には鎮守府にはいなかった・・・そして未だに・・後悔ばかりです・・

きっとまた会えます

42: ゼロシステム 2016-06-13 23:43:49 ID: IOA1FhLF

更新お疲れ様です!
寝て起きたら更新されてる幸せ。
曙の次はスーパー北上さんと大井っちでしたか!
他のSSとかでも出てくるんですけど北上さんのメンタル強すぎませんかねぇ…
次の更新も頑張ってください!
あと、よければおんぼろ鎮守府に鈴谷を出してあげてください!

43: ポテ神 2016-06-14 01:21:31 ID: DBgB435z

ゼロシステムさん!

こんなSSが貴方の幸せになれる事を俺は幸せだと思います

毎回毎回コメント本当にありがとうございます。お陰で調子に乗って更新ばかりしてしまってますよ

北上さんがメンタルが強いのは個性的な姉妹が居るからだと思いますよ?

ある意味で適応してるとも言えますが

人は困難な状態でもそれが続くと適応するようになります

心が折れなければの話しですが

個性的な姉達にサイコな妹

北上さんの性格は適応された姿なのかもしれませんね

メンタルは最強ですよ

鈴谷さんがおんぼろ鎮守府にと言うのは着任するという意味で良いのでしょうか?

もしそうなら参考までにどうやって着任するのかを書いてもらえると助かります

あくまで参考であり本当に着任するかは分かりませんが

これからも飽きずに見てやってくださいな

44: ゼロシステム 2016-06-14 02:28:35 ID: MB6-Y59q

おんぼろ鎮守府に鈴谷が着任するってことです!語彙力が足りなくてごめんなさい…

例えば、南鎮守府に西提督と救援に行って生き残って所を保護して仲間になるみたいな感じですかね?

普段使わない脳みそフル回転させて考えたので、薄っぺらな内容になってしまいました(´・ω・`)
気が向いたら考えてやってください…
よろしくお願いします!

45: ポテ神 2016-06-14 06:50:52 ID: DBgB435z

ゼロシステムさん!

ふむふむ、て事は元南鎮守府の艦娘になるという事か

まだ、あまりそこまでは考えていなかったので少し考えてみますね

期待はしないでね

46: SS好きの名無しさん 2016-06-15 02:00:25 ID: YHmVSjbU

大井っちはサイコレズじゃないと私は思っています。北上に向けているのは憧れとかのほうでlikeのほうだと思うのです。だってケッコンボイスで普通にOKと言っていますし・・・そんな大井っちに痺れるぜ!
ポーラもおんぼろ鎮守府に着任できないでしょうか?

47: ポテ神 2016-06-15 07:10:01 ID: 8ZYlrZoD

46番さん!

成る程憧れですか・・しかし、結婚ボイスでOK組だったとは知りませんでした

大井さんもただの姉に憧れを持つノンケっ娘なのですね

しかし、この世界観ではlikeもいるとは思いますがLoveがそれを上回っています

被害が出た娘も・・・・

でも、少し大井さんへの印象は変わりました!ありがとうございます

そして海外艦ですか。増えてきてますよね

海外艦はあまり知ってる娘が少ないので少しポーラについて調べてみましたがふわっとした性格に酒呑みとは

同じ酒呑みとして好感が持てます

良いかもしれませんね。ちなみにどういう風に鎮守府に着任する事になるとかはないですか?もし、書く時の参考にしたいので

期待せず待っててくださいね

48: SS好きの名無しさん 2016-06-15 23:37:59 ID: YHmVSjbU

46の者です!
私も大井っちはオコトワリ勢だと思っていたのですが・・・まさかっ!OKだなんて!まあ浮気したら海の底にまっしぐらなんですけどね~(白目
ポーラですが、どこかの鎮守府に行く途中で深海棲艦に襲われてザラ達とはぐれてしまう。さまよっていると鎮守府が見えたからそこに取りあえず着任する。その鎮守府がおんぼろ鎮守だった。ザラ達が見つかるまでの間のはずが居心地がいいからそのまま住み着く
深海棲艦じゃなくて台風でもいいかもしれません。その場合は雨に濡れて寒いから体を暖めるために酒を飲んでいた
とかどうでしょうか?長文失礼しました。

49: ポテ神 2016-06-16 07:05:20 ID: dFgJ2DIm

48番さん!

そうですよね?みんな大井さんはお断り勢だと思っていますよね?

だが、OKをする

良い意味で裏切られた感じがしますね!

そんな大井さんに対して浮気をするような奴は海の底へどうぞ〜

成る程、偶然来るという感じですか

でも、偶然見つけただけで来るのもあれなので、西提督さんから貰った20歳になったら飲もうと思った秘蔵の酒の匂いにつられてやってくるとか面白そうですね

執務室に謎の影

ちょこんっと座ってちょびちょび呑んでいるポーラ

提督唖然

っていう感じまで想像出来ました!

出てくるかは先の展開次第になると思いますが期待せず待っててくださいね

50: ゼロシステム 2016-06-18 23:44:08 ID: 2my9lmhc

更新お疲れ様です!

軍刀の素材が艦娘とは驚いたなぁ…
大和型とかの超弩級戦艦が素材だと卍解とか出来そう。

刀身の名前が艦娘の名前だったら絶対かっこいいと思うんです、不知火とか。

提督に渡されたナイフにも意味がありそう…次は更新も楽しみにしてます!頑張ってください!

51: こっぺ 2016-06-19 08:55:42 ID: MlOHiDPj

まさか軍刀がでてくるとは・・・

なんかブリーチの斬魄刀みたいですね。かっこいいです。これからも更新頑張ってください。

提督かっこいい。

52: ポテ神 2016-06-19 13:03:38 ID: I24UEyEa

ゼロシステムさん!

やはりブリーチが出てきますよね。自分もなんか書いてて卍解とかしそうだなって思ったりしてました

不知火も良いですが。もし仮に不知火の魂が入ってる軍刀なら名前は

忠剣ぬいぬいが良いです!なんか強そう

ちなみに提督の持ってる軍刀の名前は今の所ないです

これから先の展開次第では分かるかもしれませんね

ナイフも何かしらあるかもしれませんよ

こっぺさん!

軍刀はいつか出したいとは思っていました。でも、あまり癖が強いと某死神代行さんが出てくるアニメみたいになりそうなので、とりあえずこんな感じで落ち着けました

別にこれから提督が無双したりする予定もないです

あくまで軍刀は艦娘に対しての抑止力です

別に卍解とかしませんからね?

53: 赤ヘル提督@ラブライバー 2016-06-19 23:42:12 ID: KiqqR2CX

軍刀の設定いいですね…。

温かいって表現に来るものがありました!
刀を打つ職人達はプレッシャーがやばそうw


あと、刀の数え方は「本」よりも「振」のほうが文章がかっこよく見えると思います!ご検討ください!

54: ポテ神 2016-06-20 00:14:23 ID: 6Iq3NJQ0

赤ヘル提督@ラブライバーさん!

そう言ってもらえると時間をかけて考えた甲斐があります!ありがとうございます!

職人達は何時も胃薬を飲んでそうですね俺の様に

刀の本数についてのご指摘ありがとうございます。自分もどうしようか考えてはいましたが無難に本にしたんですが、振・・良いですね!変えてみますね!

55: ゼロシステム 2016-06-20 02:45:05 ID: EyCAaqZ3

連日での更新来てたぁぁ!お疲れ様です!
これで明日一日ぐらいは乗り越えられそう…
人間でも打てる人って、新井赤空とかしか思い浮かばなかった。

更新頻度高くて毎日楽しみにしてます!
これからも体に気をつけてがんばってください!

56: ポテ神 2016-06-20 07:09:52 ID: 6Iq3NJQ0

ゼロシステムさん!

本当の最後の刀は逆刃刀ではなく軍刀でしたって事ですね!

彼がこの世界にいるならとんでもない軍刀が存在しそうですね

今日から楽しい楽しい残業デーやで〜♪

わーいわーい・・・・更新頻度が落ちるかもですけど・・待ってて下さいね

57: SS好きの名無しさん 2016-06-21 00:42:08 ID: fdxmeuJ8

あ、やっぱり斬れるんだ(笑)

修復材使えるし提督の体は艦娘に近いと思ってたけど

58: ポテ神 2016-06-21 17:46:11 ID: Myh-B0zX

57番さん!

なんとなく予想出来てしまいますよね

提督が何者なのか・・察しの良い人はもう気づいてるかも知れませんが、まだ秘密という事でよろしく!

59: こっぺ 2016-06-21 20:00:41 ID: wsTYHMCw

やったー更新きてたーお疲れ様です

最初はん?と思いましたが、あれは艦娘刀視点だったんですね…。

そしてあのしゃべり方まさか…。

60: ポテ神 2016-06-21 21:53:48 ID: Myh-B0zX

こっぺさん!

分かりにくくてすみません!そうです!刀視点です!

彼女は誰なのか・・それは・・

こっぺさんは一体誰を想像しているのでしょうか!!


61: Sh1Gr3 2016-06-24 17:34:12 ID: 7IAwZ7qX

演習鑑賞会、お茶吹きましたw

パート1から見直して改めて思ったけど、提督強いなぁ。

どこぞの提督にも見習って欲しいものです・・・(笑)

62: ポテ神 2016-06-24 21:47:14 ID: 5SWZcpi6

Sh1Gr3さん!

吹いてしまったお茶に申し訳なささと嬉しさで俺もとりあえずお茶吹いておきますね!え?いらない?そう・・

提督は強くいられるのは周りの仲間達のおかげです。一人ならとっくに終わってます

あと、メンタルがかなり弱くいつも心に余裕がなかったりします

もっと心に余裕を持って欲しいものです・・何処かの提督を見習って欲しいですね

63: こっぺ 2016-06-24 23:14:03 ID: iY-chpqg

更新しよう、更新しよう…そう思ってたら6日たってました…やばい。

どうしたらいっぺんにそんなに書けるんですか?私、気になります!!

64: ポテ神 2016-06-25 20:49:52 ID: TfKv0hFK

こっぺさん!

急いで書いても良い作品は出来ませんぜ?書きたい時に書けば良い!

仕事中妄想しつつ家に帰って書く!

何度も見直しをする度にセリフがどんどん増えます!

よく分からなくなります!

全消去!

それが俺のやり方です!

6日くらいなんだ!俺なんて別に書いてる作品7ヶ月更新してませんぜ!

両立は無理だったのに・・馬鹿だな・・俺は

人気は全然ないけど楽しみしてくれる方もいるので焦ります!そして書けず悩み!考えるのをやめました

いつか書ける日を願って今日も艦これSSを書く!

65: Sh1Gr3 2016-06-27 01:07:09 ID: W4yS6N3t

提督.....また必死の余りそれが空回りしちゃったのね.....w

西提督も天然過ぎでしょw

またお茶吹きそうになったので見る時は気を付けなければ・・・

66: SS好きの名無しさん 2016-06-27 01:33:38 ID: gVujvrjU

なんでや!足柄さん素敵な女性やろ!
素に戻りますが本当に素敵な女性だと思います。妙高型は全員好きですが特に足柄さんが好きですね。改二の絵に一目惚れして急ピッチでレベリングしたのも良い思い出です(しみじみ
提督妙高さんに告白してるとき血がドバドバでているのに・

67: ゼロシステム 2016-06-27 01:39:20 ID: MGL2SUxN

更新来てたぁぁぁぁぁ!今回結構長め!お疲れ様です!

軽トラさん…あんた漢だったよ…

妙高さんと提督との勘違いのやり取りでめちゃくちゃ笑わせてもらいました!
久しぶりに笑った気がする…

この軍刀は確か人には無害だったはずだから…なにやら裏がありそうですねぇ…

これからも更新頑張ってください!最近暑いので気をつけてくださいね?
夏休みに時間あったらSS書いて見ようか考え中です…

68: ポテ神 2016-06-27 20:51:40 ID: n9mFiHkR

69: SS好きの名無しさん 2016-06-27 20:51:51 ID: aiZ1u6y1

Sh1Gr3さん!

それもありますが、妙高さんも西提督が倒されたのを目の当たりにして平然を装っていましたが、かなり焦ってました

そして、提督の先急ぎ過ぎた考えが重なりこうなってしまいました

書いていてちょっと無理があるかな?と思いましたが、お茶吹いたらしいので良しとしましょう!

次は鼻から吹いてみよう

66さん!

自分はあの姉妹なら断然羽黒ですね!改ニグラに惚れましたよ!あ、でも足柄も良かったと思いますよ。あのDJスタイルかっこいいと思います

ですが!一番は印象的なのは妙高さんの大破グラですね

ゼロシステムさん!

偶々長くなってしまいましたぜ!

軽トラはきっと生まれ変わって三日月と出会いますきっと

ちょっとゴリ押し感半端ない会話になりましたが笑ってもらえて嬉しいです!

裏があるから面白いのです!

そしてSS期待してますぜ!

70: 春雨麻婆豆腐 2016-06-27 21:12:14 ID: t_932fNo

ぼのたんに続いて軽トラまで・・・!
軽トラアアアアアアアァァァァ!!
嗚呼、いい奴だったよ・・・。
更新お疲れさまです!
軍刀の設定カッコイイですね!

71: こっぺ 2016-06-27 22:08:06 ID: Rb_NyHQL

軽トラ…あなたのこと一生忘れません…

更新お疲れ様です。いゃあ勘違いって怖いですね。

72: SS好きの名無しさん 2016-06-27 22:20:40 ID: NGaCbY2Q

なんかとんでもないことにwwwww
すごい急展開ですね
次の更新楽しみに待ってます!!!

73: ポテ神 2016-06-28 17:33:17 ID: vL_GnjGf

春雨麻婆豆腐さん!

彼は幸せだったと思いますか?

軍刀の設定も色々考えてはいましたが、あまり凝りすぎると別物になってしまうのでこれで落ち着きました!

カッコいいだなんてありがとうございます!

こっぺさん!

覚えていてあげてください。忘れてしまうこと・・それが本当の死ですから・・

勘違いには気をつけないといけませんよね!いい案があります!毎回話しかける前に勘違いするなよ?って一言喋るたびに言おう!

それなら勘違いはしない!

72番さん!

軽く主は暴走しております。そして何時も考えている内容の斜め上を行ってしまう・・・

これからどうなるのか主ですら分かりませんがこれからもよろしくお願いします!

74: Jpanther 2016-06-30 09:13:34 ID: GmGc3ttg

相変わらずカオス...

75: ポテ神 2016-06-30 10:15:02 ID: CMat0f1y

Jpantherさん!

え?(すっとぼけ)ほのぼのとした鎮守府物語なんですが・・カオスなんて言葉が何故出てくる!!

相変わらずほのぼのとしてますな〜和むわ〜溶ける〜ぐへへ、の間違いでは?

76: ゼロシステム 2016-07-02 01:36:52 ID: alM02Psb

更新お疲れ様です!

ダンボールってあんなに強度高かったですかね?
電がぱんぱかぱーん(戦線離脱)しましたね… 如月は覇気使いなのか、はたまた愛が深いのか…西鎮守府大丈夫かな?

愛宕の最高の寝顔…見てみたい。

これからも身体に気をつけて頑張ってください!ずっと応援してます!

77: ポテ神 2016-07-02 21:30:00 ID: HrptrYRk

ゼロシステムさん!

実はあのダンボールは書いてませんが明石と夕張に如月と電が頼んで作ってもらったダンボールで外側の衝撃には強いが内側の衝撃には弱く電が落ちたのはその所為だったりします

電は無事なのでしょうかね

如月はただ必死に暴走していただけです。なにかこう言う所は誰かと似ていますね

最高の寝顔・・・俺も見たいです!!

最近体調不良に続き残業三昧で少し疲れが溜まってきていますが・・大丈夫です!

残業三昧の俺に事務所の人が言いました

「御愁傷様です」と

何がだよ!!

と心で叫びましたよ

78: ゼロシステム 2016-07-03 02:47:24 ID: 1yOGuhq9

番外編の更新と残業お疲れ様です!

最近暑かったり寒かったりで自分も少し体調崩しました…

千年殺しとか久々に聞いたなぁ…懐かしい…

番外編読んでてふと思いついたのですが、電に「お前の罪を数えろ!なのです!」って、セリフの場面を作って頂いてもいいですか?
何となく仮面ライダー見てて思い出したのと、ここの電なら違和感なく言えると思っちゃったんです。
何章先でもいいので、よろしくお願いしますm(_ _)m

これからも頑張ってください!

79: ポテ神 2016-07-03 19:26:48 ID: X17DbzwW

ゼロシステムさん!

本当に寒かったり暑かったりで身体がおかしくなりそうですよ

千年殺し一時期流行りましたよね・・・ガチで痛かったな・・・

リクエスト受け賜わりましたぜ!

言うような展開が来るかは分かりませんが期待せず待っていてくださいね

身体に気を付けて無理せず夏を乗り切りましょうぜ

80: T蔵 2016-07-03 22:27:37 ID: cwmOAaFJ

更新お疲れ様です。

艦娘の指をうき指させるってどんだけ固いけつなんだ・・・。

割り箸をバキッと折れるくらい鍛えてるんですかね(笑)

次回更新もお待ちしております。

81: Jpanther 2016-07-04 16:45:08 ID: HkTOlmrG

んーほのぼのというより短編を混ぜてさらにシェイクさせた感じになっちゃったね最初の2話は1本1本しっかりしてたけど4話中盤からカオスになったかな?最初から見直してみたけど最近の話が中途半端に切れてる 設定も盛りすぎーって所もある1度見直して見てください 更新乙です応援してます

82: ポテ神 2016-07-04 19:54:38 ID: 00PGoThu

T蔵さん!

大丈夫です!電は艤装を展開していなかったので普通の人と変わりません

もし、艤装を展開していたら提督のケツは大変なことになっています。多分貫通します

だから、提督のケツが特別硬いわけではなく、その後のローリングで突き指してしまっただけです!

でも、提督なら割り箸くらい割れそうですけど

Jpantherさん!

すみません・・ほのぼのではない事は分かっているんです・・ですが思いたかった・・・

確かに最近のは中途半端に終わってますね。前みたいにすると1本がかなり長くなってしまい更新も遅くなってしまうとかでサブタイトルを多くしてしまいました

そして、盛りすぎだと言う所は・・見直す度にどんどん文章が増えてしまい皆さんからの応援やコメでかなり調子に乗っていました・・これからは少し自重します

最近・・・ノリで書いてる所為でカオスよりですね

ご指摘感謝します!自分ではなんとなく分かっていても言われないと自覚出来なかったりするので凄く助かりました

これからも見て思った事を遠慮なくコメしてください

83: ゼロシステム 2016-07-09 12:02:30 ID: f_tJwocu

更新お疲れ様です!

感動回やばい…自分もリアルで色々あったので泣きそうになりましたよ…

雷が天使過ぎた…

次の更新もがんばってください!

84: ポテ神 2016-07-09 21:05:39 ID: 8oww3gby

ゼロシステムさん!

毎回毎回コメントありがとうございます!

リアルで何があったかは分かりませんが悪い事ばかりではありませんよ!

でも、辛い時は泣いてもええんやで

それか誰かに話したりすると楽になったりするしね

俺も辛いことがあるとこの歳で泣く事は出来ないけど酒を飲んで友達に話します。豆腐メンタルなんでしょっちゅうですけどね

ゼロシステムさん!ファイト!自分に負けんな!

85: SS好きの名無しさん 2016-07-10 01:57:07 ID: H5fXXzrb

連続で更新きたぁ!第5章完結お疲れ様です!

暑い展開と気温の熱さが重なって溶けそうですぜ…

この章でいろいろな展開があってこの次の第6章が楽しみです!

これからもずっと応援してます!頑張ってください!

86: ゼロシステム 2016-07-10 01:59:27 ID: H5fXXzrb

↑の自分です。
なんかバグってました、ごめんなさい!

早いことSSのシナリオ考えないとな…

87: こっぺ 2016-07-10 03:28:43 ID: 6JN3zJlY

5章完結お疲れ様です。

なんか、研修生の人たちが可哀そうでしたけど、みんな幸せでよかったな~とおもいます。

この暑い中、そうめんばかりではなく、ちゃんと栄養のあるものを食べてのりきりましょう!!

88: ポテ神 2016-07-10 18:48:09 ID: S7AKutj0

ゼロシステムさん!

第5章でのたくさんのコメントありがとうございます!第6章でもまたよろしくお願いしますね

SS早く見たいな〜〜

こっぺさん!

此処まで応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いしますね

お互い頑張りましょう!

ちょっと最後が研修生の子達が凄いモブのようなやられキャラになってましたけどモブじゃないですからね!

そうめんか・・・今年はまだ食べてないな

自分蕎麦派なんで!

大丈夫ですよ!社会人の味方のビタミン剤は飲んでるので!

89: 春雨麻婆豆腐 2016-07-11 05:06:00 ID: u7UETy3u

完結お疲れ様です!

駆逐艦と添い寝なんて・・・全く、羨まs(ドゴォ

・・・ごほん!いけませんね!

提督の相変わらずのイケメンっぷり…惚れてまうやろ!

次回作も頑張ってくださいね!

90: ポテ神 2016-07-11 16:39:41 ID: jx_9WtSl

春雨麻婆豆腐さん!

本音が出てますぜ?ほら、正直になった方が楽にやで〜〜

でも、お触り禁止です!!

イケメン(笑)ですけどね!三日月が主人公化しかけたので提督も負けずと頑張らせました!

次回の第6章でもよろしくお願いしますね!

91: ゼロシステム 2016-07-13 13:57:59 ID: arjsMJy7

番外編の更新お疲れ様です!

天龍がミュージシャンかぁ…以外と思い浮かばなかったです!そうなると龍田がプロデューサーになるのかな?

第6章の更新楽しみにしてます!頑張ってください!

92: ポテ神 2016-07-13 20:21:41 ID: DKZ7n9s9

ゼロシステムさん!

俺の中での設定では龍田は熱血ファンで追っかけだったりします

社会に出た元艦娘や現役艦娘の龍田がライブ会場の一部を占拠してるけど文句は言わない。それはファン達の中での暗黙の了解だったりする

彼女達はあくまで天龍の成長を見守る事に喜びを見出しています

ゼロシステムさんのSS楽しみにしてます!頑張ってください!

93: 春雨麻婆豆腐 2016-07-13 22:18:30 ID: ZYrY4n41

天龍のCD・・・、竜田が買い占める所まで想像できた。

本当に出そうで怖いな。

出たら買おう、うん。

おまけなのに相変わらずの文章力。圧巻です。

第6章も期待しています!

(俺も頑張らなきゃな・・・。)

94: ポテ神 2016-07-14 19:50:45 ID: 61WPvmP5

春雨麻婆豆腐さん!

勿論!俺も買いますぜ!

いえいえ、まだまだ本当に書きたい描写とは程遠いものです・・もっと上手く書ければなと何時も思ってます・・

第6章は過度な期待をせず待っていてくださいね!

お互いガンバですぜ!


このSSへのオススメ

9件オススメされています

1: こっぺ 2016-05-30 22:11:08 ID: Qvc_Pa_r

貴方のスレ見て私はスレを書き始めました。本当に感動しました。
リクエストで如月ちゃんと提督をかいていただけませんか。

2: ゼロシステム 2016-05-31 00:36:43 ID: jP5JPPl4

安定の高クオリティ

3: T蔵 2016-06-03 11:59:50 ID: 3mA2bxGk

テンポ良く話が進んでいきます。

読んだことないよという方は一からどうぞご覧あれ。

4: SS好きの名無しさん 2016-06-04 02:22:11 ID: Pc8SOuuk

笑いあり感動ありの神ssはこちらで~す

5: 春雨麻婆豆腐 2016-06-04 14:07:40 ID: RXlpVuxO

良いssですね!これからも更新頑張ってください!
お互いに頑張りましょうね!

6: Jpanther 2016-07-04 16:46:23 ID: HkTOlmrG

テラワロチ(´^ω^`)っ[1TB]

7: SS好きの名無しさん 2016-07-10 02:45:06 ID: nuvdUhIu

すごいいいところで終わりましたね

8: SS好きの名無しさん 2016-09-29 02:23:52 ID: 5rOqJvFP

☆0

9: yazora 2016-09-29 23:24:46 ID: qGs2ygdY

いい作品です!期待しています!


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