2016-06-13 11:39:32 更新

第23話「幻影使い」

前回のあらすじ

界王様「前回、久々に甘兎庵の手伝いをしたチヤ。久々でも、腕前は落ちておらず、お客からも、祖母からも、褒められる。だか、そんな幸せの中に、敵が現れる、チヤはピンチになってしまった。とどめをさされようとした時、チヤの祖母が自分を犠牲にして、チヤを庇った。その怒りによってチヤは力を得て、敵を撃破するのであった」

ラビットハウス・・・

ココア「チヤちゃん」

チノ「ココアさん、今はそっとしておきましょう」

ココア「うん」

リゼ「私達も行ってれば、こんな事にはならなかったのに」

シャロ「今は、自分を攻めてる場合じゃないですよ。先輩」

リゼ「そうだな、私達より、チヤの方が今」

ココア「あ、チヤちゃん!」

チヤ「あ、皆んな」

チヤ「今、おばあちゃんのお墓を作って来たわ」

チノ「チヤさん、大丈夫なんですか?」

チヤ「ええ、大丈夫よ。皆んな心配させてごめんね」

シャロ「チヤ」

チヤ「シャロちゃん、心配しなくて良いわ、私は元気よ、それにおばあちゃんは、私の為に、ノートを残して置いてくれてる」

シャロ「そうなの、でも無理はしないでね」

チヤ「ええ、分かってるわ」

チヤ「普通に明日も戦えるから問題はない。それじゃ、私今日は、もう寝るわね」

シャロ「ええ、おやすみ」

チノ「チヤさん、無理してますね」

シャロ「チヤは、昔から少し、強がりな部分があったの。だから、あんな風に周りに心配掛けないようにしてるの」

ココア「私達で、チヤちゃんをサポートして行こうね」

シャロ「ええ」

リゼ「当たり前だ」

チノ「それじゃあ、私達も今日は寝ましょう」

リゼ「そうだな、明日も見回りもあるし、しっかり休んでおかないとな」

シャロ「それじゃあ、先輩、皆んなお休み」

ココア「お休み」

チノ「お休みなさい」

シャロ「そう言えば、隣の部屋チヤだったわね。」

チヤ「うっ、うう、おばあちゃん」

シャロ「やっぱり、無理し過ぎてる、明日は、私が、近くに居てあげないとダメね」

翌日・・・

シャロ「さて、そろそろ起きないと」ガチャン

ココア「あ、シャロちゃん、おはよう」

シャロ「おはよう、ココア今日はいつもより、早いわね」

ココア「だって、チヤちゃんの事が心配で、すぐ目が覚めちゃった」

ガチャン

チヤ「あら、ココアちゃん、シャロちゃん、おはよう」

シャロ「チヤ、昨日はよく寝れた?」

チヤ「ええ、バッチリよ」

シャロ「そうなら良かった」

ココア「じゃあ、下に行こう」

ラビットハウス一階・・・

リゼ「お、皆んなおはよう」

シャロ「おはようございます、先輩」

チヤ「おはよう、リゼちゃん」

リゼ「チヤ、本当に大丈夫なんだよな?」

チヤ「ええ、何も心配しなくて良いわ」

リゼ「それなら良かった」

チノ「もう少しで、ご飯出来るので、少々待っててください」

ココア「あ、チノちゃん、私何か手伝うよ」

チノ「そうですかなら、お願いします」

チヤ「そう言えば、リゼちゃん、今日は二手に分かれるの?」

リゼ「いや、今日は纏まって行動する」

チヤ「そう、分かったわ」

ガチャン!

マヤ「チヤ、大丈夫!」

メグ「チヤさん、元気無くさないでください!」

チヤ「あら、マヤちゃん、メグちゃん、心配しなくても私は大丈夫よ」

マヤ「でも、昨日チヤのおばあちゃんが」

メグ「マヤちゃん、それ以上はダメだよ」

チヤ「良いのよ、気にしなくて」

ギュッ

チヤ「え、モカさん」

モカ「そうやって強がって、無理してるじゃない。強がらずに私達を頼りなさい。仲間なんだから」

チヤ「モカさん、有難うございます」

チノ「皆さん、ご飯出来ましたよ」

モカ「はーい、よしじゃあご飯食べて、元気出して、今日も頑張るわよ」

チヤ「はい!」

数十分後・・・

ココア「ごちそうさま」

リゼ「よし、食べ終わったし、今日の事言うと、今日は纏まって行動して、見回りする」

シャロ「分かりました」

チヤ「分かったわ」

リゼ「よし、それじゃあ行くか」

コンコン

リゼ「なんだ、誰か来たのか?」

ガチャン

?「お、無事繋がった見たいですね」

リゼ「だ、誰だお前は!」

?「いきなり、知らない人に銃を向けないでください。怖いじゃないですか」

リゼ「そんな事より、名を名乗れ!」

フラン「ミーの名前は、フランです。師匠からのおつかいで、マヤさんに渡したいものがあって来ました」

マヤ「私に?」

フラン「あ、いたいた、師匠が貴方にと」

マヤ「誰師匠て?」

フラン「嫌だなぁ〜、六道骸ですよ。あのパイナッポウヘアの」

マヤ「骸の弟子!」

マヤ「何かの箱見たいだけと、どうやって使うのこれ?」

フラン「それは、ボックスと言って、リングの炎を注入すれば、開きます」

マヤ「リングの炎を」

フラン「まぁ、中身は分からないですが、何かあった時に使えだそうです」

マヤ「そっか、じゃあありがたく貰っとくよ」

フラン「それじゃあ、ミーは帰りますので、ご健闘をお祈りします」シュン

マヤ「行っちゃった」

リゼ「まぁとりあえず、見回りに行くぞ」

マヤ「うん」

ココア「今日はやたらと外が静かだね」

チノ「そうですね、なんか嫌な気もします」

リゼ「気を引き締めて行くぞ」

シャロ「はい!」

チヤ「周りに気を付けないとダメね」

マヤ「それにしても、霧が濃いね」

メグ「そうだね、今にも敵が現れそうな雰囲気だね」

リゼ「待て、何か来る!」

モカ「敵の気配ねこれは」

シャロ「早速、来たわね」

?「シャーーー‼︎」

リゼ「ハァ!」バン!

リゼ「なんだこの黒い敵は」

?「それは、シャドーと言う俺が召喚した、モンスターだ」

リゼ「誰だお前は!」

ファントム「俺の名は、ファントム、アクロス様の命でお前達を殺しに来た」

マヤ「まぁそんな事だろうと思ったよ」

シャロ「私達をあまり舐めない方が良いわよ」

ファントム「それはどうかな、お前達は既に俺の仕掛けた罠にハマっている」

リゼ「なんだと!」

チヤ「まさか、この霧は貴方が」

ファントム「そうだ、今この街は、俺の出す霧によって包囲されている」

リゼ「そんな霧、吹き飛ばせは何の問題もない」

ファントム「それはどうかな」

リゼ「何だと?」

ファントム「この霧には幻覚作用があってな、その効果によってお前達の神経、感覚は狂わされる」

シャロ「何ですって!」

ファントム「そら、早速幻影が来るぞ」

リゼ「皆んな、気をつけろ‼︎」

リゼ「な、お前達は!、死んだ筈の親父の部下達!」

部下A「お嬢様、何故あの時我々を助けてくれなかったのですか」

リゼ「それは、私はまだあの時は力が」

部下B「力が無くとも、何かすれば、我々を守れたのではなかったのですか」

部下A「それなのに貴方は、俺達を見殺しにした」

リゼ「辞めろ、来るな!」

部下A・B「見殺しにした、貴方は俺達を見殺しにした!」

リゼ「辞めろ、辞めろーーー‼︎」

シャロ「リゼ先輩‼︎」

ファントム「無駄だ、その女はもう、幻影によって、精神が壊れた」

シャロ「貴様!」

ファントム「お前達にも、みせよう、幻影の恐ろしさを」

マヤ「だったら、私も見せてあげるよ」

ファントム「何だと?」

マヤ「ハァーーー‼︎」ピカーン‼︎

ファントム「何だこの光は!」

マヤ「初代毒の魔法少女、ミラーの、死の鏡デスミラー!」

マヤ「これで、あんたの幻影も丸分かりなのさ」

ファントム「そんな小細工で、無駄な事を!」

ファントム「行け、シャドー達‼︎」

シャドー「シャーーー‼︎」

シュン、シュン‼︎

マヤ「大量に分身した!」

ファントム「どうだ、その鏡が有能でも、手も足も出まい」

マヤ「どうかなぁ〜、それ!」パァーーン

シャドー「⁉︎」

マヤ「この鏡に映ったら最後、死ぬよ。デスフラッシュ‼︎」シューン

ファントム「な、何だと!」

マヤ「この鏡には、真実が映り、その映った物を消すという効果がある。毒の炎の特性、拒絶がその消す力を出しているのさ」

ファントム「己、貴様!」

ファントム「ならば、シャドー以上の幻影と幻覚で、息の根を止めてやる!」

ファントム「ハァーーー‼︎」

ファントム「幻影世界、ミラージュワールド‼︎」

マヤ「周りの光景が変わった」

ファントム「ふふ、これが幻影の世界だ」

マヤ「そんな変わらないじゃん」

ファントム「それも今の内だ」

マヤ「どう言う事?」

ファントム「行け、幻影達!」

マヤ「なっ!皆んな!」

チノ「マヤさん、悪いんですが、死んでください」

メグ「マヤちゃん、ごめんね。ここで倒させて貰うね」

マヤ「ふん、そんなので騙せると思わないで!」

ファントム「それはどうかな、俺は操る能力だって持ってる、お前がそう思って、攻撃して、死んだらそれはお前の責任になる」

マヤ「なっ、お前!」

ファントム「ふふ、さぁどうする」

マヤ「くっ、これは幻影のはず、散々骸に特訓して貰ったじゃん、分からないはずがない」

チノ「ハァーーー‼︎」ドーン

メグ「ふん!」

マヤ「グゥハァ‼︎」

マヤ「この感覚は、実体、いや似せてるだけ、これは絶対に幻影だ」

ファントム「さぁ、どんどんやれ!」

チノ「濁流波‼︎」

メグ「絶対零度‼︎」

マヤ「技まで出すのか!」

マヤ「ダメだ、このままじゃあ、やられる」

マヤ「このまま、終わっちゃうの?」

?「諦めるのは早いですよ」

マヤ「む、骸、骸の声だ何処に居るの?」

パァーーン

マヤ「これは、今日貰ったボックス、これから声が、開けてみるしかないか」

ファントム「なんだあの箱は?」

マヤ「炎を注入して、開く」ボン、シュン!」

マヤ「ふ、フクロウ?」

骸「マヤ、強く祈るのです。貴方が今必要としてる物をイメージして、祈りなさい」

マヤ「骸、わかったよ。ハァーーー‼︎」

ファントム「また、光り出した!」パァーーン

骸「クフフフ、やっと僕の出番のようですね」

マヤ「フクロウが、骸になった!」

ファントム「なんだ、何者なんだ貴様は」

骸「僕ですか?僕は、ただの術師ですよ」

ファントム「小賢しい、行け、幻影達‼︎」

骸「マヤ、いつまで寝てるんですか。早く構えなさい」

マヤ「あんた、有幻覚なんだね。今は」

骸「クフフフ、話は後ですよ」

骸「僕の幻覚と貴方のミラードームを使って、この幻影空間と術師を倒しますよ」

マヤ「オッケー、分かった」

ファントム「何をごちゃごちゃ話してる、危険な状態には変わらんのだぞ、貴様ら!」

ドン!

ファントム「なんだこの鏡のドームは?」

骸「さぁ、見るがいい、六道輪廻を!」カァッ!

ファントム「な、なんだこれは!」

ファントム「これは、幻だ、こんな鏡の中に閉じ込めて、俺を混乱させようとしてるんだ」ドーン

ファントム「これで、鏡は壊れるはず」

ファントム「何故だ、何故壊れない」

骸「君はもう、元の場所には戻れない」

ファントム「き、貴様はどう言う意味だ!」

骸「これは、実体のない幻でもあり、実体のある幻でもある、幻覚の空間、君はもう、自らの実体すらも掴めていない」

ファントム「なんだと、一体何をした!」パリィン

ファントム「お、俺の体が、グスれた!」

パリィン、パリィン

ファントム「そんな、崩れていく、嫌だ俺はまだ!」

骸「君の選んだ道だ、そして君が望んだ事だ」

ファントム「ウァーーーー‼︎」パリィン‼︎

シューン

マヤ「どうやら戻ったみたいだね」

骸「仲間の元に行きなさい。僕はそろそろ消えます」

マヤ「骸、もう消えちゃうの?」

骸「今だけですよ。また必要となった時は、ボックスを開けて、強く祈れば、僕はいつでも出ますよ」

マヤ「そうなんだ。ねぇ骸」

骸「なんですか?」

マヤ「また生身で、会える?」

骸「僕には、分かりませんが、またそんな時が来ると僕は思ってますよ」

マヤ「そっか、じゃあ今はお互い、会えないか」

骸「そんな悲しまなくとも、今度会う時は、僕の黒曜の仲間も紹介しますよ」

マヤ「うん、その時まで、楽しみにしてるよ」

骸「それでは、また必要となった時に」

マヤ「うん、じゃあね」

シュン

マヤ「消えちゃった。そんな事より、皆んなの所に急がないと!」

マヤ「おーい、皆んな!」

チノ「マヤさん‼︎」

ココア「マヤちゃん、大丈夫だった?」

マヤ「うん、こっちは大丈夫だったよ。そんな事よりリゼは大丈夫なの?」

チヤ「ええ、軽い気絶だから、暫くしたら起きると思うわ」

マヤ「そっか、なら良かった」

シャロ「霧も晴れて来たし、ラビットハウスに帰りましょう」

チヤ「そうね、早く帰ってゆっくり休みましょう」

ココア「リゼちゃんは私が運ぶよ」

メグ「そう言えば、マヤちゃんその箱の中身はなんだったの?」

マヤ「その話は、戻ってからするよ、回復してからの方が良いじゃん?」

メグ「ええ、勿体ぶらないで教えてよ〜」


次回予告

悟空「オッス、オラ悟空。いやぁ〜今回もすげえ〜戦いだったな。特にあの骸の術強かったなぁ。とそんな事より次回は、メグに襲いかかる敵、果してメグは倒す事が出来るのか」

次回「氷の上で、踊る華麗なバレリーナ」

ぜってい見てくれよな(^ω^)


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