2018-05-13 11:48:55 更新

前書き

!注意!

オリジナルキャラ有り

オリジナルの設定有り

設定の一部変更有り

非公式の情報の抜粋

基本アニメ版設定を軸に展開

ネタバレ有り

"ラブライブ!"の世界観とズレる可能性有り


以上、よろしければお付き合い下さい。



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ラブライブif主人公 "北河 ひかり" プロフィール


年齢 16才 (高校2年生)
誕生日 2月29日
血液型 A型
身長 162cm
3サイズ B72 W56 H80

好きな食べ物 ない (本当は甘いもの)
嫌いな食べ物 ない (本当は辛いもの)
趣味 テレビゲーム
特技 人の選別眼。目を見ればそいつがどんな人間か大体わかるぞ。
チャームポイント ない、よく男に間違われる。
得意科目 基本どの教科もそつなくこなす
子供の頃の夢 正義の味方、だったかな?
得意料理 日本食なら基本なんでも




備考
高坂穂乃果の唯一無二の幼馴染

冷静沈着な性格の持ち主

外見の第一印象は、花の女子高生と言うよりは、美少年を彷彿させるが、正真正銘の女子高生

相手のことは名字で呼び、心から気を許している相手のみ名前で呼ぶ癖がある

制服姿の際は、ブレザーの前のボタンは開けており、スカートの下にはスパッツを着用

男口調で話し、服装も男物を好むため、プロフィール上のチャームポイントに、よく男と間違われると記している

人の説得に長け、かつ下手な大人の男性よりも力がつよく、「弁解力と力ずくを兼ね揃えている」

彼女の目は常に物事の核心を見抜いている

A-RISEのメンバー、綺羅ツバサ、優木あんじゅ、統堂英玲奈の3人を引き合わせたのも彼女である

幼馴染の穂乃果とは、生まれこそ彼女より遅いものの、彼女の姉のように振舞って同じ時間を過ごしてきた

西木野大病院に投資もしている、北河財閥跡取り候補であり、当主、北河 護皇の孫娘

小学生の頃に両親を失い、一時期は祖父のもとに引き取られていたが、幼馴染の穂乃果の頼みで音ノ木に戻り、祖父の援助を受け、一人暮らしをしている

中学生時代になんらかのトラブルがあったのか、それ以来他人はおろか、幼馴染の穂乃果とさえ距離を置こうとする節が見られるが、その理由を知る者は少ない

講堂でのファーストライブで、静まりかえっていたステージの中であろうとも精一杯輝こうとしていたμ'sの姿を見て、彼女たちを応援することを決意したが・・・?

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ーー理事長室ーー





理事長「ん〜・・・なるほどね」



ひかり「はい、約3名ほど危ぶまれていた者もいましたがーー」


ひかり「アイドル研究部員全8名、誰1人赤点を取った者はいませんでした」



理事長「うん、みんなよくがんばったわね」



ひかり「では、彼女たちのラブライブ!へのエントリーを認めていただけますね?」



理事長「もちろん、約束だからね」



ひかり「ありがとうございます、理事長」



コンコン




理事長「はい、どうぞ」




ガチャッ



絵里「失礼します」



ひかり「ん?絢瀬か」




絵里「・・・・・」スタスタ



ひかり「どうした?理事長に何か用か?」




理事長「私が呼んだの、聞いておいてもらいたいことがあって」



ひかり「そうでしたか」



理事長「そうね・・・北河さんも聞いてくれるかしら?」



ひかり「はい?」





















♯9 report8 絢瀬 絵里 追記









ーーアイドル研究部部室ーー





ガチャッ!



穂乃果「よぉ〜し!今日から練習だあぁ!!」



花陽「ら・・・ラブライブ!・・・!」



真姫「まだ目指せるって決まっただけよ?」



花陽「そうだけど・・・」









ーー理事長室ーー



穂乃果「タラーン♪」スタッ



穂乃果「・・・♪」コンコン







穂乃果「・・・?あれ?」



ガチャッ



穂乃果「・・・?」





絵里「そんな!説明してください!!」


ひかり「・・・・・」





理事長「・・・ごめんなさい・・・でもこれは決定事項なの」



絵里「・・・ッ!」



理事長「音ノ木坂学院は来年より生徒募集をやめーー」





理事長「廃校とします」



穂乃果「・・・!」


ことり「・・・!」


海未「・・・・・」




絵里「・・・!」


ひかり「・・・・・」










バタン!


穂乃果「今の話、本当ですか!?」タタタタタ



絵里「あなた・・・!」



ひかり「穂乃果・・・」



穂乃果「本当に廃校になっちゃうんですか!?」



ことり「穂乃果ちゃん・・・!」



理事長「・・・本当よ」



ことり「お母さん・・・!そんなこと全然聞いてないよ!?」



穂乃果「お願いします!もうちょっとだけ待ってください!」


穂乃果「あと1週間・・・いや、あと2日でなんとかしますから!!」






ひかり「落ち着けお前ら、何を勘違いしている?」



理事長「いえ・・・あのね?」


理事長「廃校にするというのは、"オープンキャンパスの結果が悪かったら"という話よ?」



穂乃果「お・・・"オープンキャンパス"?」



ことり「一般の人に見学に来てもらうってこと?」



理事長「見学に来た中学生にアンケートを取って、結果が芳しくなかったら廃校にする」


理事長「そう絢瀬さんと北河さんに言っていたの」



穂乃果「なんだ・・・」ホッ








ひかり「そう安心している場合でもないぞ?」



絵里「そうよ、オープンキャンパスは2週間後の日曜日、そこで結果が悪かったら本決まりってことよ」





ことほのうみ「・・・!」



穂乃果「ど・・・どうしよう・・・?」









絵里「理事長」



絵里「オープンキャンパスの時のイベント内容は生徒会で提案させていただきます・・・!」




ひかり「・・・・・」





理事長「止めても聞きそうにないわね・・・」



絵里「失礼します」スタスタ






ひかり「絢瀬」



絵里「・・・・・」







ひかり「・・・せいぜい無駄骨にならんようにな」



絵里「・・・・・」スタスタ






ガチャッ



バタン





絵里「・・・・・」





希「・・・どうするつもり?」



絵里「・・・!」







希「・・・・・」



絵里「・・・決まってるでしょ?」






穂乃果「・・・なんとかしなくっちゃ!」










ーーアイドル研究部部室前ーー




花陽「そんな・・・!」



凛「じゃあ凛たちやっぱり下級生がいない高校生活!?」



ひかり「・・・そういうことだ」



花陽「・・・!」


凛「・・・!」




真姫「ま、私はそっちのほうが気楽でいいけど」







穂乃果「とにかく、オープンキャンパスでライブをやろう!それで入学希望者を少しでも増やすしかないよ!」



ひかり「そうだ、だが何も焦る必要はない、お前たちがすべきことはライブで最善を尽くせるように準備をすることだ、各自ウォーミングアップからライブのパートごとの練習を行っておけ!」








海未「・・・・・」つiPod










ーー生徒会室ーー



絵里「これより生徒会は独自に動きます」


絵里「なんとかして廃校を食い止めましょう」




生徒会員1「・・・・・」


生徒会員2「・・・・・」


生徒会員3「・・・・・」



希「ん?」


絵里「・・・何か?」



生徒会員2「あ、いえーー」



希「言いたいことあったら言ったほうがいいよ?」



生徒会員2「はい・・・」



生徒会員1「あの・・・これってこの学校の入学希望者を増やすために何をするかの話し合いですよね・・・?」



絵里「・・・えぇ」



生徒会員1「だったら楽しいことをいっぱい紹介しませんか?学校の歴史や先生がいいってことも大事とは思うんですけどーー」


生徒会員1「ちょっと今までの生徒会は堅苦しい気がして・・・」



絵里「・・・・・」



生徒会員3「例えばここの制服って可愛いって言ってくれる人多いんですよ?」



生徒会員1「それいい!そういうのをアピールしていきましょうよ!」ガタッ!


絵里「・・・!」


生徒会員2「スクールアイドルとかも人気あるよね?」



生徒会員3「いいね!ウチらの学校にもいるし!μ'sだっけ?」


絵里「・・・・・」ワナワナ


生徒会員1「あの子たちに頼んでライブやってもらおうよ!」



生徒会員2・3「いいねぇ!!」








絵里「他にはっ!?」









生徒会員1・2・3「・・・他には・・・?」








ーーアルパカ小屋ーー



白アルパカ「メェー?」ムシャムシャ



絵里「これ・・・ですか・・・?」



生徒会員1「はい、学校の生徒にも意外と人気あるんですよ?」



白アルパカ「メェ?」ムシャムシャ



絵里「ちょっとこれではーー」

















ひかり「ん?絢瀬じゃないか」スタスタ



絵里「・・・!」



花陽「あ・・・生徒会長・・・さん・・・」


凛「・・・!」キッ



絵里「あなたたち・・・!」





ひかり「どうした?生徒会揃ってアルパカに癒されにでも来たのか?」



絵里「・・・・・」キッ



ひかり「おっと、そうこわい顔するな、もちろんわかってるさ」


ひかり「オープンキャンパスで紹介することの考察だろ?で、ここのアルパカに目をつけたと・・・」


ひかり「悪くない考えじゃないか、そういうわかりやすく人の気が惹けそうなものであればーー」









絵里「馬鹿にしないで!」



花陽「ひっ・・・!」ビクッ!


凛「・・・ッ!」ビクッ!




ひかり「ん?」



希「ひかりちゃん、この提案をしたのはえりちじゃなくてこの子たちなんよ」



生徒会員1「は・・・はい」



ひかり「・・・なるほど、そういうことか・・・」



生徒会員2「あの・・・やっぱりダメですか・・・?」



ひかり「いやそんなことはない、ただそこの堅物が出しそうな案ではないなぁと思っていただけだ」



絵里「・・・・・」



ひかり「考え方は悪くない、説教みたいな演説を延々と聞かされるよりは遥かにいい」


ひかり「少々パンチが弱いかもしれんが、やってみる価値はあるだろう」




生徒会員3「そっか、よかった」



ひかり「そうだ、そういう路線で考えるなら、ここの制服は可愛いと評判だそうじゃないか、そういうのを宣伝してみるのはどうだ?」



生徒会員1「え?あなたもそう思った?実は私たちも同じこと話してて!」



ひかり「そうかそうか」






絵里「勝手に話を進めないでもらえるかしら・・・?」




ひかり「・・・・・」



生徒会員1「ひっ・・・!す・・・すみません・・・」






ひかり「・・・そうだったな・・・生徒会のことは生徒会で決めるべきだよな」


ひかり「すまん絢瀬、少々出過ぎたマネをしてしまったよ」





花陽「・・・・・」ビクビク


凛「・・・・・」




生徒会員1「あれ?後ろにいるのってーー」


生徒会員2「あ!スクールアイドルの!」



花陽「はい・・・?」



生徒会員2「ちょうどよかった!今度オープンキャンパスがあるんだけど、よかったらライブとかーー」



絵里「待ちなさい!」


生徒会員2「ぁ・・・」



絵里「まだ何も決まってないでしょう?」





花陽「・・・・・」


凛「・・・・・」




ひかり「・・・心配には及ばん、生徒会に頼まれずとも彼女たちは独自に準備を進めている、ライブの機会も設けてもらう予定だ」



生徒会員3「そうなんだ、よかった」




絵里「・・・・・」ツカツカ



ひかり「・・・なんだ?」





絵里「・・・私はまだ認めていないわよ・・・!」



ひかり「・・・そうか、だが廃校の危機にそんなくだらんプライドを振りかざしている場合か?」


ひかり「掴める藁は掴むべきだと私は思うがね・・・?」スタスタ



花陽「・・・・・」ペコッ


凛「・・・・・」ペコッ













絵里「・・・・・」












ーー屋上ーー




穂乃果「ワン!ツー!スリー!フォー!ファイブ!シックス!セブン!エイト!」


海未「・・・・・」パン パン パン パン




穂乃果「・・・よしっ!」


穂乃果「おぉ!みんな完璧!」



ひかり「うん、上出来だ」



ことり「よかった、これならオープンキャンパスに間に合いそうだね!」



真姫「でも本当にライブなんてできるの?生徒会長に止められるんじゃない?」



ことり「それは大丈夫、部活紹介の時間は必ずあるはずだから」


ことり「そこで歌を披露すればーー」






海未「まだです・・・」



ひかり「ん?」



海未「まだタイミングがずれています・・・」



ひかり「そうだったか?」



穂乃果「・・・海未ちゃん・・・?」


穂乃果「・・・わかった!もう一回やろう!」







海未「・・・・・」パン パン パン パン


穂乃果「ワン!ツー!スリー!フォー!ファイブ!シックス!セブン!エイト!」



海未「・・・・・」





穂乃果「完璧ぃ!!」



真姫「そうね」



にこ「やっとにこのレベルにみんな追いついたわねー」



ひかり「よく言うよ、テスト期間前までは間違ってたじゃないか」



にこ「うぐっ・・・!」



ひかり「いや、でもよくやった、これなら文句のつけようもーー」



海未「まだダメです・・・」



6人「えぇ・・・?」



凛「うぅっ・・・もうこれ以上はうまくなりようがないにゃあーー」


海未「ダメです・・・それでは全然・・・」



スタスタ



ひかり「園田どうした?何をそんなに焦っている?」








海未「・・・感動できないんです・・・」



ひかり「・・・なんだと?」



海未「今のままでは・・・」




穂乃果「海未ちゃん・・・」



ひかり「・・・・・」







ひかり「園田、お前は疲れているんだ、少し休め」



海未「・・・ダメです・・・そんなことをしている時間はーー」



ひかり「これは命令だ」


ひかり「少し頭を冷やしてから練習を見ろ、そのままじゃ悪いほうにばかり考えが行くぞ?」



海未「・・・・・」



ひかり「南、園田を部室まで連れて行ってやってくれ」



ことり「はい!」タタタ





ことり「行こ?海未ちゃん」トコトコ


海未「・・・・・」トコトコ





ひかり「・・・・・」



ひかり「・・・ん?」スタスタ













ひかり「・・・・・」つiPod
















ーー廊下ーー




絵里「・・・・・」スタスタ







スッ




絵里「・・・?」




ひかり「・・・・・」



絵里「・・・なんの用かしら?」



ひかり「絢瀬、お前園田に何を吹き込んだ?」



絵里「・・・なんのことかしら?」



ひかり「しらばっくれるんじゃない、あいつに何か言ったんだろう?」


ひかり「あんな弱気になった園田を、私はこれ以上見ていられないぞ」




絵里「・・・あなたが気にすることじゃないわ、ただ目を覚まさせてあげただけよ」



ひかり「どういうことだ?」







希「それはウチから説明するよ」




絵里「希・・・」


ひかり「東條?」



希「・・・生徒会室まで来てくれる?」















ーー生徒会室ーー





ひかり「・・・・・」


絵里「・・・・・」





スタスタ


コトッ



ひかり「ん?」



希「・・・これを見てみて」つiPod



ひかり「・・・これに何があると?」



希「いいから見てみ、ひかりちゃんの望む答えがそこにあるから」




ひかり「・・・・・」スッ


カチッ









えり『・・・・・』




ひかり「これは・・・」



絵里「・・・はぁ・・・」




希「・・・わかるやろ?ひかりちゃん」



ひかり「幼い頃の絢瀬・・・だな?」



希「そう、えりちのバレエコンクールの時の映像」



絵里「・・・余計なことを・・・」








えり『・・・・・』



ひかり「・・・・・」






希「どうしてえりちが、あなたたちやA-RISEにああ言ったかわかったやろ?」


希「そう言えるだけのものが、えりちにはあるんよ・・・」




えり『・・・・・』






カチッ



コトッ
















ひかり「・・・笑えない冗談だな」



絵里「・・・?」











ひかり「こんなもの超一流どころか三流だよ・・・これでよくあいつらを素人だと笑えたものだな」



絵里「なっ・・・!?」


希「・・・!」





ひかり「・・・・・」








絵里「・・・へぇ・・・!どうやら化の皮が剥がれたようね?北河さん・・・!」


絵里「どんな方法を使ったかは知らないけど、周りの人間を口車に乗せて・・・」


絵里「全てを見透かしているような振りをして・・・!」





絵里「でも結局あなたは一時の感情に任せて発言しているだけに過ぎないじゃないっ!」


絵里「今までだって周りの人間を騙して引き入れていっただけなんでしょう!?」




絵里「本当は何もわかってなんかいないクセに!!」バンッ!


希「・・・ッ!」ビクッ!

















ひかり「・・・心外だな、私は今までお前たちに嘘をついたり騙したりしたことなど一度もない」


ひかり「それと私は自分の意見や感想には一切私情や偏見を持ち込んだりしない」


ひかり「・・・それが北河家の家訓だからな」





絵里「なら何故!?これを見てどうしてそんなことが言えるの!?」











ひかり「絢瀬、実は私は既にこれとは別のバレエオーディションでのお前の姿を見せてもらっていた」



絵里「・・・なんですって・・・?」







ひかり「"すばらしい"その一言に尽きるものだった」


ひかり「もしあれを見せられたのであれば、園田が落ち込むのも頷ける」


ひかり「あの一流の演技を見せつけられれば、自分たちの未熟さを痛感せざるを得ないだろうよ」



絵里「だったら何故ーー」









ひかり「演技中の技ももちろんだが、あの時のお前は目がまっすぐだった」





ひかり「"私が心からやりたいと思えるのはこれだ"という目をしていた」



絵里「・・・また出任せを・・・!」


希「えりち!」









ひかり「だがお前はあのオーディションで惜しくも敗れ、今の自分に疑問を抱き始めた」


ひかり「自分のやりたいことがわからなくなってしまった」




絵里「・・・!」


















審査員『絢瀬さん、残念だけどーー』






えり『うっ・・・グスッ・・・うぅっ・・・!』ポロポロ



絵里の祖母『またダメだったの?』



えり『うぅっ・・・!ごめんなさい・・・!』ポロポロ







なでなで


絵里の祖母『大丈夫、オーディションなんて気にしなくていいわ』









えり『・・・ッ!』グスッ















絵里「・・・!」




ひかり「どうやらさっき見せてくれた映像はそのオーディションの後に撮られたもののようだな?絢瀬」









ひかり「技に関しては文句のつけようがない、むしろ上達しているのが目に見えてわかる」


ひかり「だが、私がダメだと言っているのは目だ」






絵里「なにを・・・!」






ひかり「さっきの映像のお前の目は疑問を抱いていた、自分は何をしたいのか、どうするべきなのかと・・・」





ひかり「・・・そう、まるで今のお前と同じ目をーー」







絵里「なにをわかったふうにっ!!!」バンッ!!



希「・・・ッ!」ビクッ!









ひかり「・・・・・」



絵里「・・・・・」ギロッ








ひかり「・・・その反応、どうやら図星だったようだな?」







ひかり「確かに素人目で見れば、さっきの映像でも騙せるかもしれん」




ひかり「だが、私にまやかしは通じんぞ?」







絵里「・・・くっ!」ガタッ!



タタタタタ



希「えりちーー」



ガチャッ!


バタンッ!!




希「・・・!」ビクッ!








ひかり「・・・・・」








希「ひかりちゃんーー」



ひかり「東條、さっきの映像を私に見せたのはわざとだったんじゃないか?」



希「え・・・?どうしてそう思うん?」



ひかり「おそらくだがな・・・お前はさっきの映像の絢瀬と、今の絢瀬が同じ目をしていたことに気がついていたんじゃないのか?」



希「・・・・・」



ひかり「それを自分以外、他の誰かに気づいて欲しかった・・・違うか?」










希「・・・さすがやね、ひかりちゃん・・・」






希「ウチな、えりちが今、あの時と同じことで苦しんでることに気づいて欲しかったんよ」


希「でも、えりちはきっとウチがそんなこと言っても聞いてはくれないと思う・・・」


希「だから他の誰かが、えりちの苦しみを理解して手を差し伸べてくれたらと思ったんやけど・・・」



ひかり「・・・すまないな、私では力になれそうにない」















希「ところでひかりちゃん?」



ひかり「なんだ?」



希「ひかりちゃんずいぶんえりちのこと詳しかったみたいやけど、そもそもあれより前の映像ってどこで見たん?」






ひかり「・・・・・」スッ




希「・・・それは?」





ひかり「・・・あとで園田に謝らなきゃならんな」つiPod





















ーー廊下ーー




ひかり「・・・・・」スタスタ




海未「・・・ひかり」



ひかり「ん?どうした園田?」






海未「・・・相談があるのですがーー」















ーー夜 グループ通話ーー



まきりんぱな「えぇ!?生徒会長に!?」



ひかり「あぁ、園田がダンスを教わりたいとな」



海未「はい・・・あの人のバレエを見て思ったんです・・・」


海未「私たちはまだまだだって・・・」



にこ「話があるってそんなこと?」



花陽「でも・・・生徒会長、私たちのことーー」


凛「嫌ってるよねー!絶対!」



にこ「つーか嫉妬してるのよ!嫉妬!」





海未「・・・私もそう思ってました・・・でもーー」


海未「あんなに踊れる人が私たちを見たら素人みたいなものだって気持ちもわかるのです・・・」



ことり「・・・そんなにすごいんだ・・・」







真姫「私は反対、潰されかねないわ」



ことり「・・・うん・・・」



にこ「そうね、3年生はにこがいれば充分だし」



花陽「生徒会長・・・ちょっと怖い・・・」


凛「凛も楽しいのがいいなぁ」



ひかり「・・・そうだよな・・・」














穂乃果「・・・私はいいと思うけどなぁ」



にこまきりんぱな「えっ!?」


にこ「何言ってんのよ!?」



穂乃果「だってダンスが上手い人が近くにいて、もっとうまくなりたいから教わりたいって話でしょ?」



海未「・・・そうですがーー」



穂乃果「だったら私は賛成!」



ひかり「穂乃果・・・」



穂乃果「頼むだけ頼んでみようよ!」





にこ「ちょっと待ちなさいよ!」




ことり「でもーー」


にこ「・・・?」



ことり「絵里先輩のダンスは、ちょっと見てみたいかも・・・」



花陽「あ!それは私も!」




穂乃果「よーっし!じゃあ早速明日聞いてみよう!」




ひかり「そうだな、私からも一つ頼む」


ひかり「お前たちさえ良ければ、あの堅物にチャンスを与えてはくれないか?」




真姫「はぁ?どういう意味よ?」



ひかり「いや、お前たちは今相談して出した答えをそのまま実行してくれればいい、それがあいつにチャンスを与えることになる」




にこ「・・・どうなっても知らないわよ?」






ひかり「それじゃあ私は今からやることがあるから先に切らせてもらうぞ?あとはお前たちで話をまとめておいてくれ」ピッ














ひかり「・・・・・」



ーー絵里の家ーー




ひかり「・・・さて」




ガチャッ




亜里沙「あ・・・」


雪穂「ひかりさん」


絵里「・・・・・」



ひかり「すまない、続けてくれ」


バタンッ





絵里「・・・どうしてあなたがここにいるのかしら・・・?」



ひかり「雪穂の保護者だよ、穂乃果たちは今大事な話をしているから代わりに私が来たんだ」



雪穂「・・・・・」




絵里「・・・そう・・・」

















亜里沙「・・・・・」



絵里「"このように、音ノ木坂学院の歴史は古く、この地域の発展にずっと関わってきました"」


絵里「"更に当時の学院は音楽学校という側面も持っており"」



雪穂「すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」



絵里「"アーティストを目指す生徒に溢れ、非常にクリエイティブな雰囲気に包まれていたと言います"」



雪穂「すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」ガクッ



絵里「"そんな音ノ木坂ならではのーー"」




雪穂「わぁっ!!体重増えたぁ!?」ガバッ!





絵里「・・・・・」


亜里沙「・・・・・」




ひかり「・・・おい・・・」





雪穂「あ・・・すいません・・・///」


亜里沙「・・・・・」









絵里「・・・ごめんね?退屈だった?」



雪穂「いいえ!お面白かったです!後半すごい引き込まれましたぁ!」アセアセ



ひかり「・・・眠気にか?」シラーッ



雪穂「・・・ッ!ひかりさん・・・!///」カーッ///





絵里「オープンキャンパス当日までに直すから、遠慮なく何でも言って?」







亜里沙「亜里沙はあまり面白くなかったわ・・・」ガタッ



ひかり「ん?」



雪穂「ちょっとぉ・・・!?」アセアセ







亜里沙「なんでお姉ちゃん、こんな話しているの?」



絵里「・・・学校を廃校にしたくないからよーー」



亜里沙「私も音ノ木坂はなくなって欲しくないけど・・・でもーー」











亜里沙「これがお姉ちゃんのやりたいこと?」



絵里「・・・!」






ひかり「・・・だそうだが?絢瀬?」



絵里「・・・そぅ・・・ありがとう・・・」スタスタ



ガチャッ


バタンッ









亜里沙「・・・お姉ちゃん・・・」



ひかり「ありゃだいぶ堪えてるな」



雪穂「あわわ・・・!」アセアセ













ひかり「・・・絢瀬妹」



亜里沙「え?は・・・はい?」








ひかり「話は変わるが、お前に一つ頼みがある」


ひかり「お前にしかできないことだ」



亜里沙「なん・・・ですか?」











ひかり「・・・μ'sに会いたくはないか?」













ーー翌日 生徒会室ーー




絵里「嫌でしょう?自分の学校が廃校になったら」



希「・・・それはそうやけど・・・廃校をなんとか阻止しなきゃって、無理しすぎてるんやない?」




絵里「そんな・・・無理なんて・・・」



希「・・・えりちも頑固やね」



絵里「私はただ、学校を存続させたいだけ・・・」



希「・・・・・」




ガチャッ



ひかり「だからダメだと言っているんだがーー」





希「・・・?ひかりちゃん?」



絵里「・・・!あなた・・・!」





ひかり「まぁ今のお前にそう言っても伝わらないだろうな」






絵里「・・・何の用ですか?」




ひかり「・・・・・」スタスタ





絵里「・・・?」



ひかり「絢瀬・・・頼みがある」














ーー廊下ーー




穂乃果「おねがいします!」



絵里「・・・私にダンスを?」



穂乃果「はい!教えていただけないでしょうか?」


穂乃果「私たち、うまくなりたいんです!」








絵里「・・・・・」スッ



海未「・・・・・」


ひかり「・・・・・」












ひかり『お前はそう言って、全ての他人を見下すつもりか!!?』












絵里「・・・わかったわ」



穂乃果「本当ですか!?」



絵里「あなたたちの活動は理解できないけど、人気があるのは間違いないようだし・・・引き受けましょう」



海未「・・・!」






絵里「でもやるからには私が許せる水準まで頑張ってもらうわよ!」


絵里「いい?」





穂乃果「・・・!はい!ありがとうございます!!」







にこ「・・・嫌な予感しかしない・・・」






ひかり「・・・・・」スタスタ



絵里「・・・何?」




ひかり「・・・ありがとう、絢瀬」




絵里「・・・ふん」スタスタ








希「ふふっ・・・星が動き出したみたいや・・・」












ーー屋上ーー



凛「どわぁぁぁっ!?」バタン!



ことり「あぁ・・・!」


花陽「凛ちゃん・・・!」



凛「いった〜い!」



絵里「全然ダメじゃない!よくこれでここまで来られたわね!?」



ひかり「・・・すまない・・・絢瀬」



凛「昨日はバッチリだったのに〜!」







絵里「基礎ができていないからムラが出るのよ」


絵里「足開いて」




凛「・・・こう?」スッ





絵里「ふっ!」グイッ


凛「ゔぎっ・・・!?」



凛「いたいにゃあぁぁっ!」




絵里「これで?少なくとも足を開いた状態でお腹が床につくようにならないと!」



凛「えぇぇっ!?」



絵里「柔軟性を上げることは全てにつながるわ、まずはこれを全員できるようにして」


絵里「このままだと本番は一か八かの勝負になるわよ!」




にこ「・・・嫌な予感的中・・・」







ひかり「ははは、これは園田以上の鬼教官の登場かな?」



にこ「・・・ちょっと!あんた言い出しっぺでしょ!?何とか言ってやってよ!」ヒソヒソ









ひかり「いや、私は絢瀬の言っていることを全面的に支持する、あいつは何一つ間違ったことは言っていない」



絵里「・・・・・」



ひかり「さすが幼い頃とはいえプロの場を経験しただけはある、恐れ入ったよ」





にこ「あんた・・・!他人事だからって・・・!」



ひかり「失敬な、そんなふうに見てたのか?」





ひかり「・・・そうだな、たまには私も参加しよう」











ことり「ふっ!うぅ・・・」ベターッ



穂乃果「おぉ!ことりちゃんすごい!」



ことり「えへへ♪」






ひかり「・・・今のところできているのは南だけか・・・」ベターッ



穂乃果「おっ!ひかりちゃんも!」



ひかり「まぁな、だが最近デスクワークばかりだったからやはり少し鈍っているようだ」








絵里「関心してる場合じゃないわよ!みんなできるの!?」


絵里「ダンスで人を魅了したいんでしょう!?」


絵里「このくらいできて当たり前!!」





凛「うぐぐ・・・!」フラフラ



絵里「あと10分!」



7人「は・・・はい!」



ひかり「・・・・・」ピシッ





絵里「筋力トレーニングももう一回しっかりやり直したほうがいいわ!」









絵里「ラストもうワンセット!!」









花陽「うぅ・・・うぁぁ・・・!」グラグラ



ひかり「・・・!いかん!!」




花陽「う・・・わあぁっ・・・!」バタン!



ひかり「小泉!」


凛「かよちん!!」タタタ




凛「かよちん大丈夫!?」


花陽「だ・・・大丈夫・・・」







絵里「・・・もういいわ、今日はここまで」




凛「えっ!?」


花陽「え・・・?」



にこ「ちょ・・・何それ!?」


真姫「そんな言い方ないんじゃない!?」



絵里「私は冷静に判断しただけよ、自分たちの実力が少しはわかったでしょう?」


絵里「今度のオープンキャンパスには学校の存続がかかっているの、もしできないっていうなら早めに言って」






絵里「時間がもったいないから」クルッ






穂乃果「待ってください!」



絵里「・・・?」




ひかり「・・・・・」







穂乃果「・・・ありがとうございました!」


絵里「・・・!」




穂乃果「明日もよろしくお願いします!!」


6人「お願いします!」



絵里「・・・・・」




ツカツカツカ




ひかり「・・・・・」ニヤッ


絵里「・・・・・」




ひかり「・・・ふっ」スタスタ





絵里「・・・・・」ギリッ











ーー放課後ーー





海未「・・・・・」スタスタ






海未「・・・ん?」





亜里沙「・・・・・」ソワソワ



海未「・・・・・」



亜里沙「・・・・・」ソワソワ








海未「・・・どうかしましたか?」



亜里沙「うわぁっ!?」ビクッ



海未「あ・・・!ごめんなさい!」






亜里沙「あぁっ!園田 海未さんですよね!?μ'sの!」



海未「え゛っ・・・!?」



亜里沙「・・・!」キラキラ






海未「いえ!・・・ひ・・・人違いです・・・!」






亜里沙「え・・・?」シュン・・・




海未「ぃぇ・・・本物です・・・」



亜里沙「ですよね!」パァァッ








亜里沙「わぁ・・・♪ここで待ってたら本当にμ'sの海未さんに会えるなんて、感激です!」



海未「え?ここで待ってたら?」







亜里沙「あ、よければこれ飲みますか?」スッ



海未「え?あ・・・」









海未(・・・おしるこ?)つおしるこ缶




亜里沙「あの・・・」



海未「・・・?」



亜里沙「亜里沙・・・μ's・・・」









亜里沙「海未さんたちのこと、大好きです!」


亜里沙「えへへ♪」ニコッ



タタタタタ




海未「・・・・・」






海未「・・・ふふっ」ニコッ


















タタタタタ





亜里沙「・・・言っちゃった・・・♪」



雪穂「よかったね、亜里沙」



亜里沙「うん♪」








ひかり「・・・どうやらうまくいったようだな」スタスタ



亜里沙「あ!ひかりさん!」


亜里沙「今日はありがとうございました!うれしかったです!」ペコッ



ひかり「とんでもない、礼を言うのは私のほうだ」










ひかり「ありがとう、亜里沙」


ひかり「これで園田もわかっただろう、自分たちも捨てたものではないとな」











ーー絵里の家ーー




亜里沙「・・・♪」つiPod




ガチャッ



絵里「亜里沙」



亜里沙「お姉ちゃん!」クルッ



絵里「・・・貸して」



亜里沙「・・・?」




絵里「・・・・・」スッ









亜里沙「私ね・・・μ'sのライブ観てると胸がカーッて熱くなるの」


亜里沙「一生懸命で・・・目一杯楽しそうで・・・!」





絵里「・・・全然なってないわ・・・」



亜里沙「・・・お姉ちゃんに比べればそうだけどーー」









亜里沙「でもすごく元気がもらえるんだ♪」ニコッ




絵里「・・・・・」












ーー翌日 屋上ーー



穂乃果「おはよー!」ガチャッ!



ことり「おはよう!」


海未「おはようございます!」



穂乃果「よしっ!がんばろう!!」グッ










絵里「・・・・・」




真姫「・・・覗き見ですか?」



絵里「・・・!いえ・・・」



凛「あぁーっ!」








ガチャッ


バタン



絵里「うわっ!?」



ことほのうみ「・・・?」




凛「にゃんにゃにゃんにゃにゃ〜ん♪」


絵里「わ・・・ちょっとぉ!」







穂乃果「おはようございます!」ニコッ



絵里「・・・・・」





ことり「まずは柔軟ですよね?」













絵里「・・・辛くないの?」



7人「え?」





絵里「・・・昨日あんなにやって・・・今日また同じことをするのよ?」


絵里「第一、うまくなるかどうかもわからないのに・・・」



















穂乃果「やりたいからです!」



絵里「・・・!」



穂乃果「確かに練習はすごくキツいです!身体中痛いです!」


穂乃果「でも、廃校をなんとか阻止したいと思う気持ちはーー」





穂乃果「生徒会長にも負けません!!」





穂乃果「だから今日もーー」


穂乃果「よろしくお願いします!!」



6人「お願いします!」



絵里「・・・・・」ギリッ



絵里「・・・・・」スタスタ



穂乃果「生徒会長!」



ガチャッ


バタン










ーー廊下ーー



♪ 挿入歌 ありふれた悲しみの果て ♪





絵里「・・・・・」スタスタ





亜里沙『これがお姉ちゃんのやりたいこと?』



穂乃果『やりたいからです!』



亜里沙『私ね・・・μ'sのライブ観てると胸がカーッて熱くなるの』


亜里沙『一生懸命で・・・目一杯楽しそうで・・・!』





絵里「・・・・・」













ひかり「よぉ」



絵里「・・・!」



ひかり「・・・また会えたな、絢瀬」







絵里「・・・・・」スタスタ









ひかり「・・・あいつらの目を見たか?澄んでいて・・・まっすぐだっただろう?」


ひかり「私たちにはまぶし過ぎたかもしれないがな・・・」



絵里「・・・・・」








ひかり「・・・あれは私たちが忘れてしまったーー」


ひかり「いや、忘れてしまおうとしているものだ」




ひかり「それが私たちとあいつらの決定的な違いでもある・・・」



絵里「・・・ッ!」








ひかり「確かに私には、あいつらのように戻る資格はない、だがーー」




ひかり「お前は違う」




絵里「・・・?」












ひかり「お前はまだ誰も傷つけてはいない」


ひかり「お前はまだその手に血を流してはいない」









ひかり「お前は・・・私のようになるべきではない、まだ間に合う」



絵里「・・・・・」












希「・・・ウチな?」



絵里「・・・!希・・・?」



希「えりちと友達になって、生徒会やってきて・・・ずーっと思ってたことがあるんや」






希「えりちは、本当は何がしたいんやろうって」



絵里「え・・・?」



希「・・・一緒にいるとわかるんよ」


希「えりちががんばるのはいつも誰かのためばっかりで・・・」


希「だから・・・いつも何かを我慢してるようで・・・!」


希「全然自分のことは考えてなくて!」



絵里「・・・!」スッ









希「学校を存続させようっていうのも、生徒会長としての義務感やろ!?」


希「だから理事長はえりちのことを・・・認めなかったんと違う!?」






絵里「・・・・・」


ひかり「・・・・・」






希「・・・えりちのーー」








希「えりちの本当にやりたいことは・・・!?」







絵里「・・・・・」






ほら!もう一回いくよー!



絵里「・・・!」




ワン!ツー!スリー!フォー!


ファイブ!シックス!セブン!エイト!




ワン!ツー!スリー!フォー!


ファイブ!シックス!セブン!エイト!




絵里「・・・・・」





ひかり「・・・すべてを吐き出して楽になれ、絢瀬 絵里」






















絵里「・・・なによ・・・」



希「・・・?」


ひかり「・・・?」







絵里「なんとかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃないっ!!!」



希「・・・!」ビクッ


ひかり「・・・・・」



絵里「私だって好きなことだけやって・・・それだけでなんとかなるんだったらそうしたいわよ!!」










希「・・・あ・・・」


絵里「・・・・・」ポロポロ








絵里「自分が不器用なのはわかってる・・・でもーー」









絵里「いまさらアイドルを始めようなんて・・・私が言えると思う・・・?」ポロポロ





絵里「・・・ッ!」ダッ!



希「あ・・・!」





絵里「・・・・・」タタタタタ





希「・・・・・」






ひかり「はぁ・・・意地っ張り・・・」









希「・・・・・」ガクッ



ひかり「・・・東條?」















希「・・・ッ・・・!」ポロポロ



ひかり「どうした?何故泣いている?」















希「えり・・・ち・・・ごめん・・・な・・・さい・・・!」ポロポロ



ひかり「・・・?」



希「うっ・・・グスッ・・・えり・・・ち・・・!」ポロポロ




ひかり「・・・・・」







スッ



希「・・・?」グスッ



ひかり「大丈夫・・・大丈夫だ」ポンポン






ひかり「あとはあいつらに任せろ」












ーー3年生教室ーー



ガラガラッ





スタスタ




ギシッ








絵里「・・・・・」







絵里「・・・私の・・・やりたいこと・・・」





絵里「そんなものーー」





スッ




絵里「・・・!」


















穂乃果「・・・・・」ニコッ












絵里「・・・あなたたち・・・」





穂乃果「生徒会長、いや・・・絵里先輩、お願いがあります!」



絵里「練習?なら昨日言った課題をまず全部こなしてーー」












穂乃果「絵里先輩!μ'sに入ってください!」


絵里「え・・・?」








穂乃果「一緒にμ'sで歌ってほしいです!」



穂乃果「スクールアイドルとして!」







絵里「・・・なに言ってるの・・・?私がそんなことするわけないでしょう・・・!?」







海未「さっき希先輩から聞きました」



絵里「・・・!」


希「・・・・・」






にこ「やりたいなら素直に言いなさいよ?」



真姫「にこ先輩に言われたくないけど?」




絵里「ちょっと待って・・・!別にやりたいなんて・・・!」



絵里「大体・・・私がアイドルなんておかしいでしょ?」











ひかり「・・・聞こえているか?絢瀬」





絵里「・・・!北河さん・・・?」





ーー廊下ーー


ひかり「・・・こっちだ」










ひかり「やってみればいいだろう?」



絵里「・・・!」




ひかり「なにもおかしいことなんてない、特に理由など必要ない、やりたいからやってみる・・・」





ひかり「本当にやりたいこととは、そういうふうに始まるのではないか?」




絵里「・・・・・」




海未「えへ・・・♪」ダキッ


絵里「・・・!」










ひかり「"常に自分の道を決めるのは、周りの人間や状況ではなく、自分自身の意思であるべき"だ」





ひかり「だから決めるんだ、自分自身で、自分がどうしたいのかを・・・!」







穂乃果「・・・・・」ニコッ



絵里「・・・!」







パシッ






絵里「・・・・・」ニコッ






希「・・・・・」グスッ



希「・・・よかった・・・えりち・・・」グスッ












ガラガラッ





ひかり「で、お前はどうするつもりだ?東條」スタスタ



希「え・・・?」










ひかり「私は知っているぞ、μ'sとは"9人の歌の女神"という意味で、その名付け親がお前であるということを」



希「・・・!」



穂乃果「え!?あの名前つけてくれたのって、希先輩だったんですか!?」






ひかり「それだけじゃない、期末試験の時に協力してくれたこと、西木野への助言、部の設立にファーストライブのための講堂使用許可の協力・・・」



にこ「・・・・・」


真姫「・・・・・」


海未「・・・・・」


ことり「・・・・・」







ひかり「今思えば、穂乃果がスクールアイドルをやりたいと私に言って来た日に、西木野のピアノの音色が屋上にいる穂乃果に届くように仕向けたのもお前だったな?東條」



穂乃果「えぇぇっ!?」




希「ひかりちゃん・・・そんなとこまで・・・」








ひかり「こうまで私たちのことを引っ掻き回しておいて、いまさら"関係ありません"はないだろう?」




希「でも・・・μ'sは9人でーー」



ひかり「私はメンバーではない、μ'sはまだ8人しかいない」







ひかり「自分の道は自分の意思で決める、それはお前にも言えることだ」




希「・・・・・」


















希「・・・9人や・・・」





希「・・・ウチを入れて・・・!」ニコッ






穂乃果「わぁ・・・♪」



ひかり「・・・ふっ」










絵里「・・・・・」スタスタ



ひかり「・・・?絢瀬、どこへ行く?」





絵里「・・・決まってるでしょう?」












絵里「練習よ!」ニコッ



7人「わぁ・・・!」






7人「やったあぁぁっ!!」



















ーーオープンキャンパス当日ーー



ザワザワ




穂乃果「みなさんこんにちは!」


穂乃果「私たちは、音ノ木坂学院のスクールアイドル、μ'sです!」




穂乃果「私たちはこの音ノ木坂学院が大好きです!」


穂乃果「この学校だからこのメンバーと出会い、この9人が揃ったんだと思います!」




穂乃果「これからやる曲は私たちが9人になって初めてできた曲です!」



ザッ




穂乃果「私たちの・・・スタートの曲です!」




μ's「聴いてください!!」



μ's「"僕らのLIVE君とのLIFE"!!」







♪ エンディングテーマ 僕らのLIVE君とのLIFE ♪











♪ 確かな今よりも ♪



♪ 新しい夢つかまえたい ♪



♪ 大胆に飛び出せば ♪



♪ O.K.マイライフ ♪





♪ 望みは大きくね ♪



♪ 背のびだってば 高く遠く ♪



♪ まぶしいあした抱きしめに行こう ♪



♪ 全部叶えよう ♪





♪ そうだよ 信じるだけで ♪



♪ ぐんぐん前に進むよ、君が! ♪






♪ 答えなくていいんだわかるから ♪



♪ 胸にえがく場所は同じ ♪





♪ 何度でも諦めずに ♪



♪ 探すことが僕らの挑戦 ♪



♪ 元気の温度は下がらない ♪



♪ 熱いままで羽ばたいてく ♪



♪ あこがれを語る君の ♪



♪ ゆずらない瞳がだいすき… ♪







♪ ダイスキ! ♪








ワー! ワー!


パチパチパチ




亜里沙「わあぁぁぁ♪」パチパチパチ








穂乃果「はぁ・・・!はぁ・・・!できた・・・!」


絵里「えぇ・・・!」






ほのえり「えへへ・・・♪」




























ひかり「・・・・・」






プルルルル・・・ プルルルル・・・





















ひかり「・・・はい、私です・・・」


ひかり「先ほどお電話をいただいていたようで、申し訳ありません」






















ひかり「・・・はい、その話については後日必ず・・・その際はそちらへお伺い致します」























ひかり「・・・はい、ではまたいずれ・・・」















ひかり「失礼致します・・・」








ツーッ ツーッ ツーッ


























♯9 report8 絢瀬 絵里 追記「歩み寄る想い」fin


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