2017-01-12 18:27:34 更新

概要

ある過去を持つ青年がブラック鎮守府の提督に着任する話です。
...あまりこういうシリアス慣れないですね...


[chapter: 0 逃げて、逃げて、逃げ続けた結果]


???「............」


ーー俺は誰かの為に生きたいなど考えた事があっただろうかーー


ーー誰かの為に何かを成し遂げようと心から思った事はあっただろうかーー


???「............」


打ち付ける雨が彼の体を、まるで責め立てる様に落ち続ける。

髪に、顔に、腕に、脚に、枝垂の様に流れるその雫が妙に心地良く、そして雨を含み、次第に重くなる衣服が己の生き方を語っているかに感じた。


???「.........そうだよな」


悩んでるという事は“自分では分かっている”のだ。

自分は一度とすら、そんな生き方はした事も、ないのだと。

考えたことがない訳ではない。感じた事が一度とすら無い訳ではない。

けれど考えようとも、感じようともしなかったのは、確かだが。


???「.........」


けれど、ただ一つ確かなのは。彼の周りに。



ーーーー

ーーー

ーー









































ーー彼の周りには無数の少女や、女性達の惨死体がある事だろうかーー

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提督「......此処が...鎮守府......」


まだ梅雨の湿気が抜けきっていない今日この頃。

ある提督が、一人。

新たな海上地区防衛基地ーー鎮守府ーーの責任者兼、司令官として着任した。

その者は、見た目からでは見る限り、少し暗い、辺りを見渡せば其処ら中にいるであろう、

それまでに、彼からは影が薄いという印象を受けた。

良く言えば、自身の意思を強く持っている者、悪く言えば、悪目立ちをする者だった。


けれど、その彼は、明らかに平凡とは程遠い人物であるのはまだこの世では誰も知らない。


提督「......ふぅ......良し...行くか......」


こんなに緊張するのは久しぶりなのだが......。

だってあれだろ!?あの...その...女の子なんだろ!?そんな無理に決まってる!

今までの「職業」には女性と関わる場面なんて......


提督「.......はぁ.....」


考えなきゃ良かった......“昔の事”

今から働かなきゃいけないっていうのに......


提督「......頑張る...!」


ぱしん!と自分の頬を叩き、気合いを入れる。

これが日頃から気分が乗らないときにする、謂わゆるルーティンの様なものなのだが。


提督「......痛い...」


......いかんせん、気合いを入れ過ぎた様です...

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鎮守府へと入って5分程経った頃。





提督「構造としては......複雑になってはいるが、逆に言えば何かしらの変化があれば、気付き易いという所か......」


提督は一歩、また一歩と足を進める。

その途中、提督はある違和感を感じた。


提督「なんだ?......あまりにも老朽化が進み過ぎていないか...?」


この鎮守府が建設されたのは三年前、稼働していたのは二年半と自分は聞いていた。

だが、それにしては......とてもではないが、そんな“短い時間しか経過していない”かと思った。

その理由としては、木製の床は軽く体重を掛けるだけで軋み、灯りの役割を果たしている筈の蛍光灯は、不気味にも途切れ途切れに点滅していた為だ。


提督「これが...鎮守府と言えるのか......。答えは、否だな」


今の現状に、笑うしかなかった。

......そういえば此処は確か...なんといったか......そうだ。


【ブラック鎮守府】


と言われていたのだったか。


提督「ブラック鎮守府か......名称が安直すぎやしないか?」


究極的に言うならば、この提督という人間には「そんな事」は関係はない。

人間関係はそこまでして大事という訳ではないのは分かってはいる、けれど。

其れは“前の職場では”であり、この超絶縦社会である軍に、今の職場はその要素を取り入れる事がより、立場上、上にも横からも下の者を“自ら排除”する可能性は減る訳なのだ。


提督「......と、こんな所で止まっている暇はないな、出来れば明日中にはここの事を出来るだけ覚えて、慣れないと......」


と、提督は歩き出す。

一瞬、ほんの一瞬の気の緩み。

まるでその機会を待っていたかの様に、“その者”は獲物の頸を取りに来る。


ドンッ!


提督「っ!?」


真横から鳴り響く轟音。

その、高速で飛来するその物体は空気を切り裂き、甲高い音を立てながら獲物の頬を掠める。

実はその時に偶然、提督は服のポケットに入れていた私物を取ろうとした際に、

立ち止まっていた。

その狩人にも予想できなかった可能性は彼を救った。だが“救われた”という事は“誰かに敵対されている”のだ。

皮肉にもその「攻撃」という行為は獲物を興奮させる事であるのを“彼女”は知らなかった。


提督「.........砲弾な......当たれば人間なんざ粉微塵なんだが......知らないのか?」


提督は砲弾が飛んで来た方向へと身を向ける。

言葉による牽制は対人戦において、三〜四番目に大事な技術である。

精神的有利は僅かながらも勝利を収める可能性を増幅させる。

其れは、別にしなくても変わりはしないぐらいの変化だ。だが、“しないよりかはマシである”。


???「.........お前は?」


提督「......普通は粗相をした者から名を名乗るのが道理じゃないのか?」


???「............」

















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