2017-04-29 04:20:18 更新

概要

やる気マイナス値の提督と艦娘たちの日常ストーリー、その4です。

今回は舞鶴でのお話がメインになります。


前書き

※以下注意

今回は少量のシリアス要素が含まれます。
書き方が今までと少し変わっています。
人物表現を分かりやすくするために、名前をつけています。



人物紹介



提督(朝神 青人)


横須賀鎮守府、第二支部の提督。

やる時はやるがモットー。そのせいで階級は未だに中佐のまま。

今回は色々あって新人提督の指導係に任命された。



新人提督


舞鶴鎮守府、第二支部に着任した少年?提督。

飛び級で提督学校を卒業したこともあり、階級はいきなり大佐から。

今作の主人公的存在。





舞鶴第二支部の初期艦。

初期艦に選ばれたこともあって、気合十分で第二支部へと向かうが・・・。






到着



青人「ここが舞鶴鎮守府の第二支部か。思ってたより小さいな」チラ



カーンカーンカーン ドドドドドドド!!



青人「あっ、まだ工事中なのね」



??「だーかーらー、身分証なんて持ってないっての!」



門番「身分証がない方は通せません。お帰りください」



??「こ、この分からず屋!木偶の坊!!」



ギャーギャーギャー



青人「あれ?この声って・・・」



青人「すみませーん!」



門番「?、この子の保護者の方ですか?」



青人「いえ。自分はこの通り、提督です」スッ



??「!、提督・・・?」



門番「こ、これはこれは。どうぞお通り下さい」



青人「ほら、行くよ」スタスタ



??「えっ、ちょ、ちょっと待って!!」タッタッタ






ドジっ子な初期艦



??「いや〜、助かりました。あの木偶の坊、ほんと融通利かなくて」ハハハ



青人「バカ。あの人たちはあれが仕事なんだよ」



青人「それより身分証持ってないお前のがどうかしてるわ」



??「むっ!! 今バカにしましたね?」



??「この私が誰だか分かってーーーー」



青人「漣。綾波型駆逐艦の漣だろ」



漣「えぇ?! 何で分かったんですか?!」



青人「提督だから」



漣「グハッ!! そ、そういえば先程もそのようなこと言ってましたね・・・」



青人「ここには新人君の指導係になるために来たんだよ」



青人「早く挨拶しに行かないと」



漣「指導係ですかー。あなたってそんなに偉いんです?」



青人「うっせ。置いてくぞ」スタスタ



漣「あっ!待ってくださいって!!」タタタ






ネガティブ大淀さん



青人「へー、やっぱ新築なだけあって中は綺麗だな」



漣「青人さん青人さん!あそこに誰かいらっしゃいますぜ!」



青人「ん?」



??「・・・」オロオロ



青人「あ、大淀さんだ」



漣「あそこって提督室の前ですよね。何してるんでしょう」



青人「・・・大淀さーん」



大淀「!」



大淀「あ、ああ・・・あなたは漣さん・・・ですね」クイ



漣「ザッツライト!いかにも、漣は漣です!」



大淀「・・・隣にいるその方は・・・すみません、どなたでしょうか」



青人「横須賀第二支部から来ました、朝神青人です」



青人「今日からお世話になります」



大淀「えっ、あなたがあの朝神中佐ですか?!」ガーン



大淀「これは失礼いたしました!何せ、ただの民間人にしか見えなかったものですから・・・」



青人「別に大丈夫ですよ。こんな格好の俺が悪いんですし」



漣「ぷふーっ!だから言ったじゃないですか!」



漣「私服はナッシングですよ、青人さん」ケラケラ



青人「うるせーな。ほっとけ」



青人「コホン。そんなことより大淀さん、提督はいらっしゃいます?」



大淀「えっ、ええ・・・いるはずです・・・」



青人「よかった。やっと挨拶できる」



漣「突撃しましょう!!」オー!!



大淀「・・・あまり歓迎されてないようですが」ボソ



青人「?、何か言いました?」



大淀「いえ、何でもありません。失礼します」ペコ スタスタ



青人「・・・」



ーーーーーーコンコン



漣「失礼します!」



漣「行きましょう、青人さん」



青人「・・・まあ、いっか」



青人「失礼します」ペコ






波乱の幕開け



提督「ようこそ。我が舞鶴鎮守府、第二支部へ」



提督「僕は貴方を歓迎します。朝神中佐」



青人「あ、ありがとうございます。遅れてすみません、ほんと」



提督「お気になさらず。待ってる間に今日の執務の殆どを終えることが出来ましたから」



青人「・・・」ジー



提督「どうかしました?朝神中佐」



青人「あっ、いえ。何でもないです」メソラシ



漣「ちょっとちょっとー!勝手に二人だけで盛り上がらないでくだーーーー」



提督「身分証を忘れてくるような間抜けに用はありません」



青人(!、えっ・・・?)



漣「ま、間抜けですと?! ご主人様、それは」



提督「確かに、僕は初期艦はどれでもいいと言いました」



漣「っ・・・!」ピクッ



青人「どれでもって、自分で選んだわけじゃないんですか?」



提督「はい。どれが来ても同じなので、本営に任せたんです」



提督「でも今になって少し後悔しています。ちゃんと選択しておくべきでした」



漣「・・・」



青人(うっわぁ、何だこの子)



提督「朝神中佐。自分はこの通り、まだまだ未熟者です」



提督「これから数日間、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いします」



青人(やばい。これまじで指導されかねないぞ・・・)






舞鶴生活スタートです



青人「あの、それで俺は何をすれば・・・」



提督「そうですね・・・これから工廠に行って新艦を建造するのですが」



提督「朝神中佐、よろしければ立ち会ってもらえませんか?」



青人「いいですよ。行きましょう」



提督「ありがとうございます。工廠はこちらに」スタスタ



青人「おい漣、行くよ」



漣「ブツブツブツ.....はっ!」



漣「何だ、青人さんですか。もう漣のことは放っておいてください」



漣「漣はいらない子だったんです。だから・・・」



青人「艦娘建造すんのに艦娘がいないでどうすんだよ」



青人「いいから早くしろ」グイ



漣「ちょっ、引っ張らないで!服が伸びるーーっ!!」ズルズルズル



ーーーーーーパタン






やっと会えた!けど・・・



青人「どれぐらい資材使うんですか?」



提督「先ずは全資材30で建造します。駆逐艦1隻じゃ何も出来ませんからね」



青人「な、なるほど」



漣「・・・」



提督「建造開始。高速建造材、投入」



妖精「ラジャー」ゴォォオオオ



漣「むっ・・・?」ピクッ



青人「きた?」



漣「・・・みたいです」



提督「24分。陽炎型駆逐艦の誰か、ですね」



青人(陽炎型か。さてさて、誰が来るかな)



??「よっと!」ヒョコ



漣「あっ、何か出てきた」



青人(おー、いきなり来るか)



提督「・・・」クル スタスタ



青人「えっ、ちょっとどこ行くんですか?」



提督「戻ります。これで今日やるべき執務は全て完了しました」



提督「陽炎型一番艦、陽炎」



陽炎「あれ、あたしの名前・・・」



提督「その力、明日からこの鎮守府のために存分に役立ててもらいます」



提督「それでは」スタスタ



陽炎「えっ、そ、それだけ?!」



陽炎「出たらびっくりさせようと思って、色々考えてたのにぃ!」



漣「あー・・・また一人、犠牲者が増えましたね」



青人「・・・」






どっちもどっち



ー 鎮守府内 食堂 ー



陽炎「もー、意味分かんない!」



漣「どーどー。落ち着きたまえよ、カゲローさん」



陽炎「ねえ、本当にあの人が司令なの?」



陽炎「あたし、この人が司令って言われた方がまだ納得なんだけど」チラ



青人「・・・」ペラ



漣「どっちもどっちですな。漣にはただの民間人にしか見えないです」



陽炎「そりゃああたしにだって、ジーンズにパーカー羽織ってるただのお兄さんに見えるけどさ」



漣「やれやれ。正装は基本中の基本ですぞ、青人さん」



青人「帽子被るの怠いし、全身白のあんなだっさい服着たくない」



陽炎「ほえー・・・そこまで言うか」



漣「提督なんですよね?あなた」



青人「まあね。見たろ、身分証」ペラ



漣「うっ、確かに・・・」



陽炎「さっきから何見てるの?」ズイ



青人「あの提督のデータ。俺何も見ないでここ来たからさ」



青人「あの人のこと何も知らないんだよね」



漣「バカなんですか?アホなんですか?」



漣「どちらでも好きな方選んで、どうぞ☆」



青人「お前も人のこと言えないだろ」



陽炎(仲いいわねぇ、この二人)






動かなきゃ何も始まらない



青人「あっ」ペラ



漣「?、何か面白いもんでも見つけました?」ワクテカ!!



陽炎「あんた・・・全っ然、懲りてないのね (呆れ)」



青人「・・・」



漣「漣にも見せてくださいヨー。超気になるんですけどー」



青人「・・・いや、何でもない」パタン



青人「そんなことよりさ、これからどうすんの?」



陽炎「どうするって言われてもねぇ・・・司令があんなんだし」



陽炎「指示があるまで待機でいいんじゃない?」



漣「はぁ・・・漣の輝かしい初期艦デビューが・・・」



漣「不幸ですな、青人さん」グデー



青人「初期艦だったら提督の側にいてやれよ」ポカ



漣「痛い‼︎ 顔はやめて〜〜っ‼︎」



陽炎「それ何か違う気がする」



青人「ったく、うちの初期艦はいつだって側にいてくれたってのに」



漣「うっ、何か漣が悪いことしてる様な気分に・・・」



陽炎「ほらー、行ってきなさいよ。初期艦なんでしょ?あんた」



漣「えー・・・だって怖いんだもん」



漣「また何か言われたらどうするんですか」



青人「知らんわ。そうやって提督と艦娘は交流していくの」



青人「いいから行ってこい」



陽炎「頑張れ漣!あたしは食堂から応援してるからねっ!」



漣「自分が初期艦じゃないからって他人事みたいに・・・!」



青人「何かあったら骨は拾ってやるよ」ヒラヒラー



漣「・・・仕方ねぇ、逝ってくるわい!」タタタ




・・・




陽炎「ふぅ、やっと行ったか。気持ちは分からなくもないけどね」



陽炎「青人・・・さんはどう思う?司令のこと」



青人「呼び捨てでいいよ」



青人「まだ初日だから何とも言えないわ。とりあえず様子見」



陽炎「ふーん。あたしは正直、かなり苦手」



陽炎「こっちに対してまるで関心がないような、そういう態度とかね」



青人(関心がない・・・か。確かにそんな感じだったっけ)



青人「俺も後で行ってみるか。新人君のとこ」






初期艦は大役



陽炎「そういえば、青人の初期艦て誰なの?」



青人「何だよいきなり」



陽炎「えー、だってさっき言ってたじゃん」



陽炎「うちの初期艦はいつだって側にいてくれたのにー、とかなんとか」



青人「まあ・・・言ったけど」



陽炎「どんな娘なのか気になるわ。漣みたいなお調子者?」



陽炎「それともクソ真面目な娘?」



青人「どっちでもない。口では上手く説明できないな」



青人「ただ初期艦てのは、提督と二人三脚で鎮守府を運営していく、大事なパートナー的存在なんだよ」



青人「だから正直、俺もあの提督は理解不能。意味分からん」



陽炎「け、結構言うわね・・・あたしも同感だけどさ」



青人「この辺から指導しないといけないんかなぁ・・・めんどくさ」



陽炎「ファイト!あたしも出来ることがあったら手伝うから!」



青人「いや、やめてくれよ。まだ何もしないからね?」






まずは様子見



漣「漣、無事食堂にただいまです!」



陽炎「あ、帰って来た」



青人「何で戻ってくるんだよ。一緒にいろって言っただろ」



漣「いや〜、面目ねえです。でもやっぱキツいっすわ・・・」



陽炎「で、どうだったの?また何か言われたとか?」



漣「うーん、何て言うか・・・漣のことまるで見ようとしないんですよね、あの人」



漣「興味関心とかそういう以前に、漣をここにいる者として認識していないような」



陽炎「無視されたってことね。要は」



漣「ま、まあ・・・簡単に言えばそんな感じっすね。はい」



青人「・・・」



漣「だから漣はもう嫌です!漣は青人さんの隣に行きます!」タタタ



青人「・・・は?いやいや、俺お前の提督じゃないんだけど」



漣「そんな細かいこと気にしないでいいんすよ〜」アハハ



青人「細かくねーわ!むしろ超大事なことだろ!」



陽炎「・・・青人。どうするの?」



青人「ん?ああ、さっきも言ったでしょ。まだ様子見だよ」



青人「ただ、俺も少し聞きたいことがあるから」



青人「今度は俺が行ってくる」






色んな意味での敗北感



青人「あー、気が重いな・・・」スタスタ



青人「だいたい俺に指導係とか向いてなさすぎるんだって」



青人「誰だよ、俺なんかを指導係に推薦した奴」



コンコン



青人「失礼します」ガチャ



提督「どうかされました?朝神中佐」カリカリ



青人(わー、お仕事中だったー・・・)



提督「申し訳ありません。すぐ片付けますので」



青人「い、いえ。そんな急がなくても大丈夫ですから」



青人「出直してきます」



提督「終わりました。どうぞ、お掛けください」トントン



青人(早すぎない?!)



提督「もう少々お待ちを。ちょうどお湯が沸いた所です」



青人「あっ、はい」






意外な事実



提督「すみません、お待たせしてしまって」



青人「全然大丈夫です。暇ですから」アハハ



提督「敬語なんて使わなくて結構ですよ。あなたは今、僕の指導係です」



提督「階級なんて忘れてください」



青人(うわぁ・・・めっちゃ大人じゃん。やり辛・・・)



青人「コホン。じゃあ、遠慮なく」



青人「俺の荷物ってもう届いてるよね?」



提督「はい。荷物は全て、部屋に運んであります」



提督「ちょうどこの部屋の隣です」



青人「そ、そう・・・了解」



提督「明日から本格的に鎮守府を運営していくつもりです」



提督「何か自分に不手際があった際は、その時はどうかよろしくお願い致します」ペコ



青人「いや、見てた感じ教えるところとか何もなかったよ」



青人「何で俺なんかが指導係に選ばれたのか謎ってぐらいに」



提督「僕がお願いしました。朝神中佐の元で研修したい、と」



青人(あ、そういえば大規模作戦前にそんな風なこと大淀さんが言ってたわ)ズーン



青人「・・・何で俺だったの?他にもっと優秀な提督いたでしょ」



提督「単純に興味があったからです」



青人「興味・・・?俺に?」



提督「ええ。" 姉 "に敗北を与えた提督がどんな人物なのか」



提督「どんな指揮を執って、姉が率いる艦隊を打ち破ったのか」



青人「!、やっぱそうだったんだ」



青人「大佐はあの舞督の・・・」



提督「はい。ご存知の通り、" 矢代 零 "は僕の姉です」






立場逆転



青人「兄妹揃って提督か。すごいな」



提督「それほど難しいことではありませんよ」



提督「提督になるための資質。これさえ持っていれば誰でもなれます」



青人「資質ねぇ・・・なんだっけ?」



提督「妖精と最低限の交流ができ、且つその人物の人間性等から導き出される提督指数」



提督「この2つが提督になるために必要な資質とされています」



青人「・・・まじか。初めて聞いたぞ俺」



提督「これは一般的に公開されていない、大本営の機密事項ですから」



青人「えっ、それ俺に言っちゃって大丈夫なの・・・?」



提督「問題ありません」



青人(おい、どこから湧いたその自信)



提督「一般的とされているのは、提督学校での筆記科目と実技の評価・・・でしょうか」



提督「まあこれも問題ないでしょう」



青人「そ、そうだな。そこは出来て当たり前のことだし」メソラシ



青人(お情けで卒業させてもらった、なんて口が裂けても言えない・・・)






1日の終わり



青人「明日から本格的に運営してくって言ってたけど、具体的にはどうやってくの?」



提督「そこはもう考えてあります」スッ



提督「先ずあと2隻、艦娘を建造。その後、鎮守府近海の哨戒組と遠征組の2グループに分けます」ペラ



提督「哨戒組は決められた時間で交代。遠征組はここから本営まで長距離航海」



提督「しばらくはこの案でローテーションを組むつもりです」



青人(めっちゃ考えてたー・・・俺なんか全部叢雲と一緒に考えてたのに)ズーン



青人「い、いいと思うよ。うん」



提督「ありがとうございます」



青人(ほんと俺が来た意味だよなぁ、これ。部屋戻ってゲームでもしてよ)スタッ



青人「じゃあ俺戻るね。何か疲れちゃったし」



提督「夕食は食堂で好きな時間に摂れますので」



提督「あとシャワーも部屋に完備されてます」



青人「りょーかい。ありがと」スタスタ



青人「・・・あっ、そうだ」



青人「漣なんだけどさ、一応あいつ初期艦なんでしょ?」



提督「はい。そのようですね」



青人「最初は初期艦と一緒に色々考えていった方がいいと思うよ」



青人「俺もそうだったからさ」



提督「・・・」



青人「お疲れー」スタスタ



ーーーーーーパタン



提督「・・・」



提督「艦娘の存在価値・・・それは唯一、深海棲艦に対抗できる兵器であるということ」パタン



提督「あの化け物共を殲滅できる、その存在もまた化け物の様なものです」



提督「・・・馴れ合いは不用ですよ。朝神中佐」グシャ






コンビニって便利だよね



青人「フゥ.....疲れた。腹も減ったし」スタスタ



漣「遅いお戻りでしたねー、青人さん」



陽炎「おかえりー」モグモグ



青人「なんだ、まだいたんだ」



陽炎「何かお腹空いちゃって。青人も食べたら?」



漣「うまうまですよ、このカレー」パクパク



青人「・・・あー、無理だ。俺シーフードは食えんのよ」



漣「はぁ?! なに小学生みたいなこと言ってんすか‼︎」



陽炎「でも今日はカレーしかないって」



青人「じゃあいいや。コンビニで何か買ってくるから」



漣「むっ!漣も行きたいっすコンビニ!」



陽炎「あたしも!」



青人「こんな時間に外出したら矢代くんに怒られるんじゃね?」



青人「俺知らねーからな」



漣「大丈夫でしょー。だって青人さんいるし」



陽炎「そうそう。ちゃんと手繋ぐからっ!」



青人「そういう問題じゃねぇ・・・」






やっぱ押しに弱い



漣「はーやーくー!遅いですよー!」



青人「ちょっと待てって」ゴソゴソ



青人「財布・・・うわ、あんま金入ってねぇ・・・」



陽炎「いい部屋ね、ここ。羨ましいわ」



青人「隣提督室だぞ。いいわけないだろ」



陽炎「あっ、そういえば」



漣「青人さん青人さん。漣、ハーゲンダッツが食べたいっす」



陽炎「あー、漣だけズルい!あたしにも何か買ってよね!」



青人「おい、何か買ってやるなんて一言も言ってないぞ」



漣「はい?こんな可憐な美少女2人がお願いしてるのに?」



青人「知らん。ワガママ言う奴は置いてくもん」スタスタ



漣・陽炎「!!」ダダッ



漣「逃がしませんよ!」ガシ



陽炎「あたしたちも連れて行きなさい!」



青人「・・・」



青人「ハァ.....行くか」



漣「さっすが青人さん!漣、話の分かる方は好きですぜ☆」



陽炎「レッツゴー!」



青人(金出さなきゃ・・・絶対足んねーわこれorz)






聞かないふりも時には大切



漣「おー、もうすっかり夜ですなぁ」



陽炎「夜の外出って何かドキドキするわね・・・」



漣「それ分かる!」



青人「あんまはしゃぐなよ。頼むから大人しくしててくれ」



衛士「お出かけですか?」



青人「え、ええ・・・ちょっとコンビニまで」



衛士「・・・あちらの艦娘も?」



青人「どうしてもって聞かないんですよ。俺から後で大佐に言っておきますんで」



衛士「お気をつけて。夜道は危ないですから」



青人「ありがとうございます」ペコ



漣「青人さーん。あんまり遅いと置いてっちゃいますよー?」



陽炎「おーそーいー!」



青人「うるせーな。今行くわ」スタスタ



 「お気楽なもんだよなぁ、提督ってのも」


 「羨ましいぜほんと。あんなガキに務まるなら俺にだって出来るだろ」


 「今度一緒に受けに行くか。大本営に」


 「おっ、いいなそれ!」



青人「・・・」



陽炎「?、どうかしたの?」



青人「・・・何でもない」



青人(聞かなかったことにしよ)






艦娘の思うこと、提督の思うこと



店員「ありがとうございましたー」



青人「1000円オーバーしたし・・・最悪」



漣「いやー、さすがコンビニ。実に便利なお店でしたな」



陽炎「あれ?そういえばあたしたち、コンビニ来るの初めてなのに」



陽炎「何でコンビニのこと知ってたんだろ・・・」



青人「艦娘ってのはそういうもんなんだろ。多分」



漣「説明になってないっす先輩」



陽炎「ふーん・・・不思議ね。艦娘って」



漣「漣は別に、そこいらにいる人たちと変わらないって思ってますよ」



漣「こうやって話も出来て、歩けて、コンビニで買い物だって出来るんです」



陽炎「それもそっか。深海棲艦と戦えるってこと以外は、何ら変わらないかもね」



漣「青人さんはどう思います?提督として、その辺の認識は」



青人「・・・ん?」



漣「ん?じゃないですよ!聞いてなかったんすか?!」



漣「漣、割と真面目に話してたんですけど!」



青人「あー、聞いてたよ。俺もそう思ってる」



漣「!」パァァ



漣「さっすが、分かってらっしゃる。それでこそ漣が認めた提督ですわ!」ハハハ



陽炎「やれやれ。相当気に入られたみたいよ、あなた」



青人「・・・」



陽炎「ま、あたしも嫌いじゃないわ」



青人「おい・・・あんま漣に影響されんなよ?」



青人「俺がここにいるのはあくまでも指導係としてなんだから」スタスタ



陽炎「クスッ.....あたしが出てきた時、あなたがいてくれてよかった」タッタッタ






指導係の苦悩



ーーーーーーパタン



青人「あー、疲れた・・・明日からどうすっかなぁ」



漣「頑張るしかないっしょー。色々お先真っ暗ですけども」



漣「うわっ、これうっま‼︎」モグモグ←アイス



陽炎「何か聞いてるんでしょ?司令から」ボリボリ ←ポテチ



青人「部屋戻れよお前ら。ここ俺の部屋だし」



漣「細けえ男はモテませんぜ先輩☆」



青人「殴るよ?そろそろ」



陽炎「いいじゃない別に。まだ艦娘もあたしたちしかいないんだし」



青人「あっ、そういえば明日2人増えるぞ。矢代くんが言ってた」



漣「また犠牲者が増えるのか。危険ですゾ、青人さん」



青人「俺に言うなよ。お前も少しは矢代くんと話せ」



青人「初期艦の仕事なんもやってねーじゃん」



漣「無理ですって。漣、あの人苦手です」



漣「陽炎だってそう言ってたじゃないっすか」



陽炎「まあ・・・否定はしない」メソラシ



青人(もう帰りたい)






就寝



AM 1:15



漣「ふぁ〜あ・・・漣、どうやらお眠の時間みたいです・・・」



陽炎「あたしも・・・」



青人「ここで寝るなよ?寝るなら自分の部屋で寝ろ」



漣「o( _ _ )o...zzzzzZZ」スピー



陽炎「スヤァ.....zzZ」



青人「おい!!」



青人「っと、隣提督室だった。やっべ」



青人「・・・もういいや。床で寝とけバカ共」ファサ ←毛布



青人「俺も寝よ。ちょっとだけアニメ見てから」



ーーーーーーパチッ






立場逆転 その2



ピピピピピピp カチッ



青人「・・・もう6時か」



青人「いつもなら叢雲が起こしに来てくれるけど」チラ



漣・陽炎「スヤァzzZ」



青人「ハァ.....おら、起きろお前ら」



陽炎「うーん・・・まだ6時じゃないの・・・」



青人「朝礼だ朝礼。遅刻しても俺知らねーからな」



陽炎「眠い・・・あと身体中が痛い」ムクリ



青人「だから言っただろ」ゴソゴソ ←着替え探し中



青人「漣も起こしてやれよ」



陽炎「はーい・・・」



青人(完全に立場逆転だなこりゃ。叢雲、いつも済まん・・・)






1日の始まり



漣「眠いンゴ・・・」ボッサ ボッサ



陽炎「時間なかったから仕方ないけど、すごい寝癖よあんた」



陽炎「服もシワ寄ってるし・・・ほら、こっち向いて」



大淀「皆さんおはようございます」ペコ



明石「おはようございまーす」



青人「あれ、明石さんいたんすね。気が付かなかった」



明石「初めまして。横須賀鎮守府の提督さん」



明石「こちらでもこの明石を何卒、宜しくお願いしますね」



青人「はい、こちらこそ」



ーーーーーーガチャ



提督「・・・」スタスタ



陽炎「!、やばっ」



陽炎「シャキッとしなさい漣。来たわよ」



漣「ムニャ.....ナニが来たって・・・?」



青人「いつまで寝惚けてんだアホ」バシッ



漣「痛い⁈ 」






四隻と2人



提督「・・・四隻、全艦確認」



提督「おはようございます、朝神中佐」



青人「お、おはよ」



提督「今日の予定は昨日お話しした通りです」



提督「マルキュウマルマルに工廠に来て下さい。以上」スタスタ



青人(えっ、もう終わり?はっや・・・)



明石「可愛くないわねぇ、ほんと」



明石「あれで13歳ってんだから、世の中どうかしてるわ」



大淀「・・・」クイ



陽炎「ねえ青人、今日の予定って結局何なの?」



陽炎「あれだけじゃ全然分からないんだけど」



青人「うーん・・・とりあえずあと2人建造するらしいから」



漣「漣の出番キタコレ!任せなさい!」



漣「ものすっごい強い艦娘建造しちゃいますから!」ハハハ



青人「9時ぐらいに工廠行けばいいんじゃね?多分」



明石「さっすが横鎮の提督、手慣れてますね」



青人「いや、全然ですよ。いつもは秘書艦と一緒にやってますから」



青人「そういえば秘書艦て誰がやんの?矢代くんだけじゃ大変でしょ、いろいろ」



陽炎「秘書艦かー。あたしは無理」



漣「漣も無理ですぜ」



青人「おい」



大淀「私はまだ仮配属なので」



明石「右に同じく」



青人「えぇぇ・・・」



漣「まー、ご主人様なら大丈夫っしょー。それより飯にしましょ飯に」



陽炎「言い方言い方!朝ごはんでしょ!」



明石「私は工廠に寄ってから行きますので。失礼します」



青人「・・・」



大淀「・・・深刻そうなお顔をされてますが。朝神中佐」



青人「そりゃなるでしょ。よくないもん、こんなの」



大淀「提督のことですね」クイ



青人「明らかに艦娘のこと嫌ってるよ。あれ」



青人「何があったか知らないけど、このままじゃダメだな」



大淀「・・・どうする気ですか?」



青人「分からん。だいたい艦娘を嫌ってる奴を提督にした本営が悪い」



青人「あとで文句言ってやろ」



大淀「あの、あなた指導係ですよね・・・?」






誰にだって好き嫌いはある・・・よね?



ーー 食堂 ーー



漣「さーて、飯だ飯!行くぞカゲロー!」タタタ



陽炎「そんな慌てなくても、朝ごはんは逃げないっての(呆れ)」ハァ



青人(また俺の食えないやつだったらどうしよ・・・)



??「あっ、皆さんおはようございます!」



漣「およ?見ない顔ですね」



陽炎「ほんとだ。艦娘?」



伊良子「はい、給糧艦の伊良子です」



伊良子「本日付で舞鶴鎮守府第二支部に配属になりました」



青人「へー、ここは伊良子さんなんだ。うちは間宮さんなんだけど」



伊良子「よ、よろしくお願いします!」ペコ



伊良子「朝食はもう出来てますので、もう少しお待ちを。今運んできますから」タッタッタ



青人「そんな急がなくていいっすよー」



漣「青人さん青人さん、給糧艦て何です?」



青人「ん?まあ、簡単に言えば食べ物を運ぶ船?的な感じかな」



陽炎「なるほど。確かに運んでるわね」



陽炎「あたしたちの朝ごはん」



漣「ほぅほぅ。青人さんにしては分かりやすい説明でしたな」



青人「まじで殴るぞお前」



伊良子「お待たせしました!」コト



漣「キタコレ!いっただっきまーす!」



陽炎「艦娘になって初めての朝食ね。いただきます」



青人「・・・」



青人(はぁ・・・また食えないやつやん・・・)



漣「?、お腹でも痛いんですか?青人さん」ウッマ!!



青人「いや、俺魚介系は基本食えないんだよ」



陽炎「えー?こんなに美味しいのに?」モグモグ



漣「で、でた〜〜〜w w w 好き嫌い多すぎて食べる物がない奴〜w w w w」



青人「黙れ」ベシッ



漣「グハッ!少女相手に手加減なしとは・・・」



陽炎「魚介系全部無理ってこと?」



青人「食えるのもあるよ。秋刀魚とか鯵とか」



青人「ただ食えない物の方が多いってだけ」



陽炎「ふーん、じゃああたしが食べたげる!」スッ



漣「ああっ!抜け駆けは卑怯ですぞ!」



陽炎「早いもの勝ちよ。悪いわね」



漣「ぐぬぬ・・・」



青人(俺としては非常にありがたい)






食後の雑談タイム



青人「あんま腹に溜まんなかったなぁ・・・」



漣「好き嫌いする青人さんが悪いのデス」



漣「めちゃ美味しかったのに」



陽炎「普段はどうしてるの?まさか、いつもこうしてる訳じゃないわよね?」



青人「いつもは俺の食えない物を、全部把握してる秘書艦様に作ってもらってるよ」



漣「ひえー、青人さんの秘書艦て大変そう(小並)」



青人「否定はしない」



陽炎「・・・秘書艦・・・か。でも何かそれだけじゃない気がする」



陽炎「直感だけど」



漣「?、どゆこと?」



陽炎「人の好き嫌いを全部把握するって、長い時間ずっと一緒にいないと出来ないことよ」



陽炎「でしょ?」



青人「まあ・・・それなりに付き合いは長いんじゃね。うん」



漣「ほぅ、それは興味深いですな」



漣「ちなみにその子の名前を伺っても?」



青人「叢雲。お前と同じ初期艦だよ」



漣「なんですと⁈ 」



陽炎「そういえば、初期艦て提督が自分で選ぶのよね?」



青人「うん。本来はね」



青人「ただ例外もいるぞ。矢代くんとか」



漣「ショックですわー。気合い入れて大本営からすっ飛ばしてきたのに・・・」



陽炎「気にしない気にしない。あたしたちにはとっても頼り甲斐のある指導係様がいるんだから!」



青人「あんま期待されても困るんだが」



漣「ほんと頼みますぜ青人さん。漣、このままじゃ不安で夜も眠れないっす!」



青人(知らん)






まあもう知ってるし、多少はね?



ーー 工廠 ーー



提督「さて、それでは建造を開始します」



提督「二隻同時建造。投入する資材量は昨日と同じです」



妖精「ラジャー!」ゾロゾロ



陽炎「うわっ、何あの小さいやつ」



漣「妖精さんですぜ、カゲローさん。あの子らが艦娘を建造するんすよ」



陽炎「へー・・・」



提督「高速建造材、投入」



ゴォォォオオオオ!!



陽炎「?!、燃えてない?!」



漣「あれは高速建造材。文字通り、高速で艦娘を建造することができます」



漣「カゲローが建造された時もこれ使ってましたよ」



陽炎「そ、そうなんだ・・・」



青人(ほー、今のは少し初期艦ぽかった。少しだけだけど)



漣「むっ、出てきますぜ」ピクッ



ガコン



??「よいしょ。あら、出迎えかしら」



五十鈴「五十鈴です。水雷戦隊の指揮ならお任せ、全力で提督の勝利に導くわ」



五十鈴「よろしくね」



陽炎「本当に中から人が出てきた・・・」



漣「しくよろっす!」



青人(五十鈴か。いいね)



青人「さてさて、あと1人は誰が来るかな」



提督「・・・」



ガコン



??「はっ!」タタタ



朝潮「朝潮型駆逐艦一番艦、朝潮です!よろしくお願いします!!」



漣「これはこれは、また元気のいい子が出てきましたな」



陽炎「あたしと同じ一番艦だ!よろしく!」



青人(あれ、朝潮ってこんなに小さかったっけ・・・)



提督「建造終了。これより鎮守府の運営を開始します」






第二支部、始動



提督「漣、陽炎の両艦は出撃準備を」



提督「交代で鎮守府近海の哨戒任務に出てもらいます」



漣「!、りょ、了解っす」



陽炎「はーい」



提督「五十鈴、朝潮の両艦は大本営まで行って遠征任務を」



朝潮「了解しました!この朝潮、司令官のために全力を尽くします!」ビシッ



五十鈴「おっけー。任せて」



提督「・・・以上です。それでは各艦、鎮守府のために動いてください」スタスタ



青人(いよいよ運営開始か。俺も何か手伝わないとな)






暇が実際一番辛かったりする



青人「矢代くん、何かやることある?」



提督「いえ、朝神中佐の手を煩わせる様な事は」



青人「そ、そう・・・分かった」



青人(何か手伝おうと思ったけど、やることないわこれorz)



提督「・・・」カリカリ ←書類整理中



青人(邪魔しちゃ悪いし、どっか行ってよ)スタスタ



青人「じゃあ俺、通信室行ってるね」



提督「了解しました」




・・・




青人「やることないっす。何か手伝うことないですか?」



大淀「私に言わないでくださいよ・・・」



青人「だって暇なんすもん」



大淀「ハァ.....指導係なら、提督の側にいるべきなのでは?」



青人「いや、必要ないわ。教えること何もないから」



青人「ほんとすごいと思う。秘書艦もいないのに」



大淀「だからって私のところに来られても、何もありませんよ」



青人「えー・・・」



大淀(この人、本当に提督なのでしょうか・・・?)






哨戒任務 side



漣『鎮守府近海、異常なしっすねー』



漣『燃料と弾薬が底尽きそうなんで、一旦帰投しますわ』



大淀「了解。補給の準備は済ませてありますので」



大淀「帰投したら陽炎さんと交代してください」



漣『ほーい』ピッ



大淀「こちらの方面は異常なしっと・・・」カリカリ



青人「次は陽炎の番すか?」



大淀「はい。交代で哨戒任務に当たれとのことですので」クイ



青人「交代かぁ・・・1人より2人で行った方がいい気もするけど」



大淀「それは私にではなく、提督に言ったらどうですか?」



青人「いや言えないでしょ。指導係って言っても俺のが階級下なんだから」



大淀「何のための指導係ですか、まったく」ハァ



青人(それはこっちのセリフだわ)



陽炎『あーあー!聞こえてる?』



大淀「ええ、聞こえてます」



陽炎『漣が帰投したわ。次、あたしが出るから』



大淀「お気をつけて。何かあったら直ぐにこちらに報告を」



陽炎『了解!』ピッ



大淀「・・・」カリカリ



青人(あー、暇だ。部屋戻ってよ)スタスタ



青人「んじゃ俺戻るんで。お疲れっす」



ガチャーーーーパタン



大淀「・・・」カリカリ



大淀「フゥ.....朝神中佐、少しお聞きしたいことがーーーー」



ーーーーーーシーン



大淀「・・・」ピキッ



大淀(なぜ大本営の私は、彼をあそこまで評価しているのでしょう・・・)



大淀「私には理解できません。まあ、理解もしたくありませんが」カリカリ






初出撃を終えて



青人(つい何となくでドックに来てしまった・・・)



漣「あっ!青人さーん!」タタタ



漣「漣、無事帰投しましたぜ!」ドヤァ



青人「・・・おう。お疲れ」



漣「いやー、何か楽勝でしたわ」



漣「正直まだ艦娘になって間もないし、実戦は不安だったんすけど」



漣「やっぱ漣って優秀だったみたいっす」ガハハ



青人「あんま調子乗んなよ。慢心はどうたらって何処ぞの空母も言ってるだろ」



漣「?、どなたですかそれ」



青人「コホン.....なんでもない」



漣「まあこの調子でどんどん練度上げて、そのうち戦艦の首でも持って帰ってきますから」



漣「見ててくださいね☆」



青人「駆逐艦の火力で戦艦沈められるかアホ」バシッ



漣「痛い‼︎ ちょ、だんだんツッコミ強くなってきてません⁈」






緊急!



青人「あー、腹減った。食堂で何か食ってこよ」



漣「むっ、漣も行きたい!てか行く!」



青人「お前まだ出撃あるだろ。ここで待機してろって」



漣「大丈夫です、まだ陽炎が戻ってくるまで時間ありますから」



漣「参りましょう!」



青人「ハァ.....本当に大丈夫かよ」




館内アナウンス「緊急、緊急。駆逐艦漣、至急提督室まで来てください。繰り返しますーーーー」




青人「!」



漣「およ?これは淀さんの声ですな」



青人「何か呼ばれてんぞお前。行って来いよ」



漣「えー・・・」



漣「なら青人さんも一緒に来てください」グイ



青人「は?おい、服引っ張るな」



漣「緊急って言ってたんすよ?緊急って」



漣「提督として、ここは青人さんも行くべきだと思います(真顔)」



青人「グッ.....分かったよ」



青人(急に真面目な顔になるのやめてほしいわ・・・)






大佐の采配



ーーーーーーガチャ



青人(あ、ノックするの忘れてた)



漣「失礼します!この漣をお呼びでしょうか!」



大淀「ああ、来ましたか・・・」



青人「何かあったんすか?緊急だとか言ってましたけど」



提督「いえ、大したことではありません」



提督「哨戒中の陽炎が敵潜水艦の魚雷で大破、航行不能になったとの通信が入ったそうです」



青人・漣「!!」



青人「まじかよ。普通に緊急事態じゃねーか・・・」



提督「そこで」



提督「これより駆逐艦漣には、その敵潜水艦隊を撃滅しに向かってもらいます」



漣「ば、場所は?陽炎は無事なんすよね?」



青人「ちょっと待って。それは流石に無理があるでしょ」



青人「装備だって潜水艦相手じゃソナーやら爆雷が必要になってくるし」



提督「・・・」



提督「場所は鎮守府近海のこのエリア。ここからそう遠くはありません」スッ



漣「・・・了解、覚えた。行ってくる!」ダダッ



青人「おい漣!!」



バタン



青人「あいつ・・・!」



提督「装備のことなら問題ありませんよ」



提督「既に両艦にはソナーを装備させています。潜水艦の発見は容易いはずです」



青人「でも・・・まだ建造されて間もないってのに」



提督「これから通信室へ向かいます。一応指示を与える側の立場ですから」



提督「失礼します」ペコ



青人「・・・」



大淀「ですから緊急だと、そう申し上げたはずです」



大淀「提督はそうは微塵も思っていないみたいですが」



青人「陽炎が大破したってことは、漣を行かせたところでどうにかなる相手じゃないだろ・・・」



大淀「どうしましょう。このままだと漣さんも危ないかもしれません」



青人「・・・」



青人「淀さん」



大淀「何か思いつきました?」



青人「いや、今すぐ舞鶴の矢代大佐に救援要請」



青人「遠征部隊でも何でもいいからこっちに回してもらおう」



大淀「!、舞鶴の・・・なるほど」



大淀「分かりました、すぐに」タタタ






優先すべきは



漣「カゲロー!助けに来たぞーっ!!」ザァァ



陽炎「!、漣・・・?」



漣「ハァハァ.....何してるんですか、そんな格好して」



漣「海のど真ん中で半裸になっても誰も喜びませんよ?」



陽炎「バカ・・・好きで半裸になってるわけないでしょ・・・」ボロッ



漣「ボロボロじゃないっすか。ほれ、曳航したげますから」



漣「さっさとこんな海域とんずらしましょう」



陽炎「何かあたしたちが悪いことして逃げるみたいな言い方ね」



陽炎「・・・ありがと」



漣「まったく、世話の焼ける艦娘です。しっかり捕まっててくださいよ」



 『駆逐艦漣、応答してください』



漣「おっと、はいはい。聞こえておりますとも」



 『周辺の潜水艦の反応は?』



漣「さっきまでは大量でしたけど、今は反応なしです」



 『そうですか。では見つけ次第、敵潜水艦隊の撃滅を』



漣「え?いや、これから陽炎と一緒に帰投するところなんすけど・・・」



 『最優先は敵潜水艦隊の撃滅です。陽炎のことは二の次で構いません』



漣「・・・はい?!」



 『僕からの指示は以上です。それでは』ピッ



漣「ちょ、ご主人様!!そりゃないっすよ!」



陽炎「漣、あまり大声上げないで。敵に見つかるわ」



漣「うぐっ、だってご主人様が・・・」



ピッ.....ピッ.....



陽炎「っ、ソナーに感あり・・・来たわよ」



漣「ああもう!しつこい!!」






間一髪!



ザァァァ.....



陽炎「1、2、3・・・やっばい、敵潜水艦の反応10超えてる」



陽炎「後ろ怖くて振り返れないから、もう少しスピード出してよ」



漣「陽炎が重過ぎてこれ以上速力出ないんすよ!!」←曳航中



漣「てか本当にそれ大破してるんすか⁈」



陽炎「人を痴女呼ばわりしといて今更何言ってんの」



陽炎「あっ、魚雷撃たれた。面舵一杯、避けるわよ!」



漣「もう無理じゃああああ!!」



ヒュゥゥゥゥ.....ズドォォオオン!!



漣・陽炎「っつ?!」←声にならない悲鳴



??「敷波さん、魚雷の処理は完了しました。2人とも無事・・・です」



敷波「さっすが青葉さん。こっちも終わったよ」



青葉(魚雷の威力が思ってた以上に強力で、8メートルほど2人を吹っ飛ばしてしまいましたが・・・)






兄妹



ーーーーーーガチャ



青人「ふぅ・・・」



提督「ああ、朝神中佐でしたか」ビシッ



青人「何とか間に合ったよ。だいぶギリギリだったけど」



提督「は?間に合った・・・?一体何の・・・」



 『あーあー、聞こえるかしら』



提督「!」



 『たった今、敷波と青葉から通信が入ったわ。2人とも無事みたいよ』



青人「ありがとうございました。敷波と青葉にもそう伝えておいてください」



 『まったく、間に合ったからいいようなものの・・・下手したら轟沈してたんだから』



提督「・・・朝神中佐。説明を」



青人「ん?このままじゃヤバいなーって思ったから、舞督に救援要請出しただけよ」



提督「なぜですか?救援要請なんて出す必要ないでしょう」



青人「いやいや、絶対ヤバかったって。無理ゲー過ぎるもん」



 『朝神中佐の判断は正しい。結果的に敵潜水艦隊の撃沈にも成功した』



提督「この哨戒エリアの担当は第二支部です」



提督「そして、敵潜水艦の撃沈はうちでも可能でした」



 『無理よ。あんた提督学校で何勉強してきたの?』


 『建造したての艦娘に、いきなり対潜哨戒やれって言っても無理に決まってるでしょう』



提督「艦娘は元は軍艦であり、その記憶も引き継いでいる」



提督「この程度の哨戒任務なんて何ら問題ないはずです」



 『はぁ・・・朝神中佐、この子に艦娘のこと一から教えてやってくれる?』



青人「え、まじっすか。今更感ハンパないんすけど」



 『悪いけど任せるわ。よろしくね』ピッ



青人(えー・・・)






見解の相違



提督「・・・」



青人(どうしよ・・・そうだ、漣と陽炎の様子でも見てこよ)



青人「コホン.....と、とりあえず2人のとこ行ってくるわ」



提督「・・・朝神中佐」



青人「?、なに?」



提督「艦娘とは元々は軍艦」



提督「艦娘は妖精の技術によって工廠で人型に建造され、唯一深海棲艦を撃沈することができる日本の最終兵器」



提督「この認識で間違いないですか?」



青人「そう・・・ね。間違ってないと思うよ」



提督「安心しました。ありがとうございます」ペコ



青人「・・・」スタスタ



ーーーーーーパタン



青人「・・・」



青人(久々に聞いたな。兵器って単語)






命令



ーー 入渠ドック ーー



青人「おっ、いたいた」



青人「お疲れさん。にしても酷い目に遭ったな」



漣「何だ・・・青人さんですか」



漣「覗きならどうぞ。今ならカゲローの全裸が無料で見れますぜ」



青人「アホ。てかまだ入ってんの?」



青人「今の陽炎ならそんな修復時間かからないはずだけど」



漣「・・・」



漣「青人さん」



青人「?、どした」



漣「・・・漣、ご主人様の命令に逆らっちゃいました」



青人「命令?」



漣「コク.....ご主人様はあの時言いました。陽炎のことは後回しにして先ずは潜水艦を沈めろって」



漣「でも漣はその命令に背いて、陽炎の救出を優先したんす」



青人「は?何だよそれ。メチャクチャだな」



漣「艦娘が提督の命令を無視する・・・艦娘として一番やっちゃいけないことです」



青人「そんなことねーよ。言うこと聞かない艦娘なんて他にいくらでもいるから」



青人「それに比べたらお前なんて可愛いぐらいだぞ?」



漣「で、でも・・・」



青人「気にすんな。お前のおかげで陽炎は帰ってこれたんだし」



青人「よくやったと思うよ。うん」



漣「グスッ.....あ、青人さんのくせに生意気ですぞ!ご主人様より階級下なのに!」



青人「残念。今は俺の方が立場的には上だから」



漣「うっ、そういえばそうでしたね」



漣「余りにも威厳がなさすぎてすっかり忘れてました☆」



青人(コイツ・・・)






平常運転



漣「ねえ、青人さん」



青人「?、なに?」



漣「青人さんの鎮守府って何人の艦娘がいるんですか?」



青人「どうだろ・・・多分100人は超えてんじゃね」



漣「ひえー、艦娘ってそんなにいたんだ」



青人「結構いるよ。最近はアメリカ艦とかイギリス艦の建造にも成功したみたいだし」



漣「ふーん。でもその艦娘たちってちゃんと日本語話せるんすかね」



青人「提督ってのは英語、フランス語、ドイツ語は最低限話せないとなれんから」



青人「その辺も問題ないだろ」



漣「おお!初めて青人さんがすごいって思えた瞬間ですわ!」



青人「・・・まあ例外もいるっちゃいるけどな」



漣「へ?何か言いました?」



青人「いや別に」メソラシ



陽炎「いや〜、超サッパリした。ちょっと長湯し過ぎちゃったかも」スタスタ



陽炎「って、あんたたち何してんの?」



青人「雑談」



漣「休憩」



陽炎「そ、そう・・・楽しそうで何よりだわ」






同じ目線で



青人「そろそろ戻った方がいいんじゃね、2人とも」



青人「陽炎の入渠も終わったことだし」



漣「えー、また行くんですかぁ・・・?」



陽炎「あたしはまだまだいけるわよ。入渠したし」



青人「昼前だしラス1行って来い。鎮守府正面ならそんな強い深海棲艦も出ねーから」



漣「むぅぅ・・・仕方ない、行って来てやりますよ」



漣「ラス1!!」



陽炎「大丈夫?勝手にラス1とか決めちゃって」



陽炎「司令に怒られるんじゃない?」



青人「いいよ。俺から矢代くんに言っといてやる」



青人「それでもし怒られたら、まあその時はその時ってことで」



陽炎「不安しかないんだけど・・・」



漣「何してるんすかカゲローさん、置いてっちゃいますよ」



陽炎「ん、今行く」



陽炎「まあとにかく行ってくるわ。それじゃ」



青人「おう。気をつけてな」



タッタッタッタ.....



青人「・・・あれ、何か横須賀にいる時とあんま変わらんぞ・・・?」



青人「それかいちいち見送る俺が変なのかね、やっぱ」スタスタ






指導係の助言



青人「腹減ったなぁ・・・そういえば矢代くんて朝飯食ったのかね」



青人「昼飯誘ってみよ」



コンコン ガチャ



提督「・・・」カリカリ



青人「失礼・・・って、またすごい量だなこれ」



提督「そうでしょうか。他鎮守府に比べたらまだまだ少ない方だと思いますが」



提督「大規模作戦に参加している鎮守府とは特に」



青人(確かに。あんなん続けてたら禿げる、絶対)



青人「・・・そうだ、陽炎と漣には正面海域の哨戒に出てもらったよ」



青人「勝手に行かせちゃって申し訳ないけど」



提督「いえ、助かりました。ありがとうございます」カリカリ



青人「・・・やっぱ1人で作業するより誰か秘書艦つけた方がいいんじゃない?」



青人「作業効率も違うし」



提督「必要ありません。言ったはずです」



提督「艦娘は兵器。ただ深海棲艦を多く沈めてくれさえすればそれでいいのです」



提督「他は何も望みません」



青人「まあ気が向いたらでいいから考えてみて」



青人「俺がここにいる間は手伝えることは何でもするから」



提督「あ、朝神中佐の手を煩わせるようなことでは・・・」



青人「おっ、もうこっち終わってんじゃん。さすが」



青人「俺よか全然早いよ。秘書艦もなしでほんとよくやるね」



提督「こんな書類整理ぐらい誰でもできます」



提督「本当にすごいのは・・・」



青人「?、なに?」



提督「・・・いえ、何でもありません」






艦娘嫌いの提督



青人「そういえば矢代くんて朝飯食った?」



青人「食堂いなかったけど」



提督「食べましたよ。ここで自炊してるので食堂に行く必要がないんです」



青人「自炊?!」



青人「まじかよ・・・料理できるのか」



提督「ええ。小さい頃から自分で作ることが多かったので」



提督「っと、もうこんな時間でしたか。すみません、気付かなくて」



青人「いや平気よ。そんなんより自炊してるってことに驚き」



青人「食堂行けばいいのに」



提督「あまり艦娘と同じ空間にいたくないので」



青人「めっちゃストレートだな・・・」



青人「てか艦娘のこと嫌いなの?そこまで言う提督も珍しいぞ」



提督「好き嫌いと言った感情は持ち合わせていません」



提督「艦娘は深海棲艦を沈めるための道具にすぎませんから」



青人「・・・そっか」



提督「どうでしょう朝神中佐、よろしければお昼一緒しませんか?」



提督「書類整理を手伝ってもらったお礼です。ご馳走しますよ」



青人「・・・」



青人「いいや。疲れちゃったから部屋で仮眠とりたいし」



青人「また今度誘ってよ」



提督「承知しました」ペコ






艦隊のただいまです!



ーーーーーーパタン



青人「ふぅ・・・ちょっと疲れたな」



青人「いつも叢雲に手伝ってもらってるからかね。いざ1人になると何か・・・」



漣「た・だ・い・ま・デス!!」タタッ



ドスッ!!



青人「ぐふっ⁈」ドサ



漣「もー、ちゃんと受け止めてくださいよー」



陽炎「元気よすぎでしょあんた・・・」



漣「わはは!漣をなめたら火傷しますぜ☆」



青人「なんなんいきなり・・・てか重いわ」



漣「なんなんて、艦隊のただいまですよ」



漣「鎮守府正面海域、異常なしであります!」ビシッ



青人「お、おう・・・お疲れさん」



青人「じゃねーよ。それ俺にじゃなくて矢代くんに言う事だろ」



青人「俺ここの提督じゃないからな?」



漣「・・・あっ、確かに」ポン



陽炎「一応報告よ。ちょうど司令のところに行こうとしたら青人がいたから」



青人「はぁ・・・まあいいや。早く報告行けよー」スタスタ



陽炎「あら、行っちゃった」



漣「むぅぅ、漣の武勇伝を聞かずに行ってしまうとは」



漣「実に許されざる行為!後で突撃するぞカゲロー!」



陽炎「はいはい。司令のところに報告いってからね」






一足先にお昼休み



ーー 食堂 ーー



青人「ねっむ・・・これから毎日6時に起きなきゃいけないのか・・・」



青人「まあこれが当たり前なんだけど。いつも俺がやってないだけで」



伊良子「あっ、えっと・・・朝神さん、ですよね?」



青人「ああ、こんにちは伊良子さん」



伊良子「こんにちは。お昼ですか?」



青人「ええ、朝あまり食えなかったから腹減っちゃって・・・」



青人「もう準備とかって大丈夫ですかね?」



伊良子「大丈夫ですよ。まだ朝神さんしかいませんから」



伊良子「すぐに運んできますね」タタタ



青人(ラッキー。陽炎と漣には悪いけど、先に食っちゃお)






意気投合・・・?



伊良子「お待たせしました。生姜焼き定食です」



青人「あざす!」



青人(食えるやつでよかった・・・)パク



伊良子「ど、どうでしょう。お味の方は」



伊良子「魚貝系が苦手って聞いたのでお肉を使ってみたのですが・・・」



青人「う、美味いっすよ。普通に」モグモグ



伊良子「本当ですか⁈ よかったです!」パァァ



青人(うん、美味い・・・美味いけど・・・)



明石「あら、朝神さんじゃないですか」スタスタ



青人「ども。お先にいただいてます」



明石「伊良子ちゃん、私も朝神さんと同じのもらえる?」



伊良子「は、はい!ただいま!」タタタ



明石「いやー、にしても人全然いないですね」



青人「まだ運営初日ですから。艦娘だってまだ4人だし」



青人「あっ、淀さんと明石さん含めたら6人か」



明石「一応私と大淀はまだ仮配属ですけど」



伊良子「お待たせしました、ごゆっくりどうぞ」コト



明石「ありがと伊良子ちゃん。いただきます」パクッ



青人「仮配属って言ってもほとんど配属されたようなものっすよ」



青人「うちの淀さんと明石さんもずっといますし」



明石「・・・ここだけの話」



青人「はい?」



明石「正直このままここに配属になるの嫌なんですよ、私」



明石「あの提督とうまくやっていける気がしないし」



青人「そ、そうですか・・・」



明石「大淀から聞きましたよ。朝神さんがいなかったら今頃あの2人、轟沈してたって」



青人「・・・」



明石「はぁ・・・すみません、さっきから愚痴ばっかで」



青人「いえ、大丈夫す。俺もここに来ることが決まった時、結構ブツブツ言ってましたから」



明石「指導係、でしたっけ。頑張ってください」



明石「私に出来ることがあったら手伝いますから」



青人「助かります・・・」






雑談タイム②



明石「ごちそうさまでした。あー、美味しかった!」



青人「めっちゃ食べますね明石さん。朝食べなかったんですか?」



明石「そうなんですよー。ずっと工廠にいると時間感覚がずれちゃって」



青人(明石さんてみんなこうなんだろうか・・・)



明石「私すっごい物弄くり回すのが好きなんですよ」



明石「艦娘の艤装はもちろん、他にも色々作ったりとか」



青人「へ、へぇ・・・なるほど」



明石「まあ大半は失敗作ばっかりなんですけどね」テヘッ



青人「勝手に作ったりしたら矢代くんに怒られますよ」



明石「いいのいいの。そしたらここともおさらばできるし」



青人「・・・」



明石「私、横須賀に興味あったんですよねー。もう埋まっちゃってるみたいで残念です」



青人「横須賀は何年も前からある鎮守府ですし、仕方ないすよ」



青人「あ、第二支部は結構最近か」



明石「そういえば朝神さんも第二支部の提督でしたっけ」



青人「ええ、まあ」



明石「かなり今更ですけど、鎮守府開けてきてよかったんですか?」



青人「大丈夫でしょ。うちには頼りになる初期艦がいますから」



青人「今は先輩もいるし」



明石「ふーん・・・」






フレンドリーなタイプ



明石「それでは朝神さん、私は工廠に戻ります」



明石「お暇でしたらいつでも来てください。私が発明してきた数々の発明品をお見せしますから」ペコ



青人「あ、はい。了解っす」



スタスタスタ........



青人「大半は失敗作ってさっき言ってなかったっけ・・・?」



青人「まあいいか。うちのバカ真面目な明石さんとは違って話しやすいし」



五十鈴「あら?そんな所に突っ立って何してるの?」



青人「!、いや、何もしてないですよ」



青人「今遠征の帰りですか?」



五十鈴「まあね。少し休憩してまた行かなきゃなんだけど」



青人「大本営まで長距離航海・・・でしたっけ」



五十鈴「そうそう。建造されたばっかで色々慣れてないのに」



五十鈴「少し艦娘使いが荒いと思わない?」



青人「うーん・・・まあ少なくともうちではさせない、かな」



五十鈴「ああ、そういえばあんたも提督だったわね」



五十鈴「面倒くさいから名前で呼ばせてもらうわ。いいでしょ?」



青人「え、ええ。どうぞ」



青人(ここの五十鈴はだいぶフレンドリーだな・・・)






小さな駆逐艦



五十鈴「へー、横須賀から。提督を指導しに?」



青人「まあ・・・成り行きで仕方なく」



五十鈴「ふーん、そうなんだ」



朝潮「五十鈴さん!」タタタ



朝潮「そろそろ遠征に出発する時間です!」ビシッ



五十鈴「はぁ・・・もうそんな時間か」



青人(うわー、朝潮ってこんな背小さかったけ・・・?)←地味に180㎝超え



朝潮「?、こちらの方は・・・」



五十鈴「横鎮の提督らしいわよ。提督を指導するために来たんだって」



朝潮「横須賀の⁈ し、失礼しました!」ビシッ



朝潮「朝潮型駆逐艦の一番艦、朝潮です!よろしくお願いします!」



青人「お、おお・・・」



五十鈴「・・・若干引いてない?」



青人「いや引いてはない」






明石工房(自称)



青人「んじゃ行ってらー。気をつけて」



五十鈴「任せなさい。たっくさん資材持って帰ってくるから」



朝潮「行って参ります!」ビシッ



ザザァァ.....



青人「・・・さてと」



青人「まーた暇になっちまったなぁ」



青人「てか漣と陽炎遅くね?ラス1行ってから何分経ってんだよ」



青人「・・・」



青人「仕方ない・・・見に行くだけ行ってみるかね」スタスタ




・・・




青人「・・・」



明石「いやー、まさかこんなに早く来るとは」カチャカチャ ←作業中



明石「提督って暇なんですか?」



青人「いや、俺が暇なだけっす。矢代くんはちゃんと仕事中ですよ」



明石「あははっ、朝神さんて面白い人だなぁ」カチャリ



青人「・・・何してるんすか、それ」



明石「これですか?ソナーの整備ですよ」



明石「先程の出撃で無茶したせいでどうも調子が・・・」



青人「壊れたってこと?」



明石「壊れたというかイカれたというか・・・あー、ダメだこりゃ」



明石「今の私じゃ直せないやつですね」ポイッ



青人「えっ、どうすんの」



明石「直せないものは仕方ありません。提督にそう言うしかないでしょう」



青人(適当すぎ・・・怒られ・・・ないか、多分)



明石「そうだ!せっかく来てくれたんだし」



明石「私が作ってきた発明品の数々、お見せしちゃいます!」



青人(だから失敗作って言ってたじゃん・・・)






予想の斜め上をいくスタイル



明石「そうですねぇ・・・先ずはこれなんかどうです?」ジャジャーン



青人「何すかこれ。メガネ?」



明石「ちっちっち。これはただのメガネではありませんよ」



青人「おお。何か便利な機能でもついてるんです?」



明石「これをかけるとですね、何と」



明石「何と!」



青人「早く言ってください。そういうのいいんで」



明石「もー、朝神さんノリ悪いですよー」



青人「ノリって・・・」



青人「コホン.....んで結局どんな機能がついてるんすかこれ」



明石「このメガネをかけて艦娘を見るとその艦娘の服が透けて見えるんですよ」ゴソゴソ



青人「・・・は?」



明石「どうです?男性にとって喉から手が出るほど欲しい代物でしょう?」ドヤァ



青人「いや、何て物作ってんすか!てか発明品てもしかしてこういうのばっか?!」



明石「おっ、朝神さんも欲しくなりました?このメガネ」



青人「いらねーよ!!」






メガネ②



明石「まあ賢明な判断です。このメガネ確かに透けるんですけど」



明石「透けすぎて "骨格" まで見えちゃうっていう欠点があるんですよ」



青人(何それ怖っ)



明石「誰が好き好んで艦娘の骨格なんて見るか!って突っ込まれちゃいました」アハハ



青人(誰にだよ・・・)



明石「うーん、他には・・・あっ、これとかどうです?」スッ



青人「またメガネ・・・もういいよ。どうせこれも失敗作なんでしょ?」



明石「ふっふっふ。と、思うじゃん?」



明石「しかし!これは割と成功した方なんです!」



青人「割とって言っちゃってるし」



青人「ハァ.....んで、これはどんなメガネなんすか」



明石「これはかけてもらった方が早いかもしれません」



明石「どぞ、かけてみてくださいな」スッ



青人「えー・・・」



明石「大丈夫です!いたって無害な代物ですから!」



青人「・・・分かりました」ソウチャク!



明石「かけたら私を見てください」



青人(何やらせる気だ・・・?)クルッ



明石「どうです?右下ら辺に数字が表示されてないですか?」



青人「数字?」



←68



青人「あー、何かありますね。68だって」



明石「おお、どうやら正常に作動してるみたいですね」



青人「何なんです?この数字」



明石「その数字は艦娘の好感度を数値化したものです」



青人「好感度・・・またキテレツな物を・・・」



明石「提督にとって艦娘から好かれているか嫌われているか」



明石「結構重要なことだと思いまして。それで作ってみたんですよ」



青人「まあ・・・重要っすね」



明石「これは結構な自信作です。上手く数値化されないことがほとんどですけど」アハハ



青人(それ失敗作だろ・・・)






違う話にシフトチェンジ



明石「よかったらこれ、差し上げますよ」



明石「ここの提督にはいらない代物っぽいですし」



青人「俺も別にいらないっすわ・・・」



明石「えーっ‼︎ 何でですか⁈」ガーン



青人「いや、普通に嫌われてるのが分かるとか嫌だもん」



青人「今後の提督生活に支障が出るかもしれないじゃないですか」



明石「うーん・・・でも気になりません?艦娘からどう思われてるのか」



青人「・・・俺かなり適当に提督やってるんすよね」



青人「だから色々真面目な艦娘からは相当嫌われてると思うんすよ」



明石「何となく分かる気がする」



青人「この前も加賀さんにブチ切れられたしなぁ・・・」



明石「加賀さんに?意外ですね」



明石「あの人って朝神さんみたいなダメ提督をしっかり支えてくれるタイプじゃありません?」



青人「ダメって何だよ。会ってまだ二日だろ」



明石「あははっ、だいたい分かりますよー」



明石「ここで私とお喋りしてるぐらいですから」クスクス



青人「それは卑怯だわ・・・」






対等



明石「さてと、そろそろこれの報告に行かないと」←例のソナー



青人「俺も戻らなきゃ」



明石「戻って何かやることあるんですか?」



青人「ないです。絶対分かってて聞いてますよね?」



明石「ふふっ。やっぱ面白い人だなぁ、朝神さんは」



明石「とても提督とは思えないです」



青人「これでも大規模作戦に参加できるぐらいには優秀なんすけどねぇ・・・」



明石「あっ、いえ。そういう意味ではなく」



明石「何ていうか・・・提督って艦娘を指揮する、言わば絶対の存在じゃないですか」



明石「でも朝神さんて何となく艦娘と対等な気がするんですよ」



青人「・・・」



明石「今時、艦娘にブチ切れられる提督も珍しいし」クスッ



青人「・・・あれはまあ俺のせいですから」



明石「ちなみにですけど、一体何して怒られたんですか?」



青人「仕事サボってゲームしたりとか、色々です」



明石「ひえー・・・よく提督になれましたね、朝神さん」



明石「それともやらないだけ?」



青人「やる時はやるがモットーなんで」



明石「な、なるほど・・・」




・・・




明石「それでは朝神さん、また暇な時はいつでも工廠に来て下さいね」



明石「私大抵は工廠にいますから」



青人「ええ、暇だったら」



明石「・・・」クスッ



スタスタスタ.....



青人「・・・そういえば今何時だ?」ゴソゴソ ←携帯チェック



青人「うわっ、三時過ぎてんじゃん。あいつら戻ってくるの遅っ!」



青人「何してんだろ。やっぱラス1じゃダメだったんかな」



青人(だとしたら怒ってるだろうなぁ・・・またコンビニで何か奢ってやるかね)スタスタ






電話の方が楽



ーーーーーーパタン



青人「あー、ねっむ・・・」ドサッ



青人「・・・」



青人「・・・」



青人「素晴らしく暇だなほんと」ゴロン



テローン



青人「やっべ、通知切るの忘れてた」ゴソゴソ



青人「お、叢雲からのLINEだったのね。珍しい」



  『サボるな』



青人「・・・」



青人「・・・」←文字入力中



  『サボってはない。暇なだけ』



青人「こっわ。エスパーかよ」



  『指導係が暇ってどういうこと?簡潔に10文字以内で説明せよ』



青人「うわー、めんどくさ!」



青人「既読つけちゃったよ・・・」ポチポチ



  『指導する必要性皆無』



青人「9文字。これは中々にいい回答だろ」



  『へー。艦娘との接し方、ちゃんと教えてあげたんだ』



青人「接し方って、どう教えればええねん・・・」



青人「てかLINEめんどいわ。電話したろ」prrrrr






初期艦からの助言



叢雲『・・・どちら様?』



青人「俺だよ」



叢雲『オレオレ詐欺ならお断りよ。他当たってくれるかしら』



青人「そのネタもう古いぞ。てかLINE通話なんだから名前見て、どうぞ」