2017-08-02 23:20:22 更新

概要

長い様で短い期間自分の鎮守府を離れて改めて思う

帰れる場所があるから待ってくれる人がいるから俺は頑張れたんだ

ただ一つの想いを・・帰りたい

その想いが俺を強くさせてくれる生きる意味をくれる

負の想い正の想い、裏と表を背負って帰ろう

帰るべき鎮守府へと


前書き

これは【捨てられた鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と歩み続ける提督】の続編の【大切な鎮守府と歩み続ける提督】の続編の【大切な鎮守府と道を照らす提督】の続編の【君の居た鎮守府と道を照らす提督】の続編の【君の居た鎮守府と裏と表を行く提督】の続きとなります。まず、それらから見てもらわないと全く分かりません

0章はとりあえず本編を見てから見る事をオススメします

増えるの!まだ増えるのかぁああ!これ以上増えると本当ワケワカメですね!

専門用語とかは全く分かりませんし、文章もおかしかったりしますが、中傷コメなどはせず、気にいらない方はそっと戻るボタンを押して忘れてください

それが貴方の為です

それでも良い方はどうぞ見てやってコメントを残してやってください

キャラ崩壊注意ですよ!本当に注意ですよ!


前回までのあらすじ



如月「研修も6日目を迎えて実質最後の研修日・・長かったわね」


間宮「西提督さんの提案により提督達は海へのクルージングへと出ました。大丈夫なんでしょうか?」


電「眉毛、司令官、メガネ、金髪、ビッチの五人で海へ出たのです。人が安易に海へ出るなんてアホの極みなのです」


不知火「ぬい!」


まるゆ「護衛なども引き連れて途中までは何事もなく進んでいましたが・・」


明石「浮いている艦娘の遺体を見つけてしまった・・よくある事だしほっておけば良かったのに回収した」


夕張「でも、それが提督らしいと思うけどね。それにそれのお陰で研修生達は身近にある死を学べたんだね」


鳳翔「でも、それだけで終わりませんでした。その亡くなっていた艦娘が駆逐棲姫となって提督さん達を襲いました」


如月「私が近くにいれば・・でも、メガネと金髪の活躍によってどうにか駆逐棲姫から逃げる事が出来た。本当に良かったわ」


間宮「艦娘から深海棲艦に・・これが意味するのは・・何でしょうか?」


電「西提督は無謀を拗らせてノックアウト、司令官は自滅、敵に少しダメージを与えたのは褒めてやるのです。そして!ビッチは腹筋を鍛えるのです!腹パンくらいでノックアウトとは情けない!」


不知火「ぬい!ぬい!」


まるゆ「それから西提督船が壊れてしまったんです。どうにか救難信号は出せたけど反応してくれる所なんてありません・・みんな自分達の事しか考えてないから」


明石「そのままジッとしてるわけもなく不死鳥作戦とか変な事するしで本当馬鹿ばかり」


如月「気まぐれな不死鳥作戦よ?間違えたらダメよ」


明石「知らん!同じでしょ!」


夕張「気まぐれな不死鳥作戦、船を轟沈させて女神に直してもらうなんて普通は考えつかないよね。ある意味尊敬はするよ?」


明石「あんたも馬鹿なんだね」


夕張「否定はしないよ!周りを気にせず自分を精一杯表に出して一つの事を極める!そんな馬鹿に私はなりたい」


明石「はぁ・・」


鳳翔「結果は失敗に終わり、いえ、船は直ったんですけど提督さん達は流されてと言うより逃げて無人島へ着いた」


鳳翔「その時に夢で夕立と会い無茶をするなと釘を刺されたんです。夢にまで出て来てくれるなんて良い子ですね。少し嫉妬したかもです。ふふ」


如月「目覚めた提督は西提督さんと衝突をしてますます仲を深めたけど・・早速無茶をするんだもの心配だわ・・もう貴方だけの身体じゃないんだからやめて欲しいわ」


電「二手に別れて探索を始めるけど、何故司令官とビッチが二人きりなのか!認めないのです!」


不知火「まぁまぁ落ち着いて、せーの」


電、不知火「「ぬい!」」


間宮「そして大井さんと出会い同時に人に恨みを持つ天龍に見つかる。二人は襲われてしまい一度逃げるけど大井さんを逃す為に提督さんは戻り代わりに捕まってしまった」


明石「女とあれば何処へでも行くんだから・・首輪付けていた方がいいかも」


夕張「造ってみましょうか!デザインはっと・・」


まるゆ「流れ着いた島は人に捨てられ恨みを持つ艦娘達の住む島だった。隊長達にとってはある意味海より危険な場所です」


まるゆ「隊長の運命は、そして西提督さん達はどうなったのか」


電「以上!あらすじ終わりなのです!本当ならドラ◯ンボールZみたいにスレの半分をあらすじに使おうと思ったけどめんどくさいのでやめたのです!感謝するのです!」


電「あらすじが分かりにくかったら第7章を見直すのです!そしてコメを寄越すのです!オススメをするのです!」


鳳翔「この先どうなるかはこの目で確かめてくださいね。第8章【帰るべき鎮守府と裏と表を行く提督】提督さん達の紡ぐ明日の物語」


鳳翔「過度な期待はせずに見てくださいね。それでは始まりますね」


司令官の選択、アホ達の決意


少し時間は遡り


提督達が大井を追いかけている頃


西提督達は同じく木々の生い茂るジャングルを知らずに奥深くへと進んで行った


西提督(うむ・・迷った!帰り道が分からない!どうするか・・不安にはさせたくないし)


メガネ「・・・・・・・」


そしてその先で


金髪「おお、穴だ!洞穴だ!」


メガネ「・・洞穴は違うよ洞窟だね」


洞窟を見つけていた


西提督「むむ、洞窟か・・」


金髪「入ってみます?もしかしたら中に漂流者がいるかもしれません」


西提督「いや、迂闊に入るのは危険だ。熊の寝床だったりしたら大変だからな」


金髪(西提督さんなら熊ぐらい倒せそうだけどな)


メガネ「・・・・これ、足跡」


金髪「人の足跡だ西提督さん」


西提督「よし、お前達は此処で待っていろ俺が行ってくる」


金髪「冗談でしょ?」


メガネ「・・僕達も行く」


西提督「だが・・いや、言うだけ無駄か提督の部下達だからな」


西提督「俺の後ろから離れるなよ。俺の後ろは任せた」


金髪、メガネ「「はい!」」


三人は洞窟へと入った


ゆっくりと慎重に先へと進む


洞窟はそう長くはなく


メガネ「・・あれ」


金髪「奥から光が」


瞬間何かが勢いよく飛んでくる


西提督「っ!お前ら!伏せろ!」


ガンッ


西提督「ぐっ・・・」


金髪「西提督さん!」


西提督「ダメだ!出てくるな!俺の後ろにいろ!俺を盾にするんだ!」


金髪「一体何が!」


ガンッ


西提督「ぐぁっ!」


メガネ「・・石だ、石が飛んできている」


金髪「くそっ!誰だ!やめてくれ!俺達は敵じゃない!」


???「それ以上来ないで!」


声が聞こえる洞窟の中なのか反響して何処からか分からない


よく見てみると奥から光が見え影が動いている


誰かいる!


金髪「お前は漂流者なのか!俺達もそうなんだ!少し話がしたいだけなんだ!」


???「だめ・・帰って!」


声からして女性だとは分かるが何か辛そうだ


影が振りかぶるとまた石が飛んでくる次は当たらずにすぐ隣の岩に当たり砕けた


今度こうなるのはお前だと言いたいのだろう


て事は最初のは一応手加減したと言う事か


間違いない。石ころを銃弾並みに投げる馬鹿力に女性の声


俺の知ってる中では一つしかない


金髪「お前もしかして艦娘か!安心してくれ俺は海軍のー」


???「っ!」


メガネ「・・駄目だ!出るな!」


シュッ


金髪「っ!」


目の前に石が・・・あ、これは死んだそう思った


しかし、すぐにそれは目の前の大きな背に守られた


西提督「ふぬ!」ガンッ


西提督「ぐぁ・・ぐはっ!」


金髪「西提督さん!すみません俺の所為で・・」


西提督「怪我はないか・・」


金髪「俺は大丈夫です。でも、西提督さんが」


西提督「平気だ!・・だが、やってくれたな・・」


メガネ「・・逃げよう」


金髪「あぁ!今なら言えば逃がしてくれそうだ」


帰れと言うならお望み通り帰ってやるよ


???「次は本気で・・うっ・・当てる・・降参するな今・・」


金髪「分かった!降参だ俺達はもどー」


戻るからとそう言おうとしたが


西提督「いや・・必要ない俺達は退かん・・退くわけにはいかんぞ!」ギロッ


金髪、メガネ「「っ!」」ブルッ


最初の時に妙高さんに睨まれた時があったがそれよりも遥かな恐怖を感じた


西提督さんは本気で怒っている


???「な、なに・・」ビクッ


向こうもそれを感じたようだ


金髪「に、西提督さん!何度も石をぶつけられて怒るのは分かりますけど状況が悪過ぎます!」


怖いのを耐えて西提督さんに言った


西提督「そんなのは知らん!」


何を言っているんだ!


メガネ「・・何か策が」


西提督「そんなものはない!」


言い切った!相手に聞こえる程の大きな声で言いやがった


いくら痛かったとは言え石ころを数発当てられたくらいで向こう見ずになるなんて


下手したら死ぬかもしれないのに


なんで冷静に状況を把握しようとしないんだ!大将なら絶対に退く筈なのに!


金髪「っ!メガネ!西提督さんは今冷静じゃない無理矢理にでも」


メガネ「・・分かった」


西提督「必要ないと言っている!うぉおおお!」


金髪「西提督さん!退きますよ!ぐぬぬぬぬ!」引っ張り


あ、ビクともしない


メガネ「・・もう少し待ってください今退くので」頭下げ


???「・・・・・・・・」


金髪「西提督さん!冷静になってください!大将なら!提督さんならこの時どうしますか!一旦退くなりしてー」


西提督「金髪・・勘違いするなよ俺は冷静だ。大体状況も把握出来た」


金髪「え?」


メガネ「え?」土下座中


???「っ!早く!向こうへ行って!」


西提督「それに提督なら友なら俺と同じ事をしただろうな・・きっと、いや、絶対にあいつも怒るからだ!」


金髪「大将が?」


大将もこんな無謀な事をするって言うのかよ!


西提督さんやはり貴方は今・・


西提督「俺の事はいくらでも痛めつけろ!柔な鍛え方はしてないからな!だが・・お前は」


西提督「大事な仲間である金髪にまで石を投げたな・・それは許せん!」ゴゴゴゴゴッ


金髪「西提督さん・・」


そうか・・怒ってたのは俺の為だったのか


それなのに・・なんで信用出来なかったのだろう・・恥ずかしい


着いて行こう何があっても西提督さんに


西提督「それにさっき投げた石だが段々と弱くなってないか?脅しで投げたのが限界じゃないのか?」


???「そ、そんな事は!」シュッ


ガンッ


西提督「うむ、やはりさっきよりも威力が落ちてる」ドシン!


大きく強く一歩前へ進む


西提督「さっき岩に投げたぐらいの威力で当ててみろ!」ドシン!


また前へと進む


???「こ、来ないで!」シュッ


ガンッ


西提督「どうした!痛くないぞ!岩は壊せても俺は壊せないのか!」ドシン!ドシン!


一歩踏むたびに大きな音と共に地面が揺れている


実際には揺れていないが西提督さんの気迫がそう思わせているのだ


多分一歩進む事に俺達自身が勝手に震えてそう思ってるだけなのだろう


じゃなければ洞窟は崩れてる


こんな人と大将はさっき殴り合っていたのかよ!


いや、あれは本気じゃない。本気だったのは演習の時だ


あの時一対一で殴り合っていた相手の司令官はとんでもない人なんだろうな


会ってみたいな西提督さんと本気で戦った人に


無事に帰れたらイムヤさんにせめて何処の鎮守府の司令官だったのか教えてもらえる様に頼もう


だから今は!


金髪「全力で生き残る!」


西提督「どうした!そんな投球では野球選手にもなれんぞ!」ドシン!


メガネ「・・・・・」ポカーーン


金髪「おい、メガネ行くぞ西提督さんから離れるなよ」


メガネ「あ、はい・・」


メガネ気持ちは分かるが今はあるがままを現実として見るんだ


その後も彼女は石を何度も投げる


西提督さんの顔や胸筋に腹筋それに上腕三頭筋そして極め付けは少し躊躇う動作をしての股間にストライクとあらゆる所に当てるが止まらない


俺達も西提督さんの後ろから着いて行く


ドシン!


西提督「もう終わりか?」


???「あ・・ああ・・・」


遂に彼女が西提督さんを見上げるくらいの距離まで来ていた


此処まで来れば顔も分かる


涙目に震えている。恐怖で言葉も出なくなっている


西提督さんは静かに睨み続けて相手の選択を待っている


戦うか、それとも降参するかをだ


きっと戦うを選べば容赦無く殴るだろう


本来なら艦娘と人が殴り合えば人が確実に負ける


それが当たり前だ


でも、西提督さんの気迫はその当たり前を狂わせた


まさに人と艦娘の壁を越えている


強さは腕っ節だけではない。それを俺は知った


それは向こうにも伝わった様で


手に持っている石を落とした


戦意喪失


やがて力が抜ける様にその場にへたり込んでしまった


???「はぁ・・うっ・・はぁ、はぁ、大井っち・・ごめん」バタッ


そして苦しそうにして倒れた


倒れる前に誰かの名を言っていたが・・おおいっち?いや、おおいちだな


金髪「大一か・・誰?この娘の男?」


西提督「大井に北上か厄介な事になったな」


倒れて気を失ってしまっている少女を見てそう呟いた


メガネ「北上・・・・」


北上があるなら南上、東上、西上もあるのだろうかと思うメガネだった


西提督「む?」


艤装が展開されている状態ではあるが艤装がない


無理矢理引き剥がしたのか?


なら、彼女には大破以上の苦しみが続いている筈だ


それこそ立つのも無理な程に


それなのに立っていた北上は余程強い意志があったのだろう


そう言うのは嫌いじゃない


北上・・出会いが違えば鎮守府へ迎えたかった


西提督「これは大井がやったのか」


だとするなら考えを改めないといけない


サイコレズ(良い意味)なんかじゃない


ただの劣悪な誘拐犯だ


それともこの島には何かあるのか?北上の焦りから見ても何か別の要因もあったと考える


もしそうなら長居は危険だ


今日中に島を出る事を考えないといけないな


襲われたら研修生達を守りながらは難しい


最悪あのイカダを奪う事も覚悟しておこう


西提督「酷いな・・・」


背中全体に火傷の跡のようなのが広がっており残った艤装の破片が付いてると言うより刺さっていると言っていい状態だ


どうなるかは分からんがこのままにすればもうすぐ死ぬ


艤装に体力を奪われてしまうからだ


艤装を解除は出来る。だが、そうしたらそのまま力尽きてしまうかもしれない


安易に圧力を解いてしまうのも身体には大きな負担となる


本来ならゆっくりとやるのが良いが此処では出来ないし間に合わない


だけど、このまま苦しんで死なせるなら・・


少しでも楽に死なせてやるか、それともそれを越えて生きるか


賭けになるが・・此処でこれを出来るのは俺だけだ


本当に今日は賭けばかりだ嫌になるな


当分パチンコは出来そうにない


西提督「・・・・・・・」スッ


金髪「西提督さん何をしようと?まさかトドメを」


メガネ「・・・・・・」眼鏡曇り


西提督「違う、お前達は俺を信じて向こうを向いていてくれないか?」


艤装の強制解除を見られてはいけない


これは鎮守府を任された司令官しか知る事を許されない事で研修生には見せられない


そして強制解除が出来ると言う事は艦娘も知る事を許されない


いざと言う時の奥の手の為だ


上層部は此方の手が軍刀だけでは物足りないのだろうな情けない


金髪「分かりました」


メガネ「・・・・・・」


西提督「生きるか死ぬかはお前次第だ。お前の強さをもう一度見せてくれ」


艤装を強制解除した


苦しそうにしていた顔が和らいだように見えた


息はしているし汗も引いてきたな


呼吸も安定して来ている


お前の強さ確かに見せてもらった。よく頑張ったな


さて・・・次は俺か


西提督「・・・・・・」


俺は自分の相棒(意味深)の無事を確認した


どうやら無事の様だ。周りもとりあえずは大丈夫だろう


それにしても身体中が痛い確実に何本か折れてるな


目眩がする・・どうやら此処までの様だ


あと少しで気絶するだろう


情けない人間とは本当に弱い・・


西提督「・・・・うっ」フラッ


こうなったら研修生達だけでも・・


金髪「西提督さん!やっぱり大丈夫じゃ!」


メガネ「・・・手当てを」


金髪「って言っても何もないぞ!いや!探すぞ!」


メガネ「あぁ」


見捨てないのか・・お前達は・・


やはりお前達はこれからの未来に必要だ


西提督はこれからの絵を頭の中で考えた


自分の為ではなく研修生達の為の絵を


西提督「お前達!一度しか言わないからよく聞け!」


金髪、メガネ「「っ!」」ビクッ


その声は洞窟の中で大きく反響して更に大きくなり聞こえた


西提督「イカダを使ってこの島を出ろ・・此処に長居は無用だ!日が沈む前には出ろ!」


金髪「で、ですが!そうなればすぐに夜になります!夜にイカダで海なんて」


あぁ、危険だ。それは分かってる。でも、お前達なら乗り越えられる


西提督「夜なら・・敵も艦載機は飛ばせない・・敵に発見される・っ・・確率も下がるし夜になると遠征に出す鎮守府が殆どだ。つまり夜の方が艦娘達は海に出て・・いる!」


金髪「西提督さん・・」


なんか苦しそうだ


西提督「本当なら夜に艦娘達を働かすなんてのは・・良くないが今の現状では夜に遠征をさせる奴らが多い・・認めたくないが今はその現状を頼りにするしかない!」


そしてその声から余裕が感じられなかった


西提督さんは焦っていた


西提督「うっ・・意識が・・・・」


西提督「・・・・・・・」フラッ


メガネ「・・?」


西提督「っ!まだだ!」ドゴッ


そしていきなり自分を殴った


金髪「西提督さん!何をして」


西提督「ぐっ!・・質問は受け付けない!これは命令だ!良いか!」


西提督「なんとしても・・日暮れまでにイカダに乗り・・島を出ろ!」


西提督「この島には何か居る!そしてそれは危険だ!俺の勘がそう言ってる!何としても今日中に出ろ!」


西提督「そして俺は・・足手纏いになる置いて行け」


これが今西提督が考えられる一番生き残れる確率の高い選択だった


金髪「そ、そんな、出来ませんよ!出るならみんなで!」


メガネ「っ!」コクリ


西提督「っ!」


そう言うのも分かっていた。その優しさがお前達の強さだとも


でも、優しいだけでは何も出来ない本当にどうにかしたい時自分の無力差に泣くことしか出来ない


時に見捨てる事も嫌われる事もやらないといけない


それを耐える強さを持って欲しい


西提督「甘ったれてんじゃねえぞ!研修生は黙って言う事を聞けばいい!」


俺を見捨てろ!


金髪「俺はまだ研修生だけどこんな命令受ける義理はあるけどありません西提督さんの部下じゃないんですから」


西提督「なんだと!」


メガネ「・・あぁ、僕達は提督さんの部下だから提督さんが言うなら聞こう」


メガネ「提督さんの部下と言ったのは西提督さんですよ」


西提督「ぐっ!」


金髪「大将はなんとしても西提督さんも連れて行くと思うけどな」


メガネ「・・観念してください西提督さん僕達は誰一人見捨てる気はありません」


西提督「お前達・・分かった・・もう勝手にしろ」


こいつら・・優しさなんて生易しいものじゃなかった


西提督「だが、もう俺の部下ではない。それだけは覚えておけ」


アホだ・・・・こいつらは純粋なアホなんだ


死んでもきっと治らない


金髪、メガネ「「はい!」」


だが・・


西提督「たく・・良い返事だ馬鹿者」


そんなアホが今の海軍には必要なのかもしれない


本当にお前達は成長した・・・そこらの司令官達より持っている


アホと言う己の信念を


決意を


ますます俺好みになりやがって・・


金髪・・


変わろうと必死に提督の背を追いかける熱意がある


今は良いが、これから自分を見失わないか心配だが目指すべき道がある限り大丈夫だろう


黒髪・・


自分の決めた事なら例えそれが辛い事だろうと知ろうとする覚悟がある


いつか、それに呑み込まれてしまわないか心配だが、もう一人じゃない大丈夫だ


メガネ・・


周りを冷静に見て足りないところを補おうとする判断力と行動力がある


だが、自分を偽っているのか研修生達の間でも発言に遠慮がある様に見えた


研修生達の中でまだ壁を感じているが時期に全て壊れるだろう


もう半分壊れてるがな


そして提督・・


その研修生達を背に先へと進み導いてくれ


お前の持つその意思が力が研修生達だけじゃなく周りをもっと強く良くさせてくれる


それがお前自身も成長させてくれるだろう


だから、その瞳の奥の闇をいつか誰でも良い信頼出来る奴に話してくれ


俺でも良いから・・


金髪・・黒髪・・メガネ・・そして提督・・


悪い足手纏いになると思うが出来る事なら助けてくれ


お前達の未来をこの目で見たい・・


西提督「後は・・頼んだぞ・・」バタッ


金髪「西提督さん!」


メガネ「・・身体中痣だらけだ」


金髪「無茶しやがって!やっぱり痛かったんじゃないか!そこまでして俺達を・・」


メガネ「・・次は僕達だ」


金髪「あぁ!」


今度は俺達が守るから西提督さんは安心していてくれ


金髪「とりあえず西提督さんを浜まで運んで大将達と合流しよう。西提督さんは体格がデカイが二人で運べば大丈夫だろう。その後に彼女も運ぼう」


一度行ってまた戻って来なくてはいけないがそんなに距離はないから大丈夫だろう・・多分


そして迷うかもしれないけど・・


メガネ「いや、金髪は彼女を頼む」


金髪「え?いや、西提督さんを一人で運ぶのは・・」


情けないが俺達二人では筋肉に包まれたこの巨体を一人では絶対に無理だと思う


メガネ「提督さん達が待っているかもしれない行こう」西提督お姫様抱っこ


金髪「あれ?そんな軽い感じに!てか、お姫様抱っこって・・」


メガネ「問題ない!」


服の間から見える筋肉を見て能ある眼鏡は爪を隠すとはこの事なんだろうなと金髪は思った


メガネ「っ!」ダッ


金髪「ちょっ!速いって!」北上担ぎ


気絶した二人を運びながら浜へと向かう金髪とメガネであったが


メガネ「それはいけない!」


金髪「へ?」


メガネ「その持ち方はお腹を圧迫してしまう。だから僕と同じ様に」お姫様抱っこ


メガネ「手はぶら〜んてさせずに首もちゃんと支える」


西提督「」手は胸筋


金髪「いや、だったら背負うのではダメなのか?」


メガネ「それは乙女にやるやり方ではないお姫様抱っこだ!それ以外認められない!」


メガネはお姫様抱っこに何故そんなに執着してるのか・・


仕方ないからそうするけど・・その言い方だと西提督さんも乙女になるけど・・


メガネこんなキャラだったかな?


金髪「よいしょっと!手に結構負担が掛かるな」


北上「」手はお腹


そして二人はまた歩き出した


メガネが先導している


道を覚えてると言うのだから凄い


俺は西提督さんに着いて行くので精一杯だったのに


情けないな俺は・・


金髪「・・・・・・」


北上「」キラキラ←金髪視点


それにしてもこうして近くで見ると顔付きは結構可愛いな


気絶しているわけだし今ならなんでも出来るよな?


メガネは前を歩いているし


やるなら今だ!


彼女の唇に触れる


ぷにゅっと弾力があり指が軽く跳ね返る


金髪「っ・・女の子の唇に触ってしまった」ドキドキ


そしてこの触れた指を俺の唇に当てれば・・間接キスが完成するのだ


いや、寧ろ間接なんてしなくても・・


北上「」キラキラキラキラ←童貞眼


金髪「ゴクリ・・・」ドキドキドキドキ


俺は彼女へと唇を・・


金髪「って・・アホか俺は」


こんな最低な事出来るわけがない


怯えている顔が脳裏に浮かぶ


すごく嫌な気持ちだ・・・・


昔の俺ならきっとそんな気持ちにはならなかった寧ろ艦娘にこんな感情は持たないだろう


たく、大将の所為で周りには魅力的な娘達ばかりだと気付かされてしまった


守りたい・・怯えた顔は見たくない笑っていて欲しい


でも、本当・・司令官になったら年頃の女の子ばかりになるだろうし神経使いそうだな・・


物と思うのが正解なんだろうけど


金髪「はぁ・・もう思えないよな」


メガネ「どうした?疲れたのかい?」


金髪「いや、ただの独り言だよ。それより大将を待たせるわけにはいかない早く行こうぜ!今度は俺が先導する!」ダッ


まぁ、なる様になるか俺は俺の信じた大将の背中を追いかけよう


メガネ「金髪・・・・」


メガネ「君も変わろうと必死なんだね・・なら、僕も・・」


金髪「くそー!道が分からねえ!」


大将の背中以前に木しか見えねえ!此処は何処なんだ!方向も分からない!


金髪「メガネ〜!先導してくれよ」


メガネ「ふっ・・・君とは長い付き合いになりそうだ」


一人嬉しそうに笑うメガネだった


メガネ「もう傍観者でいるのはやめだ」


眼鏡の奥から決意の光が輝くのだった


北上さん(バイブレーション機能搭載)


あれから歩き続けて数分それとも数十分?分からないや時計は・・海に流されたからない・・


金髪「まだ着かないのか」


こんなに歩いたか?人を抱えているからそう感じるだけなのか?


いや、少しずつ道を確認しながら進んでるから尚更なのだろう


そう考えると西提督さんは凄い。迷いなく進むんだから


でも、今は西提督さんは動けない。俺たちが頼りなんだ泣き言は後だ


それにしても浜はまだかな?木しか見えないぞ?


メガネ「もうすぐだよ。次はこっち」


金髪「メガネ・・凄いなお前はどうやって道なんて覚えてるんだ?」


周りを見ても木しかない道らしい道もない


そんな所を歩くだけでも真っ直ぐ進んでいるのかも分からない


メガネ「木や草などをよく見ると絶対に同じ木や草はないんだよ。枝の長さや太さ葉っぱの数に色・・全てが違う」


メガネ「とある雪山では救出不可能だった遭難者の遺体をそのままにして道標にしている所もあるんだ。僕はただそれと同じ様に木や草を道標として見ているだけさ」


金髪「マジか・・どれも同じにしか見えないんだが・・」


メガネ「全然違うよ僕には分かるんだ。ジェニファーを右だ」


金髪「・・・・・はい?ジェニファー?お前の彼女か」


メガネ「この木だよ」


金髪「名前付けてるのかよ!」


メガネ「その方が分かりやすいからね。僕は父と違って・・いや、なんでもない」


金髪「?」


メガネ「とにかくこっちだよ」


金髪「あ、あぁ、分かった」


今のはなんだったのだろうか?感じ的に聞いちゃいけないんだろうな


金髪「・・・・・・」


それにしても本当凄いよメガネは・・西提督さんの代わりを果たせている


なのに俺は何も出来ていない・・


金髪「メガネは凄い・・なにも役に立っていない俺とは大違いだ」


メガネ「それは違うよ。僕は僕に出来る事をしているだけだよ。君も君しか出来ない事をすれば良いんだよ」


金髪「メガネ・・ありがとな・・でも、今の俺に何が出来るんだろうな・・」


メガネ「分からないなら聞けばいい。一人で探そうとしなくても良い。僕が君を必要とする様に君が僕を必要としてくれる時もある。その時は言ってくれ力になるから」


金髪「メガネ・・お前って奴は・・カッコ良すぎるだろ。なら早速聞いて良いか?今の俺に何が出来る」


メガネ「手元を見れば自ずと分かるよ今君がすべき事が」


金髪「手元?」


手元と言っても彼女を抱えているから手元は見えー


北上「っ!」ビクッ


金髪「ん?」


北上「」


金髪「もしかして起きてる?」


北上「ぐーー」


金髪「ん〜?」


北上「ぐーーー」汗ダラダラ


金髪「うん、寝てるだけかそれなら安心だな」


北上「ほっ・・あ、」


金髪「おはよう北上さん」ニコリ


北上「はは・・・」


北上「っ・・・・・」ブルブル


なんか凄いマッサージ機並みに震えだしたのだが・・


肩に乗せたら肩こり治りそうだな


北上「っ」ブルブル


金髪「お、おい、なんか北上さんバイブレーション機能搭載してんだが艦娘にはそんな機能があるのか?」


メガネ「さあ?でも色々勘違いしていみたいだね彼女の事は頼んだよ僕達が敵でないことを伝えてくれ」


金髪「え!メガネがやれば」


メガネ「ううん、それは僕には出来ないからね眼鏡で怖がらせてしまうからね」


眼鏡が怪しく光る


メガネ「それに僕はコミュ症だ。女の子相手に提督さんや金髪の様に悠長には喋れないよ」


悠長ってわけでもないが・・


金髪「むむ・・そうなのか?それなら仕方ないか」


まぁ、俺にしか出来ない事だと言うならやるしかないな


彼女の目をしっかりと見て


金髪「あの、北上さん?俺はー」


北上「あ、あたしって胸も小さいし身体もお子ちゃま体形だし顔だってパッとしないよね?女としての魅力もないと思うんだよ。いや〜生物学的に女性だと言うのが恥ずかしいくらいだよ・・はは」


北上「はぁ・・・・」


金髪「えっと・・何が言いたいんだ?」


北上「犯さないで〜」ブルブルブルブル


金髪「誰が犯すか!」


北上「あ、あたし今動けなくて、それに初めてだから痛がるし叫ぶよ?うがぁあーとか言うし全然色っぽい声とかも出せないよ?損だよ?損するからね?だから・・だから犯さないで〜」ブルブルブルブルブルブル


金髪「いや、だから犯さないって!」


北上「そりゃあ、あたしだって興味がないわけじゃないよ?艦娘とは言え一応!一応だからね?女性だし・・性欲がないわけじゃないけど・・でもね?こんな坊主は嫌だあ〜」ブルブルブルブルブルブルブルブル


金髪「だから!」イラッ


北上「ううん、分かってるそう言う嫌がるのが好きなんだよね?顔を見たら分かるもん・・逃げられないのも分かってる・・だからせめて・・喜んでされてやるもん」ニ、ニコリ


北上「や、やればいいじゃん!だ、大歓迎だよ!」涙目笑顔


金髪「お前は・・・・」


話を聞かない上に勝手にドS認定までされるとは


どっちかって言うとMなのに・・


煽りやがって・・カッチーーンと来た!


彼女へと顔を近づける


北上「うっ!」目を瞑る


キスをされるとでも思ってるのだろうか?生憎俺の唇はそんなに安くない


高いか?と言われればそうだとも言えないがこんな被害妄想女にやる程は安くない


俺が用があるのは彼女の唇ではなく耳だ


耳に限界まで顔を近づけて大きな声で叫んだ


金髪「犯さねえって言ってんだろうが!!」


北上「あうーー!」キーーーーン


メガネ「ふっ」


金髪「分かったか!」


北上「あ〜〜耳が・・酷いよ〜」


金髪「酷いのはお前だ!人の話も聞かずに勝手にドSにしやがって!犯さないって言ってるだろ!なんだよやって欲しかったのかよ!」


北上「そんな事ないもん!あたしにだって相手を選ぶ権利はある!」


金髪「俺にだってあるんだよ!無理矢理なんかやらねぇよ」


金髪「俺はお前の敵じゃない敵ならとっくにやってる。どっちの意味でもな」


北上「・・・・・・・」


金髪「すぐには信じられないだろうけどこっちもこの島に流れ着いてどうにか脱出しようとしてんだよ。それでイカダを見つけてそれを造った人を探していたんだよ。一緒に乗せてもらう為に」


北上「勝手に乗っていけば良かったのに・・」


金髪「そんなこと出来るかよ脱出する為に一生懸命造ったんだろ?そんな人の努力を何もしてない俺達がどうこう出来るかよ」


北上「・・・・艤装解除出来なかったのに出来ている・・何かしたの?」


金髪「それは西提督さんだよ。どうやってしたのかは知らないけどな」


メガネ「この人だ」


西提督「」抱えられ


北上「・・・・怖い人だ。でも服装は海軍で・・助けてくれたの?」


金髪「分からないけどトドメを刺す事も出来たのにしなかった。その意味分かるよな?」


北上「・・・・・・・・」


北上「大井っちは?」


金髪「大一さんなら後で探して連れて来るよ。そして俺達も乗せてもらえるかその時に改めて聞く」


北上「大一?誰?名前が違うよ?大井っちだよ」


金髪「あぁ、大一さんだろ?」


北上「大井っちだって」


金髪「ん?大一さんだってのは分かったから」


北上「お、お、いっ、ち!」


金髪「お、お、い、ち、大一さんだろ彼氏かな?彼女ほっぽり出してどこ行ってんだよ」


北上「はぁ・・大井だよ同じ女性」


金髪「あ、そうなのかすまん。大井さんな了解だ。少しで良いんだ俺の事は信用出来なくても西提督さんは信じてくれないか?」


北上「信じたくないけど今は何も出来ないし好きにすれば」


北上「大井っちに何かあったら舌を噛んでやるけど」


金髪「必ず見つける。もしかしたら俺達とは別の方を探索してる仲間が見つけてるかもしれないしな」


北上「じゃあ・・少しだけ信じる」


北上「最悪南鎮守府に戻る事になっても大井っちだけは助けてもらえるよう頼めば・・」ボソッ


メガネ「・・・・・」


金髪「ありがとな北上さん。それと」


北上「ん?」


きっと大将ならこう言うフォローはする筈だ


金髪「北上さんはちゃんと女性として魅力的ですよ」


北上「・・・・・・・」


金髪「・・・・・・・」


完璧だ!惚れるなよ?


北上「やっぱり犯す気だ!犯さないで〜」ブルブルブルブルブルブルブルブル


金髪「だ〜か〜ら〜犯すかよ!」


メガネ「ぶっ!はははははは」


北上「え?」


金髪「あのなメガネ笑ってないでなんとか言ってくれよ!」


メガネ「いや、ごめん、漫才みたいで笑ってしまったよ久しぶりだこんなに笑ったのは」


メガネ「北上さん」


北上「は、はい」


メガネ「僕達はただ此処を出たいだけだよ。それ以外に何かあるわけじゃない。それに僕達の隊長や西提督さんは恩は必ず返す人だよ。きっと無事に出られたら」


メガネ「恩を何があっても返すだろう。それが見逃せだとしてもね」


北上「っ!」


メガネ「どうだろう?悪い話ではないと思うけど」


北上「やっぱり知ってたんだねあたし達のこと」


金髪「え?何のこー」


メガネ「そうだ。知っているその上で言っているんだ」


金髪「え!メガネ?何が?」


メガネ「金髪も知っていて言っているんだよ」


北上「そうなの?」


金髪「え?そんなのしー」


メガネ「・・・・・・」眼鏡キラン


金髪「っ!」


話しに合わせろという事なのか!


金髪「あ〜、あれの事ね知ってるよ、うん、知ってる些細な事だな」


北上「些細な事って・・怖くないの?」


金髪「あ〜えっと怖くはないよ?うん、怖くない」


北上「なんか怪しい・・本当に知ってるの?」


金髪「いや、あの・・」


メガネ「知ってるよ。君はいや君達は追われているんだろ?南鎮守府に」


北上「・・・・・・」


金髪「っ・・ちょっと一回降ろすぞ?手が限界だからな」


北上「せめてもの我儘を言わせてもらうと初めてが野外なのは我慢するけど直の地面は嫌かな・・草とかでベッド作ってよ」


金髪「馬鹿いい加減にしろってのビッチか?あんたは」


北上「初めてだって言ってるのに」


金髪「なら、あまり言うな勘違いするぞ?」


北上「まぁ、人から見たら兵器だし進んではしないと思うけど状況が状況だしね犯される事も覚悟してたんだよ」


北上「大井っちからは男は狼だって聞いてるし」


メガネ「否定はしないよ」


金髪「メガネはちょっと黙ってろ。北上さん俺は艦娘は兵器とは思わない。普通の人間と変わらないと思ってる正直言うとあんたに欲情出来るかと言えば余裕だよこの場でなくてもな」


金髪「勿論この場でもな」


北上「へ?・・マジ?」


金髪「マジだ」


北上「お、犯さないで〜」ブルブルブルブル


金髪「はいはい、犯さねぇから大人しくしてような」


北上(バイブレーション機能搭載)を地面に降ろす。下にシートでも敷いてやりたいがないのでそこらの草を集めた物で我慢してもらう


どうだ?ご希望の草のベッドだぞ虫いるけど


ほら、虫さん向こう行ってろ犯されるぞビッチに


北上「あ〜ヘタレか」


金髪「・・・・・」イラッ


こいつ本当に犯してやろうかと一瞬思ったがそんな勇気もテクニックもないので聞こえないフリをする


変わるって逆に失う物もあるんだな・・


まぁ、得てもないけど


金髪「メガネもちょっと良いか?此処じゃなんだから」


茂みを指差す


メガネ「ん?良いけど」


西提督さんを北上さんの隣に降ろす


西提督「」ドサッ


北上「っ」ビクッ


ちょっと北上さんがビクッてなったのが可愛かった


北上「ど、どこへ行くの?まさか飽きたから捨てるの?筋肉で暖をとって今夜を過ごせって言うの」


金髪「アホか、ちょっと連れションだ西提督さんの事見ててくれすぐに戻ってくるから」


北上「まぁ、見てるだけなら」


金髪「あぁ、何かあったら叫べよ行くぞメガネ」


メガネ「あぁ」


二人が茂みへと姿を消した


北上「信用し過ぎだと思うんだけどな〜」


北上「・・・・・・・」


北上「手くらいなら動くかな」チラッ


西提督「」


北上「怖かったんだぞ〜」ツンツン


西提督「」ピクッ


北上「っ!」ビクッ


西提督「」


北上「ふぅ、ビックリさせないでよ」


北上「でも、艤装を解除してくれてありがとう」


北上「それと痛かったよね・・ごめんね」ナデナデ


西提督「」胸筋ピクピク


北上「うわっ!凄い動いた」ツンツンツンツン


西提督「」胸筋更にピクピク


北上「あたしも出来るかな?」


北上「うん、無理だ。どうやってやってるんだろう?」


西提督「」


北上「もしかして・・・・死後硬直じゃないよね?おーい、生きてる?」ユサユサ


西提督「」


北上「ちょっ、洒落にならないよ!死んだってなったら怒り狂った二人があたしを意のままに・・・・」


西提督『』チーーーン


金髪『あ〜あ、やっちゃったな〜どうするよ?これは犯すしかないわ〜じゃないと西提督さんが報われないわ〜』


メガネ『レンズの奥から見えるぞ西提督さんの怒りの顔が・・葬いS◯Xだ!』眼鏡キュピーーン


金髪、メガネ『『ひゃっはーー!』』


北上「ってなって!犯される〜」ブルブルブルブル


北上「起きてよ!お願いだから!初めてが二人とか無理だよー!」バシバシバシバシ


西提督「うぅ・・妙高・・それは提督じゃないツナ缶だ・・」..zzzZZ


北上「っ!良かった・・生きてた〜もうビックリさせないでよ・・」ツンツン


西提督「お前達は・・必ず守る・・・妙高や〜飯まだかーー」..zzzZZ


北上「はぁ・・この人達は悪い人達じゃないのかな?」


北上「どうなんだろう大井っち・・あたしじゃ分からないよ」


二人の友情


その頃茂みでは


金髪「・・・・・・」


メガネ「ふぅ・・・・」


金髪「なぁ、なんで俺達立ちションなんてしてんだよ。てか、近いもう少し離れろ」


メガネ「誘ったのは君じゃないか連れションには憧れていたから嬉しいよ」


金髪「憧れる程の事か?言ってくれれば行くぞ?連れション」


メガネ「今の言葉忘れないよ例え行った後でもすぐに来てもらうからね」


金髪「おいおい流石にその場合は行かねえよ。お互い行きたくなった時に頼むよ」


メガネ「むむ・・なら、我慢して金髪に合わせるか」


金髪「身体壊すからやめろ!たく、分かったよ!呼べよ行ってやるから」


メガネ「では早速どうだい?」


金髪「出ねえよ!」


メガネ「はははは!そりゃそうだ」


金髪「てか、メガネなんか変わったな前はもっと大人しかったのに」


それは何気ない会話のつもりだった


笑い話しで終わるものだと思っていた


メガネ「っ・・やっぱり前の方が良かったかな・・」


でも、それがメガネにとっては大きな事で重要な事だった


金髪「あ?前の方が良いってなんだよ」


メガネ「・・僕はキモいかい?」


金髪「っ!」


それに今気が付いた


メガネにも何かあったのかもしれないのに


辛い事があって本来の自分を隠していたのかもしれないのに


考えもなく爆弾に触れた


俺は馬鹿だ。自分本意で考えて相手の考え想いを無視した


変わるって難しいな・・


とにかく後悔は後だ!


爆発はしてない!ならそんな爆弾捨ててやる!


大将が俺にしてくれた様に・・・・いや、違う!


あれは爆破処理(殴り合い)だな


あ〜大将の言葉は使えないか・・万事休すか?


金髪「・・・・・・」


ううん、違うだろ?そんな言葉に意味はないだろ


俺の思った事を言おう。俺が思うままを大将じゃない俺の言葉で伝えよう


その後はその時考えよう


金髪「あのな、俺はそんなつもりで聞いたんじゃねぇよ。それに前のお前だろうが今のお前だろうが・・その・・」


メガネ「その?なんだい?」


金髪「友達だってのは変わらないだろうが言わせんなよ恥ずかしい!」


メガネ「っ!」


金髪「もう無理に自分を偽るのはやめてくれよ。辛い事があるなら俺で良かったら相談に乗る。だから、本来のお前でいろ!キモいとか言う奴は俺がどうにかする。だからもう偽るな隠すなよ」


金髪「友達なんだからそう言うのはなしだ」


メガネ「・・・・・・」


勢いで言ったけど今までまともに友達なんて出来た事ないから友達って言うだけで恥ずかしい!


てか、向こうはそう思ってないかもしれないのに俺の馬鹿!


よし、言おう友達になろうって


金髪「だからよ・・その・・順番が前後してしまったけど、お、俺と、と、と、ととととと友ー」


メガネ「ぷっ、ははははは!」


金髪「な、なんだよ!人が折角勇気を出してだな!」


メガネ「いや、嬉しいんだよ。金髪がこんな僕でも面と向かって友達だって言ってくれて」


こんな僕か・・メガネも色々あったんだな・・


金髪「べ、別に今更言う必要もなかったが一応確認したかったんだよ・・本当だからな?」


メガネ「うん、僕も君を友達だって思うからこれから改めてよろしく金髪」


金髪「あぁ、よろしく!なんか連れションしながら友達になるなんて変だな」


メガネ「良いじゃないか記憶には残るよ。お互い大事な物を見せ合いっこしたしね」


金髪「え?見たの?」


メガネ「え?見てないの?普通見るよね?隣に人が来たらとりあえず見るよ?」


金髪「まじか・・そんな人のなんて一々見ねぇよ」


メガネ「あ、じゃあ見る?」チャック下ろし


金髪「チャック上げとけ!」


メガネ「残念だ」


何が残念なんだか・・疑うぞ?


金髪「まぁ、忘れはしないよ絶対に・・だから安心しろ」


メガネ「金髪・・ありがとう。でも、黒髪も提督さんも受け入れてくれるかな」


金髪「逆に受け入れてくれないシーンが浮かんで来ないんだが・・なんやかんやでさ黒髪って一番大将の影響受けてると思うんだよな」


メガネ「それは思ったよ。提督さんが倒れて如月さん?だっけかな?が説明する時も頑なに動こうとしなかったし」


メガネ「如月さんは苦手だけどね・・・」


それは自業自得だと思うが・・


金髪「俺達男より余程肝が据わってるよな。そして大将と同じ様に自分を持ってる」


メガネ「うん、僕達も見習わないといけないね」


金髪「あぁ、だから不安になる事はないよ」


メガネ「ぶっちゃけて言うと金髪以外はそんなに不安じゃなかったかな」


金髪「お前!言ったなこの野郎!」ダッ


メガネ「ははは!」ダッ


その頃北上は


北上「遅いな〜男の子って長いのかな?早いって聞いたんだけど・・・どうなんだ〜」ツンツン


西提督「」上腕二頭筋ピクピク


北上「筋肉言語は全くなんだよね〜」


今出来る事


戻って金髪達は


メガネ「さて、お遊びはここまでだ。そろそろ戻ろうか北上さんも待ってる」


金髪「おう、戻るか」


男子特有の意味のない追いかけっこが終えて友情も確認出来た


後は、西提督さん達を運んで浜で大将達と合流してイカダでー


金髪「って違う!」


その為に呼んだんじゃないっての!


いや、結果的に良い事もあったから良いけど本題を忘れてはいけないだろ


連れションと言ったのは北上さんから自然に離れる為に言っただけであって本当にしたかったわけじゃない


まぁ、したけど!


メガネ「ん?なんだい?もしかしてキスの件なら大丈夫だよ誰にも言わない勿論北上さんにもね」


見られてた!


金髪「な、何の事かな?はは・・」


メガネ「あれ?違ったかな?僕はてっきりその事だと」


金髪「き、キスの件が何かは知らないけど違うな」


メガネ「もしかして・・小ではなく大の方だとか!」


金髪「それだったら誘わねえよ!俺が言いたいのは」


メガネ「分かってるよ北上さんの事だよね。どうして僕が知っていたか」


こいつ最初から俺の目的知っててからかったな


金髪「あぁ、それだよ。話しを合わせろと言っても限界があるんだよ。南鎮守府に追われてるなんて何で知っていたんだよ」


メガネ「僕なりに彼女の発言や状況を見て推測して言っただけだよ。南鎮守府と言うワードも小声で言っていたのを聞いただけでどうして追われてるなんてのかは分からない」


金髪「俺は全く気づかなかったよ・・てか、それなら態々知ってるなんて嘘つかなくても」


メガネ「相手は警戒していたからね。向こうの状況を知っていてあえて協力しようとしているって方が多少なりと警戒は解けると思ったんだ」


メガネ「相手の手の内も目的も何も知らない奴なんて信用しろと言う方が無理だよ。それに知っていると思われているなら更に詳しく話してくれるかもしれないしね」


メガネ「それが僕達にどうにか出来るかは別問題だけど信用は得られて後にイカダに乗せてもらえる確率も上がる」


金髪「でも、俺はいきなり知られている方が不気味だと思うがな」


メガネ「北上さんの発言にやっぱりが付いていた。これは多くに知られている状況だと言う事を自覚しているんだよ。それこそ南鎮守府に追われるなら仲間を手にかけたとか司令官に襲いかかったとか色々あるけど、それ程の事をしたんだよ彼女達は」


金髪「俺にはそうは見えないけど・・」


少なくとも北上さんがそんな事をする様には見えない


被害妄想が激しい以外は普通の女の子だ


メガネ「西提督さんは多分事情を知っていたと思う」


金髪「研修生には話せない事だったのか・・」


メガネ「それは仕方ないよ僕達は本来なら海にすら出ちゃいけないんだから」


金髪「あぁ、分かってるけどそれでも話して欲しかったな・・」


メガネ「正直言うと僕も思ったよ話して欲しかったって」


金髪「早く一人前にならないとな」


メガネ「焦りは禁物だよ。一人前になる為に此処から生きて帰ろう。何としても」


金髪「あぁ!とりあえず北上さんが南鎮守府に追われていると言う事を知っていればいいんだな」


メガネ「あぁ、後は僕がどうにかやってみるよ」


金髪「よし、じゃあ戻るか」


メガネ「あぁ、二人が心配だ」


戻ろうとしたその時!


ガサガサガサガサ


ダッダッダッダッダッダッ


メガネ「っ!」


金髪「なんだ!」


誰かが此方へ向かって来ている


足音がどんどん大きくなる


「待てやぁああ!」


恐ろしいドスの効いた声が聞こえてくる


明らかに危険だ


金髪「逃げるぞメガネ!」


メガネ「この声は・・」


金髪「おい!メガネ!」


メガネは動こうとしなかった


近くの茂みがガサガサと揺れる


もう手遅れだ!来る!


メガネの前に立って構える


金髪「来るなら来やがれ!」


メガネ「金髪、多分この声はー」


ガサッ!


大井「っ!」ダッ


金髪「ん?」


女の子?


黒髪「待てやこらぁあ!」ダッ


それと般若?いや違う!似てるけどよく見ると


金髪「黒髪!」


黒髪「おらぁあ!」シュッ


大井「ひぃいい!」しゃがむ


目の前で彼女がしゃがみ


すぐ後ろの黒髪の拳を避けた


そして行き場のなくなったその拳は


ドゴッ


金髪「ぶはっ!」


俺の顔面へと吸い寄せられたのだった


女の子の主な攻撃はビンタと聞きましたが・・なんて事はない


ガチのグーパンでした


金髪「ぐふっ・・」バタッ


メガネ「金髪!」


黒髪「やっと捕まえた!」ガシッ


大井「違うんです!違うんです!提督さんが先に行けって言ったんです見捨てたわけじゃないんです!すぐに来る予定だったんです!」


黒髪「で?その先輩は何処にいるんですか?」


大井「多分・・捕まったと思います」


黒髪「へぇ〜助けに戻ってくれた先輩を囮にして自分は各々と逃げて来たと?」


黒髪「最低ですね・・人としてどうなんですか?」


大井「っ!」


大井「言わせておけば!大体!貴方達が追ってこなければあんな事には!」


黒髪「なんですか?私達が悪いって言うんですか?勝手に逃げて罠にかかったのは何処の誰ですかね?」


大井「すぐに助けてくれれば良かったのに!そうすればみんな逃げられました!」


黒髪「なによ!こっちの所為だって言うんですか!」


大井「そうよ!それに態々助けに来なくても見捨てればよかったでしょ!」


黒髪「あんなに助けを求めていた人の発言とは思えませんね!」


大井「そ、それは・・怖かったんですから・・あんな状況で助けに来る方がおかしいです」


黒髪「先輩は確かに可愛い女の子とあれば馬鹿みたいに危険な所だろうと何処へでも行こうとします!無茶もします!でも、それが先輩の良い所なんです」


黒髪「私にとっては悪い事ですが・・」ボソッ


メガネ「ほう・・・・」


黒髪「それを良くも知らない貴女に言われたくないです!」


大井「こ、こっちだってあんな風に先に行けって言われたら信じるしかないでしょ!もしかしたらって・・思っちゃったんです・・」


黒髪「先輩は・・頼りになる時は凄くかっこいいです。でも、嘘つきなんです・・余裕がなくてもあるふりをして・・本当に馬鹿です」


大井「・・・・分かります」


黒髪「まだ言いますか・・知った風に言わないでください」


大井「そう思うんだから仕方ないでしょ。会ったばかりだけど分かりました・・良い意味で馬鹿なんだなって」


大井「あの人が司令官なら・・こんな事には・・」ボソッ


メガネ「ふむ・・・・」


黒髪「でも、それに気がつけなかった私はもっと馬鹿です・・」


大井「それを言うなら私もよ・・もう動けるんだと勘違いしてた」


黒髪「先輩・・・・私は・・」


大井「・・ごめんなさい」


黒髪「もう良いです・・私もいきなり襲いかかってすみませんでした」


大井「ううん、私もきっと提督さんを北上さんに置き換えて貴女だけ逃げていたら同じ様にしていと思う」


大井「貴女にとって提督さんは大切な人なんですね」


黒髪「・・・・うん、大切な人です」


黒髪「きっと私は先輩の事が・・ううん、提督さんの事がー」


メガネ「北上さんって言葉が聞こえた様な」


大井、黒髪「「誰!」」


黒髪「ってメガネこんな所でなにしてるの」


メガネ「やぁ!気付かれてなかったんだね」


金髪「うぅ・・殴られたのに・・」


黒髪「それに金髪なに鼻血だしてるの?興奮してるの?」


金髪「誰かさんに殴られたんだよ!」


黒髪「それは酷いですね!」


金髪「あぁ!酷いよな!」


大井「ん?くんくん・・北上さんの匂いがする!近くにいます!」ダッ


メガネ「あ、状況的にまずい」ダッ


金髪「ちょっと!」ダッ


黒髪「へ?」


〈誰ですか!その男は!それにどうして此処に


〈あ、大井っち〜


〈と、とりあえず落ち着こうか!眼鏡を付けて


〈北上さん!なにをされたんですか!


〈大丈夫だったよ。犯されかけたけど


〈ちょっ!


〈誰だぁあああ!お前らかぁああ!


〈や、やめ!眼鏡に罪はない!ぎゃぁあああ!


〈僕じゃない!そいつの被害もうーぎゃぁあああ!


黒髪「先輩・・助けに行かないと!」


提督以外のメンバーは無事?みんな合流出来たのであった


大井「もう大丈夫ですからね北上さん」


金髪「ひ、酷い・・」ピクピク


メガネ「眼鏡に罪はないのに・・」眼鏡バリーン


西提督「提督よ・・んふ」..zzzZZ


北上「あ、うん、ありがとう大井っち」


黒髪「みんな!って何これ!」


その後どうにか誤解を解く為にお互いあった事を話した


俺達は北上さんを見つけてその際に西提督さんが負傷


北上さんを助けた後にその場に置いて行く事が出来ずイカダの所まで連れて行ってから大井さんを改めて探そうとしていたと


殴られた頬を抑えながら必死に説明した


どうにか信じてもらえた


黒髪達は大井さんを見つけるが追っ手かと思われ逃げられる


それを追いかける途中大井さんが罠に掛かり此処の住人(人を恨む艦娘)に見つかり大井さんを見捨てて逃げるが大将が助けに戻り大井さんだけ逃げられ代わりに大将が捕まった


相手の言う感じではすぐには殺さないと言う事らしいが・・


その後迷ってしまった黒髪と逃げている大井さんとが偶然会って追いかけっこが始まり俺達の所へ来た


正直言うとあの時の黒髪は凄く怖かったし大井さんが逃げたのも納得だ


大将を助けに戻ろうとする黒髪をどうにか説得してイカダのある所まで戻った


それから大将を助けに行こうとする黒髪とメガネを押さえ込みこれからどうするかを話し合った


また、殴られた


てか、メガネは止める側なのに何やってんだよ!焦る気持ちは分かるけど


でも、だからこそ冷静に考えて行動しないといけない


それは二人も分かってるとは思う


でも、それでも動いてしまう


俺も今すぐ助けに行きたいくらいだ


でも、俺達が束になろうと手も足も出ないのは分かりきっている


場所は大井さんが分かるらしいけど向こうの数は多いらしい


行けば無駄死にするだけだ


それはきっと身を呈して助けてくれた大将も西提督さんも望んでいない


それに此処での無茶は俺達を信じて倒れた西提督さんを裏切る事になる


逃げて欲しいと言うのが一番の願いだと思う


みんなが俺を見る


俺が決めろと言う事なのだろう


大将なら・・きっとすぐに答えを出せたんだろうけど・・


逃げるな俺


西提督さんの託した想い


大将の残した言葉


皆の視線を浴びながら俺の出した答えは


皆の望まない答えだ


金髪「此処で待とう」


日が沈むギリギリまで待とう


黒髪から聞いた大将の言葉を思い出す


『必ず戻るから待っててくれ』


きっとこの言葉がなかったら俺も助けに行っていたと思う・・そして最悪の結果になっただろう


この言葉を信じて


金髪「準備して待ってますから早く来てくださいよ!大将!」


それまで俺が大将になりますから!


みんなの前で暗い顔はしませんから!


黒髪「・・・・・先輩」


メガネ「・・・・・提督さん」


北上「二人とも凄く不満そうだね〜」


大井「北上さん今は茶化さないでください。あの子達にとっては大きな決断なんですから」


北上「うん・・・ごめん、緊張をほぐそうかと・・」


大井「ごめんなさい私達は何も出来なくて・・」


西提督「若人よ・・悩め・・なめ茸」..zzzZZ


日はゆっくり日暮れへと向かうのだった


ー島近くの海域ー


駆逐棲姫「・・・・フフ、ドコニイッタノカナ?」


駆逐棲姫「テイトクサン・・」


危険は確実に近付いているのだった


希望の光、絶望の闇


提督「・・・・・」


俺は大井さんを助ける為に戻ったが身代わりに捕まってしまった


その際に身ぐるみを剥がされ隅々まで見られた・・


背中の傷を興味深そうに見ていた以外は終始不気味な笑顔だった


それから歩き出してイカダのある場所から丁度反対側にある海岸沿いへと連れられた


やはり島はそんなに大きくないんだな


建物が見えて来た。目的地は此処か?


ちなみに捕まってから此処までどのくらい時間が掛かったかと言うと


龍田「ねぇ・・刺していい?」薙刀でツンツン


提督「っ・・勘弁してください・・」


と言うやり取りを五回終えたぐらいの時間だ


大体十分感覚で聞いてくる


段々声のトーンが低くなり背中はもう冷や汗でびしょびしょだった


背中に傷があるのを知ってからそこばかりツンツンしてくる


刺したくて仕方ないのが凄く伝わって来た


でも、その背中の痛みが今の自分を保てているのかもしれないと思ったりもした


白雪さんに後ろからツンツンされてると思えば・・うん、無理だ


目的の場所へ着いた時少しホッとしてしまった


背後から舌打ちが聞こえた。次は刺されていたと思うと漏らしそうになる


我慢するけど


龍田「此処よ・・入りなさい」


提督「此処って・・」


目の前にあった建物はどう見ても


提督「鎮守府だ」


鎮守府の名前のところは消されているけど間違いない


鎮守府なら司令官もいる筈だ。これはもしかしたらどうにかなるかもしれないと期待するが


龍田「元鎮守府よ〜間違えないでね」


そう言って薙刀でツンツンされる


提督「いっ!・・」


チクッと痛みが走る


提督「分かったからやめてくれ」


龍田「命令しないでくれる?不愉快よ」


そう言ってまた薙刀を構える


それを俺は


ガシッ


龍田「あら?」


提督「一々突かないでも抵抗なんてしないからやめろよ!」


提督「大体無抵抗の人間に武器で脅すなんて卑怯だろうが!」


龍田「よ・・な・・し・いで」


提督「え?」


ドゴッ


提督「うぐっ!」


腹に衝撃が走り思わずうずくまる


龍田「これで良いかしら?死期を早めたくないならふざけた事は言わないことね」ガシッ


提督「ぐ・・うぅ・・」ズザァア


龍田「でも、司令官ならいるわよ〜会わせてあげる」


そのまま引きづられる様に元鎮守府へと入った


中にはきっと龍田さんの様な凶暴な艦娘達が居るんだ・・


怖い娘達が


中に入るが抵抗すればまた殴られるので俺は冷凍マグロが如く動かない


だから首根っこを掴まれた状態でただ引きづられる


提督「・・・・・・」ズザァア


外側から見ると綺麗に掃除もされていて、まさか稼働していない鎮守府だとは思わないが


でも中に入ると違った


基本的に綺麗にはされているが、普通の鎮守府と違い艦娘はボロボロの娘が多かった


身体中に傷跡があり包帯をしてる娘もいた


血が滲んでおり痛そうだった


でも、それは序の口だとすぐに気付いた


顔に大きな傷跡を持つ娘や火傷で皮膚がただれている娘もいたが


もっと酷いのは手や足などの身体の一部がない娘もいた


どうにか包帯で傷口を巻いているが、それが意味を成していない程に酷かった


どの娘達も充分な処置をされていない


痛そうにして苦しんでる娘達の顔を見てるのが辛かった


でも、おかしい・・艦娘達は入渠させれば傷などすぐになくなるのにどうして入渠させないんだ?


資材がないのか?でも、それでも時間は掛かるけど使える筈だ


司令官に会わせると言ったがこれが此処の司令官の方針なのか?だとするなら・・人を恨む気持ちも分かる


腹パン覚悟で聞いてみる


提督「あの、ちょっと良いですか?」


龍田「・・・・・・・・」


提督「っ・・・・・・・・」


提督「あの!入渠させないんですか?」


「「「っ!」」」


「こいつ・・」シャキン


龍田「ちっ!」


その言葉に龍田さんの歩く足が止まり首根っこを持つ手に力が入り


ドンッ


提督「がはっ!」


床に叩きつけられた。肺の中の空気が一気に全部出たんじゃないかと言うくらいの衝撃だった


痛がる間も無く顔を近づけて不気味に笑い言った


龍田「ふざけた事は言わないでって言ったよね?それとも聞こえないのかしら〜」


龍田「ならその耳切り落とそうか?」ニヤリ


提督「っ・・・・」ゾクッ


その笑顔が目の奥から溢れ出そうな深い闇が凄く怖かった


そして背中から痛みを感じる程強い視線を周りから感じた


今まで感じた視線とは全然違う


それは大きく分けると二つある


一つは学生の頃だ


周りから感じたのは呆れ嘲笑い見下す様な相手を下に見る視線だった


今思えばそれが凄く優しく感じる


相手にしなければ良いだけなのだから


でも、俺は無駄に相手にして痛い目を見た


それは今でも忘れる事のない過去だ


そして二つ目は最初の西鎮守府だ


怒りや悔しさなどの表に出る様な怒りの感情


俺は最初は艦娘達を物みたいに扱かったり非情を尽くす最低な奴だと思われていた


それに対して西鎮守府の艦娘達は良く思っていなかった


怒る娘もいれば怯える娘もいた


でも、立場的にも状況的にも手を出せない悔しさがあった


西鎮守府の娘達は良い意味でも悪い意味でも感情に対して正直なんだ


そう、西提督さんの様に


でも、今回は今までのどれとも違う


恨み・・悲しみ・・焦り・・怯え・・


彼女達を見る


無表情でただ此方を見ている


痛みで苦しんでいた娘達もみんな無表情だった


これが裏の感情だ


表のように顔に出てくる表面上の感情ではなく心の奥底から湧き出てる感情


故に顔には出ない・・・・目の奥からただ睨んでいるのだ


そしてそうなってしまっている一番の要因は殺意だ


彼女達は本気で俺を・・いや、人間を憎んでいる


今までとは比べものにならないくらいの恐怖を感じた


やはり思った通りだ・・


いつ襲われてもおかしくない


だって今・・俺は一人で・・・


あ・・・・そうか・・一人なんだ・・


誰も守ってくれない・・


如月もまるゆも不知火も皆いない・・


此処最近は何時も誰かが居てくれて守ってくれて味方してくれた


いつから俺はそれを当たり前だと感じたのか


学校でも西鎮守府でもなかった殺意が全て今俺に向けられていると自覚してしまった


孤独感が強くなる


提督「っ・・」ブルブル


怖い・・震えが止まらない


龍田「あら?怖いの?ふふ・・」


龍田「鼻血が出てるわよ〜拭いてあげるわね〜」ハンカチ


落ち着け・・俺には帰るべき場所がある


そこではちゃんと皆が受け入れてくれる


一人じゃない!止まれ!止まれ!止まれ!止まれ!


龍田「良いこと?貴方は私の獲物なんだからね!逃がさないわよ〜」


そう周りにも聞こえるくらいの大きな声で言った


周りの空気が少しだけ変わった


でも、視線に込められた殺意は変わらない


もうダメなのか?俺は此処で・・


まだ死ぬと決まっていないだろ!


此処の司令官と話をつければ


司令官にさえ会えれば!


震えは止まった。でも、ギリギリで踏み止まっている状態だ


気を抜けばまた震えてしまう


そしたら俺はまた・・逃げてしまう


それをしてしまえば成長は止まる


そして、なにも出来ず


気付いたら死んでる


それが今の現状だ


戻る時間もなく終わる


提督「執務室へ連れて行ってください」


そう言って立ち上がった


逃げるな立ち向かえ!恐怖を全て受け入れろ!


少し驚いた様な顔をしたがまたニヤリと笑った後に血の付いたハンカチを大事そうにしまった


龍田「執務室はこの先よ。貴方が先行しなさい」


提督「分かった・・」


今更逃げようとも思わない。龍田さんの前へ出て歩く


背後から龍田さんの視線を感じながら向かった


彼女達はまだ此方を見ていた


やっぱり・・憎いのか・・


提督「っ!」フラッ


あれ?うまく歩けない。転けた・・立ち上がり、また、転けた


なんだろう夢の中で上手く走れない様なそんな感覚だった


頑張れ俺!執務室まで着けばきっと


きっと・・・・どうにかなるから・・


そんな期待をした


いや、してしまった・・期待を希望をもって・・しまった


執務室へと入った時に期待は希望は


どん底へと落ちて絶望へと変わった


執務室は埃っぽくて入った時に少し咳き込んでしまった


なのに目の前の提督机に座っている彼は咳一つしない


いや、置かれていると言った方が良いだろう


そして何も言わない・・言えない


目の前にあったのは白い提督服に身を包んだ白骨化した遺体だった


龍田「彼が此処の司令官よ〜挨拶してね〜」


提督「そんな・・・・」


これじゃあ、話しも何も出来ないじゃないか・・


その場に崩れ落ちる


提督「最初からこれが狙いだったのかよ・・はは、良い性格してるよ・・」


それを見下ろす龍田さん


龍田「ふふ、ほら挨拶して?司令官さんこの方がお客さんですよ〜」


俺はその言葉に反応する気力もなくただその場で放心していた


だが、やがて立ち上がり


提督「負けるかよ・・」


龍田「へぇ〜・・・落ちないんだ」


まだ提督の心は絶望の淵へと落ちてはいなかった


提督「落ちてなんか・・落ちてなんかやるもんかよ・・・絶対にな!」


俺は帰るんだ!自分の居場所へ!


龍田「ふふふ・・・」


提督「なにがおかしい!その人は貴女が殺したんですか!」


龍田「そんな事するわけないでしょ〜?彼は私達にこの場所をくれたんだから感謝してるのよ〜」


提督「じゃあ、なんで亡くなってんだよ!どうしてそのままにしてるんですか!一体何があったんですか!」


龍田「うるさいわよ〜他の娘達が怯えちゃうからもう少し静かに喋ってね?じゃないと突くよ?」


薙刀の先が喉元ギリギリまで来る


あと数センチで刺さる


提督「っ・・・・」


どうにか大声を出す事で怖さを紛らわせていたんだが・・勘付かれたのか


足が震え出す


まずい・・・・


龍田「ふふふ・・」


提督「な、なんだよ」


龍田「なんでも?ふふふ・・」


龍田さんの考えてる事が全く分からない


だからこそ尚更怖い・・


龍田「最初から彼は死んでたのよ。だから私達がこの場所を貰ったの」


提督「貰った?」


龍田「そう、貰ったのよ。感謝してるのよ途方にくれていた私達に住む所をくれた。だからせめて彼の居たこの場所だけはそのままにしてあげてるのよ」


龍田「司令官として慕ってあげてるのよ」


提督「それって結局は勝手に住んでるだけだし、この人もいつまでも此処に縛り付けるんじゃなくて供養してやった方が」


どう亡くなったかは分からないけど、もうこの場所じゃなくて家族の元に帰してあげた方が良い


きっと家族が待ってる筈だから


龍田「酷いわ〜私達の優しさを否定するのね。それに勝手ってだなんて・・どっちが勝手なんでしょうね?行く所もないのよ?私達」


龍田「それとも野良艦娘ですけど居場所をくださいって言ったらくれるの?」


提督「それは・・・」


無理だ・・問答無用でみんな処分される


西提督さんから聞いたが一度野良艦娘になった者を更生させるのは難しい


それこそ心の傷をゆっくりと治すところから始まる


でも、そんな事をする人は殆どいない


だって工廠で簡単に艦娘などいくらでも造り出せるのだから


そんなのに時間も資金も使う必要はない


物のように処分して資材にでもすればプラスになる


そう考えているのが今の海軍らしい


西提督さんの様な例外もいるらしいが殆どがこう言う考えを持っているのが現状だ


龍田「こうなったのは貴方達人間の所為なのよ?これ以上私達の居場所を奪わないで欲しいわね」


居場所・・・・俺達が彼女達の・・帰る場所を・・


提督「っ!」ズキッ


駄目だ・・頭が痛い・・此処の空気は気持ちが悪い


ドアの向こうから今も殺気の視線を感じる


確実に見られている


苦しい・・息が上手く出来ない


提督「はぁ・・はぁ・・」


長く居るとおかしくなりそうだ


逃げたい!


もう・・限界だ


ダメだ!逃げるな!


提督「別に・・俺は貴女達の居場所を・・奪おうだ・・なんて考えて・・ません・・此処の事は・・誰にも言いませんから!お願いします・・み、見逃してください!」土下座


上手く動かない身体を必死に動かして苦しくても言葉を出した


龍田「・・・・・・」


受け入れろ!受け入れろ!


提督「っ!」


此処を出たい!彼女達の傷も濁った目もあの顔もこの闇に包まれた鎮守府も全て俺が・・俺がさせているんだ!


俺の所為で!


提督「謝って・・済むことじゃ・・ありませんが・・すみませんでした!」


提督「すぐには無理ですけど・・絶対に今の・・海軍を変えますから・・だから!」


龍田「ふふ・・貴方・・よくも!そんな嘘を簡単に言えるわね!」ガシッ


提督「っ!嘘じゃない・・俺は・・」


龍田「なら・・この目に誓える?この目を見て誓えるなら信じるわよ」


龍田「さぁ・・・・誓って」ジーー


提督「っ!」


さっきよりも闇は深く溢れ出そうで彼女の目はまるでブラックホールの様に見えた


吸い込まれそうで思わず身体中に力が入る


冷や汗が大量に出る痙攣する筋肉


言葉が止まった。誓うと言った瞬間何が起こるのか考えるだけで恐ろしかった


次の言葉を出す勇気がなかった


震えが止まらない


怖い・・怖い・・怖い!


誰か助けて・・誰か!


嫌だ!この目を見たくない!やめてくれ!離れてくれ!


おんぼろ鎮守府の仲間達の顔が鮮明に脳裏に映る


龍田「言いなさい」


提督「みんな・・助けて・・」ブルブル


龍田「はぁ・・つまらないわね・・言葉の誓いも出来ないなんて・・」


提督「うぅ・・怖い、怖い、怖い」


龍田「全部を受け入れるなんて馬鹿ね・・でも」


その時ドアが開き声がした


「誓えたとしても・・もう遅いのです・・」


何を言ったかは聞き取る余裕はなかったが、その声は今凄く求めていた


提督「っ!電!」


電「・・・・・・」


おんぼろ鎮守府の仲間である電の声だった


助けに来てくれたんだ・・


それだけで息苦しさがかなりなくなった


龍田「へぇ・・・ふふ、これは使えるかも」


掴まれていた手が離された


俺は無意識に電の方へ向かっていた


立つ事は出来ないけど這いながらでも電の元へ進んだ


話したい抱きしめたい今はその温もりを自分の帰るべき場所を感じたい


それだけを考えていた


提督「電・・助けに来てくれたんだねありがとう!」ポロポロ


電「近寄らないで!」バシン


電の手が俺の頬を叩いた


提督「あれ?」


なんで?


なんでビンタされたんだ?


提督「何時もならグーで殴るだろ?どうしたんだ電」


電「っ!」バシン


提督「っ・・・怒ってるのか?」


電「嫌い・・嫌い!お姉ちゃんを返せ!」


提督「何を言って・・」


龍田「電ちゃんは人間に正式な艦娘として鎮守府に迎え入れると騙されて監禁されて毎日乱暴されてそれを助けようとした姉達が命を懸けて電ちゃんを逃したのよ」


龍田「そして姉達は裏切り者として容赦なく処分された」


龍田「電ちゃんは目の前で姉達が沈んでいくのを見たのよ可哀想よね?」


提督「電・・冷蔵庫にあったお前のプリンを勝手に食べたのを怒ってるのか?悪かったと思ってるし今度新しいの買っておくから許してくれないか?」


龍田「聞いてないのね〜」


電「返して・・返してよ!雷、響、暁、みんな返してよ!」バシン、バシン


提督「電・・頬が痛いだろ?・・プリンならー」


バシン


提督「っ・・・電」


電「そんなもの要らない!要らない!うわぁあああん」ポロポロ


提督「・・・・・・・・」


提督「電・・ごめんよ・・知らない間に俺はお前を傷付けていたんだな・・」


こんなに泣いてる電の姿を見たのは初めてだ


俺が何かしたんだな・・


提督「電、ごめんな・・俺が何をしたか教えてくれないか?俺ってさ・・馬鹿だから・・女の子の気持ちも分かってやれない・・お願いだ・・もう泣かないでくれ」


提督「ほら、ハンカチだ」


電「要らない!」バシン


提督「っ!そうか・・俺のなんて汚いよな」


電が今も涙をポロポロと流している


その姿を見てると悲しくなる


目元に涙が溜まるのが分かる。でも、此処で泣くのは違う


俺が加害者で電が被害者なんだ


加害者は泣いたらダメだ。そんな資格はない・・


提督「もしかして何処か痛いのか?って!お前傷だらけじゃないか!なんで入渠ドッグに行ってないんだよ!」


電「っ・・」ビクッ


提督「いや、電は悪くない・・今度からは報告より先に怪我優先だからな。とにかく入渠ドッグに行こう」


電を抱えて連れて行こうとするが


提督「あれ?おかしいな・・上手く立てないや・・はは、ちょっと待ってくれよ今連れて行ってやるからな・・」


提督「ゲホッ・・ゴホッ・・それにしてもこの部屋埃っぽいな・・前に掃除したばかりなのに・・まるゆ、悪いけど窓を開けておいてくれ」


龍田「ふふ、落ちたのかしら〜?」


電「こ、怖いのです・・」


提督「さぁ、行こうか。悪いけど手を貸してくれないかな?」


まだ立てないけど手を伸ばす


電の為ならこのくらいなんて事はない


だって、此処が俺の帰るべき場所なんだから


ガシッ


しかしその手は誰かに掴まれて止まる


不知火「電に触れないでください」


提督「不知火、書類仕事なら全部終わったぞ?俺だって一人で出来るんだからな」


不知火「書類仕事?何を言ってるんですか?」


提督「おっと、それより電を入渠ドッグに連れて行ってやってくれないか?ちょっと俺は調子が悪くてな」


不知火「・・・・・っ!」ギュッ


提督「っ・・不知火そんなに強く掴まれると痛いよ・・いたた!痛いって!このままだと腕がーっ!」


腕が折れると言おうとしてやめた


不知火はただでさえ俺の腕を折ったことを気にしている


折れるなんて言えばまた自分を責めるかもしれない


提督「腕が痛いからやめてくれ・・」


不知火「こんな腕・・折ってやりたいくらいです」


提督「不知火?・・・」


不知火「腕だけじゃない!足も全部折ってやる!なんなら私と同じ様に!」


提督「同じ?・・っ!不知火・・片腕がない・・どうしたんだ!早く入渠ドッグに!誰がこんな事を!」


不知火「お前が言うな!」ギュッ


提督「ぐっ!不知火・・俺が憎いのか・・そうだよな・・俺の所為で東鎮守府から追い出されて・・うん、折りたいなら折ってくれ・・そしてまた何時もの不知火に戻ってくれ・・」


提督「何本折られても俺は気にしないから」


不知火「なら!お望み通りに!」


電「や、やめー」


鳳翔「やめなさい!」


不知火「っ!」


電「鳳翔さん」


龍田「あら〜?」


提督「鳳翔さん・・二人を早く入渠ドッグへ・・お願いします」


鳳翔「入渠ドッグはずっと使えませんよ・・そう言う皮肉はやめてください」


使えない?そんな筈は・・


鳳翔「それと貴方を助けたのではなく電ちゃんや不知火ちゃんに汚れ役をやらせたくなかっただけですから勘違いしないでください」


鳳翔「もし次にこの娘達に触れようとしたら・・・・覚悟しておいてください」


提督「鳳翔さん・・・・・」


そんな・・軽蔑する様な顔で・・見ないでくださいよ・・


鳳翔「返事してください」


提督「っ・・・はい、分かりました・・」ポロポロ


提督「あの、最後に良いですか・・俺って此処にいて良いんですかね・・必要なんですか?」


何かの冗談だと信じたい・・


鳳翔「貴方なんか要りません・・早く居なくなって欲しいです。みんなそう思ってますよ」


提督「そんな・・じゃあ俺は」


鳳翔「・・必要ないです・・ごめんなさい」


全身の力が抜ける感覚がした


不安と恐怖とが一気に襲った


提督「そう・・ですか・・」


鳳翔「・・・・では、私達はこれで失礼します」


不知火「・・・・・・」


電「っ・・あの・・」


鳳翔「電ちゃん行きますよ」


電「は、はい・・・」


提督「ま、待っー」


龍田「待ちなさい」


鳳翔「っ・・なんでしょうか」


龍田「面白い事思いついたのよ〜だから、彼を懲罰房へ連れて行ってくれない?」


鳳翔「二人共先に行っててください」


電「は、はい・・」


不知火「分かりました」


ガチャ


ドン


龍田「それじゃあお願いね」


鳳翔「嫌です。何故私がそんな事を」


龍田「あらあら〜拒否権はないのよ?頼んでいるうちにお願いね?」


鳳翔「・・分かりました。でも、何をするかだけでも教えてもらえませんか?」


龍田「そうね〜みんな人間に対して鬱憤や憎しみなどその他諸々溜まってるでしょ?だから、言いた事があるなら言わせてあげれば良いのよ。そうすればみんなスッキリするでしょ?」


鳳翔「それはみんなをただ煽る事になって逆効果だと思います。消しかかっている火に油を注ぐ様なものです」


龍田「そうかしら〜中には人間と話してみたい娘もいるかもしれないし良い経験にはなると思うけど?」


鳳翔「貴女らしくないですね。それで本音はなんですか?」


龍田「これが本音よ?ただ、彼はまだ落ちてないのよ〜お話しでもすれば私の思う方へ進むと思うのよ〜」


鳳翔「良い趣味ですね・・まぁ、此処でいくら言っても無駄ですね。連れて行きます」


提督「えっと、鳳翔さん何の話しをしてんですか?」


鳳翔「知らなくていいです行きますよ」


提督「あ、はい」


龍田「あ、待って、その前にこのままの彼でも良いけど、やっぱり今の彼の方が面白そうだわ〜」


ガシッ


提督「な、なに!」


龍田「貴方名前は?」


提督「提督だけど・・」


龍田「提督?貴方ってこう言う事に慣れてるのかしら?そうやって現実逃避すれば落ちる事はないわよね?」


龍田の手が提督の背中を触れる


龍田「でもね?」


傷口を指でなぞる


提督「な、なにを」


その力はどんどん強くなり傷口に押し込む


龍田「それは落ちるよりも惨めなのよ?だ、か、ら」


痛みが段々と強くなる


提督「っ!痛い!やめてくれ!」


鳳翔「なにをしてるんですか!」


龍田「逃げちゃダメよ?ちゃんと貴方の目で見るのよ〜」ググッ


提督「うぅ!痛い!」


鳳翔「龍田さん!」


痛い・・痛いけど・・誰かが背を押してくれている、辛くても前を見なさいと叱ってくれている


ちゃんと此処に居るから


そう言っていくれている様に感じた


さっきまでの孤独感が段々となくなっていく


龍田「この痛みを忘れたらダメよ?ちゃんと覚えておきなさいよ?」


龍田「その斬り方は傷つけようと付けられた傷じゃないわよね?趣味とも思えないし、ただの傷じゃないんでしょ?」


提督「っ!」


あ・・・俺の馬鹿野郎が


自分から孤独になってんじゃねえよ!


提督「言われなくても・・忘れるわけないだろ!」ギロッ


龍田「っ!」


鳳翔「・・・・・・」


この痛みは!傷は!彼女の大切な証なんだ!


彼女を知ってるのは俺だけだ。だから忘れてしまえば居なかった事になる


伝えられぬ想いを持ち続け孤独に長き道を進み抜き、そして託された彼女の証


人生を!


もう二度と忘れない!忘れちゃいけないんだ!


そう、背中の傷に誓おう!


提督「俺は・・俺はもう二度とー」


ガシッ


鳳翔「もう連れて行きますから!懲罰房ですよね!」


提督「あ、ちょっと!鳳翔さん!誓いがまだー」


鳳翔「誓いません。これで良いですか?行きますよ」


提督「あ、そう言う意味の誓いではー」


ガチャ


ドン


龍田「ふふ、本当に面白い子だわ〜ちょっと意地悪し過ぎたかもしれないわね〜でも、優しい子・・精神面はちょっと不安だけどあれならもう大丈夫そうね。後はちゃんと自分の目で見て向き合えるか」


龍田「ふふ、これで私の役目もやっと終えられるかしら貴方もやっと休めるわね司令官」


龍田の顔に笑みが溢れる。その顔は不気味さも怪しさもない純粋な笑顔だった


龍田「でも、さっきのは何処となくあの人に似てるかも・・」


『諦めきれるわけないだろ!俺は本気なんだよ!』


龍田「・・・・・まさかね」


ガチャ


龍田「ん?」


天龍「・・・・・・」


龍田「どうしたの?天龍ちゃん」


天龍「頼みがあるんだ。その軍刀を俺に預けてくれないか?」


天龍「どうしても斬りたい奴がいるんだ」


天龍「俺なりの覚悟を持って」


龍田「天龍ちゃん・・・」


これはやばいかもと思う龍田であったが同時に天龍が成長した事への嬉しさもあった


天龍「頼む」


龍田「う〜〜ん・・」


待つ者達と潜水艦の恐怖


その頃研修生達は


大井「ほら、早くしないと夕方になりますよ急いで急いで」


北上「みんな頑張れ〜」


西提督「すぅーーーぐごっ!すぅーーーー」..zzzZZ


大井「そこ!しっかり運びなさい!たく・・そのくらいの大きさの木材くらい一人で持てなさいよ」


金髪「ぐぬぬ!重い・・黒髪!ちゃんと持ってるのかよ!」


黒髪「持ってるって!金髪こそもっと気合い入れて持ってよ!」


金髪「む、無理だ!」


メガネ「えっほ!えっほ!」ギコギコ


メガネ「っ!」カンカン


メガネ「ふぅ・・・」


大井「そこ!休まない!まだまだ足りませんよ!どんどん切って!どんどん加工してください!」


メガネ「っ!えっほ!えっほ!えっほ!」ギコギコ


大井「貴方達を乗せるにはこの大きさのイカダでは駄目です!もっと大きくしないとみんな乗れませんよ!休まず働きなさい!」


研修生達「「「はい!」」」


汗水垂らして労働に勤しんでいた


金髪「ファイトォオオ!」


黒髪「叫ぶ余裕ないから・・」


メガネが木を切り簡単な加工(それっぽく切る)をしてそれを黒髪と金髪が運ぶ


ちなみに道具類は最初に大井と北上が捕まった時に此処を出ると言う事を条件に例の元鎮守府から貸してもらっていた


メガネ「えっほ!ほいさ!どりゃぁああ!」ギコギコ カンカン


そして大井が組み立てながら指揮をする


大井「此処はもう少し補強が必要ね・・メガネ、設計図の35番はもう少し気持ち小さめにお願い」トントン


メガネ「うっす!」ガンガン


北上は応援


北上「ファイト〜」


西提督は寝る


西提督「ぐごぉ〜」..zzzZZ


完璧な作業体制がされていた


大井「木材もドラム缶も足りませんよ!これじゃあ大きい彼は乗れませんよ!置いて行きますか?」


西提督「むぬぬぬ〜〜筋肉は脂肪より重い・・故に・・命より金の方が・・重い」..zzzZZ


金髪「は、はい!今持って行きます!メガネ木材を!黒髪はそこら辺で流れ着いてるドラム缶探し!」


黒髪「もう無理・・」バタッ


メガネ「ん?」木彫りの大井


金髪「何作ってんだよ!」


大井「ちゃんとやらないなら私達だけで行きますけど良いですか?」


研修生達「「「っ!」」」


金髪「黒髪!メガネ!」


黒髪「分かってる!」ダッ


金髪「これは没収な!」木彫りの大井


メガネ「あーー!傑作が」


金髪「大事にするから安心しろ」


大井「安心出来ません!これは没収です!」ガシッ


金髪「あーー!俺の・・大井さん」


大井「私のです!」


北上「完成度高いよね〜」


黒髪「ふぬぬ!オラァああ!見つけたよぉおお!」ドラム缶


金髪「おお!こんな大きいドラム缶を一人で持ち上げてるなんて!黒髪こっちだ!こっちに持っー」


黒髪「あ、ダメだ・・ぐぇ!」ドスン!


金髪「やばい!潰れたカエルみたいな声出したぞ!大丈夫か!」ダッ


メガネ「っ!」キュピーーン!


ギコギコ!カンカン!ドンドン!


メガネ「ふぅ・・」木彫りの西提督


北上「これは・・ちょっと欲しいかも・・」ボソッ


メガネ「これは君のだ」


北上「え?くれるの?ありがと〜」


金髪「大丈夫か?黒髪」


黒髪「なんとか・・」


大井「・・・・・・」


大井「北上さん行きましょうか。あの子達はこの島で暮らすみたいです」


北上「え?うん」木彫りの西提督


金髪「っ!メガネ!真面目にやれ!黒髪!か弱い女の子アピールとか今はいらんからやれ!」


メガネ「了解した!」


黒髪「ああ!もう!」ドラム缶持ち上げ


研修達はただがむしゃらに時間も忘れて働いた


金髪「ロープが切れた!」


大井「もっと選別して頑丈なのを持って来て!結び方も甘い!」


金髪「どれも同じにしか見えないんですよ・・」


ただ一人の帰りを信じて


黒髪「はぁ・・はぁ・・しんどいです」


大井「まだドラム缶足りませんよ!ほら!走って!」


黒髪「鬼ーー!」ダッ


みんなで此処を出る。その為にみんなが一つになる


メガネ「うむ・・此処はもう少し削ったほうがいいだろうか?」


大井「そうですねあと胸の辺りを数センチ削って」


メガネ「こうかな?」


大井「ええ!そう!良い感じ!後は手直しをして」


メガネ、大井「「完成!」」木彫りの北上


大井「はぁ〜これは家宝にします!」


北上「おーー凄い。なんか恥ずかしいけど」


メガネ「ふっ・・良い仕事をした」


金髪、黒髪「「ちゃんしろ!」」


そこに艦娘と人間の壁は既になくなっていた


木彫りの北上「」暁の水平線に勝利を刻むポーズ


木彫りの大井「」由緒正しき雷巡のポーズ


木彫りの西提督「」暁の水平線に筋肉を刻むポーズ


木彫りの三人はただその場に立っていた


〈帆に何か書くか?何もなしだと勿体無い気がするし


〈う〜ん、ならSOSとかで良いんじゃないの?見つけてもらった時にすぐ私達の状況が分かるし


〈いや、それではつまらないよ僕に良い考えがあるよ


大井「・・・・・・」


北上「ねぇ、大井っち、イカダこの大きさでもみんな乗れると思うけど違う?」


大井「北上さんの言う通りです。あらかじめ色んな事を想定して大きく造りましたから余裕でみんな乗れます」


北上「ならなんで補強なんてさせてるの?しかも休ませないなんて人を恨んでるの?あの子達を恨むのはお門違いだと思うよ?あの子達は南提督とは違う」


大井「恨んでなんかいませんよ寧ろ感心してます。こんな時でも逃げずに頑張っているんですから間違ってもあんな奴と一緒にするなんてあり得ません」


北上「じゃあなんで?」


大井「念には念を入れて補強したかったってのもありますけど、あの子達はまだ弱いです。黙って帰ってくるかも分からない彼を待つ程強くはない・・」


大井「正直帰って来ない方の確率が高いです・・」


北上「そうだよね・・」


大井「色々考えていたらあの子達はきっと壊れてしまう・・希望に押し潰されてしまう」


北上「だから考える暇を与えず働かせているんだね」


北上「でも、それって結局は帰って来なかったら時間のー」


大井「それ以上は言わないでください・・分かってますから」


北上「大井っち・・」


大井「分かってる・・でも・・ううん、なんでもありません」


北上「もしかして大井っちもー」


金髪「帆が完成しました!」


黒髪「確認お願いします!」


大井「この絵はなんですか・・」


金髪「海軍帽子にドクロです」


黒髪「海賊のマークですよ」


メガネ「海軍と海賊の夢のコラボです!」


大井「そんなコラボは誰も望んでいません!」


大井「良いですか?貴方達は何も分かってません!もしこれが潜水艦の娘達に見つかったらどうなると思いますか?」


金髪「え?普通に助けてもらえるんじゃ」


黒髪「あ、かっこいいってなるとか」


メガネ「写真良いです?ってなるかもしれない」


大井「違います!大義名分を得た彼女達は加減を知りませんよ」


黒髪「え?それってどう言う」


大井「今の時代に海賊がいるかは分かりませんが良いイメージはありませんよね?海賊は物を奪います。なら、彼女達も海賊なら奪われても良いよね?てか、沈めよう!で、色々奪っちゃえとなります」


大井「まぁ、そうじゃなくても被害報告は結構ありますが・・夜は特に潜水艦が多いので気をつけないといけません海中に引きずり込まれる事も覚悟しておかないといけません」


金髪「そ、そんな恐ろしい事に」


黒髪「あれ?潜水艦って人類の敵だったっけ?え?そうなの?私が知らないだけ?」


メガネ「それでは彼女達こそ海賊だと思うけど・・現代の海賊は彼女達だったのか」


大井「彼女達も必死なんです・・だからあまり言わないであげて」


大井「そんな彼女達でも漂流者だと分かれば助けてくれる筈です」


大井「切羽詰まってなかったら・・いえ、機嫌が良ければ?」ボソッ


北上「機嫌良い時あるのかな・・」ボソッ


メガネ「・・・・・・」


金髪「じゃあ、帆にはSOSと書いた方が良いと?」


黒髪「海賊じゃありませんよってのも書いた方が良いかもしれません」


メガネ「遠征お疲れ様ですも必要かと彼女達を労う事も忘れてはいけない」


金髪「なら、遠征お疲れ様です。私達は海賊じゃありませんよSOSです。と書こうか」


黒髪「うん、それが良いと思う、メガネ」


メガネ「ほい来た!」


北上「あ〜それはダメだよ」


大井「ストップ!」


大井「みんな仲良くスク水姿になりたいんですか?」


金髪「はい?何故にスク水?」


メガネ「見たいと聞かれれば」


金髪、メガネ「「一部を除いて見たい!」」


黒髪「なんか分からないけどイラっときた。なに?一部って私?私なの?」


大井「悠長に考えてるけどね自分のスク水姿が見たいかって事ですよ?」


金髪「へ?俺の?」


メガネ「男はブーメランパンツが一番だ」


大井「そんなの彼女達が持ってるわけないでしょ?」


北上「あたしのスク水なんて需要ないよね〜」


金髪「え?俺見たいですよ?」


メガネ「僕もそうです」


北上「へ?マジ?」


金髪、メガネ「「マジです」」


北上「や、やっぱり!犯される〜〜」ブルブル


金髪「だからなんでそうなる!」


メガネ「ははは!君は本当に面白い」


大井「はぁ・・私が思う程弱くはなかったのか・・それともただの馬鹿なのか・・どっちなんでしょうか」


大井「でも一つ言えるのは北上さんのスク水姿は!私も見たい!」


黒髪「あの・・良いですか?彼女達とスク水にどんな関係が?」


大井「え?ああ,ゴホンッ、さっき人類の敵かって言ってましたよね?敵ではないです、ただ、全てが資材に見えてしまっているだけです」


黒髪「はい?」


大井「彼女達は資材を集める為なら他の艦娘をも襲います。そして身ぐるみを全て剥ぎます」


黒髪「え?全てって服も全部ですか?」


大井「そう・・私も一度経験がありましたから・・下着も全部取られました」


黒髪「それは・・大変でしたね」


大井「でも、彼女達にも慈悲の心があるようで・・全てを剥ぎ終わったら資材ではなくちゃんと味方として見てくれます。寒いだろ?と言って自分の替えのスク水をくれたんです。真ん中に大きく名前を書いてくれましたよ大井ってね・・」


黒髪「もし、潜水艦達が私達を資材と見なしたら・・」


大井「服も全て持っていかれてスク水をくれますよ・・胸の辺りがぶかぶかのやつを」


黒髪「なんて恐ろしい・・・」


金髪「それってもしかして俺達も?」


メガネ「はは、そんな事あるわけがー」


大井「当たり前でしょ?と言うか男性は海には出ないから被害報告がまずないけど・・多分スク水を着させられると思う」


メガネ「はは、あったよ!」


金髪「なんで嬉しそうなの!」


北上「下手したら全裸待機だね〜」


黒髪「それは更に恐ろしい」


金髪「失礼な!」


メガネ「見られて恐ろしいと思われる所などないし!恥ずかしい所もない!」


金髪「いや、恥ずかしいのはあるからな?」


黒髪「大井さん!この帆のなにがダメなんですか!どうすればこの恐ろしい事態を回避出来ますか!」


大井「やっと事の重要さに気付いたようね」


大井「まず、SOSと書いていても殆どスルーされます。彼女達も忙しいのでそんな事を書いていても資材とは思われませんが助けるに等しい相手とも思われません」


北上「なんか偉そうでちって思われるかもね〜」


金髪「偉そうと言われてもな・・」


大井「次に海賊じゃありませんって言うのは完全にそうですと言ってるようなものです」


北上「やましい事があると大抵逆の事を言うんです!はっちゃん知ってます!あいつら海賊です!あの眼鏡かけた奴は絶対そう!ってなるかもね〜」


黒髪「なんと言うか性格が捻くれてるの?潜水艦の娘達って」


メガネ「僕、海賊に見えるかな・・」


大井「そして一番ダメなのがこれね」


北上「うん、潜水艦達に言ってはいけない事の上位に入る言葉だよ」


大井、北上「「遠征お疲れ様です」」


大井「お疲れ様?ふざけやがって!」


北上「終わりのない遠征にお疲れ様だと!」


大井「煽ってるでち・・あいつら!煽ってる!」


北上「沈ませて全て剥ぐのは決定事項よね?」


大井「それから一緒に遠征に着いて来てもらいましょう!それが良い!」


北上「お疲れ様の本当の意味を」


大井、北上「「知ってもらいましょう」」


大井「ってなるから絶対にダメです」


北上「基本的に労う言葉より休みを寄越せだから気を付けてね〜」


黒髪「はわわわ!潜水艦怖い」ガクブルガクブル


金髪「お、俺は、こ、怖くなんかないから!」ブルブル


メガネ「僕はなんて事を・・,お疲れ様でみんなを危険に晒してしまう所だった」


金髪「じゃあ、結局はなんて書けば」


大井「偉そうにしてはダメよ。そして助ける価値があるかも必要で無駄な弁解は必要ない。労いの言葉は絶対にダメ」


北上「そして目的もハッキリさせる事だよ」


大井「貴方達は何処から来たんでしたっけ?」


金髪「西鎮守府からです」


大井「なら、こう書くのよ」


《誠に申し訳ございませんが、もしお時間があるのでしたら助けてはもらえないでしょうか?西鎮守府までお願いします。(お礼の資材たくさんあります)》


大井「資材の事は最後のついでの様な感じに書くことが重要です」


北上「相手の方も資材目当てで飛びついて来たとは思われたくないからね〜あくまで終わった後に、あ、資材の事書いてたんだ、じゃあ、貰おうかな〜って感じにしたいからね」


金髪「成る程相手の事も考えて書く必要があったんですね」


黒髪「流石私達とは経験の差が違います!こう言うのなんて言ったっけ?」


メガネ「うむ、亀の甲より年の功だね」


黒髪「うん、それそれ歳の差を感じます」


金髪「あぁ、本当になあばあちゃんの知恵的な?」


大井「ふふ、誰がおばあちゃんだって?還暦迎えてますって事?棺桶に半分以上突っ込んでるって言いたいの!」


金髪「え?そこまでは言ってー」


大井「言ってるのと変わらないでしょ!」ダッ


金髪「うわっ!怒った!逃げろ!」ダッ


黒髪「え!わ!わ!こっち来ないで!」ダッ


メガネ「これはやばい!」ダッ


〈三人共待ちなさい!ちょっと艦娘の歳について話しましょう!


〈いや、大丈夫です!間に合ってますから!


〈大井さんは若くてピチピチですから!


〈はははははは!


北上「・・・・・・」


北上「みんな隠してるつもりなのかな?無理してるのが丸分かりだよ・・金髪も黒髪もメガネも・・そして大井っちも・・みんな責任を感じてる・・だからこそ無理をしてる」


北上「ねぇ、このままだと・・どうすれば良いのかな?みんなを見てるのが辛いよ・・」ツンツン


西提督「・・・・・・」..zzzZZ


北上「はぁ・・それに合わせてる自分が一番・・」


西提督「信じろあいつを・・あいつらを」


北上「え?」


西提督「まいたけ政権〜〜」..zzzZZ


北上「え?舞茸?なに?分からないよ〜ねぇ、なんなの?」 ツンツン


西提督「」胸筋ピクピク


北上「だから、肉体言語は分からないよ〜」


こうしてお互いが無理を隠し続けて夕方までイカダの補強は続いたのだった




番外編【恋愛マスターへの道】


注意【これは艦これ要素皆無で前に書いた別作品の二番煎じで更に主が暴走して出来てしまった物語です】


【それでも良い方は見てやってください】


今日は休みだ


ハゲからもそして東鎮守府から書類手伝って連絡(強制くまのん襲来編)もない!


そう!今日は俺の休みなのだ!


寝ようが何しようが誰も文句は言わない!


そう!自由なのだ!


そして俺の手元には


恋愛シュミレーションゲームが握られていた


それはもう強く隠すように


恋愛シュミレーション


言わばギャルゲーだ!初ギャルゲー!


でも、勘違いしないで欲しいのだがこれはただ遊ぶ為に買ったのではない


実は最近相談を受けたのだ


名前は彼女の為に言えないが東鎮守府の娘だ


彼女達東鎮守府は司令官達や艦娘達の相談を聞いてあげる窓口がある


どんな悩みでも真剣に聞いてくれることからリピーターも多い


かく言う俺もよく聞いてもらっている


提督『最近腰が痛むんです・・』


陽炎『病院行けば?』


提督『内科?』


陽炎『産婦人科じゃないww』


お陰で腰の痛みが治った事もあった


産婦人科で恥じもかいたけど・・


でも、東鎮守府の娘達だって悩む事もある


その時は誰に聞いてもらえるのか?


東提督さんには言いにくいだろうし俺が電話した時に途中から逆に彼女達の悩みを聞く事も多々あった


RJ『どうやったら大きくなるんやろ・・』


提督『何が?器?胸張ってどんと構えてれば良いと思うけど』


RJ『アホ!張る胸がないんや!』


提督『え!ないの!なんで!ないってどんな感じ!辛い?それとも逆に軽い感じ?教えてくださいよ!ねぇ!もしもし!ねぇ!もしもーし!ないって辛い?辛いの!そこのところ教えてくださいよ!』


RJ『うちとやる気なんやな・・ええよ買ったるわその喧嘩!全機発艦!狙いはおんぼろ鎮守府の提督や!!』


そう言う事もあり偶に東鎮守府の娘から電話があるのだ(偶に艦載機が来る)


東提督さんもその事を知っておりよろしくお願いしますと頼まれている


東提督さんには色々とお世話になっているけど牡蠣の安定供給を約束されている東鎮守府には恩を売っておきたいと言うのもある


殆ど牡蠣は宮間食堂へ渡すけど牡蠣定食は人気だ


俺も偶に変装して食べに行くが何時も町長さんがいるのは偶然なのだろうか?


話しを戻すが、今回ある娘から好きな人が出来たと相談を受けた


艦娘と人とでは壁も大きいかもしれないがそれでもそれを分かった上で相談をしてきた彼女の為に力になりたい


俺の考えで良いとは言うが恋愛経験のない俺には何も言える事はない


悔しい気持ちでいっぱいだ・・


だけど力になりたいと


もし仮に上手くいって付き合う事になるのなら


俺達は全力で応援するつもりだ


それは四つの鎮守府からなる司令官達の司令官達による会議(LINE)で決まった協定だ


彼女達の恋を上層部のハゲ達から隠して応援する。現に妙高さんと西提督さんは付き合ってるわけだし


因みに恋愛経験豊富そうな明石さんに相談してみたら殴られた


夕張さんは・・まぁ、うん、聞かなかったら泣かれた


鳳翔さんは顔を真っ赤にして、まだ経験ないですと小さな声で言った(可愛い)


危うく俺なんてどうですか?と聞いて玉砕するところだった


ヘタレなのでしないけど・・


他はと探すが他はそう言うのがなさそうだ


忘れていたと言わんばかりに居候さんに聞いてみると


まず、如何にライバルや相手に気付かれず布団に潜り込むかをと語りだしたので途中でビッチ!と言って彼女の部屋を出た


一途なんですけど!と聞こえたが無視した


いきなりベッドインとかビッチ以外の何者でもないだろ


彼女に想われている人は大変だろうな・・


そう事もあり俺はギャルゲーに藁をもすがる思いで手を出したのだ


ギャルゲー=王道の恋愛


最初からこうすれば良かったんだ


ただ、どう言うのが良いか分からず適当に値段が一番高いのを買った


我が紅茶の師匠の為だ妥協はしない!


買う前に評価サイトを確認してみるとクソゲーと書いてあったがプレミアが付いてるとかで


きっとクソ面白いゲームなのだろう。じゃなきゃプレミアは付かないと思う・・多分


評価サイトを見過ぎるとネタバレになるのでそこだけしか見てないがきっと面白い筈だ


ちなみにどうしてプレミアが付いてるのかを調べてみた


このゲームは結構前に発売されたもので制作会社はとっくの昔に倒産している


つまり年数も経っており個数は減るこそすれば増える事はない。これはプレミアになる典型的な理由と言えるだろう


そして調べる過程で分かった事だが、このゲームはとある刑務所で恋愛シュミレーションの授業で使われたらしいがこれはリメイク版で向こうで使われたのはリメイク前のらしい


それでもギャルゲーを授業に使う刑務所に興味もあり詳しく調べてみたが分かった事は


刑務所は昔に受刑者一人を残して全員亡くなっており今はないと言う事だけだった


その生き残った奴も誰だか分かっていない


それ以外の情報は全く出て来ず意図的に隠してるのでは?と思ったりもした


そもそもこの話しが本当なのかも怪しいレベルだ


そう言うのもあり呪いのゲーム?とか色んな説や噂が出てゴチャゴチャになり結局は謎に包まれたゲームと言う事で落ち着きかなりプレミアが付いているのだ


呪いなんてのは俺は信じてないし噂は噂だ。でも、それで高くなるのは迷惑だ


まぁ、結局何が言いたいかと言うとだ


今からする事は艦娘達の為でもあり俺のやるべき仕事なのだ!


別に楽しみだとかそんなんじゃないんだからね!


提督「と言うわけで早速始めようか」


途中で誰か入って来ないように執務室には鍵をかける


電「始めようかじゃないのです!」


鳳翔「あの、なんで呼ばれたんでしょうか?」


電「純情可憐な乙女二人を呼び出して部屋に鍵をかける・・これはそう言う事なのです!」


鳳翔「え?そう言う事と言うのは?」


電「夜戦(愛)なのです!」


鳳翔「あの・・そう言うのは夜にしてもらえると・・出来れば二人きりで」


電「いつかは襲ってくるとは思っていたのです!電の色気に落ちたのです!鳳翔はおまけなのです!」


鳳翔「そうなんですか?おまけなんですね・・」


電「そうなのです」


提督「とりあえず黙ろうか万年発情期型一番艦電!全然違うからな!」


鳳翔「ほっ」


電「電は暁型なのです!」


提督「俺が呼んだのはこれを一緒にやる為だよ」


ゲームのパッケージを見せる


電「ん?うわぁ・・」


鳳翔「これはなんですか?なんでこの絵の娘達は目がこんなに大きいんですか?」


提督「そこに関してはツッコミはなしでお願いします」


鳳翔「そうなんですかすみません」


電「それで?なんで一緒にやる必要があるのです。まさかやりながらヤるとかじゃ」


鳳翔「え・・さっきも言いましたがそう言うのなら二人きりで夜に」


提督「いい加減にそこから離れてください!てか、鳳翔さん分かってて言ってますよね!」


鳳翔「ふふ、ばれました?提督さんはそんな事しないって信じてますから」


電「・・・・信じてるのは電も同じなのです・・だから」ボソッ


提督「二人に信じてもらえて嬉しいですよ。今回呼んだのはただ遊ぶ為じゃないんですよ」


鳳翔「と言いますと?」


提督「パッケージのジャンルになんて書いてますか?」


鳳翔「えっと恋愛シュミレーションと書いてますね」


電「その後の首かっ切り系女子ってなんなのです!そんな恐ろしい女子なんて始めて聞くのです!」


提督「そこはまぁ、最近は特に色々なジャンルがあるしそう言うのもありなんじゃないかな?」


電「明らかに命に関わりそうなジャンルってなんなんです!」


提督「電、やらずに批判はダメだと思うぞ何事も経験だ!新しい萌かもしれないだろ!」


電「結局は返品も出来ず自分の間違えを認めたくないだけなのです!」


提督「っ!」


鳳翔「電ちゃんそれくらいにしてあげましょうね?提督さんだって考えがあっての事なんですから間違いなんてしませんよ」


提督「そ、そうだぞ!ちょっとあれだけど高かったんだから面白いに決まってんだよ!やらずに文句言うな!」


提督「そう言う決めつけは視野を狭めてしまう事になるぞ?」


電「相変わらずくだらない事にまともな事を重ねるのが上手いのです・・」


鳳翔「提督さん首かっ切り系女子は置いておいて恋愛シュミレーションって事は恋愛の勉強ですか?」


提督「はい、そうです。まぁ、俺じゃないけどそう言う事で悩んでる娘がいまして力になってあげたいんですよ」


鳳翔「そうなんですか休日を返上してまで他の娘の為に動くなんて優しいですね提督さんは」


提督「いえ、俺が出来る事をやってるだけですよ。頼ってくれるみんなには感謝してもしきれません。勿論鳳翔さんも困った事があったら相談してください。鳳翔さんの力になれるなら休日だろうが元帥だろうが返上して力になりたいですから」


いや、元帥は返上ではなくゴミの日に捨てる勢いで


提督「でも、今回は俺だけでは無理なんです・・恋愛に関しては経験がないんです・・だから、鳳翔さんの大人の女性からの目線での意見と電の子供からの目線での意見をそして俺のナイスガイ(童貞)からの目線での感じた事を集結させて完璧な恋愛術を彼女に教えてやりたいんです」


電「・・・・・子供」イラッ


提督「鳳翔さんは恋愛経験がないって言ってましたよね?だったら一緒に勉強しましょう。力を貸してもらえませんか?」


鳳翔「提督さん・・はい!」


提督「早速始めましょうか」


電「ちょっと待つのです!」


提督「電、言いたい事は分かってる。電・・俺達約束したよな?一緒に強くなるって」


電「それはしたけど」


提督「なら!一緒に学ぼう!そして歩もう!恋愛と言う永遠に解けないラビリンスを」


鳳翔「私も御一緒して良いですか?そのラビランス?に」


提督「勿論さ!さぁ!電、行こう!」


電「お、おう・・って違うのです!」


電「電は子供じゃないのです!立派なレディなのです!」


提督「はは、そう言ってる間はまだまだ子供だな」ナデナデ


電「むぅーー!」


提督「でも、頼りにはしてんだぞ?今回だってなんやかんやで来てくれたし感謝してんだぞ?」


電「・・・・本当?」


提督「あぁ、本当だ。今回も力になってくれたらもっと感謝するけどな」


電「もう!仕方ないのです!力になってあげるのです!感謝するのです!」


チョロいな電よ


やはり姉の影響も受けているのか頼られると嬉しいのだろう


意外にも世話好きな一面もある事が最近分かった


文句を言いながらでも俺の我儘に付き合ってくれているのが証拠だ


そのうち甘えて良いのよ、なんて言い出したりして


ー執務室前ー


不知火「これは提督に相談しなければ!提督の側に居たいからではない!仕方なく相談の為に」ダッ


【勉強中により緊急時以外の入室またはノックや執務室近くで騒いだりして気が散る様な行為を禁ずる。提督より】


不知火「ぬい!」


ー執務室ー


提督「さぁ、今度こそ始めよう!勉強の時間だ!」


電「なのです!」


鳳翔「はい!」


期待を込めてパソコンにソフトを入れる


提督「始まらないな」


電「まさか?」


鳳翔「いんすとーる中?提督さんどう言う意味ですか?」


電「はぁ・・」


提督「えっと・・待ってなさいって意味ですよ。ほら、パーセンテージが出ていますし100パーセントまで待てば良いんですよ」


提督「パソコンのゲームはかなり複雑になっていますから作動に時間が掛かるんですよ」


電「・・・・・・」


鳳翔「成る程そう言う事なんですね。提督さんはパソコンに詳しいんですね。私は全くなので凄いです」


提督「え、えぇ、勉強しましたからこれくらい楽勝ですよ!はは」


電「最初にインストールくらいしてれば良いのに・・」


いんすとーる?が終わりゲームが始まった


三人が画面を食い入る様に見るその光景はあまり他の人達には見られたくない姿だろう


鍵を掛けておいて良かった


オープニングが始まる


ゆっくりとした明るい曲が流れる


そして笑顔のヒロイン達が写る


でも、その顔に少しの影がさす


これは彼女達の心の闇を表しているのだろう


その彼女達の闇を照らすかの様に主人公が背を前に立っている姿があった


それは彼女達の闇を全て受け止めて背負い歩こうとしてる覚悟と強さを感じた


俺は今まででたくさんの想いを背負って来た。なんて事はない小さな事やその人の人生に関わる大きな事までたくさんの想いを俺は背負っている