2017-05-24 18:35:44 更新

前書き

ごめんなさい、n番煎じな作品です。





提督「何故だと思う?

…なあ?俺の現秘書艦の青葉君。」



青葉「さ、さぁ…何故でしょうか司令官殿…」



提督「…今吐いたらまだ罪は軽いぞ。」



青葉「……すいませんでしたぁ!

ほんの、ほんの出来心だったんですぅ!」



提督「やはり貴様か…!」




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提督「いや、まあ、少し前からなんかおかしいとは思ってたんだよ。」



提督「一部の娘たちはいやによそよそしくなったり、何故かちらちら見てくるし、 大井に至っては『お仲間同士仲良くしましょう』って物凄く友好的になってくるし…」



提督「お陰様であんなにギスギスしてた大井と今では腹を割って話せるような仲になった。」



青葉「そ、それは良かったじゃないですか…」



提督「そうだな、それ自体は良い事だ。」


提督「対価がデカすぎるんだよ馬鹿野郎!!」



青葉「うわちょっ、急に怒鳴らないで下さい!

一旦落ち着いて!」



提督「うるせぇ!これが落ち着いてられっか!お前に気付いたら買った覚えが無いソッチ系の本が部屋にあった時の恐怖が分かるか?お前にあの生暖かい視線を浴びる辛さが分かるか?」



青葉「確かにそれは気の毒ですけど、その前に少し落ち着いて下さい!」



提督「畜生、畜生!何でだよ!俺の何処がホモっぽかった!?何処で俺は間違えたんだ!

もっとセクハラすれば良かったのか!!

もっと覗けば良かったのか!!」



青葉「あの…ほんとちょっと落ち着いてくだ…

せめてもうちょっと静かにして下さいって!」



提督「何で!何でだ!!

何でなんだァーーーッ!!」







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提督「…はぁ……」← 一通り叫んで落ち着いた



提督「…すまんな、ちょっと錯乱してた」



青葉「(ちょっと?)」



提督「…いや、それにしてもわからないな…」



青葉「?何がです?」



提督「いやな、最初から異変には俺も気づいていたんだよ。『何かヘンだな』程度には。」



青葉「あ、やっぱり気づいてたんですか」



提督「まあ、あそこまであからさまだとな。

でも俺は『また青葉が何か変なガセネタを出したか』『人の噂も七十五日と言うし、すぐ収まるだろう』と。それ位に思ってたんだ。」



提督「なのに何故!何なんだこの噂の持続力は!何だこの噂の広まりの異常さは!

そして何だよこの噂の内容は!!」



青葉「ああ…(また錯乱し始めた…)」



提督「ていうか何故こんな事を…

何故こんな噂を流したんだ貴様はァ!」



青葉「だ、だから落ち着いて下さいってば!

ほら、うちの鎮守府って練度99の娘が複数いるじゃないですか?で、あからさまに好意を見せてる娘達もいるじゃないですか。」



提督「それはまあ…うん、そうだな。

その事は一人の男として嬉しく思うよ。」



青葉「ですよね?なのに指輪どころか浮いた話一つもないものだから、実はそうなんじゃないか、と。その本人達が噂をしていて。

折角なので青葉がそれを記事にしたんです!」



提督「」



提督「違うんだ俺は…ただ接し方とかを見計らってたっていうか、分からなかっただけで…」



青葉「司令官童貞ですか?」



提督「しまいにゃ殴るぞ」



青葉「まあ、なんだかんだ皆さん司令官の事好きですからねぇ。皆アピールしてるのに振り向いてくれないって時にこの記事と噂。そりゃ広まりますよね。つまり、ここまで浸透したのはひとえに愛ゆえです。」



提督「ああ、俺は普通に女の子が好きなのに…なんでこんな…」



青葉「じゃあ、今からでも噂を司令官の口から否定してみたらどうでしょうか。」



提督「ああ、それも一度考えたんだけどさ…

今になってようやく、しかも躍起になって否定ってなんか逆に怪しく感じないか?」



青葉「う、確かに…じゃあ、さっき言ったみたいに徹底的にセクハラしてみては?」



提督「いや、捕まりたくはないから…」



青葉「ですよね…あ、じゃあ青葉がデマだったって記事描きましょうか?」



提督「何かなぁ…俺がそう書かせたってなると何か色々と面倒が起きそうで…」



青葉「うーん、難しいですねぇ…」




青葉「もういっその事、誰かとケッコンしたらどうです?」




提督「…ん?」



青葉「練度99になった方が複数いるのに指輪を渡してないっていうのがそもそものホモ疑惑の根幹を占めてるんです。だから誰かとパパッとケッコンしちゃえば!…なんちゃっt」




提督「それだ!!」



青葉「へっ」



提督「成る程、戦力は補強できるしホモ疑惑は晴れるし童貞の俺にも彼女が出来る、最高だ!

よぉし善は急げだ!早速指輪の用意をして…」



青葉「あの、いや、今のは冗談で…!

ってやっぱり童貞だったんですか司令官」



提督「それじゃ行ってくる!」E.指輪複数



青葉「うわ準備早ッ!?あ、ちょっと待っ…」






ギィィィ バタン







青葉「…え……」



青葉「えらい事になってしまった…」






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提督「さて、と…意気込んで部屋を出てきたのはいいが、まず何処に行くべきだろう?

というか、誰から指輪を渡したものかな?」



提督「正直、俺が好きな娘は複数人いる。最低なようだが、こればかりはどうしても優劣がつけれんしなぁ…」



提督「まあでも、取り敢えずは一番最初に会った娘に…」ブツブツ



ドンッ



「キャっ」



提督「おっ…と。済まん、余所見していた。」



あきつ丸改「こ、こちらこそ前方確認を怠ってしまいました。申し訳ない…」



提督「(今のは完璧に俺が悪いんだがな…)

まあ、どっちも悪かったって事にしよう。…それよりも執務室に何か用があるのか?歩調が早かったが。」



あきつ丸「ああ、用と言うほどの物では… ただ、ここらを通り掛かった時、偶々提督殿の何か悩ましげな呟きが聞こえたので、もしかしたら何か有ったのではと…」



提督「げ、そんな大きな声を出していたか。それに無用な心配までさせるとは…済まない。」



あきつ丸「それは良いのですが…如何なされたのですか?…その、やはり心配でありまして。」



提督「いやまあ、下らな…くはないが…

まあ、あくまで個人的な悩みだ。

心配させてしまったようだな、申し訳ない」



あきつ丸「個人的な悩み?普段、剛毅果断な提督殿には珍しい程に悩んでいらしたようでありますが…」




提督「ああ。実はだな、最近の噂については知ってるだろ?そこで、近日中にでもケッコンしようかと思っていてな。その事について悩んでいた訳なんだが…」



あきつ丸「ッ!…そうで、ありますか。

結婚を、するのですか…」




提督「(!?顔が一気に険しくなった!コワイ!え、今俺何か変な事を言ったか!?特に誤解を招く様な事は言っていない筈なんだが…)」




あきつ丸「(同性婚、か。確かに認められた事象が幾つか有るとは聞いていたが…提督殿が同性愛者と聞いて今の今まで、心から信じてはいなかったが、ここまできたら最早…)」



提督「あ、あの…いいかな、あきつ丸?」



あきつ丸「…ええ、なんなりとどうぞ。」

(元々、おこがましかったのでしょうな。自分の様な半端者が提督殿と恋仲になるなどと)



提督「そのだな。お前、最近練度が99になったろ?」



あきつ丸「ええ、そうでありますが…」

(嗚呼、それでも叶うならば提督殿と結ばれてみたかった。例え贅沢だと言われようと、絆を育んで…)



提督「良かったらだが俺とケッコンしないか?」




あきつ丸「それなら、まあ…」

(そう、こんな風にプロポーズされ、愛を囁かれ…)






あきつ丸「って、えええええええええ!?」





提督「うわ鼓膜がッ!」キーン




あきつ丸「いや、だって、その、提督殿は、えっと、同性愛者では無いのですか!?」



提督「だから、あれは青葉のガセだ」



あきつ丸「『だから』と言われましても初耳であります!いや、まず、心の準備が出来ていな…と、いうか、交際すらしていないのに即ケッコンなのですか!?」



提督「…すまん、イヤだったか?」



あきつ丸「イヤ、と言いますか…急に言われましても…!そ、そもそも!提督殿は本当に自分を好いていらっしゃるのですか!」



提督「ああ、大好きだ、あきつ丸。

じゃなきゃ、プロポーズなんてしないさ。」




あきつ丸「ッ!〜〜///」



あきつ丸「その、あの、自分も提督殿を好いて…いや、え、えっと///」ゴニョゴニョ



あきつ丸「違うのです、いや違くなくて、その、あの。」ゴニョゴニョ




提督「(弱ったな、さっきまでの大音響でボソボソ声がさっぱり聞こえん)」




あきつ丸「…す!」



提督「す?」




あきつ丸「少し返事を待って頂きたいッ!」///




【あきつ丸は にげだした!】




提督「速ッ! …行ってしまったか。…ううむ、どうやらフラれてしまったようだな」ションボリ




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あきつ丸「(ああああ!自分の莫迦!!何故!何故あそこで逃げてしまったのでありますか!)」ジタバタ




まるゆ「(さっきからずっと枕に顔をうずめてジタバタしてる…何かあったんでしょうか?)」




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提督「…はぁ」



大井「あら?どうしたんです提督?そんな悩ましげなため息をついて」



提督「ん、大井か。いや、大した事じゃあないんだ。気にしないでくれ」



大井「…ふうん?本当に?」



提督「ああ本当さ。それじゃあ…」



大井「もしかして恋の悩み、ですね?」



提督「!?」



大井「図星ですか?」



提督「…ああ、まあ大体当たってるよ」



大井「あら、冗談のつもりだったんですけど。

…あの、ところでなんですけど。私がそのお悩み、聞いてあげましょうか?『友達』として」



提督「…ううむ、敵わないな…」



提督「(大井には話すかどうか迷っていたが…)

…すまないな。やはり、相談させてくれ」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−





提督「…と、いうわけで先程、練度99の娘の内の1人に指輪を渡そうとしたが、断られてしまってな。

断られないと思い上がってもいたので、情けなくも落ち込んでいた、という訳だ。」



大井「(練度が99の娘はみんな多かれ少なかれ提督の事が好きだし…きっと照れ隠しで何かしちゃったか、もしくは提督が変な勘違いでもしているかってところかしらね…)」



大井「…お気の毒に」ハァ



提督「そいつはどうも」



大井「提督の事じゃありませんよ」



提督「…?」



大井「とりあえず、その娘はおそらく…いや、絶対。提督の好意を拒否した訳じゃないと思いますから、そんなに悲観したりする事はないです。…寧ろフォローしてあげた方が良いと思いますよ?」



提督「お、おう…そうか…」



大井「後は、あまり消極的にならない事。これからまたプロポーズをしに行くつもりでしょうけど、中途半端は相手を傷つけるだけですからね?あと…」クドクド




提督「…なあ、大井?」



大井「?なんですか、提督」



提督「…お前俺が…その、ノーマルだって解っても。全く態度を変えないんだな。」



大井「…これはまた…随分と信用が無いんですね、私」



提督「ああいや!そういう訳じゃなくてだな!」



大井「はいはい、解っていますよ。まあ確かに、提督がノーマルだと解って動揺する気は無くも無いです」



大井「でも、そうでも。今迄の行動から、あなたが無理矢理に北上さんや私に迫ったり、セクハラをするような人間じゃ無いって事はよくわかってますから」



提督「大井…(さっきまでセクハラすればよかったのかとか叫んでいたのは内緒にしとこう)」



大井「それに、きっかけは誤解だとしても、私達の仲は本物のはずでしょう?」



提督「ああ、そうだな。全くもってその通りだ。

ありがとうな、大井!お前は最高の友達だ!」



大井「…ッ、ええ、勿論ですとも」



提督「さて、結構長話をしてしまったな。俺はまた行ってくるよ。今度また、礼をさせてくれ。間宮券でどうだ?」



大井「…北上さんの分も用意しておいて下さいね?」



提督「わかった。それじゃあな!」





スタスタスタスタ








大井「…最高の『友達』か」






青葉の記事を見た時は、嬉しくもあった。今迄まともに話せなかったあの人と話せる口実が出来たのだ。


そして同時に、悲しかった。この気持ちはあの人に通じないと分かったのだから。



大井「(いつからだろう、姉達や、北上さんへ向ける物とも違うこの感情をあの人に…提督に抱いてしまったのは。)」



だから、彼がノーマルなのだと言ったさっきは、本当は飛び上がる程に嬉しかった。


でも、悲しかった。なぜなら、彼は『最高の友達』としての『大井』を求めているのだ。


彼が私に求めることを、私はたぶん、否定できない。だから私は、彼とずっと友達でいるだろう。ずっと。




大井「(でも…気づいてますか、提督?

私の練度だってもうそろそろ99だって事…)」




もしもそれで、私に指輪を送ってくれるなら。



私は………



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−






提督「さて、大井と話した後しばらく歩いて空母寮に来たが…今、アイツはいるだろうか?」




瑞鶴「あれ、提督さん。どうしたの?」



提督「おお、瑞鶴。まあ少し用事があってな」



瑞鶴「ふぅん?私てっきり、覗きにでも来たのかと思っちゃった」



提督「…おいおい、余程信用が無いんだな」



瑞鶴「あはは、冗談だって!だって、提督さんホモなんでしょ?」




提督「(やっぱりかなり浸透してるな)

あー、その事なんだがな…うむ、往来で話すのもなんだ。場所を変えよう」






【提督と瑞鶴、移動 + 提督、瑞鶴へと説明】






瑞鶴「…成る程、つまり今、提督さんは通り魔みたいに指輪を渡して回っている訳なんだ」



提督「人聞きの悪すぎる言い回しをするな。

…まあ間違ってないが」



瑞鶴「…あのさ、その指輪を渡す相手ってさ。もう提督は決めてるの?」



提督「ん、まあそうだな。もう決めてある」



瑞鶴「…そっか」



提督「ああ」



瑞鶴「…ねえ提督さん!それって誰に渡すの?空母寮にわざわざ来てるって事は、もしかして空母の内の誰か?」



提督「…まあ、そうだ」



瑞鶴「…!じゃあもしかして赤城さん?いや加賀さんかな?」



提督「いや、どっちも違うよ」



瑞鶴「え〜?あ、もしかして翔鶴姉?

それは駄目だからね!いくら提督でも…」




提督「お前だよ瑞鶴。俺とケッコンしてくれ」




瑞鶴「……ッ!」



瑞鶴「……それ、冗談とかじゃないよね?」




提督「勿論、本気だ。

本気でお前に告白している。」




瑞鶴「…そっか。そうなんだ…」




瑞鶴「………そっか…」




提督「…すまん、嫌だったか?

悪い、嫌なら断ってもらっても…」




瑞鶴「…本当、はね。さっき提督が空母の内の誰かだって言った時凄くびっくりしたの。だって今、空母で練度が99の艦娘って、私しか居ないから…」



瑞鶴「もしかしたら勘違いじゃないかって。本当は練度が近い別の人に、先に指輪を渡そうとしてるだけなんじゃないかって。そう思ったんだ。だから私、とぼけてみたんだ。」



瑞鶴「でも勘違いじゃ無いんだよね?私、今、本当に提督から告白されてるんだよね?」



提督「…ああ、勘違いなんかじゃないさ。俺は今、お前が愛おしい。だから、」




瑞鶴「嵌めて」



提督「え?」



瑞鶴「提督さんが私の指に指輪を嵌めて、ください。…そうして欲しいの。…ダメ?」




提督「…いいや、良いとも。」





ケッコンカッコカリ

〈艦娘と強い絆を結びました〉





提督「これで良かったか?」




瑞鶴「…うん、ありがとう。

……ねえ、提督さん!」




提督「?なん…」




チュッ




瑞鶴「この指輪!返せって言ってもぜーったいに返さないからね!」///





【瑞鶴は そのまま 歩き去っていった…】





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提督「いやはや、まさか瑞鶴があそこまで積極的になるとはな…意外だった分、嬉しいな」



提督「さて、ようやくまともに指輪を一つ渡せた事だしこの調子で他の娘の所にも行こうか」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




提督「…居ない!」




提督「ううむ、これまで異常な程スムーズに見つかった皺寄せか知らんが、全然見つからないな。…しょうがないな、他の娘からに…」



球磨「その必要は無いクマ!」




提督「おろ、球磨。まるで見てたみたいに良いタイミングに来てくれたな」



球磨「当然だクマ。というか実際に見てたクマ。」



提督「おま、おい… いつから見てたんだ。」



球磨「いや、流石にずっと見てた訳じゃ無いクマ。そんなに暇じゃないクマ。ただ、提督が球磨を探して右往左往しているのを見るのはちょっと面白かったクマー」



提督「バッチリ暇なんじゃないか…まあ暇なら都合がいい。一緒に来てくれないか?」




球磨「いや、その必要も無いクマ。

球磨は指輪を受け取る気は無いクマ。」




提督「…!?」



球磨「もう良いクマ?」



提督「…本当に、一体いつから見てたんだ。

しかも、いきなり断られるとはな。」



球磨「すまんクマ。提督の事は大好きだけど、その好きってのはラブよりライク寄りなんだクマ。

指輪を付けるような感情では無いし、ケッコンを受け入れるような感情でも無いんだクマ」



提督「…成る程」



球磨「…提督。代わりと言っちゃあ色々アレだけど、その指輪を渡して欲しいヤツが居るんだクマ」



提督「?と、言うと?」



球磨「大井だクマ」



提督「…大井に?それはまた、何と言うか…」



球磨「何と言うか、何だクマ?」



提督「いや、だって…確かに練度は高いが、大井は俺に対してそんな感情は持っていないだろう?寧ろ、北上に対して持ってる筈だ。だからあいつと俺は友人となった訳だし、あいつも嬉々として北上の事を話すんじゃないのか?」



球磨「…マジに言ってるクマ?」



提督「…大マジ、のつもりなんだが。」



球磨「ハァ…じゃあこの際、誤解を解くクマ。大井は提督の事大好きっ子だクマ。それも、青葉のガセが出回る前からずーっと。だから指輪を渡したら、多分泣いて喜ぶと思うクマよ。」



提督「…マジか?」



球磨「大マジだクマ。だから指輪を渡して欲しいって言ってるんだクマ。」



提督「…でも。俺は今、大井に…あいつに、ライク寄りの感情しかきっと抱いてない。それなのに指輪を渡すなんて、寧ろ侮辱になるんじゃないのか?」



球磨「抱いている愛の種類が何かなんて、誰にもわかったものじゃないクマ。特に男女同士の友情は。実際提督だって、大井に対してドキッとする事だってあったんじゃないクマ?」



提督「う…だが…」



球磨「…あーもう!じれったいクマ!提督!球磨はお姉ちゃんとして、大井に幸せになって欲しいんだクマ!頼むからケッコンしてやって欲しいんだクマ!!」



提督「む、う……そこまで言うのなら。」



球磨「ん、それで良いクマ!」






そう、それで良いのだ。それで。


私は提督と結ばれるには好意が不確か過ぎる。


それならば、妹に。確実に深い慕情を抱いている大井に指輪は渡されるべきである。


私が貰うよりも、妹に。

それは指輪を渡している提督を見ながら考え。

そして納得して。自分自身が決めた事だった。


私のような恋と情の半端者と、提督が結ばれるべきでは無い。そう考えたんだ。




だから、提督の申し出を断っておいて悔やむなんて事は御門違いなのだ。

間違ってる。そう、間違って…








提督「球磨、ケッコンしてくれ。」




球磨「……へ?」




提督「この指輪を嵌めてくれないか」



球磨「…提督今までの話を全部聞いていなかったクマ?球磨に渡す分は…」



提督「ああ、大井に渡させてもらう。だからこの指輪はさっきと違う指輪だ。受け取ってもらえないか?」



球磨「…はぁ!?じゃ、じゃあそれって、他の娘に渡す用の指輪なんじゃないのかクマ!?」



提督「ん…この指輪は最初から一つだけ余る予定だったんだよ。だからそれについては大丈夫だ」



球磨「いや!というか、さっき球磨が断る理由まで聞かせたクマ!提督への好きはライク寄りな…」



提督「『抱いている愛の種類が何かなんて、誰にもわかったものじゃない』んだろ?

…それに。ライク『寄り』って言ってるって事は、ラブも入ってるって事だ。違うか?」



球磨「あ…いや…」



提督「少なくとも俺はお前を愛しているぞ、球磨。だから、指輪を受け取ってくれないか?」



球磨「う、うう……」



提督「…それとも、どうしても嫌なのか?

もしそうなら、もう一度今。断ってくれ。

…その時は無理強いはしない」




球磨「…うぅ……〜〜ッ!」





断るべきだ。

さっき自分でそう考えて決めたんじゃないか!

自分のような愛か恋かも区別がつかない半端者はこの人の指輪を受け取るべきじゃないと!



なのに、なのに…!!






球磨「ヴ…」




提督「?」




球磨「ヴォーーーッ!!」




提督「痛ェ!」





【球磨は 指輪を奪う様にして取った!】





球磨「拒めるワケないクマァーーッ!!」





【目にも留まらぬ速さで去って行った…】






提督「…OKを貰ったって事で、良いんだろうか」





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−





提督「…と、こんな感じで渡してきた訳だ」





【in 執務室】



青葉「ええ…聞いてる限りまともに渡す事が出来たの瑞鶴さんだけじゃないですか…」



提督「う…返す言葉も無いな」



青葉「まったく… ところで司令官?何で執務室に戻って来たんですか?」



提督「…戻って来ちゃ悪かったか?ひょっとしてもう戻って来るなとでも言いたかったのか?」



青葉「ち、違いますよう!何でそんな風にとるんですか!そうじゃなくて!」



青葉「ほら、まだ指輪が3つ残ってるじゃないですか?あきつ丸さんの分と、大井さんにあげる分と、あと一つ。」



青葉「それに、大井さんの分の指輪は元々どうするつもりだったんですか?結構気になるんですよねー」



提督「ああ、えっとだな…まず、あきつと大井の所へはまた直ぐ後に行くつもりだ。先延ばしにしても良い事なんざ無いからな。で、最後の一つは……あー……」




青葉「……///」ソワソワ




提督「…その様子じゃ、まあ分かっちまってるっぽいな」



青葉「え!?い、いやー!何の事やら!」



提督「その応対は自白してるようなもんだぞ…

じゃあ話が早い。早速この指輪を着けてくれ」




青葉「ええ!?ちょ、ちょっと司令官!?

さっきの話を聞いてる時も思いましたけど、もう少し、こう、ムードを作って下さいよ!」



提督「…すまん、確認しとくが。青葉、お前俺の事好きか?嫌々受け取るとかないよな?」



青葉「いや、まあ、好きですけど…///」



提督「じゃあほれ、早く左手を出してくれ」




青葉「ガン無視!?ちょっと待っ」






ケッコンカッコカリ

〈艦娘と強い絆を結びました〉






提督「…これで良し、と」




青葉「……ッ!」



青葉「良し、じゃありませんよ!何で青葉はこんな適当なんですか!これでも凄く楽しみにしてたのに!ひょっとして司令官は青葉の事…」



提督「ちょっとだけ口を閉じてくれ」



青葉「えっ?」




ズキュウウウン




提督「…ふう。ケッコンしないとこういう事が出来ないからな」



青葉「…?」←事態が飲み込めない



青葉「…ええ…!?///」←飲み込み始めた



提督「お前の事が嫌いじゃないかって?

まさか。寧ろ俺は少し気持ち悪いぐらいに青葉の事が大好きだぞ」



青葉「えっ、ええええ…?///」



提督「勘違いさせちまったみたいで悪いな。

本当に、できるだけ早くその指輪を着けてもらいたっただけなんだ。指輪がその指に着いてる所が見たかったし、そして何しろ…」




ドンッ




青葉「ぎゃあ!///」



提督「…こういうスキンシップが出来るからな」



青葉「…あ、あの…司令官…?

ちょっとその、きゅ、急展開すぎないかなーって…」



提督「…すまん、女の子の扱いは慣れなくてな。」



青葉「…別に…

…責めてる訳じゃ…ありませんよ…///」



提督「…なあ、青葉。一つだけ頼みがある。

一言、俺を愛してると言ってくれないか?」





青葉「…………♥︎///」




青葉「…愛してます。大好きです、司令官。」






【少しの間、一緒に過ごした…】





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−






提督「さて、と。

青葉も何とか誤魔化して(役得でもあったが)ようやくここに来る事が出来たな…」






【提督、ある墓の前に到着】





提督「…よう、久しぶりだな。最近、何かと忙しくてな。お前のところに来る事が出来なかったんだ。まあ、許してくれよ。」



提督「今だって指輪を渡しに行く、その合間を縫ってわざわざここに来たんだ。

寧ろ感謝してくれ」



提督「そうそう、この指輪。本当はお前に供えようとも思ったんだけどな、そうも行かなくなっちまった。…なにせ、俺はモテるからな!」




提督「…自分で言ってて痛々しいな…」ハァ




提督「……少し、反省したんだ。

お前に囚われ過ぎてたんじゃないかって」




提督「俺は指輪を渡す娘を決めた時、自然とお前に対して指輪を渡そうと考えていた。既に居ない、お前に対してだ。」



提督「俺は、ある娘に結果的に後押しされて、ようやくその事実に向き合う気になったんだ。

全く、みっともない話だよなぁ」



提督「…俺はお前を絶対に忘れない。例え俺が深海共に挽肉にされようと、老衰で呆けようと、天魔外道に成り果てても、絶対に。」



提督「だが、最近、死んだ者は蘇らないという……そんな単純至極な事を忘れていた気がしてな。そしてそれを、お前が喜ばない事も。」



提督「だから、俺は少しだけ前に進むよ。

…だから、お前には指輪は渡さない。

そう、するよ。」



提督「…墓参りには、これまで通り来る。

それじゃあな。」






『さようなら』






提督「!!」ピタッ





【提督は振り向かなかった】





提督「…じゃあな。

俺はお前を、愛して『いた』ぞ。」






『………』






【提督の後ろを一陣の風が吹いていった…】











後書き

一応、これで終わりです。

コメでリクエストが有ったらケッコンのその後などを書くつもりです。


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2017-05-07 00:58:12

SS好きの名無しさんから
2017-05-03 15:06:14

ムフロンさんから
2017-05-03 08:23:31

SS好きの名無しさんから
2017-05-03 07:51:20

SS好きの名無しさんから
2017-05-03 04:08:01

SS好きの名無しさんから
2017-05-03 01:14:06

Vector8971さんから
2017-05-02 23:46:12

SS好きの名無しさんから
2017-05-02 22:51:53

SS好きの名無しさんから
2017-05-02 22:47:32

このSSへのコメント

8件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2017-05-02 22:52:00 ID: j6_JRDa4

支援

2: ムフロン 2017-05-03 08:23:27 ID: JHZN8Tyw

乙です。頑張って下さい!

3: SS好きの名無しさん 2017-05-04 14:45:25 ID: kEq-rnub

あきつ丸ルート?これは、珍しい。

4: グッドフェロー 2017-05-07 00:58:04 ID: pMsHVerI

......続きを見たい!(真顔)

5: SS好きの名無しさん 2017-05-07 01:49:55 ID: _zPyzweb

大井っち見てると悲しくなる...果たしてどんな結末に!?

6: SS好きの名無しさん 2017-05-07 07:23:50 ID: SEWcbHYF

大井ルート確定

7: Vector8971 2017-05-07 23:57:13 ID: 5boxPxuy

大井さんめっちゃ可愛い。 期待してますよ!

8: SS好きの名無しさん 2017-05-14 21:34:34 ID: QbYUwjJ6

大井さんってどのssでも棚からぼた餅感がスゴいよね
金剛とかの真っ直ぐな娘達が可哀想


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2件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2017-05-04 14:45:35 ID: kEq-rnub

期待。

2: FLAN 2017-05-20 07:16:55 ID: w1CQGvie

期待してるぜ


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