病室 子供「おじいちゃん。」 男「親父」 女「お義父さん」 爺「御兄さん」 婆「お兄ちゃん」 あぁ、俺は死ぬのか家族に看取られて。 だが俺はこの人たちを知らない。 忘れているのだ。 死ぬ直前だからかみんながいるからか意識としてこの人たちが 家族と認識できる。だが名前も顔も思い出せない。 自分の子供、自分の孫、自分の兄弟 そして妻さえも 絶対に忘れないと誓ったはずの妻との思いですらも忘れ死のうとしている。 それは嫌だ。だが声も指も動かせない。あるのは意識だけ。 あぁ、嫌だ。 八幡「い、、、、や、、、、だ」 男　　「親父」 八幡「母さんのなまえは？」 男　　「親父、母さんはお袋は××だよ」 だめだ、聞こえない