提督「…………ふぁぁぁ」

提督「ん？見慣れない場所だな……」

提督「取り敢えず部屋を出るかな」ｶﾞﾁｬｯ

提督「……………？」

ちひろ「…………え」ﾋﾞｸｯ

提督「…………あの、ここは何処で」

ちひろ「きゃぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」ﾊﾞﾁﾝ

提督「く、へぁっ！？」ﾊﾞﾀﾘ

ちひろ「だ、誰ですかあなた！？」

提督「それはこっちのセリフだ……」

ちひろ「ちょっと警察に……」

提督「や、やめ、ちょおおお落ち着け！」

ちひろ「もしもし、ポリスメン？」

提督「やめてぇぇぇえ！！」

プロデューサー「あ、そういう事ですか」

明石「すみません、何が誤作動が起こったようで……」

プロデューサー「いえ、ミスは誰にだってありますから」

明石「……目つきが悪いのに優しいですね」

プロデューサー「目つきが悪いの関係ありますかね……」

明石「で、話を戻しますと、私の責任でこのような状況になってしまったので責任は取ります」

プロデューサー「は、はぁ……」

明石「なので、いつ終わるか分かりませんがその間の身の安全は保証します」

明石「提督にも早く会いたいですし……」ﾎﾞｿｯ

プロデューサー「提督さんのことをとても信頼しているんですね」ﾊﾊｯ

明石「き、聞こえてましたか……」///

明石（そうだった、提督は主人公的難聴の持ち主だったからそれに慣れてしまってた……）

プロデューサー「ま、ここであったのも何かの縁ですから、どうぞよろしくお願いします」

明石「こちらこそお願いします」

大淀「大方は話が終わったみたいですね？」ｶﾞﾁｬｯ

明石「うん」

プロデューサー「はい、一応は」

大淀「では、話の整理をすると……」

ちひろ「つまり、その明石さんって人が作った発明品が誤作動を起こして、何かの繋がりでプロデューサーさんと入れ替わってしまったと言う事ですね？」

提督「そういう事になるな」

ちひろ「はぁ………今日はテレビ出演についての会議があるって言うのに……」

提督「そんなの簡単じゃないか。俺がその会議に出ればいいんだ」

ちひろ「な……！そんなの出来る訳ありません！第一あなたには経験が無さすぎです」

提督「おいおい、俺がどれほどの修羅場をくぐり抜けて来たと思ってるんだ？これくらいの会議なんて簡単だ」

ちひろ「…………分かりました。そこまで大口をたたけるならあなたに賭けてみます」

提督「あぁ、納得のいく戦果を取ってみせるさ」

ちひろ「はい、お願いしますね。仮のプロデューサーさん」

プロデューサー「はぁ、その深海棲艦とかいう敵と日々戦っていると言う事ですね？」

大淀「はい、で提督はそれを指揮したり戦果を書類に纏めたり資材の管理や艦娘のケアをしたり……」

プロデューサー「意外とブラックですね……」

大淀「それを毎日ほぼ無休で続けているんですよ、あの男は」

プロデューサー「大変ですね、僕の仕事もかな 忙しいですが、ベクトルが違いますね」

大淀「それくらいの人じゃないと務まらないですから」

プロデューサー「信頼されてるんですね」

大淀「長い付き合いですからね」ﾌﾌｯ

提督「で………うちのアイドルが？」

ディレクター「そうそう、他事務所のアイドルに花を添えるような感じでお願いできます？」

提督「いやいや、でもそれは無理だ」

ディレクター「そこをなんとか、お願いしますよぉ〜」ﾁﾗｯ

提督「はぁ…………あのね、うちのアイドルは供え物じゃなくて、一人一人が輝けるために俺はプロデューサーとして働いているんだ」

提督「他の子は関係無い。俺は他事務所よりも目立つようなアイドルなら良いですけど、それ以下になるような立ち位置に立たせることは出来ません」

ディレクター「でもなぁ……その事務所からお金頂いちゃってるんだけどなぁ？」

提督「…………なら他の事務所に頼んでください。ウチからは出演させることは出来ない」

ディレクター「……そんな事していいのかなぁ？」

提督「……どういう事だ？」ｷﾞﾛｯ

ディレクター「このままだとあなたの事務所に所属してるアイドルのレギュラー番組がどうなるのかな？」

提督「…………調子に乗るなよ？」ｸﾜｯ!!

ディレクター「ひぃ！？………な、なんなのかなその態度！？他のアイドルが出演しているレギュラーを降板させてもいいんだけど！？」

提督「………」ﾋﾟｯ

ディレクター「……な、なんだよそれ？」

提督「ボイスレコーダーだ。今までの会話の内容はここに保存されている」

ディレクター「ふ、ふざけるな！！」

提督「マスコミにこれを渡しても良いんだぞ？さぁ、どうする？うちのアイドルを普通のゲストとして扱うか？それともこれを提出されるか？」

ディレクター「………………分かった、普通のゲストとして扱うから、止めてくれください……」

提督「あともう1つ条件だ」

ディレクター「まだあるのかよ……」

提督「受け取った賄賂をその事務所に返せ」

ディレクター「で、でも……」

提督「返す、だろ？」ｷﾞﾛｯ

ディレクター「わ、分かった返すよ！」

提督「じゃ、話はこれで終わりだ……今後ともよろしくお願いします」

ディレクター「………クソが」ﾎﾞｿｯ

ちひろ「ち、ちょっと言い過ぎだったんじゃ無いですか？」

提督「すまない、いつも相手にしてる奴らと一緒の態度でやってしまった……」

卯月「おはようございます、ちひろさん｣ｶﾞﾁｬｯ

ちひろ「あ、卯月ちゃん！おはようございます」

卯月「で、その方は？」

提督「提督だ、訳あってプロデューサーをしている」

卯月「……………え、どういう事ですか？｣ﾁﾗｯ

ちひろ「それは、カクカクシカジカ……」

卯月「な、なんと言ったらいいか……」

ちひろ「はい、私もまだ理解出来てません」

凛「………おはようございます」ｶﾞﾁｬｯ

ちひろ「おはようございます」ﾃｦﾌﾘ

提督「今度はクールな人が来たな……」

未央「おっはよーございまーす！！」

ちひろ「おはようございます」

提督「今度は元気な子が……どこか駆逐艦を思わせるような感じが……」

ちひろ「駆逐艦？」

凛＆未央「「この人は誰（なの）？」」

ちひろ「カクカクシカジカ……」

未央「えぇ！そんなことが！？」

凛「え、なんで信用出来るの？」

卯月「とても信じられるような話では無いですよ……」

プロデューサー「…………みんな可愛いですね。事務所のアイドル達と肩を並べるくらいですよ」

電「大淀さん、この人は誰なのです？」

大淀「この人は、こないだ言った明石が起こした事件の被害者さんよ」ﾊｧ

電「た、大変ですね……」

プロデューサー「いえいえ、新鮮な体験なのでそれなりに楽しんでいますよ？」ﾆｺｯ

電「目が笑ってないのです……」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

大淀「プロデューサーさん、駆逐艦の子を怖がらせると怖いモンスターが駆け寄ってきますよ？」

プロデューサー「怖いモンスター？」

―――ドタドタドタ！！！！

長門「誰だ！駆逐艦の子を脅かす者は！？」

大淀「ほら、来たでしょ？」

プロデューサー「凄い剣幕ですね……」

長門「ん、見慣れない顔だな。この方は？」

大淀「ボソボソ……」

長門「あぁ、明石の……何か不便があったらいつでも言ってくれ。ビックセブンの名にかけてお前に不満を持たせないことを約束しよう」

プロデューサー「お気遣いありがとうございます」

長門「うむ、やはり提督よりちゃんと敬語が使えて良いな。気に入ったぞ」

プロデューサー「ありがとうございます」

大淀「じゃあ、長門、それに電も。プロデューサーさんに鎮守府の中を歩き回って説明してあげて？」

電「了解なのです！！」

長門「あぁ、承ったぞ」

プロデューサー「よろしくお願いします」

まゆ「まゆの……まゆのプロデューサーさんはどこ……？」

小梅「……あ、もしかして、幽霊に、取り憑かれて、行方不明に、なっちゃったとか……？」

蘭子「フッフッフ……やはり闇の守護者は彼方へ誘われてしまったか……｣（プロデューサーさんが、入れ替わってしまったんですか……）

アナスタシア「イマイチ分からないですが、どっかにいっちゃったという事ですね……Что мне делать｣

ちひろ「まぁ、パニック状態になりますよね……」

提督「今頃鎮守府も混乱してるだろうな……」

美嘉「あーしちょっと不安なんだけどなぁ」

莉嘉「お姉ちゃんビビってる？」

美嘉「そーゆー事じゃなくて、仕事が上手く回るのかってこと」

ちひろ「確かに不安ではありますが、今これが最善の策です」

幸子「うーん、つまりプロデューサーが可愛い僕の姿を見れなくなってしまったという事ですね？」

ちひろ「そういう事です」←テキトー

提督「不満があるがあると思うが、少しの辛抱だ。明石が解決してくれるまでよろしく頼む」

肇「はい、よろしくお願い致します」

杏「じゃあ、プロデューサーいないし今日はお休みにしよう？」

きらり「んもぅ！杏ちゃんたらまたそんな事言ってぇ！」

杏「だって昨日もライブあったし……疲れちゃったよ」

きらり「ほらぁ！飴あげるから頑張ってぇ？」

杏「もー、しょうがないなぁ………」ｱﾑｯ

菜々「ナナにお手伝い出来ることがあれば何か言ってくださいね！」

ちひろ「はい、なら菜々さんには提督さんの補助役をして貰いたいと思います」

菜々「分かりました！！よろしくお願いします！」

提督「うん、こちらこそ」

ちひろ「みんなプロデューサーがいなくて不安なのは分かる。でも、力を合わせれば乗り切れます、みんなで頑張りましょう」