2017-08-30 13:43:48 更新

前書き

何かの弾みで急に小説が書きたくなったので初投稿。クソみたいなストーリー&語彙力の小説を読んでもおkという心の器が銀河系より広い方はお読みください。


秋も終わり掛けの十一月。毎年

このぐらいの寒さになると思い出すことがある。

父と祖父に連れられて狩猟に行った際に見つけた狐のことだ。後ろ左足をワイヤーで縛られ、相当長い時間抵抗したのかグッタリしており

、ワイヤーの拘束部分は赤く血が滲んでいた。

「お前、罠にかかったのか?」

その言葉でようやくこちらに気がついたのか痛々しい足をかばいながら起き上がりこちらに明らかな敵意を表わにしだした。そして、その頃の俺は何を考えていたのか

「よし、その足のワイヤーをとって逃がしてやろう!」

…今考えると正気ではない。敵意丸出しの野生動物を助けようと言うのだ。当然、向かってくる敵に怯え 、身を守ろうと伸ばされた左手首に噛み付いた。おそらく弱ってるあの時に出せた全力なのだろうが、案外深く噛まれ今でも跡が残っている程だ。だが…

「痛ててて……。はい、おしまい!」

と言い涙目になりつつも既に足のワイヤーを外していた。さっきまであった違和感が消えていることに気がついたのか、こっちを警戒しながら足を確認し、自由になったと分かるや否や山の奥へ走って行った。

「あ、ちょっと待ってよ!1回ぐらい撫でさせてもらっても良いじゃん!これ結構痛かったんだよ!」

言葉の意味が通じたかはわからないが、その場に座りこちら非常に申し訳なさそうな顔をして「急いでますので。」と言った感じで頭を下げた(ように見えた)。

血だらけの左手首を父に見せ、経緯を説明するとすぐ病院に連れてかれ、検査を受けたが何も

異常は発見されず祖父は、「相当きれいな狐に噛まれたんだな。」と笑っていた。

これだけなら動物を助けた事と少し会話をした程度の武勇伝にしかならないが、俺は一度もこの話をしたことがない。なぜなら、後日に今時珍しい和紙と墨で書かれた、

「いつかお礼に参ります」

と、達筆に書かれた手紙が届いたからだ。

..............

.......


そして、こうした記憶の回想が十回目ともなると「そろそろ恩返しが来てもいいんじゃないか?」と狐を助けた純粋さは何処へ、どこにでもいる他力本願の高校二年生、狐塚正也。今から登校することに対し気合を入れるようです。

「さて、毎年恒例の記憶が蘇ったところで今週最後の平日を終わらせますか…」

家の玄関前で自分自身にのみ聞こえる大きさの掛け声に

「おーっ!」

返事をする曲者がいた。

「……美里か。」

「応供!この美少女、藍崎美里ちゃん、掛け声をかけられたならば即参上ってね!」

朝っぱらからエンジン全開のこいつは藍原美里、俺の高校生活の中で唯一、女友達と呼べる同級生だ。日本人特有の栗色の茶髪をポニーテールでまとめているのがこいつのお気に入りでこいつがそれ以外の髪型をした覚えが無い。そして、整った容姿に明るい性格でクラスのリーダー的存在だが、勉強は出来るくせに頭のネジが何本か抜けているのでクラスでは愛嬌のあるマスコットみたいなやつである。

「…なんかいい事でもあったのか?」

「うん!明日、新しい服を買いに行けるようになったから!」

「声のトーンがいつもより高いような気がしたから聞いてみたんが、服か…。」

「そ、それでね!もし良かったらなんだけど、私と一緒に買い物に来てくれたらなー、なんて…。ほ、ほら!男の子の意見も取り入れた方がいいかもなんて思ったから…決して他意はないのよ?他意は。」

クローゼットの中の服は体格が昔から変わってないから子どもっぽいのが多いから新しいのを買わないと、とは思っていたから丁度いい機会かな?

「ん。わかった。明日だな。」

「え!?あ、うん。明日の十時半、駅前で集合ね…。」

さっきまでの元気の良さは何処へやらいつもはオーバーにやるガッツポーズも正也から見えない位置で小さく腕が上下しただけだった。

「あ、そうだ。ところで美里。」

「ひゃ、ひゃい!」

ガッツポーズをして気が緩んでたのか返事を盛大に噛んでいた。

「お前、今日の日直じゃなかったっけ…?」

「ふぇ?……ああああ忘れてたぁぁぁぁ!!!!」

状況が整理できたと同時に学校方面へ走っていき、みるみるうちに後ろ姿が小さくなっていき街角を右に曲がったところで姿が見えなくなった。


数十分後、教室にて。

「お、正也。金曜になるとお前はいつも楽しそうだな。」

「うっせ、休日が楽しみじゃない学生なんてそうそういねえだろ。」

俺の前の席で後ろを向きながらニマニマ笑っているこいつは宇野一馬。人一倍…いや言葉で表せないほどに面倒臭がりで授業中にこいつの方を見ると大抵寝ている。だが、こいつの成績は常に学年一位、しかもムカつくことに家の中ですら勉強を一切していないときている。もう、学生という学生に殴られ続ければいいんじゃないかと最近思っている。

「休日でさっき聞いたんだがお前、明日美里とデートするらしいじゃねえか?ん?」

「なっ!?」

「いやあ、お前も隅に置けねぇな!学校の人気者の美里とデートなんて!」

ガッ!

「…待ってろ。次は六法全書だ…!」

「わかった、俺が悪かった。まず話をしようじゃないか頼むから図書室までダッシュで向かおうとしないでくれ!」

おお、珍しいこいつがここまで焦るなんて、手元にあった英和辞典の角と六法全書の角、その威力の違いに気がついて必死で止めるまでの行動に出るのはさすが天才。…あと二秒遅ければ足の速さで振り切れたものを…。

「ったく。お前は国民と国を守る法律が書かれた本で人を殺す気か?」

「俺は別に広辞苑でもいいんだが…。」

「どっちもお断りだっての!」

そこから、5分程かけて説明をした。

「つまり俺たちは服を買いに行くだけ、NO異性交友!」

「ふーん…。ま、そういうことにしといてやるよ。」

「なんだその微妙に引っかかるような納得の仕方。」

「気にすんなって。あ、ちょっとトイレ行ってくる。」

そう言うとそそくさと教室からいなくなってしまった。

「はぁ…、朝からあいつの相手は疲れる…。まだ時間あるし少し寝るか…。ん?」

机に突っ伏して寝ようかと思ったその時視線を感じた。

(さっきの一馬との会話で迷惑かけちまったかな?だとしたら少し謝っとくか…って冷泉!?)

視線の主を辿っていくと金髪のロングヘアの少女が目に入った。

「……っ!!な、何見てんのよ!」

視線が合うや否や噛み付かれた…。

…冷泉千尋。日本人とアメリカ人のハーフで、母親譲りの金糸を編んだような髪は誰をも魅了し、父親譲りのどこまでも黒い瞳は人をひきつけて離さない…はずなのだが、少々性格に難があり高圧的な態度をとり、クラスでは少し浮いた存在となっている。

「いや、何見てんだ。と言われても先に見てたのそっちだし…。」

「べべべ、別にいいじゃない!私がどこ誰を見ようたって!」

少し怒っているのだろうか?いささか顔が赤い気がする。

「…もしかしてさっきのバカ騒ぎで気分を悪くしたのか?だとしたら謝るよ。」

「へ?バカ騒ぎ?……ああ!そうね!そうよ!こんな朝から耳障りだと思ってたのよ!」

「悪かったな、後であいつにも言っとくから。」

「別にいいのよ!このぐらいうるさい方が私の優雅さも際立つってものよ!」

(ふう、なんとか騒ぎにならずに抑えれた…。本気で怒ってたらどうなるかわかったもんじゃないからな…。)

「はあ…、やっと日直の仕事終わったよ〜。って何だこの状況…。」

日直を終えて帰ってきた美里が俺と冷泉を交互に見て狼狽していた。

「なんでそんなに正也は冷や汗をかいているの?ましてや、冷泉さんなんて顔がまっkムグゥ!」

「あ、藍原さん!少しよろしくって!」

冷泉がそう言うとモゴモゴ苦しそうな声を上げる美里を無視して廊下へ連れ出してしまった。

(なんか今日は無駄に疲れる気がする…。)

そして、五分後のホームルームとほぼ同じ時間に3人はようやく帰ってきた。


昼放課、同じく教室にて。

「うっし、金曜日の午前授業終了!」

「あとは寝てもお咎めのない授業と怒られん程度に体を動かすだけだもんな。ふゎぁ…。」

「…お前はどの授業で寝てても何の問題もないからな!」

「そう褒めるな、少し照れる。」

こいつは入学当時から殆どの座学を寝ていて、その度に起こされ注意を受けていたがテストでトップを取り続けると次第に先生達は微妙な顔をしながら見過ごしているのだ。…とりあえずこの学生の敵の脳天に手刀を打ち下ろしておこう。

「さて、そんなことより飯だ、飯。おーい美里。」

いつもは今頭を抑えているこの天才バカと美里と俺とで昼を過ごすのだが…。

「ごめん正也、ちょっと先約があって。」

「……。」

そう言って弁当を持って片手で手刀を切る美里の隣でこれまた弁当を抱えた冷泉が。

「お、そうか。ところで美里?一体いつから冷泉と仲良くなったんだ?」

「えへへ、それは乙女の秘密ということで。」

「そ、そうよ!あんたが知る必要なんてないわ!」

…冷泉にまで怒られてしまった。ここは深く考えない方がいいか?

「行きましょう藍原さん!まだまだ話したいことがいっぱいありましてよ!」

「わっ、わ!ちょ、ちょっと冷泉さん引っ張らないで〜!」

そう言うと美里と冷泉は教室を後にした。

「変な冷泉、たった一日で仲良くなって昼放課いっぱい使ってまで話したいことってできるもんかねぇ?」

「…ま?ようやく動き出したってとこかな?」

行動可能まで回復した一馬の声が聞こえる。

「俺としては二人が仲良くして冷泉がクラスに入り込めたらいいと思っていたからいい機会かな?」

「はぁ〜。鈍いねぇお前さんは。その方が気楽かもしれんが。」

「???」

こいつが何を言ってるのかサッパリだが、何となくこれから先面倒なことになりそうなことは何となく伝わった。


午後の授業も終わり、一人帰路を歩いていると電話がなった。

「誰かと思ったら美里か…。もしもし?どうした?」

休日が目前ということもあり少しけだるそうに通話に応じた。

「あっれー?ちょっとお疲れですか?そんなんで明日の買い物に遅れたりしないでよ?」

「ああ、善処する。で、要件は?」

「あ、そうそう。買い物のことなんだけど冷泉さんも一緒に行くことになったから伝えておこうと思って。」

「…冷泉って冷泉千尋のこと?」

「他に誰がいるの?」

急に仲が良くなったとは思っていたが今朝の今で服を一緒に買いに行くまでとなると……。女の友情は分からん。

「別にいいけど俺、冷泉と仲いい自信ないぞ?むしろ突っかかってくるから俺のこと嫌ってるんじゃ…。」

「やっぱりコイツとんでもなく鈍いわ。」(小声)

「ん?なんかいきなり音量が下がったな。よく聞こえなかったんだが。」

「何でもない、冷泉さんは正也がいても気にしないって言ってるし別に嫌って無いんじゃない?」

「それなら俺も気にしないが…。」

「それじゃあ決まりね。あ、集合場所は変わんないからよろしく!」

通話を終え正也は思った、あの二人が仲良くなったのは何らかの共通点があるはずだと。家に着くまで顎に手を当てて答えを探したが何も確信を得られずに終わった。


後書き

プロローグ終了までもう少し、こんなSSでも先が気になるっ!という方は応援、コメントお願いします。主のモチベが上がります。


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2件応援されています


名無しニキさんから
2017-07-26 21:39:46

SS好きの名無しさんから
2017-07-26 21:38:32

このSSへのコメント

1件コメントされています

1: 名無しニキ 2017-07-26 21:40:20 ID: 5ToyS7wv

続き書くのがんばれ♥がんばれ♥


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