2017-09-18 19:21:35 更新

概要

「やはり俺の結婚生活はまちがっていない。」の過去に当たるお話です。
「やはり私の青春ラブコメはまちがっている。父以上に。」とも少し繋がっている部分があります。
どちらも読まなくても話は理解できると思いますが、是非とも前作もよろしくお願いします。


前書き

オリキャラが出ます。キャラ崩壊注意です。




やはり奉仕部はまちがっている。





八幡「…………」ペラッ


結衣「…………」ポチポチッ


雪乃「…………」ペラッ



今日も今日とて奉仕部は暇である。

まぁそもそも普段から依頼なんてほとんど来ないので、大体こうして時間を持て余しているわけだが……。


今日は珍しく一色が来ていないのでいつもよりも部室は静かだ。



結衣「依頼、来ないねー」



携帯を触っていた由比ヶ浜がつまらなさそうに呟く。



雪乃「ええ、そうね」


八幡「……だな」



本を読む俺と雪ノ下は生返事の相槌を返す。

いつも通り、何ら新鮮味の無い日常だ。


一色が持ってきたバレンタインデーの一件からこっち、俺たち奉仕部に依頼は一つも来ていない。

依頼が来なければやることは無いわけで、俺は読書が進み、雪ノ下と由比ヶ浜はゆりゆりしているだけだった。



いろは「失礼しまーす」



噂をすればやって来るいろはす。

いや、噂なんかしてなかったわ。



雪乃「一色さん、ノックをしなさいと言っているでしょう」


いろは「あ、ごめんなさい……」



雪ノ下に嗜められてシュンとする一色、半分はいつものあざとさだろうが、もう半分は割と本気で雪ノ下さんに怯えているらしい。



結衣「いろはちゃん、やっはろー!」


いろは「結衣先輩、やっはろーです!」



もう聞き慣れてしまった頭の悪い挨拶を終え、一色がいつもの定位置……よりも俺に若干近い位置に座る。

え、なに、ちょっと近くないですかね?これじゃまるで雪ノ下と由比ヶ浜みたいになってるんだけど?



雪乃「……?」


結衣「い、いろはちゃん?」


いろは「はい?」


結衣「な、なんかいつもとちがくない?」



二人も気になったのだろう、雪ノ下は小首を傾げ、由比ヶ浜は直球で尋ねる。



いろは「何がですかー?」



対する一色は普段と何ら変わりない。



結衣「い、いやー、なんかヒッキーに近くないかなー、なんて」


いろは「そうですか?私としてはいつも通りのつもりだったんですけど……」


雪乃「一色さん、あまり近くにいると感染するわよ」


八幡「ちょっと?俺のことウイルスみたいに言うのやめてね」



比企谷菌のネタまだ引きずってんのかよ、気に入りすぎだろ。


しかし、冗談は別として確かに最近の一色は様子が変だ。

こうして部活に顔を出せば俺に対する絡みが多い気がするし、学校生活でも顔を合わせれば絡んでくるようになった。

いや、前からあざといアピールはしてきてたが、最近はそれがやたらと増えた気がする。



八幡「というかお前なんで来たの?」


いろは「えー、せんぱいに会いに来たに決まってるじゃないですかぁ~」


八幡「はいはい。お前ここ最近毎日来てるだろ、生徒会とかサッカー部の方は大丈夫なのか?」


いろは「ぶぅ、最近のせんぱい反応が冷たすぎじゃないですかね?ご心配なく、どっちも問題無くこなしてますよー」



頬を膨らます一色は相変わらずあざといが、ふむ……やはりこいつはスペックが高いな。

涼しい顔して人の二倍三倍の仕事をこなせるタイプ。俺や雪ノ下に似ている。



いろは「それにぃ~、私ってもう奉仕部の一員みたいなものじゃないですかー」


八幡「いや、違うだろ」


雪乃「そうね、入部届は貰っていないもの」


結衣「ふ、二人とも冷たいよ!いろはちゃんはもう仲間みたいなもんじゃん!」



由比ヶ浜だけが一色を擁護するらしい。

まぁ確かに最近の一色はここに入り浸り過ぎて、まるで準レギュラーでも気取っているかの様だけどな。



雪乃「一色さん、紅茶でいいかしら?」


いろは「あっ、はい、ありがとうございます雪ノ下先輩!」



ゆきのんもいろはすには甘いんだよなぁ……正式な部員である筈の俺より優遇されてるレベル。

そそくさと紅茶を淹れる雪ノ下、どうやら俺たちのおかわり分も用意してくれているらしい。



いろは「そういえば、最近依頼って来てるんですか?」


結衣「それがねっ、全く来ないんだよ!」



一色の質問に答えたのは、待ってましたと言わんばかりな勢いの由比ヶ浜だった。



結衣「もう全くっ、これっぽっちもっ、何も来ないの!」


いろは「は、はぁ……」


結衣「だからね!すっごい暇なの!」


いろは「あ、そういうことでしたか」



由比ヶ浜の勢いに押されていた一色が納得した様に頷く。

ん?今のどこに納得する要素があったんだ?



いろは「つまり、先輩方は今すごく暇ということですね?」


結衣「そう!」


八幡「いや、違うから」


雪乃「いいえ、違うわ」



俺と雪ノ下の否定がハモってしまった。

この流れはまた一色に生徒会の手伝いをさせられる流れだと、雪ノ下も分かってきたんだろう。


俺には一色を生徒会長にした責任がある、だが、だからといって何から何まで助けてやるのはお門違いだ。

自分でやらなきゃ力にならないことだって間々あるのだから。



結衣「えー!さっきから二人とも本読んでるだけじゃん!」


雪乃「ええ、そうね。だから暇ではないわ」


八幡「そういうことだ。俺と雪ノ下の意見が合うなんて奇跡に近いぞ」


雪乃「これ以上ない程の恥辱だけれど、同意せざるを得ないわね」


八幡「意見合うだけで恥辱なのかよ、どんだけ俺のこと嫌いなのお前」


雪乃「あら、嫌いだなんて言ってないわよ?相変わらず被害妄想が過ぎるのね」


八幡「俺は自意識高い系だからな、周りの人間全てが自分を嫌っていると思ってるぞ」


雪乃「周りの人間が全員あなたのことを認識しているだなんて酷い驕りね」


八幡「嫌われることについては一家言ある俺だからな、認識された上で嫌われていると自負している」


雪乃「それはあなたに好意を持っている私たちに失礼よ、金輪際やめなさい」


八幡「……お、おう」



なんか恥ずかしい台詞と共に怒られてしまった。

そんな歯の浮く様な台詞を真顔で言い放つ雪ノ下さんマジパネエっす。



いろは「せんぱい?なに雪ノ下先輩といちゃいちゃしてるんですか?」


結衣「ヒッキー?」


八幡「は?」



ジト目で睨んでくる一色と由比ヶ浜。



雪乃「べ、別にいちゃいちゃなんて……」


結衣「してたよ!ヒッキーとゆきのん最近仲良すぎ!」


八幡「そ、そんなことないと思うが」


いろは「……本気で言ってます?」


八幡「…………」



いや、本当は自分でも分かっている。

ここ最近、俺たちの距離は随分と縮まったということを。


それは別に俺と雪ノ下だけの話じゃない、俺と雪ノ下と由比ヶ浜……奉仕部としての俺たちは、大きく変わった。

その変化が良いものだと言い切ることはできない。

近付けば互いに分かり合えるのかもしれないが、それ以上に傷つくのだ。


俺はこの時点で既に、雪ノ下と由比ヶ浜……彼女たちとの距離の取り方が分からなくなっていた。



いろは「せんぱいは、臆病ですね」ボソッ


八幡「…………」



さっきよりも近い位置にいる一色が、俺にだけ聞こえる声で言う。

何がだよ、いつものように仏頂面でそう返せばよかったのに……俺は押し黙ってしまった。



いろは「……そうだ!お暇なら生徒会のお仕事手伝ってくださいよー」


八幡「断る」


雪乃「お断りね」


結衣「えー、いいじゃん!どうせやることも無いんだしさー」


八幡「だから俺も雪ノ下も本読んでるだろ、お前も本読め本」


雪乃「本のことは置いておくにしても、私たちが手伝うのはあまり良いことではないわね。一色さんの為にもならないわ」


いろは「むぅ、いいじゃないですかー、そんな大変な仕事でもないですし」


八幡「大変な仕事じゃないなら自分たちでするべきだな」


いろは「それはそうなんですけどー」



普段と変わらない下らない会話。

取るに足らない世間話や馬鹿話。

まるでこんな時間が永遠に続くんじゃないかと錯覚するくらいには、俺はこの空間に馴染んでしまった。


しかし、変わらないものなど存在しない。

俺たちは変わりゆく時間の中で生きているのだ、変わっていくなんてのはこの世界の大前提であり、当たり前。


でも変わってしまうのは苦しいから、その当たり前を頭から消して「今」を謳歌する。それが青春だ。



コンコンッ。



いろは「ありゃ?……依頼ですかね?」


雪乃「どうぞ」


???「失礼します……えっと、奉仕部はここ、ですか……?」


結衣「そだよー!ささっ、どうぞこちらへ!」


???「あ、はい、ありがとうございます……」


八幡「…………」


雪乃「奉仕部に来たということは、何か依頼がある……ということかしら?」


???「はい、そうです」


雪乃「では、あなたの名前を教えてもらってもいいかしら」


???「あ、ごめんなさいっ」



真鈴「えっと、1年B組の――寿々城真鈴です。奉仕部の皆さんに、依頼があって来ました」



変わらないものなんて無い。

それは俺たちの関係性も、そして俺たち自身もまた然りだ。


これから語るのは、俺がしてきたことの結果であり――俺たちが傷つけあう、『青春』の物語だ。




――――――――――――――――――――――――――――――――




わたしには今、気になる人がいる。

それはみんなのヒーロー、葉山先輩ではない。


わたしを生徒会長にし、何度も助けてくれた……奉仕部のあのせんぱいだ。


初めて会ったのは生徒会選挙の時。

城廻先輩の紹介で行った奉仕部に、せんぱいがいた。

元々はわたしが生徒会長になるのを阻止して欲しいってお願いだったのに、あの人の口車に乗せられてわたしは生徒会長になってしまった。


第一印象は「変な先輩」。

わたしみたいな超絶美少女を相手に、邪な目は全く見せないし、むしろなるべく近付かないように距離を取ってきた。

男の人を手玉に取ってきたわたしにとって、せんぱいは初めて出会うタイプの人だった。


けど、その時はそこまで気にもしていなかった。

わたしに靡かない男もいるんだとは思ったけど、今みたいに目で追ったり、今日も会えるかなとか考えたりはしていなかった。


せんぱいに生徒会長にさせられて……いや、背中を押してもらって、その後何度も助けてもらった。

性格の悪いわたしは、責任なんて言葉を軽々しく使い、せんぱいを利用してきた。


そして今、わたしの生活の中で「せんぱい」の存在がすごく大きくなってる。

放課後になれば奉仕部に顔を出して、せんぱいたちとお喋りができる。

放課後だけじゃない、廊下で会えばちょっかいをかけるし、朝の登校で会えた日は眠気も飛ぶような気がした。


わたしが好きなのは葉山先輩の筈なのに……今はもう、せんぱいのことばかり考えている。


これは……この気持ちは、恋と呼んでいいものなんだろうか?


偽物の恋愛ばかりしてきたわたしに、せんぱいの言葉が突き刺さる。


――「俺は本物が欲しい」


自分の気持ちが本物なのかさえ分かっていないわたしが、せんぱいに踏み込んでいいのかと、最近すごく考えるようになった。

それでなくとも、あの人には雪ノ下先輩と結衣先輩がいる。

あの三人は、他の人たちとは違う……何か、絆のようなもので繋がっている。


そんな場所に、わたしは踏み込んでいいのかと、そればかり考えている。



いろは「…………」



そして、今日も今日とて暇だと思っていた筈の奉仕部には、依頼人が来ている。

私と同じ学年の、寿々城真鈴ちゃん……あまり目立つタイプでは無いけど、可愛いから人気が高くて、カーストとしては上位に位置してる子だ。

話したことは無いけど、もちろん知ってる。



雪乃「依頼を受けるかどうかは、内容を聞いてからよ」


真鈴「あっ、はい」



いつもはぽわぽわしているタイプの子だと思っていたけど、今の彼女は何かを決心したかのような真っ直ぐな目をしている。



真鈴「えっと……その、内容のことなんですけど……男の人には話し辛いことで……」



遠慮がちにぽつぽつと呟く彼女がせんぱいに視線を移した。



八幡「あー……俺、飲み物買ってくるわ」



すぐに察したせんぱいが席を立つ。

飲み物買ってくるって、今の今まで雪ノ下先輩が淹れてくれた紅茶飲んでたのに。

他人の顔色と場の空気読むのは超上手いけど、そういうところがせんぱいらしい。


せんぱいが部室を出たあと、少し張り詰めた空気が流れる。

男の人には言いにくい、女の子の悩み。

そんなの、考えられるのは一つしかない。



真鈴「えっと、私の依頼したいことっていうのは……告白を、手伝って欲しいんです!」


結衣「わー!いいねいいねっ、素敵だよ!」



わたしの予想通りの依頼に、結衣先輩が嬉しそうな表情を見せる。

この人は根っからの女の子だから、そういう類の話も大好きなんだろう。



雪乃「あなたには、好きな人がいるのね?」


真鈴「はい。本当に好きで……結果がどうなっても、この気持ちを伝えたいんです」


雪乃「そこまで決意が固いのなら、私たちが手伝うことは何も無いと思うのだけれど」


真鈴「それは……」


雪乃「……?」



そこで言い淀む彼女に、雪ノ下先輩は小首を傾げる。



真鈴「……きっと、私が何を言っても、彼はまともに取り合ってくれないと思います」


結衣「え?」


雪乃「どういう意味かしら?」



意味が分かっていない様子の先輩方。

対してわたしは、この時点で最悪の未来を予想していた。

きっと、それが一番に頭をよぎるほどにわたしは変わっていたのだ。



真鈴「彼は、私がどんな言葉を言ってもそれを信じてはくれないと思います。だから、奉仕部に……お二人に、協力して貰いたいんです!」


結衣「ちょ、ちょっと待って!信じてくれないって、それって……どういう意味?」


真鈴「そのままの意味です。私が想いを伝えても、彼の中でそれは嘘になってしまうんです。だから、雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩に協力して欲しいんです」


結衣「何それ!女の子の告白を信じないとかマジありえない!」


雪乃「一体どんな酷い男なのかしら」


真鈴「そうじゃありません!」



真鈴ちゃんの大きな声に、先輩方は驚く。

何か怒らせるようなことを言ったのだろうかと、困惑しているけど……わたしには真鈴ちゃんの気持ちが分かってしまった。



真鈴「あの人は、酷い人なんかじゃありません。少し捻くれていて、誤解され易いかもしれないけど、とても優しい人なんです……ずっと見てきたから、分かります」


結衣「えっ……?」


雪乃「……あなたの、好きな人の名前を聞いてもいいかしら?」


真鈴「え?あっ、まだ言ってなかったですね。えっと、私の好きな人は――」



わたしはきっと、この日のことを忘れない。


雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩、二人のあんな顔を見たのは初めてだったし……何より、わたしが「自分」を理解したこの日を、決して忘れない。

辛くて苦しくて、切ないようなもどかしいような、わたしの語彙力では形容しきれないこの気持ちが、きっとわたしたちの始まりだったんだ。



真鈴「――比企谷八幡先輩です」



胸が苦しい。

あぁ、そっか……やっぱりわたしは――あのせんぱいが好きだったんだ。




――――――――――――――――――――――――――――――――




八幡「男には話し辛いこと……ね」



まだ寒さも和らいでいないこの季節、ホットのマックスコーヒーは至高の飲み物となる。

依頼主の意向に添って部室を出た俺は、自販機で至高の飲み物を買ってから、遠回りをしながら部室に戻る最中だった。


男に話し辛いことと言えば、恐らくは恋愛絡みのことだろうか。

あるいはドロドロした女同士の悪口かもしれないが……。

依頼に来た……寿々城真鈴だったか?彼女の雰囲気から察するに、まぁ十中八九、恋愛の方で間違いないだろう。


さて、そうなると再び面倒な依頼になりそうだ。


恋愛絡みの依頼は、修学旅行の一件で懲りてるからな、なるべくなら受けたくないというのが俺の本音である。


もし受けてしまって、あの時みたいに俺が解決する羽目になったらどうなる?

……どうせ、また俺のやり方があいつらに否定されるだけだ。


俺がしてきたことは、あいつらにとっては認められないやり方らしいからな。

相模の一件も、戸部の時も、一色の時でさえ……あいつらが俺の手段を認めることは無かった。


なら俺は、一体何のためにあの場所にいるんだろうか。


確かに俺にとって、あの場所は……あいつらは大切なものになってしまった。

でも、いくら大事に思っても、あいつらが俺の気持ちを汲み取ってくれるわけじゃない。


言葉無しに伝わって、信じてくれるわけじゃない。


俺の求めた本物は、あそこには無いのかもしれない。


だったら――



静「比企谷?」


八幡「……平塚先生」



戻る途中、廊下で会ったのは我らが奉仕部顧問にして妖怪婚期逃し、平塚静だった。



静「どうした、まだ部活中じゃないのか?」


八幡「ええ、まぁ。新しく依頼が来たんですが、男には話し辛いことらしいので、俺は席を外してるとこです」


静「なるほど。ではちょうどいい、少し付き合いたまえ」


八幡「はい?」



え、なに、また説教されんの?



静「そう身構えるな、最近は君とゆっくり話をしていなかったからな、落ち着いて雑談をしたいだけさ」


八幡「はぁ、まぁいいですけど」



どうせ早く戻っても部室には入れないからな。



八幡「というか、俺より先生の方は大丈夫なんですか?仕事とか」


静「教え子と談笑するのも教師の仕事だよ、それに……今は職員室に戻りたくないのでね」


八幡「あー……」



またこの人なんかやらかしたのか。

教員の中でも浮いているらしい平塚先生は、教師版の俺だな。


まあお堅い教師の多いこの学校じゃ、平塚先生が浮くのも仕方ないかもしれないが。


平塚先生に連れられ、屋外渡り廊下へ。

日の短いこの季節、既にあたりは夕暮れになっていた。



静「ふむ、中々だな」



周りの景色を見てから、そんなことを呟く。

この人、これで雰囲気とか大事にするタイプだからなぁ……しかも案外ナルシスト。



静「さて、では君の話を聞こうか」


八幡「いや、誘ったのはそっちなんですから話題くらい出してくださいよ」


静「では最近の奉仕部について聞こう」


八幡「それ結局俺が話すことになるんですが……」


静「もう、仲直りはしたのかね?」


八幡「…………」



そこで気付く。

この人は、俺たちの微妙な空気に気付いていたのだと。



八幡「……仲直りって何すか、別に喧嘩とかしてないですけど」


静「喧嘩をしていなくとも、仲直りする必要があるだろう。近頃の君たちは見るに堪えない」


八幡「…………」


静「何があったのかは知らんが、早急に対処しろ。でなければ私のサボり場が居づらいだろう」


八幡「おい」



何だよこの人、あそこをサボり場として使ってたの?



静「まぁ……君の考え方は理解され難いからな、彼女たちの気持ちは分からんでもない」


八幡「…………」


静「比企谷のやり方は、高校生には辛いものなのかもしれん」


八幡「……俺も高校生なんですけどね」


静「君みたいな奴が高校生とは、世も末かもしれないな」


八幡「ひでぇ……」


静「比企谷……以前私が言ったことを、憶えているか?」


八幡「……心当たりがありすぎて分かりませんね」



嘘だ。本当は分かっている。

文化祭の時に言われたじゃないか……誰かを助けることは、俺自身が傷ついていい理由にはならないのだと。

今になって、その言葉の意味が分かる。


俺のしてきたことで傷つけてしまった人が……少なくとも二人はいる。

俺が傷つくことで、傷ついてしまった人が。



静「嘘が下手だな、君は」


八幡「ポーカーフェイスには自信あるんですけど」


静「表情だけだ。心は隠しきれていない」



全てを見透かしているかの様な平塚先生の言葉が、俺がしてきたことを叱っているものみたいに感じた。



静「君のやり方では、守りたいものもその内壊れてしまうよ」


八幡「…………」


静「……君は頭がいい、自分でも分かっているのだろう。だが、根っこに染み付いたものを変えろというのも、無理な話か。では一つアドバイスだ」



平塚先生は、いつかの様に優しい瞳で俺を見る。そして、頭を撫でられた。



静「考え方も、やり方も無理に変える必要は無い。ただ……ただもう少しだけ、自分に正直になってみたまえ」


八幡「……俺は、正直者ですよ。むしろ正直過ぎて理解されないまである」


静「そうだな、確かに君は人間の心理に正直すぎる。他者の心を見透かし、状況を鑑みてその場での最適解を出す能力はずば抜けている。

だが、最適な答と正解は別物だよ、比企谷」


八幡「分かってますよ、その説教は前に聞きました」


静「説教ではない、アドバイスだ」


八幡「同じ様なもんでしょ。……今はもう、先生の言葉の意味が分かります」


静「…………」


八幡「けど、ずっと貫いてきた生き方を急に変えれるほど、俺は器用じゃありません」


静「……うむ、それでも十分な変化だ。私はな、比企谷」



頭に置かれた先生の手が、肩に移る。

しっかりと掴まれた場所が、無性に熱くなった気がした。



静「君たちには幸せになって欲しいのだよ」


八幡「…………」


静「正直、君たちのことは特別扱いしている。他の生徒とは違うと言っていい」


八幡「先生がそんなこと言っていいんすか」


静「私だって人間だ、全ての生徒に平等に接することなどできないさ。君たちは私にとっての特別だ」



いつになく優しい瞳の先生は、今の俺にとって直視するのも難しい、酷く儚いものだ。



静「私は君を信じている。頑張りたまえ」



最後の一言は、主語の無い曖昧なものだった。

けど、根拠も中身も無いその言葉に胸が熱くなったのは……きっと気のせいじゃない。




…………………

…………

……





誰かを助けることは、俺自身が傷ついていい理由にならない。

俺が傷つくことが、誰かを傷つけることになる。


別に俺は今までのやり方で傷ついてきたわけじゃない。

そもそも俺は一人だったからな、周りから何を言われようが、何を思われようがそんなのは関係無い。


なのに、他人との繋がりが出来てしまった。

雪ノ下と由比ヶ浜……あいつらは俺にとってかけがえの無い存在になってしまった。


誰かの言葉を借りるなら、人間強度が下がったのだ。


彼女たちだけじゃない。

最近、もう一人大切な人が増えた。

一色いろはだ。


俺の身勝手で生徒会長にしてしまった一つ年下の、妹みたいな女の子。

何かと一緒にいることが多かったせいか、俺は自分で思っているよりも一色のことを気に入っているらしい。


あいつらは、俺が傷つくことで傷つくのだろうか。

その答えはまだ分からない。


……だが、俺はあいつらが傷ついた時、きっと傷つくんだと思う。

逆も然りなんて言わないが、もしそうだったなら……それは心苦しい。



八幡「……だからって、俺にどうしろってんだよ」



部室の前まで戻ってきて、廊下で独り言を呟く。

もし誰かに聞かれたなら恥ずかしさで死ねるなと後悔しながら、残り一口だったマッ缶を煽った。


さて、流石にもう話は終わっただろう。

依頼の内容は知らんが、受けるとなればまた面倒なことになる。


また、俺のやり方が否定される。


陰鬱な気持ちを振り払う様に頭を振ってから、扉に手を――



結衣「あたしたちは自分勝手なわけじゃないよッ!」


八幡「っ!」



開ける前に、部屋の中から大声が聞こえてきた。

怒鳴り声と言ってもいい荒々しいそれは、由比ヶ浜のものだ。

はじめて聞く彼女の声に驚き、ドアから手を離してしまった。


え、なに、中で何が起こってんの?

俺のいない間に何があったの?



いろは「だったらなんでこんな状況になってるんですか!?自分たちにとって都合の悪いことはしないなんて……身勝手じゃないなら何だって言うんですか!?」


八幡「――っ!」



続けて聞こえた一色の怒号。

俺は無意識に、部室の扉を勢いよく開けてしまっていた。



結衣「あっ……ヒッキー……」


一色「……せんぱい」



相当熱くなっていたのだろうか、由比ヶ浜と一色は立ち上がり、至近距離で今にも掴み合おうとしている。

雪ノ下は由比ヶ浜の隣に、寿々城は少し離れたところで立ち尽くし、行き場のない手が虚空を掴んでいた。



八幡「……何、やってんだ」



どこをどう見ても、こいつらは喧嘩している。

俺がいない間に、一体何があったってんだ。



結衣「こ、これは……」


八幡「なんで依頼の内容聞くだけでこんなことになってんだよ」


雪乃「……あなたのせいよ」


八幡「は?」



普段よりも冷やかな視線を俺に向ける雪ノ下が、俺を恨めしそうに睨む。



雪乃「あなたがこの状況を作ったのよ」


八幡「意味が分からねえぞ」


雪乃「意味が分からないから、こうなってるんじゃない!」


八幡「…………」



もう結構な時間一緒にいるが、こいつのここまで大きな声は初めて聞いた。

けど、何故こいつらが怒っているのか、俺には分からない。



雪乃「あなたがそんなだから、私は……由比ヶ浜さんは……」


八幡「……お前らしくねえな、言いたいことがあるならはっきり言ったらどうだ?」


雪乃「っ!……私らしいって何?あなたが私の何を知っていると言うの!?」


八幡「ああ知らないな、ただでさえ知らない奴の気持ちなんて言葉使わなきゃ伝わらねえよ」


結衣「ヒッキー!そんな言い方――」


八幡「何でモメてるのかは知らねえけど、説明も無しにいきなりキレられても困るんだよ。一体何があったんだ」


結衣「そ、それは……」


いろは「結衣先輩と雪ノ下先輩が、真鈴ちゃんの依頼は受けないって言ったんです」



俺の質問に答えたのは由比ヶ浜ではなく一色だった。



八幡「依頼受けないって……なんでだよ」


いろは「お二人にとって都合が悪いことだから、だそうです」



明らかにお怒りの一色が、一切のあざとさを感じさせない目で由比ヶ浜と雪ノ下を睨む。

だが、由比ヶ浜はそれに怯むことなく睨み返していた。



結衣「違う!あたしたちはそういう意味で言ったんじゃないよ!」


いろは「ならどういう意味なんですか?わたしが聞く限り真鈴ちゃんの依頼はすごく真っ当なものでした、断る理由が分かりません」


雪乃「あなたには分からなくても、受けるかどうかを決めるのは私たちよ。一色さんは奉仕部ではないのだから、口出しをしないで欲しいわね」


いろは「奉仕部は困っている人を助ける部活動の筈です。依頼主を選り好みしていいわけ無いじゃないですか」


雪乃「選り好みではないわ、冷静な判断による答えよ」


いろは「今の先輩方が冷静?笑わせないでください、お二人は自分にとって不都合だから真鈴ちゃんの依頼を断ろうとしてるんです」


結衣「あ、あたしたちは――」


八幡「やめろ」



ヒートアップしていく彼女たちの間に入り、静止する。

このままではまた口論になり、落ち着いた話なんて出来やしない。



八幡「お前ら落ち着け、寿々城が困ってる」



困惑の表情で立ち尽くしている依頼主、寿々城真鈴は今にも泣き出してしまいそうだ。

自分のせいでこんなことになった、とか考えているんだろう。



八幡「はぁ……取り敢えず、俺も依頼の内容を聞きたいんだけど?」


結衣「そ、それは、その……」


雪乃「聞かなくてもいいわ。どうせ断る依頼だもの」


いろは「ッ!いい加減に――」


八幡「一色、いいから」



また怒り出しそうな一色を止め、前に出る。



八幡「雪ノ下、俺も一応奉仕部の部員だ。依頼が来たんならその内容を聞いて、受けるかどうかを選ぶ権利がある筈だ」


雪乃「…………」


八幡「まぁ、男には話し辛いっていう内容を俺が聞いてもいいなら、だけどな」



言いながら寿々城の方を見る。

少し落ち着いたのか、困惑していた表情も緩み、安堵の息を漏らしていた。



真鈴「あ、えっと……はい、大丈夫です」


八幡「そうか。んで、依頼の内容ってのは?」


真鈴「私は……好きな人がいます」


八幡「…………」



やはりな。

予想通りの依頼みたいだ。

だからこそ、俺には分からない。


どうして、こいつらがこんな状況になっているのか。



真鈴「その人に告白するのを手伝って欲しくて、奉仕部に来ました。それが私の依頼です」


八幡「なるほどな、内容は分かった。……けど、お前らがなんで断ろうとしてんのかが分からねえ」


結衣「…………」


雪乃「…………」


八幡「一色の言うとおり、断る理由は無いと思うが」


結衣「だ、だって……」


雪乃「告白の手伝いで、私たちは何をすればいいのかしら?」


八幡「……は?」


雪乃「彼女の話を聞く限り、想いを伝える覚悟は出来ているわ。その上で、私たち奉仕部が手伝えることが少ないから、断るのよ」


結衣「そ、それに、私たちが変に手を出しておかしなことになっても嫌だし……」



……何を言ってるんだ、こいつらは。

こればかりは、一色が怒ったのも頷ける。



八幡「修学旅行で、戸部の依頼を受けたのはどこのどいつだよ」


結衣「あ……」


八幡「あいつの依頼だって同じだっただろ。それなのに寿々城の方は断るってのはどうなんだ?」


雪乃「……か、彼の依頼は具体的だったわ。けれど今回は手段も不明瞭で――」


八幡「告白の手伝い、十分具体的な内容だろうが」


結衣「で、でも……」


八幡「寿々城は告白を成功させろなんて言ってない、ただ手伝って欲しいって依頼だろ。内容は具体的な上に俺たちがするのはサポート……雪ノ下が言うところの、魚の捕り方ってレベルに収まってると思うが、お前らは一体何が不満なんだよ」


雪乃「……あなたは、またあんなやり方で解決しようとするでしょう」


八幡「あんなって……」



雪ノ下が言っているのは、戸部の依頼のことだろう。


戸部の依頼……そこに加えられた、海老名姫菜と葉山隼人の俺個人に対する依頼、全てを遂行し誰も傷つかないように俺が取った手段。

こいつらが否定した俺のやり方だ。



雪乃「あんな手段を使って解決されても、誰も嬉しくないわ。全員が虚しくなるだけよ」


八幡「……それは寿々城の依頼とは関係無い」


雪乃「私と由比ヶ浜さんには関係あるのよ」


八幡「それはお前らの都合だ。寿々城の依頼を断る理由にはなってねえだろ」


雪乃「ええ、そうね。けれど、私たちはこの依頼を受けるつもりは無いわ」


八幡「……っ!」



雪ノ下雪乃はどこまでも気高く、孤高で美しい。

例え何があろうとも、力ある者として他者を救い、責務を果たす。

そこには自分の都合なんか関係無かった。


だからこそ、俺は雪ノ下雪乃に憧れていた。


そんな雪ノ下が、自分の勝手な都合で奉仕部への依頼を断るのか。



八幡「……分かったよ」


結衣「ヒッキー……」


八幡「お前らの勝手さはよく分かった。だったら勝手に断ればいい、俺は俺で寿々城の依頼を受ける」


結衣「ヒ、ヒッキー!」


雪乃「ま、待ちなさい!あなたが――」


八幡「一色の言う通りだな。お前らは自分勝手な都合で依頼を断ろうとしてた……後輩に正論言われて逆ギレするとか、無様を通り越して滑稽だ」



胸の奥からこみ上げる熱い何かが、俺の口から出てくる醜い言葉を止めない。

俺は、雪ノ下と由比ヶ浜に、怒っているのか。

あるいは、失望したのかもしれない。



八幡「お前らが何を考えているのか、何が不満なのかは知らんが、俺は一人で寿々城を手伝う」



ほぼ無意識に呆然と立ち尽くしたままの寿々城の手を握り、歩き出していた。



結衣「ま、待ってよヒッキー!」


雪乃「待ちなさい!そんな勝手なこと、許さないわ!」


八幡「勝手はお前らだろうが。……ああ、あと、この依頼終わるまでは部活にも来ないから、お前らで勝手にやっててくれ」



部室から出た俺と寿々城、後ろからは雪ノ下と由比ヶ浜が何かを言っている声が聞こえるが、俺は全てを無視して歩き続けた。

自分でも驚く程に感情だけで動いてしまったと思う。

それでも、あいつらへの怒りが抑えられなかった。


俺が美しいと思っていた場所が、一気に汚れた気がした。


今まで俺たちがやってきたこと、全て否定された気がした。


それっぽい理由ならいくらでも並べることができる。だが結局のところ、俺が一体何に怒りを感じているのか……それは自分でもよく分かっていなかった。



いろは「――せんぱい!」


八幡「……一色」



部室からかなり離れた場所まで来たところで、一色が追いついてきた。



いろは「はぁ、はぁ……」



走ってきたのか、少し息が乱れている。



八幡「なんだ、お前もなんか文句があるのか?」


いろは「なんでですか、逆ですよ、逆」


八幡「逆?」


いろは「わたし、せんぱいを手伝います」


八幡「手伝うって……」



寿々城の依頼を、ということか。



いろは「んー、何というか、今回のことはわたしも無関係ではないので……それに、いつものお返しも兼ねてですよっ」



あざとい。いつも通りのあざとさだ。

さっきまでのマジな表情どこ行っちゃったんだよ。お前さっきまで激おこだったよね?


だがまぁ、今回ばかりは助かる。

恋愛絡みの依頼で俺一人とか無理ゲー過ぎるからな。これからどうしようかと思ってたぜ。



八幡「……ありがとな」


いろは「な、なんですか突然そんな物憂げな微笑みを浮かべて素直にありがとうとか口説いてるんですか?すみませんちょっとかっこいいなって思いましたけど真鈴ちゃんもいるのでそういうのは二人きりの時にもう一度お願いします、ごめんなさい」


八幡「え、今俺なんで振られたの?」


いろは「というか、いつまで真鈴ちゃんの手握ってるんですかね?」


八幡「あ?」



言われて、自分の手を見る。

しっかりと握っていたのは、柔らかさときめ細やかさを備え持つJKの手。


うわぁ、なんか吸い付いてくるんだけど?どんだけ保湿されてんだよ。

……じゃなくて!



八幡「っ!す、すまんっ!」



慌てて放し、寿々城に謝った。

ごめんなさい!通報は!通報だけは!



真鈴「い、いえっ……大丈夫ですっ」カァッ



え、なんで頬染めてんの?

そんな反応しちゃったら平均的な男子高校生なら恋に落ちちゃうんだけど?

卓越したボッチである俺はそんな勘違いはしない。相手が俺でよかったですね。



いろは「うわ、せんぱいキモっ」


八幡「うるせえ、俺も冷静じゃなかったんだよ」


いろは「まぁ確かにー、あんな感情的なせんぱいは珍しいですもんね」


八幡「やめろ、恥ずかしくて死にたくなっちゃうだろうが」



これは黒歴史確定ですわ。今夜は枕に顔を埋めて叫ぼう。



いろは「でも、今回ばかりはせんぱいが正しいと思ってます」


八幡「……一色」



真剣な表情で俺を見つめてくる。その目にあざとさは無い。



いろは「結衣先輩と雪ノ下先輩の言ってることは、おかしいと思いました」


八幡「ああ、そうだな」


いろは「わたし、今回はせんぱいの味方ですよ」


八幡「……助かる」



一色の言葉に心から安心している自分がいることに驚いた。



八幡「さて、じゃあまぁ、手伝いは俺たち二人だけになっちまったが、いいか?」


真鈴「は、はいっ!ありがとうございます!」



寿々城には悪いことをしたと思う。

何も関係無い彼女を、俺たちの都合で巻き込んでしまった。


だから、俺だけでも彼女の力になろう。

結果がどうなるかは分からないが、精一杯の助力をしよう。



真鈴「け、けど……私のせいで、先輩方が……」



俺たちが口論になったのを自分のせいだと思っているのか、申し訳なさそうな顔を見せる寿々城。


違う、この子は何も関係無い。むしろ巻き込まれた被害者だ。



八幡「寿々城は何も悪くない、それどころか俺たち奉仕部のゴタゴタに巻き込んじまった、すまん」


真鈴「い、いえ!いいんです!そもそも、私が依頼なんてしなければ、こんなことには……」


八幡「奉仕部に依頼に来るのは当然だろ、悪いのは断るとか言い出したあいつらだ。……俺みたいなのじゃ力にはなれないのかもしれないが、あいつらの分まで責任持って手伝う。何でも言ってくれ」


真鈴「は、はい……ありがとうございます!」


いろは「わたしもいるからね、真鈴ちゃん」


真鈴「いろはちゃんも、ありがとう!」



真っ直ぐに感謝を伝えてくれる寿々城の笑顔を見て、この依頼は絶対に成功させなければと思った。

正直、俺一人じゃどうにもならなかったかもしれない。


でも今回は、これ以上ないほどの助っ人がいる。



八幡「恋愛なんて俺には無縁の話だからな、頼むぞ、一色」


いろは「はいっ、おまかせください!」



あざとい敬礼ポーズに苦笑しながらも、こいつと一緒なら何とかなるんじゃないかという、根拠の無い自信があった。

いつの間にか俺は、一色いろはのことを信頼していたらしい。


一人じゃなくてよかったと、心からそう思った。




…………………

…………

……






後書き

読んでいただき、ありがとうございます。
俺ガイルという作品は私の大好きな作品の一つであり、SSは私なりの「好き」の形だと考えてます。
拙い文章ではありますが、誰かに読んでもらえることが私にとっての喜びです。


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2017-09-17 09:36:15

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1: SS好きの名無しさん 2017-09-16 18:05:09 ID: lrbWqf6A

由比ヶ浜がうざい。
彼女でもないくせにいろはが八幡と距離近いだけでいちいち口を挟むなよ。八幡だって嫌がってねえし。
自分の立場大事さに学校内で奉仕部と同じように八幡と接せないお前が何か言う資格ねえよ

2: SS好きの名無しさん 2017-09-17 19:46:17 ID: 7SenP1H_

普段の様子から見てもガハマよりはいろはの方が八幡と相性いいのは誰が見てもわかるからな


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