2018-02-11 19:30:08 更新

前書き

ひたすらほのぼのしたいから書きます。


八幡「たでーま」


川崎「おかえり」


短大を卒業してから8年。私川崎沙希は比企谷沙希になった。

今日は4月中旬のある日、あれ確か...


川崎「今日新人さんの歓迎会じゃなかったの?」


八幡「俺がそんなのに参加するわけねぇーだろ。大人数が嫌いなんだ」


川崎「まぁ、あんたらしいっちゃあんたらしいけど、たまには会社の人と関わるのも大事だよ?」


ほんとにこいつは飲み会とかの類には参加しない。


八幡「うっ...ま、まぁ、課長には気に入られてるし大丈夫だ」


川崎「そういうこと言ってんじゃないんだけど...」


八幡「そんなことより。飯、いただくわ」


川崎「そんなことって...まぁあんたに言っても仕方ないか...」


八幡「そうそう。みんなでワイワイやってるより、美人の嫁さんと二人で飯食ってる方が健康にも精神的にもいいんだよ」


またそんなこと言って...


八幡「髪の毛引っ張るな!痛いだろ!」


川崎「あんたが悪いから仕方ないの。ほら食べよ?」


八幡「お、おう。いただきます。」


彼はそういうとご飯を食べはじめた。これは最近わかったことだけど、彼、どうやら私の料理を食べる時は目が腐らないらしい。


八幡「どうした?お前食わないのか?」


川崎「ちょっと考え事。」


八幡「ほーん」


彼の適当な返事のあと、ダイニングには沈黙が訪れる。でも、付き合い始めた当初から彼とのこの沈黙は大好きだ。


八幡「ごちそっさん」


ご飯を食べ終わった彼はそういうと皿を洗いに台所へ向かう。大学2年の夏まで専業主夫とか言ってただけあって、家事の手際がいい。

私は意外とそこらの夫婦より楽な主婦生活を送ってるのかもしれない。


川崎「ほんと、いい旦那だよ」


あ、つい口に出てしまった。私はさりげなく彼の方を見る。彼は何も聞こえてなかったのか洗い物を続けている。


いや、同じところばっか拭いてるから聞こえてたみたい...。恥ずかし...


八幡「そ、そうだ沙希。今度の土日暇か?」


露骨に話をそらすように彼は話しかけてくる。


川崎「土日はあんたが全部家事をするおかげで暇だけど?」


少し嫌味っぽく返す。主婦の立場ってものをもう少し理解して欲しい。


八幡「お、おう。そうか。いや、その、久しぶりに、千葉に帰ろうかと思ってな。」


私の嫌味を捉えたのかしどろもどろになりながら返事をする彼。うん。やっぱり八幡だ。


川崎「なるほどね。最近大志にあってないし。丁度いいかな。あっ、そう言えば大志とあんたとこの小町ちゃん、2年生の研究室の選択同じところだったっけ。」


ガチャん


台所に食器の落ちる音がする


八幡「アイツ...」


音のする方には何故か一人炎を上げているシスコンがいた。



土曜日


八幡「沙希、全部もったか?」


川崎「もったよ。てか、それ何回目?あんた私の母親?」


八幡「いや、旦那だ」


そんな真顔で返されても...恥ずかしい


八幡「ん?どうした?」


川崎「なんでもない。ほら、早く駅いくよ」


八幡「そんなに急がなくても弟は逃げないぞ」


川崎「べ、別に大志に合いたいわけじゃないし...」


八幡「そうですか...」


そう言うと彼は私の手を取り歩き始める。そういえば、今となっては普通に手を繋ぐけど、付き合ってから3年経つまで手を繋ぐのも恥ずかしがってたような。


千葉駅


小町「お兄ちゃん!お義姉さん!」


八幡「おー。俺自慢の愛しの妹。迎えに来てくれたのか」


出会ってすぐに妹自慢をするくせは抜けてない


小町「お兄ちゃん、お義姉ちゃんの前でそのセリフはダメだよ...二人っきりならいいけどね!あっ、今の小町的にポイント高い!」


二人きりならいいって...この兄妹心配になる...


八幡「そういえば小町ちゃん?どうして大志と同じ研究室にしたの?怒らないからお兄ちゃんに話してみなさい」


小町「え、...あぁ...その...小町、大志君と付き合うことになりました」


え?嘘でしょそんなのあいつが聞いたら


八幡「」バタリ


川崎&小町「ちょ、お兄ちゃん(あんた!)」



なんとか倒れた八幡を起こして私達は昼ごはんを食べに駅前のラーメン屋に来た。


いろは「あれー?先輩じゃないですかー?」


八幡「沙希、小町。帰るぞ」


いろは「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!なんで私を見た途端帰ろうとか言い始めるんですか?」


八幡「なんでお前がラーメン屋にいるんだ一色」


いろは「なんでって...ここは先輩が教えてくれたラーメン屋さんじゃないですかー?」


え?嘘?こいつこの元生徒会長とラーメン屋行く仲なの?


八幡「沙希睨むな。怖いから睨むな」


川崎「あんたがいけないんだよ。なに?浮気してるの?」


八幡「ここのラーメン屋紹介したの高校時代だから」


それを聞いて安心する...。まぁ、こいつに浮気なんてする度胸ないか。


いろは「そーですよ。それに今は私にも彼氏がいます。こんな目の腐った...ヒッ!睨まないでください」


八幡の悪口を言おうとしてたから牽制しただけだよ?と心の中で笑顔を作っておく。


八幡「やっとお前も身を固めるのか。」


いろは「そうですねー。と言っても材木座先輩ですけどね!」


八幡&小町「は?」


そんな会話をしているうちにラーメンが来たので食べることにした。


いろは「じゃあ先輩!愛しの彼氏がアニメイトに来てる(Twitter情報)らしいので会ってきます!」


そう言うと元生徒会長はアニメイトの方に走っていった。そういえば八幡は最近アニメイト行ってないような...。


八幡「じゃあそろそろ行くか。」


小町「そうですねー。まずはお義姉ちゃんの実家に行きましょう!大志くんに渡したいものあるし!」


八幡「そうだな。大志と(拳で)語らないといけないしな」


なぜかこいつの顔は引き攣っていた。


川崎宅


川崎「ただいまー」


大志「おかえり。姉ちゃん」


小町「愛しの小町ちゃんも一緒だよ!」


大志「え、なんで小町ちゃんが...まさか...」


何故か怯えたような表情を見せる大志


八幡「よ、よう。大志。ちょっと表で話そや」


大志「なんでそんなにヤクザ口調なんですか!嫌な予感しかしないから嫌っすよ!」


八幡「まぁこいよ。」


このあと暴れようとしたシスコンを小町ちゃんと二人で止めてなんとか家に入る。


八幡「小町...なんで彼氏なんか...小町...」


シスコンもここまで来ると...


小町「お兄ちゃんいい加減きもい」


あっ。ダメなやつだ。


八幡「」


瞬殺で三回目の屍になる。


次に八幡の実家に戻る。実は付き合ってから知ったけど、比企谷家と川崎家は川を挟んだ隣どうしの中学の校区で、意外と近かった。


八幡「歩いて行くか」


川崎「そだね」


小町「小町はもう少し大志君と話してくね!」


八幡「ウッ」



なんとか抵抗するシスコンを連れて私たちは歩き始める。


八幡「お前の弟たくましくなったな。」


それは不意に言った一言だった。


川崎「あんたそれはどういう」


八幡「なんでもねぇよ」


それから八幡は黙ってしまった。


雪乃「あら、比企谷君じゃない」


しばらく歩いていると、突然話し掛けられた。


八幡「なんだ。雪ノ下か。」


雪乃「あら、比企谷君?私、結婚して名字変わったのよ?」


八幡「あーそういえばそうだったな...」


雪乃「確かにあなたに下の名前で呼ばれるのは少し癪に障るけれども、できれば下の名前の方がスッキリするから、下の名前で読んでくれないかしら?」


八幡「いや、俺の中ではお前は雪ノ下なんだよな...なんだってまさかお前が、戸塚と結婚するとは思わなかった。」


そう。雪ノ下雪乃は結婚した。戸塚彩加と...


雪乃「ええ、まさか私も大学卒業まであの人と結婚するなんて思っていなかったもの。」


高校卒業後、戸塚と雪ノ下は千葉県内の国公立大学に進学した。その進学先で、雪ノ下は持ち前の毒舌で次々と孤立していった。


雪乃「そこを助けてくれたのが彩加よ」


たまに飲みに行くといつもこの話をしてくれる。まぁ、これが二人の馴れ初めた。


八幡「戸塚は元気なのか?」


雪乃「ええ。たまに比企谷君のことを思い出して、飲みに行きたい。遊びに行きたいって言ってるわ」


八幡「よし行こう!今すぐ行こう!」


なんでこいつ興奮してるの...


八幡「痛っ!なんで殴るんだよ沙希」


雪乃「はぁ...あなたってほんとに馬鹿よね」


八幡「馬鹿とは何だ!」


川崎「八幡うるさい」


雪乃「こんな男の相手じゃ沙希さんも大変ね。」


川崎「まぁ慣れてるしね。ほら、八幡。行くよ!」


雪ノ下...今は戸塚雪乃だったね。と仲良さそうに話している八幡を見て少しイラッとしたわけじゃないけど、なにか腹が立ったので八幡の手を引いて歩き出す。


雪乃「また宜しくね」


高校時代には見なかった彼女の微笑みがそこにはあった。


八幡「お前、なんか怒ってる?」


川崎「いいや?全然?」


何でこいつは無神経にそういうことを聞けるのだろうか...


八幡「いや、なんとなくそんな気がしただけだよ」


八幡はそう言うとさりげなく私とつなぐ手を少し強めた。


川崎「あんたも正直じゃないね」


八幡「何言ってんだお前。俺ほど正直なやつなんてなかなか居ないだろ。むしろ絶滅危惧種」


訳の分からない冗談を適当に返事しているうちに八幡の家に着いた。


八幡「ただいま」


家の中は静かだ。


川崎「誰もいないみたいだね」


八幡「そうみたいだな。」


静けさが広がる。


八幡「久しぶりにゲームでもすっか」


八幡はおもむろにテレビ台のしたを漁り始めた。


川崎「私はやるなんて一言も...」


その上目遣いやめてください。八幡さん。


八幡「よし、これやるか」


そこには15年前に流行ったレースゲームが


川崎「あ、大志とよくやった」


八幡「それなら話は早い。さぁ、やるぞ。」




八幡「なぜだ。なぜ勝てない」


川崎「あんたが弱すぎるんでしょ」


八幡「なんで50ccで最下位なのん?やっぱ俺、いいとこねぇじゃん...」


川崎「私初めて2周差つけたよ。」


八幡は落ち込んでいる。はぁ、自分から始めよって言ったのに。私は溜息をつきつつ八幡を抱きしめる。


川崎「何ゲーム負けたくらいで落ち込んでんのさ。」


八幡「なんで抱きしめられてるかを教えてください」


...会話続けさせてよ...


八幡「はぁ。なんか疲れた」


川崎「膝枕しよっか?」


八幡「お、いいなそれ」









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2017-11-29 13:50:39

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2018-01-13 02:39:13

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2017-12-13 05:00:36

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2017-11-29 13:50:40

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2017-11-19 19:41:25 ID: m_AGrG4V

どうでもいいけど比企ヶ谷なのか川崎なのか

2: 馬鹿西 2017-11-19 20:51:53 ID: bhsbCx5l

あ、名字変えてなかったですね......どこのSSも川崎だったんでつい...読みにくかったらごめんなさい


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