2018-11-07 16:33:26 更新

概要

命を救われた翌日。アーシェは教会の空き部屋で目を覚まし……日がな1日をどうやって過ごそうか、神父に相談することに。そして奇しくも、このタイミングで誰にでもできるプチ仕事の助手を頼まれる。


前書き

どうも!柔時雨です。
流石にprologueでポケモンを登場させていないのもどうかと思い、1話を事前に書き溜めしておいたので、続けて投稿させていただきます。

さて……prologueを読んでくださった方の中の数名の方が、おそらく
『 え?アーシェって、女の子なのにこんな喋り方すんの!? 』
と、思われた方が居るかと思います。

まぁ、そのうち詳しいキャラ紹介みたいなのも投稿しようかなぁと思っているのですが、とりあえず
キルラキルの纏 流子さんや、艦これの天龍をイメージしつつ、声はTHE IDOLM@STERの菊地 真さんでイメージしていただければ大丈夫です。
それで、大体アーシェができあがります。

それでは、ボチボチいきましょうか。また私の作品を覘きに来てくださった方、どうぞゆっくりしていってください。


アーシェ 「んぅ……」



寝起きで頭が上手く働かない状態で自分の現状を確認する。

温かいベッドの上に居て……まったく見知らぬ部屋で……あぁそうか。



アーシェ 「私は……助けられたんだったな。」



ようやく昨日の出来事を思い出し、私はベッドから降りて着替えを始めた。

昨日私が着ていた服は現在洗濯中なので、修道服を着る以外の選択肢が無いわけで……



アーシェ 「(やっぱり、胸がキツい……洗濯が終わって乾いたら、速攻で着替えてやる……)」



とりあえず着替えを済ませて階段を降り、礼拝堂の方へ足を運んでみるとヴァン神父が1人で本を読んでいた。



ヴァン 「……おや?おはようございます、アーシェさん。ゆっくり休めましたか?」ニコッ


アーシェ 「あぁ……おかげさまで。ただ……この後どうやって時間を潰そうか考えている。ポケモンが居てくれれば、いろいろできるんだろうけど、生憎私はポケモンを所持してねぇんでね。」


ヴァン 「そうでしたか。でしたら、少し私の手伝いをしていただけませんか?」


アーシェ 「ヴァン神父の?いや……でも、そういう神職……神事?ってのは生半可な気持ちじゃできねぇもんだろ?ましてや私は信仰心が薄い人間だぜ?やりたい!やりたくない!とか以前に、まともに務まらねぇよ。」


ヴァン 「あ……いえ、神事ではないのです。もう少ししたら、新人トレーナーさんが此処に最初のポケモンを選びに来るのですよ。」


アーシェ 「新人トレーナーが……此処に?最初のポケモンを?そういうのって、ポケモンの研究所でやるんじゃねぇのか?」


ヴァン 「もちろん、そちらでもされていますよ。ですが、研究所から遠く離れた位置にある町村から研究所へ行くまでの間、新人トレーナーさんは今のアーシェさんと同様に丸腰です。」


アーシェ 「あぁ……確かに。」


ヴァン 「野生のポケモン達が絶対に襲ってこないという保証ができない現状を打破するために、研究所から各地の要所となる場所に最初のポケモン達が支給されているのです。」


アーシェ 「なるほど。まぁ、賢明な判断だな。ポケモンに襲われて、しょうもねえ怪我しちまうことを考えれば、ずっと良い。」


ヴァン 「アーシェさん。応接室の机の上に3つのモンスターボールがありますので、持って来ていただけますか?」


アーシェ 「ん……了解。」



私は昨日ヴァン神父と話をした応接室に足を運び、机の上に置いてあった3つのモンスターボールを手に取る。



アーシェ 「これだな……ん?」



おそらく、今手に取った3つが指定されたボールで間違いはない……はずなのだが、少し離れた位置にモンスターボールが1つ、ガラスケースに入った状態で置かれているのに気が付いた。



アーシェ 「これは……ヴァン神父のポケモンか?他にそれらしい物が見当たらねぇから、持って来いって言われたのはこの3つだろうけど……念のため、確認のためにコイツも一緒に持って行くか。」



私は3つのモンスターボールと、ガラスケースを抱きかかえてヴァン神父の元に戻った。



アーシェ 「持って来たぜ、ヴァン神父。」


ヴァン 「ありがとうございます、アーシェさん。」


アーシェ 「たぶんコレで合ってると思う……他に見当たらなかったからな。あと、このケースに入ったモンスターボールも候補なのかと思って持ってきた。」


ヴァン 「あぁ。そのケースの方はアーシェさんのポケモンですよ。」


アーシェ 「…………はい?」



ヴァン神父の言葉に一瞬、自分の耳を疑った。


私の……ポケモン?



ヴァン 「先程御自身で仰られていたとおり、アーシェさんも確か、ポケモンを持っていませんでしたよね?この子は訳があって私が保護していたのですが、アーシェさんになら安心して託すことができます。」


アーシェ 「そんな……わざわざ用意してくれなくっても、モンスターボールさえくれたら近所の草叢で適当にゲットするのに……でも、せっかくヴァン神父が用意してくれたんだ……ありがたく、受け取っておくぜ。それにしても……訳あり?」



私はガラスケースからモンスターボールを取り出し、とりあえず前方に向かって軽く投げてみた。



【 アチャモ 】


ひよこポケモン / 高さ : 0.4m / 重さ : 2.5kg / 炎タイプ


お腹に炎袋を持ち、口から飛ばす炎は摂氏1000度。

トレーナーにくっついて、ちょこちょこ歩く。

抱きしめると、ポカポカとっても暖かい。

周りが見えなくなる暗闇は苦手。

♂にはお尻に小さな斑点があり、♀には無いため、そこで見分けることができる。




空中を舞っていたボールが開き、中からアチャモが姿を現した……が、何か違和感がある。


あれ?アチャモってこんな黄色っぽい色してたか?もっとこう……オレンジ色っぽい感じだったと思うんだけど……



アーシェ 「ヴァン神父……えっと、これって……… ( ; ゚ Д ゚ ) 」


ヴァン 「はい。色違いのアチャモですね。特性は【 加速 】です。アーシェさん……可愛がってあげてくださいね。」ニコッ


アーシェ 「いやいや……いやいやいやいや!!(((((( ; ゚ Д ゚ ))))) 色違いで隠れ特性とか、割と洒落にならねぇって!!受け取れねぇよ、こんなレアなポケモン!!絶対近いうちに何か罰が当たっちまう!!」


ヴァン 「そんなことはないと思いますが……それに……」



ボールから出したアチャモが、私の足に擦り寄ってきている。


くっ……!何だ?この可愛らしい生命体は……!?


うわぁ……あぁ……すっげぇ癒される……

この可愛らしいポケモンが、私の荒んだ心のケアをしてくれているのが解る……



ヴァン 「アチャモは貴女をトレーナーと認めてしまったようですし。」


アーシェ 「くっ……ま、まったく!ポケモンが認めてくれたっていうんなら、仕方ねぇよな!私がこのアチャモのトレーナーになってやるかな!まったくもぅ……しょうがねぇな!」/////


ヴァン 「デレデレじゃないですか。アチャモを抱き上げて頬擦りして……説得力皆無ですよ。ですが、とても喜んでいただけたみたいで良かったです。」


アーシェ 「あぁ!マジで感謝するぜ、ヴァン神父!凄く基本的な事だけどさ……私、この子を絶対に大切にするよ!」ニコッ


ヴァン 「はい。大切に育ててあげてください。さて……どうやら、メインのお客様がいらしたようですよ。」



アチャモの可愛さにはしゃいで忘れかけていたが、本当の目的はまだ果たせていない。


前方の木製の大きな扉がゆっくりと開き、1人の女の子が教会内に入ってきた。



少女 「あ……あの、初めまして!最初のポケモンを頂きに来ました……。」


ヴァン 「えぇ。承っていますよ。アーシェさん、お願いします。」


アーシェ 「はいよ!」



私は自分のパートナーになったアチャモをボールに戻し、一緒に持って来ていた3つのモンスターボールを順番に投げる。


ボールからはそれぞれ順番に 『 モクロー 』、『 アチャモ 』、『 ポッチャマ 』 が姿を現した。



【 モクロー 】


くさばねポケモン / 高さ : 0.3m / 重さ : 1.5kg / 草 ・ 飛行タイプ


昼は光合成で力を溜めて、夜になったら活動開始。

刃物のように鋭い羽を飛ばして攻撃。足の力も強く、キックも侮れない。一切音を立てずに滑空し、敵に急接近。気づかぬ間に強烈な蹴りを浴びせる。

狭くて暗い場所が落ち着くらしく、トレーナーの懐やバッグを巣の代わりにすることもある。




【 ポッチャマ 】


ペンギンポケモン / 高さ : 0.4m / 重さ :5.2kg / 水タイプ


北国の海岸線で暮らす。泳ぎが得意で、10分以上海に潜って、エサを獲る。

長い産毛が寒さを防ぐ。

歩くのは苦手で、こけたりするが、ポッチャマのプライドは高く、気にせず堂々と胸をはる。

プライドが高く、人から食べ物をもらうことを嫌い、世話を焼かれることが嫌い。トレーナーの指示を聞かないので、仲良くなるのが難しい。




アーシェ 「………ものの見事に鳥型のポケモンが揃ったな。ヴァン神父、狙ったのか?」


ヴァン 「いえ、この瞬間まで中のポケモン達を確認していませんでしたから……まったくの偶然です。コホン……とにかく、こちらから貴女のパートナーとなるポケモンを、1匹選んでください。」


少女 「はっ……はい!」



女の子が3匹のポケモンを前にじっくり品定めを開始する。



ヴァン 「……ちなみに、アーシェさんならあの3匹から誰を選びますか?」


アーシェ 「ん?そうだな……このフィリアは中央に森林が多いから、環境を活かすならモクローかな。草タイプや虫タイプにも有効打があるし……まぁ、タイプ相性だけで考えるならアチャモも充分イけるか。ポッチャマは……この周辺の環境でのバトルはちょっと厳しいが、南方の砂漠やビーチや、北方の雪山周辺なら活躍できるかも。」


ヴァン 「ほぅ……なるほど。良い見識だと思います。」


アーシェ 「けどまぁ……今私が言った事はあくまで建前であって、本音を言わせてもらうなら、フィーリングによる第一印象で決めるね!ポケモンのタイプ相性云々なんてモンはさ、後々にゲットするポケモン達次第で、どうとでもなるハズだからな。」


ヴァン 「そうですね。私もアーシェさんと同意見です。あの子には、此処で選んだポケモンをきっかけに、多くのことを体験してもらいたいものですね。」ニコニコ


少女 「…………よし!決めました!私、ポッチャマと一緒に旅をします!」


ヴァン 「おや?決まりましたか。わかりました。アーシェさん。」


アーシェ 「ん?あぁ……ほら、これがポッチャマの入っていたモンスターボールだ。これからそいつと一緒に頑張りな。」ニコッ


少女 「はい!ありがとうございます!」



女の子は私からモンスターボールを受け取ると、早速ポッチャマをボールに戻し……再びボールを軽く投げてポッチャマを呼び出した。



少女 「今日から私があなたのトレーナーです。よろしくね、ポッチャマ。」


ポッチャマ 「 (* ・ ∀ ・ )ノ☆・゜:: 」



女の子の呼びかけに、ポッチャマが右手……羽?を振り上げ、元気良く応えた。



少女 「それでは、失礼します!早速、行きたかった町に向かおうと思います!」


ヴァン 「道中御気を付けて。貴女の旅に神の御加護があらんことを。」


少女 「ありがとうございます!」ペコリッ



軽いお辞儀を済ませた後、女の子はポッチャマと共に元気良く教会を出て行った。



アーシェ 「ポケモンを受け取りに来る子ってのは、あの子だけなのか?」


ヴァン 「はい。本日はあの子だけです。」


アーシェ 「そっか……じゃあ、改めて私のアチャモについて話を聞かせてもらえないか?この子、神父様が保護してたって言ってたけど……」


ヴァン 「はい。実は、そのアチャモ……この森で捨てられていたのです。そして私が保護を。」


アーシェ 「はぁ!?何で!?だってこの子、色違いで……隠れ特性なんだろ!?手放す理由なんて……」


ヴァン 「アーシェさん。アーシェさんは 『 個体値 』 という言葉を聞いたことがありますか?」


アーシェ 「え?あ……あぁ、うん。何となく理解してる程度で、口で説明すんのはちょっと難しいけど……『 攻撃V 』 とか、そんな感じのヤツだろ?」


ヴァン 「えぇ、そうです。そして、保護した後、ポケモンセンターでいろいろと調べてもらったのですが、どうやらその子、体力と攻撃、特殊防御と素早さの個体値は最高なのですが、防御の個体値があまり高くないそうなのです。」


アーシェ 「俗にいう4Vってヤツか。大方、厳選とやらで5V狙いだったのに、求めていた子と違うから手放したってトコか?」


ヴァン 「憶測ですが、おそらくそうでしょう。」


アーシェ 「まったく……この子達は生き物なんだ。強さを数字で表現できたとしても、理屈とかでは測りきれねぇことだってあるだろうに……」


ヴァン 「そうですね。……アーシェさん、こちらを貴方に差し上げます。」



そう言いながらヴァン神父は私の掌に、銀色の小さな瓶ジュースの蓋を置いた。



アーシェ 「……ヴァン神父、こいつは何の嫌がらせだ?ゴミ捨てして欲しいなら、最初からそう言えって。ちゃんと始末するからさ。」


ヴァン 「違います!違います!それは 『 銀の王冠 』 という、ちゃんとしたアイテムです。」


アーシェ 「銀の王冠?」


ヴァン 「聞いた話なのですが、遥か南方にある 『 アローラ地方 』 のとある場所で、その王冠と引き換えに、ポケモンの個体値を最大まで上げてくれる場所があるそうです。」


アーシェ 「!」


ヴァン 「いつかアーシェさんが本格的に旅をするようになり、アローラ地方へ行く機会があったその時、アチャモ……いえ、その頃には進化してるかもしれませんね。その子の防御力を鍛えてあげたいと思った時に使ってあげてください。」


アーシェ 「わかった。いつか私とこの子が旅をして……アローラ地方とやらの、件の場所を訪れた時、ありがたく使わせてもらうよ。ありがとう、ヴァン神父。」



私は銀の王冠をとりあえず、手提げ鞄の中に入れ……再び、アチャモの入っているモンスターボールへと視線を落とした。



アーシェ 「これからよろしく、アチャモ。いろんな事を一緒に経験しような。」



モンスターボール越しにそう呟いた瞬間、私の言葉がボールの中に居るアチャモにも聞こえたのだろうか?


手の内にあったモンスターボールが、コクンッと縦に小さく揺れ動いたような気がした。


後書き

皆さんはポケモンの御三家、どの子から始めましたか?ポケモン金 ・ 銀でチコリータから始めた貴方……ご苦労様でしたね。
こんなこと言うと、年齢バレしてしまうかもですが、私はポケモンがゲームボーイだった頃の赤 ・ 緑からプレイしています。
その時はまだ、作中にも書いた個体値とか努力値なんてものは当然知らず、相棒と呼べるポケモンも居ませんでした。
とりあえず、リザードンはカッコいいなぁ!と思いつつ、フシギダネで始めてました。

さて!ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
アーシェ、恵まれすぎ!と思われる方が多分、居られるでしょう。でも、まぁ……アーシェの手持ちは実際に私がプレイしているポケモンのパーティと同じにするつもりでいるので
相棒であるバシャーモを出すために、どうしてもこのタイミングで出しておきたかったんです。

実際は卵孵化厳選中に偶然産まれた子なのですが、個体値は作中の通り、体力・攻撃・特防・素早さがV値で、防御だけが心許ない状態でした。
今はちゃんと王冠を使って、無駄に6Vになってもらいましたが。

とりあえず、そんな感じで私自身の現時点での手持ちポケモンを何らかの理由・屁理屈をこねて登場させていくつもりです。
残りは誰が来るのか……まぁ、予想しながらお待ちください。

それでは!ここまでお付き合いくださりありがとうございました。とりあえず、アーシェが旅立つところまで書いたら、1度艦これのSSを投稿するつもりでいます。
両立させるのは難しく、牛歩の歩みになるかもですが、気長に待っていただけると嬉しく思います。

ではでは!お疲れ様でした。また次話で御会いしましょうです。


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SS好きの名無しさんから
2018-11-03 20:54:08

黄鼬狐さんから
2018-10-30 20:51:51

のわっちさんから
2018-10-27 09:57:03

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のわっちさんから
2018-10-27 09:57:05

このSSへのコメント

4件コメントされています

1: のわっち 2018-10-27 09:57:32 ID: S:iM51Bi

どうも、のわっちです。

6V厳選……色違い……ウッ!頭が……
でもアローラで登場した金銀王冠、あれはいい救済措置ですよね……

ではでは、また続きを楽しみにさせていただきます

2: 柔時雨 2018-10-27 10:30:25 ID: S:lJFS90

のわっちさん
コメントありがとうございます!

孵化厳選の闇は深い…… 俺は国際孵化というものをやったことがないので、
色違いアチャモが偶然生まれた時はリアルで ( ; ゚ Д ゚ )!?状態でした。

アローラの王冠システムは、本当に頼りになります。
極力、厳選だけで5Vを作るようにはしていますが、伝説のポケモン達を育成しようとするときは重宝させていただいておりまする。

3: SS好きの名無しさん 2018-11-03 20:56:00 ID: S:oujsOx

こちらでははじめましてミヤビです!

ひよこのホカホカカイロとか癒し全開ですね。ただ手のひらサイズから枕サイズなので持ち上げる時辛いのがアレですが。

きっとベストパートナーになるでしょう!
では次の話を見ますかな

4: 柔時雨 2018-11-04 08:37:59 ID: S:OlzliX

ミヤビさん

どうも、初めましてです!

アチャモのあの可愛さは、個人的に反則級だと思ってます。0.4mくらい、持ち上げてやりますよ。

アチャモ……このポケモンはきっといい支えになってくれます。


ありがとうございます。覗いていってやってください。


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1: SS好きの名無しさん 2018-11-03 20:56:31 ID: S:G7-NZw

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