男「付き合ってください!」幼馴染「やだよ」
幼馴染「ていうか何で男がボクと…君には後輩ちゃんがいるじゃないか」
男「だぁーっ、後輩とは付き合ってねえって前から言ってんだろ!なあ頼むよ、付き合ってくれよ」
幼「…ごめん、無理だよ。ボク部活があるから男とあんまりいっしょに居られないだろうし……何より、君の事をちゃんと想ってる後輩ちゃんに君は向き合わないといけないでしょ」
幼(…それに、ボクと男じゃ釣り合わないだろうしね……)
男「……そう、か。…いや、確かにそうだよな。俺、ちゃんと後輩に向き合うべきだよな…うし、幼!アドバイスありがとなっ!フラれたのは寂しい…けど、先ずは後輩の事に向き合うぜ!じゃあな!」
幼「うん、またね」
一週間後
男「よう、幼」
幼「うん、おはよ男。…そういえば、後輩ちゃんの事、どうなったの?」
友「よくぞ訊いてくれた、幼ちゃん!」サッ
男「うわ友だ」サッ
幼「ほんとだ友だ、近寄らないようにしなきゃ」サッ
友「それめちゃんこ傷付くんで止めてくれませんかね(´・_・`)」
幼「まあ友なんかどうでもいいとして…どうなったのさ、後輩ちゃんの事」
男「ああそれな、あいつとは友「よくぞ訊いてくれた、その事についてはこの俺氏が説明しようッ!」
幼「……まあいいや、で?」
友「結果的に言えば…なんとこいつ、後輩ちゃんとくっつきました!いえーい!!」パチパチ
幼「そ、そうなの?」
男「ん、あぁ…まぁな。元々相性がよかったっつーかな…俺、最初はお前の事が好きだったっつー事はお前がよく知ってると思う。でも…お前に言われた通りあいつに向き合ってみたらさ、あいつの案外可愛いとことかもちゃんと見付けれてな…で、お互い部活が同じ&趣味も同じって事もあってさ、付き合ってみるかって感じになって──ま、それから今に至る」
幼「そうなんだ…おめでとう、男」
男「ああ…ていうかありがとうって言うのは俺だよ。お前があの時向き合えって言ってくれなきゃ、今の俺は無いんだからな」
幼「あはは…大袈裟だって」
幼(……何でだろ…これで良い筈なのに、後悔してる自分が居る…ボクは……正しい筈なのに…)
友「…俺完全空気ダナー」
放課後 バスケ部
幼「っ……はぁ!」ダァン!!
部員「おぉ、幼凄いじゃん!?これなら新人戦余裕だねっ!!」
幼「ん、ありがと」
キーン コーン カーン コーン...
部員「あ、もう終わりか」
幼「ほんとだ…部長呼んでくるね」
部員「りょー」
部活帰り
幼「…はぁ」
幼(…男、後輩ちゃんと付き合ったのか)
幼(まぁ、確かにボクは男をフッてしまった。それに異論は無い。でも…ん?あれは…)
後輩「先輩はやくはやくー!」
男「はいはい、分かってるってば…ていうか良いのか?来週テストだろ?」
後輩「いーんですよ、どうせ私の事ですから大体平均点以上は取れるでしょうしねー…って、ほんとに早くしてくださいよっ、もう閉まっちゃいますよ!?」ギュッ
幼(…ッ、手…繋いだ……)
男「おぉ、そういやもう直ぐ閉店か。こりゃ超特急で行かないとな」ギュッ
幼(握り…返した……)
幼(………)
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