2019-05-27 13:11:45 更新

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やすな「私には特別な才能がある」

ソーニャ「良かったな」

やすな「良かったな…じゃないよ!ちょっとは聞いてよ!!」

ソーニャ「また超能力とか予知とか言うつもりか?同じネタを二回されてもな」

やすな「違うの!そんなくだらないオカルトじゃなくてマジに科学的にヤバい才能だって!」

ソーニャ「胡散臭さがはんぱない…」

やすな「ソーニャちゃん…もしかして本当に気付いてないの?」

ソーニャ「うるさいな…言いたいことがあるなら端的に言え」

やすな「私ってさ…他の人に比べて怪我が治るのがものすごく早いと思わない?」

ソーニャ「怪我…?た、確かに…私が普段から散々叩きのめしてる割にはダメージが残っていない…」

やすな「でしょ?この前なんか歩けるようになるまで半年はかかるって言われた脚の骨折も二、三日で完治したし」

ソーニャ「なるほど…いや、でもいつまでも怪我が残ってたらお前をボコボコに叩きのめす流れが作りにくいじゃないか漫画的に」

やすな「え、なにそのサイコパスな発言…」

やすな「とにかく!私にはこの超人的な自己再生能力がある!!私はこれを世のため人のために役立てたい!」

ソーニャ「役立てるってどうやって?」

やすな「ソーニャちゃん知らないの?人間のDNAにはまだ研究の進んでいない領域があってその中には難病治療のカギになったりするようなトレジャーDNAがあるんだよ!この体質はきっと私の体に眠るトレジャーDNAのおかげ!きっと人類の役に立つに違いないよ!」

ソーニャ「それがトレジャーDNAなのかは知らんがお前この前のMHKスペシャル観ただろ」

やすな「うん」

ソーニャ「やはり影響されやすいやつめ…」

やすな「というわけで私の再生能力を今一度テストしてみよう!」

ソーニャ「よし、じゃあ遠慮なく」

やすな「ストップスト〜ップ!!そんな行き当たりバッタリでやっちゃダメ!ちゃんと順序を踏んでやらないと!」

ソーニャ「というと?」

やすな「まずは手の甲にナイフで軽く切り傷をつけてどれくらいで治るのか見ます」

ソーニャ「マイルドだな」

やすな「よし、じゃあナイフ貸して!」

ソーニャ「ああ、ほらよ」スッ

やすな「ありがと。よ、よ〜し…」

ソーニャ「…」

やすな「…」

ソーニャ「…おい、どうした。早くやれよ」

やすな「い、いや〜、なんか怖くなっちゃって…えへ☆」

ソーニャ「…アホくさ。さっさと覚悟を決めろ。人類のためだろ?」

やすな「そんなこと言われてもなぁ〜…うーん…よし、やってやる!!私はやる!!!やってやるったらやってやるぞおおおおお!!!!」

ソーニャ「良いから早くしろよ」

やすな「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!もうどうにでもなれええええええええええええええええ!!!!!!!!!」


ビシュッ


ソーニャ「おー」

やすな「あいっタアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!ち、ちちちちちちちちちちち血ガッ!!!!!チガデテイルゥウウウウウッッ!!!!!」

ソーニャ「大袈裟だな…」

やすな「アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!!!!ウィーヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!!!」

ソーニャ「おい…」

やすな「ヒャーーーーー上がってキタ上がってキタアアアアアアアアアアアアアアアアwwwwwww」


ザワザワ…ナニアレ…マタアノフタリ?…


ソーニャ「ちょ…教室でこれ以上騒ぐのはまずいから屋上に…」

やすな「フヒヒハヒヒヒヒヒ…ニョホホホホホホホホホホホホホホホ…」




ソーニャ「よし、ここならまだ大丈夫だろ」

やすな「ふう、場所変わったらなんかシラケちゃったよ」

ソーニャ「シラケるとかそういう問題だったか?」

やすな「はぁ…まあ良いや…」

やすな「あれ…?そういえば私左手の甲を切ったんだよね?」

ソーニャ「は?…そうじゃなかったか?右手でナイフを持って左手を切っただろ?」

やすな「傷が無い…」

ソーニャ「そ、そんなはずは…ちょっと見せてみろ!」

やすな「ほ、ほら…なんともない…」ツル-ン

ソーニャ「嘘だろオイ…まさに跡形もない…」

やすな「私って思ってた以上に凄いのかも…自分でも引くわ…」

ソーニャ「これはもしかして本当に医療の進歩に役立つんじゃ…」

やすな「も…もう一度試すことにするっ!!もしかしたら何かの見間違いかも!!!」

ソーニャ「いや…私も確かに見てたぞ?ちゃんと血も出てたし…」

やすな「科学は再現性が大事なんだよッッ!!!!!うっしゃいくぞオラアアアアアアアアッ!!!!!!!!」

ソーニャ「お、おい!!」


バシュッ


やすな「ホギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!やっぱり痛いイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!でもコレがイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!」

ソーニャ「…なんかクセになってないか?」

やすな「はぁ…はぁ…」ボトボト…

ソーニャ「さっきより若干傷が深い気もするが…」

やすな「ふヒヒ…でもこれならソーニャちゃん私を殴ったり出来ないね?」

ソーニャ「は?なんでだよ」

やすな「出来る限り同じ条件で実験しないとダメだからだよ。他の部位が傷付いたりしてると治る早さが変わってくるかもしれないじゃん。対照実験ってやつだよ」

ソーニャ「それはそうかもしれないが…」

やすな「やーいwwwwwソーニャちゃんのブァーーーカwwwwww何の才能も無い破壊しか取り柄のないドサンピンwwwwwwww白豚wwwwww」

ソーニャ「…」

やすな「何の価値も生み出さない社会の底辺wwwwwww奪うことしか出来ない虫ケラwwwwwww」

ソーニャ「…」ブチブチブチッ…

ソーニャ「医療の進歩がなんぼのもんじゃアアアアアアアア!!!!!!!」

やすな「ちょっwwwwww待って待って!!wwwwwww貴重な被験体に何するのwwwwwww」

ソーニャ「よく見ろ、もう治ってるだろ」

やすな「え、嘘…」

やすな「マジで…?ホントだ…」

ソーニャ「今度は私がもっと深い傷を付けてやるよッ!!!!!!!!」

やすな「ヒイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!」


グサ-


やすな「ヒィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!か、かかかかか貫通してる!!ナイフが手のひらを貫通してる!!!!!痛い!!!痛いイイイイイイイイイイイ!!!!」

ソーニャ「ふ、ふん…調子に乗るからだ…」

やすな「ひ、酷いよソーニャちゃあああん…ここまですることないじゃん…わあああああああん!!!!こんなのもう一生跡が残っちゃうよおおおおおお!!!」ビエエエエエエン

ソーニャ「…」

ソーニャ「…す、すまん…ちょっとやり過ぎた…」

やすな「うわあああああああああああん!!!!!!」イイイイイイイイイン

ソーニャ「今貯金が500万ほどあるから…全部やるよ…それで許してくれ…本当にすまなかった…」

やすな「ぐすん…えっぐ…えっぐ…」


翌日


やすな「治った」

ソーニャ「そ、そうか…いや、でも金は後日お前の口座に振り込んでおくから…」

やすな「え、良いよそんなの〜。そのかわり今日放課後屋上に来てね!!!」

ソーニャ「ああ…別に良いが…」




ソーニャ「なんで私服に着替えてるんだお前」

やすな「後で分かるよ」

ソーニャ「そしてなんであぎりも居るんだ?しかもなんだその細長い袋…何が入っている?それにビデオカメラまで…」

あぎり「後のお楽しみです〜」

やすな「私…人間を超えたいの」

ソーニャ「いきなり何を言い出すんだ」

やすな「骨折や切り傷が早く治ることの何がすごいんだろう」

ソーニャ「いや、十分すごいだろ。あれはもう既に人間じゃねえよ」

やすな「絶対に自然治癒出来ないような場合でも完全に治してこそだと思うの…例えば、手や足そのものを切り落とすとか…どんなことがあっても絶対に生き残れる…槍が降ろうと核が降ろうとビビらなくて良い…不死身の肉体…一切の恐怖の無い境地…」

ソーニャ「おいおい…」

やすな「あぎりさん。例のモノを…」

あぎり「はい」シュルシュル…


ババ-ン!


ソーニャ「おい…これは…」

やすな「日本刀だよ。ソーニャちゃん、これで私の右腕を切り落としてほしいの。二の腕のあたりからバッサリと」

ソーニャ「だからキャミソールに着替えてたのか…悪いことは言わねえからやめとけ。もし治らなかったらどうすんだ?」

やすな「治る」

ソーニャ「いや、もしものことを考えたら…」

やすな「治る!!絶対に治してみせる!!!」

あぎり「ソーニャ、はいどうぞ」カチャ…

ソーニャ「う…本当にやるのか…?」

ソーニャ「そうだ、あぎりがやれば良いじゃねえか」

やすな「500万」

ソーニャ「え」

やすな「嫌なら500万払って」

ソーニャ「なんだよそれ…くそっ、あ、そうだ、サムライソードはあまり使い慣れてないんだがな…」

やすな「つべこべ言わずにほら!ばっちこーい!!」

ソーニャ「畜生…本当に…本当に良いんだなッ!!!!!?????」

やすな「何度も何度も言わせないでッ!!!!!!!責任は全部私が取る!!!!!!!!!!ソーニャちゃんはただひと思いにぶった切ってくれればそれで良いのッッ!!!!!!!!」

ソーニャ「一生後悔するかもしれねえぞッ!!!!!!!!若気の至りでくだらねえことをしたってなアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

やすな「この挑戦が私の中の眠れるDNAを呼び醒ますのッ!!!!!!!!この覚悟こそが爆発力を生むのオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」

ソーニャ「もうどうなっても知らねえぞコラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」


スパ---ッン…


ブシュウウ………ボトッ


やすな「あぐッッ!!!!!あがが…グギギギギギギギ…」ガクガクガクガク…

ソーニャ「はぁ…はぁ…ど、どうなった?」

やすな「ウゴゴゴゴゴゴゴ…ふひゅーーー…ひゅーーーーー…」

ソーニャ「…おかしい。切断面からもっと血が吹き出しても良いはずなんだが…」

やすな「ふひ、キヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…」


シュワシュワシュワ…メキメキ…ギチチ…


ソーニャ「な…なんだこれはッ!!!やはりコイツ!!!人間じゃないッッッ!!!!」

新井里美『泡ッ!!それは泡であったッ!!!!切断面では彼女の体液がフツフツと泡立っていたッ!!!そしてその肉体は早くも無くした腕を自ら創り出そうとしていた!!ソーニャは、まるでサナギが蝶になる際、ドロドロに溶けた体からあるべき形態を目指すように、その肉体が自らのエネルギーを用いて右腕を再構成しようとしているのを理解したのだッ!!』

やすな「そ、ソーニャちゃん…」

ソーニャ「なんだ…?」

やすな「肉…肉が食べたい…」

ソーニャ「肉…?」

やすな「肉だよ肉ゥウウウウウウ!!!!!購買でカツサンド買ってきてエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!栄養が欲しいのオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

ソーニャ「わ、分かったっ!!!!あぎり!!!手伝ってくれ!!!!!」

あぎり「分かりました〜」




ソーニャ「ほら、カツサンドだけと言わず全部買い占めてきたぞ!」

あぎり「大丈夫ですか〜?」

やすな「かはっ…く、クイモノ…クイモノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」


バクバクガツガツゴクゴク…


やすな「はぁ…はぁ…まだ…まだ足りない…けど…」

ソーニャ「す、すごい…ちゃんと右腕になってきている…」

やすな「へへ…やっぱり出来る…エネルギー消費は激しいけど…可能であることが証明された…」

ソーニャ「おい、この古い右腕はどうする?」

やすな「食べるよ」

ソーニャ「ま、マジで…?」

やすな「自分の肉体を再生させるにはやはり自分の肉体の栄養を使うのが一番しっくり来るとは思わない?」

ソーニャ「も、もう好きにしろ…」

やすな「…」バクバクガツガツバキバキゴクン

ソーニャ「あぎり…こいつ人間とは思えないんだが…」

あぎり「そうですねえ〜…私の知り合いがいる研究室ならこの体質を調べてもらえるかもしれません。やすなさん、どうでしょう。行ってみませんか?」

やすな「行きます。この力、人類のために生かしたい」

ソーニャ「おい…もう完全にどこからどうみても普通の右腕だぞ…完全に治っている…」

やすな「ああ、ほんとだね。しかも普通に動かせる」ニギニギ




あぎり「紹介します。恐都大学yps細胞研究所所長の斬中伸弥(きるなかしんや)さんです」

斬中「よろしくお願いします」

あぎり「斬中さん、この前送った動画は観ていただけましたか?」

斬中「ええ、非常に興味深いですね。折部さんのDNAを調べる価値は十分あると思っています」

やすな「髪の毛からつま先まで全て人類のため捧げます」

ソーニャ「なぜ私までここに来たんだろう」

斬中「まずはDNA検査のためにサンプルを採取しましょうか。次に…」


没キャラ『やすなは体の隅から隅まで…身長、体重、体脂肪率、筋肉量、血液検査、X線写真、好きな食べ物、SNSのアカウント、彼氏の有無、恋愛遍歴、スリーサイズ、スマホに入っている画像やファイル、クレジットカード情報等にいたるまで、徹底的に調べ上げられた。そしてしばらくの時が経った…』




斬中「やすなさんの協力のおかげで一般的な体質を持つ人の怪我が通常の68.6倍のスピードで治癒するような薬を開発することが出来ました」

ソーニャ「マジで」

やすな「ついに…私は人類に貢献することが出来た…」

あぎり「これはものすごいニュースになりますね」

ソーニャ「ま、待ってくれ。やすなは切り落とされた腕を自力で再生したがあれは明らかに人間に出来る範疇を超えていた。あれは一体なんなんだ?」

斬中「はい、あれはいわゆる突然変異によるものです」

ソーニャ「突然変異だと…?」

斬中「そっちの方向の薬も出来ました。これによってこの世から先天的なケースも含めて身体障碍者が居なくなると言っても過言ではないでしょう」

ソーニャ「やすな…そんなにすごいやつだったのか」

やすな「ソーニャちゃん…違うよ?」

ソーニャ「え?」

やすな「ソーニャちゃんに普段からボコボコにされてたから私は自分の才能に気付くことが出来たの…私達2人でヒーローなんだよ?」

ソーニャ「や、やすな…いや、お前の覚悟無くしてはこんなことは出来なかった…お前のお陰で人類は新たなステージに進むことが出来たんだ」

やすな「ソーニャちゃん…」

やすな「いや、まだまだだよ」

ソーニャ「は?」

やすな「斬中先生!私にその薬を両方とも飲ませてください!」

ソーニャ「おまっ…何を言って…」

斬中「なるほどその発想は無かったですね」

ソーニャ「一体何を目指してるんだコイツら…」

斬中「この薬を彼女自身が飲むことで彼女の体に眠っているさらなる未知の体質を引き出すことが出来るかもしれません」

やすな「よし…」

ソーニャ「も、もういいだろ!?お前はもう十分頑張った!!!これ以上何を求めているんだ!?」

やすな「止めないでソーニャちゃん…私は人類が行き着く先の…そのまた先を開拓する…この命燃え果つその時まで冒険は終わらないッッッ!!!!」

ソーニャ「やめてくれえええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」


グビ-


やすな「…ぷはー…」

ソーニャ「…」

斬中「…」

やすな「…」

ソーニャ「ど…どうだ?何か変わった感じは?」

やすな「うーん…特に何も…」

斬中「そう簡単にはいきませんか…」

ソーニャ「…なんだ。心配し過ぎたか…?」

やすな「…いや、なんだか身体が熱い…」

ソーニャ「!!」

斬中「!!!」

やすな「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」


メキャメキャ…シュワシュワァ…


ソーニャ「と、融けているッッッ!!!!やすなの全身が融けていくッッ!!!ドロドロに融けた所から不気味に手足や臓器が生み出され無秩序に増殖しているッッッ!!!!!」

やすな「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!アヅイ!!!!!身体ガ裂ケルゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!焼ケ死ヌウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッッッ!!!!!!!!!!!」

ソーニャ「言わんこっちゃない!!!!!!やすなアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!!」

やすな「…ふっww」

ソーニャ「!?」

斬中「!??」

やすな「このまま再生能力が暴走して化け物になる展開でそのままバッドエンドと思ったでしょ」

ソーニャ「違うのか????」

やすな「甘いね…私は人類の先頭に立ち未来を切り拓く女…民衆を導く自由の女神…これしきのパワーを御せずして何を成し遂げることが出来ようぞ」

斬中「こ、これは…」

やすな「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!」


シュウウウウウウン…ピキピキ…ピシパシ…プシュウウ…


ソーニャ「な、なにイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」

やすな「ふふ…」

斬中「す…素晴らしい…あのとてつもない力の暴走を見事にコントロールした!!姿形は元のまま!!」

やすな「今日はものすごく気分が良いなぁ…」

ソーニャ「このオーラ…もう以前のやすなとは違う…絶対的な…明らかに人間の限界を超越した何かを感じる…虚勢や自惚れでは決してないッッ!!!塵ほどにも自らの完全性を疑っていない者の圧倒的覇気だッ!!!」

やすな「ソーニャちゃん…」

ソーニャ「な、なんだ…?」

やすな「私と本気で勝負してほしいの」

ソーニャ「勝負だと…?」

やすな「この身体を試してみたい…自分でもどこまで出来るか分からないから」

ソーニャ「ああ…分かった…」

斬中「外でやってくださいね」




ソーニャ「というわけでまたしても屋上に来た、が…」

ソーニャ「なんで素っ裸なんだ?」

やすな「服ってなんか邪魔だし…さあ…そっちからかかってきて」

ソーニャ「邪魔って…まあ良い、本気で仕留めにいくぞ…」

やすな「どうぞ」

ソーニャ「うありゃああああああああああああ!!!!!!!」


シュバッ!ザザザッ!!!シャシャシャシャ


やすな「…」ヒョイヒョイヒョイ

ソーニャ「…なんてことだ…かすりもしない!!何の訓練も受けていない人間がここまで出来るとは思えないッッ!!!!」

やすな「関節技かけてみて」

ソーニャ「あ…ああ。そりゃっ!!」ガバッ


ギチチチ…


ソーニャ「ど、どうだ!!」

やすな「…やっぱりこんなもんか」

ソーニャ「なんだとっ!!!」


ムニュニュ…シュルシュルピシ-ン


ソーニャ「身体を軟体動物のように変形させて脱出しただとッッッ!!!?????」

やすな「この分だともっと細長い形にもなれそう。そうだな…0.01ミリメートルの隙間くらいまでなら簡単に入り込めそうだね」シュルシュル

ソーニャ「これを人間と呼んでいいのか?」

やすな「人格は折部やすなのままだよ。人間そのものだよ」

ソーニャ「…本気で仕留めると…私は確かにそう言ったよな?」

やすな「うん」

ソーニャ「どんなことをしても良いんだな?」

やすな「どうぞ。倒せるものならね」

ソーニャ「物理がダメなら化学で攻めるッッ!!!!理科室から色々持ってきたッッッ!!!!くらえッ!!!!!!!!!!!」


ガシャ-ン!…パシャ-ン!…


やすな「…」ビチャビチャ

ソーニャ「ふん、いくらとてつもない身体能力を持ってようがこれは流石に…」

やすな「甘い…」

ソーニャ「なに…?」

やすな「甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘い甘いッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ポコポコ…プクゥ〜ッ…


ソーニャ「な、なんだこれはッ!!!!!やすなが薄い膜のようなもので覆われていくッッ!!!!!いや、この膜はやすな自身が作り出したものッ!!!!!身体の表面部分を剥離させて防護服のように纏っているのだッッ!!!!!!!!」

やすな「ふふ…」ムニュニュ…

ソーニャ「さらにその膜で風船のようなものを作り中に薬品を閉じ込めているぞッッ!!!!!!薬品入りの水風船だッ!!!!!」

やすな「まあ直接体内に薬品を注入されるようなことがあったとしてもどうとでもなるけどね」

ソーニャ「ど…どうすれば良いんだ…もはや私個人の力ではどうしようもない…」

やすな「じゃあ今度は私から…」ズモモモ…

ソーニャ「ま、待っ…」

やすな「一時的に内臓の大半をヒッティングマッスルに作り変えた。まあ他にも色々方法はあるけどソーニャちゃんは肉弾戦が得意でしょ?ソーニャちゃんが一番得意なやり方でやろうと思ってさ」

ソーニャ「ま、まずい…これは勝てない…!!!」

やすな「ふんッ!!!!!」ドゴォ

ソーニャ「グボハァッッッ!!!!!!!!」

ソーニャ「…つ、強過ぎる…」ガク

やすな「一発KOか。ソーニャちゃんも大したことないなぁ」




やすな「ソーニャちゃん、ソーニャちゃん」

ソーニャ「う、うーん…」

やすな「起きてよソーニャちゃ〜ん」

ソーニャ「うーん…はっ!!!う、ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!バケモノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」

やすな「もー怖がり過ぎだよ〜」

ソーニャ「いやこええよ。こんな超生物にビビらない奴の方がおかしい」

やすな「今の私って他にどんな弱点があるのかな?」

ソーニャ「さあ…知らねえよ…どこかに閉じ込めて炎であぶったりしてもどうせ大丈夫そうだし…核爆弾とか?」

やすな「なるほど…核か…」

ソーニャ「まさか…試したいのか?」

やすな「うん」

ソーニャ「そんなのどうやって…」

あぎり「私に任せてくださ〜い」

ソーニャ「あぎり!」

あぎり「私実は某幸せの北の国の軍幹部と繋がりがあるんです。実験に加わらせてもらいましょう」

ソーニャ「マジかよ…お前一体何者なんだ…」




ソーニャ「私まで来て良かったのか?」

あぎり「一応私は科学者の設定であなたのことは私の助手だと言ってあります」

やすな「わくわく…」

ソーニャ「流石に核は無理だろ」

やすな「さあ…どうかな」

あぎり「やすなさん…」

あぎり「GOOD LUCK‼︎」グッ

やすな「行ってきます」

ソーニャ「や、やすな…やっぱりやめた方が…流石に核攻撃をまともに食らってなお生き延びる生物なんて聞いたことがないぞ…」

やすな「大丈夫だよ。心配性だなあソーニャちゃんは」

ソーニャ「な、何か勝算があるのか…?」


北の国の人『الخروج في وقت مبكر』

あぎり「さあ、ソーニャ、私達はもう地上に出ましょう」

ソーニャ「やすな…今度ばかりはもうダメに決まってるのに…」




ゴゴゴゴゴ…ズズゥウン…


ソーニャ「ああ、ついに…」

あぎり「実験が行われてしまいましたね」


ガタガタ…ゴトン…


ソーニャ「なんだ…?やすなから預かったカバンが動いて…そういえばコイツこの中に何を入れてたんだ?」

あぎり「…開けてみましょうか」


パカ


やすな「じゃーん!」

ソーニャ「な、何イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!」

あぎり「やすなさん、さっきぶり〜」

ソーニャ「ど、どういうことだ…地下に行ったんじゃなかったのか?」

やすな「私は確かに地下に行ったよ?」

ソーニャ「直前でここまで逃げてきたとか…?」

やすな「いや、確かに核爆発をもろに食らって何千度もの熱で焼却された」

ソーニャ「ならどうして…」

やすな「ソーニャちゃん…スマホのバックアップって取ってる??無くしたときとかのためにちゃんと取っておいた方が良いよ?」

ソーニャ「一体何を言って…ま、まさか…」

やすな「そう、私はバックアップを取っていた。私の身体から分離させた種となる細胞の塊を用意しておいたの。この種は既に地球上に70万個ほどばら撒いてある。これらは常にお互いに…私自身も含めてだけど、電波の送受信を通して私の情報を交換しあっているの。私オリジナルのクラウドコンピューティングってところかな?」

ソーニャ「そんなことが可能なのか…!?」

やすな「なんか出来るかなーと思ってやってみたら出来ちゃったよ。そして有事の際…活動中の本体が滅失したときなどはこれらの種のうちいずれかを選んで折部やすなにする…記憶などの情報は全て新たな個体に受け継がれるの。カバンの中にはその種と肉体を作るための『材料』を入れておいた…」

ソーニャ「なんてやつだ…お前を完全に倒すとしたらこの地球上に散らばる70万個ほどの全ての種を破壊するくらいしかないということか…」

やすな「まあそういうことだね」

ソーニャ「無敵だ…誰であろうと折部やすなをこの世から消すことは出来ない…」

やすな「人生案外工夫すればなんとでもなるものだね〜」


二ヶ月後


やすな「ソーニャちゃん…」

ソーニャ「よう、どうした?」

やすな「端的に言うよ…この地球はもうすぐ滅びる」

ソーニャ「おいおい今度はどうしたんだよ。人類の限界を超えたせいで頭がイッちまったのか。そんなニュース聞いたこともないぞ」

やすな「私が地球上に張り巡らせた肉片同士の情報ネットワークによって私の頭脳はこの頭蓋骨の中にあるものだけにとどまらないの。既に膨大な情報交換、思索、回路のアップデートによって折部やすなの知能は人類がこれまで獲得し保有している知の総和を遥かに上回っている…」

ソーニャ「本当なのかそれは…?というか具体的になぜ滅びるんだ?」

やすな「ブラックホールだよ。水星近傍にそれは突然現れる。簡単に言うと私達はそれに吸い込まれて死ぬ」

ソーニャ「普段なら聞き流してるが今のお前が言うことだ…信じる価値はあるかもしれないな…だが、それが本当ならこれでもう完全にオシマイだな。いくら折部やすなであってもブラックホールには勝てないだろ」

やすな「まあそうだね…今回は流石にダメかも…でも私は人類を救うため既に行動を起こしている…」

ソーニャ「…マジで?ど、どうやって…」

やすな「ブラックホールに呑み込まれるなら、ブラックホールの中に住めば良いじゃない」

ソーニャ「は?」

やすな「というのは物の例えだよ…私はある手を使ってブラックホールの表面に情報を貼り付ける。宇宙が始まって以来これまで世界が体験してきた事象の全てを記録したものをね。そして地球が呑み込まれた後ブラックホール表面に二次元的に圧縮記録されている情報を四次元的に解凍し、一種のホログラフとして展開する。私達はまずブラックホールの中で世界を再体験するんだよ」

ソーニャ「何を言ってるのかサッパリ分からん」

やすな「でもこの作戦はひとつだけ、欠点があるの…」

ソーニャ「なんだ…?」

やすな「二ヶ月前…地球が消滅すると分かってから宇宙の始まりからの記録を全てブラックホールに貼り付ける情報として作成中なんだけど、時間が足りなくて計算上どうしても今から18年ほど前までしか作れないの…まだ私達が生まれる前…」

ソーニャ「それはつまり、どういうことなんだ…?」

やすな「これまで世界が体験してきたことをなぞれるのはその時点までなの…そこからは完全に未知数…なにがどうなるか分からない…」

ソーニャ「私達がどういう生活をしているかも…ひょっとしたら私達が無事生まれるかどうかも分からないってことか??」

やすな「そういうこと。ソーニャちゃんとも仲良くなるか分からないし、私はひょっとしたらそこまですごい身体能力を身につけていないただのお馬鹿になるかもしれない…」

ソーニャ「そうなのか…」

やすな「でも私は信じてる…きっとまた一緒に遊べるよ…138億年後にまた会おうね」

ソーニャ「やすな…」


新井里美『直後…地球は暗黒に呑み込まれた。しかし、誰もそれを認識することはなかった。いや、正確にはその記憶は残らなかったのだ。人々は自分達が暗黒に呑まれ、切り裂かれることなど露知らず、ある者は目の前の仕事に精を出し、またある者は恋人と愛を語り合っていた…ソーニャだけが、彼女だけが友人の偉業を認識していたが、非情にもその記憶を世界が引き継ぐことはなかった…世界は空なるものとして再構成された…だがしかし、その行く末は神のみぞ知ることとなったのだ…人類に光あれ…そして、願わくば彼女達に幸多からんことを…』


END


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