2022-04-20 20:54:07 更新

概要

この作品は『東方project』の二次創作作品にあたります。ご了承願います。


前書き

夏にはよく来るアレが来ます。好きな人は好きだよね。それでは、ゆっくりしていってね!


つい最近、幻想郷で雨が降る日が目に見えて分かるぐらい増えてきた。

幻想郷にも梅雨入りをする時期がやってきたようだ。


湿気を帯び、永遠に強い勢い持って降り続けるジメジメとした雨水。

雨が降っているにも関わらず、風は熱気のみを運んでくるため幻想郷の住民達は全員揃って辟易とした感情を露わにする。


先代の巫女達も人里や妖怪の山と同様にうんざりした表情を見せる。



先代「やっぱり梅雨は嫌いね。ジメジメして嫌になるったらありゃしない」


ルミィーティア「神社があって良かった....なかったら今頃雨水に打たれてたぞ」



先代とルミーティアは終わりの見えない雨を見つめながら、愚痴を続ける。


この日は特にできる事が少ない。

境内の掃き掃除や本は全て雨水が掻っ攫っていくし、妖怪退治や異変解決も、首謀者となりえる人物がそもそも梅雨を嫌がって大人しくする。

面倒ごとを片付け、代わりに自由を制限してくる梅雨の中、先代の巫女達は拝殿の奥の居間で寛いでいた。


先代の巫女とルミィーティアはただただ居間で横になって、たまにちゃぶ台に置いてある煎餅を手に取って食べたりしている。

霊夢はただ一人、暇そうにちゃぶ台の上で本を読んでいた。


ゆっくり丁寧に黙読し、読み終わるとペラっとページを捲る。

そんな姿を見て、ルミィーティアは思わず問う。



ルミィーティア「勉強熱心だね。こんな鬱陶しい雨が降り続ける中よく勉強できるわ」


霊夢「だってすることないもん」


ルミィーティア「...まぁそうだよなぁ」



普段の霊夢は活発な少女の様な姿を見せている。

冬は積もった雪で雪だるまを作ったりや雪合戦をしたり、夏には虫を獲りに山の中森の中関係なしに向かったり、秋や春は底なしの胃袋に鱈腹旬の食べ物を詰め込んだりする。

別にこの姿は嘘偽りではない。ただこの姿を見せている彼女の裏では、いつもの霊夢の姿を見ていると到底考えつかない程に修行を積んでいる。


霊夢は、霊夢の母親である先代の巫女を超えようと常日頃から努力を重ねる。謂わば努力家なのだ。

周りの親しい人間はそれを知っているし、ルミィーティアや先代の巫女は特に理解している。

だから手を抜かずに稽古についたり、時には死ぬ気で遊ぶのだ。


そんな霊夢だから、今回のような状況が発生し手持ち無沙汰になってしまった時は知識を蓄えるために霊力、体術、護身、神など、数多の本を手に取って読んでいる。



先代「私みたいにパワー系が一番楽だと思うのだけど」


ルミィーティア「パワーだけじゃなくてレインとかも必須でしょ」



体術を好み、場合によっては弾幕のみでも対応できる器用な先代の巫女と、大剣を基軸に、闇を変幻自在に操る戦法を得意とするルミィーティア。

霊夢は彼女達の姿を見て、考えた事があった。



霊夢「...でもそれじゃ体持たないよ」



そう、身体への負荷である。

幾ら修行を積み、己の肉体を鍛え、その上防御を完璧にしても身体への負担が全くないわけではない。


先代の巫女も身体が人一倍頑丈だとはいえども、その身体にかかる負荷は底知れない。

霊夢は先代の巫女の戦い方を見て、取り入れて改良することにしたのだ。



霊夢「それに、私はそんなに力強くないもん」


先代「霊夢は私の子よ。いつか私と肩を並べる程には強くなるわ」


ルミィーティア「まぁ巫女の娘だしなぁ...できれば脳筋は受け継いでほしくないのだけど」


先代「なんだと?もう一度言ってみなさいな」


ルミィーティア「ちょ、這いずりながらこっち来んな!下手な唐傘お化けより怖いぞ!」



キャーキャー言いながら戯れあっている二人を尻目に、霊夢は読書を再開した。


暫く読んでいると、不意に縁側から声が聞こえてきた。



小傘「霊夢ー?いるかーい?小傘だぞー!」


先代「あら。噂をすればなんとやら...多分針の件かな?とりあえず出てくるわね」



先代の巫女は、「はーい」と二つ返事を返すと立ち上がり、縁側へと歩いていった。



ルミィーティア「...さてと、私もちょっと帰るわ。用事あるし」


霊夢「あ、またねルーミア」


ルミィーティア「また明日。いやまあ今日の夜来ると思うけど」



ルミィーティアも先代の巫女に続くように立ち上がり、一人玄関へと向かった。

先程まで騒がしかった居間も、シーンと静まり返っていて、場所が場所な為に少し不気味にも感じてしまう。


閑散とした空間で一人黙々と本を読んでいた霊夢に、いきなり睡魔が襲いかかった。

最近、色々なところで遊んだり修行を行っていた疲労が溜まったのだろうか、霊夢は読んでいた本のページの端を折って閉じると、ちゃぶ台の上に置く。



霊夢「....ふぁぁぁ...ちょっとお昼寝でもしよ...」



朦朧とし始めた霊夢は、一度目を閉じて横になると、スッと意識が暗い夢の世界へと飛んでいった


後書き

ご愛読ありがとうございました!前回より早めに投稿できてホッとしてます笑 因みに関係ないですが、私は梅雨が好きです。では次回も、ゆっくりしていってね!


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