2024-01-28 08:05:14 更新

概要

この小説はドラえもんとSofthouse-sealのR18ゲームの冬馬小次郎の探偵FILEオペラ座の怪人殺人事件のクロスです。
ドラえもんとのび太を主役にしているので、冬馬小次郎と一部のキャラの出番はありません。


前書き

未プレイの方はゲーム本編のネタバレになりますから注意してください、DLサイトとDMMのダウンロード形式で販売しており、18歳未満の人はプレイしない様に。
個人的自己満足による素人の駄文ですので期待しないでください、それでも読みたい方はどうぞ。


のび太「どらえも~~~~ん!!僕をオペラザ館に連れてって!!」

ドラえもん「またどうしたんだいのび太君?」

のび太「スネ夫がオペラ座館でやる演劇のチケットをジャイアンとしずかちゃんの分を用意したのに、僕の分はなかったんだ!」

ドラえもん「やれやれ…またスネ夫の意地悪か…しょうがないな」

のび太「僕も演劇を見てみたいよ…」

ドラえもん「わかったわかった…僕がなんとかするよ。十円なんでもストア!」

※十円なんでもストア→看板一つにつき10円で望んだ商品を一つ購入することができる。

劇のチケットを2枚購入する事に。

のび太「やったー!!」

ドラえもん「確か演劇はオペラザ館でやるんだよね?」

のび太「それがどうしたの?」

ドラえもん「確か古いニュースであの劇団で何かあったような…」

のび太「そんなことはどうでもいいから館の下見もしてこようよ」

ドラえもん「もう、わがままなんだから…」

どこでもドアでオペラザ館に行くことに

※どこでもドア→行きたい場所を言うだけで出口を繋げるドア。



―オペラザ館の入り口前―

ドラえもん「なりきりプレート!」

※プレートに名前を書き首に下げればその通りの人物に周囲を認識させることができる。

のび太「そうか!これさえあれば劇団関係者になりすまし自由に出入りができる!これでさっそく中を見学してみようよ」

ドラえもん「あそこに人が居るから聞いてみよう」

黒髪に白と黒のワンピース服を着たおとなしそうな少女に声をかける二人。

水瀬巴「なんでしょうか?あれ?劇団の関係者の人ですか?」

のび太「僕達はオペラザ館を見学をしに来たんですけど」

ドラえもん「あなたは館の関係者の人ですか?」

巴「はい、私は父が経営するオペラザ館の娘の水瀬巴といいます。関係者の方ならどうぞお入りください」

道具の力と巴の案内で2人はオペラザ館にまんまと侵入することができた。




舞台では本番前のリハーサルが行われていた。

のび太「あの女優さんは誰?」

巴「あれは私の姉でクリスティーヌ役の水瀬香織です」

ドラえもん「随分ときわどい服を着てるね」

ドラえもんの言う通り、香織の服は上は素肌にへそ出しキャミソール、下はミニスカガーターベルトの露出が多く、自身のスタイルを強調し色気を振りまくものであった。

のび太「あのサングラスをかけた金髪の男の人は?」

身長が高く金髪にサングラスとネックレスをかけたスーツ服を着た男性を指さすのび太。

巴「俳優の三条直也さんです、ラウル子爵役を務めています」

演劇のリハーサルを見学するのび太とドラえもん、水瀬香織は美女で三条直也は美青年であるものの、肝心の演技は下手なもので自分のルックスで誤魔化をしているように見えた。

リハーサルが終わると、三条は若い女性二人の団員とおしゃべりしながらすぐさま舞台を降りて遊びに行ってしまい、香織の方は妹の巴に対してきつい態度であれこれ命令をする有様だった。


のび太「ねえ、ドラえもん…役者の人達はこんなんで本番は大丈夫かな?」

ドラえもん「う~ん…香織さんと三条さんは見た目だけなら文句はないけど、演技がね…」

二人が劇の心配をしていると背後からキャリア服を着た一人の女性が声をかけてきた。

七瀬亜子「あら?劇団にあなた達二人の関係者がいたかしら?」

ドラえもん「僕はドラえもんです」

のび太「野比のび太です。ここの見学をしに来ただけなんです」

亜子「私はこの劇団員の七瀬亜子よ」

のび太「ここの劇団員はずいぶんと個性的なんですね」

亜子「それは否定できないわ…」

ドラえもん「男性客は香織さんで女性客は三条さんを目当てで見に来てるんじゃないですか?」

亜子「ドラえもんくんの言う通り、お客さんは劇よりも二人の姿を見るのが目当てで来る人が多いわね」

のび太「やっぱりそうですか…」

亜子「私はまだ仕事が残っているから行かなきゃいけないけど、関係者だからって勝手なことはしないでね」

ドラえもん&のび太「「はい、わかりました」」

そう言うと亜子はすぐさまに立ち去る。

のび太「なんか期待してたのと違うね……」

ドラえもん「これなら観に行かなくてもいいと思う…」




一通りに見学しそれから数時間が経ち、二人は帰路につこうとした。

巴「お帰りですか?」

のび太「僕達はもう帰りますんで…」

ドラえもん「突然お邪魔してすみません」

巴「あの…お二人に話したいことがあるんですけど聞いてくれませんか?」

ドラえもん「何かの縁だから話だけでも聞いてみようよ」

のび太「うん…」




控室で二人に話をする巴。

巴「実はこの劇団で舞台のセットを壊されたり、脅迫文が届く事が起きているんです」

のび太「え!?そんなことが起きていたの?」

ドラえもん「それで犯人は捕まったの?」

巴「まだ捕まっていません、何か悪いことが起きそうな気がしてならないんです」

のび太「よし!僕達が犯人を突き止めてみせるよ!」

ドラえもん「ええ!?また勝手なことを!」

のび太「巴さん、必ず犯人を捕まえてみせるから!」

巴「今日知り合ったばかりですいません、こんなお願いを聞いてくれて」

ドラえもん「骨を折るのは僕なのに…やれやれ……」




―野比家のび太の部屋―

のび太「大見得切手引き受けたけど、どうやって犯人を捕まえるの?」

ドラえもん「全くもう…すぐにこれなんだから…よし!タイムテレビで犯人の犯行現場を抑えよう!」

※タイムテレビ→過去と未来の映像を映し出すテレビ。

タイムテレビを取り出し犯行現場の過去を映してみる。

のび太「ああ!これは!」

映像には七瀬亜子がセットを壊すのと脅迫文を書いている姿が確認できた。

のび太「まさか真面目そうな亜子さんがこんな事をしていたなんて!」

ドラえもん「彼女はなんでこんな事をしていたんだか…嫌な予感がする。もっと先の未来を見てみよう」

更に未来の映像を見ると、亜子はファントムの衣装に変装後、呼び出した水瀬香織をクロロホルムが染みついたハンカチを口に押し当てて眠らせ、ガラスの破片を凶器にして背中から心臓めがけて刺殺後、香織の遺体を大きな鏡2枚を設置して遺体を隠した。

後日、役者仲間の三条直也が宿泊していたホテルに訪れた亜子は、三条に睡眠薬入りの酒を飲ませて眠らせて手足を動けない様に拘束し、バスタブに運び水を流し入れて溺死する様にしていた姿が映しされたのである。

のび太「こ、これって亜子さんは殺人計画を立ていたんだ!!」

ドラえもん「これは今すぐにでも止めなきゃいけない!!」

すぐさまにドラえもんとのび太は亜子の自宅にどこでもドアで急行することに。




―亜子の自宅前―

ドラえもん「のび太君、とりあえず君はこれを持って…!」

ドラえもんは小型ますい銃を2丁取りだし一つをのび太に手渡す。

※小型ますい銃→当てた相手を眠らせてしまう銃で殺傷力はない。

のび太「もしかして亜子さんを撃てっていうの?」

ドラえもん「相手は殺人計画を立てているんだ、油断しちゃいけないよ…!」

のび太「しかたがないか…手加減していい相手ではないからね…!」

亜子の自宅に付くとチャイムを鳴らすドラえもん。

亜子「はい、居ますけど。あら?のび太くんにドラえもんくん。住所も教えてないのによく私の家がわかったわね、こんな夜遅くに何しに来たの?」

二人は険しい顔で小型ますい銃を亜子に向ける。

亜子「そんな玩具の銃を向けて何がしたいの君達、悪ふざけならかえ…」

のび太は亜子の耳元のギリギリの所に向けて発砲した。

亜子「!!!???」

玩具の銃と思っていたら弾が出た事に驚き尻もちをつく亜子。

ドラえもん「あんまり手荒なことはしたくないけど、殺人計画を立てているあなたを見過ごすわけにはいかない!」

のび太「どんな理由があろうとあなたの行いを許すつもりはありません!」

一人の少年とロボットに銃を向けられ亜子は恐怖しながら口を開く。

亜子「どうして私が殺人計画を立てたことがわかったの?」

のび太「そんなことよりも、なぜあなたは香織さんと三条さんを殺そうとしたんです!」

ドラえもん「返答によってはあなたをこのまま警察に突き出しますよ!」

計画が事前にバレた上に銃で脅され観念して白状する亜子。

亜子「香織と三条は…私の妹を殺したからよ…!」

のび太「どういうことですそれは?」

ドラえもん「あの劇団では一人の女優が謎の失踪を遂げる事件があったことを思い出したよ僕は、まさかそれは…!」

亜子「ドラえもんくんの推測どおりよ、妹はあの劇団に所属していた。妹は舞台女優の卵で才能があり、それで念願の主演の役を手にしたわ…でも」

亜子は目を見開き怒鳴るように動機を語る。

亜子「主演を取られた香織は妹を妬み暴行を加えるだけでなく、三条を使って泣き叫ぶ妹を監禁し恥辱の限りを尽くし再起不能にしたのよ!!妹は命は助かったけど、今では病院で寝たきりの生活をしているわ…だから私はあの二人を…!」

気づけば亜子は泣きながら二人に白状していた。

亜子が嘘をついていないかタイムテレビで確認をするのび太とドラえもん、白状した通りの映像がテレビに映し出されたのであった。

ドラえもん「どうして警察に相談しなかったんですか?」

亜子「証拠不十分で警察は動いてくれなかったの……」

のび太「本当に悪いのは香織さんと三条さんなんだから、亜子さんを助けてあげようよ。タイムマシンで過去に遡って阻止することはできないかな?」

ドラえもん「しかしなぁ……介入して道具を使った所で一時的で根本的な解決にはならないと思う」

のび太「妹さんを別の劇団に入団させたとしても、また別の人があんな目に遭わされてもおかしくはないだろうな……」

ドラえもん「あの二人を改心させることはどう足掻いたって無理だろう、人間はそう簡単に変われないんだし。香織さんと三条さんは自分がやった罪に対し向き合うべきだよ、そうと決まれば…!」




数日後。


―オペラザ館の巴の控室内―

巴にタイムテレビを見せて真相を伝えるドラえもんとのび太。

巴「姉さんと三条さんが亜子さんの妹さんにこんな酷い事をしていたなんて…!」

ドラえもん「ショックかもしれなけどこれは事実なんだ」

のび太「香織さんと三条さんは罰を受けなきゃいけない…!」

巴「わかりました…姉さんは私が自首させます…!これ以上は姉さんのいいなりにならない!」

3人は香織の控室に乗り込む。

香織「あら、どうしたの巴?呼んでもいないのに何しに来たの?」

呑気に化粧をしてる最中の香織に対し、巴は間髪入れずに右手で香織の顔を全力で平手打ちを食らわせた。

香織「いきなり何をするのよ巴!?」

赤く腫れた左頬を左手でさすり抗議する香織。

巴「ドラえもんさんとのび太さんから、姉さんが亜子さんの妹さんに酷い事をしたのを聞きました!」       

香織「なぜそのことを?!それを知っているのは私とあいつ(三条)だけなのに…」

ドラえもん「あなたは自分の美貌にかまけて演技の努力を怠っていたから主演に選ばれなかったんですよ!」

のび太「それなのにあなたは自分の八つ当たりで人を傷つけたんだ。許されることじゃないよ!」

香織「うぅぅ……」

香織は三人に睨まれて力尽き泣きだし始める。

巴「姉さん少しでも罪が軽くなるように今すぐ自首しよう。嫌だとは言わせないよ」

香織「うぅ巴…」

巴は香織に手を貸して立たせる

ドラえもんはどこでもドアで警察署の前に入り口を広げる。

巴「のび太さん、ドラえもんさん、ありがとうございます。知らないでいたら姉さんはもっと酷い事になっていたかもしれませんから」

巴は礼を言うと香織を連れてどこでもドアで警察署に向かって行った。

ドラえもん「今回は僕達が関わっていなかったら最悪な事になっていたね」

のび太「僕の我儘でこんな事件に出くわすとは思っていなかった……」

ドラえもん「まだやることがあるよのび太くん」

のび太「あぁそうだった…」



亜子の妹が入院する病院に訪れるドラえもんとのび太。

ドラえもん「まずはタイムふろしきで身体を前に戻して、今まで暴行された記憶はメモリーディスクで塗りつぶすと…これでよし!」

※タイムふろしき→包んだ対象の時間を表なら戻し裏なら進めたりすることができる風呂敷。

※メモリーディスク→脳に蓄えられた記憶をディスクに移し替えて鑑賞できるだけだでなく、不都合な記憶はマジックで塗りつぶせば思い出すことはなくなる。

亜子「ありがとうございますドラえもんくん…!」

亜子は泣きながらドラえもんに礼を言う。

のび太「これで一件落着かな?」

ドラえもん「さーね?僕達ができることはここまでだ帰ろう」

帰ろうとする二人を呼び止める亜子。

亜子「あの…もし妹の主演舞台が決まったら、お二人を招待します」

ドラえもん「わかりました、その時を楽しみに待っています」

のび太「僕も妹さんの今後の活躍を期待するよ」

二人は病院を後に帰路についた。



それから数日後…。


亜子が壊した舞台セットはタイムふろしきで元通りに修復され、脅迫文の方はたんなるイタズラとされて処理されることになった。

香織の自首と自白に伴い三条も芋づる式で逮捕された。

香織には傷害罪で15年の懲役が課せられ、三条は傷害、誘拐、監禁、強姦の併合罪で無期懲役が課せられることになった。

二人の逮捕に伴いオペラザ館はバッシングの荒らしを受け客足が落ちるも、巴はそれにめげず、役者同士の対人関係に気を配り、自身も女優として精進していく姿勢を見せ、刑期が終わった姉の香織を迎えるべく、オペラザ館を守る日々を送っていくのだった。

亜子の妹は元通りの五体満足になり無事に退院することができ、再び主演の座を勝ち取るべく、姉妹揃って別の劇団に入団し女優活動を再開したという。




―野比家のび太の部屋―

ドラえもん「香織さんはきちんと努力して、三条さんも犯罪に手を染めなければ、こんなことにならずにすんだかもしれないのに…残念だよ」

のび太「わかってはいるけど…やっぱり夢を叶えるためには自分自身で努力していかなきゃいけないんだね……」

ドラえもん「さっ!昼寝してないで勉強を始めよう!君の未来のために!」

のび太「え~~~~!今から?」

ドラえもん「少しづつでいいから始めよう。でないと巴さんに亜子さんの妹さんに笑われるぞ!」

のび太「わかったよ…トホホ……」

―END―


後書き

ゲームをプレイして被害者の香織と三条が悪く亜子の犯行動機はわかるんだけど、自身も殺人を犯し無関係の者までも口封じで殺め、更に妹を生き地獄に突き落とす事しているから、亜子に対しては個人的に同情していません。
物語の結末があまりにも救いが無さすぎるから書いてみました。


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