今日の提督さん
とある対潜哨戒専門の鎮守府の日常です。
ssは初めてですので多少おかしな所もあるでしょうが、ぜひ最後まで読んで貰えると嬉しいです。
提督「...。」ボー
提督「...。」ズズ...
提督「...。」コト
提督「...はぁ。」
提督(退屈だ...。)
提督(書類も片付いてるし、演習も終わったし、何もすることがない...。)
提督(何かないだろうか...。)
ガチャ
時津風「しれえー!いるー?」
天津風「ちょっと時津風!ノックしてから入らないと失礼でしょ!」
時津風「あ、そうだった」
提督「なんだなんだ?二人共、何か用か?」
時津風「あ、しれえ今暇ー?」
時津風「これ見てこれ見て!」
提督「ん?なんだこの紙...クロスワードパズルか?」
提督「これがどうかしたのか?」
天津風「じ、実はそれを島風と雪風と私と時津風とで埋めてたんだけど」
天津風「どうしても最後の一つがわからないのよ...。」
提督「このヨコの鍵のやつか」
時津風「ここに来る途中にも色んな人に聞いたんだけどね~」
時津風「みーんな首かしげてた」
提督「ふむ...。」
問19 1996年にジロー・タカシマが開発した医療用マッサージ器具はなにか
え〇〇〇ら
提督「...ってエネマ〇ラじゃねーか」
時津風「へー、答えはエ〇マグラって言うやつなんだ...しれー物知りぃ!」
提督(うん、普通に嬉しくない)
天津風「そんな...そんな答えだったなんて...///」ボンッ!
時津風「あれ?天津風知ってるの?」
天津風「知らないっ!名前とどんなモノかってだけよ!」
提督(世間ではそれを”知っている”と言いますよ)
提督「よい娘はググるなよ」
天津風「うるさいっ!ばかっ!」
時津風「...?よくわかんないけど、答えわかってよかった♪」
時津風「早く雪風達にも教えよ!しれーじゃーねー!」
天津風「あぁ!待ちなさいよ!」
バタン!
提督(最近のクロスワードは凄いな...。)
提督「さてと...。」
提督(...また暇になってしまった)
提督(何かないだろうか...。)
コンコン...。
???「提督、ちょっとお時間いいですか?」
提督「あ、はいどうぞ~」
香取「失礼します...。」
提督「あぁ香取さんか、どうしたんですか」
香取「お忙しい中すみません...突然に」
提督「いや、丁度暇してましたよ。で、何か用ですか?」
香取「その...。」
香取「...。」
香取「っ...。」
提督「?」
香取「...いえ、やっぱりなんでもありません...。」
香取「お騒がせしました...。」
提督「俺じゃ力不足のようですね」
香取「いっ、いえ!決してそういう訳ではっ!」
提督「じゃあ話してくださいよ、きっと力になれます。それに...」
提督「一人で抱え込むのはよくないですよ」
香取「提督...。」
香取「...。」
香取「...最近、駆逐艦の子達がますます強くなってると思うんです。」
提督「え?...あぁ、最近みんな頑張っていますもんね」
提督「しかしそれが何か?」
香取「”強くなり過ぎた”のです。彼女達は...私を超える程に」
提督「えっ...」
提督「そんな馬鹿な...だって香取さんって言ったらウチでもけっこうな実力者なのに...」
香取「彼女達の方が戦闘時間が多いですから...いずれ追い抜かれるのは必然です」
香取「でも本来は私が駆逐艦の子達より強くなって彼女達を引っ張っていかなきゃいけないのに...」
香取「私が皆についていけないようでは私の立場がありません...。」
香取「恥を承知でお願いします。手伝ってください!」
提督「にわかには信じがたいですが...。」
提督「...。」
提督「わかりました。香取さんが強くなれるよう俺も手伝います」
香取「本当ですか!?」
提督「えぇ、それで、何にするんです?」
香取「はい、これを手伝ってください」
提督「あぁ...これですね」
香取「準備はいいですか?」
提督「はい」
香取「それでは...。」
提督香取「一狩り行こうぜ!」
提督(このくだり5回目です。ゲーム禁止にしようかな)
提督「結局ネセト一式揃えちゃった」
提督「まぁ香取も嬉しそうだったしいいか」
提督「さて、また暇になってしまった」
提督「どうしたものか...」
コンコン!
???「司令!いらっしゃいますか?」
提督「はーい、どうぞー。」
択捉「失礼します!」
バタン
提督(あんまり聞いたことない声だと思ったら択捉か)
提督(ふむ、彼女も暇で遊びに来たのだろうか...?)
択捉「司令、報告書を持って参りました」
提督「あ...書類ね...どうもありがとう...。」
提督(そういえばこの子はけっこう真面目な子だったんだっけな)
~回想~
提督「ようこそ、我が鎮守府へ」
提督「俺はこの鎮守府の司令官だ。よろしく」
占守「しむしゅしゅしゅーwwww」
占守「よろしくっす!」
提督「...また個性的な子が来たな...悪いことじゃないけど」
占守「素っす!」
提督「え?なんて?」
提督「よろしく...えぇと...」
国後「...新しい仲間の名前すら把握してないなんて...サイッテー」
提督「いや!ちゃ、ちゃんと覚えてるよ!国後だよな!」
国後「クナって呼んでって言ったのに覚えてないじゃない!もういい帰る!」
提督(...理不尽だ)
回想終了。
択捉「...どうしたんですか?もしかして良くない内容なんですか...?」
提督「ナンデモナイデス」
択捉「...そうですか」
択捉「あの司令、何かお手伝いできることはありますか?」
提督「え?」
択捉「お疲れのように見えるので...私で何か力になれたら...と」
提督「...いい子だ」ホロリ
択捉「?」
提督「いや、なんでもないよ」
提督「今はそうだね、特に何もないかな...。」
択捉「そうですか...あ」
択捉「こんなところにカメラが落ちてる...。」
択捉「なんでこんなところに...?」
提督「あ、それ...」
択捉「これ司令のですか?」
提督「そうそう、というかこんなところにあったのか...。」
提督「ありがとう」
択捉「いえいえ、それより司令はお写真が好きなんですか?」
提督「いやなに、部屋に写真の一枚でも置こうかとカメラを購入したのだが、どうにもいいのが撮れなくてね...。」
択捉「成程、それで...」
提督「あ、そうだ択捉」
提督「よければでいいんだが、択捉の写真を撮っていいか?」
択捉「ゑ?」
択捉「えぇ!?私ですか?」
提督「あぁ、できれば艦娘を写したかったからね」
提督「すぐにとは言わないし...どうだ?」スチャ
択捉「...わかりました」
提督「本当か!?」
択捉「はい、でもその代わり司令も一緒に入ってください!」
提督「俺もか!?まぁいいけど...。」
...。
提督「よし、どれどれ...。」
択捉「あ、上手く取れてますね!」
提督「あぁ、これなら殺風景な部屋ともおさらばできそうだ」
提督「ありがとう」
択捉「いえいえ...あ、そうだ司令」
択捉「あとで焼き増しして私にもくれませんか?」
択捉「私も...部屋に飾りたいです...。」
提督「え?あぁ、別に構わないぞ」
択捉「やったぁ♪」
択捉「あ、いけない...艤装の整備をしなきゃ...。」
択捉「すみません司令、用事があるので私はこれでおいとまします」
提督「そうか、わかった写真は後で渡すよ」
択捉「はい!ではまた!」
バタン
提督「...。」
提督「あんなに喋る子だったのか...。」
提督「まぁ、少し距離が縮まった気がする...。」
...。
提督「という訳で日が変わった」
提督「今できるデイリーはあと改修任務か...。」
提督「今日は木曜だから五十鈴に九三式水中聴音気の改修をしてもらうか」
...。
時雨「僕はまだここにいてもいいのかな...?」
提督「...金曜に頼むよ」
...。
五十鈴「...あ、やっと来たわね提督」
五十鈴「この五十鈴を待たせるなんていい度胸じゃない」
提督「すまん...心の準備ができてなくてな...。」
五十鈴「は?」
・・・
提督「もう、あの日だ」
五十鈴「...っ。」
五十鈴「...そう」
提督「...随分と冷静だな」
五十鈴「ふん、いい加減慣れたわよ」
提督「...。」
提督「そうか」
五十鈴「さぁ、早く始めちゃいましょう?気が変わる前に」
提督「...あぁ」
...。
提督「頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!」スリスリ
五十鈴「お願い!お願い!お願い!お願い!お願い!お願い!」スリスリ
改修に失敗しました
二人「はぁ...。」
提督「くそ...また四式更新失敗か...。」
五十鈴「あたりまえでしょ!どれだけ確立低いと思ってんのよ!」
五十鈴「ていうかそもそもなんでウチには工廠艦がいないのよ!」
提督「仕方ないだろ...ウチは対潜哨戒が主な仕事の小さな鎮守府なんだから...。」
提督「ここには航戦と軽巡と駆逐艦と軽母と海防艦しか配備されないのさ」
提督「あと香取ね」
五十鈴「ぐぬぬ...!」
提督「わかったら早く進めてくれ!もう三式水中探信儀が逝くのを見たくない!」
五十鈴「言われなくてもさっさと終わらせてやるわよ!こんな仕事!」
...。
提督「...また十何個の探信儀がお亡くなりになった」
提督「早い内に開発しておかないとな」
提督「さて、書類の処理に戻るか...。」
...。
提督「...。」スラスラ
コンコン
???「提督ー?入ってもよろしくて?」
提督「はーい、どうぞー。」
熊野(航改二)「失礼するわ」
熊野「提督、デイリーの近代化改修の任務の報告書よ、目を通しておいてくださる?」
提督「あぁ、ありがとう」
熊野「どういたしましてですわ」
熊野「じゃあわたくしはお昼がまだなので、ごきげんよう♪」
提督「おう、お疲れ」
提督「...ってそういえば俺もまだ昼食をとってなかったな」
提督「俺も昼飯にするか...。」ガタッ
熊野「あら、提督もお昼なの?」
熊野「でしたらわたくしと”こんびに”に行きませんこと?」
熊野「久しぶりにサンドイッチが食べたくなりましたわ」
提督「お、おうそうか、じゃあ俺も昼はコンビニで済ませようかな...。」
...。
店員「イラッシャイマセー」
熊野「うーん...相変わらず種類が多すぎてどれにするか迷いますわ...。」
提督「ははは、コンビニに行くとよくあるよな。まぁ俺はツナサンドと卵サンドしか食べたことないが」
熊野「そうね...じゃあ熊野はハムサンドとツナサンドと卵サンドとカツサンドと野菜サンドイッチにしますわ!」
提督「...って全部かよ!」
熊野「お会計はお願いするわ」
提督「待て待て、しかも俺が払うのかよ...」
熊野「紳士ならレディーにお金を払わせることはタブーではなくって?」
提督「誰が紳士だ...。」
熊野「どうせ使う時間も使うご婦人もいらっしゃらないでしょう?」にま
提督「くっ...」
熊野「こんな時くらいお金を使ってもばちは当たらなくってよ?」
提督「...。」
提督「戦いが終わったらさっさと彼女作ってケッコンしてやるもんね...。」ボソッ
スタスタ...
熊野「...。」
...。
店員「1,750エンニナリマス」
提督「高いのか安いのかわからん...。」
...。
熊野「美味しいですわー!」
提督「そりゃよかったな」
熊野「えぇ、感謝致しますわ、提督♪」
提督「...。」
熊野「...。」モグモグ
熊野「...さっきの話ですけど」
提督「ん?」
熊野「この戦いが終わったら提督はどうなさるんですの?」
提督「...。」
提督「...さぁね」
熊野「わたくし達とは離れ離れになるのかしら...。」
提督「...まぁ、今までみたいに一緒に過ごすことはできないだろうな」
提督「鎮守府は解体されるだろうし...。」
熊野「...。」
提督「お前らも解体されたら、晴れて普通の人間だ」
提督「いつまでも俺についてくる必要はないさ」
熊野「提督は...」
熊野「...提督はそれで寂しくないんですの?」
提督「...。」
熊野「熊野は...少し寂しいですわ...。」
鈴谷「お、熊野も軽母になったんだー」
熊野「えぇ、今までのわたくしとは一味違いましてよ?」
鈴谷「へへっ!頼りにしてるよ!」
熊野「今まで共に戦ってきた鎮守府の皆と違う生活を送り...」
熊野「あら、提督、ごきげんよう♪」
提督「おはよう、熊野」
熊野「提督、今日も頑張って行きますわよ!」
提督「あぁ、もちろんだ!」
熊野「毎日顔を合わせて挨拶を交わした提督とお別れするのは...」
熊野「寂しいですわ...。」
提督「熊野...。」
熊野「...。」
提督「...じゃあ、戦いが終わったら、俺とケッコンするか?」
熊野「へっ!?」
提督「俺も一人は寂しいさ」
提督「誰でもいいから傍にいて欲しい」
提督「俺を忘れないでいて欲しい」
提督「でも、そんなのは俺のわがままだと思ってた」
提督「...。」
提督「熊野さえよければ、一緒にいてくれないか?」
提督「ダメ...か?」
熊野「あ...あ...」
熊野「か、考えておきますわっ!」
提督「...。」
熊野「でも言っておきますけど、先にカッコカリをしなきゃ認めませんわよ!」
熊野「わたくしと運命を共にするんだから、愛がないと困りますわ!」
提督「...そうだな」クスッ
熊野「ほらっ!もうこんな時間ですのよ?早く鎮守府に戻りますわよ!」
タタタッ...
提督「あはは...」
未来のことはわからないけど
この先どんな困難があるかは計り知れないけど
今はただ
彼女との思い出を大切にして
...いつか平和な時が訪れたら
君に伝えたい
提督「愛してるよ...熊野」
熊野(ふふっ...感謝しますわ、提督♪)
まさかの熊野end
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