2015-02-04 22:02:23 更新

概要

海未ちゃんの元に謎の紙が…


前書き

初投稿です!よろしくお願いします!


とある放課後


穂乃果「ねぇ海未ちゃん、炙り出しって知ってる?」


海未「ええ、知っていますよ。乾燥すると無色となる液体で文字を紙などに書き、それに熱を加えてあぶることで見えなかった文字を表示させる。というものですよね。」


穂乃果「海未ちゃん良く知ってるね〜。穂乃果最近炙り出しにハマってるんだ!秘密の文章みたいで、面白いんだよ!」


海未「確か江戸時代頃から始まったものでしたね。昔の文化と触れ合うのは良いことです。しかし、火の取り扱いには注意してくださいね。穂乃果の事なので余計に心配です」


穂乃果「大丈夫大丈夫、分かってるって〜。海未ちゃんって本当に心配性だね」


海未「それが分かってないと言っているのです。だいたい穂乃果はいつもいつも……ナンタラカンタラ」


ことり「あっ穂乃果ちゃんに海未ちゃんだぁ、こんな所で何しているの?」


穂乃果「うえぇぇんことりちゃ〜ん、海未ちゃんのお説教が長いよぅ」


海未「いえっ、穂乃果がちゃんと聞かないからいけないのです」


ことり「まあまあ二人とも、落ち着いて……」


穂乃果「ふんっ海未ちゃんのおこりんぼ!もう知らないもん!」


海未「お、おこりんぼ⁉︎分かりました、もう穂乃果なんて知りません!」スタスタスタ


ことり「えっ海未ちゃん⁉︎どこ行くのー……」


翌朝


海未「(やはり昨日の今日ですからいつもの待ち合わせ場所に穂乃果とことりはいませんね……)」


海未「(仕方ありません。今日は一人で登校しましょう)」


にこ「あれっ、一人でどうしたのよ海未。他の二人は?」


海未「おはようございます、にこ。恥ずかしながら実は……カクカクシカジカ」


にこ「へぇ、そんなことがあったのね。まあ、あんたたちならすぐに仲直りできるわよ」


海未「そうですよね、聞いてくれてありがとうございます。おかげで心が軽くなりました」


にこ「当たり前じゃない!この宇宙一可愛いニコニーはみんなの心を癒すニコ☆」キラッ



海未「は、はぁ……」


海未「(さっきまでの言葉が台無しですね……)」


にこ「ちょっと!軽く引いてんじゃないわよ!じゃあニコはこっちのロッカーだからまた練習でね」


海未「はい、また練習で」


海未「(早い所穂乃果と巻き込んでしまったことりに謝らないといけませんね)」ロッカーガチャ


海未「な、なんですかこれは……」


海未「(……紙?ですね、真っ白の。一体誰が私のロッカーに入れたのでしょうか)」


海未「誰かが間違えて入れたのかもしれません。一応クリアファイルに入れて保管しておきましょう」


海未「(穂乃果とことりはもう教室に来ているのでしょうか。喧嘩したあとはやはり教室に入りづらいですね。私もまだまだ精神修行が足りません)」


海未「(さっさと謝ってしまって、早くいつものように接したいですね。頑張るのです、海未!)」ドアガラガラッ


海未「(どうやらまだことりしか来ていないようですね。まずはことりに謝りましょうか)」


海未「おはようございます、ことり。昨日は私と穂乃果の争いに巻き込んでしまってすみません。」


ことり「海未ちゃんおはよ〜。ことりは全然気にしてないから、大丈夫だよ」


ことり「ちなみに穂乃果ちゃんは今日は風邪で休むって言ってたよ」


海未「そうですか。今日は穂乃果は

学校に来ないのですね……。では謝罪は穂乃果が学校に来てからにしましょうか」


ことり「穂乃果ちゃんも海未ちゃんに謝りたいって思っていると思うし、早く仲直りできるといいね!」


海未「そうですね」


海未「ところで、今朝私のロッカーに真っ白な紙が入っていたのですが、心当たりはありませんか?」


ことり「真っ白な紙?うーん、ちょっと分からないかなぁ……」


海未「そうですか。しかし一体誰の紙なのでしょう」


ことり「誰の紙かは分からないけど、もしかしたら大事なものかもしれないし、捨てたりはしないほうがいいと思うよ」


海未「一応クリアファイルの中に入れて保管しています」


海未「(結局謎の紙についての情報は得られませんでしたね……)」


μ'sの練習後


海未「(今日一日色々な人にこの紙について尋ねましたが、なんの情報も得られませんでしたし、ただのゴミだったのでしょうか)」ペラッ


凛「あー!なんかとってもいい匂いがするにゃ!さては海未ちゃん、果物でも食べてるなぁ〜」


海未「私ですか?何も食べていませんが、確かにいい匂いがしますね。この柑橘系の匂いはどこからするのでしょうか

」クンクン


海未「どうやら匂いの元はこの紙ですね。残念でしたね凛、食べ物ではありませんでしたよ」


凛「えぇー、そうだったのかにゃ〜。この匂いを嗅いだらお腹が空いたにゃ、かよちんっ!真姫ちゃん!帰りにラーメン食べに行くにゃ〜!」タッタッタッ


花陽「ヴェェェェッ!ラーメン食べにイッチャウノォ⁉︎」


真姫「ちょっと待ってよ凛!私は行くって行ってないでしょ!まぁ……そこまで言うなら行ってもいいけど……///」


海未「(相変わらず一年生は仲がいいですね。微笑ましいものです)」


海未「(しかし、どうしてこの紙から柑橘系のいい匂いがするのでしょう。もともとそういう商品なのでしょうか)」


希「海未ちゃん真剣な顔してどうしたん?ウチが相談に乗ってあげよか〜?」


海未「希、お気持ちはありがたいですが大したことではありませんよ。ただ、なぜこの紙からいい匂いがするのかを考えていたのです」


希「なんや〜そんなことやったんかぁ。でもこの紙って、普通は匂いのする紙ではないと思うんよ。海未ちゃんこの紙どこで手に入れたん?」


海未「今朝私のロッカーに入っていたのです。誰かが間違えて入れたものだと思うのですが、誰のものかわからなくて……」


希「それはなかなかのミステリーやね。

ウチ占い得意やから占い方面の進言しかできないんやけど、柑橘系と紙の組み合わせは江戸時代に占いの手段で炙り出しというもんに使われとったって、聞いたことあるんよ」


海未「……炙り出し、ですか。持ち主も見当たらず、どうしようか困っていたので家に帰ったら試してみます。ありがとうございます、希」


希「ええんよ、炙り出しで何か出て来たら教えてな〜」


海未「もちろんです。では、そろそろ帰りましょうか」


希「じゃあ部室の電気消すで〜」スイッチポチッ


絵里「えっ、なんで⁉︎暗っ!希〜どこ〜?ちょっと、私だけ置いてかないでよぉ……」


園田家


海未「(軍手もつけましたし、周りに燃えやすそうなものはありませんね。よし、早速火をつけましょうか)」ボワッ


海未「(あ!何か浮かび上がってきました!希の言った通りやはり炙り出しだったのですね)」


海未「(これは……)」


海未「(……トイレの絵、ですね。よく見ると水が流れています)」


海未「(私のロッカーに入っていたということは、もしかすると私へのメッセージなのでしょうか)」


海未「(しかし、そう考えると二つの疑問がわきます。誰がこのメッセージを送ったのか、それとこのトイレの絵にどんな意味があるのか)」


海未「(炙り出しの手法を使っているので一番考えられる送り主は、炙り出しにハマっている穂乃果ですが穂乃果は今日学校を休んでいるので考えにくいですね)」


海未「(では私より先に学校に来ていたことりでしょうか。しかしそう仮定すると、このことりの書かないようなトイレの絵と矛盾します。しかもことりは紙について尋ねた時、知らないと答えたではないですか)」


海未「(にことは途中から一緒に登校していましたし、あと考えられるのは一年生の三人と絵里、希でしょうか)」


海未「(部室での態度をみると凛は紙の匂いを食べ物と勘違いしていましたし、真姫は回りくどいメッセージの伝え方はしないでしょう。花陽は食べ物で遊んだりしなさそうですね」


海未「(そう考えると送り主は希、絵里の2人のどちらかでしょうか)」


海未「(となると怪しいのは炙り出しだと言い当てた希ですね。なかなか答えにたどり着けない私に演技で紙の謎を推理してみせたのかもしれません)」


海未「(……演技?)」


海未「(もしかすると、演技していたのは希ではなかったのかも知れません)」


海未「(この紙を私に送りそうなのは穂乃果と希。普通に考えると穂乃果は学校を休んでいるので、希が送り主でしょう)」


海未「(しかし朝のうちに穂乃果が誰かにこの紙を渡したと考えても辻褄は会います。)」


海未「(とすると朝のうちに穂乃果と接触できる人間が私のロッカーにこの紙を入れたと考えられます)」


海未「(つまり紙の運び人は穂乃果が風邪で休むことを知っていて、私より早く登校していたことりですね)」


海未「(ことりのことですから、穂乃果に口止めされていたのでしょう)」


海未「(紙のことは知らないと演技していたのはことりで送り主は穂乃果だとして、穂乃果はこの絵で一体なにを私に伝えたかったのでしょうか)」


海未「(水の流れているトイレ……、うーんさっぱり分かりません)」


海未「(昨日私と穂乃果は喧嘩をしました。すると喧嘩の後に伝えたいことなのだと考えられますね)」


海未「(では考えられるのは……ごめんなさい、仲直りしよう、許さない、絶交しましょう、といったところでしょうか)」


海未「(うぅ……穂乃果と絶交するのは絶対にイヤです……)」


海未「(ですが絶交とトイレには関係性はなさそうですね。安心です)」


海未「(もしかしたら水が流れていることに注目するべきなのかもしれません)」


海未「(水、流れる、流される、流す……)」


海未「水に流す!!!」


海未「(いけません、つい大声になってしましました)」


海未「(まったく、穂乃果ったら可愛らしい事を考えましたね)」クスクス


海未「(やはり穂乃果にはかないません。ですがそんな穂乃果が私は大好きですよ)」


−END−































後書き

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2015-02-15 13:51:27

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2015-02-11 10:33:59

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2015-02-05 21:39:31

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2015-02-04 23:32:31

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2015-02-04 22:27:31

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