2017-10-27 00:24:02 更新

概要

色々とアドバイス、コメントを頂けると嬉しいです( ;´Д`)
コメント下さい(土下座)
感想とか送ってくれたらめちゃくちゃ喜びます( ;∀;)


[序章]


無人島に漂流してから、どれ程の日にちが経過したのだろうか


始めは刺激的で楽しかった無人島生活も、今では苦痛で仕方が無い


何故なら、俺以外の漂流者が殆ど女性だからだ


……うん?


言っている意味が分からない?


分かりやすく言うとね


周りに人が居る + プライベート空間が無い = 強制オナ禁システム作動


となるんだ


そして、言うまでもない事だけど


オナ禁生活していると色々苦しくなってくるんだ


こう…何というか…


…もやもやして性的衝動に駆られるんだ…


ここで普通なら一時間程どこかに失踪して抜いてくればいいじゃないかって思うよね?


思ったさ、俺だって


だけどね…無人島には危険が一杯だから誰かしら付いてくるんだよ…


半径十メートル以内にいるんだ、誰かしらが…


仕方が無いけど、悲しいよね


男の子のたぎる精力に関して理解を示してくれている者が少ないんだ


更に最悪な事に、彼女たちは水着姿


正直に言うと



も う 限 界 



気が付けば俺はエロい事しか考えられなくなり…


気が付けば自分の精をぶちまける場所を探すようになっていた


……そう…


無意識に


俺は性的欲求に支配されてしまっていたのだった…





[第一章 水辺の凄女]


「さあ!私達も行くわよマスター!」


マルタの威勢の良い声に、ぼやけていた思考が現実に引き戻された


「ヴゥン?」


突っ伏していた首をもたげ、ぐるりと回すとポキポキと刻み良い音が鳴った

……はて……俺は一体何を……

ふ…と目の前を見やれば「今後の食量確保方法について」と大きく書かれた黒板が目に入った

………

うん、成る程ね

どうやら俺は作戦会議中に半分寝ていたらしい

しかも作戦内容が俺自身の死活問題に関わってくる議題

自身の生死にかかわる議題でその当事者が寝てしまっていたのだ

……これ……アカンやつ……


「……オホン!」


顔は見えないが、マルタさんの咳払いには怒りが込められている(気がする)


「………あー……その……」


オーケー、落ち着け、俺

身の回りの状態を把握するんだ

先ず、結論としては、マルタさんはお怒りだ

つまりこれから俺がすべきことは決まっている

素直に土下座をするのが吉と見た

俺は静かに腰を下ろすと指先を揃え、地にひれ伏し額を地面に擦りつけた


「すんませんっした姐さん!」


ここまですればマルタさんもきっと許してくれr…


「あ゛?」


どうやら火に油を注いだようだ


「あ…コホン…えっと…姐さんはやめて頂けるかしら?それと、顔をあげて頂けますか、私は気にしていませんから」


素人ならここで安心して顔をあげるが、しかし俺は場数を踏んだ玄人


「しかし…」


ここは食い下がる

こうやって食い下がる事によってより反省しt…


「これ以上言う事を聞かないとひくわよ」

流石に命が惜しい


「はい!ごめんなさい!」


俺は素直に立ち上がり頭を下げた


「素直でよろしい」


俺は一命をとりとめた

good job 俺!


~~~


「分かっているとは思いますが、今から浜辺へ食糧を調達しに行きます、いいですね?」


「うん」


「へいへーい」


獣道を俺とマルタとモードレッド、三人並んで下る

先程までは俺とマルタの二人だけだったのだが、道中、川でサーフィンしていたモードレッドを発見し、モードレッドも仲間に加えたのだった

首根っこを掴まれて(無理矢理)川から引き上げられる様子は、さながら川から救出されたネコのようだったな


「おい、何ニヤニヤしてんだよマスター」


「うん、さっき見た猫思い出してた」


「猫ぉ?なんだマスター!ここら辺に猫いるのか!?」


「俺の目の前に」


「はぁ?なんだよそれ」


「ふふっ、からかうのは止めてあげなさいなマスター、先ほどのモードレッドの様子が猫の様だったと言いたいのでしょう?」


「そーゆー事かよ!くっそー!」


「はっはっはっ!いいもの見させて貰ったぜ!」


「はっ…呑気だなおめーは、人型殺人兵器に首根っこ掴まれる恐怖一回でも味わったら笑えなくなるぜ」


おいおいおいおい、お前正気か?

ため息ついてやれやれって顔してるけど、俺がやれやれだよ

人型殺人兵k…もとい、ゴリラ系女子にゴリラって言ってみろ

殺されて一生笑えなくなるぜ?


「………誰が…人型殺人兵器ですって?」


はい、出ましたドスの効いた声


「あ…いやその……」


やらかしたことに気が付いたモーさんはアタフタと慌てだした

……おいおい潤んだ瞳でこっちを見るなよ


「マスター…」


仕方ないな…助け舟を出してあげよう


「まあまあマルタさん落ち着いて、それより浜辺に着いたよ」


「あら?いつの間に」


その時モーさんは動いた

関心が自分から海へと切り替わった瞬間を見逃さず、プリドゥエンを抱えてダッシュしたのだ


「よっしゃ!!波に乗るz、ぐぇ!」


「人型殺人兵器の真髄、見せるわよ」


「ひぃ!?たっ助けてくれマスター!俺は死にたくない!」


首根っこを掴まれもがくモーさん、片腕でそれを制すマルタ

…一体その力は何処から来てるの?

…あ、モーさんが潤んだ瞳でこちらを見てきた、本日二度目

仕方が無いので本日二度目の助け舟を出してあげようではないか


「はっはっ!モーさん海で遊ぶ前にやるべき事があるじゃないか!」


「そうですよモードレッド、マスターの言う通りです」


「準備体操しなきゃ」


マルタの笑顔に影が差し、モードレッドの顔がみるみる引きつっていった


「モードレッド?あなたの所為でマスターが悪い方向に引き寄せられているのですが?」


「おおおお、お前火に油注いでんじゃねーよ!?ごめんなさい許してください!」


「先ほどサボって遊んでいた事案もありますし、あなたには一度教育が必要ですね」


「ひぃ!?マ…マスター!!助けてくれ!!お願いだ!!俺はまだ死にたくない!!」


「やだなあモーさん、教育だってマルタさんも言っているじゃないか」


「ヤンキーの教育の実態知らねえのか!?」


「あ¨!?誰がヤンキーですって?」


「ご め ん な さ い」


どうやらモーさんの天敵が一人増えた様だ

可哀そうに


~~~


「おめーの所為だぞ」


ムスッとした顔で話しかけてきたモーさんの瞳は少し潤んで見えた

一体何があったのかは知らないが、教育が無事済んだらしい

肩には岩の破片らしきものが少し乗っていた

もしかして「鉄拳制裁!!」という声と共に岩の砕ける音が聞こえたが何か関係あるのだろうか?

まあ、それはともかく今回は謝ろう


「ゴメンて、俺が悪かった機嫌直して」


「……マジで…マジで怖かったんだからな…」


「うん、本当にゴメン」


半分近く俺の所為だからね


「仕方が無いから今は食糧を探そう、俺は海中を探す」


「俺はヤドカリとか探す…大きいやつ…」


身を守る殻が欲しいのかな?

引きこもりたいのかな?

きっと両方だね


~~~


モーさんの主張は却下され、結果的に俺は岩場を、マルタは浅瀬を、モーさんはマングローブ林を調査することになった

ノルマは一人前以上の食糧を恒に確保する手段を確立すること

最終的にはこの無人島にいるサーヴァント全員分の食糧も同時に確保できるようにすれば尚良し…とのことだ

…と言うのも、俺からサーヴァントへの魔力供給をなるべく減らしたいのだが、何とも有り難いことに、この島の食べ物は魔素を豊富に含んでいるので、一人前の食糧をバランスよく摂取すればマスターからの魔力供給が無くても存在出来るらしいのだ

これを利用しない手は無い…と


「だから全員で食糧を探しているのか」


成る程納得

食って満足

それに皆で食べるご飯ほど美味しいものは無いからね

……

まあ、そんなこんなで

現在、俺は潮溜まりを調査している訳なのだが…

視認出来る生物はヒトデかナマコ

動かないので捕まえられる事には捕まえられるのだが…


「出来れば小さなカニとかもいればいいのにな…」


―グニッ-


「ん?」


何やらグニグニとした物を踏んづけたようだ

足をどかして見れば、そこにはナマコが落ちていた

またナマコだ…

ナマコとヒトデ以外が少ない代わりにナマコが異様に多い

手の届く範囲でも10匹はいる

これだけナマコが居るのなら食糧以外にも有効活用できそうなものだ

例えば…

例えば………

例えばナマコにチン○ン突っ込んで……

………

といったことは俺は絶対に思わないし絶対にやらない

………

うん

絶対にナマコにチン○ン突っ込まない

絶対に

どれだけ気持ちがいいとしても

………

気持ちいいのかな?

いやそんな訳無い

きっと突っ込んだとしてもナマコの感触的に

………

あ…ヤベッ……勃ってきた

しまった…

禁欲生活が裏目に出た

勃起が収まらない

………

オーケー、こんな時こそ深呼吸して落ち着こう

そして目を瞑って羊を十匹数えるんだ

きっと気分も落ち着いて俺の息子も落ち着くだろう

ヒツジが一匹…ヒツジが二匹……

ヒツコが三匹…ナマコが四匹…ナマコが……

………

何故だ?何故勃起が収まらな…


「マスター!!」


!!??

マルタの声だ

見ればこちらに向かって手を振りながら走ってきている

マルタを視認してからコンマ0.1秒

俺の中で何かが叫んだ

―絶対に立ち上がってはいけない-

とっさにしゃがみ、前傾姿勢を取る

息子の事を視られたら一巻の終わりだ

良くて気まずい空気

悪くてナマコで勃起した男として認識され、社会的に殺される

そしてなにより、嫌われるのが嫌だ


「マスターって…ちょっと…大丈夫?」


「うん」


うつむいたまま返事をする


「ちょっと…気分が悪くなっちゃって」


これでそっとしておいてくれる筈だ

あとは勃起が収まったタイミングで何事も無かったかのように


『すこし休んだら気分がすっきりしたよ』


とかなんとか言えばきっと大丈夫

Good job俺!頭が冴えてる!!


「だからそっとしておいて…」


「駄目よ!」


「欲し……ふぁ?」


え?ちょっ…何で切れ気味なんスか?


「日射病、熱中症は放っておいたら危険よ!日陰で水分補給してしっかり休まないと!」


日射病に熱中症…

ああ……

これは大誤算ですね……


「あ…本当に大丈夫だから、だから心配しないで」


「駄目よ、何かあったらどうするの」


マルタさん…

心配してくれてありがとう…

でもね…いくら心配だからって…

俺の正面でかがみこんで俺の顔覗き込もうとしないで欲しいんだ

谷間見えてるから!

俺の息子も喜んじゃってるから!


「顔色は…少し赤いわね、熱中症かも…」


まじまじと見つめられると恥ずかしいのですが


「日陰に行きましょう」


行きたいのは山々なのですが

なにせ息子が言う事を聞かないもので


「後からついていくから先に行ってて…」


「いいから、私のジャージ羽織って、さあ行くわよ」


そう言うとマルタは俺の肩にジャージを掛け、肩を貸すように抱き起してくれた

ここまでされてしまっては仕方が無い…


「ありがとう……マルタさん」


俺は息子の存在を悟られないように歩くことに専念し…


「あ!マスター…とマルタの姉御?どうしたんだ!?」


「説明する暇は無いわモードレッド、至急真水をバケツ一杯分持って」


「おっおう!分かった!急いで持ってくる!」


泥だらけのモードレッドが慌てて拠点に走り去っていく

きっと頑張って泥だらけで収穫したものを俺に見せようとこっちに来たんだろうな…

そしたら………

……うん……

…本当にもう……凄くごめんなさい…


「マスター、日陰に着きましたよ」


「あ…うん」


………さて

ここからが勝負の分かれ道だ……

未だに勃起し続ける息子の存在を隠しつつ、体育座りに移行出来れば俺の勝ち…


「仰向けに寝て下さい」


「………」


これは無理ですね

仰向けに寝たら絶対にバレますね

何せ俺は海パン一丁

言ってなかったけど最初から海パン一丁でした


「俺…うつぶせの気分なんだよね…」


せめてもの抵抗


「馬鹿言ってないでとっとと寝る!」


無駄な抵抗でした


「でも…」


「いいから寝る!」


「あっ!!」


抵抗虚しく、俺は半強制的に寝かされ

ギンギンにいきり立った魔神柱が布越しに顕現したのだった


「………」

「………」

「………」


静寂

しかし、それとは相反して、俺の心臓は激しく躍動を開始した

体は動くことを忘れ

五感の全てがその機能を消し

段々と

体がゴムのように

固くなり

重くなり


「チッ…」


‘何か’が切れた、気がした

そして次に聞こえたのは、マルタさんの声だった


「あ、ああーごめんなさい私ったらつい」


暗転した視界がやがて緩やかに光を感じ始めた

徐々に徐々に

視界をぼんやりと覆っていた青が、形を持ち始めた

少女だ

穏やかな微笑を顔にたたえた少女が立っていた

その少女は祈りを捧げていた


―確かに私の心は多くの事に縛られています、しかし本当に大切なものはただ一つである、とおっしゃるのですね ―


彼女はそう言った

その言葉はイエス・キリストへ向けられた言葉

そして、俺はこの少女を知っている


「……マルタ…さん?」


突如、肩をガシッと捕まれ体が前に引き付けられた


「なに…かしら?」


聞き覚えのあるくぐもった声

眼前の景色が霧散し

目の前に彼女が現れた


「…ひぃ!?」


その顔は、先程の微笑をたたえた少女と似ても似つかぬほどに表情が死んでいた

目が笑っていなかった

そもそも笑ってすらいなかった

真顔だった

怖い

君、本当に聖女?


「ねえ?どうして勃起したのかしら?」


そして、あろうことか肩をがっしりと掴んだ状態で聖女サマは恥じらう様子もなく単刀直入に詰めよってきたのだ


「“何を”見たの?」


肩を掴む力が強くなっていく


「何をって」


そりゃあ、ナマコですよ


「………」


「………」


「言わないのかしら?」


「………」


違うんだマルタさん

言えないんだよ…

だって

ナマコ見て勃起したなんて

ねえ?


「あの……気がついたら……こうなってました」


「気がついたら?」


「うん…」


マルタさんの蒼い目が、何故かとても怖く感じる

苦し紛れについた嘘を見抜いている様に見えるからだろうか

罪悪感からか胸の奥がゾワゾワとざわつき始めた

呼吸が苦しい

マルタさんは俺をじっと見続け

俺は目をそらし続けた

首すら動かすことができなかった俺の唯一の抵抗

それは一体何秒続いたのだろうか


「……ほうっ…」


ふいにマルタさんが大きく息を吐いた


「きっと魔力が溜まり過ぎて良くない方向に傾いたのでしょう」


さあ、帰りましょう

そう言うとマルタさんは踵を返した


「……うん…」


俺は酷い疲労感を覚えながら、ゆっくりと歩を進めた

返事の声は少し震えていた


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2020-03-09 13:50:26

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1: SS好きの名無しさん 2020-05-16 00:51:58 ID: S:jmfn8x

おもしろい


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