雷電「有澤重工【雷電】だ」 提督「えぇ……(困惑)」
提督「駆逐艦建造しようとしたら何か変なの出て来たし……え、駆逐? 駆逐なの?」
雷電「正面から行かせて貰う、それしか能がない」
提督「絶対違うって、コレ違うって」
提督「という訳で新しく鎮守府にやってきた雷電……ちゃん? です」
雷電「有澤重工、雷電だ」
大淀「ちょっと何言ってるか分からないですね」
電「はわわ……」
提督「何がスッゴイ大きい砲塔だよね、艦娘の砲塔って人体に最適化されて縮小されてんのにさ、つうか体デカクない? 大和よりデカイよこの娘……というか娘(こ)という表現が正しいのか分からなくなってきた」
大淀「提督、雷電という名前の艦娘は聞いた事もないのですが……」
提督「雷と電がフュージョンしたんじゃない?(適当)」
電「はぇー…すっごい」
大淀「電ちゃん、口調、口調が変になっていますよ」
提督「何かもう良く分からんけどホラ、深海棲艦なんて意味の分からん存在もウロウロしている訳ですし、未知の艦娘(?)の一人や二人ポンポン出て来てもおかしくないと思うんですよ」
大淀「そんな卵じゃあるまいし……」
提督「というわけでレッツ出撃、雷電を第二艦隊に編成しよう」
大淀「えぇ!? まだ生まれたばかりの艦娘(?)ですよ? 練度も1ですし……無茶ですよ!」
提督「いや、何となくこの娘なら簡単に敵艦隊を蹴散らしてくれる……気がする」
大淀「いや、そんな勘で出撃させるなんてやめて欲しいのですが……轟沈したらどうするつもりですか」
提督「こんな鉄の塊の様な艦娘が沈む訳ないじゃん……………つうかもう人型ですらないんですけど、これホントに艦娘?」
妖精「騙して悪いが仕事何でな」
提督「うん?」
妖精「ナンデモナイヨー」
艦隊出撃中
電「第二艦隊、帰還したのです!」
提督「おう、お疲れ様~、損害は被らなかった?」
電「川内さんが夜戦夜戦と叫びながら突貫して大破しましたが、いつもの事なのです」
提督「おっ、そうだな~(適当)」
電「MVPは……えっと」
雷電「雷電だ」
電「……です」
提督「はぇー…すっごい」
大淀「練度1、ですよね?」
電「相手の砲撃が届く数キロ先から一方的に砲撃して勝利したのです……必要なのは着弾観測だけでした」
雷電「あのような機体で雷電の前に立つとは……尊敬するよ」
大淀「その折り畳みの馬鹿みたいに大きくて長い艤装……飾りじゃなかったんですね」
提督「艤装っつうかもう体にくっ付いてないソレ?」
電「それ以前に二足歩行すらしてないのです」
提督「もうこれわっかんねぇな」
電「それと雷電さんの艤装には、こう……シールド? の様なモノがあったのです」
提督「なにそれ、そんなのあんの?」
電「被弾しそうになると緑色の粒子がブワーっと広がって、砲弾を無力化したのです」
大淀「明らかなオーバーテクノロジーですよ……」
提督「えぇ、君らがソレ言う……?(困惑)」
大淀「私達と比べても、です!」
提督「まぁ強いに越したことは無いけどさぁ……雷電、君ホントに艦娘なのかい?」
雷電「有澤重工、雷電だ」
提督「おっ、そうだな(会話放棄)」
大淀「会話して下さい」
提督「取り敢えず雷電が戦える事は分かったので正式に我が鎮守府に迎え入れます、部屋とか用意せんとね」
大淀「しかし何型かも分からず、駆逐か戦艦かすら不明です、あの体格で駆逐は無いと思いますが……割り振り場所はどうしましょうか」
提督「駆逐らしからぬ胸部装甲の娘とかザラに居るけどね」
大淀「雷電さん、そもそも胸ないじゃないですか」
提督「おい、龍驤の悪口は止めろよ」
大淀「貧乳とかの次元じゃないと思うのですが、雷電さんは」
提督「まぁ外見明らかにロボットだしな」
大淀「……実はアレが全て艤装で中に艦娘が入って動かしている、とか」
提督「そんなタイプは聞いた事ないなぁ」
提督「何か知らんうちに雷電が艦隊の皆から【社長】って呼ばれてんだけど、なにあれ」
大淀「聞いた話によると雷電さん、有澤重工っていう企業の社長さんだそうですよ」
提督「もう絶対艦娘じゃないじゃん」
大淀「もう一度聞きますけど、アレ、提督が建造したんですよね?」
提督「うん……多分、メイビー……けど自信なくなってきた、パチェムー」
大淀「我々艦娘も生まれた時から過去の記憶は持ち合わせていますが……あの娘の話は聊か私達の時代とはズレがあります」
提督「未来の船、とか?」
大淀「あり得…………ない、とは言えませんね」
大淀「雷電の艤装は余りにも強力過ぎます」
提督「射程距離と威力が頭おかしいもんね」
大淀「もしかしたら深海棲艦よりも恐ろしい敵と戦うために建造されたのかもしれません」
提督「例えば?」
大淀「………宇宙人、とか?」
提督「目からビームとか出せんのかな」
大淀「提督、無視しないで下さい」
大淀「提督、大変です」
提督「ポッチャマ」
大淀「長門さんが部屋に引きこもってしまいました」
提督「なに、駆逐艦のパンツでも食って腹下したん?」
大淀「いえ、雷電さんが……」
提督「えぇ……(困惑) あんなロボットでもパンツ履いてんのか……(困惑)」
大淀「いえ、履いていないと思います」
提督「じゃあなんで長門は引きこもってるん?」
大淀「何でも雷電さんと行った演習で惨敗したとかで……」
提督「長門がか」
大淀「はい」
提督「練度99だよね、長門」
大淀「はい」
提督「第一艦隊の旗艦だよね」
大淀「はい」
提督「練度1の駆逐(仮)に負けたの?」
大淀「……はい」
提督「これもうわっかんねぇな(艦種が)」
大淀「何でも砲撃を悉く耐えられたとかで……」
提督「回避しないのか」
大淀「全部真正面から直撃したそうです」
提督「えぇ……それで勝つのぉ?」
大淀「被害は小破だったそうです」
提督「カタスギィ!」
三日後
大淀「提督大変です」
提督「前にもあった気がするポッチャマ」
大淀「島風が部屋に引きこもってしまいました」
提督「なに、間宮のアイスでも食い過ぎたん?」
大淀「いえ、駆けっこで惨敗したとかで」
提督「そんな事で仕事サボタージュされると鎮守府まわらなくなっちゃうもおぉぉぉおおおん↑」
大淀「因みに相手は雷電さんです」
提督「あの鉄の塊は走れたのか(驚愕)」
大淀「島風を凌ぐ速さを持っているそうです、何でも緑色の粒子を噴出しながら音速を越えて走行……飛行? したとか」
提督「アイツ、船じゃなくて飛行機なんじゃね?」
大淀「砲撃の直撃を受けても悠々と飛ぶ飛行機ですか」
提督「これもうわかんねぇな」
六日後
大淀「提督、大変です」
提督「もうやだぁああああぁぁあああ’(本音)」
大淀「嫌でも現実は変わりません、大和さんと一航戦二人組が部屋に引きこもってしまいました」
提督「ナンデェエエエ、また演習でもしたのぉ……?」
大淀「いえ、雷電のスペックを聞いた三人が……」
大和「私より頑丈で火力があって、更に高速艦に勝る船なんて………私は所詮、ホテルなのでしょうか……」
赤城「火力があって頑丈で速い、その上燃費が良いなんて………そんな、あり得ない……(ご飯をおかわりしながら)」
加賀「流石に気分が低迷します」
提督「君達そんな事気にするメンタルじゃないでしょぉぉぉ……」
大淀「赤城さんと加賀さんの二人なんて今日はおかわりを三度しかしませんでしたし……」
提督「十分食ってんじゃん……」
提督「雷電のスペックがヤバイ、まさかこれ程とは」
提督「大本営に雷電のデータを送信したが、彼女……彼女(?)を軸とした侵攻作戦すら考案される程だ」
提督「現在雷電の量産に向けて雷と電による様々なアプローチが行われている」
提督「電の近代回収に雷を用いたり、その逆を行ってみたり……いや、多分これ違うと思うんだけどなぁ」
提督「雷と電ぜってぇ関係無いよコレ、絶対違う世界の人だよあの人」
提督「最近では雷電の単艦出撃すら日常と化している」
提督「そもそも速力で島風を遥かに凌ぎ、大和や長門すら上回る装甲、火力を持った艦など隊を組もうが単独だろうが強いのだ」
提督「もうアイツ一人で良いんじゃないかな」
提督「はぁ……強い艦娘を迎えられたのは良い事だが、それで鎮守府の和が崩れる様ではぁ……」
提督「気晴らしに建造でもして、普通の艦娘の可愛さを堪能しよう」
提督「妖精サァン」
妖精「案ずるな、死ぬ時間が来ただけだ」
提督「ファ」
妖精「ナンデモナイヨー」
提督「ウゥン、なんか幻聴が聞こえた……建造オナシャス」
妖精「カシコマリー」
ペケペケポンポン カーンカーン
キキーッ! ドンッ! ヤベェヨ ヤベェヨ
オイコラ! メンキョモッテンノカァ! オリロオラァ!
主任「中々やるじゃない? ちょっと時間掛かったけどさぁ↑」
提督「えぇ……困惑」
ワロタw
まぁありなんじゃないかwww
続け