動かなきゃ
司会「今大会の優勝チームAqoursの皆さんです!!」
観客「Foooooooooooo!!」
司会「改めまして優勝おめでとうございます!」
9人「ありがとうございます!」
司会「今回の決勝大会で披露されたWATER BLUE NEW WORLD素晴らしかったですね!歌詞、曲調、ダンス何を取っても楽しませて頂きました~。リーダーの千歌さんに質問なんですが、何か曲を作っていく上で拘った部分などありますか?」
千歌「そうですね~。歌詞なんですけど、スクールアイドルをしていく、そしてリーダーをやっていく中で私が大事にしてきた言葉を入れてみました!」
~そう、あれは私達がスクールアイドルを始めたばかりの頃~
千歌「うーん、出来ないよおお(><)」
曜「ここのダンス難しいよねえ..」
私は、曜ちゃんと梨子ちゃんと学校を廃校から守るためにスクールアイドルを始めた。だけど、やっぱりダンスとかは最初は上手にいく訳も無かった。
梨子「最初はそうだよ。私もピアノ始めたばかりの頃は上手くいかなかったもん。」
千歌「そうなんだあ、梨子ちゃんがそうなんだったら、これからキレッキレに踊れる様になっていくのかなあ(*´﹃`*)」
梨子「練習はしなきゃダメだよ!!?」
千歌「分かってるよおΣ(;´Д`) よーし、やるぞおお!!ー」
~30分後~
千歌「出来る様になる気がしない╭(๑¯⌓¯๑)╮」
曜「どうする?千歌ちゃん、やめる?」
千歌「やめる訳無いじゃん!学校を絶対守るんだから!!」
梨子「じゃあ、弱音は吐かなーいヾ(*`⌒´*)ノ」
千歌「うん、ごめん(´._.`)、 高海千歌!頑張りまあっす!!」
曜「よし!でも、もう暗くなってきたね..」
梨子「じゃあ、今日は終わりにしよう!続きは明日やろ」
2人「はーい」
千歌「どうしても、時間が無いね...」
曜「確かに、バスの時間とかが有るしね…」
梨子「家で少し練習したりしてみない? 迷惑かけない位に振り付けの確認してみるとか」
曜「いいね!やれる事をやっていこう!」
千歌「うん...」
~その後、千歌の部屋~
バタン!!!
千歌「イテテテテ...出来ないよお(><)」
千歌(やっぱり私、出来ないのかなあ...)
?「千歌~。なんかデカい音したけど大丈夫!?」
千歌「あ!美渡ねえ!」
美渡ねえは社会人の私のお姉ちゃん、心配して来てくれたみたい
千歌「ちょっと、ダンスの練習してたら転んじゃって...」
美渡「お客さんに迷惑になるから、部屋で踊るのはダーメ!」
千歌「ごめんなさい(´._.`)」
美渡「なに?なかなかダンス出来ないの?」
千歌「うん... 何度やっても上手くいかなくって...」
美渡「そっか、柔軟とかやってみたら?基礎をもっと鍛えた方が良いんじゃない?」
千歌「そうか、そういう所からやってみるかあ。ありがとう美渡ねえ!」
美渡「やってみな!!」
そこから、私は練習を沢山やって美渡ねえからのアドバイスも活かしていった…ら良かったのに...
梨子「千歌ちゃん、最近ちょっと疲れてる?」
千歌「疲れてるというか、上手くいかなくて落ち込んでる...」
曜「千歌ちゃん、元気だして!全速前進ヨーソロー(≧▽≦)ゞ」
千歌「ありがとう!諦めないよ!」
私は、梨子ちゃんと曜ちゃんの優しさに甘えてしまっていた。自分でもダメだと思った。
でも、心地良かった....
その後、そのツケが自分に回ってきた。
美渡「千歌、最近練習してるの?」
千歌「出来る限りやってるよ!」
美渡「柔軟とかやってみたの?」
千歌「うん...少しだけ」
美渡「しっかり毎日続けないと!じゃないと出来る様にならないよ!!」
千歌「分かってるよ!!」
千歌「そんなの、言われなくても分かってるよ!!」
美渡「今の千歌は分かってないよ!前まであんなに、頑張ろうって言ってたのに諦めちゃったの!?」
千歌「諦める訳ないよ!!大事な学校を救いたい!!」
美渡「諦めないって言ってるだけじゃ、実現しないよ!動かないと、やらないと変わらない!!」
千歌「私、頑張ってるもん!美渡ねえ何も分かってないよ!!!」
美渡「分かったよ。じゃあ、精々頑張ってね」
バタン!!!
千歌(私だって頑張ってる。諦めてもない。)
この時、私は完全にムキになっていた。でも、その後、とても重要な事に気付かされたんだ
?「千歌ちゃん、ちょっといい?」
千歌「志満ねえ?」
もう1人のお姉ちゃんの志満ねえ、美渡ねえと違っておっとりとした雰囲気を出している
志満「美渡と何かあった?あの子さっき怒った感じで家出てったけど」
千歌「別に、何もないよ」
志満「そっか...あ、千歌ちゃんに伝えとくけど、あの子ね、千歌ちゃんがスクールアイドル活動始めるって言った時ね、凄い喜んでたのよ?」
千歌「え?美渡ねえが?」
志満「そう、千歌ちゃんて今まで自発的に何かにぶつかって行った事ってあんまり無かったじゃない?」
確かに私は見物をしている事が多かった。曜ちゃんが飛び込みをしている時も、ずっと眺めていた。
志満「でも、今回千歌ちゃんは学校を救うためにスクールアイドルに真剣に取り組んだ。それが相当嬉しかったみたい。」
千歌「美渡ねえ...」
志満「色々、調べたりして、アドバイスもしたかったみたい。でも、あの子ああいう性格じゃない?直接、やり方教えてあげるとかは恥ずかしいみたい。ほんっと不器用よね(笑)」
千歌「そんな、私、何も知らずに...」
志満「だから、千歌ちゃん。美渡の些細な言葉とかでも良いから受け止めてあげて。あれでも、千歌ちゃんに向ける愛は本当に大きいんだから。」
千歌「志満ねえ!ありがとう!美渡ねえの所に行ってくる!」
志満「いってらっしゃい!多分、海の方行ったんじゃないかしら。」
千歌「分かった!」
私は全速力で走った。泣きながら走った。
千歌(何も分かってないのは私だったんだ!美渡ねえが、どんな気持ちでアドバイスしてくれてたか、諦めない事の本当の意味も!!)
千歌(本当に...私、バカ千歌だ)
港辺りまで来るとその先に美渡ねえが見えた。浜辺で携帯を触っている。
千歌「美渡ねえ!!」
走ってきた後だとは思えない程の声量で叫ぶ。涙で夕日が滲んで見える。
美渡「ち、千歌」
千歌「美渡ねえ!私、何も分かってなかった...諦めるって言うだけじゃ叶わない、動かなきゃいけなかったんだ! 気持ち、全然理解できてなかった...」
美渡「私もちょっと言い過ぎちゃった、ごめん...」
千歌「ううん!美渡ねえは悪くないよ! それに、私はアドバイスとかを受け入れられなかった。だからね、せめての償いとして」
千歌「美渡ねえたちをラブライブ決勝の会場アキバドームに連れていく!!」
美渡「本当にあんたはバカ千歌なんだから...」
美渡「絶対って言ったんだからね!? 連れていってよ!?」
千歌「うん!!」
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司会「大事な言葉を歌詞にですか... 感動ですね!」
千歌「その言葉のおかげで、どんな状況になっても諦めず、しかもメンバーを引っ張っていけました。ありがとうございました!」
~その頃観客席では~
美渡「ったく、いつまで経ってもバカ千歌なんだから!」グスン
Fin
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