夕暮れ
雑談をするお話
今書きたい物を即興で書いたものです。
誤字脱字等ありましたら申し訳ございません。
低クオリティです。
男「どう思う?」
女「何がさ」
男「俺はさ、最近20を超えてタバコを吸い始めてるわけだが」
女「ふむ」
男「お前もタバコを吸ってるわけだ」
女「そうだね。僕も吸ってる」
男「で、まぁここは公園のベンチだ」
男「側から見たらどう思う?」
女「イキってる馬鹿二人」
彼女がそう言うと、タバコの灰が下に落ちた
男「間違いねえな」
女「実際痛々しい光景だと僕は思うよ」
男「通行人の目が刺さる!」
男「あっはっはっ...はぁ」
彼はそう言いながら2本目を吸い始める
女「僕と君は小学生以来の付き合いだけど」
女「今が一番痛々しいね」
男「違いねえ」
笑いながら2人は話す
女「最近、大学は?」
男「モテまくりだ。女がアリのように集まって来る」
女「君は容姿も頭も良いから本当にありそうだ」
男「なんだ?嫉妬でもしてくれるか?」
すると彼女は呆れた顔で言う
女「願い下げだね。第一、僕は君に一度振られてる」
男「懐かしいネタだな。まさか中学の頃の話を覚えてるとはな」
女「黒歴史さ」
男「あん時、俺は心底びっくりしたね」
男「正直に言うとお前の事は嫌いではなかった。どちらかと言うと好きよりだ」
女「嬉しいこと言ってくれるじゃあないか」
彼女は3本目を吸い始める
少し間を空けて彼女は聞く
女「じゃ、なんで降ったんだい?」
男「あん時の俺は馬鹿でな...。委員長覚えてるか?」
女「勿論さ。頭脳明晰、容姿端麗...完璧な人だった」
男「そ。俺は委員長に夢中だった」
女「ふーん...」
男「でも今となってはその委員長もこの世にいないさ」
女「だね。悲しい限りさ」
男「まるで太陽のようだったな」
男「朝は人々を起こし、昼は輝きを放ち、夕暮れには輝きを放ち沈んでいく...」
男「だろ?」
彼はそう言うとタバコの灰を落とした
女「そうだね。間違いない」
彼女はそう言いながらぼんやりと浮かぶ夕陽を見る
男「お前、委員長の死因は知ってるか?」
女「自殺じゃないのかい?僕はすぐに一人暮らしを始めたからなぁ...」
男「そう。自殺あってる」
男「だけどあんな完璧な人間が自殺なんてするか?ってね」
女「はっはっはっ!」
彼女は手を叩きながら高笑いをする
女「君もかなり完璧な人間だけど乙女心はわからないようだね」
女「急に死にたくなるものだよ。女の人はね」
男「信じられねえな」
そう言いながら飲み終わった缶コーヒーをゴミ箱に投げ入れる
女「ナイスシュート」
男「ご褒めに預かり光栄です。お嬢様?」
そう言うと彼女はニヤッと笑いながらこう言った
女「虫酸が走るね」
男「そりゃどーも。そっちはどうなんだ?」
女「僕かい?僕は...そうだね...」
女「みんな良い人だよ。少なくとも中学の時よりはね」
男「お、そうかそうか」
女「中学の頃なんてイジメのトップターゲットだったからねぇ...」
男「ははは...。でも、男からの信頼はあった...と」
女「男に媚びすぎたね」
彼女はそう言いながらクスクス笑った
女「まぁでも、自殺まで行ったけど死んでないのは不思議だよ」
そう言いながらタバコの灰を落とす
男「お前に死なれてたら俺が困るな」
女「よく言うよ...全く」
陽がかなり落ち、夕焼けが最高の状態
その時、彼女は言った
女「僕...海外に行こうかと思ってて」
男は少し驚いた様子でこう聞く
男「ほぉ...そりゃまたなんで?」
女「気分さ」
また、クスクスと笑う
少し間を空け、彼女は言った
女「僕が海外に行くとなったら...付いてきてくれるかい?」
彼女は冗談半分で言った
男「行くさ。勿論」
女「...へぇ」
彼女は拍子抜けした様子で返事をする
男「俺はな、委員長の事を今でも忘れられない」
男「だけどな」
男「やっぱり一番大切なのはお前だ」
男は力強く言った
女「驚きだね...。因みにそれは友達としてかな?」
男「どっちもさ」
彼女は一度顔を背け、こう言った
女「そんな事を言ってくれるのなら...」
女「僕を導いてくださいね」
女「『旦那様』」
そう言いながら夕暮れに染まる町へ
ゆっくりと
歩いて行った
この後の結末は皆様がお考えになってくだされば幸いです。
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