モバP「浜口あやめ 忍ドル修行の日々」
・SS処女作
・浜口あやめがアイドルと交流するお話
あやめ「光輝くステージに立つには、日々のレッスンが必要不可欠なのと同様」
あやめ「忍者もまた、日々たゆまぬ研鑽が必要なのです」
あやめ「トップアイドル…もといトップ忍ドルになるためには様々な知識や技術を学ばねばなりません」
あやめ「幸い我がプロダクションは個性豊かなアイドルばかりでたいへん頼もしい限りです!」
あやめ「いざ!浜口あやめ!トップ忍ドル目指して修行開始です!」ニンッ!
あやめ「最近読んだ忍者小説によると、忍者は『ノーカラテ・ノーニンジャ』らしいです」
あやめ「空手ですか…身体能力には自信がありますが、空手は少々不得意ですね…」
あやめ「ならば是非稽古をつけてもらわねば!我がプロで空手といえばこの人!」
有香「押忍!おはようあやめちゃん。TBS以来だね!」
あやめ「おはようございます有香殿!今日はよろしくお願いします!」
有香「私も人に教えることによって成長できるしね、いい機会だよ!」
有香「それじゃあ早速練習しようか、と、その前にまずはストレッチからね」
あやめ「はい!」ニンッ!
有香「まずは立ち方なんだけど…今日は突きの練習でよく使う三戦(サンチン)にしようか」
あやめ「ふむふむ」
有香「まずは閉足→結び→平行立ちになる。その後平行立ちから左足を一つ分前に出してかかとを外に曲げる。だいたい40度くらいかな」
あやめ「こう…でしょうか。左足は内股になる感じですが」
有香「うん、それでオッケーだよ。内腿とお尻に力を入れるようにね」
あやめ「なんとも…なかなかキツいですな」
有香「そのうち慣れてくるよ。お次は正拳突き、空手の基本だね。誰でも一度は見たことあるアレ!」
あやめ「はい、よく有香殿が練習してるのを見てますから!」
有香「そ、そう言われるとなんだか恥ずかしいな…//え、えーっとまず基本の位置から!」
有香「打つ拳を脇の下で引く、その際、手の甲は下向きね。反対の手は正拳突きをした形に。引き手の拳を腰の回転を切り返しながら真っ直ぐに突く。この時、手の甲は上にする」
あやめ「なるほど、回転を加えるのですね」
有香「それじゃあ一緒にやってみようか!」オスッ!
あやめ「押忍!」ニンッ!
1時間後!
あやめ「今日はありがとうございました!」
有香「いえいえ!それにしてもあやめちゃんスジがいいね、すごく飲み込みが早いんだからビックリしちゃった」
あやめ「いえいえ、それは有香殿の指導がとてもわかりやすかったからに他なりません!」
有香「そ、そんな…//」テレテレ
あやめ「ときに有香殿、今日稽古をつけてもらったお礼をさせてください!」
有香「うぇ!?い、いいよお礼だなんて!私も好きで教えてるんだし!」
あやめ「いやしかし、お世話になったからには」
有香「うーん…あ、そうだ!今度服を買いに行くときに付き合ってくれるかな?あやめちゃんの意見も参考にしたいから!」
あやめ「承知しました!不肖あやめ、お供致します!」ニンッ!
後日、2人仲良く買い物した
あやめ「かの有名な松尾芭蕉には忍者説があるのをご存知でしょうか」
あやめ「奥の細道の旅は150日…総移動距離は2400Kmで1日平均約15Kmですが、ときには50Km以上歩いた日もあるそうです」
あやめ「今とは違う環境、それも壮年に差し掛かった芭蕉がこれほどの距離を歩けたのは特別な訓練を受けたもの、つまり忍者ではないかということです」
あやめ「なんたる持久力!普段レッスンを行っている私達でも、松尾芭蕉に比べれば微々たるもの!」
あやめ「ましてトップ忍ドルを目指す者ならば、さらなる持久力アップを目指さねばなりません!」
あやめ「というわけで今回指導して頂くのは!」
洋子「やっほーあやめちゃん!」
いつき「こんにちは!」
あやめ「以前フルマラソンに出場した洋子殿といつき殿です!」
洋子「持久力をつけたいって聞いたから私達が参戦だよ」
いつき「こうやって一緒に運動するのは初めてだもんね」
あやめ「はい!今日はよろしくお願いします!」ニンッ!
洋子「今日は親睦も兼ねて一緒にがんばろー!」
いつき「それじゃ、まずはストレッチから!」
オー!
いつき「あやめちゃんは運動はできる方?」
あやめ「はい!宙返りもこのように!」ピョン クルン スタッ
洋子「す、すごい…!流石忍者なだけあって身体能力が高い!」
あやめ「いえいえ、ですがまだ足りません。そう、全力でライブを行ってもまだ有り余る体力が欲しいのです!」
いつき「となると心拍数トレーニングかなー。有酸素運動が一番手っ取り早いからね」
あやめ「なるほど…ランニングとかでしょうか?」
いつき「そうそう、あとは縄跳びとかスイミングとかね。心拍トレはちょっとキツい、でも気持ちいいって思うくらいの運動を続けることが大切なんだ」
洋子「流石いつきね、アイドルになってなかったら体育の先生になってたかもって言ってたから、知識も豊富よねー」
いつき「あはは、自然と覚えただけだよ。それに、楽しく運動したいしね!」
洋子「それじゃ、早速軽めに走りますか!」
あやめ「はい!」ニンッ!
3時間後!
洋子「いやーやっぱ気持ちいいねー!」
いつき「汗を流すのってサイコー!」
あやめ「こうやって改めて姿勢や呼吸を意識して走るのは初めてで新鮮な
気持ちです!」
洋子「あやめちゃんもよくついてこれたね!はいスポドリ!」
あやめ「ありがとうございます!
」ゴクゴク
いつき「ねえねえ、今度3人でトレランやってみない?」
洋子「お、いーねー!確かちょっと行った先にトレラン専用コースがあるもんねー」
あやめ「トレラン?」
いつき「トレランっていうのはトレッキングとランニングが合わさったスポーツだよ。高低差があるし土や落ち葉を踏みしめる感触はマラソンにはない魅力だね」
洋子「高低差があるから頭を使って走らなきゃいけないっていうのもポイントかな」
あやめ「なんと!山の中ですか!忍びとしての本領発揮ですね!」キラキラ
洋子「あやめちゃんも興味を持ってくれたことだし、週末はトレランで決まり!」
オー!
週末、3人はトレランに出かけるとあやめは山中を飛び回り、翌日動けなくなった
あやめ「忍者とは堪え忍ぶ者と書きます」
あやめ「どんな苦難があろうとも、任務遂行のためにはジッと我慢するのです」
あやめ「あやめの任務…ではなく夢はトップ忍ドルになること。そのためにはどんな苦境も乗り越えましょう!」
あやめ「とはいえ、忍耐力を養うトレーニングはどうすればいいんだろう…」
愛海「話は聞かせてもらったよ!」バーン!
あやめ「!?」ニンッ!?
愛海「忍耐力を養うんだよね!だったらあたしにいい考えがある!」ワキワキ
あやめ「あ、愛海殿…いつからそこに…いえ、それよりもそのトレーニングとはまさか…」
愛海「そう!ズバリ!あたしがあやめさんのお山を頂く!そしてあやめさんはジッと我慢する!」ワキワキ
あやめ「アイエエエエエ…!!」ガクガクガクガク
愛海「あたしはお山を堪能できて幸せ!
あやめさんはトレーニングできて幸せ!一石二鳥!WIN-WINな関係!誰も不幸にならない平和な世界!」ワキワキ
あやめ「(目が本気です…!逃げなければ…!でも足がすくんで動かない!)」
愛海「大丈夫!お山の扱いは心得てるよ!それに女の子同士だからノーカンだよね!ノーカン!ウヒヒ!」ワキワキ
あやめ「(ああ…齢15にしてあやめはお嫁に行けなくなるようです…サヨナラ!)」
愛海「それでは」
愛海「いただk」ガシッ
愛海「…??」ガシッ?
清良「…」ニコニコ
愛海「」
清良「…」チャキッ ブスリ
愛海「!!」ビクンビクン
愛海「アッ」
愛海「」ガクリ
清良「これでよしっと…大丈夫?あやめちゃん」
あやめ「アッハイ」
清良「愛海ちゃんが暴走するのはよくあることだけど…どうしてあやめちゃんが?」
あやめ「実はですね…」
清良「なるほどね、かくかくしかじかで」
あやめ「まるまるニンニンというわけです」
清良「そうねぇ…あやめちゃん、私の経験だけどね、昔勤めてた病院の患者さんでバイクで大怪我した人がいたんだけど、辛い手術やリハビリを乗り越えて見事に回復した人がいたの。どうしてだと思う?」
あやめ「…またバイクに乗りたいから、でしょうか…」
清良「そう、その通り。彼は絶対またバイクに乗ってやるって言って頑張ったの。前みたいに思うように動かない体で一生懸命リハビリして…とても歯痒い気持ちだったでしょうね」
清良「そんな辛い日々を堪えてでも目指した理由、それは彼はバイクが大好きだったから他ならないわ」
あやめ「大好き…だから…」
清良「もちろん他にも理由はあるでしょうけどね。フフッ♪そういう意味では愛海ちゃんは凄いわね」
あやめ「愛海殿が…?」
清良「何度私や木場さんにお仕置きされてもお山を諦めないその心。不屈の精神。ある意味感心するわ。」
あやめ「なるほど確かに…」
清良「それにね、あやめちゃん。あなたにはみんながいるわ。プロデューサーさんやちひろさん、私もそうだしもちろん愛海ちゃんもね」
あやめ「仲間…」
清良「心半ばにして夢を諦めそうになっても、仲間がいたから頑張れたっていうじゃない。他にも…そうねぇ…例えば好きな人がいるとか。あやめちゃんは
好きな人はいるのかしら?」
あやめ「えっ!?そ、それは…ニントモカントモ//」
清良「あらあら♪とにかく、忍耐力…堪え忍ぶのは決して楽ではないけど、ガチガチに身構える必要もないのよ。何故なら、私達には素敵な夢とかけがえのない仲間がいるのだから♪」
あやめ「は、はい!そうですね!」
清良「フフッ…柄にもなく話すぎちゃったかしら」
あやめ「とんでもありません!清良殿のお話が聞けて嬉しいですし、とっても感動しました!」
清良「ありがとうね♪それじゃ、またレッスンでね。あ、愛海ちゃんは引き取っていくから」
あやめ「はい!」ニンッ!
数十分後、目覚めた愛海の元には貴重な話が聞けたキッカケとして、とてもぷにょふわな饅頭が送られていた
完
終わり
また思いついたら書くかも
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