2015-03-18 00:47:56 更新

概要

初作品です。
ラブライブとは少し離れていた状態で書き始めているので、
各キャラの口調や雰囲気が、アニメ等の公式な作品とは異なっていると思います。
私の趣味ということで、ご容赦ください。


前書き

諸事情によりアカウントを消してしまったので再投稿します。

14年と15年が混ざっている部分もあるかと思われますが、架空の空間でのレースということで。

μ'sが日本最高峰のGTレース SUPER GTに参戦したらという作品です。
<>はツイートを表します
キャラ(ラ ←は無線を使ってる時です。


---ここは岡山国際サーキット。SUPER GT 2015年シーズンの開幕戦が始まろうとしている。

多くのメディアが集まる中、とあるチームがひときわ大きな注目を浴びていた。

開幕2ヶ月前の2月中旬。GT300クラスに新たなチームの参入が決定した。---


海未「私達はSUPER GT GT300クラスに参戦します」


ゼッケン番号:9

チーム名:音ノ木坂 μ’s MP4-12C

使用車両:マクラーレン MP4-12C GT3 (2015年型)

チーム監督:園田海未

ドライバー:高坂穂乃果 / 星空凛

エンジン&車両:西木野CAR SERVICE

タイヤメーカー:東條タイヤ


---------------------------


フォーメーションラップまであと少し。

GT300クラスの13番グリッドにMP4-12Cが止まっている。


1位:GAINER SLS 2位:初音ミクSLS 3位:エヴォーラ 4位:OGTプリウス 5位:ARTA CR-Z 6位:マネパ ランボルギーニ 

7位:TSUCHIYA 86 8位:クリスタル ランボルギーニ 9位:apr GT-R 10位:PUMA ポルシェ 11位:R8ultra 12位:スバルBRZ


海未「真姫のおかげで最新のMP4-12Cを手に入れることができる事が出来ました。

私達がここにいる理由はとても簡単。[μ’sを、音ノ木坂学院を今までにない人たちにアピールすること]結果を出さなければ何の意味もない。

[勝者]か[非勝者]の2択しかありません。」


真姫「コーナリングマシンと言われて購入したものの、走ってみるとダウンフォースが少なすぎた。

でもマクラーレンが送り出した3.8リッターのV8エンジンを搭載したミッドシップのマシンの完成度が高かったのが唯一の救いだったわ。

おかげでQ1では2番手のタイムを出すことができた。Q2がマシントラブルで走れなかったのは残念だったけどね」


希「スタートタイヤは何にするん?薄曇りが続くみたいやから、ウチとしてはスーパーソフト(SS)でいいと思うんやけど」


海未「タイヤは希のほうが理解しているでしょうから、希がSSを推奨するならそれが正しいんでしょう。

13番スタートなら正攻法では躍進は期待できないでしょうからね」


東條タイヤのスーパーソフトは、他メーカーのSSのグリップを100とするなら90~95程度のグリップ、

しかし発動温度域も寿命も他メーカーに対して最大1.5倍の余裕が見込めるという。


海未「それじゃあ期待していますよ。押す時と引く時を考えてくださいね。

貴方の仕事は確実に凛にバトンを渡すことです。クラッシュなんて誰も望んでいませんからね」


穂乃果「わかってるよ海未ちゃん。暴走しそうになったら呼びかけてね」


サインガードに向かうと、ことり(副監督)と絵里(エンジニア)が先にモリターを見つめていた。


ことり「おかえり海未ちゃん。海未ちゃんが暴走しそうになったら私達が止めるからね。

ドライバーだけを見てちゃダメだよ」


海未「そうですね。監督は全体を見ていなければ行けませんね。(さっきの会話を聞かれていたようなセリフですね)」


絵里「気づいてないと思うけど、無線のスイッチ入ってるわよ。」


海未「そういうことですか」


この何気ない会話がメンバーを過度な緊張から開放する。


ガレージでは希と真姫が資料を手にモニターを見つめ、

花陽はグローブやヘルメット、スタッフのドリンク配備などのマネージャー業を行っている。

にこはツイッターで情報を発信している。

<もうすぐスタートにこっ>

凛はガレージの裏で空を見渡しながら、天候の変化を予想しながらイメトレを行っている。


ピエール北川「2015年のSUPER GT開幕戦。新規定2年目のマシンが走り出します。岡山300km今スタート」


海未「穂乃果、この周でスタートです。いいところ見せてくださいね」


抜群なスタートを決めた穂乃果が1コーナーでBRZをパスして12位に浮上する。


真姫「(加速じゃMRの12CはFRより確実なアドバンテージが有る。でもBRZはコーナリングに特化していて100kgも軽い。

タイヤが冷えた状態じゃ俊敏性では大きく劣るのが不安材料ね。

いいえ、たとえ並ばれたとしてもアトウッドの立ち上がりで引き離せる。穂乃果、冷静に走ってね)」


絵里「希、今のタイヤはどれぐらいで発動するの?」


希「クリアで走れば1周あれば発動すると思うけど、ラバーのないラインを集団で走るとなると2周かかるかもしれない。

こればかりはカードでもわからんな。ウチも見守るしかないんよ」


花陽「凜ちゃんおかえり。いい調子?」


凛「調子はいいけど…。雨が来るかもしれない、まあ勘だけどね。どんな状況でも任せるにゃ」


花陽「(凛ちゃんは気丈に振る舞ってるけど、花陽にはわかるよ。まだ雨の恐怖が残ってるんだね。)」


花陽「(凛ちゃんは非公開テストで水溜りに足をすくわれて20Gを超えるクラッシュをしてしまってから、水がある路面への恐怖心が大きくなっちゃってるんだ。)」


---2/81Lap---

穂乃果(ラ「固まったままだけど前でトラブルあるの?もう当たりそうなんだけど」


海未(ラ「エヴォーラを抜けなくて団子状態です。トップ2台はエヴォーラより0.2秒速いペースです。

落ち着いて走ってくださいね」


---3/81Lap---

ピエール「なんだなんだマシンが止まったぞ。どのマシンだ?エヴォーラだエヴォーラ。

期待の新星マザーシャシー、エヴォーラがレッドマンコーナーでストップだー!」


海未(ラ「エヴォーラが止まりました。黄旗に注意してください。」


---5/81Lap---

絵里「R8も抜いて9位。初実戦にしては穂乃果もよくやるわね」


ことり「まあ、穂乃果ちゃんもシミュレーターとか過去映像とか何度も見てたからね」


海未「穂乃果は気持ちが入ると全力ですからね。もっと私生活も整えてくれれ……」


穂乃果(ラ「当てられたー!あ゛ーーー!」


海未(ラ「どうしたんです穂乃果!何がっ!」


穂乃果(ラ「リボルバーでインから当てられてコースアウトっ!LMコルサの後ろで戻ったから」


海未(ラ「LMコルサの後ろということは13番手ですね」


絵里(ラ「今からスタートだと思って気持ちを切り替えれば大丈夫よ」


にこ<無事に走行再開!>


希「(あんなところで当てられた。もしかして……)」


真姫「なに唸ってんのよ希。 問題でもあるの?」


希「さっきの接触のことなんやけどな、相手はAudi R8 ultra。ウチらと同じFIA GT3規格でミッドシップのマシンや。

そしてR8は12Cよりも40kgも重い。Yハマのタイヤと張り合えるだけのスペックはウチらのタイヤにもあるはずや…」


真姫「もったいぶらないで。なにが言いたいのよ」


希「ウチらのタイヤが、きちんと発動してないのかもしれない」


真姫「えっ?」


希「さっきのリプレイでもわかったと思うけど、フロントタイヤの近くで接触したのに、フロントを軸にしたようにリヤが滑った。

前後のタイヤの発動にかなりの差があるかもしれやん。」


希「12CにはTCSもABSも付いとるし、穂乃果ちゃんは全開アタック中やからリヤタイヤもすぐに発動域に入ると思うけど。」


真姫「むしろ問題は劣化したてきた時ってかんじかしら?」


希「そうやね。接触で軸になったフロントタイヤは大きなダメージを受け取るやろうし、あの重い車体を振り回してるんやからな。それに、リヤよりも発動域に入るのが早かったのは確実。さすがの東條タイヤも、劣化しないタイヤは作れんかったわ。」


絵里(ラ「何をこそこそ話してるのよ」


希(ラ「ピットのタイミングが慌ただしくなるかもしれへんってことやよ。今はなんとも言えやんけどな」


ことり「穂乃果ちゃん、かなりのハイペースで走ってるけど作戦通りにいけそう?」


海未「接触のダメージがどれほどかわかりませんからね。

何も言ってこないということは、バランスが崩れているということはないでしょう。」


---12/81Lap---

穂乃果が全力アタックを続けた結果、10位と0.2秒差まで差を詰めていた


真姫「さすが12Cね、これだけ攻めてもタイヤがタレないなんて。」


希「空が曇って路面温度が抑えられてることにも助けられてるんやね。でも、雲行きが怪しい。」


希(ラ「ことりちゃん、雨雲レーダーどんな感じなん?」


ことり(ラ「今の様子だと雨はレース後になると思うけど、風向きが変わったらレース中に雨が来るよ。

来るときは強いのが来ると思う。」


凛「(えっ!嘘…)」


花陽「凛ちゃん、早めに交代して終盤は穂乃果ちゃんにもう一度乗ってもらう?」


凛「いいよ、凛だって何もせずに今日になったわけじゃないにゃ」


希「凛ちゃん、言いにくいんやけど、ウェットタイヤは熟成しきれてないんよ。

完全なウェットなら問題ないんやけど、中途半端な路面だとテストしきれてなくて…」


凛「…わかった」


凛「(もう開き直るしかない、車の声さえちゃんと聞けば大丈夫。大丈夫)」


---18/81Lap---

R8をオーバーテイクした穂乃果だったが、Audiの強力な支援を受けているこのチームは強く、抜き返されてしまう。

焦りを表に出してしまった穂乃果が落ち着きを取り戻す頃には、R8との差は1秒にまで広がっていた。

そして、決断の時も迫っていた。


海未(ラ「ピットに入るマシンも出てきましかが、穂乃果は問題ありませんか?」


穂乃果(ラ「タイヤはまだピークには達してないよ。でも、ブロックされてペースが上がらない」


絵里「海未、この次の周でR8が入らないのだったらピットに入れましょう。」


海未「そうですね。今のままでは抑えられるだけですからね。」


ことり「完走出来るだけ給油して、タイヤがタレるまで走ってもらうほうがいいかな?タイヤもピークに達してないみたいだし」


海未「そうですね。その作戦で行きましょう」


海未(ラ「次の周までにR8が入らなかったらピットに入ってください。完走出来るだけの給油を行います」


穂乃果(ラ「わかったよ。」


---19/81Lap---

SUPER GTにはGT500クラスとGT300クラスの2種類の規定のマシンが同時にスタートし、

クラスに関係なく最も早く規定の周回を走りきった時点で両クラスのレースは終了となる。

GT500とGT300には、搭載されるエンジンや車体が持つ根本的な性能に大きな違いが存在し、

全長が3703mと短い部類に入る岡山国際サーキットですら、全開アタックでは8~10秒のラップタイム差が生まれる。


決勝では予選の全開アタックのような走りで周回を重ねることはないが、

両クラスともペースを落として走るためラップタイムに差が生まれる。


GT500のペースを1分23秒(83秒)、GT300のペースを1分31秒(91秒)とすれば、

毎ラップ8秒の差が生まれ12周でGT300は周回遅れとなってしまう。

レースは不安定で同じペースで走るのは事実上不可能だが、トラブルさえなければGT500はGT300に追いついてしまう。

そして、GT500のマシンは必ずしも単独で追いつくわけではない…。


絵里(ラ「後ろから500が2台来てる。気をつけてね」


穂乃果「(後ろはGT-RとNSX。ペース的にGT-RはモスS、NSXはアトウッドの立ち上がりで並ぶはず。

それならタイムの落ち幅が最小限にできる。)」


穂乃果の予想は的中し、GT500の2台はスムーズに12CをパスしてR8に追い抜きを仕掛ける。

ハイレベルなドライバーが集まっているSUPER GTだが、彼らといえど人間である。

いつも満足に意思の疎通が取れるとは限らない…。


ピエール北川「あれれぇ~。アウディの右リヤがパンクしてる?リプレイを見てみましょう…。あぁ~NSXと接触だー!」


海未(ラ「穂乃果、ステイアウトです。タイヤがタレてきたら言ってください」


花陽「凛ちゃん、少し座ったら?」


凛「いいよ、かよちん。緊張感を維持しないと凛、ダメになりそうだから…。」


にこ<少し曇って来たような…。心配ないにこっ!>


---27/81---


海未(ラ「マシンの調子は大丈夫ですか?」


穂乃果(ラ「タイヤはピークの最中だと思うよ」


海未(ラ「燃料が少なくなってきたので、あと数周でピットに入れますね」


希(ラ「海未ちゃん、気温なら最後まで走りきれると思うよ。タイヤはタレてくるやろうけど、無理なく走れるはずや」


海未(ラ「分かりました。凛、準備だけしておいてください」


凛「希ちゃん、スリックでウェットを走ったらどうなるの?」


希「基本的にはテストの時と同じような特性になってるよ。

でも、グリップが抜けるときは、いきなり抜けるようになってるはずや。ごめんな、時間がなかったんや。」


凛「大丈夫、やってみせるよ」


ことり(ラ「穂乃果ちゃん落ち着いて走ってね」


このSSへの評価

このSSへの応援

1件応援されています


SS好きの名無しさんから
2015-03-06 01:28:05

このSSへのコメント

3件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2015-03-08 02:38:16 ID: UOEI9WC4

どうでもいい事書くと初音ミクは今年SLSで、タイサンGT-Rは今年出場しない

2: SS好きの名無しさん 2015-03-18 07:13:30 ID: eUPB_zgI

ごめん架空といわれればそれまでなんだけど
全周回数に対して三分の二以上の走行を一人のドライバーにさせるのは禁止なんで最低周回が27周(GT500の周回予定周の三分の一でGT300のゴール時周回数ではない)なんだけどチームは19周ぐらいで交代させようとしてるのは大丈夫か・・・そもそも2ストップ作戦だった可能性も否定できないけどさ、勝ち目ゼロだけどね
そもそもホノカティヤンにショートスティントさせるつもりならユーズド履かせて燃料減らすべきで
ニュータイヤ履かせるなら燃料最大まで積んで雨降るか最大周回数まで粘らないとライフが長いタイヤの利点がない
まぁタイヤが一番ソフトなのにハードプッシュしないと有効温度に達しない時点で負け確定なんですがね
有効温度に幅がありすぎても空気の膨張で内圧が変わりすぎてバランス崩すからあんまアドバンテージにならないしレースって大変よね

-: - 2015-06-03 00:13:13 ID: -

このコメントは削除されました


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください