2019-11-12 20:50:26 更新

概要

Aqoursの皆がソロ曲を作るお話
多少捏造あり
μ'sも出てきます
時系列はサンシャインアニメ1期終了後



-部室-


花丸「え?ソロ曲?」


千歌「うん!だってワンマンだよ!ワン!マン!ワンマンといったらソロでしょ!」


梨子「ちょっと千歌ちゃん!説明になってないでしょ!いきなりごめんね花丸ちゃん風邪治ったばっかりなのに...」


善子 鞠莉「スヤァ…」


花丸「いや ...何日も休んだおらが悪いずら...でもどうして突然?」(触らぬ天使に堕天無しずら…)


梨子「うん 次のライブでやる曲が足りないーというか 歌詞が...ね?千歌ちゃん?」ゴゴゴゴ


千歌「ゴメンナサイスミマセンユルシテクダサイゴメンナサイ」


花丸(一体全体どんなトラウマを植え付けられたずら...)


梨子「とにかく振り付けと練習時間を考えるともう1秒たりとも待てないの」


花丸「何曲くらい作る予定だったずら?」


千歌「3曲...」


花丸「今できてるのは?」


千歌「2行...」


花丸「それは由々しき事態ずら...」


千歌「夏休みだしライブまで時間に余裕あるかなーと思ってたんだけど...そんなこと無かったよ...」


梨子「メロディ案は結構ストックが出来たから歌詞さえできればそこから膨らませて曲は作れるけどね...」


千歌「もー!なんで梨子ちゃんは絶好調なのさー!私は大スランプ中だよ...」


梨子「うーん...まぁ千歌ちゃんはどちらかと言うと天才型だから 何かが降りてくるのを待つしかなさそうね」


千歌「え!?私天才なの!?」


梨子「皮肉よ!」


花丸「なんとかと天才は紙一重ずら」


千歌「うぅぅぅ...」グデー


梨子「それでダイヤさん達に相談したらね...」


-----


-生徒会室-



ダイヤ「はぁ......全くあなたという人は...」


千歌「めんぼくないです...」


鞠莉「ライブが決まった時の『 今ならいくらでもかけそうだよ 』って息巻いてたちかっちは何処へいっちゃったの?」


千歌「いやーいざノートひろげたら2行で止まっちゃってアハハ」


果南「笑い事じゃないよ千歌」


千歌「ごめんなさい...」


梨子「曲が間に合わないのは事実だし、曲間のMCを増やすぐらいしか思いつかなくて相談しにきたんです…」


ダイヤ「千歌さんに全て任せてしまった私達の責任もありますが...それはぶっぶーですわ!」


梨子「え!?」


ダイヤ「MCを増やすなど言語道断!グダグダになるに決まってます!せっかくのワンマンライブだと言うのにお客さんがしらけてしまいますわ!」


梨子「でも...実際問題新しい曲はできても1曲ぐらいしか...」


ダイヤ「では…ユニット曲を…」

鞠莉「なら最終手段に出るしかないようね」ガタッ


果南「ちょっとあんたまさか...!」


鞠莉「全員でそれぞれソロ曲を歌うのはどうかな?」


ダイヤ「ちょっと鞠莉さん!…それは…」


梨子「え?」


果南「はぁ...」


千歌「作る曲増えてるじゃん!!!」


鞠莉「No problem!ちかっち!私達3人は昔に作ったソロ曲があるから!ね?ダイヤ!」


千歌 梨子「そーなの!?」


ダイヤ「ま…まぁ…スクールアイドルグループたるものソロ曲の1つや2つ持っていて当然ですわ!」


果南「もう!恥ずかしいから言わなかったのに...」


梨子「それでも6曲作るってことになるよね...」


千歌「倍じゃん!」


鞠莉「何も全部ちかっちが作詞する訳ではないわ。皆それぞれに作詞して貰えば1曲ですむでしょ?梨子は少し大変かもしれないけど どうかな?」


梨子「ソロ曲ならそれぞれのイメージで作りやすいかも...」


鞠莉「流石は梨子ね!それに花丸と善子あたりならササッとかけちゃいそうだし! Aqours全員で歌う曲っぽいかどうかは別としてっ!」


千歌「確かに...それいいかも!」


果南「まぁそれに今回のライブは長丁場だから 私はともかく皆の体力は心配だね ソロ曲を回せば1人ずつ適度に休憩が取れるから 悪い案ではないと思う」


鞠莉「喉も...ね」


果南「ぎくっ...」


鞠莉「果南ったらライブ終わりはいつも声ガラガラだもんねー」


果南「わかってるよもう!」


鞠莉「ソロ曲ならフォーメーションを考える必要も無いし 歌い上げるような曲調なら振り付けも最低限でいいからね」


梨子「一理あるわね...」


千歌「それでも...やっぱり梨子ちゃんが一番大変だよね...」


梨子(千歌ちゃんは元気いっぱいな感じのメロディでミュージカル風もいいかも...曜ちゃんは疾走感を出せればいいな...ルビィちゃんはアイドルっぽさを全面に...いや まずは3年生の曲を聴かせてもらって曲調が被らないように...)「ブツブツブツ」


千歌「...梨子ちゃん?」


鞠莉「どうやら梨子はやる気満々みたいね...もちろん作曲は私も手伝うわ」


果南「まぁもし全員分出来なくても私達のソロを梨子にアレンジしてもらって新曲として挟めば、休憩は短くなるけど 元々想定してたセットリストと同じ感じになるしね」


鞠莉「あれー?果南ったら 恥ずかしいとか言っておきながら実はやりたかったんじゃないのー?」


果南「曲が出来ないならしょうがないでしょ!」


鞠莉「じゃあとりあえず私は一旦家に戻って梨子に曲のデータを渡しにいくわ」


ダイヤ「ちょっと…鞠莉さん勝手に!」



-----


-部室-


梨子「って...」


花丸「なるほど...そういう事ずらね...」


千歌「花丸ちゃん本いーっぱい読むからたくさん言葉知ってそうだし」


梨子「無理にとはいわないけど...どうかな?」


花丸「うーん...わかった!まる挑戦してみる!」


千歌「ほんとに!やったー!」


花丸「他の人達はどうしたずら?」


梨子「善子ちゃんは...その日の帰りのバスが一緒で...」


<ヨハネ…スピー


花丸「寝言でも言うとか…凄い執念ずら…」


-----


-バス-


善子「え!?ほんとに!?いいの!?」


梨子「うん!ひとまずAqoursの事は忘れて堕天使全開で大丈夫よ」


善子「クックック...遂にこの堕天使ヨハネの賛美歌ができるわけね...いいことリトルデーモンリリー!ヨハネにふさわしい とびきりダークで激しくてカッコイイのをおねがい!」


梨子「努力するわ...歌詞が出来たらちょうだい」(編曲とアレンジは鞠莉ちゃんにお願いした方がよさそうね...)


善子「承知!早速黙示録の制作にとりかかるわ!」


-----


-部室-


花丸「水を得た魚...いや 闇を得た堕天使ずら…」


梨子「それで善子ちゃんったらその日のうちに書き上げちゃったんだ...」


花丸「ずら!?」


梨子「夕方、私の家で鞠莉ちゃんとアレンジの相談をしようとしてたんだけどね...」


-----


-桜内家-


鞠莉「そのままアレンジの相談がしたいだなんて やる気ファイヤーが燃え上がってるわね! でも私の家の方が機材はあらかた揃ってるわよ?なんでわざわざ梨子の家なの?」


梨子「いやーアレンジの相談だけならピアノ1つあれば充分だし 鞠莉ちゃんの家にあるピアノなんて恐れ多くて弾けないわよ... 」


鞠莉「そんなの気にしなくていいのに〜 まぁマリーも少し相談したい事があるから梨子との時間が取れるなら何でもいいデース!」


梨子「とりあえず 3人の曲を聴かせて!」


鞠莉「そんなに焦らないのっ」


梨子「まずは3人の曲を固めてからにしたいから、やるなら早いうちにね 今お茶とお菓子持ってくるからちょっとまってて」ドタドタドタ…


鞠莉「Thanks!」



\ピンポーン/


梨子ママ「ごめん梨子でてくれるー?」


梨子「誰かしらこんな時に... はーい!いまでまーす」


ガチャツ


梨子「あれ!?善子ちゃん!?」


善子「...ヨハネ! 」ゼェゼェ...


梨子「どうしたのそんなに息を切らして...」


善子「できたわよ...」


梨子「え?」


善子「出来たのよヨハネの黙示録が...」


梨子「嘘でしょ!?まだ3時間もたってないよ!?」


善子「魔力の如く溢れ出る言葉を綴っていたら自然と出来上がったの はいこれ!あとは任せたわリリー!さらばっ」シュタタタ...


梨子「えっちょっと善子ちゃん!」


<ヨハネー!


梨子「いっちゃった...」


鞠莉「Hey 梨子?どうしたの?」


梨子「あ鞠莉ちゃん...今善子ちゃんが来てこれを...」


鞠莉「〖不安定な世の中〗?もしかして歌詞?」


梨子「みたいね...」ペラ...


鞠莉「どれどれ?」ペラ...


梨子「......鞠莉ちゃん...今から鞠莉ちゃんの家にいってもいいかな?」


鞠莉「off course...考えてる事は一緒デース......」

prrrr

鞠莉「もしもし マリーよ 今すぐスタジオと機材の準備、客室の用意をお願い。 それと十千万旅館の隣の家まで車を出して」


ドタドタドタ...

梨子「お母さん!私今日鞠莉ちゃんの家に泊まってくる!」シュタタタ...


梨子ママ「え!?ちょっと梨子ご飯は!?」


<ゴメンナサーイ!


梨子ママ「せっかく小原さんが来るっていうから奮発して買い物したのに……じゃあこれは自分へのご褒美ね ビールビールっと♪」


ブロロロ


黒服「鞠莉様桜内様お待たせ致しました」


鞠莉「とにかく家に急いで! 」


黒服「かしこまりました」


梨子「聴こえるわ…歌詞からメロディが…編曲は鞠莉ちゃんお願い。ド派手にしてね!」


鞠莉「OKイメージはもうできてるわ!」


ブロロロ


……


-----


-部室-


千歌「え!?なにそれ私知らないんだけど!なんで誘ってくれなかったの!」


梨子「千歌ちゃんは自分の曲の作詞があるでしょ?」


千歌「ずるいずるいずるい!」


梨子「そのあと大変だったんだから」


花丸「まさか善子ちゃんの曲を一夜で...?」


梨子「その通りよ...見事に堕天してしまったわ.....ギランッ」


花丸「それは大変だったずら…ルビィちゃんと曜ちゃんは?」


梨子「2人は昨日松月で相談してね…」


-----


-松月-


曜「あっ梨子ちゃーんこっちこっち!ってうわぁぁぁ!どうしたのそのくま!目の下真っ黒だよ!」


ルビィ「ピギィ!だ…大丈夫梨子ちゃん…?」


梨子「朝早くにごめんね2人とも。ちょっと昨日作曲で徹夜しちゃってね…」


曜「ってことは千歌ちゃん歌詞できたの!?」

ルビィ「お疲れ様です…」


梨子「いいえ 千歌ちゃんはまだ出来てないわ…」


曜「え?どういうこと?」


梨子「それがかくかくしかじかで…」


……



曜「えぇええ!?ソロ曲の作詞!?無理無理無理無理!」

ルビィ「…」モジモジ…


梨子「曜ちゃんなら大丈夫よ!」ガシィ!!


曜「梨子ちゃん…目が怖いよ…」


梨子「恋になりたいAQUARIUM…とってもいい歌詞だったじゃない…だから…ね?」ニコッ


曜「だってあれは皆も手伝ってくれたし…それにソロなんて…ちょっと恥ずかしいというか…」


梨子「なら…これを見なさい!」バンッ


曜 ルビィ「〖不安定な世の中〗?」


ルビィ「善子ちゃんの字だね」


曜「もしかして善子ちゃん曲の歌詞?」ペラッ…


ルビィ「…こ…これは…」


曜「なんというか…善子ちゃんらしいけど…かなり振り切ってるね…」


梨子「見てるこっちまで堕てn…恥ずかしくなるでしょ?」


曜「いやー…あはは…」


梨子「じゃぁそれを踏まえてこれを聴いて」ポチッ



この退屈セカイを渡るには 力を合わせなきゃ駄目よ♪
ほら 私と貴方とワタシなら やがて奇跡が起きちゃうって!♪
だけど今は我慢しようか 雌伏の時さ unstable world♪



ルビィ「かっこいい!」

曜「す…凄い…さすが梨子ちゃん…」


梨子「編曲は鞠莉ちゃんよ。歌は私が軽く歌っただけの仮歌だけど」


曜「うん…善子ちゃんが堕天使衣装で踊ったら凄いライブ映えしそう…」


梨子「だからね!どれだけ拙い言葉だろうと字面が恥ずかかろうと! その人の思いがこもってれば曲はできる!いいえ 作ってみせる!」ガシィ!!


曜「こ…降参であります…それに千歌ちゃんが困ってるなら…ちょっと歌詞…考えてみるよ…というか梨子ちゃんは早く寝た方が…」


梨子「ルビィちゃん!は!どう!?」ガシィ


ルビィ「ピギッ…あ…あの…ルビィね…実は…」


梨子「実は…?」


ルビィ「もう…あるの…歌詞…」


梨子 曜「そうなの!?」


ルビィ「昔お姉ちゃんと一緒に考えてて…」


梨子「ルビィちゃん!今すぐそれ見せて!」カベドン!


ルビィ「ピィ! でっ…でもお家にあるはずだから…」


梨子「じゃぁ今からおじゃまするわ!お母さんに今日も泊まるって言わなきゃ!!」


ルビィ「えっ!?えっぇえ!?」


曜「ちょっと梨子ちゃん!休んだ方が…」


果南「ごめん梨子!ていっ!」バシッ!


梨子「ぐへっ…」カクン…


曜 ルビィ「果南ちゃん!?」


果南「安心して みねうちだから」


梨子「スヤァ…」


曜「いや 手刀にみねなんかないよ!」


ダイヤ「まったく…」


ルビィ「あっ!お姉ちゃん!」


ダイヤ「よしよし…怖かったでちゅねー」ナデナデ


曜「どうしてここに?」


果南「作曲してる鞠莉達に差し入れを持っていったら 徹夜明けのまま梨子が曜達に会いに行ったって聞いてね」


ダイヤ「鞠莉さんがいつにも増して変なテンションでしたので 心配して来てみれば……仮にもアイドルがしていい顔ではありませんでしたわ」


曜「あちゃー…」


果南「ここからなら鞠莉の家の方がちかいね。じゃぁ私たちは梨子を鞠莉の家まで運んでいくから それ 善子に聴かせてあげてきな」オンブッ


ルビィ「うん!きっと善子ちゃん喜ぶだろうなー」





-ホテル小原-


梨子「はっ!私…あのまま寝ちゃったのね…ここは…鞠莉ちゃん家のホテルね…なんでハネムーン仕様なの…?まぁいいや…皆にあとで謝らなきゃ…」


\コンコンッ/


梨子「はーい 鞠莉ちゃんかな?」ドタドタドタ…


ガチャ


善子「リリー!」ハグゥ!


梨子「うわ!善子ちゃん!?」


善子「ヨハネ!…私…Aqoursに入って…リリーにあえて本当によかった…最高の曲をありがとう…大切にするわ…」グスッ


梨子「聴いてくれたのね?」


善子「あとはステージで堕天するだけ…」グスッ


梨子「じゃあ〜そ の ま え に 」ガシィ!!


善子「?」


鞠莉「recordingデース!」ワシィ!!


善子「ィィイイイイヤァアアア!!」


-----


-部室-


梨子「やりだしたら止まらなくなっちゃって…」


花丸「それでさっきから善子ちゃんと鞠莉ちゃんはそこで爆睡してるずらね」


千歌 善子 鞠莉「スヤァ…」


梨子「私は1度帰って少し寝たから大丈夫だけど2人は明け方までやっていたみたいよ…って千歌ちゃん!」ペシ!


千歌「んぁ…」


花丸「鞠莉ちゃん二徹はやりすぎずら…」


梨子「早く花丸ちゃんにも聴かせたいって ついてきたんだけど部室に着いたら2人とも力尽きちゃってね…」


花丸「ピアノコンクール終わってからの梨子ちゃんの行動力は計り知れないずら…」


梨子「ふふっ そうかな? とりあえず聴いてみて」ポチ


〜♪『in this unstable world』



花丸「おぉ〜」パチパチパチ


千歌「天才は梨子ちゃんじゃん!!」


梨子「いや〜そんなこと〜 あるかも!」ギランッ


花丸「もう完全にリトルデーモンずら…」


梨子「あとは振り付けを考えてもらえば善子ちゃんのソロは完成ね」


ガラガラガラ


千歌「あ!ルビィちゃん!」


ルビィ「梨子ちゃん!持ってきたよ!」


梨子「ありがとうルビィちゃん」ペラッ


千歌「すごーい!アイドルっぽい!」ノゾキッ


梨子「うん!とってもルビィちゃんっぽいわ!」


ルビィ「ウユュ…やっぱり恥ずかしいかも…」


梨子「早速音楽室に行こう! いくつか合いそうなメロディを弾いてみるから ルビィちゃんが気に入ったものから膨らませましょ!」


ルビィ「がんばルビィ!」





千歌「…」ペンクルクルー


花丸「行っちゃったずら…」


千歌「あー!もー!全然思いつかなーい!」


花丸「千歌ちゃんいつもそう言って 結局最後にはいい歌詞書いてるずら」


千歌「今回ばかりはもう何も出てこないよー」グデー


花丸「それもいつも言ってるずら…」


千歌「あっ!そうだ!」ポチポチ


花丸「あ!梨子ちゃんの音楽プレーヤー勝手にいじったら怒られるずらよ」


千歌「きっと3年生の曲も入ってるから聴いてみたら何かイメージわくかもしれないじゃん!これかな?」ポチッ


花丸「それは…まるもちょっと聴いてみたい…かも」


『きゃっ!』カベドンッ!

『私のものになる気はn ピッ………


千歌「これは…聞かなかった事にしよう」


花丸「ずら…」


千歌「あった!〖マリーtop secret〗これだ!」ポチッ


花丸「鞠莉ちゃんの…曲…」ミミフサギッ


〜♪目を閉じたら〜♪


花丸「あれ…?」


〜♪ みんな〜 元気で〜また会えるように〜♪


千歌「鞠莉ぢゃん゛」ボロボロボロ…


〜♪いつか語り合える日までひとりで〜♪


花丸「とっても…良い曲ずら…」ジワッ


鞠莉「き い た わ ね 〜」ワシィ!!


花丸「ひぃ!鞠莉ちゃんいつの間に起きたずら!?あはは!やめるずら!くすぐったいずらぁあ!」


千歌「うぁああああん鞠莉ちゃぁあああん」ハグゥ!!


鞠莉「もう!surpriseだったのに」ナデナデ


花丸「さぷらいず?」


鞠莉「この曲はマリーのソロ2曲目よっ」


千歌「え?どういうこと」


鞠莉「ダイヤと果南と3人でschoo lidolやってた時に作った曲はこっち」ポチッ


ーギュイィイイイイイン!!♪♪


花丸「だギャァア!」


鞠莉「さっきちかっち達が聴いたのはAqoursが9人になってから 皆に内緒で作った曲よっ 」


千歌「うぅ…耳が…」


花丸「これはもしかして3年生2人に向けた歌詞ずらか?」


鞠莉「うーん…それもあるけど 今は皆に贈る歌よ!マリーのソロは順番的には最後の予定だから梨子と組んで皆にsurpriseしようと思ってたの ここにダイヤと果南がいなかったのはBlessed in miseryデース」


花丸「多分不幸中の幸いっていいたいずらね」


鞠莉「とにかくこの事は top secretでお願いねっ」


千歌「わかったよ…うぅ…鞠莉ちゃぁあああん」ハグゥ!!


鞠莉「もうちかっちったら甘えんぼさんなんだから」ウリウリ


花丸「でも…本当に良い曲だったずら…」ウルウル


鞠莉「シャイにならずに、自分の気持ちを素直に書けばきっといい物になるわ 2人とも頑張って」


千歌「うん…なんかかけそうな気がする」ズビー


花丸「頑張るずら」グシグシ…


鞠莉「じゃぁ梨子はどっか行っちゃったし 今日は解散! 3人とも聴いたからには協力するのよ〜?」


千歌 花丸「うん!…3人?」


鞠莉「ほら 善子!起きてるんでしょ!?早く顔あげないとそのPretty ball引っこ抜くわよ」


善子「…ヨハネ」ズビッ


花丸「善子ちゃん鼻水でてるずら」ニヤニヤ


善子「ヨハネ!」ズビー


花丸「やめるずら!汚いずら!」


善子「くらえ!堕天使の雫!」ズビビビー


花丸「逃げるずらー!」トテトテ…


千歌「あはは!鼻水じゃん!」


善子「こら!まちなさーい!」シュタタッ…


鞠莉(本当に…楽しい時が過ぎるのはあっという間ね…)




-----


-音楽室-


梨子「こういうのはどうかな?」ポロロン♪


ルビィ「うん!とっても可愛い!」


梨子「じゃぁbメロ部分はこれをベースにして進行を考えようか」


ルビィ「うゆ!」


コンコンッ ガラガラガラ


ダイヤ「順調そうですわね」


ルビィ「お姉ちゃん!」


ダイヤ「2人ともお疲れ様 よかったらこれ2人で召し上がって」


梨子「ありがとうございます でもこんな高そうなお菓子良いんですか?」


ダイヤ「お礼と謝罪も兼ねていますので、こんな物では足りないぐらいですわ」


ルビィ「お礼と?」


梨子「謝罪?」


ダイヤ「ルビィ…約束を守らずに本当にごめんなさい…」


ルビィ「お姉ちゃん…」


ダイヤ「それと梨子さん…ルビィとの約束を…本当は私が果たさなくてはいけない約束を…果たしてくれて本当にありがとうございます。不甲斐ない私をどうか許してください…」


梨子「頭を上げてくださいダイヤさん!私お礼を言われることなんて何も…それに約束って?…」


ルビィ「うん…実はこの歌詞はね お姉ちゃんと一緒に考えたんだけど 曲はお姉ちゃん達の東京でのライブが終わってから作ろうって話してたの…でも…」


梨子「それは…」


ダイヤ「今でもあの頃の自分を思い出すと嫌気がさしますわ…自分の憤りを周りにぶつけて……では私はこれで失礼します…」ガラガラガラ


ルビィ「お姉ちゃん!」


ダイヤ「」ピタッ


ルビィ「ルビィ…やっぱりお姉ちゃんと一緒に作りたいよ!」


ダイヤ「でも…曲は梨子さんに任せた方が…」


ルビィ「お姉ちゃんが一緒ならもっと良い曲になるってルビィ思うんだ!だから…最後まで一緒に……」


ダイヤ「そんな…曲作りに関して素人同然の私が梨子さんに口出しなど…」


梨子「あー!ぜんっぜんおもいつかないなー!もー!大大大スランプだよー!こんな時に協力してくれる人がいたらなー!」ウィンクパチコンッ


ルビィ「おねがい…!」ウルウル…


ダイヤ「梨子さん…ルビィ…まったく…しょーがないですわね」ポリポリ


……


-----


-次の日-部室-


ガラガラガラ…


千歌「あっ!おはよう梨子ちゃん…ってうわぁあ!また作曲で徹夜したの!?ほぼパンダだよ!」


梨子「いや…曲は割と直ぐに固まってダイヤさんの曲のアレンジまでできたんだけど…その後ダイヤさん達が曲の参考になればってμ'sのライブブルーレイ鑑賞会してて…」グデー


千歌「…………賢い可愛い?」ボソッ


梨子「エリィイチカァア!」ガバッ!


千歌「梨子ちゃんってもしかして影響されやすいの?」ジトー


梨子「あっ……」


ガラガラガラ


花丸「おはようございます!」


千歌「おはよう花丸ちゃん!」


梨子「おはよう…」


花丸「え!?もしかして…本当に堕天してしまった?これではもう手遅れずら……」ナムナム…


梨子「もーくまの事は気にしないで!」


花丸「そーいえば善子ちゃん先に行ってるって言ってたのに居ないずらか?」


千歌「善子ちゃんなら屋上で果南ちゃんのダンスレッスン中だよ」


花丸「果南ちゃんの…ダンスレッスン…聞いただけで筋肉痛がしてくるずら…」ガクブル


千歌「あははー…確かに…なんか善子ちゃんが『ヨハネの賛美歌を表現するのに、このままでは仮の器がもたないわ…』って」ダテンシノポーズ


花丸「善子ちゃん自分の曲が相当嬉しかったずらね」


梨子「作曲者冥利に尽きるわ…」


花丸「そーだ梨子ちゃん!歌詞できたずら!」


千歌「え!?うそ!?花丸ちゃんにも先越されたー!」


梨子「どれどれ…」ペラッ


南無阿弥陀仏〜


梨子「あの…これもしかしてお経?」


花丸「そうずら!これを梨子ちゃんの素晴らしいメロディにのせておらが歌うずら!そうすればもっと仏教を身近に」


千歌「冗談は善子ちゃん!だよ!」


∧ ∧ ∧ ∧

ヨハネ! コラヨソミシナイ! ツギハランニングネ! ヒー!


千歌「?なんか聞こえた気が…… いやいや!そーじゃなくて!そんなの花丸ちゃんの思いはこもってないでしょ! 」


梨子「そうよ…ちゃんと自分の言葉で書かなきゃ」


花丸「さすがに冗談ずら 本物はこっち」


梨子「もう ビックリしたじゃない…」ペラッ


目が覚めると、そこには一面の花畑が広がっていた。

私は虚ろな目を擦り、これを現実かどうか再認識しようと……


梨子「これじゃぁ小説よ……」グッタリ…


花丸「えっと……だめ?」


梨子「せめてもっと自分の事を書いてくれれば 何とか……」


花丸「それはやってみたけど…書こうとしても…沢山言葉は知ってる筈なのに…なんかうまく言葉にできないっていうか…」


千歌「それだよ!」ガタッ!


花丸「え?」


千歌「それをそのまま歌詞にすればいいんだよ!」


花丸「そのまま?」


千歌「だってあの花丸ちゃんが『言葉にできない』ってことは、本を読むだけじゃ知れない気持ちがあったって事でしょ!?」


花丸「…確かに本の世界を飛び出してAqoursに入ってから…まだまだいっぱい知らない事があるってわかったずら……」


千歌「そ!れ!だ!よ!花丸ちゃん!」


花丸「うーん…わかったずら…ちょっと恥ずかしけど〜…ずら!」カリカリカリ…


梨子(やっぱり千歌ちゃんは本物の天才ね)


花丸「こんなのでどうずら?」


特別なことではなく、そばで毎日笑いあえる事は難しいと悟った最近である。
言葉にはできないような悲しみたちを知った時
無力なが自分が悔しいと思い、涙が落ちた。

それでも翌日の楽しみを考えながら…………


梨子「うん!ちょっとまだ小説っぽいけど とっても良いわ!これを元に広げてきましょう!」


千歌「……もしかしてAqoursって天才集団なの?」


梨子「本当 そうかもね ふふっ」


花丸「よかったずら……」


梨子「それで何か曲のイメージはある?こんな曲調がいいとか」


花丸「そういうのはちょっとわからないけど…ずっと頭に残ってる歌ならあるずら」


梨子「どんな感じ?鼻歌でいいから少し歌ってみて楽譜に起こしてみるわ」ノートヒロゲ


千歌「いやいや…梨子ちゃんちょっと休んだ方がが良くない?……」


梨子「私の事はいいから、千歌ちゃんは歌詞を早く考えてね?」ニコッ


千歌「梨子ちゃんその目で笑わないで……怖いよ……」


花丸「ばっちゃんが昔おらが眠れない時に歌ってくれた子守唄ずら」


〜♪


梨子「スピー……」


花丸「どうずら?」


千歌「んあっ…………はっ!危ない危ない…あぁ梨子ちゃんがとっても幸せそうな顔で……」


花丸「これは…菩薩の寝顔ずら…」


千歌「今日はもう寝かせてあげよっか 花丸ちゃん!練習行こ!」ブランケットファサァ


花丸「ずら!」トテトテ…





………………




梨子「はっ……また寝ちゃってたのね…時間がもったいないわ…はやく…聴こえなくなる前に……」



-----


-海岸沿い-


曜「はぁ……ソロねえ……」


<ホラヨシコー! ガンバッテー!

<ヨハネー!


タッタッタッタ…

果南「あれ?曜じゃん どうしたの?」


曜「あー果南ちゃん…ちょっと歌詞で悩んでてね……」


果南「悩むなんてらしくないじゃん いつでも全速前進がモットーでしょ?」


曜「まぁそうなんだけどねー…なんか恋アクの時と違ってテーマが定まらないっていうか…あれもこれもってなっちゃって…」


果南「曜は気になる物にはなんでも飛びついてたからねー」


曜「そうだったかな?いや…そうだったかも」


タッタッタッ……


善子「はぁ…はぁ…はぁ…一体全体…その体力は…どこから出てくるのよ…完全にチートじゃない……はぁ…はぁ…」


曜「あれ?2人でランニングなの?珍しいね」


果南「まぁね 善子が体力付けたいっていうから」


善子「ヨハネ!」


曜「ご苦労さまであります!」ケイレイ!


果南「じゃあ私の家も近いしちょっと休憩にしよっか」


善子「やっと休憩……えっと近いって……どの辺なの……?」キョロキョロ


果南「うーんあと5kmくらいかな?」


善子「全然近くないじゃない!鬼!悪魔!そして私は堕天使」ギランッ


果南「曜もくる?」


善子「無視するなー!」


曜「お邪魔するであります!」


善子「かくなる上は空間転移を……」


果南「ほら善子!馬鹿なことしてないで行くよ」タッタカタッタカ


曜「果南ちゃんの家に向かってー全速前進ヨーソロー!」


善子「善子いうなー!」


タッタッタッ………



-----


-松浦家-


善子「もう無理……動けない……」グデー


果南「よく頑張りました はいっ松浦家秘伝の疲労回復スムージーだよ」トンッ


善子「ありがとう!」ゴクゴク…


曜「あっ!善子ちゃんそれは……」


善子「ブボァア!ゲッホゲッホ!なんなのこれ!不味すぎ!ゲッホゲッホ……それに臭っ!一体何が入ってるの!?」ビチャビチャビチャー


果南「善子もダメかー みんなその反応するからちょっとショックだよ。イカは疲労回復にいいんだから はいっお水」


善子「ゴクゴク……ぷはぁ!……頭おかしいんじゃないの!?あとヨハネ!」


曜「あはは…千歌ちゃんなんて初めて飲んだ時泡吹いて倒れたよ」


善子「ほぼ劇物じゃないの!」


果南「そーかなー?」ゴクゴク


善子「うわぁ…何度のラグナロクを乗り越えたらこんな化け物が育つの?……あー!もう下着までびちゃびちゃじゃないのよ……あっ臭っ!」


果南「ごめんごめん 善子なら飲めるかと思って……あ!そうだ!じゃあ洗濯してあげるからこれに着替えて」ポイッ


善子「どういう意味よ!あとヨハネ!…でなにこれ?ウェットスーツと水着?」


果南「曜もはいっ」ポイッ


曜「わっとっと!」


果南「洗濯終わるまで潜るよ!」


善子「え?」


曜「いいの!?やった!」


果南「今日はもうお客さんの予約もないみたいだし、リフレッシュも兼ねてね! ほら脱いだ脱いだ」スッポーン


善子「ちょっと!潜るって 海に!?」スッパダカー


曜「他に潜るものなんてある?」ヌギヌギハキハキ


善子「深淵!」ギランッ


曜「全裸だと全然キまってないよ…というかはやく着なよ…」ジトー


果南「おとーさーんクルーザー出してー!」タッタカタッタカ……


<オキャクサンカー?


<ウウン トモダチー



-----




-海上-



……



果南「酸素ボンベは使わないからそんなに深くは潜らないけど もし足がつったり なにか緊急事態が起きた場合はこのサインをしてね」


善子「だいぶ本格的ね」


曜「善子ちゃん初めて?」


善子「ヨハネよ そうね、ダイビングなんてやろうと思ったことすらないわ ネットで海の画像なんていくらでも見れるし」


曜「初めはそう言う人多いけど、終わったあとにはまた行きたいって思うから!」


果南「それと 絶対に私よりも深くに潜らない事 常に目線を送り合う事 は必ず守ってね」


果南パパ「あんま遠くに行くなよー」


果南 善子 曜「はーい」


果南「じゃあいくよ!」ザバーン!


曜「ヨーソロー!」ザバーン!


善子「ていっ!」ザバーン!


………………


-松浦家-


曜「いやー気持ちかったー 」フキフキ


果南「今日は絶好のダイビング日和だからね!」


<カナーン!センタクオワッタワヨー


果南「ありがとうお母さーん」タッタカ…




曜「で善子ちゃんはどうだった?」ヌギヌギハキハキ


善子「すっごく綺麗だった!内浦も捨てたもんじゃないわね!こんなに綺麗な海に今まで興味持たなかったなんてもったいないわ!お魚もいっぱいいたし!」キラキラ


果南「ふっふふ…堕天使が海に浄化されたのかな?はい 服と下着」ポイッ


曜「あっはっは!もう善子ちゃん普通の良い子になっちゃってるじゃん!はー!もうお腹痛い!やめてー!」バシンバシン


善子「はっ……ヨハネよ!…とにかく楽しかったわ…ありがとう。あとこの『内浦海中百景写真集』買うわ」


果南「まいどありー その30ページ目の写真私が撮ったんだよ」


曜「ひー…あー面白い…ふぅ… ね?言った通りでしょ?」


善子「ま…まぁね 機会があったらまた来るわ」ヌギヌギハキハキ


果南「またおまちしておりまーす じゃあ特訓の続きだね」


善子「え!?まだやるの!?」


果南「当たり前でしょ!次は学校まで自転車で坂道アタックして、そのあとはプールで遠泳だよ!」


善子「もう完全にトライアスロンじゃないのよ!」


果南「どうする?曜も参加する?」


曜「うーん悩んでてもしょうがないし 体動かせばなんか思いつくかも!」


善子「悩む?」


曜「じゃあ私着替えてくるから後でねー!」スタコラ…


善子「あっちょっと!」


果南「自転車レンタルのお店でまってるからー!」


<ヨーソロー!


-----


-レンタルサイクルショップ-


善子「で、いったい曜は何に悩んでるの?」


果南「歌詞だってさ」


善子「へー 曜にも苦手な事あったのね あれ?でも恋アクは曜作詞じゃなかった?」


果南「そうだね 曜はなんでも出来ちゃうから」


善子「天才初めての挫折ってやつ?なんかムカつく」


果南「ううん そんなのじゃなよ ……あのさ善子 なんで曜が制服が好きか知ってる?」


善子「ヨハネ!知らないわよそんなこと…」


果南「制服を着ると落ち着くんだって。曜はね、昔っからなんでも出来ちゃうから何にでもなれるけど 何にもなれないの」


善子「どういうこと?」


果南「多分曜はAqoursの中で1番 『自分』てやつが定まってないんだよ。だから制服を着て 今の私はコレ って決めて振る舞うの」


善子「確固たるアイデンティティがないってやつね」


果南「定まらない自分が嫌なんだよきっと…今回はソロ曲の作詞だから曜にとっては難しいんだと思う」


善子「ふーん…でも何にでもなれるって バトル漫画に出てくるコピー能力者みたいでカッコイイじゃない。私には絶対無理 ちょっと嫉妬しちゃう…」


果南「やっぱり善子ってたまにいい事言うよね」


善子「ヨ!ハ!ネ!」


果南「あ 曜来た 私自転車借りてくるね」スタコラ


……


曜「ごめんお待たせー!」


善子「げっ!何よその格好」


曜「何ってサイクルウェアだけど?これから自転車乗るんでしょ?」


<オジサーン ロード3ツレンタルオネガイシマース

<オー!カナンチャン 3ツネー イマダシテクルワー


善子「どんだけ本気なのよ!」


曜「ほらみてお尻が痛くならないようにパットが入ってたり 背中にポケットがついてて補給用のお菓子とか入るの!凄いでしょ!」エッヘン!


善子「へ…へー……」


果南「ほら行くよー」


曜「はーい」


善子「え?嘘でしょ?ロードバイク?これに乗るの?」


果南「普通の自転車じゃ味気ないでしょ?」


曜「大丈夫!慣れれば絶対楽しいから!」


善子「もうなんなのよコイツらー!」


-----


-坂道-


善子「ゼェ…ゼェ…ゼェ…何よこの坂…全然終わらないじゃない…ゼェ…ゼェ…」


シャー


曜「善子ちゃん大丈夫?もう果南ちゃんだいぶ先に行っちゃったよ」


善子「なんで…戻って…くるのよ」ゼェゼェ…


曜「途中でバテちゃったんじゃないかと思ってね そうだ!お菓子たべる? 」ゴソゴソ


善子「悪かったわね!私はあんたみたいになんでも出来るわけじゃないの!」


曜「ごめんそんなつもりは…」


善子「はぁ…ちょっと休憩……別に怒ってるわけじゃないわよ…ただ羨ましいの」


曜「…え?」


善子「ちょっと昔話をするわ。長くなるけどいい?」


曜「う…うん」


善子「私…何も無かったの。何をやっても失敗するし 皆が出来ることが私にはできなかった。普通怪獣なんて可愛いもんよ…私なんかダメダメ大魔王だった…」


曜「どこでそれを…」


善子「リリーからきいたわ。昔ね絵本で天使を見たの。自由に飛び回って人々を不思議な力で助けて感謝されてる 憧れたわ。それで実は私は天使で、今はただ下界で修行をしてるだけ。いつか羽が生えて飛んでいけると思い込んでたの」


曜「うん…花丸ちゃんに聞いたことあるよ」


善子「ずら丸め…! でもね 現実は非情だった…いつまで経っても私はずーっとグズのまま 『なんでなにもできないの?』『私はなんのために産まれてきたの?』って 子供ながら悩みすぎてろくに眠れやしなかった。そして思ったの。天使は天使でも私は、天界を追放された『堕天使ヨハネ』身に降りかかる不幸は全部天罰で私は神様に嫌われてるから世の中がこんなに生き辛いんだって」


曜「善子ちゃん…」


善子「ヨハネが産まれてからは生きるのが少し楽になったわ。 上手くいかない事 不幸な事がおきたら全部コイツのせいにして なんにも無い自分から逃げる事が出来た。 ヨハネが私を守ってくれたから」


曜「……」


善子「それも中学までの話。高校に入学してからはこのままじゃダメだって、みんなと同じになろうと何度もヨハネを拒絶しようとて…失敗してた。 そんな時Aqoursに誘われて、千歌に『そのままでいい』って言われてすごく嬉しかったの。初めてヨハネを含めた私を認めてくれたから。私はヨハネで、ヨハネは私なんだって気づかせてくれたから」


曜「うん 善子ちゃんは善子ちゃんだよ」


善子「はぁ…その言葉そのままあんたに返すわ」


曜「え!?私は善子ちゃんじゃないよ…」


善子「ちっがーう!曜は曜なんだから何かにならなくてもいいって事を言ってるの!私にはヨハネしかすがるものが無かっただけ。羨ましいわよ…本当に…」


曜「……!」


善子「わかった?わかったならさっさと行って!果南まで降りてきちゃうでしょ!」


曜「う…うん!ありがとう善子ちゃん!ごめんね心配かけて!」シャー


曜(そうだよね 私は私…なんでこんなことずーっと悩んでたんだろ…本当 バカみたいに…)シャー


……


善子「あぁ… 一つ言い忘れてたわ…」スゥゥゥウウ…


善子「ヨ!!ハ!!ネー!!!!!!!!!」


<ウルセーゾクソガイィ!!


善子「ひぃ!ごめんなさーい!」



--------


-千歌の部屋-


千歌「……『普通怪獣ちかちーのテーマ』とかどうかな!?」カリカリカリ


奴がやってくる!みんな逃げろ!普通になっちゃうぞ!

ガオー!ピー!ドカーン!

お前も普通にしてやろーかー!


千歌「………梨子ちゃんに怒られるな…」ケシゴムゴシゴシ


美渡「千歌ーちょっときてー!」


千歌「なにー!?今忙しいんだけどー」


美渡「いいからはやくきて!」


千歌「もう!美渡姉は人使い荒いんだから…」




-----


-十千万旅館玄関前-


千歌「なにどうしたの?」


美渡「いやお母さんがね…」


千歌「うわぁ!なにこれ!?しいたけのお家めちゃくちゃじゃん!」


しいたけ「くーん…」


千歌ママ「いやーごめんごめん」テヘペロ


志満「だからやめた方がいいっていったのに…」


美渡「お母さんはペーパーなんだから勝手に軽トラなんか乗らないでよ」


千歌ママ「だってバス逃しちゃって…沼津まで買い物行きたかったんだもん…」


志満「もう 買い物は私が行ってくるから お母さんと千歌はしいたけのお家なおしてあげるのよ?」


千歌「えー!なんで私なの!?美渡姉はー?」


美渡「これから会社だよ!」


千歌「私はいそがしいのー!」


美渡「嘘つけ!部屋でノートとにらめっこしてるだけだろ?」


千歌「勝手に部屋覗かないでよ!あ!じゃあお父さんは?」


志満「仕込み中なんだからお仕事の邪魔しないのっ」


千歌ママ「まぁまぁ そんなこと言わずに親子水入らずの時間よ?」


千歌「お母さんが壊したんじゃん!お母さん1人でやってよ!」


しいたけ「わん!」


千歌ママ「ほらしいたけも千歌にやって欲しいって言ってるわよ?」


千歌「もう!あとでお小遣いちょうだいよ!」


千歌ママ「はいはい」


…………



トントンッ


千歌「お母さんそこ持ってて」


千歌ママ「はーい…ねぇ千歌 スクールアイドルは楽しい?」


千歌「うん…楽しいよ。みんなといると、またまだ小さい光かもしれないけど輝けてるって感じる…」トントンッ


千歌ママ「お母さんね 千歌がライブで『悔しい』って言った時感動しちゃったの。娘の成長を感じたわ」


千歌「私だっていつまでも昔のままじゃないもん…お母さん次こっちね…」トントンッ


千歌ママ「はいはい…よいしょっと…また歌詞考えてるの?」


千歌「うん…今度は鞠莉ちゃんの提案でソロ曲を作ってるの」トントンッ


千歌ママ「ふーんソロ曲ねー…じゃあまた新しい娘の姿を見れるって事ね!」


千歌「…1人ってだけで衣装は曜ちゃんだし作曲は梨子ちゃんだしいつもとそんなに変わらないよ」トントンッ


千歌ママ「ううん。千歌が1人で歌うなんて初めてじゃない?ファンからしたら千歌だけの曲なんて大喜びよ!」


千歌「ファン?」トントンッ


千歌ママ「そうよ!お母さんはAqoursのファンでアイドル高海千歌の大大大ファンなんだから 当たり前でしょ?」


千歌「やめてよ恥ずかしいなー…」トントンッ


みーたーことーないゆーめのーきどーう♪おいかーけてー♪

千歌ママ「あっ志満から電話だ」


ゴンッ!!


千歌「痛っぁああああ!!……ちょっとお母さん!なんで着信音Aqoursの曲にしてるの!?」スリスリ…


千歌ママ「言ったでしょ?ファンだって。 それに美渡からかかってきた時はミラチケだしお父さんの時は恋アクで千歌からの時は君ここよ? はーいもしもしお母さんでーす…」


千歌「曲の略称まで…もしかしてこれ善子ちゃんが言ってたガチ勢って奴?…」


千歌ママ「そーそー!ゲームセンターの横の!うん!そう全員分全種類3ずつお願いね!あー千歌のは多めにね!渡しておいたお母さんのクレジットカード使っていいからー!じゃーねー」ピッ


千歌「いったい沼津まで何を買いに行こうとしてたの?」


千歌ママ「志満が帰ってくるまでのお楽しみよっ。じゃああとは表札直すだけだし お母さん疲れたからちょっと休憩ね!おやつ食べましょ。東京で買ってきた限定プリンの豪華版あるわよ〜 ほらしいたけもおいで しいたけには高級わんちゃんクッキーあげるから」


しいたけ「わん!」タッタッタッタ…


千歌「いいの?やったー!!」トテトテトテ…



-十千万旅館客間-


千歌「う〜ん…うまい!さすが限定!」パクパク


しいたけ「わん!」モグモグ


千歌ママ「美渡に見つからないようにわざわざ通常版をダミーにして千歌用の豪華版は隠しておいてあげたのよ?」


千歌「さすがお母さんわかってるー!美渡姉ったらすぐ私のまで食べちゃうんだから!っていうか通常版もあったの!?…知らなかった…」


千歌ママ「本当に美渡ったら油断も隙もないわ…でも今回は千歌の勝ちだね。これは千歌だけのプリン!」


千歌「あーうん…そう…だね………ご馳走様」


千歌ママ「あれ?まだ半分以上残ってるけどもういいの?」


千歌「いいの!あとは美渡姉と志満姉にあげるから」


千歌ママ「もー!あんたは本当にいい子だね!」グシグシ


千歌「やめてよお母さん!髪ぐちゃぐちゃになるじゃん!私もう高二だよ!?子供扱いしないで!」


千歌ママ「なに言ってるの?志満も美渡も千歌も未来永劫、私とお父さんの子供よ?」ウリウリ


千歌「そーだけどさー…」


千歌ママ「でもね、親は子供より先に死んじゃうの。だから今のうちに…もっともーっと夢に向かって全力で走って、輝いてる千歌をお母さんに見せて。冥土のお土産にするから ふふっ」


千歌「お母さん…やめてよ…そんな…」ジワッ


千歌ママ「もー泣き虫だけはずっとなおらないわね 。心配しなくても千歌達がしわくちゃのおばぁちゃんになるまでは死んでなんかやるもんですか」ヨシヨシ


千歌「泣いてない!」グシグシ


千歌ママ「じゃあお母さんしいたけの表札なおしちゃうから 千歌は作詞頑張ってね 楽しみにしてるから」トテトテ…


千歌「うん……ありがとうお母さん…」


-----


-千歌の部屋-


千歌(今のままじゃ足りない…もっと輝かないと…新しい輝きを見つけないと…お母さんが、皆が応援してくれてる……)カリカリカリカリ……


ブロロロロ


<ワン!ワン!


千歌「あっ志満姉帰ってきた!何買ってきたんだろ」タッタカ……


<シマネーオカエリー!


-----


-十千万旅館広間-


千歌「……な……なに……これ……?」


千歌ママ「何ってAqoursのグッズよ!この前沼津にスクールアイドルショップができたの知らないの?」


志満「もうお母さんカードにでっかく名前書くのやめてよ!店員さんに2度見されたじゃない 私がお母さん似じゃなくてよかったわ…」


千歌ママ「体は小さくても気持ちはでっかくね!お母さん学生時代は手乗りタイガーとか呼ばれてたんだから!」


千歌「私達のグッズ……」ワナワナワナ……


千歌ママ「あなた達のおかげでできたようなお店だからAqoursは超プッシュされてるのよ?ちゃんと飾る用と使う用と保存用もあるわよ!!」シャキンッ!


志満「こんなに沢山もって並ぶの凄い恥ずかしかったんだからね〜」


千歌「皆の缶バッチにうちわ…Tシャツ…うわブロマイドまである…」ワナワナワナ…


千歌ママ「あれ?…ごめんね千歌…嫌だった?…」


千歌「そんな訳ないじゃん!そんな訳ないじゃん!……嬉しいよ……嬉しいに決まってんじゃん!……」シュタタタッ!


志満「あ ちょっと千歌ちゃんどこ行くの!?」


<ランニングー!!


千歌ママ「もう…恥ずかしがり屋さんね…あっ!しいたけの首輪にも千歌の缶バッチつけちゃお」パチッ


しいたけ「へっへっへっ……わん!」


……


-----


-海岸沿い-



千歌(本当にすごいや…これからどうなっちゃうの私たち…もっともっとAqours皆で輝ける未来が待ってるのかもしれない…立ち止まっちゃダメ!走り続けなきゃ!)




千歌「はぁ…はぁ…随分遠くまで来ちゃった…お腹すいた…帰ろ」


ブロロロロ……

千歌パパ「おう 千歌!どうしたこんな所で?」


千歌「お父さん!?ちょっとランニングしてて 今帰るところだよ。お父さんこそどうしたの?」


千歌パパ「いやー発注ミスっちゃって志満が帰ってきてからちょっと買い出しにいってたんだよ 家まで乗るか?」


千歌「うん!」ガチャッバタンッ


千歌パパ「えらく機嫌いいじゃねぇか?小遣いでも貰ったのか?」


千歌「えへへー 内緒ー」




ブロロロロ……



-----


-十千万旅館居住部屋-




美渡「ただいまー」ドンッ!


志満「遅かったわね。あれ?美渡ちゃん何その荷物」


美渡「帰りに買い物しててねー見てこれ!沼津にスクールアイドルショップなんかできてたんだよ!」ジャラッ


志満「あっ……」


美渡「え……?まさか……」


ガラガラガラ!


千歌ママ「まだまだ甘いわね美渡!お母さんに勝とうなんて百年はやいわ!」カンゼンソウビー


美渡「やっちまったー…先に言えよこの親バカめぇ……」グデー


千歌ママ「そんな美渡は姉バカね!」ペンライトフリフリ…


美渡「うるさい!どうすんのこれ!返品するにももうお店閉まっちゃってるじゃん!」


千歌ママ「返品なんてしないわよ!任せてお母さんに考えがあるから!」


…………


-十千万旅館玄関-


ブロロロロ


千歌「ただいまー ってわぁあああああ!!?!」


《ようこそ!Aqoursリーダー高海千歌の実家 『十千万旅館』へ!!》


千歌パパ「なんだこの横断幕…千歌の写真まで大量に貼ってある…うわ下駄箱まで千歌だらけだ……」


千歌「もー!どうせお母さんでしょー!やめてよ恥ずかしいなー!!!!」ハガシハガシ


千歌ママ「あ おかえりー」カンゼンソウビー


千歌パパ「何してんだお前…」


千歌ママ「千歌グッズよ!」ウチワフリフリ


千歌パパ「やめろよ恥ずかしい」


千歌「そうだよ!お客さんに見られたらどうすんの!」


千歌ママ「そーゆーあなたもっ」ピッポッパッ


誘っちゃうんだ うぉうっうぉ♪アクアリウムで♪

誘っちゃうんだ うぉうっうぉ♪恋になりたい♪

ファンタスティック!♪あーそびましょっ♪

デッデン♪テッテッテッテレッテレン♪


千歌パパ「…………仕込みしてくる」


千歌「お父さん…携帯なってるよ?…」ジトー


千歌ママ「うふふっ夫婦揃って親バカね」


千歌「もう!私お風呂入ってくるから!これは剥がしといてよ!」ダダダダ…


千歌ママ「えー…いい考えだと思ったのにー…じゃあご近所さんに配ろうかしら…」


千歌パパ「おい千歌ー!」


千歌「もー!なにー!?」


千歌パパ「…もう途中でやめんなよ?」


千歌「…うん…大丈夫!頼まれても絶対やめないから!」タッタッタッタッ……


千歌パパ「…」ジワッ


千歌ママ「あら?娘の成長に感動してるの?」ニヤニヤ


千歌パパ「うるせぇ!」グシグシ


千歌ママ「泣き虫はあなた譲りね」ヨシヨシ


千歌パパ「なぁ母さん…俺の分は?」


千歌ママ「あるに決まってるでしょ」ジャキン!



-----


-次の日-部室-


ガラガラガラ


果南「よーし!今日も特訓だよーってあれ?善子は?」


千歌「全身筋肉痛でベットから起き上がれないってさ……っていうか果南ちゃんやりすぎだよ!善子ちゃん死んじゃうよ!?」


果南「ごめんごめん 善子って意外と根性あるから調子乗っちゃって……」


花丸「善子ちゃん…成仏するずら…」ナムナム…


ガラガラガラ


曜「おはヨーソロー!」


ルビィ「えっと…えっと…おはようございまルビィ!」


千歌「ルビィちゃん…つければいいってもんじゃないと思うよ?」


ルビィ「うゆゅ…」


ダイヤ「うちの妹に何か文句でも…?」ギロリ


千歌「いいえ!ありません!とっても可愛いと思います!」


ダイヤ「よろしい。皆さんごきげんよう ただいま鞠莉さんと梨子さんから作曲で少し遅れるという連絡を頂きました」


果南「頑張ってるね2人とも」


花丸「皆の曲楽しみずら〜」


ルビィ「そうだね花丸ちゃん!」


ダイヤ「では2人がくるまで少し整理をしましょう」


千歌 曜 花丸 ルビィ 果南「はーい!」


ダイヤ「まず曲が完成してるのは 私、ルビィ、鞠莉さん、善子さん。現在制作中が花丸さん。これはおそらくもう出来上がるでしょう。アレンジが未完成なのは果南さん。ですが鞠莉さんからあとミキシングと歌撮りで完成とのことです。そして歌詞未提出が曜さん、千歌さんですわ」


果南「ミキシング?」


ダイヤ「簡単にいうと音量調整みたいなものですわ」


果南「へー。じゃあもう千歌と曜の曲ができれば全員分完成だね!でも歌詞ができてないとどうしようもないか…」


曜「ふっふっふ…甘い!私は出来たよ!」ジジャーン


千歌「な…なんだってー!!!!もう私自信なくしちゃう……と言うとでも思ったかー!!!!」ジャジャーン


曜「おぉ!千歌ちゃん!これでみんな歌詞は揃ったね!」


果南「ん…あれ?ちょっと待って…鞠莉、ダイヤ、私、千歌、曜、善子、花丸、ルビィ……」


全員「梨子ちゃん!!!!」


ガラガラガラ


鞠莉「Hello!everyone!花丸の曲殆ど完成したわよーそれに果南の曲もアレンジ終了〜」


花丸「ずら〜」パチパチパチ


果南「お疲れ様!」


梨子「おはようみんな」


千歌「りーこーちゃんっ……」ニッコリ


梨子「どっ…どうしたの千歌ちゃん?」


千歌「ねぇりこちゃーん…歌詞は…できた?」


梨子「…はっ!……」(ヤバい曲作りに夢中になりすぎて自分の曲の歌詞のこと完全に忘れてた…)


千歌「ねぇ…梨子ちゃんってばぁ……」ニコニコ…


梨子「ち…千歌ちゃんこそ出来てるの?この前見た時はほとんど進んで……」


千歌「これを見よ!」ジャジャーン


梨子「なっ……!じゃあ…曜ちゃ」


曜「できたよ?」ジャジャーン


千歌「さぁ…観念して……」ワキワキ…


梨子「ごめんなさーい!!」シュタタタッ


曜「あっ逃げた!」


千歌「いけ!善子ちゃん!……あー!今日はいないんだった!まてー!」ダダダダダ


曜「あはは!まてまてー!」シュタタタ


花丸「梨子ちゃんはやく まるの曲きかせるずらー」トテトテ


ルビィ「あ 待って花丸ちゃん!」ピギピギ


ダイヤ「はぁ…本当に落ち着きのない人達ですわ…」


鞠莉「youngっていいわね〜」


果南「私達とひとつふたつしか変わらないよ…」




梨子「曲作りでしばらく練習できなかった事が…こんな所で裏目に出るだなんて…」ハァハァ…


曜「黒澤長官!逃走犯確保したであります!」ケイレイ!


ダイヤ「だれが長官ですか!だれが!」


果南「まさか本当に忘れてたの?」


梨子「…はい…皆の曲作りで夢中になってて…とにかく…千歌ちゃんと曜ちゃんの歌詞が出来たならはやく曲作りに取り掛からないと 私の曲なんて皆の曲が出来てからで大丈夫だから…それに花丸ちゃんと果南ちゃんの歌レコもこれから…やらない…と…」ハァハァ…


鞠莉「花丸の曲は小原家の音楽担当総動員でオケ撮りにあたってるわ。2人のレコーディングは私がやるから梨子は少し休んだ方がいいんじゃない?」


曜「ちょっと梨子ちゃん大丈夫?」


梨子「うん…いきなり走ってちょっと疲れただけだから…」ハァハァ…


千歌「まさか梨子ちゃん……ねぇルビィちゃん化粧落とし持ってる?」


ルビィ「う…うん…」ゴソゴソ


梨子「あっちょっとやめて千歌ちゃん!」ゴシゴシ


花丸「梨子ちゃんそのくま…またほとんど寝てないずらか…?」


千歌「やっぱり…梨子ちゃん頑張りすぎだよ」


鞠莉「梨子…そうよね 普通あんなペースで曲なんかできるわけないわ…」


梨子「大丈夫よ…絶対全員分完成させて 最高のライブにするんだから…心配…しな…いで…」フラッ


ダイヤ「梨子さん!」


果南「梨子!!」ガシッ!


梨子「はぁ…はぁ…」グッタリ…


果南「ファンデーションのせいでわからなかったけど 梨子の顔色相当悪いよ…!」


ダイヤ「鞠莉さん!すぐに救急車を!残りの皆さんは机を片付けて担架を置けるスペースを作ってください!!」


鞠莉「梨子…」


曜「梨子ちゃん…」


ルビィ「…」ジワッ


花丸「あ…あ…」ワタワタ


千歌「ばか!梨子ちゃんのばか!」ボロボロ


果南「ほら!みんなはやく!」


ダイヤ「急いで!!!!!」バンッ!!!!


鞠莉「…!」

prrr


ガタガタガタ…


ピーポーピーポー



-----


-病室-


梨子(ここは…病院?…あぁ皆の前で倒れちゃったんだ…かっこわるいなぁ…なんか最近こんなのばっかりね…)ムクリッ


梨子「点滴までついてる…ほんとかっこわるい…」グスッ


ウィーン


「あら?気がついたのね?」


梨子(あれ…?この人どこかで…目が霞んでよく見えない…)ゴシゴシ


「睡眠不足と栄養失調。それに過労ね 何してるのか知らないけど 高校生が頑張りすぎよ」


梨子「す…すみません…」ゴシゴシ


「桜内梨子ちゃんね。あなたの担当になった特別研修医の西木野よ 2、3日養生すれば退院できると思うからそれまでよろしく 」


梨子(赤い癖毛にこのスタイル…それに西木野って…ダイヤさんの家で何回も見た…間違いない……)「…真姫さん?」


真姫「ヴェエ…!?なんで下の名前知ってるのよ…まさか…」


梨子「…μ'sの西木野真姫さんですよね どうして…」


真姫「はぁ…そうよ。もう5年も前の話だけどね…今はパ…父の意向で大学の夏休み中に特別研修医として色んな病院で働かせてもらってるわ」


梨子「やっぱり…」


真姫「ほんとすごいわねラブライブって こんな所でもμ'sを知ってる人がいるだなんて」


梨子「まさかお会い出来るとは…光栄です」


真姫「もしかしてあなたもスクールアイドルを?」


梨子「はい…それに同じ作曲担当なんです」


真姫「あら?よく知ってるわね。なるほど だいたいわかったわ」


梨子「?」


真姫「どうせ 皆のためにって頑張りすぎて自分のことそっちのけだったんでしょ?」


梨子「………はい」


真姫「やっぱりね うちのリーダーもそんな事あったわ… いいこと!?」ズイッ


梨子「は…はい!?」


真姫「これは医者からじゃなくてスクールアイドルの先輩からの言葉としてうけとって。作曲『担当』って事はグループよね?グループは1人でもかけたらダメなの」


梨子「でも私無しでライブをやった事は1度…」


真姫「体の問題じゃなく 心の問題よ。たとえそこにメンバーがいてもいなくても、全員の心が繋がってないと 気持ちが同じ方向に向いてないと、良いものは生まれないの。わかる?」


梨子「はい…!わかります…とても…あの時は確かに心は繋がっていた…」ジワッ


真姫「あなた1人で突っ走って倒れちゃったら元も子もないでしょ?グループでやるなら 足並みは揃えなさいよ」


梨子「はい…ありがとうございます!」ボロボロ


真姫「ヴぇ!?泣くほどのこと!?」


梨子「すみません…すみません」グシグシ


ウィーン

ドタドタ!

千歌「梨子ちゃん!」ハグゥ!


梨子「千歌ちゃん!?」


千歌「ばかぁ!ばか梨子!ばかばか!」ポスポス


梨子「ごめんね千歌ちゃん…私勝手に1人で…本当にばか梨子よね…」


千歌「もう次やったら絶対許さないからね!」グスッ


梨子「反省しています……」


鞠莉「梨子がばかなら私は大ばかマリーよ。最近ずっと一緒に居たのに全然気がつけなかった…ごめんね梨子」


梨子「鞠莉ちゃんも来てくれたのね…それは私が心配かけないようにわざわざお化粧までしてたから…」


鞠莉「…みんなも来てるわよ」


ウィーン


果南「ほら着替え持ってきたよ」


曜「変な病気とかじゃなくて安心したよ…」


花丸「梨子ちゃんの好きそうな本いっぱい持ってきたずら!」ガラガラガラ


ダイヤ「それに皆さんからのお見舞いも持ってきましたわ」


ルビィ「梨子ちゃんが倒れた時、部活で学校に居た皆があれもこれもってすごい量になっちゃったよ…」


善子「今すぐ最大回復魔法をかけるわ…!」


梨子「善子ちゃんまで…ごめんね皆、心配かけて…」


花丸「んー…ずらっ!」ツン


善子「ひゃぁああ!こらずら丸!筋肉痛治ってないんだからやめなさいよ!」ペタンッ


真姫「あなた達 ここは個室だからまだいいけど一応病院よ?心配なのは分かるけどもう少しお静かに」クルッ


ドサッ!


ダイヤ ルビィ「あ…あ…あぁあ…」プルプル


果南「どうしたの2人とも?差し入れそんなに重いの?ん?あの人どこかで……」


曜「え…嘘でしょ…?」


千歌「………この先生…もしかして……」


真姫「この子達がメンバー?」


梨子「はい この9人でAqoursってグループ名で活動しています」


真姫「そっ。私達と同じ9人なのね うふふ」


曜「やっぱりμ'sの真姫ちゃん!?」


千歌「嘘でしょ!?すごい…奇跡だよ…」


鞠莉「Oh my God…」


果南「こんな事あるんだね…」


花丸「雑誌でみたことあるずら……」


ダイヤ ルビィ「ピギッ……」ワナワナワナ…


真姫「まぁ…そうなっちゃうわよね…」ポリポリ


善子「だれ?有名人?」


ダイヤ「知らないんですの!?μ'sの作曲担当にして抜群の歌唱力とスタイルを併せ持ちμ's6thシングルのMusicS.T.A.R.T!!では1年生初のセンターをつとめたあの西木野真姫を!?」


ルビィ「両親が病院を経営してて将来は大病院の院長先生になる予定なんだよ!あれから5年だからいまは…21歳!21歳で先生できるくらい頭もいいんだから!」


真姫「なにあの子達……それにまだ私は学生でバイトみたいなもんよ」クルクル


梨子「うふふっダイヤさんとルビィちゃんはμ'sの大ファンなんです」


ダイヤ「4月19日産まれのAB型 当時のスリーサイズは上から7はt」


真姫「やめてぇえええ!」


…………


梨子「すみません皆で騒いじゃって…」


真姫「いいのよ。お互い個性的な仲間を持って大変ね」


梨子「ふふっそうですね。ありがとうございますサインまで頂いちゃって。ダイヤさん達泣いて喜んでましたよ」


真姫「と…当然でしょ この真姫ちゃんのサインなんだから 超プレミア物よ?」クルクル


梨子「優しい人なんですね」ニコッ


真姫「あなたもスクールアイドルやってるならファンサービスは重要よ?」ズイッ


梨子「わっわかりました! 肝に銘じておきます!」


真姫「そんなにかしこまらなくてもいいわよ……もう点滴は大丈夫ね。後でご飯持ってくるからちゃんと食べてはやく寝るのよ?」


梨子「はい ありがとうございます」


真姫「じゃあ 後でね」


ウィーン



…………


-ナースセンター-


真姫(なんて言ってたかしら…Aqours?)ポチポチ


真姫「これね」ポチ


《ラブライブ通信》

今年で5周年になるラブライブ!

全国から応募が殺到!

このサイトでは各地で行われた地区予選注目のスクールアイドルを紹介!


注目度第1位『Aqours』

リーダー高海千歌率いる、静岡県沼津市内浦にある浦の星女学院高校のスクールアイドル。


3年生

黒澤ダイヤ…浦の星女学院の生徒会長を務める黒髪の麗人。綱元の名家で厳しく育てられ特技は琴と着付け。艶やかで流れるような踊りには目を見張るものがあり、表現力という点において他の追随を許さない。


松浦果南…Aqoursの振り付け担当。家業のダイビングショップで幼い頃より鍛えられた類まれなる体力と天性のリズム感を持つスポーツ少女。激しいダンスでも息一つ切らさず広いステージを縦横無尽に駆け回る姿は圧巻である。


小原鞠莉…リゾートホテルチェーンを展開するオハラグループ取締役のご令嬢。外国の血をひいたグラマラスなボディと圧倒的な歌唱力でAqoursのパフォーマンスの土台を支える存在。天真爛漫な笑顔からふと垣間見える大人の表情は彼女ならではの魅力。


2年生

高海千歌…Aqoursの発起人、リーダー。行動力はAqours随一。本人は『普通だ』と言っているがリーダーたるだけの器を持ち、他の人には無い輝きを秘めている。


渡辺曜…Aqoursの衣装担当。趣味でもあるコスプレを活かし、衣装を手がけるムードメーカー。どんな事でも器用にこなし、ライブでは楽曲毎に様々な1面を見せてくれる。


桜内梨子…Aqoursの作曲担当。ピアノコンクールで優勝するほどの腕前を持ち、プロの音楽家に勝るとも劣らない作曲センスでAqoursの楽曲の殆どを彼女が手がけている。


1年生

黒澤ルビィ…3年生黒澤ダイヤの妹。姉とは違い少し臆病な面もあるがスクールアイドルに対する思いは誰よりも強い。Aqoursのマスコットキャラクター的存在。


国木田花丸…いわゆる文学少女。元々引っ込み思案で体力では他のメンバーに劣るが、天女の様な癒しの歌声は聴いたものの心を天に還す。


津島善子…自称『堕天使ヨハネ』。元人気配信主でAqoursに加入する前から彼女を知るものは多く、Aqoursの火付け役と言っても過言ではない。ファンをリトルデーモンと呼称し、コアなファンも多い。」


以上9名のメンバーで構成されています。

地区予選では前例の無いミュージカル仕立ての演出で、会場を彼女達の世界に飲み込んでいました。

ですが、煽りによる観客のステージ接近 リーダー高海千歌の曲終了間際に会場から飛び出すという前代未聞のレギュレーション違反のため減点。今回は予選敗退となりましたが次回のラブライブでは優勝も有り得るだけのポテンシャルを秘めている今大注目のグループです。


地区予選の様子はこちら↓↓


ラブライブ静岡地区予選 浦の星女学院高校スクールアイドルAqours 『MIRAI TICKET』



真姫「ふーんべた褒めじゃない。お手並み拝見ね…」ポチッ


ヒカリになろう〜♪ミライを照らしたい〜♪

輝きは心から〜♪あふれ出すよ〜♪

……


真姫(いい曲ね…それにダンスも…あら、飛び出しちゃった…後先考えないのは誰かさんそっくりね…それがリーダーの器ってやつなのかしら?冗談じゃないわよふふふっ…)


ナース「…さん…西木野さん?」


真姫「ヴぅえ!?」ガチャン!


ナース「桜内さんのご飯できたわよ?もっていってあげて」


真姫「すっすみません!」タッタッタ


-----


-病室-


ウィーン


真姫「梨子ちゃんご飯できたわよ」


梨子(ここはこのコードで…うーんm7の方がいいかな?……あーもーピアノがないと全然形にできない…)


真姫「梨子ちゃん!」


梨子「…!?あっ西木野先生!?すみません気が付かなくて…」


真姫「やめてよ西木野先生だなんて。まだ学生だっていってるでしょ?はい ご飯よ」カチャ


梨子「ありがとうございます。真姫さん?」


真姫「よろしい。梨子ちゃんピアノ…弾きたいんでしょ?」


梨子「え!?あるんですか!?」


真姫「あるわけないでしょ?ここは病院よ?」


梨子「ですよね……」ズーン


真姫「でもちょっと待ってて いいものあるから」


ウィーン


梨子「いっちゃった……げっ…このおかずピーマンはいってる……」ヨケヨケ


……


ウィーン


真姫「おまたせ」トンッ


梨子「なんですかこれ?」


真姫「持ち運び用の薄型キーボードよ」クルクル


梨子「すごい!こんなのあるんだ 薄ーい!」


真姫「私も休憩中によく弾いてるの ここにイヤフォンをさせば音も聞こえるから」


梨子「ありがとうございます!じゃあさっそく…」


真姫「まだよ!ご飯全部食べたら貸してあげる。もうピーマンだけ器用に残して…こんなの花陽が見たら目を血走らせて怒るわよ?」


梨子「わ…わかりました…!」パクパク


真姫「ふふっ よほど大切な曲を作ってるのね」


梨子「うっぷ…苦い………今次のライブでやる皆のソロ曲を作ってるんです」


真姫「へーソロね 9曲も作るなんてかなり大変でしょ?私も経験あるから分かるわ。それでも倒れるまで頑張るのは褒められないわよ?」


梨子「すみません……でも…皆が作ってくれる歌詞から聴こえるんです。それぞれの思いがメロディになって…それを曲として形にするのが私の役目だから…」


真姫「歌詞からメロディ…なるほど、これじゃプロも形無しよ。天才ってやつね」


梨子「てっ天才だなんてそんな……μ'sの曲を作ってきた真姫さんに比べたら……」


真姫「そんなことないわ。私は歌詞から感じた事をどういう音にしたら伝わるか考えて、試行錯誤して曲を作ってきた。あなたみたいに歌詞からメロディが聴こえるだなんて…天性の作曲家か音の女神の生まれ変わりかなにかよ」デコチョンッ


梨子「そんな…照れちゃいます…」スリスリ…


真姫「ちょっと隣いい?」ストンッ


梨子(あ…いい匂い…)


真姫「はいっイヤフォン付けて。あんまり大きい声は出せないけど…」


梨子「あっはい!」キュッ


真姫「ヒカリになろ〜♪ミライを照らしたい〜♪輝きは心から〜♪あふれ出すよ〜♪」ポロロン♪


梨子「凄い…」


真姫「どう?あってる?」


梨子「かっ完璧です…!っていうか私達の曲…聴いてくれたんですか?」


真姫「うふふっ とってもいい曲だったわ。ひねくれ者の私には、こんなに気持ちがダイレクトに伝わる曲作れないわよ」


梨子「あっありがとうございます…にしても真姫さんさっきから褒めすぎですよ…」テレテレ…


真姫「ねぇ もっとあなたの作った曲を聴かせて!私Aqoursのファンになっちゃった!」ニコッ


梨子「そっそんな!あのμ'sの真姫さんが!?恐れ多すぎです!」ブンブンブン


真姫「あら?肝に銘じたんじゃなかったの?ファンサービスは重要って言ったでしょ?」


梨子「わ…わかりました…じゃあ…Aqoursの最初の曲から……」ポチポチ


………………



梨子「あと今作ってる皆のソロ曲は鞠莉ちゃんがデータ持ってて」


真姫「あら残念。今度機会があった聴かせてね」


梨子「もちろんです!皆の個性がバッチリでてて凄いんですから!」


真姫「作ったのはあなたでしょ?」


梨子「私は曲にしてるだけですよ…凄いのは皆です」


真姫「ほんと メンバーのこと大好きなのね」


梨子「はい…皆が私に勇気をくれたから…伝えきれないほど感謝してます。だからこれはせめてものお返しなんです…皆が歌詞に込めた思いを歌にして、曲にしてずっとずっと残るものにしてあげたいんです。これは私の夢でもあるんですけどね……」


真姫「夢?」


梨子「昔ピアノの先生に言われたことがあるんです。『思いは歌にするものです。そうすればどんなに時間が経とうとも、どれだけ離れていようとも思いは届くはずです』って。それから私も作曲を勉強して、曲を作るようになったんです」


真姫「素晴らしい先生ね」


梨子「はい!自慢の先生です だからみんなの思いを歌にして、残したいんです」


真姫「なるほどね…で あなたのソロは?」


梨子「う…」ピタッ


真姫「やっぱりね。私もそうだったわ」


梨子「そうなんですか!?」


真姫「自分の曲ってなると難しいのよね…私の場合歌詞で迷走した挙句なんか凄い感じになっちゃって…まぁ気に入ってはいるんだけどね」


梨子「はい…皆は皆らしい歌詞を書いてきてくれるから私も私らしい歌詞を書かないとって思うんですけどなかなか…」(真姫さんのソロ曲あとで調べよう…)


真姫「あなたらしさね……じゃあさっき話した皆への思いを歌詞にしてみたらどうかしら?」


梨子「感謝を歌詞に…」


真姫「それをメロディにのせて歌えばどんなに恥ずかしい言葉でも伝えられる。これは作曲担当の特権よ?」


梨子「なるほど…」


真姫「それに、ピアニストが自分らしさを表現したいなら歌詞ではなくて音でねっ」ウィンク


梨子「…!」


<ニシキノサーン! キュウカン ハイリマシタ!ヘルプオネガイシマース!


真姫「大変!いかなくちゃ!」ハクイヴァサァ


梨子「色々とありがとうございました!」


真姫「こちらこそ とっても楽しかったわ。また来るわね」ニコッ




ウィーン タッタッタッ…


梨子「…皆への感謝を…歌に…紙とペンあったはず」ゴソゴソ




-----


-次の日-部室-



果南 花丸「つ…疲れた…」グデー


鞠莉「珍しいじゃない 果南が根をあげるなんて」


果南「ソロのレコーディングってこんなに大変なんだね…」


花丸「でも出来上がってく実感がいつもより感じれて楽しかったずら」


千歌「はやく聴かせてー!」バンバンッ!


曜「待って千歌ちゃん 梨子ちゃんにもきかせてあげようよ。つくったのは梨子ちゃんだし、お見舞いも兼ねてね!」


鞠莉「そうね 昨日は梨子も気がついたばかりだったからあんまり面会時間も貰えなかったし…まぁ私達が騒いだせいもあるけど…」


ダイヤ「病院に行くんですのね!?」キラキラキラ


ルビィ「大変!おめかししなきゃ!」ワタワタ


花丸「目的がμ'sの人に会う事に変わってるずら…」


千歌「そうだよ2人とも!あくまで梨子ちゃんのお見舞いがメインだよ!」バッチリメイク!


善子「前から思ってたけど 千歌ってお化粧下手くそよね」


曜「千歌ちゃん…いつの間に…」ジトー


千歌「普段しないしライブの時は梨子ちゃんか曜ちゃんにやってもらってるからね!」エッヘン


果南「自信持って言うような事じゃないよ千歌…」


鞠莉「そういう果南だって、いつも私かダイヤがやってあげてるんだから少しは練習するよーに!」


果南「だって海入ったら落ちちゃうでしょー意味ないんだもん!」


曜「ふっふっふ…シンクロとかでも使う濡れても落ちない化粧品あるよ!」シャキン!


果南「へー そんなのあるんだ」


ダイヤ「貴方本当に女子高生ですの!?と…とにかく!はやく病院へ向かいますわよ!」スタコラ


ルビィ「うゆ!」スタコラ


鞠莉「Hey!黒澤Sisters!stop!その大量のCDはなに?」


ダイヤ「ギクっ…いや…CDにサインを…」


ルビィ「うゆゆゆゆ……」


千歌「うわすごい!全部μ'sのCDだ!今プレミアついてるやつまであるじゃん!」


ルビィ「もちろん初限だよ!」


千歌「いいなー!」


善子「ちょっと!μ'sかなんだか知らないけど、今は病院の先生なんでしょ?仕事の邪魔したら迷惑よ……それにサインなら昨日貰ったでしょ?」


ダイヤ「はい…まったく……その通りですわね…ごめんなさい……」


果南「ま…まさかあのダイヤが…」


花丸「いつも怒られる側の善子ちゃんに……」


曜「諭されてる……」


千歌「ある意味奇跡だよ……」


善子「ヨハネ!!!千歌!あんたもその歌舞伎みたいなメイクさっさと落としなさいよ!病人の心臓に悪いわ!何人殺す気なの!?」


千歌「歌舞伎?えっとたしか…よ……いよぉおお!ぽんぽんぽん!ってやつ?」ヨリメ


鞠莉「あっはははは!やめてちかっち!はっはっは!あー!JapaneseKABUKI!?あ゛ー!」バシンバシン!


曜「凄い!千歌ちゃん似てる似てる!あっはっは!ひー!!」バシンバシン!


果南「もうこいつらも病院でみてもらった方がいいかもしれない……」


花丸「果南ちゃん…なんとかにつける薬はないずらよ」


果南「花丸ってたまにえげつない毒吐くよね…」


善子「ねぇちょっと!もしかして私もその中にはいってるんじゃないでしょうね!?」


花丸「……」


果南「……」


善子「せめて何か言いなさいよ!!!」



-----


-病室-


ウィーン ゾロゾロ…


千歌「梨子ちゃん 体調はどう?」


梨子「あっ みんな!今日も来てくれたのね ありがとう。明日には退院していいって今朝先生が言ってたから もう体は平気よ」


曜「よかったー…」


ダイヤ ルビィ「はぁ……」ドヨーン


果南「μ'sの人いなくて露骨にガッカリしてる…」


善子「リリーの心配が先でしょ!?」


梨子「いいのよ善子ちゃん。憧れの人に会えるチャンスなんてそうそうないんだから。それにそろそろ検温の時間だし…」


ウィーン


真姫「あら?今日も勢揃いなのね。梨子ちゃん検温よ 耳出して」


梨子「はい」ピー


真姫「うんOK平熱ね。皆は今日もお見舞い?」カキカキ


ダイヤ「そそそそそそそそそうなんです」ガチゴチ


ルビィ「ああああああとできあがったきょ曲も一緒にききき聴こうとおもってまます」ビギギギギ


真姫「あなた達が黒澤姉妹ね あんまり似てないけど瞳の色は一緒なのね」ズイッ


ダイヤ ルビィ「ピ!……」


真姫「黒髪の方がダイヤちゃんで私と同じ髪色なのがルビィちゃん!」


ダイヤ「ダイヤ…ちゃん…」キラキラキラ


ルビィ「真姫ちゃんと…同じ…」キラキラキラ


千歌「どうして2人の名前を…あ サインの時に!あれ?名前かいてもらったっけ?」


真姫「そしてあなたがリーダーの千歌ちゃんで隣にいる金髪の子が鞠莉ちゃんね」


鞠莉「WOW!」


真姫「で ポニーテールの子が果南ちゃんで帽子かぶってるのが曜ちゃん」


曜「え?え?なんで?」


真姫「1番ちっちゃいのが花丸ちゃんでお団子ついてるのが堕天使善子ちゃん」


善子「ヨハネ!混ざってるわよ!」


果南「梨子はともかくなんで私たちの名前を?」


真姫「あなた達の曲を聴いてファンになっちゃったの。ファンならメンバーの名前くらい知ってて当然でしょ?」


千歌「ファン!?」


梨子「私も初めて聞いた時ビックリしたよ…」


ダイヤ「みゅμ'sの…西木野真姫が…私達のふふふふファン!?……ありえない…ありえないですわ!これは夢!?そう夢以外有り得ません!果南さん私のことを思いきりつねってください!」


果南「ちょっとダイヤうるさい 病院だって言ってるでしょ」ギュー!


ダイヤ「ピギャァ!いだだだ痛い!夢じゃない!これは現実!?いだだだ離して!ちょっと果南さん!どんな握力してるんですの!?もうわかりましたから!痛い!痛いですわ!」


ルビィ「お父さん お母さん ルビィを産んでくれてありがとう…ルビィは今…幸せです…」ボロボロ


曜「ルビィちゃんそれ結婚式とかのやつだから……」


真姫「うふふっ どれもとってもいい曲だったわ。でも千歌ちゃん」ズイッ


千歌「は…はい…」


真姫「会場から飛び出しちゃうだなんて ダ メ ヨ」デコチョン


ダイヤ ルビィ「羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい……」ブツブツブツ


千歌「な…なんでそれを……」スリスリ…


鞠莉「ラブライブの地区大会なんだから 映像に残ってるのは当たり前でしょ? コメントなんて大炎上して火消しに小原家総動員だったんだから」


花丸「いんたーねっとの闇ずら」


曜「あの時の千歌ちゃん 止めるに止められなかったからね……」


千歌「映像残ってるの!?いやーお恥ずかしい…」


真姫「ほんとリーダーってのは前しか見えない生き物なのね。穂乃果そっくりよ」


千歌「穂乃果さんと……そっくり……」キラキラキラ


花丸「あ…3人とも再起不能になったずら…μ's恐るべし……」


梨子「それより花丸ちゃんと果南ちゃんの曲歌レコまで終わったのよね!?早く聴きたい!」


真姫「私にも聴かせて」


鞠莉「Of course!まず花丸の曲からねMusic〜!START!」ポチッ


〜♪『おやすみなさん』


梨子「うん!やっぱり花丸ちゃんの歌は癒されるね!」パチパチ


花丸「ずら〜」テレテレ


千歌「スピー…」


曜「千歌ちゃん!」ペシッ


千歌「んあ……」


真姫「これは穂乃果に聴かせても絶対寝るわ……さすが天女の歌声…あのサイトかなり的を射てるわね」


花丸「天女だなんて…ずらずら〜」テレテレテレテレ


善子「2回言った!?どんだけ照れてるのよ!」


ダイヤ「伝説に褒めてもらえるだなんて……羨ましい……私も!私の曲も聴いてください!」


ルビィ「る…ルビィのもお願いします!」


千歌「ずるい!私のもー!って私のやつまだ出来てないじゃん!」ガーン!


真姫「わかった!わかったから落ち着いて!」


善子「結局迷惑になってるじゃない!仕事の邪魔しちゃダメって言ったでしょ!!」


曜「善子ちゃんが…普通のこと言ってる…」


善子「ヨハネ!!!」


果南「こら!」ゴチン!ゴチン!ゴチン!ゴチン!


ダイヤ「ピギャっ!」

ルビィ「ピギっ!」

千歌「痛っ!」

善子「なんで私まで!?」


果南「ここは病院って何度言ったらわかるの?」ゴゴゴゴコ


真姫(怒った時の海未と同じオーラが出てるわ…)


鞠莉「久しぶりに見たわ果南の激おこファイヤーシューティングスター……」


曜「技名あったんだ……」


真姫「あ…後で冷やすもの持ってくるわね…」


果南「バカには構わないで大丈夫ですから」パンパン


真姫「そ…そう……」


曜「すみませんお仕事中に…」


真姫「いいのよ 少し高校時代を思い出せて楽しいわ。あいつらも負けず劣らず騒がしかったから」


梨子「あはは…果南ちゃんの曲はどう?」


鞠莉「もちろんperfect!」ポチッ


〜♪『さかなかなんだか?』


梨子「さすが鞠莉ちゃん…かなり豪華になったわね」


鞠莉「当たり前でしょ!本場のJAZZバンド呼んだんだから〜」


果南「これだから金持ちは……」


真姫「いいじゃない。これは是非あなたのダンスと一緒に見てみたいものね」


果南「…」カァァア


鞠莉「あれー?果南まで再起不能になるの?」


果南「うるさい!」


ダイヤ「つ…次は私の…」


…………


真姫「どれも本当にいい曲ね。聴かせてくれてありがとう。じゃあ私は仕事に戻るけど あんまりうるさくしちゃダメよ?」


曜「了解であります!ありがとうございました!」


真姫「それと千歌ちゃん」


千歌「はっはい!」


真姫「この真姫ちゃんのお墨付きなんだから、次は勝つのよ?」


千歌「はい!必ず…」


真姫(穂乃果と同じ目…リーダーの器ってやつ?…ふふっやっぱりあのサイト間違ってないのかも)「あと梨子ちゃんも明日退院なんだから荷物はまとめておいてね。皆も手伝ってあげるのよ?」


梨子「はい!ありがとうございました!」


真姫「いい後輩を持ったものね。うふふ」


ウィーン


花丸「まるが…天女?……天女だって…ずらずら〜」テレテレ


善子「あんたはいつまで照れてるのよ!」



-----


-次の日-病院受付-


梨子「色々とありがとうございました!」


真姫「退院おめでと。もう無理しちゃダメよ?」


梨子「はい!それとこれもありがとうございました。」


真姫「あぁ キーボードね。それあげるわ」


梨子「え!?そんな!頂けません!」ブンブン


真姫「いいのよ新しいやつ買ったから。それがあれば出先とかでも便利でしょ?」


梨子「でも……」


真姫「じゃあちょっと貸して」


梨子「は…はい」


真姫「…」カキカキ


梨子ちゃんへ

作曲頑張ってね!

西木野真姫


真姫「はい。私からの退院祝よ」


梨子「…」ジワッ


真姫「ほら皆も外で待ってるわよ?はやくいきなさい」


梨子「ありがとうございます…大切にします!」


真姫「じゃあね。短い間だったけど楽しかったわ。でももう病院のお世話になんかなっちゃダメよ?」


梨子「はい!」ニコッ


-----


-病院前-


千歌「梨子ちゃーん!」ブンブン


ダイヤ ルビィ「真姫さーん!」ブンブン


果南「こら!黒澤姉妹!」ダブルチョップ!


梨子「皆ごめんね 」


曜「ううん。無理させたのは私たちだもん 謝るのはこっちだよ」


鞠莉「そうね ごめんなさい梨子」


梨子「いいの 勝手に突っ走っちゃった私のせいだし、真姫さんにグループなら足並み揃えなさいって怒られちゃったよ」


善子「その通りよ…リリーのバカ」


梨子「じゃあ早速千歌ちゃんと曜ちゃんの曲作らないとね!」


花丸「梨子ちゃん…今日くらいゆっくり休んだ方がいいずら」


梨子「いやよ!病院でしっかり休んで体力有り余ってるんだから!それに足並み揃える為にも学校で一緒に曲作りよ!メロディは入院中にだいたいできちゃったから!」


ダイヤ「皆で作るのは賛成ですが、音楽室は今日合唱部が使ってますわよ?」


梨子「大丈夫!秘密兵器があるわ」


千歌「秘密兵器?」


梨子「ジャーン!薄型キーボードよ!」


曜「すごい!梨子ちゃんこんなの持ってたんだ!」


梨子「真姫さんに退院祝いって貰ったの!」


善子「なにか裏に書いてあるわね」


梨子ちゃんへ

作曲頑張ってね!

西木野真姫


ルビィ「羨ましい……」


ダイヤ「かくなる上は…果南さん!私の骨を粉々に…」


果南「できるわけないでしょバカ!」


梨子「じゃあ皆!学校に行こう!」タッタカ


善子「ねぇちょっと作曲始める前より元気になってない?」


花丸「μ'sパワーおるべしずら」


-----


-ナースセンター-


prrr

真姫「あ もしもし穂乃果?今日本にいる?……そう…実家の手伝いなのね。……ちょうどいいわ。月末に沼津まで来て いいもの見れるから……うん皆にも声かけてみるわ」



-----


-学校-屋上-


千歌「そして……こう!」ピシッ!


梨子「それいいわね!頂きよ」カキカキ


花丸「千歌ちゃんっぽいずら!」


ダイヤ「曜さん!もっとここはこうして……」


ルビィ「こんなのもいいんじゃないかな?」


曜「なるほど…じゃあふんふーん♪ふんふんふーん♪みたいな?」クルクルクルー


鞠莉「Excellent!ここはそういう感じでいきましょう」


果南「ほらまた腕下がってる!こうだよこう!」ピシッ!


善子「ぐぬぬぬぬ…」


梨子(うふふっ最初っからこうしてれば良かったかな?)


鞠莉「梨子」


梨子「?どうしたの鞠莉ちゃん」


鞠莉「梨子の曲はどうするの?催促するようで悪いけどそろそろ時間が……」


梨子「大丈夫よ。もう出来てるから」


鞠莉「What?」


梨子「鞠莉ちゃんと同じサプライズっ」


鞠莉「そう…楽しみにしてるわね」


梨子「そうだ鞠莉ちゃん 私もう一曲歌いたい曲があるんだけど…」ペラッ


鞠莉「……今回のライブにぴったりじゃない いつのまにこんな」


梨子「私が初めて作った曲なの。今だからこそこれをAqoursの皆で歌いたいの……」


鞠莉「梨子…まったくもう!すぐにセットリスト調整するわ」ジワッ


………………



-------


-月末-ライブ会場楽屋-


千歌「いよいよだね」


曜「うん!みんなのソロも出来たし」


梨子「練習もバッチリ!」


ルビィ「とっておきの曲もあるし!」


花丸「がんばるずら!」


善子「お客さん全員堕天させてやるわ」


鞠莉「Yeah!」


果南「力を出し切ろう!」


ダイヤ「皆さん怪我だけはしないように!」


千歌「じゃあいくよ!」


全員「0から1へ!」


千歌「Aqours!」


全員「サンシャイン!!!!!!!!!」


----------


-ライブ会場-



…………



ワーワー!キャー!


千歌「皆大丈夫?落ち着いた?」グスンッ


曜「ずるいよ!ズルすぎるよ2人とも」グシグシ


果南「鞠莉〜」ハグッ


梨子 鞠莉「サプライズ大成功〜!」


ダイヤ「あぁああ」ボロボロボロ


ワーワー!ガンバレー!


…………


千歌「じゃあ皆 いくよ?……それでは最後の曲です。聴いてください」


全員「ユメ語るよりユメ歌おう」


〜♪



-----


-終演後-ライブ会場外-


凛「楽しかったにゃー!」


花陽「そうだね凛ちゃん!凄かったね!さすがAqoursだね!」


海未「花陽知ってるんですか?」


花陽「もちろんです!全国の注目スクールアイドルは残さずチェックしてるよ!」


にこ「まっ 私達にはあと1歩及ばないけどね」


希「あれ〜?にこっちベタ褒めやね」


絵里「相変わらず分かりやすいわねにこは。でも本当にいいライブを見たわ」


海未「はい 素晴らしかったです」


ことり「衣装も可愛かったね〜誰が作ってるんだろう」


穂乃果「うん!すっごくよかった!そういえば真姫ちゃん Aqoursの子達とあわなくてもいいの?知り合いなんでしょ?」


真姫「いいのよ別に」グスッ


にこ「あっれ〜!真姫ったら感動して泣いてるの〜!?」


真姫「泣いてなんかないわよ!」グシグシ


絵里「でも真姫からいきなり沼津まで来いだなんて何があったのかと思ったら 彼女達をみせたかったのね」


穂乃果「こうしてスクールアイドルが繋がっていくのを直に感じれるのは嬉しいね」


花陽「……」ポチポチポチ


希「あれ花陽ちゃん携帯で必死に何書いてるん?」


花陽「サイトに今回のライブレポートを書いてるんだ!」


真姫「あ…そのサイト…花陽が作ったサイトだったのね…どおりで的確なはずだわ」


花陽「え!?真姫ちゃん見てたの!?」


真姫「ま…まぁね」


穂乃果「凄い花陽ちゃん!みせてみせて!」


にこ「ちょっと!私にも書かせなさいよ!」


絵里「まったく…何年経っても変わらないのね。まぁ積もる話もあるだろうし、ちょっとみんなで飲みましょ」


穂乃果「さんせー!」


ことり「うん!せっかくみんな集まったんだもん」


希「何年ぶりやろ?」


にこ「海未の20歳の誕生日以来だから2年ぶりじゃない?またあのへべれけ海未の介抱はごめんだからね!」


海未「善処します」


にこ「あんたね〜!」


絵里「でもあの時ことりは留学中で参加できなかったから全員で集まるのなんて殆ど5年ぶりよ」


ことり「ひどいにこちゃん!忘れてたの!?」


にこ「そ…そんなわけないでしょ!」


凛「なんで嘘つくにゃあ!!」


花陽「にこちゃん酷いよ…」


ことり「にこちゃん…」ウルウル


にこ「う……」


穂乃果「あれ?ことりちゃんあの時テレビ電話してたよね?」


ことり「あれ〜そうだったかな〜」テヘッ


にこ「やっぱりいたんじゃないのよ!」


希「そういえば穂乃果ちゃん 今日泊まる宿ってどこなん?うち1回荷物置きたいんやけど」


穂乃果「……あ」


真姫「どうすんのよ!沼津に借りてる私の家に9人なんて入らないわよ!?」


穂乃果「ちょっとまってて今探すから!」


絵里「まったく…変わって欲しい所も変わってないわね…」


海未「さぁ!まずは飲みにいきますよ!」スタコラ


ことり「あっまって海未ちゃ〜ん!」







……………




-----


-十千万旅館-


千歌「もーお母さんのバカ!ライブ終わりに店番だなんてどういうこと!?見に来てた皆のお母さん達と飲みに行っちゃって…急な予約っていったって1件しかないんだから夜勤の仲居さんに任せればいいじゃん…」グデー


ガラガラガラ


穂乃果「すみませーん 予約した高坂でーす」


絵里「急な予約に対応して頂きありがとうございます」


にこ「ちょっと!海未!自分で歩きなさいよ!」


海未「私はダイヤちゃん推しです!」ベロベロ


花陽「私はルビィちゃんかな〜?」


真姫「ちょっと!梨子ちゃんの良さがわからないの!?」ベロベロ


凛「広いにゃー!」


希「皆で騒いだら他のお客さんに迷惑やで?」


ことり「すみません大所帯で…」


千歌「……え?嘘でしょ…」


穂乃果「あ!あなたは!」


……………


end.


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2020-06-02 18:06:26

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