勇者「ここが魔王城か…」
アイデアが浮かび書き起こしたくなったので投稿。
初の作品なので拙いですし、それに加え推敲しているほどガチガチではないので誤字脱字、設定の矛盾が出ると思います。
エンディングは考えており、2~3話で終わると予定です。
よくある勇者モノですが、勇者側の世界の設定は殆ど作ってないのですが、勇者の世界も地球とほぼ同程度の文明ってことにしてあります。
剣と魔法と機械の世界、私たちの地球と瓜二つだがどこか違う世界。その世界で邪悪の限りを尽くした魔王が今、勇者と相見えた。
魔王の城
勇者「ついにここまで来た…数々の犠牲が出たこの戦い…今日、ここで終わらせる」
魔王「よくぞここまで来た…ついに残ったのは貴様だけか…」
勇者「俺の帰りを待つ姫様の為に…そして四天王との戦い死んでしまった…魔法使い、武闘家、僧侶…。その仇を取らせてもらうッ!!」
魔王「よかろう!ならば仲間の元に送ってやろう!」
こうして勇者と魔王の最後の戦いが始まった。
数分、数時間、数日、今が朝なのか夜なのかも分からないほど長い戦いが続いた。
勇者「くそっ!あと一歩…あと一歩でやつを封印することが出来るのに!」
魔王「フッフッフッ、ついに貴様との長き戦いにも決着が訪れるようだな。」
勇者(……この手だけは使いたくなかった…)
勇者「……極大時空魔法!」
魔王「なッ…!!ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
勇者「この技で、私とお前は次元の狭間で永遠に漂う!」
魔王「クソォォォ!クソォォォォ!!!!」
勇者(ごめんなさい、姫さま……)
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勇者?「………?」
母親「それでね、隣の王野さんの奥さんったら買い物をしようと電車に乗って、まーた財布を忘れたのを気付いたらしいのよォー!ほーんとドジっ子なの!完璧美人に見せかけて少し抜けてるなんて…逆に完璧すぎるわ!」
父親「ふーむ、この間ここに引っ越して来たばかりなんだし、しっかりと仲良くやってくれよ?」
母親「分かってるわよ!勇太も姫子ちゃんと仲良くするのよ?あんな可愛い子と同じ小学校なんて一生に一度の幸運よ?」
勇者?「…?…?勇太とは?」
母親「は?あんたのことでしょ?なーに言ってんの?」
勇者?「…???」
父親「どうした勇太?熱でもあるのか?」
勇者「魔王は…?一体ここは?」
母親「魔王?ここは一体?」
母親「ここはあんたの新しい家でしょ!あんた、ゲームのやり過ぎよ!昨日も夜更かししてやってたでしょ!明日から学校だっていうのに!」
勇者「ご…ごめん、母?さん…。」
母親「あんたねぇ!夜中にこそこそゲームしちゃダメって何回言ってたか覚えてる!?」
父親「まぁまぁ、母さん。勇太も新しい場所で色々疲れてるんだよ。」
勇者(ここは…どこだ?わたしは確か魔王を道ずれにするために時空魔法を使ったはず…。ここが時空の狭間なのか…?)
勇者「まさか別世界……。」
父親「ん、どうした?」
勇者「い、いや、なんでもないよ。父、さん…。」
父親「……熱でもあるのか?母さん、ちょっと体温計持ってきてくれ。」
母親「もう!夜遅くまでゲームやってるからよ!」
(い…一体何がどうなって…魔王は?世界は?姫は?…頭が…)
父親「うわっ!39.8度もあるじゃないか!インフルエンザか?」
母親「ちょっとちょっと!大丈夫?早く寝ておきなさい。体調悪かったら早めに言ってちょうだいよ…。」
父親「うーんインフルエンザって感じではないね…。新しい環境で疲れちゃったのかもしれないな。」
母親「今日はしっかり寝ときなさい。明日は学校、休んでいいから。」
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勇者(どうやらここは別世界らしい…機械は同じようにあるが魔法は使えない…。私の年齢も9~10歳辺りまで縮んでしまっている…。しかも勇太?あの父と母はこの体の両親みたいだが…
これは私の体なのか?顔つきは10歳の頃の私と瓜二つだが…。)
勇者(分からないことだらけだ…。しかし…誰かに打ち明けようにも信じてもらえるとは…。)
勇者「分からない…取り敢えず、今は寝てしまおう…。」
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母親「よし!熱はだいぶ下がったみたいね…。ただ学校は休んでおきましょう。」
母親「あんた、ほとんど夜ご飯食べてないんだからご飯食べなさい。お母さん、下にご飯作っといてあるから。」
勇者「ありがとう……ございます…。」
母親「やーね!この子ったら他人行儀みたいに!早く食べにらっしゃい!」
勇者(寝て起きても変わらない…。何が起きたのか…。時空の狭間…とはすこし考えづらい。魔法も相変わらず使える様子はない…。魔王が最後に何かしたのだろうか?)
勇者(分からないが…今は情報収集をすべきか…)
父親「おはよう、熱はもう大丈夫なのか?」
勇者「はい、もう大丈夫…だよ」
父親「おいおい、ほんとに大丈夫か?まぁ取り敢えずご飯食べちゃいなさい。」
勇者(とりあえず他に情報が欲しい…あれはテレビか?ほぼ同じだが果たして…)
勇者「あの…父さん…、テレビ、見たいんだけど…」
父さん「テレビ?ダメだよ、勇太。ご飯食べる時はテレビは見ない。母さんと約束したらだろ?」
勇者「ご…ごめんなさい」
勇者(テレビ…で通じるようだな…。私の世界と瓜二つだが魔法は使えん…。一体ここは…」
母親「はやくご飯食べちゃいなさーい。冷えちゃうわよ。」
父親「ごめんごめん、さ、勇太も食べよう。いただきます。」
(ご飯…とはこれか…?私の国の料理と似てはいるが…まぁ食べてみよう…毒はないだろう)
勇者「うっ…美味い!」
母親「あらやだ、この子ったら(笑)」
父親「はっは、良かったな母さん」
母親「褒めても何も出ないわよ!今日はしっかり食べて、しっかり寝て、明日からちゃんと学校に行きなさいよ!気分良くなったら時間割りも確認する事、いいね?」
勇者「……分かったよ。」
勇者(分からないことだらけだ…。魔法も使えないんじゃどうしようもないな…。取り敢えず様子見をしつつ情報を集めていく、しかないか…。」
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