従姉「久しぶりだね」男「おう」女「……むむ」
ほんとうに単純なラブコメを目指します。
シリアスは少なめにします。
この度このssを開いていただきまことにありがとうございます。
こういった類のことは余りやらないので、下手で構成もめちゃくちゃなストーリーになってしまうでしょうがお付き合いいただけたら幸いです。
男(小さい頃は従姉と会うのが楽しみで仕方がなかった、って感じだった)
男(だけど二年前くらいから何かあったわけでもないのに互いに気まずくなってな……)
男(電車で二時間程で行ける距離なのに全く合わなくなっていた)
男「なのに……」
男「なんで従姉がここにいる……っ⁉︎」
従姉「やっほー」
男「とりあえずお茶でも用意するからそこ座ってて」
従姉「相変わらず気がきくんだね」
男「このくらい当然なことだよ。……紅茶でいいよな?」
従姉「うん、ありがとう男」
男「……」
従姉「……」
男「さて、聞きたいことがかなりあるんだけど、まずその大きな荷物は何かな」
従姉「着替えとか一式」
男「……なんで持ってきた?」
従姉「あれ、おばさんに聞いてない? 昨日連絡したはずなんだけどなぁ」
男「あー……それなら俺は知らないわ。母さん今日は仕事で帰ってきてないから」
従姉「なるほど、流石は◯◯企業のお偉いさん」
男「つきましては事情を説明してくれると嬉しいんだけど」
従姉「そういうことなら。……三日前のことです、私の通っていた高校が全焼しました」
男「いやいやいや、色々とおかしいんだけど」
従姉「原因はありがちな化学室での実験だとのことです」
男「まあ先生の話を聞かずに勝手にやる奴多いもんなぁ」
従姉「それでね、まあ全焼は嘘なんだけど責任を問われて学校が一ヶ月休校になっちゃったんだ」
男「嘘でよかったよ……。それでもそんなニュースやってたっけなぁ」
従姉「でも授業できないの嫌だし転校しようかな、ってことでここに来ました」
男「意味がわからないよ⁉︎ 普通学校休みになったら喜ぶと思うんだが」
従姉「ま、それが優等生ってやつ?」
男「その顔やめろ。……で、実際の理由を聞きたかったんだけど」
従姉「あれ?ばれてた?」
男「もう少しマシな嘘ついてくれたらいいんだけどな」
従姉「それにしては乗ってくれたね」
男「その方が従姉も楽しいのかな、って」
従姉「む、なにさその余裕のある言い方。私の方がお姉ちゃんなんだぞ?」
男「二ヶ月早く産まれたってだけだろ」
従姉「あーあ、昔は従姉従姉って甘えん坊で純情だった男は何処へ消えたのだろうか」
男「へいへい、俺は今でも純情ですよー」
従姉「じゃあ話すよ。……最近うちの両親うまくいってなくてさ、喧嘩ばっかりなんだ」
男「……」
従姉「で、それを見るに耐えかねなくって、両親公認の家出、みたいな、ね」
男「……そっか」
従姉「でも転校は本当だよ? 後で手続きしに行かなきゃねー」
男「まじで……?」
従姉「あ、それとも男は新婚さんみたいに私が学校帰りをエプロン着ながら待ってたほうがよかった?」
男「あほか、誰がんなもん望むかよ。……二階の俺の部屋の隣に空き部屋があるからそこでいいよな?」
従姉「うん」
男「おけ、じゃあちょっくら片付けて来るわ」
従姉「あ、手伝うよ」
男「いいって。んな荷物持ってこっちまで来たんだろ? 休んでろって」
従姉「……うん、ありがと」
従姉(やっぱり男は変わらないなぁ)
従姉(恋愛は好きになった方が負けっていうけど、もうしばらくはこのままでもいいよね……)
従姉(……好きだよ、男)
男「さてと。こんなもんでいいか」
従姉「……」
男「寝てるのか……」
男(二年ぶりだけど髪、伸びたな……)
男(色々成長してるし)
男(従姉もやっぱり女の子なんだもんなぁ……)
男(とりあえずもう少し寝かせておいてやろう)
従姉「……んっ」
男「よっ、起きたか。おはよう」
従姉「えー、と……」
男「俺が二階の片付けしてる間にそのままソファで寝ちゃってたぞ」
従姉「あー……ごめん」
従姉(さりげに布団かけてもらってるし///)
男「今、6時くらいで夕飯まで少し時間あるけどどうする?」
従姉「一回部屋に案内してもらおうかな。もう掃除は済んだでしょ?」
男「ああ。窓も開けておいたから換気も大丈夫だと思う」
従姉「了解」
男「あとはベットが少し古いからギシギシうるさいかもしれないけど、慣れれば気にならなくなるよな」
従姉「///」
男「何故そこで照れる」
従姉「な、ナニかする気なの⁉︎」
男「何もしねーよ! その物騒な物言いやめてくれませんか⁉︎」
従姉「そんな大声出さなくても」
男「今のは従姉のせいだろ……全く」
男「それじゃあ7時ぐらいに晩飯できるからまたゆっくりしててな」
従姉「晩御飯って男が作るの?」
男「そりゃあ毎日飯作ってる主婦たちには到底敵わねーがそれなりには料理できるって」
従姉「じゃあ私の磨いた料理スキルはどこで使えばいいの⁉︎」
男「ここにいてもそんな使うことはないと思うけどな。母さん大抵は毎日帰ってくるし。ま、今日は少し遅くなるらしいけど」
従姉「むむむ」
男「とりあえずなんかあったら言ってくれ」
従姉「……」
従姉「全くわかってないんだから……ばか」
男(従姉も来たことだし、もっと上手く作れるようになんなきゃなー)
男「従姉ー、出来たぞー」
従姉「はーい。ってなんだと⁉︎」
男「な、なんだよ」
従姉「ま、負けた」
男「それほどでも」
従姉「褒めたつもりはない」
男「けど従姉に勝ったことは理解した」
従姉「まだ負けたとは」
男「さっき言ったね」
従姉(胃袋を掴むってのは難しそうだな……)
男「とりあえず腹減ったから食おうぜ」
従姉「そうだね、いただきます」
男「ところで高校の友達とかはいいのか?」
従姉「正直それも気残りだったんだけど、家にいるのも辛くってね」
男「そっか。ま、こっちの奴らも結構いい奴揃いだからすぐ仲良くなれると思うよ」
従姉「男はいつも誰といるの?」
男「俺は、幼馴染の友と女と過ごすことが多いかなぁ」
従姉「なっ、男に女の子の友達⁉︎」
男「そんなあからさまな反応されてもな……」
従姉「なるほど、じゃあ男のお姉ちゃんとして友君たちと仲良くさせてもらおうかな〜」
男「ばっ、やめろよ。そもそも同学年だろうが」
従姉「ふっふっふ、友君たちに男の過去の恥ずかしい出来事教えてあげなきゃね」
男「従姉さん、まじ勘弁してください」
従姉「これで学校での私たちの上下関係がはっきりしたね」
男「うわぁぁ学校行きたくねええ。それにうちの学年、なんつーか色恋沙汰には敏感な奴らばっかりでさ……」
男「従姉と同棲なんてバレたら笑い事じゃねえ」
従姉「あら、同棲をそこまで嫌がられるなんて不本意なんだけど」
男「い、いや、そういうわけでは……」
従姉「嫌なの?」
男「ちょっ、近いって」
従姉「……」ジー
男「……」
従姉「じー」
男「声に出てるぞ」
従姉「じーーーーっ」
男「そりゃ、嫌じゃないって。寧ろあんなに仲の良かった従姉と一緒に居られるなんて昔の俺が知ったら喜ぶと思う」
従姉「今は?」
男「……い、言わなきゃダメか?」
従姉「もちろん」
男「……まぁ、一応嬉しいんだと思う……」
従姉「ふ〜ん」
男(調子狂うなぁ)
ーーー翌朝
男「……9時半、か」
従姉「♪〜」
男「おはよう従姉。早いんだな」
従姉「居候の身だからゆったりできる立場じゃないもん」
男「休日くらいゆっくりしてもいいのに。……あとここは自分の家だと思ってもらっていいから」
従姉「ほんと?」
男「ああ」
従姉「この家は男の物じゃないけどね」
男「あのなぁ……気持ちの捉えようの話だよ」
従姉「冗談、わかってるよ」
男「それはさておき、今日は転校の手続きしに行くんだろ?」
従姉「その予定だよ。両親からも必要書類は受け取ってるから、あとは学校に言いに行くだけ」
男「割と簡単なんだな。普通は親の同伴が必要じゃないのか?」
従姉「その点はさ、予めやっておいてくれたんだってさ」
男「なるほど……。おじさん達も従姉の事はしっかり考えてくれてるんだな」
従姉「……」
男「あ……すまん。気ぃ悪くさせちまったなら謝る」
従姉「ううん、これくらい。さ、早く朝ごはん食べて行こうよ」
男「朝ごはん……って従姉が用意してくれたのか?」
従姉「うん。少し早起きしてね」
従姉(ふっふっふ。作戦成功かな)
男「ありがとう。頂くよ」
従姉「味は男に劣るかもしれないけど、愛情込めて作ったから!」
男「愛情?」
従姉「え⁉︎ あ、えと、真心? うん、気持ちを込めたってことっ」
男(かわいい……)
従姉「そんなことより早く食べてよ」
男「そんな急かすなって……。いただきます」
従姉「……どう、かな?」
男「うん、おいしいよ。従姉の愛情が詰まってる、って感じがする」
従姉「な……っ! 掘り返すなって!」
男「失礼いたしました」
従姉「ここが男の学校かぁ」
男「都会の従姉んとこに比べりゃ小さく思えるだろ?」
従姉「まあね。それで受付はどこ?」
男「この廊下の突き当たり」
従姉「了解。それじゃあ行ってくるね」
男「おう。この辺で待ってるわ」
男「……」
男「……ふう」
???「あれ? 男君?」
男「ん? お、女さんか。奇遇だな」
女「久しぶり。連休中なのになんで学校に来てるの?」
男「実は俺の従姉がこの学校に転校してくることになってさ、その手続きに同伴、みたいな……」
女「男君の……従姉さん?」
男「ああ。歳は俺より二ヶ月早いだけだから同学年だよ」
女「そうなんだ。仲良くなれるといいな」
男「従姉もすぐには慣れないと思うから、仲良くしてやってくれ」
女「もちろん」
男「ところで、女さんはなんで学校に?」
女「私は部活のことで少しね」
男「そっか、水泳部はこれから忙しくなる時期だもんな。頑張れ」
女「うん、ありがとう。男君の応援で頑張れる気がするよ」
男「なんだそりゃ。期待してるんだからな、水泳部のエースさん」
女「あはは、からかわないでよもう」
男「からかってないさ。真剣に頑張ってる女さんのこと、素直に尊敬してるんだから」
女「男君……」ドキ
男「お、ちょうど従姉が戻ってきたな」
女「あの人?」
男「ああ。……従姉ー、終わったかー?」
従姉「うん。……ってその人は?」
男「ああ、紹介するよ。昨日少し話したが、俺のクラスメイトの女さんだ」
女「よろしくね」
男「んで、こっちが従姉な」
従姉「よろしく。女ちゃんって呼んでもいいかな?」
女「もちろん! よろしくね、従姉ちゃん」
従姉「……」
女「むむ……」
従姉「へぇ……」
女「貴女には負けたくないかな」
従姉「女ちゃん、それはこっちの台詞だよ?」
男(早くも仲良くなってくれてよかったなぁ)
女「……さて、私はこれから部室に行かなきゃだから」
男「そっか、じゃあまた休み明けにな」
女「うん、従姉ちゃんもじゃあね」
従姉「うん」
女「……」
男(次は学校で友の紹介もしなきゃな)
女「……」チラッ
従姉「!」
女(従姉ちゃん、手強そうだなぁ)
女(でも……負けられない!)
従姉(男は渡さないよ……)
男「ただいまー……っと母さん帰ってきてるのか」
従姉「あ、そうなの? 挨拶しとかなきゃ」
男「あー……多分今は寝てると思うから、顔合わせられるのは夕飯の頃になるかも」
従姉「あ、じゃあ邪魔しちゃいけないね」
男「気ぃ使わせちまって悪いな」
従姉「別にいいよ。それより学校の話、色々聞かせて欲しいな」
男「たいして話すことはないと思うけど……」
従姉「女ちゃんの事とか聞きたいな」
男「な、なんで女さん⁉︎」
従姉「……」
男「……」
従姉「そんなに焦ること?」
男「い、いや……」
従姉(今のところはあちらに分があるのかぁ)
従姉「女ちゃんとはいつからの付き合いなの?」
男「えっと、中学は同じだったけど、話すようになったのは高校に入ってからだな」
従姉「へえ、中学も同じだったんだ」
男「女さん、昔は引っ込み思案な性格でさ。俺も余り話した試しがなかったんだよ」
従姉「……そんな風には見えなかったけど」
男「そうだな。俗に言う高校デビューというか、水泳っていうやりたいことを見つけて明るくなったんだと思う」
男「だから俺も彼女のことは応援してるんだ」
従姉「ふ〜ん?」
男(なんか従姉が黒い)
従姉「じゃあ女ちゃんの事はどう思ってる?」
男「? 今言った通り、応援したいって思える人だけど」
従姉「そうじゃなくて、女の子として」
男「ねえなにこの尋問スタイル」
従姉「……」
男「……保留で」
従姉「なんで?」
俺「今はよくわからないから、とだけ言っておくよ」
従姉「はあ、面白くないなぁ」
男「それは俺の台詞なんだがな」
従姉「……まぁいいや、じゃあまた後でね」
男「ああ」
男(あれから2日が経った)テクテク
男(今日から学校。従姉の初とうこうびである)テクテク
男(クラスの奴らへの説明が面倒だよ)テクテク
男「誰もが女さんみたいに物分かりいいはずないもんなぁ」
女「ん? 呼んだ?」
男「え⁉︎ お、女さん⁉︎」
女「そこまで驚かれるなんて少し傷つくんだけど……」
男「あ、えと、ごめん。女さんも今から学校?」
女「今日から授業始まるんだから当然だよ。あれ? 従姉ちゃんは?」
男「なにやら職員室に用があるって先に行ったよ」
女「そうなんだ」
男「ところで……もし良かったら一緒に行こうぜ」
女「……!」
男「あ、嫌だったか?」
女「そ、そんなことないよ! うん、行こう」
男(癒されるなぁ)
ごっつごっつ
はぁー❤️
いっちゃうー❤️
Shall we play?
Sleeping rape! Senior became beast !