春ヲムカエズ
幸彦 作
2021-04-05 01:59:48 更新
Twitterで見た気がする話を書いてみた
復活しようかなって思ってたらもうこんな時期だ
「トレーナーさん私もう我慢出来ません。」
今日も私はトレーナーさんに話しかけます。
「トレーナーさん?どうして私の言葉に返答してくれないんですか?」
『ーーーー』
トレーナーさんはここ一週間近く私に対して口を聞いてくれません、私はなにかトレーナーさんにしたのでしょうか?
「いい加減口を開いて頂けませんか?指示をいただけなくてトレーニングも暫く出来てないのですが、聞いてますか?」
『ーーー』
この調子だ、トレーナーさんはここからずっと動かず喋らずを貫き通している。
「トレーナーさん私が何かしたのなら謝るのでいい加減返事してください」泣
『ーーーー』
何故なんですか、なんで、なんで………なん……でなんですか
「へんじじでくだざいよぉ」
こんな姿メジロ家の令嬢に相応しくないのは分かっています。
ですがトレーナーさんに……愛する人と話せない人ぐらいなら
「トレーナーさん、私……どうしたらいいんですか」
……………………
「おい、あのウマ娘は何やってるんだ」
何かに向かってぶつぶつとつぶやいて座り込むウマ娘が使われていない筈の部屋にいた
「あぁ、あいつの担当トレーナーが実は六日前に交通事故で亡くなったしまってな、それから毎日ニンジンに向かってある時は誕生日を祝ったり、ある時は笑いながら話しかけたりしてるんだ」
「そう……なんですか」
「運命ってのは気の毒なものだよな」
「はい、そうっすね」
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