真姫「花陽、なにやってんのよ」 花陽「プラモデルです!」
かよちんがプラモを作るだけです
SS初投稿です
かなり短いですがよろしくお願いします
真姫「花陽、なにしてんのよ」
花陽「プラモデルです!」
真姫「へぇ、プラモデルなんて意外ね。男子の趣味かと思ってたわ」
花陽「確かに男の子の趣味という認識もあるけど女性モデラーなんて人も多いよ」
真姫「ふぅん。で、これは何?零戦?」
花陽「あ?」
真姫「!?へ?あ、ち、違うの?」
花陽「真姫ちゃんは緑色のプロペラ機は全部零戦だと思ってるクチかな?」
真姫「だって、違いわからないもの、同じじゃない?」
花陽「ぜっっっんぜん同じじゃないです!!まずですね(スマホイジリー)これが零戦、正式名称は三菱零式艦上戦闘機です」
真姫「違いがよくわからないわ」
花陽「プロペラをよく見てください」
真姫「三枚ね」
花陽「この箱絵の機体はプロペラ何枚ですか?」
真姫「四枚ね」
真姫「…え?違いこれだけ?」
花陽「もっとよく見てください!」
真姫「ミサイル持ってるわね」
花陽「真姫ちゃんはミサイルって何か知ってる?」
真姫「え?相手に飛んでくやつじゃないの?」
花陽「ミサイルっていうのは誘導装置が付いて、自己の推進力により相手に飛んでいく飛翔体を指します!この機体が持っているのは魚雷です。魚雷は推進力はあるものの誘導装置は付いていませんし、ましては空を飛ぶものではなく水中を進み相手に当てるものです」
真姫「へ、へぇ。詳しいのね…」
花陽「それだけじゃありません!翼の形もよく見てください!」
真姫「箱のやつは途中で折れ曲がってるわね……で、零戦は真っ直ぐね、あと付いてる位置も少し違う?」
花陽「正解です!この箱絵の翼は逆ガル翼と言って途中で上に反り返ってるんです」
真姫「……?なんでよ」
花陽「この折れ曲がってる一番下に車輪を取り付けることによって足を短くできて強度を稼げるんです!」
真姫「へぇ。零戦にはその仕組みはないのね。」
花陽「この機体は流星って言うんです。これは戦闘機ではなく、攻撃機なので機体がどうしても重くなるんです。なので主脚の強度を上げないと着陸するときに折れてしまうんです」
真姫「なんかよくわからないわね。まあいいわ、少し興味出たから家で調べてくるわ」
花陽「この世界は奥が深く良いですよ!」
次の日
真姫「花陽!分かったわ!攻撃機は敵の船を攻撃するための飛行機で、戦闘機は敵の飛行機を攻撃するための飛行機なのね!」
花陽「そうです」(パチンパチン)
真姫「零戦に型があるのもわかったわ!白いのが21型で緑色なのが52型ね!」
花陽「は?」
真姫「!?え?違うの?」
花陽「真姫ちゃんはどこを見てるの?緑色の21型もあるんだよ?」
真姫「ゔぇ!?もう見分けつかないじゃない!」
花陽「はぁ…。エンジンカウルを見てください。52型は排気管がむき出しになってるよね?」
真姫「…ほんとだ。」
花陽「本当はもっといろんな型があるんだけど、大きく分けると21型と52型って認識でもまあ許されるね」
真姫「ふ、ふーん。ところでそのプラモデルは灰色だけど、これから色を塗るの?」
花陽「うん、プラモデルは特殊なのを除けばほとんど自分で色を塗るんだよ」
真姫「パパが作ってたガンダム?のプラモデルはカラフルだったわよ」
花陽「ガンプラが異常なんだよ(キッパリ)」
真姫「ガンプラに比べて道具もたくさん使うのね」
花陽「ガンプラが異常なんだよ?これが普通だよ」
花陽「さて、仮組みが済んだところで塗装しようか。真姫ちゃん、そこのカバンから銀色のスプレーとタミヤカラーのAS_1、暗緑色 日本海軍っていうスプレー取ってくれない?」
真姫「これ?っていうか普通の絵の具じゃだめなわけ?」
花陽「駄目だよ!色に深みがないもん。やっぱり専用塗料を使わないと!」
真姫「色々あるのね、銀は何に使うの?箱を見る限り銀色なんてないじゃない」
花陽「これは下地です!下地に銀を施した後に暗緑色を塗り、少し塗装を剥がすと歴戦の機体が傷ついてるような深い味がでるんです!」
真姫「か、かなりこだわるのね…」
花陽「スプレーはさすがに部室じゃできないから屋上でやるんだけどね」
花陽「さて、全パーツの塗装が終わったから後は組み立てるだけだよ!」
真姫「塗料って凄い臭いがするのね…」
花陽「有機溶剤が含まれてるから…ほらこのボトルにthinnerって書いてあるでしょ?」
真姫「シンナー!?それって大丈夫なの!?」
花陽「塗装用に市販されてるやつなら多少吸い込んでも問題はないよ。でもあまり大量に吸い込むと危ないからちゃんと換気しようね」
ガチャ
ことり「あ、花陽ちゃん!何してるのぉ?」
絵里「花陽、部活でなにやってるのよ。ていうかなんか変な臭いするわね」
花陽「あ、絵里ちゃんにことりちゃん!」
真姫「花陽がプラモデル作ってるのよ」
絵里「ハラショー!ゼロね!」
花陽 (ピクッ)
ことり「わぁ〜流星だぁ〜!私逆ガル翼大好きなんだぁ〜?」
真姫「!!??」
花陽 ガタッ「ことりちゃんも!?本当に!?逆ガル翼の良さをわかるんですか!?」
ことり「う、うん!コルセアとか烈風とか大好きだよ!実は私もプラモデルやるんだ。艦船プラモが多いけどね」
花陽「艦船!?あのパーツが とても細かいのに!?大変じゃない!?」
ことり「やってれば慣れるものだよ?それに航空機の方が迷彩塗装とか大変そうだよ」
花陽「まあ、迷彩塗装は大変だけど…」
真姫&絵里「ついて行けないわ(チカ)」
ことり「ね、ね、旧日本海軍の軍艦で何が一番好き?」
花陽「うーんとね、やっぱり赤城かな?あの煙突が堪らないの!」
ことり「やっぱり?私も赤城好きだけど、でも私は改装後の摩耶の方が好きかな!
あの対空機銃を見てると幸せになるの!」
花陽「わかるかも〜」
キャッキャッ
絵里「どうしましょう。全く理解が追いつかないわ」
真姫「私もよ」
ことり「ところで、その流星はもう完成?」
花陽「いや、まだウェザリングが残ってるよ」
ことり「うーん。私は新しくてピカピカしてるのも好きだけど…」
花陽「歴戦の傷跡があった方がかっこいいよ!ほら!(ペリペリ)」
ことり「わっ!下に銀を塗ってるの?」
花陽「うん!」
ことり「あっ、これは……いいかも!」
花陽「ですよね!やっぱりことりちゃんはわかってるぅ!でもね、ただ剥がすだけじゃなくて!ここに……はい!エナメル塗料!」
ことり「おぉ〜〜!」
花陽「フラットブラックを薄めて…豪快に塗る!」
キャッキャッ
ガチャ!
海未「灯油臭いです!何事ですか!?って花陽!?その手に持ってるボトルは何です!?」
ことり「あ、ンミチェン!」
真姫&絵里「あ、救世主が来
たわ」
海未「花陽!そのボトルの形、この灯油の臭い!貴女、放火しようとしてますね!?」
花陽「ェエエエエ!!!!」
ことり「ンミチェン、これは灯油じゃないよぉ〜」
海未「じゃあなんなのです!?」
ことり「そのボトルよく見てよぉ〜」
海未「し、thinner!?もっと危ないじゃないですか!?なんでこんなものを!?とにかく花陽はこっちに来なさい!」
花陽「誤解ですぅ〜!ダレカタスケテェー!」
ことり 真姫 絵里 「……片付けよう」
この後めちゃくちゃ説得した
完
二週間後
真姫「エリー、エアブラシ取ってくれる?」
絵里「はいどうぞ」
花陽「出来ました!Ju-87です!」
ことり「おぉ〜!逆ガル翼!」
絵里「ハラショー!37mm機関砲が堪らないわね!」
真姫「こっちの彩雲ももうすぐ完成するわ!」
海未「やはり駆逐艦のフォルムは美しいですね」
凛「海未ちゃんの初春かっこいいにゃー!」
穂乃果「つや消しブラックがなくなったから買ってくるね!」
希「ウチも軍艦色切れそうやから行くで。みんななんか足りないものある?あればウチ買ってくるよ?」
絵里「1200番のサンドペーパーお願いできるかしら?」
凛「デザインナイフの替え刃が欲しいにゃー」
海未「エナメル溶剤を補充したいですね!」
穂乃果「じゃあみんなでボ◯クス行こうよ!」
真姫「良いわね!」
ヨーシイコーウ ガヤガヤ キャッキャッ
にこ「」
にこ「なんなのよこれ!!!」
完
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