2015-08-31 00:08:49 更新

夏海「ん?これなんだろ?」


真っ黒い資格ケースにそっーと手を伸ばす・・・


???「コラッ店のもの荒らすな!」


夏海「駄菓子屋、それなに?」


駄菓子屋「・・・大人のオモチャだ」


小鞠「大人!!」


小鞠「ちょっと貸して」


駄菓子屋「あっ、コラ勝手に」


小鞠「これどっから開けるんだろう?」


蛍「まずいですよ!先輩」


小鞠「蛍まで私を子供扱いするの?(潤め)」


ズキュン


蛍「あぁ~幸せ~」


れんげ「ここを押すと開くみたいなのん」


ポチッ


夏海「なにこれ?」


小鞠「蛍これ知ってる?」


蛍「いえ、私も始めてみました」


れんげ「ねぇねぇ、駄菓子屋この黒と白の混ざった四角いのなんなん?」


駄菓子屋「あーもー、子供は知らんでいい。帰った帰った」


夏海「ったく、あたしら客なのに・・・」


夏海「なーんてね」


小鞠「あんたまさかまた何かやらかしたんじゃないでしょうね?」


駄菓子屋「あれ? ひとつ足りない・・・おーい、どこいった?」


駄菓子屋「・・・呼んでも来るわけ無いか」


駄菓子屋「ひとつなくなったら意味ねぇな」


駄菓子屋「捨てるか」


夏海「ほら、やっぱりこれひとつないだけ使い物にならないんだよ」


夏海「よぉし、今からゴミ捨て場行ってさっきの回収してくるから」


夏海「れんちょんとほたるんは周りに怪しい人いないか見といて」


れんちょん「ラジャー!隊長さっそく怪しい人を発見しました」


夏海「えっ、どこどこ?」


れんちょん「こんな昼間からゴミ捨て場でゴミ漁りしてなんてどうみても怪しいのん」


夏海「ウチのことはいいの!」


蛍「夏海先輩まずいですよ!駄菓子屋さん戻ってきましたよ?」


夏海「確かこの辺に・・・あったあった」


れんげ「なっつん急いで逃げるん!」


夏海「ヤバイ 間に合わない。どこか隠れるところ隠れるところ」


小鞠「夏海こっち」手を引っ張って木陰に隠れる二人


駄菓子屋「あれ? さっきまでここにあったのになくなってる」


駄菓子屋「参ったなぁ」


小鞠「これからどうするの? もしかしてすごい大事なものかもよ」


夏海「大事なものだったら捨てたりしないでしょ?」


夏海「それに今謝りに行ったら確実に〆られる」


夏海「それよりも家帰ってこれがなんなのか調べよう」


夏海「ほたるんとれんちょんも来るでしょ?」


れんげ「いくーん」


蛍「よろしくお願いします」


夏海「家についたので、改めてオープン」


れんげ「黒いのがたくさんあって怖いのん」


れんげ「こいつの名前は今日からゴキブリなのん」


小鞠「れんげにしては珍しく真っ直ぐな命名だけど、触りにくくなるからその名前はやめて」


れんげ「こまちゃん、ホントダメダメなんな」


小鞠「だからこまちゃ(ry」


蛍「さっきは気づかなかったけど上に説明書みたいなのありますよ?」


夏海「おっ、ほたるんナイス!」


夏海「ちょっと貸して なになに」


夏海「The Mahjong, this 4-face, to make・・・ 読めんわ」


夏海「姉ちゃん、読んで」


小鞠「わたしだって英語得意じゃないんだから・・・えーと」


小鞠「The Mahjong, this 4-face, to make a hand Auditors・・・無理」


小鞠「これ絶対中2で習うレベル超えてるって」


蛍「ちょっと貸してもらっていいですか?」


蛍「麻雀とは、4メンツ、1雀頭によって手役を作るゲームです。

メンツとは同じ種類の牌が3つのものを暗刻といい、数が連続で3つ続いて順子と呼ぶ」


小鞠「えっ? なに? 今の一瞬で訳したの? 蛍ってもしかして外国の人?」


小鞠「でも、そうかもしれない小5にしてあの体、日本人ならやっぱりおかしいよね?」


小鞠「ねぇ、夏海もそう思うでしょ? なぁんだ外国の方は発育いいって言うから仕方ないね」


蛍「いや、なにが仕方ないんでしょう? そもそも私日本人ですよ・・・」


夏海「あー、ねーちゃん。これ裏に日本語の説明書いてあるじゃん」


夏海「まず、東、西、南、北って書いてある牌?を探して、たぶん四角いやつだよね」


小鞠「えー、これ全部から?」


れんげ「なっつん見つけたのん」


夏海「おお、さすがれんちょん、次はそれ全部裏返しにして適当に混ぜて」


夏海「混ぜ終わったら各自好きな牌をとると」


れんげ「うちが混ぜたからウチは最後でいいん」


夏海「うちは南って書いてある」


小鞠「わたしは東だ」


蛍「私は西ですね」


れんげ「じゃあ、ウチは北なんな」


夏海「で各自時分の引いた牌の位置に座るようにテーブルを囲むらしい」


小鞠「あれ?でもこれ東南西北の順番に反時計周り囲ってるよ」


夏海「あっ、ホントだ、じゃあちょっと席ズレて」


夏海「それで図のように牌を積んでいくらしい」


夏海「げっ、これ全部やんの? めんどくさー」


蛍「れんちゃん、こうやってテーブルの角を使って積めば一気に積めるよ」


れんげ「おおー、ほたるんすごいんなー、なっつんはダメダメなんな」


夏海「わかったよ やりますよ」


夏海「でここでサイコロを振るだな」


れんげ「うちーうち、サイコロ振りたいん」


夏海「でもサイコロ降るのは東を掴んだこまちゃんだからなぁ」


小鞠「じゃあ、れんげの北と私の東交換する?」


れんげ「いや、それは駄目なのん、一度決まったことを覆すのはダメなのん」


小鞠「夏海~、サイコロぐらいなら誰が降ってもいいんじゃない?」


夏海「いや、姉ちゃんが3を出したられんちょんが次投げれるみたいよ」


小鞠「よし、3だね。任せてね。れんげ。3だしお姉さんなところ見せてあげる」


小鞠「とうっ!」


夏海「5だから次はうちだね。てやぁー」


夏海「次は3だったね」


夏海「今度は実際に牌を自分の手元に持ってくるみたいだね」


夏海「まず姉ちゃんの前の塊からさっきのサイコロの目の合計の5+3が8だから」


夏海「8列分で区切って、ここから東、南、西、北の人の順番で2列ずつとっていくんだって」


小鞠「じゃあ、まず私からだね」


夏海「みんな取り終わった? あれ~イメージ図と全然枚数違うなぁ?」


蛍「夏海先輩、ここにこの作業を3回繰り返す書いてますよ」


夏海「ということなので、もう一度同じ作業を2回してください」


夏海「で最後に・・・ちょっとこれわかりにくいなぁ」


夏海「この図の通りにとってください」


夏海「これでほぼ図面通りだね。ふぅ~なんか疲れたいったん休憩にしない?」


小鞠「えぇ、まだなにも始まってないよ」


小鞠「それにこのドラ表示?ってのがめくれてないよ」


夏海「夏海ちゃん、疲れたから姉ちゃんやっといて」


小鞠「もう、しょうがないな。今回区切った山の左から3番目を表にすると」


蛍「あれ? この牌真っ白ですね間違えて予備が混ざっちゃんでしょうか?」


小鞠「えぇ、どうしよう? またやり直し?」


蛍「先輩大丈夫みたいです。もともとこの牌というのには白い牌があるみたいです」


夏海「よしっ、夏海ちゃん復活 やりますかぁ~」


小鞠「一番右からとればいいんだよね?」


小鞠「取ったけど、この後どうするの?」


蛍「代わりに不要な牌をひとつ捨てるらしいです」


小鞠「うーん、どれが不要かよくわかんないなぁ、とりあえず数が書いてない肺はさっき言ってたメンツになりにくいからこのよくわからない中っていうのいらない」


夏海「やっと夏海ちゃんの番がきたねぇ。うーん・・・」


小鞠「悩んでるけどあんたルールわかるの?」


夏海「いや、全然。でもとりあえず、3,3,3,3,2の形にすればいいんでしょ?」


夏海「じゃあ、うちもこの中ってやついらないかな」


蛍「じゃあ、私ですね。先輩達は中を捨てたけど、私の手にも似たような発ってのがあるなぁ」


蛍「しかも3枚も・・・でも既にメンツになってるから捨てなくていいのか」


蛍「それならこっちの北を捨てるね。ごめんねれんちゃん」


れんげ「やっとうちの番なんな うちの持ってる牌はほとんどが竹みたいので埋まってるのんな」


れんげ「どうせなら全てこの竹だけにするのん」



・・・10巡後、未だ誰一人上がり方を知らず、役もしらず鳴きも知らない


夏海「とりあえず、今引いた牌で3,3.3.3.2の形はできたけどこれでいいのかな」


夏海「わからないから・・・できた!!!」


小鞠「びっくりした」


小鞠「じゃあ、ちょっと見せて 1p1p 7p7p7p 5m6m7m 3m4m5m 2s3s4s」


夏海「じゃあ、これはうちの勝ちってことで」


小鞠「なんかあんまりおもしろくなかったね」


蛍「大人の人ってこういうのが面白いんでしょうか?」


小鞠「私は結構楽しめてたからもう1回やってもいいよ」


れんげ「・・・うちこれ駄菓子屋に返してくるん」


れんげ「うちらが面白いと思えなくても駄菓子屋には宝物だったのかもしれないん」


小鞠「わたしは結構頼めたけどね。でも、みんなで返しにいこっか」






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