店長「賭けてもいいぜ、秋名山の下り最速は和菓子屋のハチロクだ!!」
SS初投稿です。
ラブライブ×頭文字Dですが時系列などはご都合設定です(^^)
海未「91年式で130万円…。好きな色なんですが高すぎます」ペラ
海未「やはりシルビアはやめてハチロクをさがしましょう。それなら現実味があります…」ペラ
海未「とりあえずFRでないといけませんね。クルマは…」ペラ
海未「穂乃果!聞いていますか!?」
穂乃果「ちゃんと聞いてるよ!」ムシャムシャ
穂乃果「で…いくらするのそのハチロクって」モグモグ
海未「30万円というのがあります……車検無しですが」
穂乃果「へぇー今のところいくら貯まってるの?」モキュモキュ
海未「5万円です。」
穂乃果「先は長そうだねー」ゴックン
海未「なにかドカンと稼ぐ方法は…」ブツブツ
穂乃果「私たちが今やってるガソリンスタンドのバイトじゃ夏休みフルに頑張っても12万てとこだよねー」
ことり「穂乃果ちゃん達バイトしてるんだぁ?」ヒョッコリ
穂乃果「そうだよ!」
ことり「一ヶ月やって12万円ぐらいなの?バイトって」
穂乃果「週5…6でそのくらいかなあ」
ことり「えーーーっ!そんなに働くのぉぉぉおおお???」
海未「高校生のバイトというのはそのくらいのものです。」
ことり「バイトしたことないから全然知らなかった…」
ことり「それじゃあがんばってね!期末試験終わったらみんなで遊びにいこ?」
穂乃果「…」ボ-
海未「穂乃果?私たちも帰りますよ?」トントン
穂乃果「あ、うん!」
ーーーー帰り道ーーーー
穂乃果「ねぇ海未ちゃん、 それ見ながら歩くのみっともないよ」テクテク
海未「穂乃果に言われたくありません!」ペラ
穂乃果「海未ちゃんひどいよ!」ガ-ン
海未「穂乃果が悪いのです」テクテク
海未「あっこのハチロクいいですね」ペラ
穂乃果「…」テクテク
穂乃果「海未ちゃんの家にも車あるよね?どうしてそんなに欲しがってるの?」
海未「うちのはオートマでFFで、エンジンなんてディーゼルですよ?あんなのクルマじゃありません!」テクテク
穂乃果「タイヤが4つ付いててちゃんと走れば車だよ…」テクテク
海未「はぁ…。わかってませんね」テクテク
海未「峠に行って楽しいクルマでなくてはクルマの意味がないでしょう」テクテク
穂乃果「??」
穂乃果「峠に行ってなにするの?」
テクテク
海未「決まっているでしょう?攻めるんです。コーナーを!」テクテク
穂乃果「…」
穂乃果「楽しいのかな、そんなことして」テクテク
海未「はぁ…。楽しいに決まっているでしょう。…やったことはありませんが」テクテク
海未「カッコよく峠を攻めてみたいと思わないのですか!?」テクテク
穂乃果「あはは…。穂乃果もうあきてるんだよねーそういうの」ボソッ
海未「どういう意味ですか…お互い先月免許とったばかりですよ?」テクテク
穂乃果「あれだよあれ!ちょっとやって行こうよ!」キュピ-ン
海未「ゲームセンター…。ゲームの話ですか。」テクテク
海未「言っておきますが、ゲームと実車はまるで違いますよ?」ヒャクエンイン
と、言いつつも燃えてしまう海未ちゃんでした。
ーーーーガソリンスタンドーーーー
海未「さっきの話の続きですが穂乃果、ハチロク買いませんか?」
池谷「おまえらハチロク狙ってんのか!いい趣味してるぞ」ホウ
海未「そうですよね!池谷先輩もそう思います!?」クゥ---!
海未「ほら!聞きましたか穂乃果!」
穂乃果「私…実はよく知らないんだよね。そのハチロクって」アハハ
穂乃果「どこの車だっけ?マツダだっけ?」
池谷「まじかー穂乃果ぁ?ハイオク飲んでみるかーおめー」ホレホレ
穂乃果(しまった)
海未「ガソリンスタンドでアルバイトしていてハチロクも知らないなんて…信じられません!」ハァ
池谷「ハチロクはトヨタだよ。ジェネレーションギャップ感じたー今オレ…」ウ-ン
海未「私は知っていたのですが…」テヘ
池谷「無理もねーのかな…モデルチェンジしてキューニーが出たのがお前らが小学校低学年くらいだもんなー」
穂乃果「そんなに古いんだー」
穂乃果「うちにも商売で使ってる古いトヨタの車があるよ!」エヘン
海未「そんなのと一緒にしないでください!」
海未「古くたってハチロクだけは別です!」
海未「私がハチロクを買ったら池谷先輩のチームに入れていただけませんか?私、ずっと憧れていたんです秋名スピードスターズに!」キラキラ
池谷「今日は土曜だから夜になればみんな秋名山にあるまるぞ…」
池谷「くるか?お前らも」
海未「で、ですが私たちには車が…」ショボ-ン
池谷「乗せてってやるよ」
海未「先輩のS13にぃっ!?」キラキラキラキラ
海未「行きます!絶対に行きます!」ワクワク
海未「さぁ、穂乃果も行きますよっ!」
穂乃果「うっ…(か、かわいい)」
池谷「スピードスターズのメンバーにも会えるぞ!」
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海未「お先に失礼いたします。池谷先輩。」
池谷「おぉ、8時にバス停で拾ってやるからなー」オツカレサン
店長「好きだなーお前らも」
店長「どこ行くんだ?峠は?」
池谷「店長…この辺で走るって言ったら秋名山しかないでしょう」ヘッヘ
池谷「うちのチームは一応秋名最速を宣言してるんですよ」
店長「ゴロゴロいるぞ。自称秋名最速って言ってるやつは」ニヤニヤ
店長「俺が現役で走ってた頃は、自他共に認める秋名山最速の走り屋がいたんだよなー」シュボ
池谷「まさか店長…、それは俺だ!とかいうオチじゃないでしょうね?」シュボ
店長「違うよバカ 本当にいたんだ。伝説の走り屋が」フ-
店長「しかもそいつは今でも現役で走ってるんだぞ。秋名山を」フ-
池谷「今でもぉ??」フ-
池谷「俺秋名山の走り屋は大概知ってるけど、そんな歳くった奴いませんけどねー」
店長「悪かったなー歳くってて」ハァ
池谷「あ、いやそういう意味じゃ…」ハッハッハ
店長(お、うまくドーナツできた)フ-ッ
店長「お前らとは走る時間帯がズレてるだけさ」
店長「そいつは今じゃ和菓子屋の親父だからな」フ-
池谷「はあーっ!?」
池谷(伝説の走り屋が和菓子屋ァ?)
店長「朝の四時とかそんな時間に、ふもとから和菓子を秋名湖畔のホテル街におろしに行くんだ」
店長「空になったクルマでふもとまで下ってくる時のスピードは、そらー一見の価値はあるぞ。尋常じゃねーからな…」
店長「なんせ商売だからな。雨が降ろうと雪が降ろうと毎日走るんだ。年季が違うよ」フ-
店長「秋名の峠ならアスファルトのシミひとつまで知り尽くしてる男だからな…」ケシケシ
店長「お前らが今の新しい速いクルマで束になってかかっても、下りでなら奴には歯が立たねぇだろう」
店長「賭けてもいいぜ、秋名山の下り最速は和菓子屋のハチロクだ!!」
池谷「ええっ!ハチロクでぇ…!?」
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