ヤンデレになってしまった幼馴染と監禁される俺
ヤンデレになってしまった幼馴染とその愛を向けられる主人公のラブコメです。
こちらのサイト様では初投稿となります。まだまだ拙い文章ですが、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
キーンコーンカーンコーン×2
今日の学校を終える鐘の音。今日もこの憂鬱な時間が終わった。まあ、大半は寝てたのだが。俺は大きく伸びをする。
なんで高校なんか入ったんだろう…
受験勉強のときは他の人に負けたくないからという理由でかなり勉強したが、実際、学校に行く義務がなくなったのに、今更なにを学びに行くのだろうか。
授業という束縛から解放されて、他の人たちもガヤガヤと喋り出す。
「おーい、照政ー!今から空いてっかー?」
周りの雑音をかき分け、男子にしては甲高い声が耳に届く。こいつは板垣愛人。中学からの同級生。自由奔放でいつも他人を振り回しているが、悪い奴じゃないし、俺の数少ない友達だ。
「今日はどこを連れ回す気だ?」
「最初から機嫌な顔すんなって。今日はな、お前にとっても大切なことがあるからな!」
こいつの大切な、は大抵はどうでもいいことだ。だが一応聞いておくか。
「それ、本当に大切なことなんだろうな…」
「おうともさ!」
「…なんだ。」
「そりゃ来てからの秘密だ。」
ひとみとつの間にためを入れた挑発的な誘い。
「わかったよ、で、どこなんだ?」
これで突拍子もない場所だったら帰ってやる。
「それも秘密だ。」
今度は割と落ち着いた口調だ。割と重大らしいな、少なくともあいつにとっては。
愛人に連れられ学校から15分。見覚えのあるところに来た。ここは…確かに俺の家の近くだ。通学路も通ってきた。雑草だらけの空き地の前で、愛人は足を止めた。
ここは…
俺はこの土地が空き地である理由を知っている。しかし、今更ここに何があるというのか。
「ここなのか?」
「ああ!あれを見てみろよ。朝見つけたんだけどさ。」
愛人は自慢げに言うが目の前にあるのは俺以外のほとんどにとってはただの空き地だ。
しかし、雑草だらけの空き地には似合わないものが一つだけ。
人1人が入れそうなパイプのようなものがぽつんとあった。誰かが捨てたのだろう。
「で、通学路ではないここを何故お前が通る?」
「いやぁ、今朝はなんか早く起きちまってよ、じっとしてるのがいやになって適当にチャリで散策してたらよお、空き地にあれがあってだな。
それよりお前その言い方。お前こそここ来たことあるのか?」
「俺の家、ここら辺なんだが。」
「マジかよ!後で連れてってくれよな!」
「嫌だ。」
「速攻拒否!?いいじゃねーか!」
「お前が来ると家が壊れかねない。」
「俺は装甲車かなんかですか!?」
「そんなことはどうでもいい。それより、あのパイプのようなものがどうかしたのか?」
「そんなことって…。それより、あれから、顔が出てきたんだ。しかも女の子。」
「は?マ○オじゃあるまいし。」
ここはただの空き地。おまけに柵もある。こんなところに朝早くから誰が来るのだろうか。
「でさ、顔はよく見てないけどさ、かわいいホームレスとかだったら介抱してよ。」
こいつのしたいことはなんとなくわかった。ホームレスを助けて見返りにエロいことでもさせる気だろう。
この性欲丸出しの獣からは涎が垂れている。
「よし、行くぞ!照政!」
「へいへい。」
そんな上手くいかないだろ普通…
俺らはゆっくりと雑草だらけの空き地に踏み入り、物音を立てないようにパイプのようなものに近づく。
恐る恐るパイプの中を覗いた愛人が、その瞬間に赤面する。
急いで駆け寄り俺も覗き込む。僅かな日光の光で見えたものは…
女の子の脚と…スカートの中のパンツ。ピンクとしろの縞パンだ。
俺も顔が赤くなる。
愛人と目があうと、お互いに大声で笑ってしまう。
その声で起きてしまったのか、パイプの中からがさがさと音がする。
一瞬で静まり返る俺ら。
その静寂を破ったのは…
「この声…照くん?」
照くん、だと?このパイプの中にいる女は俺を知っている!しかも、小学校低学年の時の俺を!
その時、俺は元この土地の居住者の名前を思い出す。そして、振り絞った声でそいつの名を呟く。
「桜…」
「照くんなのね!」
今度は元気な声で俺を呼ぶ。
「いたっ!」
という悲鳴と共に、ゴンッという鈍い音がする。
とっさに俺はさっきと逆の口に向かう。
一瞬、ぽかーんと口を開けて俺を眺める愛人が視界に入ったが、今はそれどころじゃない。中にいるのが本当に桜だったら、後で一杯奢ってやろう。それより、今は桜だ。
俺はすぐに口を覗き込む。
中には、茶色の髪をストレートに伸ばした女の子が頭を手で抑えている。だが、俺の顔を見ると、今度は慎重に出てきた。顔をひょこりと出すと。
「お久しぶりです。照くん。西村桜です♪」
と、丁寧にご挨拶をしてきた。
ああ、8年ぶりか。あの時のことは、今でも覚えてる、桜がここにいられなくなった理由。それが、こんな形で再会するとは…とても感動の再会ではないな。とにかく、事情が知りたい。何故桜はこんなところにいるのか。こいつの家は天下の西村工業の社長の親戚だったはず。間違っても空き地のコンクリパイプの中で寝るような家ではない。
「どうしてここに?」
「照くんに会いに…って言いたいけど実はいろいろありまして…。」
「まあ、話を聞くついでに、うちに来いよ。親はいないけど、お茶とお菓子くらいならすぐ出せるよ。」
「本当!?行く!絶対行く!」
さっきまでの丁寧な口調は何処へ…
「じゃ、行くか。愛人、悪い。今日は帰ってくれ、今度好きなもの奢るからさ!」
「エー マジカヨー 」
俺は、視線の奥に映る何が起きているのかさっぱりの友人に別れを告げ、我が家に家に向かう。母親は早くに死別し、父親は海外出張中で、今年中は帰ってこないので、本当に我が家である。
パイプから出てきた桜は、割と大きな手提げカバンを持っていた。
それにしても、8年の間に、桜は大分成長した。
身長も、160cmくらいになったし、顔つきも大人っぽくなった。
そして、胸をそのふくらみを主張している。
肌も綺麗だし、顔も子どものときのかわいさにくわえて美しさがついてより一層美人になっている。
さすが我が家、考え事をしているとすぐにつく。考えてみれば、ここも桜との思い出が詰まった場所である。中で一緒に遊んだり、庭で追いかけっこしたり、お泊まり会したり。楽しかった。本当に。
「うわー、照くんの家、久しぶりだなー。でも外装は変わってないんだね。」
「そりゃ今更する必要もないし。ほら、入れ。」
「おっじゃましまーす!」
楽しそうでなによりだ。もっとも、はしゃぐほどのものではないが。
「中も変わってないね!昔を思い出すよ!」
「あと、仏壇には触るなよー。」
「仏壇…お母さんの?」
「……ああ」
8年前、母さんは死んだ。いや、殺された。
あの日は、月が綺麗だった。
事が起きたのは、夜の8時過ぎ。
俺は二階の自室で漫画を読んでたっけ。父さんは仕事に行ってた。
突然下から母さんの悲鳴が聞こえて、その直後、バンッて音がした。
その音は周りの空気を震わせ、俺の体にもその震えが伝わってきた。
急いで下に降りると、そこには血を流して倒れている母さんが。そして、そこに対面している見覚えのある顔。
恐怖で悲鳴すらでない。
俺が現実を受け入れられない間に、また音が。母さんを殺した"彼女"は隣、また隣、と手にしたショットガンの残弾が切れるまで人を殺し続けた。すぐに警察が来たが、その時にはこの町に"彼女"の姿はなかった。
だが、そいつは俺を知っている。俺も"彼女"を知っている。
俺は警察に、"彼女"の名前を告げた。"彼女"の妹のことなど頭になかった。そのときの俺の心には、母さんを失った悲しみと、犯人への恨みしかなかった。"彼女"は逮捕された。"彼女"の一家はこの町にいられなくなって、引っ越し。当然、"彼女"の妹の桜もこの町を去った。
俺は、桜がこの町を去るとき、言ってしまった。
「なぜ止めなかった!このクソ野郎!」
と。
桜は、ただ「ごめんなさい。」というだけだった。桜は何も悪くない。
それなのに俺は桜を責めてしまった。
だから、俺はそのことを謝らなくてはならない。もしまた会えたら、絶対に謝ると決めていた。
「桜…あのときはすまなかった。
何も悪くない桜のことを責めたりして。どうか、許してくれ!」
「照くん…いいの、確かにあれは私も悪かった。姉が突然外出するって言ったのを、不思議に思わず行かせてしまったから…」
「桜…」
「だから、次は私は照くんを守らなきゃ。私の照くん…私だけの照くん…」
おかしい。明らかに桜の様子がおかしい。
「おい待て、それよりどうしてここに来たんだ?」
「おっとそれを忘れてたね。私、家出してきた。親に照くんに会いたいっていったら。あれより前のこととは関わるなって言われて…
それで喧嘩して、家出してきた。」
俺のせいでまた迷惑かけちまったな…
「お前の家、呉だろ?1人で来るには遠すぎるし、家出してきたなら金もないだろ?」
「いやー、大抵のことはこれでどうにかなるんだ。」
桜が差し出したのは、真っ黒のカード、ブラックカードって奴か。
「流石は天下の西村自動車様だな。」
「おじさんには感謝してるわ。金なら幾らでも出してくれるし、そのおかげでこうして照くんにも会いに来れたんだから。」
「お前なぁ。」
「でも、喉渇いちゃった。照くんコーヒーでもちょーだい。」
「へいへい、アイス?ホット?」
「じゃあアイスで。」
「ミルクと砂糖は?」
「ミルクプリーズ。」
何故英語?まあいいか。
俺はコーヒーをカップに注ぐ、が、左手にこぼしてしまう。
「あっつ!」
「照くん!?」
リビングでゴロゴロしてた桜がダッシュで寄ってくる。
「大丈夫、少し冷やせば治るさ。」
「でも…照くんの指赤くなってる。私が治してあげる♪」
そういうと桜は、俺の手を顔に近づけ…口に含んだ。
「桜!お前何を!?」
「$¥€#¥€×」
「手を加えたまま喋るな…」
それでも、桜は俺の手を離さない。指に舌を絡めて唾液をなすりつけてくる。口内のあたたかさがとても心地よい。一瞬、卑猥な妄想が頭に浮かぶ。
「もう大丈夫だ。冷やしてくるから、わりぃけどミルク、俺の分まで入れといてくれ!」
「本当に大丈夫?」
「ああ。」
やっと桜は離してくれた。まだ生暖かい感触が残っている。とりあえず手洗い場に向かう。
桜、昔と変わんないな。心配性で、突拍子もないことをして、体をくっつけてきて。
俺はこれを彼女の性格故と思い込んでいた。
左手に水がかかると、ヒリヒリして痛い。
だが、それを桜に見せるわけにはいかない。見せたら、きっとまた心配かけちゃうから。
俺がリビングに戻ると、テーブルに桜が座っている。俺が来るのを今か今かと待ちわびているかのような顔。
「ありがとな。」
「いいよこれくらい。」
桜とは対の位置の椅子に腰を下ろす。ふぅ、と思わずため息がでる。
学校を出てから、やっと落ち着いて座ることができた。
まだ温かそうなコーヒーに手をつける。その牛乳で白っぽく濁った茶色い液体が口に入る。鼻をかすめる豊かな香り。コーヒー独特の苦味が俺の感覚を刺激する。親が海外出張の土産とかで買ってくるいろんなところのコーヒーを飲んできたが、俺は南米、特にブラジル産の物が好きだ。特に香りが良い。
「照くん!!」
「わわっ!どうした桜?」
「どうしたじゃないよ、さっきから呼んでるのに全然反応しないから。」
「ごめん、ちょっと疲れてて…なんだか眠くなってきちゃった…」
頭がふらつく。視界がぼやーっとしてピントがあわない。そのままおれは机の上に倒れてしまった。最後に見えたのは、桜の微笑む顔。
「ん…」
ここは、自分のベッドか。桜が運んでくれたのか。自分より重い俺をよく運んだな。
そういえば桜はどこだ?
俺は体を起こし、立ち上がろうとする。
ガシャン!
え?金属音と共に俺の腕が引き止められる。見てみると。金属製であろう重たい手錠が、ベッドと俺を繋いでいる。両手を拘束されて動けないため、しばらく困惑していると、開けっ放しのドアから桜が入ってくる。
「桜…なんのつもりだ?」
「照くんを護るためだよ。他の悪い女から。照くんは優しいから邪魔がすぐに寄ってくる。だからこうやって監禁しないといけないの。」
俺なんかに誰も寄ってこないけどな。
「それにね、私照くんのこといっぱい勉強したんだよ。」
どうやって?遠く離れた俺をどうやって調べるというんだ?
「おじさんの会社のネットワーク使わせてもらうの大変だったんだよ。」
いくらあの会社でもそれは無理だろ。
「あー。その顔、信じてないでしょ?」
「なら、照くんは教科書をしまう引き出しの一番下の段の地図帖のハードカバーのなかにエッチな本を隠してるでしょ!」
「くっ、何故それを?」
「だからぁ、桜、いっぱい勉強したんだよぉ。」
「照くんは巨乳のストレートの髪の女の子が好きだから、頑張って照くんの理想になれるようにしたんだよ?」
「だからね、照くんは私だけを見てればいいの。私がいれば十分なの。私だけに優しくして、私だけに欲情すればいいの。」
「俺は8年前、あんなことを言っておいて、今更お前を愛する資格なんてない。それはお前が許してくれてもだ。」
「照くん…私もね、もう照くんには会っちゃいけないんだって自分に言い聞かせてきたの。でもね、私は照くんと一緒にいたくて、照くんが他の女にとられるのが怖くて、照くんが好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きで好きだから。照くんがなんて言っても一緒にいる。」
桜をこんな風にしたのは俺だ。今更逃げようなんて思わない。
「桜、俺はお前が好きだ。愛してる。もう離れない。だから、こんなのやめようよ。」
「私から逃げるの?」
「そうじゃない。なら、せめて学校にだけは行かせてくれ。結婚するなら、俺も稼がないと。」
「お金なんておじさんに頼めばいくらでももらえるのに…
でも、照くんがそこまで言うならいいよ。」
「ありがとな。でも桜はどうするんだ?」
「私も照くんの学校に行くよ。照くんが浮気しないようにもね。」
「でもお前受験とかは?それに親の許可とか必要だろ?」
「入試は前に行ってた学校の方が難しいし、保険証でも見せれば多分入れるよ。」
さすがは天下の西村自動車様だ。誰も文句を言えないんだった。
「でも一つだけ条件、もしも照くんが浮気したら…」
「したら?」
まあしないしできないがな。
「お・し・お・き、だよ?」
桜が踏み込んだところの床がミシミシと音を立ててる。そんな力で何かやられたら、ただじゃすまないだろう。
「わかった。」
「なら、約束のキスして。」
「………」
俺の初めて。本当にこいつにあげていいのか?
後々飽きたとか言われたら…
「今ここでお仕置き受ける?」
「わかった。する。」
桜は安心したように微笑むと、顔を近づけてくる。俺も顔の距離を詰める。唇と唇が触れ合う。唇のぷにぷにとした柔らかい感触。それに、桜の匂い。果実のような、いい匂い。
桜の舌が俺の口に入ってくる。ほんのり甘い桜の唾液が俺の口に広がる。俺も舌を奥に伸ばして、舌を絡め合う。
お互いの唾液が入り混じる。どこまでも深いキス。
唇が離れても、桜の暖かさと、感触と、匂いが体に染み込んでいる。そして、俺の意識を持ってく。
強烈な睡魔に襲われ、ベッドに突っ伏してしまう。
「おやすみ。」
桜が布団をかけてくれる。
すっと、意識が途切れた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。こちらはまだまだ続きを書くつもりですので、コメント等宜しくお願いします。おそらく次あたりで性的描写が…
続きはよ
はよ
(続き)あくしろよ
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