いろは「せーんぱいっ。 ここがいいんですか?」 八幡「お、おう……あぁ。……うっ」
俺ガイル12巻なかなか出ませんねー。待ちどおしくて、何かしてないと我慢できません。というわけで、暇つぶしにSS投稿してみます。八幡といろはメインのSSです。一応、耳かきがテーマになっていますが。申し訳程度ののエロ要素アリです。
最終的にいろはに着地しますので、苦手な方は注意してください。あと、初のSSなのでつたない感じになっていると思います。ご意見あれば色々聞かせてください。
思い立ったら即行動。というわけで、俺ガイルのSS、1本投稿してみようと思います。
雪乃「比企谷くん、何をやっているのかしら?」
八幡(ちょっと、なんで、この子は俺のほうだけにらんじゃうんですかね。俺が悪いの確定なの?)
いろは「なにって、見れば分かるじゃないですかー。耳かきですよぅ」
雪乃「それは知っているわ。わたしはなぜ、部室で比企谷くんが一色さんに膝枕されながら耳かきをされているのかと聞いているのよ」
八幡(一色には笑顔で聞くのな。でも、その笑顔やめて。怖いから)
いろは「そんなの、決まってるじゃないですかー。先輩が私にしてしてーっておねだり……」
八幡「ばっか、おまえ。何言っちゃってんの。お前が、葉山と付き合った時の予行演習がどうのとか言うから……」
八幡(会長選挙の時のことを持ち出されたとは言えんからな……)
いろは「えー。でもぉ、先輩、すっごい気持ちよさそうにしてたじゃないですかー。
はじめは嫌がってたのに、だんだん素直になってく先輩、なんかかわいかったですよ」
八幡「なっ、ばか。おまえ……///」
八幡(ま、まぁ、なんだ。確かに耳かきのテクニック……とか、柔らかいふともも……とか、甘い匂いとか)
八幡(とにかく気持ちよかったけど)
八幡(てか、俺じゃなかったら完全に惚れちゃうまである。やだ、いろはす恐ろしい)
雪乃「なるほど、大体分かったわ。そこのロリコンがすべて悪いということね。部室が本来どういう場所かこんこんと説明しておく必要がありそうね」
いろは「わたし、ロリじゃないですよぅ」
八幡「問題はそこじゃないんだけどな。てか、なんでそうなっちゃうんですかね」
いろは「あー。私そろそろ生徒会のお仕事の時間なので、おいとましますねー。ではでは。」
八幡(あいつ、逃げやがった)
トテトテトテ
いろは「……あ、そうだ」
八幡「ん?」
タタタッ
いろは「またシてあげますね (ボソッ」
八幡「っ/////」
ガラガラ ピシャ
雪・八「はぁ……」
----
八幡「……ペラ……ペラ」
雪乃「……ペラ……ペラ」
八幡「……ペラ……なぁ、雪ノ下」
雪乃「……なにかしら……ペラ」
八幡「……今日は由比浜遅いな」
雪乃「そうね……ペラ……」
八幡「…………」
雪乃「……ペラ……パタン。……ねぇ、比企谷君」
八幡「……ん?」
雪乃「…………」
八幡「何なんだよ。名前だけ呼んで期待させておいて、後は無視するっていう、ぼっちに対する高度ないじめなの?」
雪乃「ち、ちが……。まぁ、そうね」
八幡「そうなのかよ……。鍛えられてる俺でもさすがに引っかかちゃったよ。で、ほんとは何なんだよ?」
雪乃「あ、あなたもその、ああいうこと、してほしいと思っていたのね……」
八幡「ああいうこと?」
雪乃「その、み、耳かきのことよ」
八幡「は?」
雪乃「あなたも、女性にあんなふうにされることに、少しは憧れがあるのかと思ってね」
八幡「ばっ……///。おま、そういうんじゃねぇよ。
俺は自分がそういう浮ついたもんに騙されないように普段から努力してるからな。
でも、まぁなんだ。その、逆に言えば努力して抑え込まないといけないような、
浮ついたもんにあこがれる気持ちが俺の中にもあるってことかもな……」
雪乃「そう……。
その、あなたが望むのなら、し、してあげないこともないのよ」
八幡「……えっ?」
------
雪乃「いいから、早く横になりなさい」
八幡「お、おう」
八幡(なんでこうなった……。
まあ、『一色さんにしてもらっていたなら私にしてもらってもなんら問題はないでしょう?』
なんて言われて、なし崩し的にOKしてしまったが)
雪乃「じゃあ、その、いくわよ」
八幡「いくわよ、ってなんだよ。こええよ」
雪乃「その、いきなりというのもどうかと思っただけよ。おとなしくなさい」
雪乃「カリカリ……カリカリ……」
八幡「…………」
八幡(やっぱり、相当ハズいな、これは。しかし……)
雪乃「カリカリ……カリカリ……」
八幡「…………」
雪乃「……カリカリ……、その、どうなの?」
八幡「どう、って言われてもな。その、普通に心地いい」
八幡(心地いいんだか、何か一色の時とは違う。なんというか、こう……)
雪乃「そう。それは良かったわ……」
ガラガラガラ
結衣「ゆきのん、ヒッキー、やっはr……え?」
雪乃「……あ、その、由比浜さん。これは……」
結衣「なに、してるの?」
八幡(だから、なんで、こっちばっかにらんじゃうんですかね。俺が悪いの確定なの? 泣きたい)
雪乃「これは、その……耳かきよ」
結衣「そんなの見ればわかるよ。その、なんでゆきのんがヒッキーにしてあげてるの?」
雪乃「それは……。……どうしてかしら、比企谷君?」
八幡(えぇ……それ、俺にふるのかよ)
八幡「まぁ、なんだ。その……」
結衣「……あっ、ごめんね。そんなこと聞かなくても分かるよね。そういう……ことだよね
で、でも、どうして、言ってくれなかったの? 言ってくれればもう少し……
あたし、ばかだなぁ……。勝手にひとりでから回って、ディステニーランドにも誘ったり、しちゃってさ」
八幡「それは、ちが……」
雪乃「それは誤解よ。由比浜さん」
結衣「ゆきのん? でも、2人で膝枕なんかして。その、つ、つきあってるんじゃ……」
雪乃「はぁ、そんなわけないでしょう。わたしがそこの、それとつきあうなんてことあるわけないじゃない」
結衣「でも、耳かき……」
雪乃「……それは、そこのがあまりにもきたない耳をしていたから、がまんならなかったのよ。
その、定期的に手入れもしてあげないと、部室が汚染されてしまうから」
八幡「なにそれ。俺、放射線か何か出しちゃってたの?」
八幡(その言い訳さすがに無理があるんですが。アホの子だからって、ちょっとガ浜さんのこと舐めすぎじゃないですかね……)
結衣「……ゆきのんが、そう言うなら、信じるけど」
八幡(信じちゃうのかよ)
雪乃「はぁ。少し疲れたわ。今日は依頼ももうないでしょうし、終わりにしましょう。
私は平塚先生に活動記録を報告してから帰るわ」
結衣「えっ、でも私まだ来たばかりなんだけど……」
雪乃「ごめんなさい。本当に、少し、疲れてしまったのよ」
八幡(あいつ、逃げやがった。てか既視感を覚えるな……)
結衣「う、うん。じゃあ、ね。ゆきのん。また明日」
雪乃「ええ」
ガラガラ……ピシャ
結衣「…………」
八幡「…………」
結衣「ねぇ、ヒッキー」
八幡「なんだよ」
結衣「なんで、ちょっと面倒そうな声出してるし? その、ゆきのんとは本当に何もないの?」
八幡「いや、さっき雪ノ下のこと信じるって言ってたろ」
結衣「その、それは……、なんていうか」
八幡「まあ、そのなんだ。つきあってるとかはほんとにねぇよ」
結衣「ふーん。そっか。まあ、ならいいかな」
八幡「おう」
結衣「てか、ならなんで膝枕なんてしてたし? ちょっと、その……びっくりしたなぁ」
八幡(由比浜は今明らかに俺と雪ノ下の関係を疑っている。)
八幡(しかし、由比浜と雪ノ下の間に禍根を残すわけにはいかない)
八幡(なら、答えはひとつしかないだろ……)
八幡「なんだ、その、俺が、頼んだんだよ」
結衣「ヒッキーが?」
八幡「その、なんていうの。ちょっとそういうのに憧れ? みたいのがあったんだよ」
八幡(なにこれ、ちょうはずかしい)
結衣「へ、へぇ、ヒッキーもそういうことに興味あるんだ (ボソッ」
結衣(私には、ぜんぜんそんな態度見せないんだけどなぁ……。やっぱり脈ないのかな?)
結衣(って、何弱気になってんだろ、私。ヒッキーがそういう人だってのは前から分かってたし)
八幡「え?」
結衣「その、私がしてあげよっか?」
八幡「へ? 何言って……」
結衣「だってさー。なんていうか、そのヒッキーの理想のシチュエーション? をじゃましちゃったわけじゃん。
だから、そのおわびっていうか。代わりに私がしてあげてもいいかなーって」
八幡「いや、気にすんな。そんなのは。てかわすれろ」
八幡(いや、忘れろください。お願いします)
結衣「えー。でもヒッキー憧れてたんでしょ? それとも、ゆきのんに、してほしかった……とか?」
八幡「いや、そんなんじゃ、ねぇけど」
結衣「じゃあいいじゃん。ほら、こっち来て寝てみてよ」
八幡「い、いや。てか、お前耳かきなんて出来んの?」
結衣「むっかー。こう見えて、1週間に1回はサブレにしてあげてるし」
八幡「犬とじゃ全然、耳の形が違うんですが。まあ、鼓膜に耳かきささるとかだけは勘弁してね」
八幡(また、なし崩し的にOKしてしまった……)
結衣「もうっ。いいからおとなしくしててよね。動いたらホントに耳かき刺すからね」
八幡「こええよ」
-----
結衣「カリカリ……カリカリ……」
八幡「…………」
結衣「カリカリ……カリ……、この辺、かな? カリカリ……ヒッキー、どう?」
八幡「ああ、なんか、いい感じだ」
八幡(確かに、いい感じだ。だが、やっぱり一色のときとは違う。耳かきもうまいし、ふとももの柔らかさも、一色に引けをとらない。甘い香りもする。だが……)
結衣「いい感じ……えへ、へへへへ/////」
八幡(一色にされたときのような、耳といっしょに心の奥をくすぐられるような、こそばゆい、なんとも言えない気持ちは湧き上がってこない)
八幡(この違いは、いったい何だ……?)
ガラガララ
いろは「せーんーぱーいー。ヤバいです。ヤバいです、ヤバいでs……え?」
八幡「一色……」
いろは「何してるんです?」
八幡「いや、これは、その……」
いろは「わたし、先輩にそういうことしてあげられるのはわたしだけだと、思ってました。……でも、違ったんですね……(グス」
いろは「お邪魔してすみません。では」
八幡「おい、一色、ま……」
ガラガラ……ピシャ。
タタタッ……
八幡「由比浜、悪い、戸締り頼む」
タタタッ。 ガラガラッ、ピシャ。
結衣「ヒッキー……」
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八幡(くそっ、なんでこんな時だけ、あざくとくない泣き顔見せんだよ……)
八幡(なんで、一色の泣き顔見た俺は、こんなに胸が痛いんだ……)
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屋上
いろは(私、どうしたんだろう。先輩と結衣先輩がああいうことしてても私には関係ないはずなのに)
いろは(なんか、二人だけの関係が壊されちゃったような気がして)
いろは(もしかして、わたし先輩たちに嫉妬して……。いや、そんなわけないよね)
ガチャ
いろは ----ハッ
八幡「なんだ。こんなとこにいたのかよ。風邪ひくぞ」
八幡「これ、羽織っとけ」
パサッ
いろは「せんぱい、あざといです(グス」
八幡「ばか、それはお前だよ」
八幡(なんだよそのちょっと余ったカーディガンの裾で涙をふく仕草。あざとかわいいじゃねぇか……)
いろは「結衣先輩はいいんですか?」
八幡「あれは、その、一色が思ってるようなことじゃねぇよ」
いろは「じゃあ、どういうことなんです?」
八幡「それは……カクカクシカジカ……
ってことで、ただ耳かきしてもらってただけなんだよ」
いろは「ふーん……。じゃあ、せんぱいは、何で同じように耳かきしてもらってただけの私のところには来てくれたんです?
結衣先輩のことは放っておいて」
八幡「それは、その……」
いろは「それは?」
八幡「一色がしてくれた、耳かきが、その、忘れられなくて」
いろは「へ?」
八幡「てか、お前、どんだけ耳かき上手いんだよ。めちゃくちゃ気持ちよかったし。変な声出ちゃったし……。
耳かきって、そういうもんなのかと思ったら、雪ノ下にしてもらっても由比浜にしてもらっても何か違うし」
いろは(私、そんな特別な耳かきした覚えはないんだけどなぁ……)
いろは(ちょっと、先輩のことドキドキさせてやろうかなぁとは思ってましたけど)
いろは(まぁ、いっか。私の耳かきに夢中になってる先輩ってなんかかわいいですし)
いろは(このまま、耳かきでせんぱいを篭絡しちゃうのもありかなぁー。なんて)
いろは「ふーん。で、先輩は結局どうしてほしいんですか?」
八幡「そのもう一回、してもらえないかと」
いろは「ええぇ。でも先輩たまに、私がお願い事しても、それはお前のためにならないとか、それっぽいこと言ってー。
取り合ってくれないことあるじゃないですかー」
八幡「……今度から、俺に出来ることはなんでも手伝う」
いろは「もう、いちいち、一旦断ったりしませんか?」
八幡「……しない。無条件で手伝う」
いろは「仕方ないですねー。先輩がそこまで言うなら」
スッ
いろは「また、シてあげます」
八幡「っ/////」
八幡(近い近い近い近い近い。耳元で囁くのやめて。これホントあざといから。うっかり惚れちゃうから)
いろは「じゃあ、生徒会室行きましょうか」
八幡「え?」
いろは「この時間なら、他の役員も帰ってますし。それに、結衣先輩にも、雪ノ下先輩にも邪魔されませんよ」
-----
生徒会室
八幡「うっ、あ、ああ、一色それ、やば……」
いろは「ちょっと、先輩何変な声出してるんですか。マジ引きます。ドン引きです」
八幡「あ、いや、その」
いろは「もう反論もできないんですか。何か優越感ですねぇ。こんなんなってる先輩ってレアですし」
八幡「うぅ。あの、そのちょと、奥を……」
いろは「分かってますよ。ココ、ですよね。……カリカリ……ゴソゴソ。せんぱい、気持ちいいですかー?」
八幡「やばい、俺、高校入って初めて生きてて良かったって思うわ」
いろは「おおげさですねぇ。そんな幸せなら、ちょっといじめちゃいますかねー」
八幡「え?」
いろは「もう、先輩の弱いとこは大体分かりましたからね。……たとえば、ココ、とか。カリカリカリカリ……」
八幡「やっ、ちょ、一色そこ、くすぐった、ひゃ……や、ひゃひゃ……やめ」
いろは「次はこっちですかねー。えぃっ、えいっ」
八幡「うわ、そこも、だ……め。一色、やめ…………あっ」
いろは「そんなこと言ってー。いつも死んでるはずの目がとろけちゃってますよー。気持ちよくて仕方ないんですよね?」
八幡「うっ、いや。そんなことは」
いろは「あーっ、そんな態度でいいんですか? こっちも弱いの知ってるんですからね。ゴソゴソ、カリカリ……」
八幡「あああ……もう」
八幡(なんだ、これ。めちゃくちゃ気持ちいいい)
八幡(心の一番柔らかい部分を、何かでかき回されているような)
八幡(なんか、ふわふわしてきた)
いろは「ちょっと、先輩痛いです」
八幡(頭がぼうっとする)
八幡(一色が何か言ってる気がするが)
八幡(何も聞こえない)
いろは「ちょっと、先輩。私のふともも強く握りすぎです。またおしおきしちゃいますよ」
八幡「あ、……ああ」
いろは「もう、仕方ないですね。かわいいから許しますけど」
八幡(心の底から何かが浮かび上がってくる感じだ)
いろは「……カリカリ……カリカリ」
八幡(もう、抗えない。)
いろは「ゴソゴソ……カリカリ」
八幡(理性など手放してしまおう)
いろは「カリ……」
ビュルルルル……ビュ、ビュ
八・い「「えっ?!」」
八幡「…………」
八幡(え、何これ。どうしちゃったんだ俺。なんか下の方が不快な気分に……)
いろは「ちょ……先輩? 大丈夫ですか? 生きてます?」
八幡「いや、まあ、生きて……」
いろは「って、これどういうことですか。なんか、こっちの方湿っちゃってるみたいなんですが……」
八幡「いや、まあ、そのなんだ……」
八幡(うそだろ。どうしちまったんだ。触られてもないのに。)
八幡(いや、そんなこと考えてる場合じゃ)
八幡(とにかくこれを何とかごまかなさいと)
いろは「私、そっち方面ぶっちゃけ詳しくないんですが、もしかして、出ちゃいました?」
八幡「悪い、一色、俺ちょっと……。帰るわ」
ガタガタ、ゴソゴソ。ガラガラガラ……ピシャッ。
いろは「あ、せんぱっ……」
ダダダダッ
いろは(そんなに、気持ちよかったんだ。へへ……へへへへへ//////)
-----
比企谷宅
小町「フンフンフンフンフンフーン♪ フンフンフーン♪」
カチッ
小町「フフフンフフッフッフッフッフッフッ♪ フフフフー♪」
ジュッ ボッ
小町「仕上げに、お味噌を溶いてっーと」
コトコト
小町「よーし、完成っ……」
ガチャ
八幡「ただいまー」
小町「おかえり、おにいちゃん。ご飯出来てるよっ」
八幡「おう、いつも悪いな」
小町「もうっ、それは言わない約束じゃないですか」
八幡「そうだったな。サンキュ。
だけど、お兄ちゃん今ちょっと一人の時間が欲しいから、ご飯は後にさせてね」
小町「えっ、ちょっとおにいちゃん?」
----
八幡部屋
八幡(はずかしい。はずかしいはずかしいはずかしいはずかしいはずかしい)
八幡(それに、一色に何も言わずに生徒会室を飛び出してしまった。あれはまずい)
八幡(きっと、あいつ今頃ドン引きだろうなぁ)
八幡(これは、八幡史に刻まれた中でももっとも黒い、黒歴史ですわ)
八幡(あー。もう死にたい)
八幡(てか、俺はどうしてしまったんだ……)
八幡(耳かきって、上手にされたら出ちゃうもんなの? いや、いままでされたことなかったから分からんのだけど)
八幡(常識的に考えてまずありえん。それに、雪ノ下にされても、由比浜にされてもそんな気配はなかった)
八幡(可能性は二つだ)
八幡(一色がめちゃくちゃ上手だったのか、或いは……)
八幡(ただ、雪ノ下や由比浜が一色と比べてそんなに下手だっただろうか。いや、そんなことはないような気がする)
八幡(と、いうことは……いや、考えても分からんな……)
----
リビング
小町「……モグモグ……モグモグ……」
八幡「……モグモグ……モグモグ」
小町「……モグモグ……モグ」
八幡「モグモグ……あの、小町、醤油とっt」
小町「スッ……」
八幡「あの、小町ちゃん?」
小町「モグモグ……何? ごみいちゃん」
八幡「もしかして、おこってらっしゃる?」
小町「モグモグ……パチン。
……はぁ。当然だよ。さっきは、とっとと自分の部屋こもっちゃうし」
八幡「それは、その、すまん」
小町「はぁ……このごみぃちゃんはなーんも分かってないね」
本当はそんなことはどーでもいいの」
八幡「お……おう」
小町「また、お兄ちゃんは、小町に何も話してくれないの?」
八幡「いや、何というかその……」
小町「ちゃんとお兄ちゃんの思ってること教えて」
八幡「その、確かに俺は今ちょっとその、あれだ。ちょっと困ってる……」
小町「ふん。それで。全部話してみそ。小町はお兄ちゃんの味方だから」
八幡「いや、それがその妹には相談しにくい内容なんだよ」
小町「……おにいちゃん」
八幡(いや、その軽蔑の眼差しやめてね。妹にまでそれされちゃうとホントへこむから)
八幡「でも、その小町を頼ろうとは、思う」
小町「へ?」
八幡「その、耳かきを、してほしいんだが」
----
小町「……ジーッ」
八幡「あの」
小町「何、ロリぃちゃん?」
八幡(やめろよ。それだと、俺自身がロリみたいんなちゃってるだろ)
八幡(ん? まてよ、俺自身がロリなら、俺が小さい子好きになっても合法なのか。)
八幡(なんだよ、ロリぃちゃん最強じゃん)
八幡(……ちょっと、俺おかしくなってんな)
八幡「あの、小町ちゃんはお兄ちゃんの味方、って言いましよね?」
小町「だって、妹に膝枕耳かき要求するとか、さすがのお兄ちゃん大好き小町でも、引きますわー」
八幡「いや、これには一応ちゃんと理由があんだよ」
小町「えー」
八幡「その、後でちゃんと説明すっから」
小町「まあ、仕方ないですなー。やると決まれば本気出しますよー。小町は」
八幡「本気?」
小町「はい、ここに寝っ転がって。おにーちゃん」
八幡「ええぇ。なにその演技、ちょう寝っ転がり辛いんだけど」
小町「いいから、おいでっ。小町はいつも疲れた顔してるお兄ちゃんを少しでも癒せればと思っているのです
あっ、今の小町的にポイント高い」
八幡「最後の一言が無ければな……」
小町「ふふっ、じっとしててね」
八幡「おう」
小町「カリカリ……カリカリ」
八幡「…………」
小町「ゴソゴソ……カリカリ。かゆいところはないですかー?」
八幡「……ああ、その辺もう少し」
八幡(やはり、心地いい。それに驚くほど落ち着く。)
小町「カリカリ……カリカリ……うーん。だいたいきれいになったかな?」
八幡(しかし、何かが物足りない。一色がしてくれたときのようなふわふわした気持ちにならない)
小町「最後にこのふわふわので、ポンポンするね」
八幡「ああ」
八幡(やっぱり……。だが、これで確信が持てた)
小町「よーしっ。終わり。どうだった、おにいちゃん」
八幡(最初から答えはシンプルだったんだ)
八幡「ん、ああ。ありがとう。おかげで答えが出た」
小町「えー。その割には物足りなそうな顔してるよ。おにいちゃん」
八幡「いいんだよ。物足りないことを確信したかったんだから」
----
八幡部屋
八幡(俺は、一色に耳かきをされると、どうしようもなく幸せな気分になる。それはもう出してしまうほどだ)
八幡(それは、単純に女性に耳かきをしてもらっているという心地よさからか?)
八幡(だが、雪ノ下や由比浜にしてもらっても、一色のときのような幸せは感じられなかった)
八幡(途中で、邪魔が入ったからか? 答えは否である)
八幡(何故なら、大好きな妹小町に心ゆくまで、邪魔が入らないところで耳かきをしてもらっても、一色のときのようにはならなかったのだから)
八幡(ということは、ただ、女性に耳かきをしてもらっても俺はあの幸せな気分になれないのだ)
八幡(それが分かった瞬間答えは出ていた)
八幡(始めて部室で会った時から、)
八幡(周りには取り繕った自分を見せるくせに、俺には素の自分を見せてくる彼女に)
八幡(なにかと理由をつけて、俺のことを頼ってくれる彼女に)
八幡(あざといだとか、ゆるふわビッチだとか適当な言葉で自分を騙しながらも俺は……)
-----
翌放課後
八幡「ちょっと、一色さん呼んでもらっていい?」
生徒「ハイワカリマシター……イッシキサーン」
トテトテトテ
いろは「なんですかー、先輩?」
八幡「その、この間はは悪かった。そのお詫びもあって少しはなしたいんだが。生徒会の仕事とかは……」
いろは「いいですよー。今日は仕事も特にありませんし。生徒会室行きますかね」
八幡「ああ」
----
いろは「で、なんです。話って?」
八幡「まず、この間のことなんだが……」
いろは「あー。そのせんぱいがまき散らしちゃった件ですかー」
八幡「いや、確かに俺が一方的に悪いんだけどその言い方やめてくんない? ホントはずかしいから」
いろは「もう、いいですよ。確かにちょっとびっくりしましたけど。まぁ、そんなこともあるのかなぁ、と」
八幡(一色がそっち方面まだあんまり詳しくなくてホント助かったわ。ホントなら触れられてもないのに出るなんてありえんからな)
いろは「それに、ちょっと嬉しかったですし(ボソッ」
八幡「え?」
いろは「何でもありませーん。それより、お話はそれだけですか? それなら、またちょっと手伝ってほしい案件があるんですよねー。
ちょっと話、聞いてもらえません? 聞いて、くれますよね?」
八幡「ああ。約束だからな。だが、俺の話はまだ終わってない」
いろは「え? まだ何かあるんですか? この間のこと以外にせんぱいと話すことなんて……ハッ。
もしかして、告白ですか? いや、確かに耳かきとかいろいろしてあげて、私的にもまんざらでもなかったんですが、
冷静に考えてみるともう少しステップを踏んでからのほうがいいと思うので、出直してください。ごめんなさい」
八幡「そうか。そのまさかだったんだがな……」
いろは「え?」
八幡(答えは初めからシンプルだった。)
八幡(初めて会った時から、俺は一色いろはという人間に魅かれていたのだろう)
八幡(そんな自分の浮ついた感情を抑え込むために、あざといとか、ゆるふわビッチだとか、適当な答えで自分を騙していた)
八幡(自分をも騙すことができるとか、八幡君マジ策士)
八幡(まさか、耳かきなんかがきっかけで、自分を騙していたことに気づかされるなんてな)
八幡(何のことはない。一色に耳かきされるという行為が俺にとって特別だったのだ。だが)
八幡「お前が、そう言うなら、出直すわ」
いろは「ちょ……せんぱい! 待ってください」
八幡「ん? ……ってお前、なんで泣いてんだよ……」
いろは「だってー……グスッ。ホントに告白されるなんて思わないじゃないですか」
八幡「悪かったな。急に変なこといって」
八幡(告白しただけでて泣かれるとか、俺どんだけ嫌われてんの……)
いろは「変なことじゃありません」
八幡「へ?」
いろは「私もせんぱいのこと、好きなんです……///。これは嬉し涙なんですよ」
八幡「え、でもお前は葉やm……」
いろは「ほんと鈍いですよねー。そういうことに関しては」
八幡「え? でも」
いろは「これ以上聞くのは、野暮ですよ。せんぱい。
てか、せんぱいこそ、結衣先輩か、雪ノ下先輩のどちらかが好きなんだと思ってました」
八幡「いや、その。あいつらはそういうんじゃねぇんだよ」
いろは「ふーん。あ、もしかして、私に告白してくれたのって、やっぱりあの日の耳かきが忘れられなからですか?」
八幡「ばっ/////、ちげえよ。その」
いろは「でもー、またシてほしいんじゃないですか?」
八幡「それは、……ハイ」
いろは「素直ですねー。……いいですよ」
八幡「え?」
スッ
いろは「今日は、気持ちよすぎで、足腰たたなくしてあげます(コソッ」
八幡「なっ//////」
ビュルッ
八幡(うそだろ。また……)
八幡(これじゃ、俺そのうち、一色に調教されちゃいそうなんですけど……)
八幡(まあ、それも悪くないと思っている自分がいる)
八幡(俺は彼女に頼られながら、頼ってくれる彼女に精神的に依存していたのであろう)
八幡(そして、耳かきによって、肉体的にも彼女に依存するようになってしまった)
八幡(畢竟、俺はもう一色いろはなしには生きていけない)
Fin
いやぁ、思い立った勢いで一日で書き上げたのと、SS初投稿ということもあって、文章ぼろぼろだと思います。会話のみですが。いろいろ感想聴けると嬉しいです。
耳かきだけで射精しないからね。
ぽしょぽしょには勝てなかった
一色ってうざい
射精したとこでイス回転させて反対向いてしまった
タブレットオトシチマッタヨ
普通は耳掻きされるだけで射精はしない..が...
いろはの耳掻きを体験してない俺たちが言ってもな..
ヒンドゥー教には手を使わずエクスタシーを迎えるオナニーがあるから、耳かきでもイケるのでは?