進撃の関ヶ原
時は戦国、一度治めた天下がもう一度荒れようとしていた…
関ヶ原
兵士[ワーーー!]
ガシン! カヂ!キン!
ブス!
兵士[あー!!]ドテ
鉄砲頭[放て!]
バン!バン!バン!
兵士[ぐわー!!]
侍大将[突っ込め!!]
兵士[オー!!]
キャスト
西軍
石田三成 ジャン・キルシュタイン
大谷吉継 マルコ・ボット
蒲生郷舎 ハンネス
湯浅五助 イルゼ・ラングナー
宇喜多秀家 ナナバ
明石掃部 アルミン・アルレルト
小西行長 イアン・デュードリッヒ
島左近 アニ・レオンハート
大橋掃部 ゲルガー
島津義弘 リヴァイ・アッカーマン
島津豊久 エルド・ジン
長寿院盛惇 オルオ・ボザド
脇坂安治 ニック司祭
小川祐忠 イヴァン
朽木元綱 ディター
赤座直保 ユルゲン
小早川秀秋 サシャ・ブラウス
稲葉正成 ナイル・ドーク
平岡頼勝 モブリット・バーナー
平塚為広 ディータ・ネス
戸田重政 ルーク・シス
毛利秀元 マルロ
毛利輝元 クリス・ザックレー
吉川広家 ヒッチ・ドリス
安国寺江慶 コニー・スプリンガー
長宗我部盛親 ハンジ・ゾエ
長束正家 ヘニング
真田昌幸 グリシャ・イエーガー
真田幸村(信繁)エレン・イエーガー
毛利勝永・ミカサ・アッカーマン
東軍
徳川家康 エルヴィン・スミス
徳川秀忠 ダズ
本多忠勝 ジェル・サネス
井伊直政 ケニー・アッカーマン
松平忠吉 キッツ・ヴェールマン
福島正則 キース・ジャースティス
可児才蔵 ユミル
黒田長政 トーマス・ワグナー
後藤又兵衛 ライナー・ブラウン
細川忠興 ミタビ・ヤルナッハ
加藤嘉明 グスタフ
池田輝政 リコ・プレツェンスカ
浅野幸長 アンカ・ラインベルガー
藤堂高虎 ベルトルト・フーバー
京極高知 ニファ
筒井定次 ハンナ・ディアマント
田中吉政 フランツ・ケフカ
山之内一豊 駐屯兵団員[娘は最後の希望なのだからと言った兵士
その他
豊臣秀吉 ドット・ピクシス
淀殿 カルラ・イエーガー
豊臣秀頼 クリスタ・レンズ
島津義弘妻 ペトラ・ラル
三成[秀吉様が死んで1週間か…未だに悲しみが残る]
左近[情けないね。殿]
三成[うるさい左近]
左近[秀吉様が死んで悲しんでるのは殿だけじゃないよ。]
三成[わーてるよ。]
左近[それに7人の武将達に襲撃食らったんだから少しは警戒して]
三成[わかったから]
家臣[殿。大谷吉継様がおみえに]
三成[吉継が?通せ]
大谷[久しぶりだね。三成]
三成[来んなら言えよ]
大谷[ごめん。ごめん。]
左近[大目に見てやりなよ。病なんだから]
三成[はいはい]
大谷[ありがとう左近殿]
左近[うん。]
三成[で何しに来た?]
大谷[家康のことで]
三成[家康がなんだ]
大谷[それが、伏見留守役長束正家さんを城から追い出して居城にしたらしい]
三成[なんだと!秀吉様に何と詫びればいいのか…情けねぇ!!]
大谷[落ち着いて!]
左近[そうだよ。落ち着きな]
三成[なぁお前ら俺のわがままに付き合ってくれねぇか?]
家康[今の所様子はどうだ?]
秀忠[今のところ、前田は我々にしたがっております]
家康[そうか。秀忠お前はまだ未熟だわかってるだろうな?]ギロ
秀忠[ひっ!わっわかっております!!]
家康[なら構わない]
秀忠[ほっ]
家臣[殿、直江兼続から書状が届いております。]
家康[よこせ]
家臣[はっ]
直江兼続 ミーナ・カロライナ
上杉景勝 サムエル
上杉[本当に乗ってよかったのか?]
直江[秀吉さんが残した天下上杉の武で守らないでどうするの!?]
上杉[そっそうだな…ハハ…]
家康[…フッ]
秀忠[?父上?]
家康[ハッハッハッ我等の間に言葉はいらない…か、直江山城守兼続久々に血がたぎってくる…秀忠!!!]
秀忠[はっはい!!]
家康[上杉を攻める]
秀忠[へ?]
家康[上杉を、攻め滅ぼす!!!さっさとしろ!!今すぐだ!!]
秀忠[わっわかりました!すぐに言ってきます!]
家康[情けない息子め]
三成[はぁ…]
大橋[殿は何故あそこまで落ち込んでおる?]
左近[さぁね。でも本当に落ち込んでるかどうかだけどね]
家臣[申し上げます。徳川家康が上杉打倒の軍を上げました!]
大橋[なんと!?]
三成[きたか!!]
大橋[殿!?何故喜んでおられる!!上杉は大老の一人ですぞ!私闘は亡き秀吉様が禁じた物それを喜んでおられるとは!!]
三成[まぁ最後まで聞け、左近]
左近[何?]
三成[安国寺の処へ行け。今が好機だと]
左近[了解]
大橋[これはどういう?]
三成[実はな…]
三成[安国寺。家康を許しても良いのか?]
安国寺[それは…俺だって秀吉様の恩はある。、けど俺一人じゃ…]
三成[お前だけじゃない。]
安国寺[じゃ誰だ?]
三成[毛利だ]
安国寺[んな!?なんだと!]
三成[毛利を総大将にすればおのずと味方は増える!]
安国寺[しかし。毛利だけでは…]
三成[毛利だけじゃない、上杉、宇喜多も決意した]
安国寺[宇喜多?]
三成[宇喜多は俺と仲が良い上に襲撃された時に助けてくれた。今頃は左近が説き伏せている]
左近[宇喜多殿徳川家康のやってること許しても良い?亡き秀吉様は悲しんでるはず]
秀家[宇喜多は三成殿とは旧知の仲助けないはずがない…でも家臣はほとんど家康に付くべきと主張してる者が多い]
左近[家康が憎くないの?騒動で家臣を取られて弱体化させた家康が]
宇喜多[…]
左近[家臣じゃなくて己自身がどうしたいのか問いただしたら?]
宇喜多[わかった。三成殿に味方はしましょう!宇喜多は家康を討つ!]
左近[ありがとうございます]
三成[(手紙)上杉殿 上杉殿は亡き秀吉様のお陰で領地を大幅に加増してもらっていましたね。今こそその恩を返すときでは無いでしょうか?何卒我等に味方を]
上杉[だと。兼続]
兼続[うん。]
上杉[たしかに秀吉様のおかけで領地は増えた…けど!]
兼続[三成に付こう!]
上杉[え?]
兼続[三成に付こうよ!殿]
上杉[え?でも俺達の領地は…]
兼続[付くよね?]
上杉[はい…]
兼続[ありがとう!]
三成[その他ご奉行の方々ありがとうございます]
長束[なんの我等は秀吉様の恩を受けた者。恩をかえすのは今じゃ!]
奉行衆[オー!!]
三成[あとは味方に名乗りを上げるものを待つのみ]
数日後
長束[三成殿!]
三成[いかが致しました?]
長束[味方に名乗りを上げるものが後をたたぬぞ!]
三成[なんと!吉報じゃ、してどれくらい?]
大谷[その前に挙兵するときいたけど本当?]
三成[おお。吉継、耳が早いな]
大谷[やめろ。]
三成[は?]
大谷[いいからやめるんだ!勝てるわけない!]
三成[なに言ってんだ、これだけの味方が]
大谷[それが、甘いんだ三成]
三成[なんだと!?]
大谷[戦は数じゃない!必ず裏切る者が多い!]
三成[秀吉様の恩を仇で返すやつなどいない!]
大谷[…僕は家康に付く]
三成[なに!?]
大谷[じゃあ三成これで…]
三成[吉継まて!]
五助[三成殿ご容赦を…]
三成[…]
幸村[父さん三成から書状が]
昌幸[見せろ]
幸村[うん]
昌幸[なるほど、しかし家康につく。]
幸村[なんで、?]
昌幸[もし三成に荷担したら俺達は家康の大軍勢に潰される。上杉を潰す前の肩慣らしにされるだろう]
幸村[しかし、]
信之[控えろ幸村、]
真田信之 モーゼス
幸村[兄上、しかし]
昌幸[話しは終わりだ出陣だ家康の所に行くぞ]
家康[各々方、お集まり頂いてありがとうございます。此度は上杉を討伐に力を貸して頂きたい、]
武将[オオー!!]
家康[行くぞ]
秀忠[父上、すぐに終わりますな上杉なんぞ敵ではありませんね。]
家康[未熟だなお前は北ばかり見ていたら足元を救われるぞ]
秀忠[え?]
家康[西にも目を向けろ]
秀忠[西?]
家康[もういい後々わかる。]
大谷[さて。家康殿の所に]
大谷[…]
五助[殿?いかが致しました?]
大谷[五助。やはり…]
五助[承知しました。殿には何処までも付いていきます。]
秀忠[父上。大谷吉継はまだ着かないのですか?越前からはもうでたのにも関わらずまだ着かないのはどういうことでしょうか?]
家康[吉継はつかん。]
秀忠[どういうことでしょうか?]
家康[後々わかる。]
三成[さて。家康がもっと先へ行ってくれれば]
左近[殿、大谷吉継が]
三成[吉継が、なんだ?]
左近[外に出て]
三成[なんだ吉継]
吉継[三成。お前に味方するよ]
三成[お前!その軍勢は]
吉継[ここの人達は僕を慕ってついてきたんだよ。総勢は5200ほど]
三成[…]
平塚[俺たちを忘れたらダメだぜ]
戸田[そのとおり!]
三成[平塚、戸田!]
平塚[俺達は軍勢は少ないがざっと500ほど、なぁに俺達は大谷殿の与力だ]
大谷[総勢5700だよ]
三成[吉継すまねぇ!]
大谷[僕はお前とは戦いたくないからね]
三成[吉継…]
家臣[殿!徳川が上杉の処へ]
三成[きたか!大阪城に行って挙兵する!秀頼様をお守りするのは俺達だ!]
[オオー!!]
家康[さて。頃合いだな]
秀忠[頃合いとは?]
家康[はぁ…]
直政[申し上げます石田三成大阪城において挙兵致しました!]
秀忠[なんだと!?]
忠勝[毛利輝元を総大将にし、総勢は約10万ほど]
秀忠[ふっふざけるな!10万だと!]
家康[黙れ、小山において評定を開く豊臣恩顧共を集めろ]
忠勝[承知]
直政[あいよ。承知しました。]
家康[元忠には申し訳ない事をしてしまったな]
秀忠[それで元忠を?]
家康[そうだ。もう会えんな]
伏見城
鳥居元忠[良いか!この伏見城は家康様の命令により元忠が守ることになった!]
兵士[はっ!]
鳥居元忠 ダリウス・ベーア・ヴァルリン
家臣[殿!島津義弘殿!島津豊久殿!伊集院盛惇殿!及び約300名の兵士が加勢を願っております]
鳥居[わかったまて]
豊久[殿、誠に伏見城に?西軍に味方した方が]
盛惇[そうだ殿!いまからでも]
義弘[うるせぇな、弱ぇ奴に味方すんのが武士だ強い奴に従うな]
豊久[はい!]
盛惇[はい…]
義弘[家康の命令でおめぇらと一緒に伏見城を守備することになった。中に入れろ]
鳥居[それはできん。]
盛惇[無礼だぞ!]
鳥居[黙れ!]
バンバン!
豊久[貴様!それがどういう意味だかわかってやってるのか!]
鳥居[知らん。お前たちをこのまま伏見城に入れる訳にはいかん。帰れ!]
豊久[貴様…]
義弘[もういい豊久、]
豊久[義弘様]
義弘[家康は俺達に恥をかかせやがった]
義弘[元忠、俺達はてめぇの主を討つことにした。その前にてめぇの首貰い受ける。]
豊久[島津を見くびるな!]
盛惇[そのとおりだゴフッ!]
義弘[行くぞ!]
家臣[申し上げます。島津義弘殿ならびに300名の兵士が加勢を願っております]
三成[島津?とおせ]
三成[これは島津殿、なにか?]
義弘[俺達はお前らに味方したい。]
三成[何故?]
義弘[…]
三成[聞いた所によると伏見城に入場しようとしとか]
義弘[断られた]
三成[それ故に味方なさるのか?]
義弘[そうだ]
三成[信用できません。]
大谷[まぁまぁ三成。島津殿は戦上手味方になれば心強いよ]
三成[秀吉様の恩を忘れて敵に付こうとしたものを信用することはできん!]
大谷[三成!勝つために敵を味方につけるのも戦だ!]
三成[…]
義弘[俺達はもう家康に着くつもりはねぇむしろ恨んでる]
三成[何故?]
義弘[俺達は家康に助けてほしいと言われて助けにいったら鉄砲で打たれる始末だ]
三成[…本当に我等に味方されるのか]
義弘[ああ]
三成[よし、では義弘殿宜しくお願い申す、格武将は大阪城にて集まっております。島津殿も]
義弘[承知した。]
三成[吉継我等も大阪城へ]
一方その頃…
モグモグ
稲葉[殿!いつまで食べておるのです!]
頼勝[まぁまぁ稲葉殿、殿はお腹がすいておるので…]
稲葉[先程からおにぎりを食ってばかりではないか!]
秀秋[まぁまぁ腹が減っては戦はできぬですよ。]モグモグ
秀秋[うっ塩がすくないですよ。ちゃんとしてください]
兵士[もっ申し訳ありません。]
秀秋[いいですよ次から]
兵士[はっ!]
頼勝[ほらこの通り兵士達は慕ってますし。
稲葉[我等は家康殿に着くつもりが大阪で三成に邪魔され。伏見城にも入城もできずやむなく西軍についておることをお忘れなく]
頼勝[わかっております]
稲葉[殿!]
秀秋[分かってますよ。ちゃんと噛めばいいんでしょう]
稲葉[~!!殿!!その違い鎌陣羽織の意味わかっておいでか!]
秀秋[もっちろん!分かってますよ。]
稲葉[意味は!]
秀秋[あらゆる敵をなぎ倒す!]
稲葉[ほっわかれば良いです]
秀秋[でも私にとってはあらゆる食材を切るためにあるのでは?]
稲葉[殿!!!!!]
大阪城
毛利輝元[此度は家康の暴挙を我らが止めるためあいなりもうした皆我に力を貸して頂きたい]
毛利秀元[我等の他に味方となりし者は
島津義弘殿
小川祐忠殿
立花宗茂殿
毛利元康殿
毛利秀包殿
朽木元綱殿
長宗我部盛親殿
小早川秀秋殿
筑紫広門殿
鍋島勝茂殿
三成[皆続々と名乗りを上げております数は10万は越えます。そして我らが狙うは伏見城]
武将達[オー!!]
三成[伏見城攻撃は、宇喜多秀家殿、小早川秀秋ならびに]
義弘[待て]
三成[いかがなされた?]
義弘[俺達島津勢も伏見城攻撃に参加させてほしい]
秀家[不要です]
義弘[鳥居元忠の野郎に恨みがある。]
輝元[許可してやれ。三成]
三成[はっ]
義弘[すまねぇな]
秀家[門をぶち破れ!]
兵士[オー!!]
平岡[殿!我等も]
秀秋[モグモグ、そうですね~]
平岡[食べてる場合ですか!ご指示を]
秀秋[う~ん。皆さんには傷ついてほしくないですからね~]
稲葉[何を言っているのです!兵士を、前へ!]
秀秋[少ない兵力でいきましょー!兵力温存です!いきなさーい!]
稲葉[殿…]
義弘[豊久、命があるまでうつな!]
豊久[は!]
秀家[攻めかかるのです!]
ドーン!!
秀家[門をぶち破りましたね!一気に攻め込め!]
兵[オー!!]
秀秋[続きなさーい!]
兵[オー!!]
義弘[放て!!]
バンバン!
大阪城
三成[人質を取る?]
増田[さよう。人質をとれば家康に着いておる大名達はこちらへつくぞ。]
三成[そのようなひきょうな真似していいはずかない!]
増田[三成人質をとれば味方が増える。
それ故の人質じゃ。]
三成[…]
増田[大阪には細川ガラシャがおる。人質に取ろうぞ]
大阪細川屋敷
攻め込め!
オオー!
細川家臣[ここは危のうござります!]
ガラシャ[もう良い。逃げられぬ。そなた達は逃げなさい。私を殺したあとに]
細川家臣[なにを仰います!逃げましょう!]
ガラシャ[殺しなさい!私はキリシタン自害は許されません。せめて…]
細川家臣[…]ポロポロ
ガラシャ[泣かずとも良いのです。これを…]
細川家臣[これは?]
ガラシャ[書状です。夫は激しい気性のお持ちあなたはわたしを殺したとして殺されるでしょう。ですからこれを忠興様に]
細川家臣[お気遣いかたじけのうござりまする!
細川家臣[御免!]ザク
小山
家康[各々がた石田三成が大阪城において挙兵した。]
ザワザワ
井伊[静かに!]
家康[大阪に妻子を残してきておる方々もいるはずだろう。追いもしないだが敵になるのであれば容赦はしない…]
福島[なにを仰います!三成こそ秀頼様をたぶらかす逆賊!家康殿に成り代わり成敗してくれるわ!]
黒田[その通りだ!黒田長政家康殿にお味方致す!]
細川[この忠興もお味方致す!]
池田[池田輝政承知!]
加藤[加藤嘉明同心致す!]
浅野[浅野義長もお味方致す!]
家康[皆かたじけない]
家康[上杉討伐は伊達政宗。最上義光、結城秀康に、まかせ大阪に兵を戻されよ!]
承知!
家康[細川殿だけ残れ]
家康[細川殿、妻のガラシャは大阪において家臣に首を打たせ自害したお悔やみを申し上げま]
細川[おっおのれー!!!!!!三成!!!!
生きてきたことを後悔させてくれるわ!!!!]
家康(この怒りを利用すれば…]
大阪城
三成[秀頼様、我等と共に家康討伐の軍ならびに金銀をお貸し下さりませ…]
秀頼[わかったよ。三成。お母さん今からでも…]
淀[なりません。]
秀頼[どうして!お母さ…]
淀[黙りなさい、]
秀頼[はい…]
淀[三成殿、家康殿とて、豊臣家の家臣、そちも家臣、家臣同士の争いに何故豊臣家がそちらだけに味方せねばならぬ戦がしたければするが良い味方はせぬ]
三成[しかし…]
淀[良いな…]
三成[はい…]
淀[秀頼も…]
秀頼[はい…]
三成[秀頼様…]
秀頼[ごめんね。三成…]
真田の郷
昌幸[さーて幸村、徳川を迎え撃つぞ]
幸村[父さん信之の兄貴を徳川に行かせて良いのか?]
昌幸[幸村。信之を徳川に行かせたのは真田が生き残る為だ 。仮にもし私たちが負けても信之が居れば真田は生き残るさ]
幸村[なるほど仮に家康が負けても俺達が居れば信之の兄貴が、戻ってくる]
昌幸[そういう事だ徳川がこればこの前みたいに撃退して見せる]
伏見城
ドドドーン!
ワーー
宇喜多[一気に攻め入れ!]
島津[今だ!豊久放て!!]
豊久[はい!]
盛惇[攻め込め!]
鳥居[迎え撃て!伏見城を死に場所と、心得よ]
軍義
宇喜多[伏見城は固いですね…]
島津[無論だ秀吉の野郎が精魂込めた名城だ。チッ!めんどくせぇ事しやがってこうなりゃ簡単には落ちねぇだろ]
島津[もっとも落ちるのが遅いのが、小早川の野郎が消極的に動いてるせいだ。ったくあの野郎がしっかり動いていればもう落ちてるかも知れねぇのによ]
豊久[そうだ!小早川のせいで俺達の軍が被害を受けてる!]
盛惇[ほとんど俺達だけだ!]
明石[小早川は何を考えてるんだろう… ]
宇喜多[不味いね…家康もそろそろこっちが挙兵したことに気がついてるはずだ早く落とさないと美濃、伊勢を手にいれないと行けないのに
島津[豊久、盛惇小早川の所に行くぞ]
豊久[何を?]
島津[動かねぇなら動かすまでだ。あいつが消極的に動いてるせいで兵士が次々に死んでる。俺は無駄死にさせるのもするのも嫌いだ]
ハッ!
稲葉[殿!何故伏見城を僅かな兵で攻めるのです!怪しまれますぞ]
秀秋[兵を出してるから良いじゃないですか!]
平岡[15000の兵力がありながらたった1000の兵力しか攻め手に出さない、怪しまれても不思議ではありません!)
秀秋[うるさいですよ!ご飯が不味くなります!]
島津[失礼するぞ…]
稲葉[これはこれは島津殿何のご用で…]
盛惇[とぼけるな!僅かな兵士しか送らないから尻を叩きに来たんだ!]
豊久[15000の兵力がありながら1000の兵士しか送らないのはどういうつもりだ!!]
島津[落ち着けおめぇら何か事情があるかも知れねぇ話を聞こう、]
豊久[はい…]
盛惇[返答次第では…]
宇喜多[物騒だね島津殿の家臣は]
宇喜多[ねぇ全登]
明石[はい…しかしこういう家臣が宇喜多に居れば良いのですが…]
平岡[宇喜多殿!明石殿!]
明石[話をうかがいに来ました。納得できる説明を]
稲葉[殿]
秀秋[えっ?](;゜∇゜)
平岡[はよう説明なさってください]
秀秋[わっ!私が言うんですか!!?]
稲葉[殿がそうしろと言ったじゃないですか!]
秀秋[いやっその…]
平岡[われらは総力を上げて伏見城を落城するべしと主張しました!]
秀秋[言いましたけど…]
豊久[やっぱりそうか!俺達に協力するつもりは微塵もないと言うことか!]
秀秋[そうではなくてですね…]
盛惇[はなっから俺達を騙してたんだな!]
秀秋[違います!私はただ]
島津[うるせぇ!黙れおめぇら]
豊久[しかし…]
島津[あ?]ギロ
豊久[何でもありません。]
島津[小早川、俺と宇喜多はお前の真意を確かめに来た]
秀秋[しっ真意ですか…?]
島津[ああ…だから]
秀秋[ねぇ頼勝真意って何ですか?食べられますか?]
平岡[なっ何を言っているのですか!真意というものは何がしたいか聞いてるんですよ!]
秀秋[そうならそうと言ってくださいよ!]
豊久[貴様!殿をバカにしているのか!]
盛惇[島津をなめてたらぶっ殺すぞ!]
秀秋[ひひっ!本当に分からなかったんですよ。]
島津[わりぃ言い方が悪かった。]
更新します
島津[少数の兵士しか出さねぇのは何故だ?]
秀秋[ただ単に皆に傷ついて欲しくないだけで…]
島津[それは俺達だって同じだ。てめぇが動かないせいで俺と宇喜多の部隊は損害を受けてる]
宇喜多[…]
島津[次に攻める時は総力を上げろ…いいな早く戦を終わらせて次の所へいかねぇといけねぇ
小早川おめぇの力が必要だ。動けば死ななくても良い命が失わずに済む。]
秀秋[私ごときで…]
島津[小早川頼むこの通りだ…]
豊久[殿頭をおげて下さい!]
平岡[その通りです!お上げください!]
盛惇[俺達が代わりに頭を下げる!]
稲葉[しなくても構いません!後で我等が言っておきますので!]
秀秋[わっわかりました!出します兵士をたくさん出しますから!]
島津[そうか…それならいいじゃあな]
秀秋[困りましたね…]
平岡[言ったからには出さないといけませんよ。]
稲葉[約束を違えるのは武士ではありませんよ。]
秀秋[分かりましたよ!]
宇喜多[あそこまでやらなくてもよかったんじゃあ?]
島津[あそこまでしねぇとあいつは動かねぇ]
豊久[にしても殿!頭を下げるとはどういうつもりです!]
盛惇[俺達にも言ってくれれば…]
島津[終わったことは良いだろう…]
明石[島津義弘…信用出来そうな人だ…]
島津[何か言ったか?]
明石[いえ!なにも!]
伝令兵[申し上げます!援軍が参りました!]
宇喜多[援軍?どれくらいだ?]
伝令兵[援軍として参ったのは…
鍋島勝茂様!
大谷吉継様!
吉川広家様!
安国寺江慶様!
小西行長様!
毛利秀元様!
石田三成様!
そして…]
????[かような兵力差がありながら落とせないなんて本当に大名か疑わしい…]
盛惇[なんだと!誰だてめぇは!]
勝永[毛利勝永…]
宇喜多[毛利勝永?]
明石[勝永殿久しぶりですね!]
宇喜多[知り合いか?]
明石[ええ。秀吉様が生きていたときに一緒に誉められた事があってその日に仲良くなりました!]
宇喜多[なるほど。勝永殿次の攻め込む時には先陣して欲しいのですが]
勝永[承知しました]
三成[なぁそろそろ落とさねぇと伊勢、美濃を奪えねぇぞ…]
大谷[焦りは禁物だよ。三成…]
三成[考えてもみろ!4万の兵力がありながら城一つ落とせねぇんだぞ!]
吉継[三成、鳥居元忠は名の手の戦上手それにまだ時はある。]
小西[にしても伏見城がこれほど持ちこたえるとは…]
秀元[次は俺が攻めよう!]
広家[いやいや。ここは私達毛利が出る幕は無いんじゃないの~?]
安国寺[なに言ってる!早く伏見城落とさねぇと家康がくるぞ]
ワイワイ
三成[おめえら落ち着け!]
吉継[三成ではまとめられないか…]
長束[かくなる上は人質を取り城内から寝返りを出すしかあるまい!]
三成[また人質か、いい加減そんなせこいことはやめろ!]
長束[しなくては伏見城は落ちない!嫌でもやるしかない!]
三成[てめぇ!]
大谷[まぁ三成…長束殿どのように?]
長束[うむ。この伏見城には甲賀衆なるものがおる。そいつらの妻子を人質に取り従わないものは全員殺すと脅せば伏見城から火が出て一気に落城まだ至る!]
大谷[なるほど、やろう…]
三成[正気か!吉継そんなこと…]
大谷[これが戦だやむを得ない…]
三成[認めぇぞ!]
大谷[だったら家康が来るまで伏見城を攻撃し続ければ良い。そうなると裏切り者が出るのは間違いない。僕達はそうなれば勝てない。それでもいいならそうしろよ。]
三成[くっ!]
大谷[三成。僕だってしたくない]
三成[わかったよ認めるだが、その代わり妻子を殺すことは許さねぇぞ!]
大谷[わかった…]
大谷[長束殿頼む]
長束[承知…]
兵士[元忠様何やら伏見城内が騒がしく…]
元忠[ふん。どんな手でこようが最後まで諦めん。]
兵士[申し上げます!城内に火が!]
元忠[なんだと!]
兵士[これを機に、毛利勝永1300!宇喜多秀家17000。大谷吉継5700、島津義弘300。小早川秀秋15000の軍勢が伏見城に攻撃を仕掛けてきました!]
元忠[覚悟を決めるか…]
宇喜多[今だ!かかれ!]
明石[前方注意!交互に攻めかかるように!]
宇喜多兵[オオー!]
平岡[殿!我等も…]
稲葉[殿!!]
小早川秀秋[ いいですよ。いいですよ!総力上げて伏見城へ!!]
小早川兵[オオー!]
秀秋[私はご飯が食べたいのでここで…]
稲葉[殿…]
兵[何者じゃ!]
勝永[豊臣家臣…毛利勝永…逆賊を成敗しに来た…特技は肉を削ぎ落とすこと…]
兵[なめるな!]
勝永[甘い…弱い…話にならない…]
兵[ぐはっ…]
兵士[強いぞこいつ…]
勝永[来ないならこっちからいく!!]
兵士[ひっひい!!]
島津[放て!!]
バンバン!
島津[命尽きようが俺達の覚悟がてめぇらを討つ!]
豊久[殿に続け!]
島津兵[オオー!]
元忠[ここ…まで…か…]
8月1日伏見城落城
鳥居元忠 討死
家康[伏見城が西軍に落とされたか。]
家康[元忠には申し訳ない事をした。]
家康[さて。今頃は豊臣恩顧どもは清洲へ着いてるころか]
ナレーションアルミン
アルミン[主に家康に着いた大名は清洲へ着いた。福島正則を先頭に池田輝政。浅野幸長。細川忠興。黒田長政。山内一豊。加藤嘉明。井伊直政。本多忠勝。藤堂高虎。京極高知。。総勢40000の軍勢が清洲へ到着した。
福島[良いか!逆賊三成を討つのは俺達だ!三成を討ち豊臣を守るのじゃ!]
オオー!
黒田[三成は俺を陥れようとした野郎だ!生かしてはおけん!!]
細川[俺は妻を殺された復讐だ!]
池田[三成は嫌いだ討つ!]
浅野[今度は殺す]
井伊[きずかれんなよ]
忠勝[バレたら負ける…]
福島[にしても忠勝殿。なぜ徳川様は来ない?]
忠勝[殿は上杉を警戒しててな。こっちにくるのをはおそくなる。]
黒田[正則。徳川殿は準備で忙しいだけだ。俺達はまず岐阜城を攻める]
又兵衛[果たしてそうかな。俺達を捨て石ににするんじゃねぇのか?]
黒田[又兵衛貴様!]
浅野[まぁ落ち着け長政]
池田[この輝政岐阜城攻めで先陣をしましょう]
才蔵[ちょっとまてよ。]
池田[何か?]
才蔵[ウチら福島を差し置いて先陣ができるとでも?]
福島[そのとおりだ!岐阜城攻めはこの福島正則が勤める!]
池田[かっ!勝手な事を!]
才蔵[文句あんのか?]
池田[あるに決まっている!]
京極[落ち着け二人とも]
井伊[この直政にある作戦が]
一同[作戦?]
井伊[隊をふたつに分け岐阜城までにいる敵を殲滅したのちに
合流しともに岐阜城を落とす]
井伊[部隊は黒田長政。福島正則。京極高知。細川忠興。本多忠勝。そしてこの井伊直政。]
忠勝[二つ目の部隊池田輝政。浅野幸長。加藤嘉明。山之内一豊。以上]
福島[承知出来かねる!!]
才蔵[そうだ!何で先陣を出来ねぇ!!]
池田[それは私とておなじ!]
福島。才蔵[なんだと!]
井伊[落ち着け二人とも。おまえらを分けたのは共に先陣ができるからだ。]
忠勝[福島正則は岐阜城の西から攻め途中の砦を攻め。先陣を努める]
井伊[池田輝政は東から攻め。砦を攻め落とす。先陣は池田輝政殿が努める]
福島[断る!どっちもこの福島正則が先陣を努める!]
池田[黙れ!池田輝政が両方やる!]
福島[貴様!きりころしてくれる!]
井伊[承知しないんなら先陣は別の者にやらせる。嫌ならやれ。]
池田。福島[チッ!わかった。不服だが、]
井伊[そのかわり。砦を攻め落としても。岐阜城へ抜け駆けしないこと。した場合軍礼違反になる。]
一同[承知]
西軍
三成[さて。伏見城が落ち。美濃。伊勢が平定出来ようとしてるな。あとは…]
左近[三成良い?]
三成[左近?どうした?]
左近[不審な動きをしている人がいる。]
三成[誰だ?]
左近[大津城の京極高次あと。信じたくないけど。]
左近[小早川秀秋も。]
三成[何!?小早川だと。小早川は前伏見城を落城に導いた!うらぎる訳が]
左近[はぁ吉継の言う通りだね。甘い考えが…]
三成[んだと。]
左近[殿は覚えてないの?朝鮮出兵で小早川秀秋が武功を立てたのに悪く秀吉に言ったのは何処の誰?]
三成[いやっそれは…]
左近[多分小早川はその事を恨んでるよ。]
三成[何がいいたいんだ、]
左近[警戒しといた方が良いよ。誰もあんたみたいな考えをしている人なんていないから。]
三成[…]
左近[あっいいわすれてたけど。吉継もゆってたから。]
三成[わかったそうする。]
大谷吉継[さて。丹羽永重に前田らを押さえてもらって。問題はこの福島正則達だ]
五助[そうですね。福島正則達は40000の兵を進めております。しかし私達の兵力は80000ですが、いっそ福島正則達を攻めると言うのは?]
大谷[簡単にはいかない。福島正則は豊臣家の猛将。他の武将達も豊臣家きっての精鋭。寄せ集めでは勝てない]
大谷[この話は終わりだ五助]
五助[承知しました。]
家臣[申し上げます!京極高次大津城に引き返し。立てこもりました!]
五助[なんだと!]
大谷[やはり。京極は寝返ったか…]
三成[京極高次!寝返ったとは!許さねぇぞ!すぐに兵をまとめ立花宗茂。毛利元康。毛利秀包を遣わせろ!]
家臣[はっ!]
福島[さて我等はここで待機だ。]
井伊[そうだ。池田輝政達が来るまで待機だ。]
才蔵[納得出来ねえな!!池田輝政はちょろい!いつまでかかってんだ!]
家臣[申し上げます一大事にございます。池田輝政殿ご一行は岐阜城へ進軍!]
井伊[何!?誰が岐阜城に行けと言った!]
福島[おのれ!!!!池田輝政!!!この正則を差し置いて!今から岐阜城に行き輝政の軍勢と戦うぞ!!]
井伊[待て!そのことは岐阜城を落としてから…]
才蔵[とっくに落とされてるぜ!!ころしてやる!]
長政[そうだ!今から行けば間に合うかもしれない!]
忠興[しかし軍礼違反はした。先陣は取り消され、切腹だな。]
高虎[切腹!?そこまでいかなくとも…]
福島[黙れ!誰がなんと言おうと輝政を殺す!この正則が天誅を下す!]
池田[やはりきずかれたか…福島正則は怒っているだろうな。]
浅野[[当たり前だ。殺されるぞ]
池田[ふん!福島正則ほど先陣に取りつかれたやつはいない!これくらい…]
山之内[輝政殿援軍が到着しました]
池田[一歩も近づけるな…]
山之内[味方でごさるよ。]
池田[福島正則には攻めさせん!]
山内「そうはなりません!!」
池田「あいつは常々賤ヶ岳の七本槍を開かし何かと言えば先陣先陣と抜かしやがる!今度こそあの鼻っ柱をへし折ってやる!」
山之内[本多忠勝の軍礼によれば我等は搦め手に回るべしと…]
池田[はっ!搦め手とは笑止千万だ!]
山之内「軍礼に背けば切腹でござるぞ…」
輝政「正則に先陣は渡さん!!」
山内「ともかく搦め手へ!!!」
岐阜城落城
池田[誰がなんと言おうと先陣はこの池田輝政だ!]
福島[だまらっしゃい!]
黒田[軍礼に背いて先陣は片腹痛い!]
正則[貴様!軍礼違反するとはいい度胸だ!]
池田[向こうから撃ってきた!やむを得なかった!]
京極[軍礼は共に合流してから城攻めをすると言っていた!]
浅野[お前達はうたれてないから言える!]
池田[そうだ!お前達は戦をわかってない!]
正則[なんだと!!貴様!!!!!]
忠興[おちつけ!!正則!]
長政[そのとおりだ!輝政の挑発に乗ってどうする!?]
井伊[おちつけ。忠勝。裁定を]
忠勝[ああ。この岐阜城攻めの先陣は…]
正則[…]ゴクッ
輝政[…]ゴクッ
忠勝[どうじだ。]
正則[なんだと!!]
忠勝[両方とも先陣を切ったことにする。]
池田[なんと理不尽な岐阜城攻めは輝政が先にやっただろ!]
正則[ぐっ軍礼違反の罪はどうなる?]
忠勝[帳消しにする…]
正則[納得出来かねる!!!]ドンガラガッシャン!!
西軍
三成[岐阜城が落ちたそうだ。]
島津[だからなんだ。このまま来る連中を潰せば良いだけだろうが。それにここは奴等が必ず通る道だここを奇襲すれば奴等の士気は下がる]
三成[左近撤退するぞ。]
島津[おい!ちょっと待てよ。てめぇがここを俺たちに配置しろと言ってきただろうが。]
三成[多勢に無勢です。大勢の兵士を無駄死にさせるわけにはいきません。]
島津[おい!三成!チッ!肝の小せい野郎だ!]
豊久[殿?何故撤退の準備を?]
島津[三成の野郎が撤退命令を出しやがった。]
盛惇[なんだと!!このまま奴等が通れば俺らの大垣城のすぐ真ん前になるじゃねぇか!]
島津[俺もそう想定し、奇襲を提案したが却下しやがった。]
豊久[くそっ!戦下手なくせに!!]
島津[仕方ねぇだろ。この少ない兵力だ。ナメられても仕方ねぇ。]
盛惇[くそっ!国許から兵を送ってくれればこんなことには!!]
島津[そいつは無理だな。俺は伏見城攻めから手紙を出してたが。返答はなしだ。兵を送ってくれるとは思えねぇ]
豊久[ですが。殿。援軍なら来ましたよ。]
島津[どう言う事だ?]
盛惇[おい!おめぇら来い!]
ザッザザザ
兵[殿!我等も殿と一緒に戦わせて下さい!]
兵[殿を守って死ねるなら本望だ!]
兵[そうじゃ!殿がいれば負けないぞ!]
兵[殿。我等が付いております!]
島津[豊久。これはどういう事だ]
豊久[こいつらバカですよ!薩摩から駆け付けたんですよ。この岐阜まで。]
盛惇[それにまだまだ来ますよ。!]
豊久[今いるだけでも前の兵を入れると1500です。]
島津[救いようのねぇバカどもが。こんなにボロボロになるまで…少しは自分を大切にしやがれ。だが、感謝する]
島津[お前らは俺のかけがえの、ねぇ野郎共だ。俺に付いてきてくれるなら条件がある。死ぬな…]
兵[はっ!]
一方その頃…
上田城
昌幸[幸村。敵はどれくらいだ?]
幸村[徳川秀忠38000と徳川譜代の家臣達。いくら父さんでも無理なんじゃ]]
昌幸[幸村。戦は兵の数じゃない。それに徳川秀忠は戦下手だ。挑発に乗ってすぐに兵を出すに違いない。]
幸村[でも勝てないよ]
昌幸[かたなくて良い。私たちはこの軍を西に行かせない事だ。そうなると。家康の軍勢と合流出来なくなり主力の秀忠を待たずに戦を始めるだろう]
幸村[そうなれば]
昌幸[その通りだ。幸村。いくら家康でもかてるとは限らない]
ブオオー!
幸村[父さん!法螺貝が…]
昌幸[案の定だな。全く秀忠め何ともバカな奴じゃ、城の清掃がしたいから待つとはバカな息子を持ったな家康]
家康[さて。30000の兵と共に西へいくか。秀忠は合流するだろうか?あのバカでも出来ることはあるだろう。]
家康は岐阜へ着いた
家康[忠勝。直政。どうだった?豊臣恩顧共は?]
井伊[先陣争いで揉めていました。]
忠勝[落ち着かせるのが難しいな]
家康[あとは秀忠が来るのを待つのみだ。西軍は決して一枚岩ではない。必ず内応者が出るだろう。]
井伊[内応?]
家康[黒田長政に聞けあいつに任せてある。今頃は吉川。小早川の調略で忙しい頃だかな]
一方その頃…
モグモグ
平岡[殿!また。いつまで食べているんですか!早く伊勢にいって城を落としましょう]
稲葉[その通りです殿!ただてさえ伏見城の一件で怪しまれているのにも関わらずこのような事していいはずがありません!]
秀秋[だってめんどくさいんですもん。城攻めよりも食べるほうが好きです。]
稲葉[殿!食べるのも悪くはありません!しかし。伊勢方面を攻めろと言われて攻めないのは石田三成に不信感を抱かせてしまいます!。城攻めをしないというのは怪しまれて。攻められるかも知れないんですよ!]
秀秋[うーん。それは困りますね。]
稲葉[そうでしょう!ならば今すぐに兵を]
秀秋[まぁ、その時になったら頼勝と政成に任せますよ。]
稲葉[殿…]
申し上げます!黒田長政殿からの使者が参りました!
稲葉[通せ。]
かくかくしかじか
平岡[殿!内応の件ですよ]
秀秋[えっ?そうだったんですか?私にはさっぱり]
稲葉[殿 家康殿に寝返れるチャンスが来ました。]
秀秋[そうですか…なら交渉は任せますよ。]
稲葉[わかりました!]
平岡[しかし、そうなると石田三成を裏切る結果に…]
稲葉[忘れたのか?本当は我等は家康殿に味方するために兵を出した。石田三成に邪魔され。やむなく西軍に付いただけだ。]
秀秋[でも。今は西軍ですよ。ですから伊勢の城に入ってご飯を食べましょう]
稲葉[殿…]
大垣城
三成[岐阜城がおとされて。兵士達の士気が下がりつつある。]
左近[仕方ないけどね。、天下の名城が1日で落とされたら士気が下がるのは、当たり前だよ。]
小西[それにしても。家康がこないな。]
島津[糞でもしてんじゃあねぇのか?]
豊久[それはあり得ますね。]
盛惇[本当だったらなげぇくそだな。]
三成[すみませんが。島津さんの1500は少ないと思うんですが]
島津[あ?]
三成[行長は8000です。]
島津[仕方ねぇだろ。国許から兵をおくってこねぇんだからよ。それに国許は黒田官兵衛。加藤清正って、いう名将が九州に居やがるこれが精一杯だ。それにこいつらは死なせるつもりはねぇやつだ。無駄死にさせようっつんならここでてめぇを殺す]
三成[安心してくださいそんな作戦俺も嫌いです]
島津[ならいい]
小西[しかし、本当に1500は少ないじゃないか?]
豊久[しかし、いくら小西さんの8000でも。島津の精兵1500で勝てますよ。]
小西[ふっ大きく出たな島津は]
三成「良いか。敵はこの大垣城近くに布陣している。何か策があれば言ってくれ。」
左近「殿」
三成「なんだ?左近」
家康「各々がた長戦ご苦労」
福島「三成を討つまでワシは戦を終わらすつもりはない!」
黒田「俺もだ。それに皆聞いてくれ。」
黒田「小早川秀秋。吉川広家が内応すると返事が来た。」
オオー!
家康「静かに」
黒田「吉川広家は毛利家の所領を安堵の約束を要求してきました。」
家康「良いだろう。約束しよう」
家康「小早川秀秋は?何故こっちにつく??」
黒田「元から小早川は家康殿に味方するために兵を出したとかいてあります」
家康「なるほどそれでやむを得ず伏見城を落城させたのか」
黒田「そっそれは」
家康「かまわない。もう、すぎた事だ。約束しよう」
黒田「ありがとう。ございます」
兵士「敵勢およそ500杭瀬川を渡りつつあります!」
左近「かかれー!!総掛かりだ!!どきな!」
兵「ぐわ~!!」
左近「よし!もういい火を放て!火を放て!」
左近「撤退だよ!退け!」
武将「おのれ!追え追え!」
家康「!!何をしている!追うな!わなだ!罠だ!」
左近「よし。放て!!」
バンバン!バンバン!
左近「もう一度攻めかかれ!」
兵士「オオー!」
アルミン「杭瀬川の戦いは島左近の奇襲で東軍は大混乱になり。多くの将兵を失った。」
家康「左近にしてやられたな」
福島「兵を出し左近を討つ!」
家康「それには及ばん。秀忠の到着を待つのみだ。」
伝令「申し上げます。秀忠様の軍勢が未だに上田に留まっております!」
家康「なんだと!」
本多「殿!これはマズイですよ!」
井伊「この杭瀬川の戦いで去就が明らかになっていない武将達が一斉に西軍に着く恐れがあります!」
黒田「下手をすれば吉川。小早川も西軍に留まるかもしれません!」
家康「あのバカ息子が!何をやらせてもダメな奴だ!」
福島「このまま決戦を!」
池田「いや!このまま秀忠様の軍勢が到着を待つのみだ。」
黒田「いや!このまま決戦を!」
ワイワイ!
家康「やくたたずが!」
三成「左近。良くやった、」
左近「ありがとう。」
軍儀の間
島津「奇襲をすべきだ」
島津「家康と福島正則達の兵は長旅の行軍で疲れに疲れきってやがる」
秀家「その通りです。今こそ家康を血祭りに上げる良い機会です!」
三成「ちょっと待て奇襲は小人数で行うものでは?」
秀家「小人数で良いんです。秀家にまかせてください」
小西「三成の言うとおり奇襲はやめたほうが良い」
秀元「しかし、島左近は岐阜で奇襲に成功したぞ?」
安国寺「あれは敵の油断だ、」
伝令「申し上げます!小早川様の軍勢が高宮と伊勢の間を行ったり来たりしております!」
島津「どうするつもりだ?」
三成「俺に任せてください」
稲葉「殿!何故、伊勢に高宮をいったりきたり!」
秀秋「伊勢には伊勢エビがあって美味しいし、高宮は美味しいものがたくさんあるからです。」
平岡「殿!いい加減にしないと…」
兵「申し上げます!石田三成様、大谷吉継様が参られました!」
稲葉「いわんこっちゃない…」
秀秋「どどどどうして!!!!美味しいものでも食べに来たんですかね?」
稲葉「そんなわけないでしょう…」
秀秋「でっでは…あとはまかせました…」
平岡「殿!逃げるのですか!」
秀秋「私が何処にいるか?と言われたら病だと行って下さい…」
稲葉「殿!」
石田「待たせんな!」
稲葉「これはこれは、三成殿!いかがいたしました?こんなところまで」
三成「とぼけんな!」
三成「なんで伊勢を攻めねぇ!」
稲葉「大した意味はありません!」
三成「秀秋にあわせろ!!」
稲葉「出来ませぬ」
三成「なんでだ!」
平岡「主は病でございます」
三成「嘘つけ!」
大谷「まぁまぁ三成。一つ話が」
稲葉「なんでしょう」
大谷「関白にとりたてると」
稲葉「関白?」
大谷「秀秋殿はれっきとした豊臣家の縁者です。しかも北政所の親戚。その人が関白を名乗っても何の問題もないでしょう…」
三成「誓詞を交わしても良いぞ」
平岡「ありがたきおうせ。主にしかと申し上げます」
三成「家康を討つには小早川の力が必要なんだ。」
平岡「主に申し上げます」
三成「この場で返答してくれ」
稲葉「それは出来ません」
三成「何故だ!」
稲葉「主は病に伏しております」
三成「てめぇ…」
大谷「病、病って言って逃げるな!」
大谷「分かっていると思うけど、僕だって病だ!!ここに来たのもこの病をおしてここにきたんだ!」
大谷「それに…秀秋君はまだ19歳だ。家の実権は君達が握っているらしいね?」
平岡「違います!その様なことは」
三成「さては家康と内通しているのか?」
稲葉「その様なことはごさいません!天地天命に誓って内通などしていません!」
三成「だったら秀頼様か!?」
平岡「違います…」
三成「だったら何だ?」
稲葉「主は病に…」
三成「聞きたくねぇ!」
稲葉「病が癒えたら必ずや大垣城にはせ参じます」
大谷「嘘じゃないね?」
稲葉「嘘ではありません」
三成「わかった。じゃあ帰る」
稲葉「ありがとうございました」
稲葉「…」
稲葉「帰りましたぞ殿」
秀秋「ありがとうございました正成。頼勝」
正成「でどうするのですが?関白の座を提示してきましたよ。」
秀秋「関白ってなんですか?」
平岡「日本で一番えらくなると言うことですよ」
秀秋「えっ!私がですか!!?」
秀秋「ということは!もし私が大きな肉を持ってこいと言ったら日本じゅうの人達が持ってくるということですか?」
平岡「まぁ関白の命令ですからね…」
秀秋「よし!決めました!私は西軍として家康さんと戦いますよ!」
稲葉「しかし、」
秀秋「なんですか?」
稲葉「秀頼様が15歳になるまでの間です」
秀秋「えっ?ずっとなれるわけじゃないんですか!?」
稲葉「当然です」
秀秋「えー!!私はずっと関白になれると思ったのに~!!」
稲葉「しかし、関白を降りたあとは秀頼様の後見役になれる。すなわち豊臣家の人間としてです」
秀秋「豊臣家に戻れるということですか!?」
稲葉「そうなります」
平岡「しかし、我等は…」
秀秋「そうですよね…」
稲葉「我等は秀吉様の命令で小早川家に仕えました。無論このまま小早川家に残るでしょう」
平岡「そうですか…それはざんね…」
秀秋「ゆるしませんよ!」
平岡「はっ?」
秀秋「正成と頼勝は私が関白になってもつかえてもらいますからね!これは次期関白の命令ですよ!」
平岡「殿~!!」
稲葉「命令とあらば致し方ありませんね。」
兵「殿!」
秀秋「オオー!帰って来ましたか!」
平岡「なんですか?このびしょびしょの兵士は?」
兵「殿見てくださいこの伊勢エビを!!!!」
秀秋「おいしそうですね!良くやりました!」
兵「ありがたきお言葉!」
秀秋「うーん」
稲葉「いかがいたしました?」
秀秋「このまま食べるというのもね…」
秀秋「やっぱりこういうのは景色の良いところで食べるのが一番ですよ!ねぇこの近くに景色の良い所はありますか?」
平岡「景色の良い所?高い所でしょうか?」
秀秋「そうです」
兵「恐れながら…」
秀秋「なんですか?」
兵「この近くに松尾山という所がありますが…」
秀秋「松尾山?」
兵「はい、何でも昔はデカく固い城だったそうで、城が立っていたということは景色が良いはずですが…」
稲葉「バカを言うな!松尾山は西軍の重要拠点だぞ!、この重要拠点に我等が勝手に陣取ったとあらば石田三成に更なる不信感を抱かせてしまうぞ!下手をすれば石田三成が大軍を引き連れ我等を袋叩きにするぞ!」
平岡「それに松尾山にはすでに伊藤盛政の兵士が陣取っております。」
秀秋「いきましょー!松尾山に!」
平岡「殿!よろしいのですか?松尾山はすでに…」
秀秋「私がいいと言ったら良いんです!松尾山へ生きますよ!」
稲葉「伊藤の兵はどうします?」
秀秋「うーん。おいだしましょう~」
稲葉「知りませんよ。 後になっても」
秀秋「後の事は正成と頼勝にまかせれば良いんです」
正成「任される我等の立場は?」
秀秋「いっいや…」
秀秋「つべこべ言わずに行きますよ!」
伊藤「うん?あの旗印小早川?何故松尾山に?」
稲葉「小早川家重臣稲葉正成!」
頼勝「同じく小早川家重臣、平岡頼勝!」
秀秋「そして!その小早川家の当主!小早川秀…」
稲葉「早速ながらこの松尾山を我等に任せて欲しい…」
秀秋「ちょっと!正成!私が決めた後にゆってくださいよ!」
伊藤「お言葉だが。この松尾山は我々が石田三成殿から直々に城郭修理を任されている。ここを退くわけにはいきません」
稲葉「我々がここを陣取ることに何の不満があります?」
稲葉「我等は味方ではありませんか?」
伊藤「とぼけるな!貴様らが何を企んでいるかはまるわかりだ!」
伊藤「この松尾山に陣取り西軍の本拠地大垣城の補給路を断つつもりだな!」
秀秋「えっ?そんなつもり無いんですけどね。伊勢えびをたかいところで食べたいだけなんですけど」
正成「秀秋様は黙ってください」
秀秋「えーひどいですよ!正成そんな言い方!」
盛正「何をぶつぶつと!ここを退くわけにはいかん!ただでさえ味方かどうかもわからんやつらにこの重要拠点を渡す分けには、いかぬ!」
稲葉「伊藤殿早く引いておいた方が身のためですぞ主が怒る前に」
平岡「そろそろ出てきますね」
伊藤「だまれ!」
秀秋「えーい!!うるさい!さっさとどけや!あんたらどけって言ったらさっさとどかんかい!ホンマにいてまうで!」
盛正「なんと乱暴な!」
秀秋「うっさいわ!どけ言うたらどけ!ウチの楽しみ邪魔したらホンマに許さんで!」
盛正「くっ!」
吉継「三成、小早川を本当に味方だと思ってるの?」
三成「勿論だ関白の位を与えればこっちに着くだろう」
吉継「そうだといいけど」
三成「他にもだ、播磨(兵庫県)近江(滋賀県)に所領を与えると、計算すると約70万石は行く」
吉継「人は必ず勝ち組に乗ろうとする、小早川は僕達と家康を天秤にかけてるよ」
五助「殿!一大事でございます!」
三成「五助?どうした?」
五助「これは三成殿」
吉継「どうした?五助」
五助「はい!小早川勢が伊藤盛正殿を松尾山から追い出して陣をひいております!
吉継「なんだと!裏を掛かれたか!」
三成「松尾山を占拠した…だと…」
五助「松尾山を占拠したとあれば、もはや小早川勢は我等の敵かと…」
吉継「まずいな…三成、もしこの大垣城に籠るとあれば、西軍は大垣城に留まられ、小早川勢は好きに東軍に味方するのが可能になる…そうなれば味方の士気も下がりたちまち西軍の中にも裏切りがでるな」
三成「くっそ~小早川、何が不満だ!関白も与え播磨、近江も与え何が不満だ!」
吉継「三成、恩賞がでかくとも負ければすべてを失う。勝ち組に乗りたいんだろう…それに秀秋君が仕組んだとは思いたくはないね。あるいはただの偶然か…」
吉継「五助。移動するよ」
五助「何処へ?」
吉継「松尾山の麓、山中村にね。」
三成「吉継!危険だ!」
吉継「平塚、戸田も来るようにと」
五助「かしこまいりいました」
三成「吉継、小早川が襲ってきたらどうする?」
吉継「大丈夫だ。僕が見張ってれば迂闊には動けないよ」
三成「だが…」
吉継「気持ちはありがたいけどこれが最善の策だよ」
三成「…」
三成「左近…」
左近「何?」
三成「武将達を集めろ軍儀を開く」
左近「わかった」
五助「よろしかったのですか?」
吉継「構わないよ」
五助「三成殿の言うとおり小早川が襲ってこないとも限りません…」
吉継「その時はその時だ…」
吉継「ゴホッ!ゴホッ!」
五助「殿!」
吉継「大丈夫…もう僕の体はあと少しが辛抱だよ。せめてこの戦が終わるまで…三成を守れる期間をすこしだけ…」
東軍
家康「…」イライラ
家康「秀忠はいつになったら来る!あのバカ息子は何をしている!!!」
兵「秀忠様の軍勢は行軍していますが、道の難所を差し掛かったばかりとの事です!
家康「まだ難所を突破をしてないのか!」
黒田「家康様。黒田長政です。」
家康「長政、なんの用だ?」
黒田「福島正則がまだ決戦はしないのか?と」
家康「…まだだ、バカ息子がくるまで待て!」
黒田「かしこ参りました」
福島「戦をせんだと!!」
可児「ふざけんな!!あれほど言っておいてよ!!」
黒田「落ち着け。考えあっての事だろう」
福島「ふん!考えてるふりして休んでるんだろう。ジジイだからな」
池田「無礼な事を言うな!」
福島「何が無礼だ!」
福島「お前は家康と親密な仲だから言える!モノで出世してるのに恥ずかしくないのか?」
池田「言わせておけば…!!」
福島「やるって、いうのか? モノ出世大名」
池田「おのれ!!!!」
井伊「やめろ!」
本多「落ち着け」
福島「はっはっはっ面白いはっはっはっ叫んでろはっはっはっ」
池田「覚えてろ!!」
西軍
秀元「輝元様!何故大阪城から出ずにおられるのです!大垣城に早く!」
安国寺「その通り!ここを出て三成に加勢するんですよ!」
輝元「総大将は迂闊には動かん」
秀元「何を呑気に…」
広家「そうそう…このままで良いの。家康はすぐそこに来てるんだから」
秀元「来ているからこそ決戦をするんだ!」
安国寺「そうだ!鬼吉川の名前はお飾りかよ」
吉川「なんだって?ハゲ坊主もういっぺんいってごらん?あ?」
輝元「やめろ…直ぐに大垣城に馳せ参じれるように 南宮山に移動しろ…」
秀元「何故大垣ではないのです!」
輝元「いいからそうしろ行け」
秀元「はっ…」
スタスタ
盛親「やぁ~秀元さん安国寺さん吉川さん」
秀元「盛親殿なんの用だ?」
盛親「いやぁね。南宮山に行くんなら着いていってもいいかなーって」
長束「ワシも」
秀元「好きにしろ…」
盛親「ありがとう~」
長束「さぁて。移動するか…」
秀元「必ず手柄を立てて見せる!この秀の字をくれた秀吉様に恩を返し、そして父上に認められるために」
安国寺「その行きだ!そのときがきたら俺も戦うぞ!」
広家「…」
広家「ふっふっふっ予定通り、しかも長宗我部、長束までおのおのと罠に掛かるなんて私ってついてる…秀元さん、安国寺、そのときなんて来ないんだからね…」
明石「秀家様、どうします?」
秀家「小早川の松尾山占拠は未だに信じられないね。でもこのまま大垣城に留まるべしだね」
明石「そうですか…毛利が南宮山に」
秀家「さっき、聞いたよ。なんでだと思う?」
明石「わかりません。この戦いは日本全土を巻き込む天下分け目の大戦なのにも、かかわらず食料や水を補給できない山に陣取るのはおかしいかと…」
秀家「あまり考えたくはないね…でも輝元様ならなにか考えがあるのかも。」
明石「戦は勝てますか?」
秀家「勝たなければならない。豊臣を家を豪姫を守らねばならない。刺し違えても。地獄にいっても家康を道連れにしてでもかって見せる」
大津城
立花「落城しろ!豊臣家に弓引く輩が!宗茂が成敗してやるぞ!
立花宗茂、ジーク
高次「ひっひぃ!立花宗茂だ!西国無双だ!守りを固めろ!」
兵「申し上げます!三の丸、二ノ丸も落とされました!」
高次「なっなに!では…この本丸のみか!?」
兵「はい!」
立花「もうすぐだぞ!高次!お前の首を、上げてやるからよ。首を、洗って待っときやがれ、」
高次「ひっひぃ!降伏はするな!逃げるなよ!お前ら」
家康「さて。そろそろ決断する頃か…ここで良いだろう。」バン!
関ヶ原
東軍
細川「大津城は本丸のみに…」
京極「兄上…」
又兵衛「いよいよ面白くなってきたな…」
黒田「又兵衛お前は味方が危ういのに何を笑っている!!」
又兵衛「うるせぇな…」
黒田「誰に物を言っている又兵衛!!」
藤堂「まぁまぁ落ち着いて…」
家康「各々方、落ち着いて聞いてほしい」
家康「私は豊臣の天下のため尽力してきた。豊臣の家を守るために、私は決断する。敵を野戦に誘い込む」
家康「敵は大垣城にいる。大垣を素通りして、三成の居城佐和山を攻めると忍を放って言いふらせる。そうなれば敵は大垣を出て野戦に持ち込むはずだ。」
福島「回りくどい!一気に大垣を攻めればよいのだ!」
井伊「そうなれば大津城にいる立花宗茂、毛利元康、毛利秀包ら15000が城攻めしている我等の背後をとり挟み撃ちにされてしまう!」
藤堂「大阪城を攻めるのは?」
本多「敵は10万真っ向勝負は両軍総力戦になり、もし劣勢になった我等の軍の中に裏切りがでるかもしれん…」
黒田「秀忠様の到着を待つ!」
加藤「待てぬ!まだ到着してない!このまま決戦だ!」
家康「その通り決戦だ。大津城の立花宗茂らが大津城を落とす前に」
忠吉「可能でしょうか?」
家康「それは運次第だな。」
家康「直政、忠勝、忍を放て、役立たずの息子は見限る!!許さん!」
西軍
島津「奇襲するべきだ!家康が大垣城にくるまえに家康と福島正則達の軍勢に奇襲をして士気を落とす!」
豊久「その通り!士気が落ちれば、こちらが有利になる!」
盛惇「他の兵士達もそう呟いてます」
秀家「島津殿の言うとおり。奇襲するべきです!」
安国寺「俺も賛成だ。」
秀元「俺もだ!その奇襲部隊の大将になる!」
左近「私も賛成、運が良ければ家康の首も取れるかも」
三成「ダメです」
秀元「どうしてだ!?」
三成「正義の戦を汚すことはしたくありません。」
島津「ふざけんじゃねぇ。このまま士気の高いままの家康の軍勢とぶつかるつもりか?」
三成「真っ向から勝負するべきです」
秀家「三成殿、戦は真っ向からするのもありますが、奇襲するのも戦の手段です」
三成「そんなことをして勝っても世の中の人々は奇襲しなければ家康には勝てなかったと思われたらどうする」
豊久「そんなこと、関係あるか!勝てば良いんだ!」
盛惇「戦に綺麗も汚いもあるか!」
三成「ダメなものはダメです」
島津「お前負けたいのか?」
三成「そんなつもりはありません。」
島津「勝てる見込みは?」
三成「あります」
島津「ねぇな。勝ちたきゃ奇襲しろ!」
三成「しません!正義の戦を奇襲で終わらせるつもりはありません!」
島津「てめぇ!さっきからいい加減にしろ!負ければ正義も糞もねぇ!!」
大橋「申し上げます!徳川勢がこの大垣を素通りし殿の居城佐和山城に向かっております!
三成「何!」
島津「遅すぎたか…」
秀家「まずいですよ佐和山を落とされれば私達は孤立してしまう…」
左近「目的は他にもあるかも…」
三成「どういうことだ?」
左近「佐和山を落としたあと。秀頼様のおられる大阪城を攻めるかもね…」
三成「なんだと…」ギギ
秀元「三成殿?」
三成「どこまでも…豊臣家に弓を引くつもりだ!!!」
三成「各々方!左近!出陣だ!戦でけりをつける!」
安国寺「場所は?」
三成「あらかじめ吉継と相談して陣所を作っておいた。場所は…」
三成「関ヶ原だ!出陣だ!」
アルミン「こうして西軍、東軍はどちらも移動を続け。ついには決戦を迎えることに…」
東軍
家臣「申し上げます!!」
家康「なんだ?」
家臣「三成の軍勢、大垣を出て佐和山方面に移動中!」
本多「しめた!」
井伊「よし!殿の思い通りに!」
家康「想定内だ」
家康「福島正則達に先頭を歩かせろ」
井伊「正則?」
家康「もし奇襲にあえば犠牲になってもらう。もし福島正則達なら、徳川の家臣ではないので、私達の被害はない」
本多「かしこ参りました」
アルミン「東軍は福島正則を先頭に西へと移動を開始」
福島「ふん!やっと決戦を決断したか徳川のジジイ」
可児「まったくだジジイだから決めるのがおせぇ」
黒田「さぁていよいよ三成の軍勢と戦う機会がきたか。手柄を立ててみせる」
後藤「安心しろ。たとえあんたでも立てられなくても俺が代わりにたててやる」
黒田「又兵衛貴様!」
細川「ガラシャ……お前の敵必ずとる」
京極「この戦にすべてをかける」
加藤「三成…今こそ恨みを晴らしてやる」
池田「この大戦で私の名前を天下に轟かせて見せる!」
浅野「…くだらん…三成の首とって見せる!」
山内「千代…必ず帰る…」
藤堂「あまり戦は好きじゃないけど…頑張ろう…」
家康「この戦で徳川の天下にしてみせる!いざ!」
西軍
左近「…三成あんたの何処が良くて仕えたんだろうね。どうして、こんなにあんたに仕えれて良かったと思うんだろうね。次の戦であんたの役に立てれば死んでも良いなんて思うのは何でだろうね……いや、死んでも良いか…」
小西「デウス様!私をお守りください…エイメン…」
秀家「豪…私はお前の事ばかり考えている。戦でなければ今頃私はお前と過ごせていれたのに、それを…豊臣家に弓を引く徳川家康が憎い!私と豪の良い日々を台無しにする徳川が憎い。この宇喜多秀家が地獄へと連れていきましょう…」
明石「僕は秀家様から信頼してると言われてこれ以上無いくらい嬉しかった。キリスト教を布教してくれたのも嬉しかった。だから秀家様のため宇喜多のため僕の力を全てだす」
大谷「この大戦…勝ち目は薄い。兵力に差がありすぎるよ…小早川…吉川、不審な動きをする軍が多い。でも…三成。この劣勢から君を勝利へと導くそれが今僕に残された時間をすべて使う時、三成。お前を勝たせて見せる!」
五助「殿はこの戦で死ぬつもりだ。私はそうはさせない。私が殿を守ってみせる。殿を殺そうとする輩は全てたたっ切る!」
秀秋「私は…好きなものを好きなだけ…う~ん!良い言葉です~」
島津「俺は今まで多くの戦で戦ってきた。仲間も失ってきた。人も殺した。この戦でまた死ぬだろう。いや、死なせねぇ。戦わねぇのもありだな…」
アルミン「東軍が移動開始をすると同時に西軍は東軍を待ち伏せする形に陣形を作った。
鶴翼の陣形。主に敵を囲む陣形、組むほうは
相手より兵力が多いほうが有利になり、勝つ可能性も高くなる。」
家臣「申し上げます!石田勢が関ヶ原に布陣!」
家康「やはり関ヶ原か…面白いこっちはわざと不利な陣形にして三成を落ち着かせてやろう…」
アルミン「対する東軍は魚鱗の陣形、魚鱗は防御が高く、機転のきく陣形…だが鶴翼に弱く、壊滅に至りやすい…」
家康「さて、先鋒は福島正則」
福島「「ふん!妥当だ」
家康「…」
家康「直政、福島正則にきずかれないように先鋒を務めろ」
直政「はい。」
家康「忠吉も連れていけ」
忠吉「はっはい、」
アルミン「関ヶ原は今の岐阜、滋賀県の中間辺りにある山に囲まれた平地に位置する所であり、道のりの要所でもある」
アルミン「関ヶ原に一番乗りは石田三成の6000人は笹尾山の麓に陣を構え西軍の指揮を取る」
アルミン「その三成の前に陣取りしは三成の絶対的信頼を得ている島左近の1000人」
アルミン「そして家臣の蒲生郷舎の1000人は笹尾山の石田三成を守る形の布陣」
アルミン「三成の陣近くの子池村には島津義弘、島津豊久、長寿院盛惇、合わせて1650人が布陣」
アルミン「その横に小西行長6000が布陣」
アルミン「松尾山の近くの山中村に大谷吉継の4200人」
アルミン「そして与力の戸田重政、平塚為広の1500人が布陣」
アルミン「松尾山麓に脇坂安治の1000」
アルミン「小川祐忠の2000人」
アルミン「朽木元綱の600人」
アルミン「赤座直保の600人が布陣」
アルミン「松尾山には小早川秀秋15000人が布陣」
アルミン「南宮山には毛利秀元の16000人」
アルミン「麓に吉川広家の3000人」
アルミン「後方には安国寺恵慶の1800人」
アルミン「長宗我部盛親の6660人」
アルミン「長束正家の1500人」
アルミン「総勢約30000万が布陣」
アルミン「そして最後に到着した宇喜多秀家は天満山に西軍最大の17000の大軍を引き連れ、東軍に五段構えの布陣で迎え撃つ形に」
アルミン「西軍は東軍に数も陣形も有利な形に」
アルミン「西軍は大軍で東軍を囲む陣形を展開」
福島「三成!貴様の首必ずあげてやるわ!!!」
アルミン「対する東軍は福島正則の6000人は深く前進して天満山の宇喜多秀家の17000と対峙」
アルミン「中仙道の北に田中吉政の3000人、筒井定次の2800人は小西行長の6000人と対峙」
アルミン「南に藤堂高虎の2500人、京極高知の3000人は大谷吉継、戸田重政、平塚為広の5700人と対峙」
アルミン「二番手細川忠興5100人、加藤嘉明3000人、黒田長政5400人は石田三成、島左近、蒲生郷舎の8000人と対峙」
アルミン「第二陣には井伊直政3000人」
アルミン「松平忠吉3600人」
アルミン「本多忠勝500人」
アルミン「その他古田重勝1000人」
アルミン「織田有楽450人が後方に」
アルミン「遊撃部隊として寺沢宏高が藤堂、京極の後ろに布陣、数は2400人」
アルミン「金森長親1100」
アルミン「生駒一正1800人は家康の本陣の前に前に布陣」
アルミン「総大将、徳川家康は桃配山に30000の兵を布陣」
アルミン「そして最後に南宮山の毛利勢の抑えで」
アルミン「池田輝政の4500人」
アルミン「浅野幸長の6500人」
アルミン「山内一豊の2000人」
アルミン「有馬豊氏の900人」
アルミン「東軍は西軍に対して陣形も数も不利な事に、こうして関ヶ原の戦いの全ての陣立ては決まった…」
アルミン「西軍100000VS東軍75000が集まった関ヶ原は後世天下分け目の戦いと称される戦に」
アルミン「関ヶ原当初の状況は深い霧に包まれ両軍が睨み合いを続ける事に」
三成「…」
左近「準備は終わったよ。」
蒲生「こっちもだ」
三成「左近、郷舎、」
左近「なに?」
三成「俺達は勝てるか?」
郷舎「何を今さら」
三成「島津殿の言うとおり奇襲しておくべきだったと俺は思う」
左近「後悔したって遅いよ。もう後戻りはできないんだから」
三成「すまん…」
左近「良いよ。別に」
郷舎「この戦でかちゃあいいってもんよ!」
三成「そうだな…必ず勝つ!」
豊久「良いか!俺達は徳川家康の首を取る!」
盛惇「命を捨てろよ!お前ら!」
兵士「オー!」
盛惇「ねぇ!殿!」
島津「…」
豊久「殿?」
島津「…」
島津(死なせる訳にはいかねぇ…俺なんかの為に。こんな来たこともない地でこいつらを死なせる訳にはいかねぇ。もし死なせたら俺を慕って付いてきてくれたこいつらに申し訳ねぇ)
安国寺「もう少しで戦だな…」
勝永「安国寺殿…」
安国寺「あ、たしか…毛利勝永だったっけ?」
勝永「はい。」
安国寺「なんのようだ?」
勝永「安国寺殿の指揮下に加わり関ヶ原に参戦したいと思っています」
安国寺「ほっ!本当か!」
勝永「はい。」
安国寺「よっよーし!じゃあ付いてこいよ!」
勝永「遅れないようにします」
安国寺(よっしゃー!こいつと居れば武功が立てられる!)
アルミン「両軍が睨み合いを続け2時間が経過…戦況が動き出そうとしていた」
井伊「忠吉殿、」
忠吉「直政か」
井伊「はい、この戦我等徳川の直臣が務めるべきです!」
井伊「福島正則なんぞに先陣を許せば後世にまで自慢するに違いありません」
忠吉「そうは言っても正則が通すとは…」
井伊「少し無礼が過ぎますが忠吉殿を利用させていただきます。」
才蔵「ったくいつになったら戦が始まるんだよ…待ちくたびれぞ」
福島兵「才蔵様!前から!」
才蔵「あん?」
才蔵「おい!おめぇら!誰だ!」
井伊「井伊直政だ!」
才蔵「何処に行くつもりだ!」
井伊「物見だ」
才蔵「この大戦の先陣は、ウチらの主君、福島正則が務めることになってる!いくら家康の信用が高いあの井伊直政でも通行はできねぇな!」
井伊「さっきもいった通り通行ではない!物見だ」
才蔵「あんたほどの奴が物見なんていらねぇだろ!」
井伊「安心しろ。物見をするのはこちらにおられる家康様の息子松平忠吉公だ。初陣故に戦上手と聞こえが高い福島正則の先陣を見たいと言っている。」
忠吉「頼む!」
才蔵「忠吉公だと…」
福島兵「通さぬぞ!」
兵達「そうだ!」
才蔵「うるせぇ!!」
ビクッ
才蔵「通せ」
福島兵「よろしいのですか!?」
才蔵「いいから通せ!」
井伊「すまん…」
忠吉「許せ」
福島兵「才蔵様宜しかったのですか!抜け駆けするに違いありません」
才蔵「もし、彼処で断って家康の逆鱗に触れたら、福島の家は滅ぶぞ。家臣が主君をおとしめるのは家臣じゃねぇ…」
福島兵「家を守るために先陣を譲るというのですか!」
才蔵「しかたねぇ…息子の松平忠吉を出されりゃ無理だ」
忠吉「でかした!直政!」
直政「お礼はあとで、それより」
忠吉「宇喜多の陣か…凄い数だな」
直政「何を隠そう西軍最大の兵力です。」
直政「そろそろ頃合いです。」
直政「前へ…」
兵達「ハッ!」
直政「構え!」
ガチッ!
直政「放て!」
ババーン!!
宇喜多兵「ぐわー!」
直政「この天下分け目の大戦!!この直政が先陣を切る!猛き赤備えよ我に続け!」
井伊兵「オオ!!」
正則「誰だ!?仕掛けたのは!!」
才蔵「井伊直政と松平忠吉です!」
正則「おのれ!!この正則を差し置いて…」
バチーン!
正則「ワシの大切な兜に傷をつけよったなー!!!」
正則「おのれ!!井伊めが!抜け駆けとは卑怯千万だ!我等も続け!遅れを取るな!」
明石「殿!敵が仕掛けて来ました!」
秀家「そうですか…撃ち返しなさい…」
長政「お~!始まったか!」
又兵衛「ああ…」
長政「のろしじゃ!」
ヒューン
アルミン「決戦の火蓋が今切って落とされることに…」
9月15日午前8時
開戦!
正則「それー!!」
福島指揮兵「放て!」
バンバンバン!
宇喜多指揮兵「放て!」
バンバンバン!
福島兵達「ぐわー!」
福島指揮兵「構え!!」
福島指揮兵「放て!」
バンバンバン!
宇喜多兵「くっ…おのれ…!」
宇喜多指揮兵「放て!」
バンバンバン!
福島兵「ぐわー!」
福島指揮兵「槍隊前へ!!!」
ジャチ!ジャチ!ガチ
正則「いつでも来い…!」
明石「殿!どうやら撃ち掛けてきたのは福島正則ではなく、徳川の直臣、井伊直政です!」
秀家「抜け駆けですか…」
明石「はい!」
秀家「フッハッハッ。抜け駆けとは感心しないね。皆迎え撃ちなさい!宇喜多の戦!見せつけてやれ!」
宇喜多兵「オオー!!」
宇喜多指揮兵「かかれー!」
宇喜多兵達「ワー!!!」
福島兵達「いくぞ~!ワー!!!」
正則「進め!者共!我等のみで宇喜多を捻り潰せ!」
兵達「ワー!!!」
ガチッ!バヂン!
宇喜多秀家17000VS福島正則6000
福島兵「おうら!」ブチッ!
宇喜多兵「あー!!」パタリ
宇喜多兵「くらえ!」ブスッ!
福島兵「うっ…」パタリ
秀家「そんなもので勝てるとは思わない事だ!」
吉継「始まったね…」
五助「はい、」
吉継「どのみち仕掛けて来るね。ちょっとおちょくってやるか…」
京極「高虎殿!はやく行きましょう!」
藤堂「向こうが仕掛けてくるまで」
大谷兵達「ワー!!!」
藤堂「来た!」
藤堂「今だよ!皆!かかれ!」
藤堂兵達「オオー!!」
京極「私達も続け!」
京極兵達「オオー!!」
大谷吉継5700VS京極高知、藤堂高虎5500
大谷兵「ぐわー!」
大谷「ぎやー!」
五助「殿!劣勢です…」
大谷「やるよ」
大谷「ふ~」
(采配)ブン!!
京極「高虎殿!優勢です!このまま…」
藤堂「待って!何か地響きが…」
藤堂兵「申し上げます!大谷勢の騎馬隊こちらに進軍中!」
京極「騎馬隊!?」
大谷騎馬兵「おうら!」
藤堂兵「う!…」
大谷騎馬兵「どうら!」
京極兵「ぎやー!あ…」
藤堂兵「申し上げます!お味方劣勢!」
藤堂「一度引いたほうが良いね京極殿」
京極「おのれ!吉継め!」
長政「いいか!この大戦は各大名達の腕比べだ!断じてひけを取るな!構え!」
ジャチ!
長政「前へ!」
ザッザッザッザッ
石田三成、蒲生郷舎、島左近8000vs黒田長政、細川忠興、加藤嘉明13500
左近「やっぱり長政か…」
左近「誰も撃たないでよ…まだ引き付けて…」
ザッザッザッザッ
左近「…」
ザッザッザッザッ
左近「は…」深呼吸
左近「放て!」
バンバンバン!
黒田兵達「ワー!!!」
左近「槍隊用意!!」
ジャチ!
左近「前へー!!」
島兵「ワー!!!」
忠興「ここが正念場だ!三成の首は俺達が取るぞ!」
忠興「弓隊構え!」
忠興「放て!」
ヒュン!ヒュン!ヒュン!
島兵達「ぐわー!」
嘉明「仕掛けたか…」
嘉明「俺らも続け」
黒田兵「行けー!」
島兵「させるか!!」
ガチッバヂン!
忠興「続けー!」
細川兵達「オオー!!」
島兵「ぐわー!」
島兵「うわー!!」
島兵「くっ…」
郷舎「くそ!劣勢か…」
左近「加藤嘉明、細川忠興、黒田長政、3人で攻めかかるとはね…」
三成「左近!郷舎!兵を引け!」
左近「あんたなにしてんの!?」
郷舎「後ろに下がれ!総大将だろうが!」
三成「お前らが命懸けで戦ってるのに、俺一人だけ奥にいるわけにはいかねぇだろ!郷舎、 左近!兵を引け!俺に考えがある!」
左近「でもあんた!」
三成「下がれ!」
左近「わかったよ…引け!引け!」
三成「太閤殿下(秀吉)の恩を仇で返した逆賊どもが!殿下(秀吉)に変わってこの三成が成敗してやる!」
三成「放て!」
ズドーーン!ドーン!
加藤兵達、黒田兵達、細川兵達「ぐわー!」
黒田「大砲だと!小賢しい…!、兵を引け!一端引け!立て直す」
忠興「黒田が引いたか…俺たちも下がるぞ」
嘉明「引け!体勢を立て直したらもう一度攻め立てるぞ!
小西「負けてられんな。攻め込むぞ!」
小西指揮兵「放て!」
バンバンバン!
小西「豊臣を守るのは俺たちだ!」
豊久「おお!殿!西軍優勢です!」
盛惇「俺達も出ましょう!」
豊久「我等は三成の隣です。加藤、黒田、細川を三成と攻め立てれば勝てます!」
島津「いや、うごかねぇ」
豊久「何故です!」
島津「いいからこのまんまだ、うごかねぇ」
盛惇「はい…」
左近「霧が晴れてきたよ三成、見てみなよお味方優勢、宇喜多勢は井伊、福島を蹴散らし…あそこの大谷勢は藤堂、京極勢と激戦中、そして小西行長は田中、筒井と交戦中、」
三成「家康はあそこだな」
左近「家康の背後、あの南宮山にいるのが毛利勢、家康が動けばたちどころに背後を突いてくれる予定」
家康「どうなっている!?霧がすごくてなんにも見えないぞ!」
伝令「申し上げます!本日の先陣を切ったのは井伊直政殿!松平忠吉殿!」
家康「良い知らせだ!」
家康「戦況はどうなっている!?」
伝令「恐れながら、我が方押されております!」
家康「なんだと!」
家康「おい!陣を前に進めろ!山を降りる!」
左近「三成!家康が山を降りたよ」
郷舎「マジか!これで狼煙をあげれば!」
三成「よし!南宮山の毛利勢に向かって狼煙を挙げろ!」
三成兵「ははっ!」
ヒューン
秀元「おっ!」
安国寺「秀元!狼煙だ!出撃するぞ!」
秀元「わかっている!今こそ家康の首を取る!出陣だ!」
秀元兵「オオ!!」
安国寺「勝永お前も付いてこいよ!」
勝永「承知しました」
盛親「来たね来たね。楽しみだね!家康の泣き顔見るの楽しみだね!」
1時間後…
三成「どうなっている!?何故だ!何故毛利勢が動かない!?」
郷舎「ひょっとして見えてないとか!?」
左近「それはないね。毛利勢は山の頂上に陣を構えてる。見えてないはずがない…それに動かないのは毛利勢だけじゃない」
郷舎「なっ…小早川…島津も戦ってねぇ…」
三成「クソッ!島津と小早川と毛利に使者を送れ!」
三成兵「ハッ!」
吉継「どうやら内応している人が居るみたいだね。よりいっそう警戒しないとね。」
その時の毛利勢
安国寺「おい!秀元!なんで動かない!さっきまでやる気満々だったろうが!」
秀元「俺だって動きたい!でも前に陣取る吉川広家が動かない以上は俺達は動けない!」
盛親「ちょっと秀元さん!動いてよ!後ろが詰まってるだよ!?」
秀元「前の吉川広家が動かないんだ」
盛親「吉川さんはなにしてるの!?君は毛利軍の大将でしょ!?」
秀元「霧がすごくて前に進むのは危険だそうだ。」
盛親「霧?それじゃあ仕方ないね。」
秀元「恵瓊、広家が動かないなら俺達は動けない」
安国寺「そんなもん吉川を無視して…」
勝永「それは無理です…」
安国寺「勝永…」
勝永「私たちは南宮山の頂上、吉川広家は南宮山の麓…家康の背後を取るにはこの吉川広家の陣取る麓を必ず通らないと行けない、すなわち私たちが家康に攻め込むには吉川広家を何とかしないといけない…」
安国寺「くっ!椎野!吉川広家の陣に行け!」
椎野「ハッ!」
勝永「私も行きます」
安国寺「頼むぜ」
吉川家臣「殿!安国寺様より使者が参りました。」
吉川「通して」
吉川家臣「ハッ!」
椎野「安国寺恵瓊が家臣、椎野道季にございます。」
勝永「並びに与力の毛利勝永です」
吉川「おやくめご苦労様」
椎野「早速ですがこの関ヶ原の大戦、我が方優勢とあれば火急にご出馬あるべしとこれは毛利軍総大将毛利秀元殿からのお言葉でございます!」
吉川「悪いけど今から兵達にお弁当を食べさせてるの」
椎野「弁当?」
吉川「悪いけど一時は掛かるね。」
椎野「それでは間に合いませぬ!」
吉川「良い?椎野さん、この南宮山の麓は池田輝政、浅野義長、山内一豊、有馬豊氏の15000の軍勢が警戒してるんだよ?この兵達を釘付けにするだけでも立派な手柄じゃないの?」
勝永「お言葉ながら」
吉川「何?」
勝永「ご出馬してくださらないのなら道をお空けください」
吉川「なんだって?」
勝永「毛利秀元殿、安国寺恵瓊殿、長宗我部盛親殿、長束正家殿らは山を下りて決戦に及ぶ所存でございます。」
吉川「推参なりだ!いい加減にしろよ!!!お前ら!!この南宮山毛利勢の先陣はこの吉川広家が受けたまってる!!抜け駆けするなら味方共々皆殺しにするぞ!」
椎野「ご無体な!!」
吉川「黙れ!一兵たりとも通す事まかにならないね!帰ってそう言え」
勝永「吉川殿は戦うつもりはありますか?」
吉川家臣「無礼者!」
吉川「どういう意味?」
勝永「さっきからおかしいことに味方に怒鳴ったり、戦の最中に弁当を兵に食わせるなど、普通の戦には考えられない行動です。それに大垣城での決戦があるかもしれないのに毛利勢をここに入れるとはどういう意味です」
吉川「ハッハッハッ!まるで私が裏切り者みたいな言いぐさだね。私は毛利の家臣だよ。毛利のために戦うの良い?帰れ」
秀元「本当にそう言ったのか?」
椎野「はい!」
安国寺「なんで道をどけと言わなかった?」
椎野「勝永殿が言いましたが、先陣は吉川であり抜け駆けするなら皆殺しにすると」
安国寺「何てやつだ」
秀元「クソッ!またこのまま傍観しないといけないのか…」
勝永「吉川に戦うつもりがあるかどうか…」
盛親「ちょっと秀元さん!いい加減にしてよ!もうとっくに霧なんて晴れてるでしょ!?天下分け目の大戦で遅れるなんて恥だよ!」
秀元「今兵士達に弁当を食わせてるらしい」
盛親「え!?弁当?」
秀元「腹が減っては戦はできんということらしい」
盛親「まぁそうだけど…じゃあはやく済ませてよ!」
秀元「ああ…」
安国寺「一時過ぎたらもう一回吉川に使者を出す」
秀元「もちろんだ。絶対に戦に出てやる、」
ワー!!!
アルミン「関ヶ原の戦いで最激戦地は福島正則と宇喜多秀家の対決、史料によれば両軍の旗が激しく揺れまくっていたと書かれている。」
才蔵「オラオラどけ~!!!」ブスッ!
宇喜多兵「ぐっ…」
正則「退くな!退いてはならんぞ!!」ブスッ!
宇喜多兵「ぐっ…」
明石「殿!正則が出て来て福島兵達が奮起して一進一退に」
秀家「まだ手はあるよ」
秀家「それ!突っ込め~!!!!!」
宇喜多騎馬兵「オオー!!」
才蔵「クッソ!まだくんのか!」
正則「おのれ!!小賢しいマネを!許さんぞ!!!」
秀家「宇喜多の力を侮るなよ!!」
ワー!!!
大谷兵「食らえ!」グサッ
藤堂兵「うぐっ…」
大谷騎馬兵「おうら!!」ブスッ!
京極兵「ぐわー!…」
藤堂「大谷兵は強いな…」
京極「どんどん兵を送り込め!数はそんなに変わらない!」
平塚「俺達のダチにては出させはしないぜ」
戸田「お前らなんぞ俺達だけでじゅうぶんだ!!!」
吉継「平塚と戸田がよくやってくれてるな」
五助「はい!藤堂、京極を押しております!」
吉継「五助、小早川に使者をはやく三成に加勢しろと」
五助「はい!」
三成兵「でやっ!」ブスッ!
黒田兵「ぐわー!」
三成兵「あーどうら!!」ブスッ!
細川兵「ぐふっ…」
三成兵「死ね!!」ブスッ!
加藤兵「うぐっ…」
左近「どけっ!」ブスッ!
黒田兵「ぐおわ…」
左近「死にたい奴から前に出ろ!」
黒田兵「島左近!覚悟!」
左近「ふん!!」ブスッ!
黒田兵「うっ…」
左近「そんな覚悟で私に勝てるとでも思ってんの?」
左近「前に進め!」
三成兵「オオー!!」
黒田「劣勢か…」
黒田「島左近にしてやられるな。あいつはさえいなければ…」
黒田「おい!鉄砲隊を呼べ」
左近「狙うは黒田の首だ!」
黒田「島左近!この首を取ってみろ!!」
左近「望むところだ!覚悟しろ!」
黒田「今だ!撃て!」
バンバンバン!
左近「くっ…」
黒田「今だ!討ち取れ!」
黒田兵「オオー!!」
左近「まずい…手が…」
バンバンバン!
黒田兵達「ぐわー!」
左近「えっ?」
三成「放て!」
バンバンバン!
黒田兵達「ぐわー!」
三成「左近!大丈夫か?」
左近「あんたまた出て来て、来るなって言ったのに!」
三成「言っただろ!お前らが戦ってるのに奥に控えるのは無理だと」
左近「大将の器じゃないね吉継の言うとおり」
三成「うるせぇ!なんとでも言え」
三成「左近一時離脱しろケガしてるだろ」
左近「これくらいなんともない」
三成「そのまま戦うのは許さん治療して一端引け!」
左近「大丈夫だって!」
三成「これは命令だ!」
左近「わかったよ。そうする」
三成「あとは俺と郷舎がやる!お前の変わりに
大橋に任せる!大橋!黒田を蹴散らせ」
大橋「承知!」
黒田「損害が大きいな。まぁいい島左近を離脱させたのは大きいな」
又兵衛「さてでるか…」
黒田「又兵衛!身勝手な行動はするな!」
又兵衛「あんたがちゃんとしねぇからだ」
黒田「貴様!!」
細川「島左近がいないぞ攻め立てろ!」
加藤「左近のいない三成軍は雑魚だ!蹴散らせ」
郷舎「行かせねぇぞ!放て!」
バンバンバン!
三成「何がどうなっている!?毛利も安国寺も吉川も小早川も島津も何故動かん!?この場に及んで怖じ気づきやがったか!!!」
松尾山
秀秋「西軍優勢ですね。」
稲葉「いかにも。」
平岡「殿どちらに?」
秀秋「え?えーと…」
平岡「まさかまだ…」
秀秋「そのまさかです…」
稲葉「こうなるのが目に見えてました」
ヒューン
平岡「狼煙ですね」
秀秋「また狼煙ですね…」
稲葉「どうします?」
平岡「殿!ご決断を!」
秀秋「うーん…」
平岡「殿!早く決断しないと両軍共々敵と見なされますよ!!」
秀秋「ごっごめんなさい…」
平岡「今だ決められないと…」
秀秋「はい…」
伝令「申し上げます!徳川の使者参られました」
秀秋「なんですか?」
使者「いつになれば西軍に攻めかかるのかと家康様は言っておられます」
稲葉「無論の事我等は出ます。しかし西軍優勢である今寝返りは自滅も同然、しばらく…」
使者「なっなんと…」
平岡「つべこべ言わずそうしろ!帰れ」
使者「はっ…」
平岡「どうします?ずっとこのままではいられませんよ」
秀秋「うーん…決められません…」
伝令「申し上げます!松野重元殿お越しに」
平岡「来た来た」
松野重元、サシャの父
松野「秀秋!いつになったら出る!?」
秀秋「そっそれは…」
松野「狼煙が上がったぞ!すぐに出撃の合図を出せ!」
秀秋「まっまだ動きませんよ!」
松野「西軍は皆出撃してるぞ!早く俺たちも!西軍優勢であれば何を戸惑う事がある!?」
稲葉「殿は東軍が疲れるのを待っておられる」
平岡「無論、東軍の武将達は皆有能な武将、しかし疲れれば役にたちません。その時を殿は待っております」
松野「そうか!ならそうと言えば良いのにじゃあな」
平岡「どうします?また狼煙が上がれば来るに違いありませんよ」
稲葉「無論、その時はまたいいくるめば良い」
秀秋「食べて忘れましょう!伊勢エビを!!」
兵「はっ…」
稲葉「殿!東軍につかないのですか!家康様は待ちくたびれ待ちくたびれおります!」
秀秋「あとで良いんじゃないですか?うーん!うまい!!」
平岡「はぁ…仕方ないですね。」
稲葉「先が思いやられる…」
笹尾山、
大橋「どけ!」ブスッ!
黒田兵「うぐぅ…」
後藤「そこのおめぇ!勝負だ!」
大橋「誰だ!?てめぇは!!」
後藤「黒田長政が家臣!後藤又兵衛だ!!」
大橋「石田三成家臣!大橋掃部だ!!」
又兵衛「いくぞ!」
ガシン!キン!
大橋「もらった!」
又兵衛「甘い!」ブスッ!
大橋「ぐっ!」
又兵衛「おうら!!!」ブスッ!
大橋「か…はっ…」
大橋掃部討死
桃配山、
家康「…」イライラ
家康「寺沢宏高を前に出せ!大谷吉継にぶつけろ!」
家臣「はっ!」
家康「南宮山の山内勢を関ヶ原へ!!!」
家臣「はっ!」
家康「有馬勢も出せ!」
家臣「心得ました!」
家臣「戦況は!?」
伝令「味方がジリジリと押されまくっております!」
家康「小早川はどうした!!!?」
家臣「動きませぬ!!」
家臣「再三に渡って使者を遣わしておりまするが!」
家康「あー!!!!!ふざけるな!!!あのこわっぱめが!!!」シャキン!
アルミン「この時15000の大軍を率いる小早川秀秋は東軍、西軍からの出撃要請に対して迷いに迷う状況に…」
秀秋「まぁまぁそうせかさずに…」
三成「島津に使者を出せ!何度も何度も」
義弘「西軍優勢だな…」
豊久「はい…」
盛惇「本当にこのままに?」
義弘「いや、三成に少しだけ加勢してやるか」
豊久「では!?」
義弘「あぁ…島津も行くぞ」
盛惇「三成の使者が…」
盛惇「待て!下馬してから言え!」
八十島「うるさい!三成家臣!八十島助衛門じゃ!我が方優勢とあらば火急にご出馬願うべし!」
盛惇「てめぇ!!!大将の前で下馬もせずに物を言うのは無礼だろうが!!!」
豊久「帰れ!!馬上よりの物言い無礼千万だ!!ぶち殺すぞ!!お前ら!!あの無礼者を討ち取れ!!」
島津兵「オオー!!」
島津兵「義弘様をなめるな!」
島津兵「殺してやるぞ!!」
八十島「ひっ!逃げるぞ!」
豊久「逃がすな!追え!」
義弘「もういい。追うな」
豊久「しかし」
義弘「東軍の兵に会ったらどうする?討ち取られるぞ。」
豊久「はっ…」
盛惇「どうします?出ますか」
義弘「いや、やっぱりでねぇ、愛想が尽きた」
笹尾山
黒田騎馬兵達「ワー!!!」
郷舎「放て!!」バンバンバン!
黒田騎馬兵達「ぐわー!」
郷舎「撃ちまくれ!!」バンバンバン!
黒田兵達「うわー!!」
郷舎「大筒だ!!大筒を放て!!!」
バーン!バーン!
黒田兵達「ぐわー!」
長政「怯むな!!前へ!前へ!!!!」
黒田兵達「ワー!!!」
郷舎「田舎武者どもが…」
三成「島津殿!先程は家臣が無礼な振る舞いして申し訳ありませんでした
」
豊久「まったくだ!普段からどんな振る舞いをさせてるんだ!!」
盛惇「俺らの大将に無礼を働いたあの野郎を差し出せ!」
三成「本当に申し訳ない!」
島津「もういい。なんのようだ?」
三成「加勢をお願いに」
島津「戦況は?」
三成「五分五分となっております、俺達の陣は黒田長政、細川忠興、加藤嘉明らに攻め込まれ難儀をしていて島津殿に加勢していただきたい!」
豊久「ふざけるな!!!前々から俺達を軽視し、殿が奇襲をしろと言ったのにもかかわらず詳細も聞かず却下し続けてきたお前をどれだけ恨んでると思ってる!!」
盛惇「そうだ!大垣城の時もこの戦の前にも言ってこの有り様だ!」
島津「それにだ三成、この関ヶ原の戦いは俺は反対だった。戦の前に宇喜多秀家と一緒に奇襲を提案したらお前はなんといった?正義の戦を汚したくはないと」
三成「確かに言いました」
島津「それではっきりしたお前は戦を分かってないバカだ」
三成「…」
島津「加勢の事だが、俺らは島津の戦をする。俺達の陣に来た兵は東軍だろうが西軍だろうが討ち果たすのみだ!お前らには加勢しねぇ!帰れ!!」
三成「なっ…」
左近をどうだった?」
郷舎「島津は動いてくれるか?」
三成「しない…八十島がやってくれた…」
三成「…皆踏ん張れ!!日和見してるやつらも優勢と知れば俺達の方にかけ降りてくるぞ!!」
三成兵「オオー!!」
桃配山麓
家康「小早川のこわっぱが俺を謀るとは到底思えないが…」
家康「黒田長政はなんと言っている!?秀秋と話を付けたのはあいつだろうが!!」
忠勝「戦の最中に裏切りの件などを話すなど殿らしくもないと…」
家康「ぐっ…!そんなことわかっている!戦の軍法は動くまで待つのではなく動かせるのだ…」
家康「忠勝、松尾山に向かって大筒を放て!」
忠勝「何を!?」
家康「弾をぶちこめ!そのあと鉄砲も用意しろ。いつまでたっても動かないなら動かすまでだ」
忠勝「それでは敵に追いやる結果になるのでは?」
家康「ふん!迷っている若造に私に弓矢を向けるとは思えん。いいからぶっぱなして来い!」
忠勝「はっ…」
松尾山麓
忠勝「これが吉と出るか凶とでるか…」
忠勝「放て!」
秀秋「正成!頼勝!決めましたよ!!三成さんに付きます!!」
稲葉「何を!?」
平岡「正気ですか!?」
秀秋「はい!関白になって美味しい物を食べまくります!」
平岡「お言葉ですが、内約は?」
稲葉「反故にするつもりですか!?」
秀秋「いいですか!?私は西軍ですよ!西軍に加勢して何が悪いんですか!兵士の皆さん!」
小早川兵達「…」ゴクリ
秀秋「私達の敵は徳川いえや…」
ズドーン!ズドーン!ドーン!
小早川兵達「うわー!!なんだ!!」
小早川兵達「なんなんだ!!?」
ズドーン!ドーン!
秀秋「うっうわっ!!?なっ!なんですか!!?まっ正成!!!どういうことですか!?」
稲葉「痺れを切らした物と心得ます!」
秀秋「だっだれがですか!?」
平岡「とにかくお立ちを!」
秀秋「なにがどうなっ…」
ズドーン!ズドーン!ドーン!
秀秋「うっわ!!あー!!なんですか!!?」
平岡「殿!あれを!」
秀秋「えっ!!?」
忠勝「放て!!」
ズドーン!ドーン!
稲葉「あれは徳川の四天王の一人本多忠勝!何故我等に砲撃を!?」
忠勝「次は鉄砲だ放て!!!!」
バンバンバン!
小早川兵達「ぐわー!」
秀秋の近くにいた小早川兵「ぐわっ…」
秀秋「だっ!大丈夫ですか!?しっかりしてください!!」
稲葉「殿…もう死んでおります…」
秀秋「どうして私達を!!?」
稲葉「徳川様が怒っておりますぞ…」
秀秋「えっそんな!!!?」
????「お前のせいだぞ?秀秋…」
秀秋「えっ?」
近くにいた小早川兵「お前のせいだぞ?俺が死んだのは…」
秀秋「そんな違い…」
近くにいた小早川兵「俺だけじゃないぞ…」
死亡した小早川兵1「お前のせいだ。」
死亡した小早川兵2「家族がいたのに…」
死亡した小早川兵3「無能め…」
死亡した小早川兵4「このまま兵士達を死なせるつもりか?」
秀秋「そんなつもりは…ただ私は…」
近くにいた小早川兵「次はお前だぞ?秀秋…」
秀秋「えっ?どういう意味ですか!?」
近くにいた小早川兵「お前はしばらくしたら俺達みたいに家康に殺されるんだぞ?」
秀秋「いっ嫌です!死にたくない!!嫌や!!死にたくないわ!!」
稲葉「殿!!!どうなさいました!!?」
平岡「しっかりしてください!!!」
秀秋「え!?」
秀秋「この人は!?」
稲葉「先程は言いました死んだと…」
秀秋「次はウチになるんやな…」
平岡「殿?」
秀秋「次はウチの番になるんやで!!」
稲葉「何を!?」
秀秋「嫌や!!!」
稲葉「殿!どうなさいました!?」
平岡「殿!西軍につくのですか!!?」
松野「大丈夫か!?秀秋!家康め!我等を狙うとは秀秋!打って出るぞ!家康の首を上げてやるぞ!」
小早川兵達「オオー!!」
秀秋「取らへんわ…」
松野「何?」
秀秋「ウチは西軍には付かへんわ…」
稲葉「殿!それでは…!」
笹尾山
三成「大筒を撃て!」
ズドーン!ドーン
黒田兵達「ぐわー!」
郷舎「くそ!数が多い」
左近「三成」
三成「左近!もう、大丈夫か??」
左近「もうね…」
三成兵「申し上げます!小早川勢が動きました!!」
三成「ようし!!小早川が動いたぞ!!」
左近「これで毛利も動くはず…」
郷舎「俺達の勝ちだ!」
三成「よし!しばらく兵を休めるぞ…」
伝令兵「申し上げます!!!!!」
三成「どうした?そんなに息を切らして?」
伝令兵「小早川勢はお味方を攻めております!」
三成「なんだと!!?」
左近「それは本当か!?」
郷舎「嘘だろ…」
10分前の松尾山
松野「何を言っている秀秋味方を裏切るのか!?」
秀秋「うっさいわ!!あんたにどうこう言われる筋合いなんてないねん!!」
秀秋「それにや!前々から家康と内通しとったんや!家康に付いて三成を潰すってな!それにや、前々から三成の事嫌いやったんや!!」
松野「秀秋…!」
秀秋「ええか!!!あんたら!!ウチらの敵は大谷吉継や!!!攻め込めや!!」
小早川兵達「…!」ザワザワ
秀秋「何してんねん!!さっさといけや!!あんたらが毎日上手いもん食えてんの誰のお陰やと思っとんねん!!分かったらさっさといけや!!」
松野「秀秋、俺は裏切りなんぞ武将の行為じゃない。俺は退かせてもらう。俺はお前から離れる」
秀秋「すきにせえや!!正成!頼勝!大谷吉継に向かえや!!」
正成「承知しました!」
頼勝「はい!皆行くぞ!!」
小早川兵達「おっ…オオー!!」
忠勝「殿!」
家康「こわっぱが?」
忠勝「山が動きました!!」
家康「ふんっそうか…フッ」
家康「フッハッハッハッハーハッハッハッ!」
小早川兵達「ワー!!!」
小早川騎馬兵達「ワー!!!突っ込め!!」
小早川兵達「ワー!!!」
五助「殿!小早川、寝返り!!」
五助「我が陣を襲って参りました!!!」
吉継「やはりか…」
大谷兵達「小早川が…?嘘だろ…」
バン!!
吉継「怯むな!!みんな!そもそもここに陣取ったのは小早川に対して備える為だ!僕らだけで裏切り者の秀秋を捻り潰すんだ!!」
大谷兵達「オオー!!!!!!!」
吉継「五助!小川、赤座、朽木、脇坂に使者を送れ!手筈通り小早川迎撃に当たれと!!」
五助「はっ!!」
大谷指揮兵「放て!!!放て!!!」
バンバンバン!
指揮兵「放て!!!」
バンバンバン!
小早川騎馬兵達「ぐわー!」
指揮兵「前へ~!!」
大谷兵達「ワー!!!」
ガシン!キン!
大谷兵「ふん!」ブスッ!
小早川兵「あー!!」
大谷兵「どうら!!」ブスッ!
小早川兵「うっ…」
伝令「申し上げます!お味方劣勢!奥平貞治様、山口宗永様、お討死!」
稲葉「何!」
平岡「そんなばかな…」
秀秋「なんで勝てへんねん!!15000の兵力があるんやぞ!!こっちは!大谷はたかが5700やろうが!!どんどん兵を送り込めや!!」
吉継「一度追い返したけど。また来るね」
平塚「大谷の旦那!」
戸田「加勢に来たぞ!!」
吉継「戸田、平塚、よく来てくれた!」
平塚「あの野郎!!盟友を裏切るとは俺がゆるさねぇ!」
戸田「裏切りの愚かさを思い知らせてやる!」
五助「殿!小早川勢が再び攻めてきました!」
吉継「皆迎え撃て!!」
大谷兵達「オオー!!」
平塚「~!!脇坂達は何してる!!早く動いて小早川に当たれ!!」
戸田「我等だけでは少しキツイ…」
吉継「だが負けるわけにはいかない!かかれー!」
大谷兵達「ワー!!!」
伝令「申し上げます!お味方劣勢!戦死した兵、およそ180人!」
秀秋「なんやと!!?」
稲葉「おのれ!!吉継!!邪魔しやがって!」
平岡「まさか最初から戦い続けてた大谷勢がここまで強かったとは…」
秀秋「せっ…攻めーや!!早く攻めーや!!」
平塚「くっそ!まだくんのか!」
戸田「きりがない!!」
吉継「五助!脇坂達にもう一度使者を!」
五助「はっ!!」
脇坂「うむ…」
小川「どうする?小早川が寝返り、戦況は東軍に…」
朽木「しかし、このまま大谷吉継に加勢するのも…」
赤座「応じるしかない…」
脇坂「さぁ!いくぞ!応じるのだ!」
脇坂「者共敵はあそこだ!かかれー!!」
脇坂兵達「オオー!!」
小川、赤座、朽木「うん!いくぞ!」
兵達「オオー!!」
家臣「殿!脇坂、小川、赤座、朽木が動きました!!」
吉継「そうか!」
平塚「しめた!脇坂達が来た!」
戸田「これで戦況はごぶ…」
五助「申し上げます!」
吉継「どうした?五助?」
五助「殿!赤座軍、小川軍、朽木軍、脇坂軍も寝返りました…」
平塚「なっ!なんだと!!?」
戸田「また裏切りか!!」
脇坂「許せ!大谷!家の安泰のためだ!!」
小川「悪く思うな!」
赤座「これも戦国の世の習いだ!」
朽木「覚悟はできてるか!!」
吉継「…」
五助「殿?」
吉継「奮戦しろ!!皆!!小早川、赤座、朽木、脇坂、小川、裏切り者を討ち取れ!!」
大谷兵達「オオー!!」
大谷兵「うわー!!」ブスッ!
小川兵「くっ…そ…」
大谷兵「裏切り者め!」ブスッ!
脇坂兵「ぐわー!」
平塚「突っ込め!!突っ込め!!」
戸田「今だ!放て!!!」バンバンバン!
脇坂「どうしたらあんなに奮戦できるんだ!」
小川「死兵め…」
赤座「これでは…」
朽木「家康殿に叱りうけてしまう…」
吉継「皆踏ん張れ!!一人でも多く討ち取れ!」
五助「殿…小早川がこちらに…藤堂、京極、寺沢もこちらに」
吉継「何が言いたいんだ?五助?」
五助「この戦ここまでかと…」
吉継「諦めるな!戦は最後の最後まで分からない!毛利が来るかもしれない!それまで…」
藤堂兵「いたぞ吉継だ!放て!!!」
バンバンバン!
吉継「うっ!!」
五助「殿!」
吉継「大丈夫だよ…」
五助「殿目を…」
吉継「既に見えてないんだ目を射ぬかれても同じだよ…」
吉継「小早川…人面獣心なり…」
吉継「兵が強くても持ちこたえられそうにないね…僕も…」
家康「既に勝敗は決した…これでいいフッフッフフッハッハッハッ」
秀秋「突っ込めや~!!皆殺しや!!」
小早川兵達「オオー!!」
小早川兵「逃がすな!追え追え!」
秀秋「吉継を探せ!逃がすなや!首をとれや!」
大谷家臣「小早川…ここまできたか!殿逃げてください!」
吉継「もう無理だよ…ここまでだよ…」
五助「殿!ではこの五助が担いで…」
吉継「ダメだよ…」
五助「しかし!」
吉継「もういいんだよ五助、僕はもう長くない戦に勝ってもどちらにしても死んでた…」
吉継「友の為に死ねるのはどんな武功も立てたときよりも嬉しい…三成を勝たせてやりたかったよ…」
脇坂兵「もらった…」
平塚「させねぇ!!!大谷の旦那!!さっさと最期を決めろ!華々しい最期をな!!」
戸田「俺達が時間を稼ぐ!その間に!」
平塚「いかせねぇぞ!!かかってこい!!うおらー!!!!」
戸田「死にやがれーーー!!!!!」
敵兵達「討ち取れ!!」
吉継「しかし…」
平塚「早くしろ!!」
吉継「五助いくぞ…最期を決めるよ…」
五助「殿…」ポロポロ
吉継「五助、今まで僕を支えてくれてありがとう。逃げろお前ならどこかに仕官できるだろう…」
五助「嫌です!私の主君は大谷刑部吉継しかおりません!!」
大谷家臣「殿!平塚為広殿、戸田重政殿、討死…」
大谷家臣「そして平塚為広殿より辞世の句が」
大谷家臣「君が為、棄つる命は惜しからじ、つひにとまらぬ浮世と思へば…」
訳人は永遠に生きられる者ではないから君のために捨てる命が惜しいはずもない
吉継「為広らしいねじゃあ僕も」
吉継「契りあらば 六の港 待てしばし 遅れ先立つことはありとも」
訳約束通り来世の入り口で潔く待ってくれ遅)先に死ぬことがあってとしても
吉継「為広、重政ありがとう…しばらく待ってくれ、そして…」
吉継「ありがとう…五助…最後の頼みがある…」
五助「はい…」
吉継「僕の顔は醜い。この醜い顔を敵に晒すのは嫌だ…だから地中深く埋めてほしい…」
五助「承知しました…」ポロポロ
吉継「勝てなかったのは悔しいけど、それよりも悔いがあるのは小早川だ。待ってるがいいよ秀秋君三年の内に君に祟りをなさん!!」
吉継「皆よく聞け!よく戦ったな!!命あるものは落ち延びろ!!」
吉継「ぐふっ…三成、よく戦ったなあの世で誉めてやらないと…ね…」ポロポロ
五助「御免ー!!!!」シャキン!
戸田重政、平塚為広、大谷吉継戦死
伝令「大谷勢が総崩れ!敵はまもなく我が陣に迫っております!!」
秀家「おのれ!!秀秋!!裏切りやがって!!卑怯者め!このまま秀秋の陣に行って刺し違えて死んでやる!!」
明石「殿!落ち着いて下さい!!この戦ここまでかと、落ち延びましょう!大阪に戻りもう一合戦あるかもしれません!宇喜多の家を絶やしてはなりません!殿は私に」
秀家「くっそ…」
小西「踏ん張りきれないか…退け!退け!」
三成「皆戦え!まだ勝負はついてない!最後まで戦え!」
郷舎「おうや!!くらいやがれ!!うん?あれは」
郷舎「織田有楽斉見参!!」
織田「横山喜内か!!?」
郷舎「今は石田三成家臣!蒲生郷舎だ!!」
織田「良いところで会った!喜内!命はとらん!降伏しろ!」
郷舎「その義におよばーず!!!」
シャキン!
織田「くっ…」
織田兵「殿!」
郷舎「邪魔するんじゃねぇ!」
織田兵「つっ込め~!」
郷舎「どけ!有楽覚悟!」
ブスッ!
郷舎「ぶっ…くそっ…三成!後は任せた…」
蒲生郷舎討死(実際は生存してますがご了承を…)
三成「郷舎…ここまでだな!突撃して死んでやる!!」
左近「待ちなよ…」
三成「左近」
左近「あんたが死んだら誰が豊臣を守るの?」
三成「俺の敗けだ。もう守れねぇよ…」
左近「逃げな、時間を稼せいでやるから。」
三成「何を」
左近「大阪城まで戻れば再起の道はある!しんじゃダメなんだよ!あんたは!」
左近「行きな!」
三成「左近…すまねぇ!」タッタッタッ
左近「もう思い残すことはないね…」
左近「石田三成家臣!島左近勝猛!者共この首取って手柄にしな!さぁいくぞ黒田、細川の田舎武者ども!この左近の地獄の供をしな!」
左近「かかれー!!!!!」
島左近討死
島津「何がどうなってやがる。」
豊久「殿!石田三成が逃亡!」
島津「んだと!?」
豊久「小西行長も逃亡しました!宇喜多秀家勢は総崩れ!」
島津「…」
島津「ここまでのようだ…」
盛惇「逃げましょう!」
島津「無駄だ。」
豊久「いや!逃げましょう!まだ間に合います!」
島津「わからねぇのか?東西南北、皆敵だ。」
盛惇「じゃあどうするんです?」
島津「俺の首を持っていけ。」
豊久「何を!?」
島津「俺の首を持っていけば、家康も許してくれるだろう」
豊久「そんなこと!」
島津「これしか道はねぇ!」
島津「こいつらを犬死にさせるわけにいかねぇ…」
盛惇「殿…」
島津「覚悟は決めてある。豊久、介錯しろ」
豊久「な,せ…ねぇ」
盛惇「豊久?」
島津「何してやがる?さっさとしろ」
豊久「あんたは死なせねぇ!」
豊久「ここであんたが死んでも俺たちは生き残れない!それにこの戦いで、島津の兵士達もたくさん死んだ!あんたの為にだ!薩摩から来て、こんな訳もわからない所であんたの為に皆死んだ!あんたはそいつらの死を無駄にしてはいけない!あんたは死んだ奴等の文まで生きなきゃならねぇ!!ここであんたが死んだら、死んだ奴等が無駄死だ!」
島津「…」
盛惇「殿!お願いします!」
島津「俺にそんな権利が…」
島津兵士1「殿!俺達は殿に生きていて欲しいです!」
島津兵士2「ここで殿を死なせたら帰る家もねぇ!」
島津兵士3「俺達の命に変えても殿を薩摩まで送ります!」
島津兵士4「オイラの村は伊東家のせいで貧しい生活だった…けど殿様のお陰でオイラの村はまた前のように栄えた。あのときの恩を今こそ返すときだ!」
豊久「お前ら!殿を守れ!」
島津兵士達「オオー!!!」
盛惇「この大戦は敗けだ。だが俺達、島津の戦はまだ終わってねぇぞ!」
島津兵士達「オオー!!!」
島津兵1「よっしゃ!殿を守るぞ!」
島津兵2「やってやるぞ!!」
島津兵3「死なんて恐れてねぇぞ!」
豊久「殿!俺達を信じてください!」
盛惇「お願いします!薩摩まで守ります!」
島津「すまねぇ…てめぇらの命俺が貰うぞ、島津の戦、東武者に見せつけてやれ!俺はてめぇらを信じる!」
島津兵士達「オオー!!!」
家康「勝ったか…ふっ…小早川の裏切り、予定通りだな。」
直政「祝着至極!」
本多「あとは三成ら西軍の者共の首をまつだけですな!」
伝令「申し上げます!、島津勢が突撃してきました!」
家康「ふっ恐れるに足らん、迎撃せよ!」
島津「かかれー!!」
島津兵「オオー!!」
島津兵「せいやー!!」
徳川兵「ぐ…!!」
豊久「放て!」
バンバン!
徳川兵「うわ…!!」
本多「殿!島津がすぐそこにまで迫ってきました!」
伝令「申し上げます!福島勢及び井伊勢を蹴散らしてこちらに向かっております!」
家康「死兵め!兵を送り込むのだ!近付けるな!」
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