ぐだ子「カルデアに幽霊?」マシュ「そうなんです」
ソロモンを倒したマシュ達カルデアは、残った聖杯でマシュは人間の体と命を得て、脆くて輝く命を繋いだ
カルデアはその後、通常の未来観測をおこなっていた
これはその後、彼女が最後に体験する戦いの物語である
短編なので手軽にどうぞ
一部ネタバレあり
ちまちま書くのでその点はご了承ください
マシュ「それも出る場所が決まっていて戦闘シミュレータ室に出るんです」
ぐだ子「なんでそんなところに幽霊が出るんだろうね。それとも・・・ソロモンから送られてきた敵かな」
マシュ「それは・・・」
ぐだ子「冗談だよ。でも、あのソロモンが簡単に倒されるとは思えないんだよね」
マシュ「そうですね・・・」
戦闘シミュレータ室
酒呑童子「あら、マスター。こないなとこきてどないしたん?」
茨木童子「なんだ?お前も幽霊騒ぎに駆けつけたのか?暇な奴だな」
ぐだ子「それはこっちも同じだよ。酒呑達も騒ぎに駆けつけたの?」
酒呑童子「そうや。うちらは戦いさえなければ、ただの鬼やからなぁ。だからといって、年増や金髪の小僧みたいにここを去るのは」
「おもしろくないからな~」
マシュ「(そう・・・今、このカルデラには酒呑さんと茨木さんを含む、各クラスのサーヴァントは一騎しかいない)」
「(ソロモンとの戦いが終わった後、カルデアは数多のサーヴァントを維持できるほどの魔力の蓄えはなく)」
「(先輩が持つ魔力で仮の受肉は難しく、大半のサーヴァント達はここを去っていった)」
ぐだ子「そうだね・・・お別れ会から、もう二ヶ月も経ったんだよね・・・・。本当に皆には助けられた」
「今までおきてきた困難も、皆の力があったから前に進めたんだよね」
茨木童子「まぁ、今度あいつらが召喚されても記憶はないからな。我達が体験したものは永遠に覚えておかんとな」
???「永遠か・・・・」
マシュ「!?」
???「永遠なんてあるわけが無い。いずれ、人はそれを忘れていく。人は過去の出来事を忘れていく生き物だからな」
ぐだ子「こいつが噂の幽霊・・・?」
???「俺は幽霊じゃない。立花、それが俺の名だ」
立花「そして、お前らに聞きたい事がある。俺はぐだ子という人物がここにいると聞いてな。そいつは今どこにいる?」
ぐだ子「私だけど・・・」
立花「そうか。お前がぐだ子か・・・・」
右手を前に出した彼は
立花「死ね」クイッ
右手を振り上げた
マシュ「!?先輩!」ガバッ
ぐだ子「え?きゃっ!」ドサァッ
ドシュゥウウン!
ぐだ子「いててっ・・・え?」
先輩がいた場所を振り向いた私が見たものは、炎の渦だった
立花「ちっ・・・。外したか。次は・・・・余計な真似はするな。鬼が」
酒呑童子「それはできない相談やなぁ~。うちのマスターを殺そうとするならその首はねさせてもらうわ~」
立花「お前らに構っている余裕はあるが時間がない。だから・・・この人と遊んでもらうんだな」
茨木童子「なに?」
立花「我の呼びかけに答え参上せよ。源頼光」
ガキィン!
酒呑童子「おっと・・・なんやぁ、えらい懐かしく殺したい奴が来よったな~」
頼光「・・・あの鬼がマスターの行動を邪魔をするのですか?」
立花「あぁ。俺は自分の仕事をするから、頼光はあの鬼を頼むよ」
頼光「我が子の頼みならば!」
ぐだ子「英霊を呼び出した!?」
立花「今度こそ外さない。炎天よ・・・」
マシュ「あれは符・・・?まずい!」
立花「はしれ!」シュッ
ボォオオオッ!!!
立花「・・・・防がれたか」
マシュ(デミ化)「つぅ・・・先輩。大丈夫ですか・・・?」
ぐだ子「私は大丈夫だけど。マシュは大丈夫なの?」
マシュ「はい・・・・」
ぐだ子「・・・・。ありがとう。マシュは下がって、後は私がやるから」
立花「ほぅ・・・やっと戦う気になったか」
ぐだ子「こっちもやられっぱなしは性に合わないからね。なにより・・・・マシュをサーヴァントにさせたんだ。その罪は重いよ!」
「我に契約した英霊よ。令呪をもって命ずる。この場に集い、その力を振るえ!」シュゥウン!
エドモン
ランスロット(剣)
トリスタン
メドューサ(槍)
アン・ボニー&メアリー・リード
三蔵
天草四朗
立花「これは凄い。だが・・・俺が持つ力には到底及ばないな。・・・・真名解放、王の財宝!!」ドドドドドッ!!
天草四朗「なに!?」
ランスロット「くっ!」
メドゥーサ「この人、ギルガメッシュと同じ宝具を・・・」
エドモン「いや、それだけではないようだぞ」
立花「我が魂喰らいて奔れ、銀の流星・・・デッドエンド アガートラム!」
ランスロット「べディヴィエールの宝具だと!?」キィン!!
立花「別に驚く事はない。お前らとはスペックが圧倒的に違うだけだ。だからさ・・・とっとと、やられてくれよ!」ガキィン!
ランスロット「しまった、アロンダイトが!」
立花「まず一人!」
ピィン!
立花「なに?・・・・見えない弦、これはトリスタンか」グググッ
トリスタン「嗚呼。実に悲しい、我が仲間の力がこのような者に奪われるとは」
立花「奪う?ちょっと違うな。俺は覚えてるだけ・・・さ!」ブツッ!
トリスタン「むっ。やはり、簡単に切られますか」
エドモン「だが、隙を作ってくれたことには感謝しよう」
「我が往くは恩讐の彼方…『虎よ、煌々と燃え盛れ(アンフェル・シャトー・ディフ)』!」ビィイイイイイッ!!
立花「なっ!全面展開、熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!!!」ガガガガッ!!!
エドモン「俺の宝具を防いだだと・・・」
立花「あぶねぇ。対応が五秒遅れてたら一発くらっていたぜ」
三蔵「・・・・あなた一体何者?。さっきから英霊が使っている宝具を駆使しているけど、マスターってそんな事もできるの?」
立花「・・・俺はただの魔術師だ。俺が英霊の宝具を使っていても、それはただのレプリカ。本物には勝てねぇよ」
「だが・・・そこにいるマスターは必ず殺・・・殺・・・ぐっ・・・!」ガクッ
アン「自分から肘をついた・・?」
立花「はぁ・・・はぁ・・・。カルデアに直接来た事が今になって仇になったか・・・。しかたない・・・・頼光!戻るぞ」
頼光「はい」
天草四朗「待ちなさい!」
立花「・・・・おまえらの戦いはまだ終らない」シュゥン!
アン「・・・なに、今の?」
エドモン「さぁな、新たな嵐でも起きる前触れなのではないか」
メアリー「それは困りましたわね」
マシュ「・・・先輩」
ぐだ子「わかってる。ダ・ヴィンチちゃんに確認しに行こう」
ぐた子「ダ・ヴィンチちゃん!」
ダ・ヴィンチ「ん~。どうしたの、ぐだ子ちゃん。久しぶりにレイシストでもする気になった?」
ぐだ子「今すぐ、人理を確認して!もしかしたらどこかの時代が崩壊してるかもしれない!」
ダ・ヴィンチ「・・・何だって・・・」
ダ・ヴィンチ「確かにその男は宝具を使ったのかい?」カタカタ
マシュ「はい。ベディヴィエールさんやギルガメッシュ王、さらにエミヤさんの宝具を使っていました」
ダ・ヴィンチ「だとすると、マシュちゃんと同じデミサーヴァントかもしれないね」
マシュ「私と同じ・・・ですか?」
ダ・ヴィンチ「だってその男は突然現れ、宝具を使うのならば何所かから転移してきた男はカルデアに関係した人物だって事は明白だ」
「そして誰かに命令されたか、何かしらの障害と判断して、ぐだ子ちゃんを攻撃した。」
ぐだ子「そっか、確かにデミサーヴァントならカルデアに関係している人は簡単に調べられる」
マシュ「待ってください。デミ・サーヴァントの実験は凍結されたはずです。それに・・・」
ダ・ヴィンチ「・・・・すまない、言葉が軽すぎた。でも、あの実験は凍結されただけだ。誰かがその気になれば実験は再開される」
マシュ「そう・・・ですよね」
ダ・ヴィンチ「・・・・しかし、さっきから探してるけど見つからないな」
マシュ「もしかしたら人理が焼却されたのは、過去ではなく未来なのではないでしょうか」
ぐだ子「未来?」
ダ・ヴィンチ「未来か。うっかりしていた。それは見ていなかった。今まで過去の文明ばかり見ていたから未来は確認していなかったよ」
「見つけた。西暦2032年の月・・・・」
ぐだ子「どうしたの?月になにかあったの?」
ダ・ヴィンチ「聖杯戦争。月で行われる聖杯戦争に人理焼却がおこなわれたようだ」
マシュ「聖杯戦争・・・」
ダ・ヴィンチ「おまけに人類史上最大規模の聖杯戦争。ランクとしてはA+だけど未来干渉は今のコフィンでは無理だ」
「となると、大掛かりなコフィンのアップデートが必要だ」
ぐだ子「アップデートに必要な日数は」
ダ・ヴィンチ「今までの逆をする事になるし、月の聖杯戦争が行われた位置情報も必要になる」
ぐだ子「となると、職員の手を借りたとしても二ヶ月はかかる・・・・」
ダ・ヴィンチ「ああ。せめて位置情報だけ特定できれば・・・最低でも三日間は短縮できる」
ビィービィービィー!!
マシュ「!?」
ぐだ子「なに?!」
ダ・ヴィンチ「異常な転移魔力を検知!何かがここにくるぞ!」
???「きゃぁあああああっ!」
ぐだ子「おわっ!?」
ドサッ!!
???「いたたたっ・・・。ここは・・・?。カルデアス・・・って事はやっと転移ができた!」
ぐだ子「その声、マリー教授!?」
オルガマリー「久しぶりね。ぐだ子」
マシュ「オルガマリー教授!生きていたんですか!?」
オルガマリー「死んでいたわよ。だけど、いつまでも死人としているわけにはいかないからね。無様にあがいて今、ここにいる」
ダ・ヴィンチ「感動の再会で悪いけどあなたの力が必要かもしれない」
オルガマリー「必要かも。じゃなくて必ず必要になるわ。立花についてでしょ」
マシュ「あの人を知っているんですか!?」
オルガマリー「ええ。彼は分子レベルの私を助けた恩人でもあり、新たな敵です」
SE.RA.PH(セラフ)
ピィン ピィィン
立花「・・・・」
???「マスター。先程からコインを弾いていますが、そのコインになにか思い入れがあるのですか?」
立花「俺がはじめてもらったプレゼントだ。ただ・・・今でもこれを渡した人がわからない」
???「・・・その人に会いたいですか?」
立花「さぁな。会いたいけども、今は一つでも多くの人理を崩壊しなければならない。・・・・亡き友と亡きソロモンの遺志は俺が引き継ぐ」
「君達には人類を滅ぼすのは辛いかもしれないが・・・・頼むぞ」
???「・・・おおせのままに」
「そこで小さくなってるお姉さん。君に僕のマスターから預かってる物をあげようか?」
???「あなた・・・誰です?」
「僕?僕はアストルフォ。ライダーのクラスで召喚されたサーヴァントだよ」
???「サーヴァント・・・」
アストルフォ「もう、そんなに殺気をたてないでよ。・・・・お姉さんはその運命でいいの?本当にその運命でいいの?」
???「なんですって・・・」
アストルフォ「本当は彼の助けになりたいんでしょ。それを他の女の子に取られて悔しいんでしょ?だったら、僕が持ってる物が必要なはずだよ」
???「・・・・なにが望みです・・・」
アストルフォ「そうこなくっちゃ。僕のマスターが望むのはただ一つ・・・君にとって幸せな未来さ」スッ
???「これは・・・」
アストルフォ「願いをかなえる願望器。これだけいえば充分でしょ?」
???「・・・・」
アストルフォ「じゃあ、僕はここで。では、よき始まりを」シュゥウン
???「・・・・聖杯よ・・・」
カルデア
オルガマリー「・・・以上が私が知ってることよ」
ぐだ子「本当に・・・平行世界の48人目のマスターなんですか?」
オルガマリー「ええ。彼自身が言っていたことだから、間違いないと思うわ」
マシュ「・・・・」
ぐだ子「どうしたの?マシュ」
マシュ「あ、いえ。ちょっと気になることがありまして」
ぐだ子「気になること?」
マシュ「先程、所長は藤丸 立花は平行世界のマスターとおっしゃいましたが、なぜ人理焼却をおこなうのでしょうか」
オルガマリー「彼はロマニと同じようにソロモン王を尊敬していたのよ。だから、亡き彼の理想を引き継ぐために人理焼却を始めた」
「ところで、ロマニはどうしたの?あのバカ、こんな時までサボっているの」
マシュ「・・・・」
ぐだ子「・・・・」
オルガマリー「なによ、その顔。まさか・・・・死んだの・・・・?」
マシュ「はい・・・・。所長には最後の戦いの話を今からします」
オルガマリー「ロマニがソロモン・・・・」
マシュ「Dr.ロマンは自らの命と引き換えに魔神王ゲーティアを自壊に追い込みました。その後は先輩が話したとおりです」
オルガマリー「なによ・・・・。せっかく、あったら文句をいっぱい言おうとしてたのに・・・・」
「バカ・・・。本当にバカなんだから・・・・!」
一週間後
管制塔
ぐだ子「みんな。あいつがデミ・サーヴァントじゃないなら、宝具は投影魔術で作った物。なら私達にも勝ち目はある」
「みんな・・・もう一度、私に力を貸して!」
サーヴァント「「はい!(ああ)」」
コフィン内
オルガマリー『ぐだ子、聞こえる?』
ぐだ子「所長。どうしました?」
オルガマリー『月の聖杯戦争の特異点を探し出すには、聖杯戦争に勝ち続けなければならないわ。今までサーヴァントを使った戦いをしている』
『あなたには簡単なことだと思いますが、間違って歴史を変えたりはしないでちょうだいね』
ぐだ子「え?ただの聖杯戦争じゃあないんですか?」
オルガマリー『私が言いたいのは、この戦争の重要人物とあたって勝つのは歴史を消してしまう恐れがあるって事よ!』
ぐだ子「なるほど、って事は早く特異点を見つけて解決しろってことですか?」
オルガマリー『そうよ。決勝戦前には解決しなければ私達の負け。・・・・迅速な解決を頼むわよ、ぐだ子』
ぐだ子「了解しました。はやく解決できるように努力します」
システムアナウンス「量子変換を開始します。レイシフト開始まで3・・・2・・・1・・・ 全工程クリア。グランドオーダー開始します」
SE.RA.PH(セラフ)
学園 屋上
立花「・・・舞台は調った。あとはあいつらがいつ目覚めるか楽しみして、残りの学園生活を過ごすとしよう」バッ
???「!!」
ビシッ・・・!
???「あれ?俺、なんで屋上を見てたんだ?」
シンジ「おい、白野。どうしたんだ?」
白野「いや・・・。なんでもない」
キーン コーン
シンジ「やべっ!チャイムが鳴った!」
白野「ちょっ!待て!」
教室
白野「まっ・・・間にあった・・・」
シンジ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・。後から走ったくせにお前・・・早すぎだろ・・・」
レオ「おや、ふたりとも。息があがってますが大丈夫ですか?」
シンジ「大丈夫なわけないだろ・・・・てか、お前席についてなきゃ駄目だろ。大河になにいわれるか・・・」
レオ「ああ。いい忘れていましたが先程のチャイムは誤作動だったらしいですよ」
シンジ「なっ・・・。じゃあなに?僕たち無駄な運動したってこと?」
レオ「まぁ、そういうことになりますね」
白野「まじか・・・」
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