最近何かがおかしい。

いつだって周りを心配させる妹を

いつだって目で追っていた。

でもなぜだろう。

最近は妹を目で追うたびに

何とも言えないもやもやが広がる。

--------------------------

ダイヤ「はぁ…」

鞠莉「どうしたのダイヤ〜お弁当さめちゃうよ〜？」

ダイヤ「家から持ってきてるんだから温かいわけないでしょう…」

果南「でもなんだか元気ないよね？何かあったの？」

ダイヤ「いや何かあったわけではありませんが…」

鞠莉・果南「？」

ダイヤ「最近ルビィを見ているとなにかこう…何と言っていいかわからないもやもやとした気持ちになると言いますか…」

果南「ケンカでもしたの？」

ダイヤ「まったく心当たりが…なんなんですのこの気持ちは！！」

鞠莉「まーた怖い顔して〜！可愛い笑顔のルビィちゃんに嫉妬してるんじゃないの〜？」

ダイヤ「あるわけないでしょう！それに言わせておけば怖い顔怖い顔とあなたは…！！」

果南「まぁまぁ落ち着いて…何かあれば相談乗るから意地はらないで言うんだよ」

ダイヤ「原因がわかれば早いのですが…」

--------------------------------------

ダイヤ「それではいつも通り柔軟から始めますわよ！」

千歌「おおおっ！曜ちゃんさすが柔らかいねー！！」

曜「いや毎日一緒に柔軟やってるでしょ…」

果南「ねえ鞠莉…ダイヤのことなんだけど…」

鞠莉「わっつ？お昼の時の話？」

果南「そうそう…今もルビィの方見てるんだけど…」

鞠莉「ルビィの方？ダイヤはいまルビィの方を見てないよ？？」

果南「何言ってるの…思いっきりみてるじゃん！」

鞠莉「ダイヤがいま見てるのはマルでしょ？」

果南「えっ…？」

果南（本当だ…というかあの顔って…）

--------------------------

ルビィ「じゃあお姉ちゃん先に帰るね？」

ダイヤ「えぇ。私は少し用事がありますので」

花丸「ダイヤちゃんお疲れ様ずら！ルビィちゃん帰るずら〜」

ダイヤ「…」

花丸「ダイヤちゃん？どうかしたずら？」

ダイヤ「…！な、なんでもありませんわ！明日の朝練に遅刻しないようにお願いしますわよ！」

ルビィ「じゃあお姉ちゃんまた後でねー！」

ダイヤ「ふぅ…」

果南「ダイヤ…」

ダイヤ「！？果南さんいつからそこに！？鞠莉さんまで！」

果南「いやずっといたよ！これから松月にいこうって誘ったでしょ！」

--------------------------

鞠莉「ずばり！ダイヤはやっぱりルビィに嫉妬してるんだよ〜！」

ダイヤ「はぁ！？だからそんなことありえないと…」

鞠莉「違うよ〜！マルといつも一緒にいることに嫉妬してるの！」

ダイヤ「…？」

鞠莉「だから！ダイヤはマルにLOVEなんだよ！！」

ダイヤ「……なっ！何を言い出すかと思えばそっそんなLOVEだのなんだのと！！」

果南「いやダイヤ…自分で気づいてないの？」

ダイヤ「なっ…何がですの！？」

果南「千歌とかも言ってたよ？ダイヤは練習中にマルのことばっかりみてるって」

鞠莉「自分のLOVEに気付かないなんて相変わらず鈍感ね〜ダイヤは！」

果南「なにか心当たりとかないの？マルとなにかあったとか…」

ダイヤ「花丸さんですか…この前すこし勉強を見て差し上げたぐらいですわ」

鞠莉「その時何かなかったの〜？cuteだと思ったとかさ〜」

ダイヤ「べっ別に！？ただこんな小柄で可愛い娘がいるのかとか妹に欲しいだとかまた2人で勉強を見て差し上げたいとかそのぐらいは思いましたよ！？それがLOVEだのなんだのとは…！！」

鞠莉「…」

果南「恋してるじゃん…」

ダイヤ「そっそんなことはないですわよ！そもそも生徒会に練習に習い事に私は忙しいんですからそんなヒマはないのです！」

鞠莉・果南「…」

ダイヤ「なんなんですのその目は！！明日も早いのですからそろそろ帰りますわよ！」

--------------------------

ダイヤ「まったくあの2人ときたらLOVEだの恋だのと…」

ダイヤ「私が花丸さんに！？あるわけない…あるわけないですわ…」

ルビィ「お姉ちゃんどうかしたの…？」ガチャ

ダイヤ「ぴぎぃぁ！！」

ルビィ「ぴぎぃぁ！！」

ダイヤ「の、ノックぐらいしたらどうですの！？」

ルビィ「ご、ごめんなさい…いつも寝てる時間なのになんだか声がしてたから…マルちゃんがどうとか…」

ダイヤ「ははは花丸さん！？ぜ、全然そんな事言ってませんわよ！？ルビィも寝る時間でしょう！練習に響きますわよ！」

ルビィ（お姉ちゃん…やっぱり…）

ルビィ「お姉ちゃん、マルちゃんがねお昼休みとか図書室の片付けで忙しいから人手が欲しいって言ってたよ！」

ダイヤ「そ、それがどうしたんですの！？いいからさっさと寝ますわよ！」

ルビィ「うん！おやすみ！」

--------------------------

果南「ダイヤ…大丈夫…？」

鞠莉「いつにもまして顔が怖いよ〜？」

ダイヤ「大丈夫ですわ…すこし寝不足なだけですから…」

果南「ほんとに顔色悪いけど…保健室いく？」

ダイヤ「大、丈、夫ですわ！午後も授業があるんですから！」ｶﾞﾀｯ

鞠莉「どこいくの〜？」

ダイヤ「少しお手洗いに行くだけですわ…すぐ戻ってきますわよ」

-------------------------

ダイヤ（まったく鞠莉さんは言わせておけば怖い顔などと…）

ダイヤ（それにしても眠いですわね…こんな事初めてですわ…）ｶﾞﾗｯ

花丸「あれっ！ダイヤちゃんずら！何かご用ずら？」

ダイヤ「な、な、なんで花丸さんが！？」

花丸「マルは図書委員だから図書室の整理をしてるずら！」

ダイヤ「ふぇっ！？」

ダイヤ（私はトイレに向かっていたはず…なぜ図書室に…）

花丸「ダイヤちゃん？どうしたずら？なんか変ずらよ？」

ダイヤ「い、いえっ、別に！えっと…」

ダイヤ「そう！図書室の整理が大変そうとルビィが昨日言っていましたので手伝いに来てさしあげたんですのよ！」

花丸「おおお！さすが生徒会長ずら〜」

ダイヤ「あ、当たり前でしょう！さぁお昼休みが終わる前に片付けますわよ！」

-------------------------

花丸「ダイヤちゃんのおかげで助かったずら〜！ありがとずら！」

ダイヤ「このくらいどうってことないですわ」

花丸「こんなカッコいいお姉ちゃんがいてルビィちゃんが羨ましいずら！」

ダイヤ「なっ！？か、か、カッコいい！？」//

花丸「クールでカッコいいお姉ちゃんずら！」

ダイヤ「」/////

花丸「ダイヤちゃん？どうしたずら？」

ダイヤ（ﾊｯ…！）

ダイヤ「あ、明日もここで作業してるんですの？」

花丸「今週は本の入れ替えがあって忙しいから…頑張るずら〜」

ダイヤ「じゃ、じゃあまた手伝ってあげなくもないですわ！で、では！」

花丸「ダイヤちゃん！？行っちゃったずら…」

-------------------------

ダイヤ「…」

鞠莉「…」

果南「いやなんで黙ってるの！？話があるから松月にきたんでしょう！？」

ダイヤ「いえ…その…」///

鞠莉「もじもじしちゃって〜！ダイヤらしくないよ〜？」

ダイヤ「ですから…！その…！」

果南・鞠莉「？」

ダイヤ「恋とは…どうすればいいのかわからないのです！！」

鞠莉「what！？」

果南「ちょ、ちょっとまって…それってマルのことが本当に…」

ダイヤ「あなた方が悪いんですのよ！LOVEだのなんだのと！あの日はそのことばかりで眠れませんし今日だって気づいたら図書室にいっていましたのよ！？」

鞠莉・果南「oh…」

ダイヤ「そこで花丸さんからお姉ちゃんだのカッコいいだのと言われて…その…」

鞠莉「それで〜？」

ダイヤ「とても嬉しいといいますか…もっと喋っていたいと思ってしまいまして…」///

果南「完全に恋ってやつだね…でもどうすればいいかって言われてもなぁ…」

鞠莉「そんなの簡単よ！！」

鞠莉「想いを伝えるしかないじゃない！」

ダイヤ「はぁ！？」

鞠莉「だ〜か〜ら！ダイヤの言葉でハートを伝えるのよ！」

ダイヤ「い、いきなり想いを伝えるなどとそんなことできませんわ！」

果南「まあいろいろ飛ばしてる気もするけど…一番手っ取り早くていいんじゃない？私はダイヤのこと応援してるよ」

鞠莉「そうそう！まずはぶつかっていかないと！」

ダイヤ「そ、そう言われましても…」

ダイヤ（自分の…言葉で…？）

-------------------------

ダイヤ（結局何も思いつかないまま日が変わってしまいましたわ…）

ダイヤ（鞠莉さんも気がはやいのです…こういう物は順序を踏んでから…）ｶﾞﾗｯ

花丸「ダイヤさん！今日も手伝いに来てくれたズラか？」

ダイヤ「！！」///

花丸「？？どうかしたズラ？」

ダイヤ「いっいえ！？なんでもありませんわ！それにしても今日はまた高い場所を整理しているんですのね」

花丸「ここで最後だよ〜マル、背も高くないから台の昇り降りで一苦労ズラ」

ダイヤ「すこし休憩なさっては？私が続きをやりますから」

花丸「悪いよ〜あっ、じゃあそこに置いてある本を取って欲しいズ…」ｸﾞﾗｯ

花丸「ず、ズラッ！？」

ダイヤ「花丸さん！？」ﾄﾞｯﾁｬﾝｶﾞﾗｶﾞﾗ

-------------------------

花丸「いててて…って！あれ！？」

花丸「ダイヤちゃん！？」

ダイヤ「いてて…間に合ってよかったですわ」

花丸「ご、ご、ごめん！すぐどくから！」

ダイヤ「いいんですのよ。それよりお怪我はありませんか？どこか擦りむいたりとか…」

花丸「ううん…おかげで大丈夫…本当にごめんズラ…」

ダイヤ「花丸さんに怪我がなくてよかったですわ…一安心です。」

花丸 「…」///

ダイヤ「花丸さん？」

花丸「ダイヤちゃん…ナイトみたいズラ」///

ダイヤ「な、ナイトぉ？」

花丸「今読んでる小説にお姫様を護るナイトがいて…ダイヤちゃんもそのナイトみたいでカッコいいなぁって…」

ダイヤ（！！！）

花丸「あっ！ごめん！男の人みたいとかそういうのじゃなくてなんというか…その…」

ダイヤ「花丸さんはナイトに護られるのに憧れているんですの？」

花丸「いっいや！…小説を読んでいるときはいいなぁって思うけど…マルなんかがお姫様なんて笑われちゃうズラ〜」

ダイヤ「花丸さん！！！」

花丸「はっ！はいっ！？」

ダイヤ「花丸さんがよろしければ！」

ダイヤ「私が！！」

ダイヤ「私が花丸さんのナイトになりますわ！！！」

花丸「ふええっ！？」

ダイヤ（ﾊｯ…！）

ダイヤ（私はいったい何をいってるんですの！？こんなこといきなり…でも…これが私の…言葉…？）

-------------------------

花丸「……」

ダイヤ「……」

花丸「あ…あの…」

ダイヤ「はっ、はい！！」

花丸「ダイヤちゃんが…マルみたいなのでもお姫様にしてくれるなら…」

花丸「また守って欲しい…ずら…」///

ダイヤ（）ﾊﾞﾀﾝｯ

花丸「っ！？ダイヤちゃん！？大丈夫！？」

-------------------------

花丸「ダイヤちゃん！一緒に帰るズラよ〜！」

ダイヤ「花丸さん。今日はルビィは一緒じゃないんですの？」

花丸「今日は善子ちゃんとお勉強して帰るから先に2人で帰っててって」

ダイヤ「そ、そうですか！それにしてもルビィときたら皆に言いふらすものですからさんざん皆にからかわれてますのよ！」

花丸「何がズラ？」

ダイヤ「何がってあの日のことですわ！」///

ダイヤ「鞠莉さんと果南さんなんて気絶ナイトだなんだと…！！」

花丸「ふふふっ」

ダイヤ「笑いごとじゃありませんのよ！」///

花丸「いや…可愛いナイト様だなぁって」

ダイヤ「なっ！///それにしてもルビィは残って勉強なんてテストは大丈夫ですの？昨日もテスト範囲がどうだの走りまわってましたのよ！？」

花丸「…」ジトー

ダイヤ「なんですのその目は…」

花丸「いっつも心配してもらってルビィちゃんは羨ましいズラ！」フンッ

ダイヤ（っ…！）

ダイヤ「花丸さん！」

花丸「？」

ダイヤ「花丸さんの心配なんて誰ももうしません！！」

花丸「ええっ！？」

ダイヤ「私がいつだって守るんですから花丸さんの心配なんていらないのですわ！！」

花丸「！！」///

ダイヤ「だって私は…」

ダイヤ「私は…」

『あなたのナイトですから』