落ち込み曜ちゃん
ダイ曜SS
ここでの書き込みは初めてです。
私は浦の星女学院高校2年、渡辺曜。
今日は少し…センチメンタルな気分…。
お母さんと喧嘩して…家から飛び出してきた…
こういうの…家出っていうんだよね
はぁ…
千歌ちゃんのお家に行こうとしたけど…
やめた。迷惑がかかるかなと思って。
そう思ってはいても…いつの間にかバスに乗って…いつもの砂浜まで…来ていた私。
沈む夕日を見てボーッとする。
あーあ…
バカ曜やっちゃった…
涙が滲み始めた。
「曜さん…?」
私を呼ぶ…優しい声。
振り向くと…そこにいたのはダイヤさんだった。
ダイヤ「…こんなところで何をしてますの?」
とっさに涙を拭いた。
曜「ダ、ダイヤさんっ!こんなところで奇遇ですね!ハハ…ハ…」
それ以上言葉が出てこなかった。
できることなら…この場を笑ってごまかしたかった。
ダイヤ「・・・」
曜「・・・」
何も言えない…
心配をかけたくない…
そう思った。
ダイヤ「…夕日、綺麗ですわね」
曜「え…?」
ダイヤ「ここから見る夕日は…とても綺麗ですわ。わたくしもよく見にくるんですの。どこの夕日よりも…ここから見る夕日が1番好きですわ。」
曜「・・・」
そういえば…夕日を改めて見るのは久しぶりだ。今まで近くにあったけど…見てなかった景色…
曜「私も…好きです」
それから少しの間、ダイヤさんと一緒に夕日を見た。
ダイヤ「そろそろ行きましょうか。家の方が温かいですわよ」
曜「え…?でも私…」
私が言い終わる前に、ダイヤさんは砂浜を歩き始めた。ダイヤさんの後ろ姿を見て…優しい、温かい…そんな感じがした。
曜「・・・」
ダイヤさんの後ろを歩く。
遠慮がちな私の歩幅に合わせて、いつもよりゆっくりと歩いてくれる。
ダイヤ「」ピタッ
曜「わっ!ダイヤさん!?」
いきなり立ち止まって…そしてダイヤさんは振り向いて…私の手を握った。
ダイヤ「寒いですから、風邪を引かないようにしないとですわ。家につくまでの間ですから…我慢してください…」ソッ
そう言うと、ダイヤさんは私の手を握って歩いてくれた。
ダイヤさんのおかげで…不思議と寒さは感じなかった。
~黒澤家~
ダイヤ「着きましたわ」
曜「お、おじゃまします」
ダイヤさんのお家まではあっという間だった。
もっとダイヤさんと手を繋いでいたかったのに。…って何考えてんの私…!!
曜「…広いですね」
ダイヤ「迷わないように気をつけなさい」フフッ
曜「大丈夫です!!」
ダイヤさんのちょっとした冗談が私の心を温めてくれる。
ダイヤ「さて、ここが私の部屋ですわ」
曜「へぇ…ここがダイヤさんの…」
ダイヤさんの部屋は落ち着いていて…それだからか壁に貼られた1枚のμ'sのポスターが目立って見えた。
ダイヤ「今日は泊まっていきなさい。ここまで暗くなっては帰れないでしょうしそもそも」ギロッ
曜「ヒッ」
ダイヤさんが私を睨んだ。
ダイヤ「そもそもあなた、あのまま暗くなっていったらどうしようと思ってましたの!?バスも出なくなってこんな寒い中、砂浜で寝るのは自殺行為ですわよ!?」プンスカ
曜「砂浜で寝ようとは思ってないけど…」タジ
ダイヤ「けど?」
曜「…何も考えて…いませんでした」
ダイヤ「」ハァ
ダイヤさんが溜息をつく。
私の無計画な家出っぷりに呆れられたかもしれない…
ダイヤ「わたくしが通りかかって良かったですわ…。まぁ千歌さん家もありますから大丈夫といえば大丈夫なんでしょうけど…」チラ
曜「・・・」
ダイヤ「・・・」
曜「…千歌ちゃんには…あんまり迷惑かけたくなかったから…」
ダイヤ「心配してますわよ」
曜「…えっ?」
ダイヤ「先ほど千歌さんからLINEがありましたわ。おそらく曜さんのお母様から千歌さんお家に電話がいったのでしょう。あなた…LINEを見てないんですの?」
LINE…。そういえば携帯…スマホを触っていない。ふとポケットに手を当てるが…スマホは無い。あるのはバスの定期だけ。あっ
曜「スマホ…家に置いてきちゃった」
ダイヤ「なっ!あなたって人は!!」
叱られる。でもダイヤさんになら叱られてもいい。そう思った。
ダイヤ「…私が連絡しておきましたから大丈夫ですわよ。今度からは気をつけなさい」トンッ
ダイヤさんが優しく私の頭を叩く。いや…撫でる?なんていうか今…とても温かい気持ちになった。
曜「…ダイヤさん」
ダイヤ「…さ、こちらへいらっしゃい」
曜「えっ…?」
ダイヤ「」ナデナデ
ダイヤさんが私の頭を撫でる。
撫でている。今まさに撫でられている。
渡辺曜。不思議な感覚。
曜「ちょっ!ちょっと待って! //」バッ
ダイヤ「?」
曜「あ、いや…あの…なんでもないです//」
ダイヤ「フフッ恥ずかしかったですか?」
曜「は、はい//」
ダイヤ「では…止めますか?撫でるの止めますか?」フフッ
いつも私が千歌ちゃんに言ってる事を…ダイヤさんが私に言う。
曜「や、止めない!!//」
ダイヤ「可愛いですわね」ナデナデ
まずい。渡辺曜。ダイヤさんに…
ダイヤさんに…
もういいや…
ダイヤさんに…
甘えちゃおう…
曜「・・・」
ダイヤ「・・・」ナデナデ
曜「・・・」
ダイヤ「曜さんはなんでもできる…周りにも気を配れる良い子ですが…たまには甘えてもいいんですのよ?」
曜「はい…」
ダイヤ「・・・」
曜「私…つまらないことでお母さんと喧嘩しちゃった。水泳部とスクールアイドルをかけもちしてて…お母さんは私の体を心配してどちらかにした方がいいんじゃない?って言ってくれたんだけど…私…」
ダイヤ「それ以上は言わなくていいですわ…」
曜「・・・」
ダイヤ「それよりも…」
ダイヤさんが少し嬉しそうな顔で口を開く
ダイヤ「わたくしが何も聞いていないのに悩みを口にしましたわね」フフッ
曜「なっ!だって…」
ダイヤ「それでいいんですわよ…」
曜「えっ?」
ダイヤ「それで…いいのです。もっと甘えてもいいんですのよ。同じ学校の、同じスクールアイドルの、そして、同じグループなのですから」
曜「ダ…ダイヤさん」ジワ
ダイヤ「ちょっ!よ、曜さん!?」アワアワ
ダイヤ「こういう時はあれですわ!!」
曜「あれ?」グスッ
ダイヤさんは少し戸惑っていた。
ダイヤ「右手をこうして…」
曜「?」
ダイヤ「ヨ、ヨーソロー//」
曜「・・・」
ダイヤ「ヨーソローですわ!!//」バンッ!
曜「フフッ」
曜「可愛いダイヤさん!」
ダイヤ「ちょっ!あなたのためにやったんですわよ!!//」
曜「だってダイヤさんがヨーソロー!」フフッ
ダイヤ「曜さん!!//」
嬉しかった。ダイヤさんが私の決め台詞…ヨーソローを目の前で…
曜「ありがとうダイヤさん」
ダイヤ「!!」
曜「・・・//」
ダイヤ「まったくあなたって人は…。今日は特別ですわよ」ナデナデ
曜「はい…//」
~ダイヤ部屋ふすま~
ルビィ「・・・」スッ
ルビィ「今日は曜ちゃんに譲ってあげよっ♪」パタン
曜「(今…ルビィちゃんに見られた気がするけど…ま、いっか)」ナデラレ
ダイヤさんのおかげで、私の心は晴れ模様。
ありがとう、ダイヤお姉ちゃん!
完ヨーソロー♡
読んでくれてありがとうございました。
キャラ崩壊すいませんでした。
前作→理亜「馬鹿にしないで!スクフェスは遊びじゃない!」
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