帝国アルトカイザーライヒ

国民からすればまさに悪の一言に尽きる。

生活はままならず常に侵略の危険にさらされた危険地帯。

パン１つ手に入れるだけで苦労し、

水を飲む行為をするたびに感染症のロシアンルーレットにさらされる。

そんな国民の気持ちを考えず、

今日も帝国の中枢にいるもの達は・・・・

【コックside】

本日もお日柄よく、１人あたりの小麦粉3g、ポテト1/4、キャベツ３枚。

これでメニューを考えろと言ってくるのだから腕の振るい甲斐があるってもんだチクショウ。

そしてちょくちょく顔を見せに来るあの狐っ子がいちいち気になる。

「サーナイト！そっち持って！溢れちゃうから！」

「『大丈夫よフクス、あなたなら成し遂げられるわ。』」

あいつら鍋を貸せと言うから貸したらポップコーン作り出しやがった。

どっから仕入れたんだこいつ。

「あ、あふれちゃう！あふれちゃうのおお！」

「『がんばれ♪がんばれ♪』」

【兵士side】

今日もきつかった・・・戦闘訓練でいつもバテて帰っても何も出来やしねえ。

あと２時間前から・・俺がランニングしている時からずっと・・

「えーん全然当たんないよおおルカリオぉ！」

「『かーさん、がんばる。ちゃんと、当てる。』」

「ンー！ンー！」

磔にした戦犯者に向かって金属製のモンスターボールを投げつけていた。

あの狐目どうもノーコンらしく、ずっと股間とか顔スレスレに外しながら全部外してやがる。

めちゃくちゃ怖いんだろうなと少ない同情が芽生える。

「やっぱランチャーで撃ち出すのが手軽だわ。」シュコンッ！

「ン”！！」ﾒﾒｺｫ！

【洗濯員side】

あーいい天気、とは言っても晴天とは言えないかな。曇りだし。

ずっと雨乞いをポケモンに命令していた影響なのか、

晴れた日はあまり見ないわね。

そういえば女将校さんがさっき桶をいくつか色んな種類持って行ったけど何するんだろう？

ﾄﾞｺﾄﾞﾄﾞﾄﾞｺﾄﾞｺドッチダンッ！

「オラアアアさっさと稟議通しやがれ財務大臣！あたしとゾロアークが黙っちゃいないぞ！」

「『ドラアア食事のメニュー増やしやがれええ！』」

バン！

「いいかげんにしろぉおおお！！こっちは夜中まで会議してたんだ寝かせろおお！」

ダカドコダアアアン！ダカダカドド

「オラオラ早く通さないと延々とドラムさばきが続くんだぜええ！」

「『ちなみに今ギターをルカリオに持って来させている！無駄な抵抗はやめろ！完全に包囲されるぞ！』」

「馬鹿か貴様らああ衛兵ぇえええい！こいつらひっ捕らえろおお！」

「チキショウ卑怯だぞ！撤退する！」

【備蓄管理員】

先ほど備品の在庫状況の確認は終わったが、

どうも書類は提出しているがなんか無駄遣いされている気がするのは気のせいだろうか。

「こンのバカ娘っ子が！また資材を勝手に使ったな！」

「いいじゃんじーちゃん！ちゃんと書類提出したでしょ！」

「ゲリゲリ！」

今回うちの班長が狐の士官が今回『ポケモンの糸を加工した布で。クチートのおもちゃにするヌイグルミ』を作って無駄遣いしたことに怒っているらしい。

あれだ、ペットの噛む用のヌイグルミだ。

「1000円で売っているだろうが！しかも大量に持っていきやがって！」

「一回しか持たないんだよ！見よこの何度使ってもくたびれないこの強度！

ウチのクチートも太鼓判＼ゴンッ！／アイッタアア！」

「バッキャロォ！無駄遣いだってんだよ！」

【記録係side】

本日は特に変わったことはなかった。ええ、変わったとこはありません。

いつも通りです、そういつも通り。

本日も例の女狐の記録が大半だ。

その他といえば・・・

孤児院からの子供の「ポップコーンありがとう」と書かれた手紙が届いたこと。

戦犯者が余罪を吐き今は真面目になっていること。

食事が気持ち豪華になったこと。

あと下町で生まれた子供に何か綺麗な布を使われていて珍しいとか、

ま・・・そんな程度だな。