2018-12-31 01:06:01 更新

概要

世界は広大な海を『深海棲艦』に奪われた。人類は『艦娘』を行使して、深海棲艦と徹底抗戦を開始した。

人類と深海棲艦の戦いが見栄えの無い泥沼の戦いをして早数年。

ある海峡。又の名を『アイアンボトムサウンド』。

そこの近辺で新たな深海棲艦が目覚めたのだ……


章タイトル

広大な海原。その美しき海が満月の月明かりをその身に受け月を体に写している幻想的な空間。だが、その月の明かりが微かに届き照らしている海底には、数多の無機質な残骸がある。その残骸が集まっている中心部から少量の泡が途切れ途切れに海面に向かって上がっていく。その泡の出方や途切れ方は人間が水中の中でゆっくりと呼吸をしているのと酷似している。その泡が1度ぶわりと広がった瞬間、空が少し暗くなる。それは月が何処からともなく現れた雲に隠されようとしており、少しした後、雲に月は隠され海は闇に包まれる。その時、海底の残骸が歪な金属が強い力で押さえつけられ軋み始めた音を海中に響かせる。その音が徐々に大きくなり始め魚達は驚き慌てふためく。だが、突如魚達は強烈な見えない力に引き摺られ、まるで成長を始めたような隆起した残骸の中央部に吸い寄せられ消えていく。中央部にあるのは赤黒く、無数の穴がある繭か卵のようなモノだった。そのモノを覆っている血管のような管は脈を打ち、隆起した残骸にも纏わりつき、脈を打っている。

このモノの中身が深海棲艦であり、人類や他の深海棲艦に厄災をもたらすことになることをまだ誰も知らない……


日本。その領海にある硫黄島。そこに1つの派遣鎮守府が建設されていた。この近海にいた深海棲艦の鬼や姫級を倒し、残党の深海棲艦も追い出したため、日本が深海棲艦に対する小規模ながらの抑止力。ここがあるから近年の深海棲艦との戦いは互角程度に持ち込めているのだ。

「第1派遣鎮守府」。それがこの鎮守府の名称である。エリートクラスの艦娘とベテランの提督3人の最強の布陣と言える状態でこの鎮守府を運営している。しかし、ここ2~3日の深海棲艦のクラスがどうも弱くなっており、1ヶ月程前は正規空母クラスを確認出来ていたが、最近は軽巡クラス、雷巡クラスが確認されている個体で1番強くここのエリートクラスの駆逐艦に簡単に負けてしまう程だ。この事には提督達は素直に喜べず、何か外的要因があるのかもしれないということで警戒態勢を最高にし、遠征や出撃する時は更に気を付けるようにしていた。そうやって警備を高めていた時に遠征艦隊がその要因である可能性が高い出来事を報告してきた。


その艦隊は第4遠征艦隊だ。その時の事を報告通りに記すなら……

第4遠征艦隊の旗艦天龍が随伴艦の龍田、暁、響、雷、電に島が多いから気を付けるように指示を出している時に少し離れた場所にある島に隠れるように6隻の深海棲艦が移動しているのを確認。ここで天龍が気になったのは戦艦棲姫1隻と戦艦レ級2隻、空母ヲ級2隻、重巡リ級1隻の久々に見た生々しい最悪な編成。最近確認されていない個体だけの編成だった。しかも、戦艦レ級はelite、空母ヲ級と重巡リ級はflagshipだった。なのに、その強さを誇る深海棲艦が島に逃げるように行き、隠れたのだ。天龍達は細心の注意を払いながら近くにあった島に隠れその深海棲艦達を見る。そして、天龍は見た。あの戦艦棲姫達が酷く怯えている顔を……

驚き、警戒して見ていた時にそれは突如起こった。


隠れていた深海棲艦達の、少し広い所に隠れていた戦艦レ級1隻と空母ヲ級1隻、重巡リ級がいた岩と後ろにある島の半分と共に巨大な爆発と巨大な水柱と一緒に砕け散った。


遠くから遅れて聞こえてくる何百発もの落雷を合わせたような轟音に気が抜けていたら吹き飛ばされそうな程に強い爆風、撃たれたらしき島の浜辺の巨大なクレーターから上がる黒煙、そしてその近くに飛散する撃たれた深海棲艦の残骸。


天龍達は大本営の秘密兵器かと思ったが島を軽く吹き飛ばすような物を作ったという話も無いし、艦娘以外の兵器ではほぼ無敵のバリアを持っている深海棲艦がたった一撃で吹き飛んだのだ。言ってしまえば有り得ない。そのような事を考えていたら生き残った深海棲艦達が数十km程の遠距離に向けて砲撃を開始した。撃った先には比較的見やすい島があり、それを基準にして撃っているのだろうと思った時、双眼鏡を覗いていた響が小さな悲鳴を上げる。天龍は不思議に思い、響にどうしたのかと聞いた。響は『バケモノを見た』と言った。天龍は疑いながらも双眼鏡を借りて覗き、島付近を見る。何も無い。撃たれている島にその奥に黒い巨大な箱があるだけだ………箱?天龍はもう一度その黒い箱を見ると、驚愕する。深海棲艦達からは見えない地点に居座り1km程はありそうな長方形の箱があり、それの正面中央部に縦に凹みがあり、そこに白い女性が椅子のような物に座っている。特に目を引いたのがその長方形の箱の上部に搭載されている2門の巨大な砲だ。過去の世界大戦に旧ドイツ軍の作った百足砲に酷似している。その砲が動き出し、撃たれている島の奥に生き残った深海棲艦がいる事を熟知しているかのように照準を定めており、深海棲艦達が少し攻撃を終え始めた時。


その砲の右側が砲弾を放ち、撃たれていた島を軽く抉り飛ばし、戦艦棲姫の胴体に着弾する。巨大な爆発を起こし、残っていた戦艦レ級達も島も跡形も無いように吹き飛んだ。


そのバケモノは見た目からは想像が出来ない速い速度で動き出し天龍達からは見えなくなった。天龍達は急いで撤退する事を決意。遠征は失敗したが、新型と思しき敵を確認出来たのは収穫だ。


という感じの報告を受けた。提督3人はこの事を重大な問題と考え大本営に報告する事を決めた。後日、大本営にこの報告をした。大本営はこの報告を受け、全鎮守府で警戒する事を通知。第1派遣鎮守府にはこの新型の敵の動向を探り、必要があれば排除する事も通知された。


第1派遣鎮守府の埠頭。空母と重巡、軽巡の混合艦隊が並んでいた。通称「強行偵察第2艦隊」。提督は彼女達に新型の動向を偵察するように指示する。艦隊は出撃し、提督は無事に帰ってくることを祈る。


強行偵察第2艦隊。旗艦飛龍は彩雲を出撃させ、離れた地点を偵察させていた。蒼龍には飛龍の彩雲が撃破された時に出撃させるように指示を出している。

飛龍の彩雲から通信が入ったのは数分後だった。彩雲の通信内容は『我、新型と思しき敵を目視。敵の全長は1000m程と推測』ということだった。

その通信を聞き、飛龍は彩雲に通信を返したが応答無し。撃墜された可能性を考えて蒼龍に彩雲の発艦、加古や古鷹、木曽、川内に警戒するように指示を出す。


蒼龍の彩雲から敵の新型が飛龍達の方角に会頭を始めたと指示が入る。出撃する前に敵の新型が搭載しているであろう主砲は強すぎるという事を聞いていたため、急いで動き島を確認したため、一時的に避難する。その数十秒後に先程までいた地点に巨大な水柱が2本立つ。その100m程の高さまで立った水柱を見て飛龍達は戦慄する。すると、何か航空機の音が聞こえ飛龍達は耳を澄まし、浜辺に乗り島の中に隠れる。木の隙間からB29に似た深海棲艦の艦載機が大編隊を組んで飛んで行った。その大編隊の戦略爆撃機達は、飛龍達のいない島に近付くと数千発を越えるミサイルを撃ち込み、ミサイルを撃ち終えた爆撃機は高く上がり、島に爆弾を落として行く。

そうして、攻撃は一時的に終わったのだった。


後書き

お読みいただきありがとうございました。


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