2019-03-11 12:55:18 更新

概要

これは、
土否佳鎮守府にかの「提督」が着任する前の、前のお話。
「着任したときの話をしよう」の、
昔、昔のお話………


前書き

みがめにさまはんさみかたきです!
今作は、完全思いつきの作品となっております。
ついでに言うと本編の大変なネタバレを含んでいます。
別に見ても楽しめるという方はそのままご覧下さい
ちなみにネタバレというのは
・元帥の過去
・本編で明かされていない真実
などです

※初期着任艦娘を5人から8人へ変更しました


あるところに少年がいた。

やさぐれた雰囲気の少年が

彼は学生だった

そして少女もいた。

栗色の髪をした少女

彼女は艦娘だった


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「………はぁ」


「どうしたんだ少年?」


「……………」


「おーい?」


「……………」


「なんとか言ったらどうクマか」


「………いや、普通さ」


「クマ」


「初対面の奴に、しかもクマクマうるせーやつに自分が抱えてる思い事情話すと思うか?ばっかじゃねーの?」


「クマ、それもそうクマ。」


「…わかったんならさっさといけよ」


「全く…最近の若者はどうしてそんなにー」


「お前も見た目はガキじゃねーか!」


「そうだったクマ。…うーん」


「なんだよ…はやくいけよ」


「クマの名前は球磨クマ」


「あ?」


「少年の名前は何て言うクマ?」


「………おんじょうじ、あおす」


「あおす君、クマ?」


「空母『蒼龍』の蒼に二等巡洋━━じゃなくて海防艦『須磨』の須」


「なるほど、そうだったんクマか」


「親父がそーいうの大好きだったんだ。で、そっから名付けたらしい…」


「なるほど、いいお父さんクマね」


「……そうか?」


「ちなみにそのお父さんは今何をしてるクマ?」


「………、悲しい過去を持つ系キャラのテンプレって知ってるか?」


「………それはすまないことを聞いたクマ」


「ま、いーんだけどよ…ってか、俺なんでこないなことまで話してるんだ」


「ふっふっふー、球磨の作戦勝ちクマー」


「くっそー」


「……で?なんで落ち込んでたクマ?」


「………いいたくない」


「なんでクマ?」


「………恥ずかしいから」


「大丈夫、誰にも話さねークマ」


「……まぁ、お前にならいいか…学校でいじめられてんだよ。『お前の髪の色きめぇ』、『片親ワロタ』、『なんだよその趣味だっせー』」


「………は?」


「ひっでぇ話だろ?好きで片親になったさけじゃねぇし、この髪は生まれつきだぜ?

趣味だってよ…いいじゃねぇか、カッコイイだろ軽巡洋艦」


「………ふむ、軽巡洋艦が好きクマ?」


「おう!詳しいわけじゃあないけどな…北上とか、ほら、カッコよくね?」


「なるほど~北上派クマかー」


「……そういやお前の名前も『くま』だよな?もしかして球磨型軽巡洋艦一番艦から名前を?」


「ちっちっち、そんな甘いもんじゃないクマ」


「ん?」


「球磨はまさにその球磨型軽巡洋艦一番艦の球磨なんだクマ!」


「………で?」


「えぇ!?ここは驚くところクマよ!?」


「信じるわけねーだろーが。じゃあなんだあれか?生まれ変わりとかいいてーの?」


「そうじゃないんクマよねー…

………ここから先は国家機密なんだけれど…誰にも話さないって言えるクマ?」


「…?おう」


「今はまだ━━━国民には知らされてはないけれど、海の沖の方には『深海棲艦』って呼ばれるやつらがいるクマ。

それを倒すために建造されたのが…球磨たち『艦娘』クマ」


「………」


「驚くいたクマか?」


「…ぷっ、あっはははは!あはは、あっひひひひひっ!あ、は!腹がっ!腹がいてぇ!な、なんだっそら!ちょっ!深海棲艦って…くふひ!」ゲラゲラ


「むー、冗談じゃないのにクマー、……人は回りに居ないクマ、ね?…証拠を見せてやるクマー!」


「ぐひゃひゃ、あひっ!…しょ、証拠?くぷぷっ」


「見ろクマー!艤装展開!」ガシャコン!


「…………は?」


「どうクマか?信じたクマか?」


「え、あの…は?まじで?」


「まじクマ」


「お」


「お?」


「おおおおおおおっ!か、かっけー!すげぇよ球磨!お前そんなすごい奴だったのか!?」


「そ、そうクマ!球磨はすごいんだクマ!」


「ほへー、ってことぁ北上も居るのか!?」


「いるクマよー」


「すっっっげぇぇ…!」


「ぅぇへへ……ま!話を戻そうクマ。」ガシャコン!


「話を戻す?」


「蒼須のいじめのことクマ」


「いいよいいよあんなん。無視してればいいんだし」


「そうじゃないクマ。異論を唱えたいんだクマ」


「……は?」


「まず!片親はしょーがないことクマ!それをいちいち文句をつけんのは非道クマ」


「……まぁそりゃそうだろ」


「次!軽巡洋艦好きはおかしいことじゃないクマ!今の若者の萌え文化よりはいいと思うクマ!」


「まぁ俺もそういうのは嫌いではないけどな」


「最後!なんでこんな綺麗な髪をけなすクマか!?サラサラで月の光を反射するほど輝いて!いい匂いがして!美しい青色で!」スンスン


「ちょ!?ちょっ、はぁ!?」ビック


「つまり!蒼須の髪は素晴らしい!」


「お、おいやめろ!球磨!球磨ァァァァァ!」


彼らはこうして出会った。

そしてそれから毎日会った


「今日北上に蒼須の事を話したクマー」


「うぇっ!?…で、なんて?」


「『面白い子だねぃ』だそうクマ」


「まぁまぁ好印象で安心したよ…」


「ま、あいつはそもそも会ったことない奴を人嫌いをしないような奴だしクマ」


「なーるほど…」


毎日、毎日


「お、球磨。遅かったやないか」


「うるへークマ。こっちだって色々しなきゃダメなんだクマ」


「あー、深海棲艦ってやつと戦わなきゃいけないんだよな。」


「それだけじゃないクマ、ここに来るのだって外出許可申請書を記入して大淀さんのチェックを受けて提督の許可をもらわなわなくてはならないクマよ?」


「うへー、球磨。おつかれさん」ヨシヨシ


「うひっ!?お、女の命をそう軽々しく触るなクマーっ!」ガオーッ


「おぉう、すまんかった。」サッ


「あっ…」


「?」


「あの、その…撫でるくらいなら、許可するクマ」


「??おう…」ヨシヨシ


毎日、会っては今日何があったか話した


「今日よ、主犯の後藤が直接殴り込みに来たんだよ」


「!?大丈夫だったかクマ!?ってかその血はもしや喧嘩で!?」


「うん」


「あんのやろう…!球磨がぎったんぎったんにしてやるクマー!」


「え?いやコレは止めに入ったクソ教師(今まで見て見ぬふりしてきてた)の返り血」


「……え?」


「『これは男と男のサシの決闘なんだ邪魔すんじゃねーぞメローネッ!』って見事にハモりながら両頬をグーで」


「なんでメローネクマ…?」


「俺もあいつもジョジョラーだった」


「えぇ…」


「で、和解した」


「えぇ…?」


あるときは喧嘩もした


「なんで昨日来なかったんだ?」


「だって大破して安静だって言われて…!」


「だったら連絡くらいくれればよかっただろ!?」


「そ、そんな暇なかったんだクマ!」


「血の気が引いたわ!もしかしたら!もしかしたら!」

「………球磨が沈んじまったんじゃないかって…」


「………」


「ごめん、理不尽やったな…ごめん。でも!心配してたのは…マジ」


「…提督の上司よりはマシクマ!……今度から絶対連絡入れるクマ」


進路の話もした


「あー、くそ!なんだよコレ」


「どうしたクマ」


「この問題が解けへん」


「ふむふむ、球磨おねーちゃんにお任せク……マ」


「な?わからねーだろ?」


「最近の中学生ってすごいんだクマねぇ…」


「いや、まぁ…志望校があるし難しい課題をネットからピックアップしただけなんやけど…」


「そら解けねぇよクマ。にしても偉いクマねぇ…まだ二年だろ?」


「まぁ…」


「それほどいきたい学校があるだなんてどこなんだクマ」


「ばっかやろう、誰が言うかバーカバーカ」


「な、なんだとクマ!そっちこそバカクマっ!がるるるるる!」


「…っく、あっはははは!」


「…ぷっ、にひひひひひひっ」


今日も明日も、明後日も。

沢山、沢山会って話した


「進級おめでとうクマー!」


「お、おう…ありがとな。…って、言うて三年になっただけだけどな…」


「それでももう三年生クマ。時が過ぎるのは早いクマぁ」シミジミ


「まぁ、確かにな。いやぁ…つい昨日正月だったような気がするで」


「クリスマスも正月一緒に入れなくてすまんかったクマ…

多摩や木曾に誘われてたクマ」


「かまへんって言ってるだろー?ちゃんと連絡くれたし」


「むぅ…今年は絶対一緒に祝うクマ。…あ」


「ん?なんや?」


「う゛おーっ!忘れてたクマ!祝うで思い出したクマ!誕生日!誕生日いつクマ!?」


「え?12月の20だけど?」


「なんてこった!ごめんクマ、知らなかったクマー!今年は絶対祝うクマー!」


「そらしゃーないて。言わんかった俺が悪いし。」


「むぅ、蒼須は心が広すぎるクマ。苛めてきた相手も許しちゃって、球磨も許しちゃって…」


「それが俺だ。俺なんだよ」


「もうっ!クマ。でも……」


「でも?」


「あうー、やっぱなんでもないクマ。今年の誕生日は楽しみにしとくがいいクマ」


「りょーうかい。あ、すまん。そろそろ時間だ…母さんと姉さんと、一緒に飯食いに行くんだ。」


「そうだったクマかー、それは悪いことをしたクマ」


「ちなみに"あそこ"だぜ?」


「おっ!球磨の情報が役に立ったクマか!あそこは景色もいいし飯もうまいクマ~」


「ん、じゃあ……『また明日』」


「『また明日』クマ~」


二人は、また、明日もいつも通り会えると思っていた。

………しかし、そのいつも通りの『明日』は、二人に来なかった


━━━━蒼須side

蒼須とその家族は、レストランの帰りに海辺の道を歩いていた


「うまかったなぁ!蒼!お腹ぱんぱんやわぁ…」


「姉さん食いすぎやて…もう」


「ふふふ、お粗末様でした。にしても蒼、よくこんな海が見える美味しいレストランなんて知ってたわね?」


「友達がな!教えてくれたんよ!」


「友達ぃ?あの後藤とかいう奴かいな?」


「ちゃうちゃう!えっとなー…」


その時だった。

海の向こうから━━━一瞬、眩い光が見えた。


(なんやろ………あれ)


瞬間、爆風が家族を襲う


「きゃああああああっ!」


「うっひゃああああああ!?」


「母さん!姉さん!くそっ!なんなんだよ!」


答えは………わかっていた。

深海棲艦だ。球磨の言っていた其れが…攻めてきたのだ

瓦礫のなか、倒れてる姉を見つける


「くそっ!歩ける?姉さん!」


「え、えっと…ち、ちょっとばっか足首を挫いてしもてな…」アハハ


「冗談言ってる場合ちゃうで!すぐに第二波が………きた!掴まって!」


「っ…うんっ!」


その言葉の通り、すぐに砲撃の第二波がきた。

その爆風は先程より小さく、駆逐艦か軽巡洋艦程度の砲撃だろう、と予測できた。


「うひぃ!?な、なんなん!?これぇ!」


「深海棲艦だよ……やつらが攻めてきたんだ!」


「し、しんかいせーかんん!?」


姉の腕を引き寄せたお陰で一切の被害を受けないで済んだ……が

……だが、ふと蒼須は気づく


「━━━━母さんは!?」


「……!!蒼、あそこ!」


蒼須の母は瓦礫に足を押し潰されていた。

不運にも、その上には自動販売機も乗ってしまっている


「母さん!母さん!今助ける!」


蒼須はすぐ駆けつけようとした……が


「来てはダメよ!」


蒼須の母の澄んだ声が大きく響く。

しかし、普段の声とは違い、それは怒鳴っているように聞こえる


「っ……母さん、なんで!」


「私はもう…助からないわ。でも…でも!貴方たちだけは生き残って!」


「は、はぁぁぁ!?なに言うてんのや!姉さん、一緒に母さんを助けだそう!」


「………」


「姉さん!」


姉は━━━険しい顔をしていた。

蒼須と一緒に母を助けたい。

しかし、母は今まで…これほど必死に頼み込んだことが、否、そもそも自ら頼ってきたことがなかった

その母が━━━涙ながらに懇願している。

確かに、このままだと、自分も蒼須も助からない。

そして━━━母は、自分達に生き残って欲しいと思っている

それによく見ると………瓦礫の一部が母の腹を貫いて、血がどくどくと流れ出している

助からない。これでは……助からない

ならば、答えはひとつ


「……姉さん?姉さん!?やめろって!なんで引っ張るんだよ━━━見捨てんのかよ!?」


「ごめん、蒼━━━一生うちを恨んでくれてかまへん。でも…母さんの言うとおりにしよう」


「なんでだよ━━━なんでそんな事言えるんだよ!

放せっ!俺だけでも、母さんを…母さんを助けにいく!」


「怜っ!………行って!」


「ッ!……いくで、蒼!」ダッ


「放せぇぇぇぇ!母さんっ!母さぁぁぁぁああああああん!!」


━━━━球磨side


「ただいまクマ~」


球磨が鎮守府に入ると、施設内は騒然としていた

そこへ、球磨の妹━━球磨型軽巡洋艦二番艦、多摩が駆けつける


「球磨!どこいってたにゃ!?早くいかないと取り返しのつかないことになるにゃ!」


「━━━━は?」


訳がわからなかった。

取り返しのつかないこと?どういうことなんだ?

そんな事を思っていると、提督がやってきた


「球磨ッ!戻ったか!」


「て、提督!何があったクマか!?」


提督は焦りを覚えた顔で球磨に告げる


「正体不明の深海棲艦が大艦隊を組んで攻めてきたんだよ!」


「………!?なんだってクマ!?」


理解が追い付かなかった。

正体不明の深海棲艦━━……?

しかし、数瞬の間に理解し、焦りながら装備を展開、出撃の準備をする。


「く、球磨!出撃するクマッ!」


「多摩━━続くにゃ!」


「北上、水雷戦隊━━━出撃します!」


「大井、出ます!」


「木曾、推して参る!」


球磨型の五人が一斉に出撃………しようとすると

出撃港の側で大きな爆音が鳴り響く


「にゃあっ!?」


「きゃっ!」


「くっ…なんなんだ!」


まさかここまで攻められてるとは思いもせず…混乱する。


「くっ…指令本部!状況クマ!」


「こちら指令本部大淀…敵艦隊が本土のすぐ近くまで接近しています!!」


「なんだってクマぁ!?」


迂闊…!そう思ったとき、思い出した。


(蒼須………!蒼須は今日は海辺のあそこに食べにいくって………!?蒼須が危ない!)


「蒼須━━━━━━━━━っ!」ザッ


「球磨!?待て!球磨ぁーっ!」


木曾の制止も聞かず球磨はあのレストランの方へ向かう。


「はぁっ、はぁっ…蒼須、蒼須!無事で…お願いだから無事でいて…!」


レストランまでたどり着き、陸に駆け上り、付近を見渡す。

…そこには、一人の女性の影が。


「!!大丈夫ですか!?」


「……っく、ぅ…」


(よ、よかった…意識はあるみたいクマ。……って!足の上に自動販売機が乗ってるクマ!?)


「少し待っててください!今どけます!」


「二人、は…」


意識が朦朧とした女性は重たい口を開いた


「二人?」


「怜、と……蒼須は、無事、なの…?」


「!!」


そう、この女性こそ……蒼須の母親であった。


「もしかして蒼須…くんの、お母さん、ですか?」


「…」コクリ


女性は黙ってうなずく。どうやら本当に蒼須の母親のようだ


「ね、ぇ…蒼須、のお友達……さん…」


「!なんですか?」


「蒼須と、怜は………無事なの?」


怜、というのは蒼須の姉の名前なのだろう。

しかし、球磨は彼らの様態を把握していない。


「……きっと、きっと無事なはずです!だから一緒にさがしに行きましょう!」


「私の事は……いいわ、もう、助からない…」


「そんなことありません!」


「いえ、自分の事は…自分が一番よくわかってる…お願、い」

「━━━━二人をよろしくね」


そういうと、女性は…蒼須の母親は静かに絶命した


「………くそ!」


「クソォォぉぉぉぉおおおおおおおお!」


悔しさのあまり、自分の情けなさのあまり、自分の力不足を嘆き叫んでいると、後ろに気配がする


━━━こいつだ

━━━こいつが蒼須の母親の命を奪ったんだ!


その深海棲艦の姿は当時の彼女たちにとってとても異様だった

すらりと延びた白い足、

まるで闇のように黒いワンピース、

背後にいる黒い巨人に、

膝したまで延びた黒い髪。

ニヤリと不気味に笑うその顔の

額には、短い角が、2本

今の我々は知っていても、彼女たちは知らない。

『姫』や『鬼』と呼ばれる存在など、知るよしもなかった。

だがあえて………あえて我々の主観から言わせてもらおう…

そこに居たのは━━━━━━





━━━━━御存知、戦艦棲姫だ!


「ウ゛ォオオオオオオオオ!」ダッ


球磨は怒りながら突進した!

憎き相手に向かって、

倒すべき敵に向かって。

今、球磨の孤独な戦いが始まった









それから、数年の月日が流れることになる。

その間に起きたことを実に簡潔にまとめよう


蒼須と、その姉・怜は、深海棲艦から避難するため、内地の疎開地域へ疎開した。

球磨は、戦艦棲姫との戦いに破れはしたものの、自身大破、敵艦中破のたかが一軽巡洋艦にしては大戦果を上げた━━━が、

その頃、敵巡洋艦に提督が殺されていた。

民間人の死亡者も少なからず、

現日本国海軍は事実上の完全敗北となってしまった。

しばらくすると蒼須は海軍人学校へ進み、成績トップで卒業、めでたく提督候補生となっていた。

しかし姉が病に倒れ、一命は取りとめたものの後遺症が残ってしまった

大本営から支援金が送られてくるものの、決して楽な生活ではなかった

球磨の方でも、新たな提督がやって来た………が、

その提督が最悪だった。その提督のせいで鎮守府は、所謂ブラック鎮守府というものになってしまったのだ。

その提督は摘発され、懲戒解雇になったが、球磨達の心に大きな傷を作り、

皆、他の鎮守府へ移っていった。

残ったのは、球磨を含めた8名のみ。

こちらも、楽な生活ではなかった………そして


20XX年

某府県

土否佳村


蒼須は、提督となっていた。

土否佳駅行きの電車に揺られつつ━━━昔の事を思い出していた。


(そういえば……この辺りだったか?球磨の鎮守府は)


(球磨………結局あの日から、一度たりとも会えなかったなぁ…)


(復興のボランティアしてたとき先導してたのは重巡青葉だったし、他の場所で出会う艦娘は全員別の人物……

もちろん、「球磨」にも出会えた。

だが出会えたのは軽巡洋艦娘「球磨」であって、俺の親友の「球磨」じゃなかった…)


『次は、終点土否佳、土否佳…御出口は左側です

本日も◯◯鉄道をご利用くださり、ありがとうございました』


「……っと、土否佳って終点駅だったんか」


プシュゥと音をたて、妙に古めかしい見た目の列車はドアを開く。

そこから出てきたのは…蒼須ただひとりだ。


「さびれてんなぁ…ここは」


そういいながら改札を出て、歩き続け、鎮守府へ向かう

そして━━━━


「ここ、か」


ついに着いた


(ここが俺の職場かぁ……)


見た目はキレイだが……話によると5名かそこらしか艦娘がいない上、

建造装置がまともに機能しないらしい。


「つらいなぁ…」


そして蒼須は鎮守府の扉をあけた。

そこには艦娘たちがキッチリと並んで、礼をしていた

しかし皆、やつれていてその目には生気がない


「うおっ……大丈夫か皆………俺はここに新しく配属になった━━━」


「園城寺 蒼須だ」


「━━━━え?」


その時、一人の艦娘が声を上げた。

声のした方へ振り向くと………


「━━━━球磨?」


「蒼須…?本当に、蒼須クマ?」


そう、そこに居たのは

かつて彼の親友であり、戦艦棲姫に単艦突撃して敵艦中破させた……

球磨がいた。

実にそれは6年ぶりの再開となった


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


蒼須の生活は順調だった。

球磨のお陰で他の皆ともすぐ馴染めた。


「私は陸奥。これでも腕っぷしには自信があるの…提督、よろしく頼むわね」


「鳳翔です…信用しても、良いんですよね?」


「筑摩です。よろしくお願いします」


「あたしは軽巡・北上。まーよろしく」


「改めまして、球磨だクマ。よろしクマ」


「響だよ。……うん、君はいい瞳をしているよ」


「時雨、だ。響の言うとおり、いい瞳をしてる…僕も君なら信用できそうだよ」


たった8人しかいなかったが、首席で卒業し着任した蒼須に数など関係はない。

彼が提督として着任してから、土否佳鎮守府は快進撃を続けていた。

そんなある日のことである。


「蒼、あ、提督。大本営から通達クマ」


「提督呼び早よ慣れてくれや…ってか通達って!?今時手紙かいな!?」


「そんなんどーでもよいことだクマ。ほれ」


球磨に渡された書類にかかれてたのはこういうものだった


『園城寺 蒼須提督

明日午後1330に会議あり。キミも参加してくれたまへ。ってかしろ』


砕いて言うとこうである。


「明日ぅ??ここから東京に設立された大本営へ向かうのには…えっと?電車に…バスに…ざっと2時間…2時間ん!?

同じ関東内でこれはおかしいやろ…」


「そもそも電車が1時間に一本くればいいほうクマ」


「うへぇ…了解了解。いきゃいいんだろ…ったく」


後書き

ちょっとだけ更新。
この北上さんはあの北上さんとは別の北上さんです。
陸奥と鳳翔さんと筑摩と時雨は今の鎮守府のだけどね


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2019-02-25 02:12:24

2019-02-24 12:06:11

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ナンザワさんから
2019-03-18 08:09:50

2019-02-25 02:12:25

2019-02-24 12:06:11

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: ログインパスを忘れたリスト作り 2019-02-24 12:10:04 ID: S:BMyZeP

(データがすっ飛んだことに関しては何も言え)ないです。
まぁ、自分のペースで進めてくれれば大丈夫だから。
のんびりやってこー。

2: みがめにさまはんさみかたき 2019-02-24 15:48:10 ID: S:LRms4c

※1
クヤシイ…クヤシイ(ニチニチ)
のんびりいくよー


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1: ログインパスを忘れたリスト作り 2019-02-24 12:10:39 ID: S:XIsSHg

(頑張れは言わ)ないです。


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