2019-05-09 11:42:03 更新

概要

謎の少女c.cより絶対遵守の力、ギアスを与えられた穂乃果。
妹の雪穂のため祖国音ノ木坂と戦うことを決め、ゼロと名乗り、アクアを立ち上げる。

過去にとらわれ、本来敵視するべし音ノ木坂の軍人として過ごす千歌。
大切な友達を守るため、ナイトメアに乗り、特派の一員として戦っていく。

二人の道はとても複雑に、しかしとてもわかりやすく交わっていく。沢山の人を巻き込みながらもお互いの譲れない信念のため二人は進み続ける。

一体どのような結末を迎えるのだろうか


前書き

穂乃果「神聖音ノ木坂帝国は私がぶち壊す!」の続きとなっています。

二作目です。
想像してたよりずっと長くなりそうなのでこのように分けて書いていきたいと思います。
キャラ崩壊、キャラ死亡、たまに口調が変になることがあるかもです。
それでもよい方はどうぞ


5章 ナリタでの戦い


神聖音ノ木坂帝国  皇帝宮殿



皇帝「エリア18、並びにエリア23での反乱鎮圧、ご苦労です。園田海未」



海未「はっ! ありがたきお言葉です」


皇帝「これであそこ一帯も少しは静かになるでしょう」


海未「はい。つきましては総督を置かれるのもよろしいかと」


皇帝「そうでしたね。第8皇女にでもやらせましょうか。貴方にはその護衛を命じます。安定するまでのしばらくの間総督の護衛をしなさい。出来ますね?」


海未「勿論です」


皇帝「では行きなさい。より一層の我が国への貢献を期待します」


海未「イエス、ユア・マジェスティ(了解しました。皇帝陛下)」

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ここは世界の三分の一を占める国、神聖音ノ木坂帝国。その首都アキハバラにある宮殿だ。その中の皇帝の間から海未は一礼し、退出すると自分の部屋へ向けて歩き出した。


海未(次はエリア18付近ですか。どうせなら仕事でエリア11にいけたりしたら嬉しいのですが)


長い廊下を歩きながらそんなことを考えていると後ろから声をかけられる。


凛「あー!海未ちゃんにゃ!」タッタタ


花陽「お疲れ様です」ペコ


海未「凛に花陽! しばらくですね」


彼女達は同じμ'sの仲間。二人とも一つ下だがその働きっぷりは、やはりμ'sに選ばれただけのことはあるほどだ。よく二人でいるのは見かけるのだが、


海未「二人はどうしたのですか? この宮殿に用事でも?」


花陽「いえ、私達は..」


凛「今日は特に何もないからμ's専用の部屋でのんびりする予定だよ」


海未「ああ、そういうことですか」


μ'sだけが入ることの出来る専用ルームがある。緊急時は会議が行われる場所ではあるが会議で使われたことがあるのは数えるくらいしかない。よって普段は非番のμ'sの休憩スペース、溜まり場になっている。


凛「海未ちゃんはあまりこないからにゃ~。あそこに来ないのって海未ちゃんとμ's of 1の二人だけだよ? 色々あって楽しいのに」


花陽「ご飯も美味しいですし」


海未「確かにいいのですが私は訓練していた方が楽しいですし」


凛「えぇー! そんなことないよ~」


海未「あります。それに凛。私のことをちゃん付けはいけませんよ。今は私達しかいませんが」


凛「うぅ。そうだったにゃ」


花陽「海未さんはこれから何か任務ですか?」


海未「ええ、これからしばらくエリア18の方に行かなければなりません」


凛「相変わらず忙しそう」


海未「仕方ありません。これが私達の仕事なのですから」


そんな会話を廊下の真ん中でしていると他の宮殿で働いている人々がチラチラと見てくる。


海未「私達がここで話していては迷惑ですね。私は行きましょう。では二人とも、いい休暇を」


花陽「海未さんも任務頑張ってください」


凛「海未ちゃ...海未さんならよゆーだにゃ!」


そんな二人に別れを告げ歩きだす。あの仲の良さげな二人を見ていると無性に、ことりとはなしたくなる。


海未(そう言えばことりは大丈夫でしょうか? エリア11に新たなテロ組織が出来たと報告もありますし)


あそこの総督は絵里皇女殿下だ。テロ制圧には向いてるし、自身の強さも含め、エンジェリック・エンジェル隊も相当のものだ。心配はないと思われるが。


海未(あ、そういえば休暇中にナイトメアを使って良いか聞くのを忘れていましたね)


次の機会で良いでしょう、とそのことに区切りをつけ、自分の部屋に向けて歩く海未であった。

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エリア11 


「アクアだ! アクアに頼もう!」


「ゼロなら何とかしてくれる!」


「この前、音ノ木坂のやつらにやられそうになったのを守ってもらったわ!」


「けど、音ノ木坂人を助けたって話もあるけど...」


「関係あるか! あの人達は正義の味方だぜ!」


「私もアクアに入りたいわ!」




学校 生徒会 放課後


ヒデコ「世間はすっかりアクア一色ね」ポチポチ


生徒会で連絡用の張り紙を作りながらそんなことをつぶやくヒデコ。


ミカ「けど実際私達も助けられましたし悪い人達じゃないと思いますけど」


フミコ「そうだねぇ。ゼロは相変わらずうさんくさいけど」


ミカ「ふふ、言えてる」


なんて会話が生徒会で行われていた。


穂乃果(うさんくさいとは..)


ことり「穂乃果ちゃーん。送ったファイルチェックしてみて」


穂乃果「ん、りょーかい」ポチッ


タワーでのアクアの一件が起こって一週間。アクアの件は確実にこの浦ノ星に広がっていた。最初は面白半分で連絡してきた人達も実際に結果を出せば素直に感謝してくれる。実際に浦ノ星の人々は我慢の限界なのだ。そこに降ってわいたように出てきた私達アクア。頼らないはずがない。さらには入団希望者もどんどん出てきている。スパイの可能性もあるため誰でもかれでもと言うわけには行かないが。


千歌「お、遅れました!!」ガチャン


フミコ「おつかれ~。気にしないでいいよ~」


千歌「あ、ありがとうございます」ハァハァ


息を切らしながら入ってきたのは千歌ちゃん。息を整えながら席に着き、書類の仕分けを始める。


ヒデコ「大変だね。軍の仕事?」


千歌「はい。なんでも近くで事件が起きたのですが...」


ミカ「大丈夫だったの?」


千歌「はい、それが...アクアが解決したようで」


ヒデコ「おお~、ここでもアクアか」


ちなみに今日曜ちゃんはきていない。私が指示した事をやっているのだろうし、何より今のアクアは大忙しだ。しばらくは学校に来ないだろう。私もたまに休みがちになるだろう。


穂乃果「千歌ちゃん。この書類もお願い。こっちは持ってくね」


千歌「あ、はい。お願いします」


穂乃果「おっけ~」ヨッ


日常はあまり変わらないまでも世間は大きく変化しようとしていた。

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総督府


エンジェリック兵「絵里皇女殿下、どうしてゼロを捕らえないのですか?」


絵里「捕らえるわよ。だから指名手配してるじゃない」


エンジェリック兵「私が言ってるのはなぜ軍を挙げて探さないのかと言うことです」


専属騎士「その辺にしなさい」


エンジェリック兵「隊長....」


専属騎士「絵里様にも考えがある。それに今は居場所がつかめそうな解放軍が先だ。そうだろう?」


エンジェリック兵「確かに」


専属騎士「なら早く訓練に戻りなさい」


エンジェリック兵「わ、わかりました」スタスタ



絵里「迷惑かけるわね」カキカキ


専属騎士「いえ、隊のメンテも隊長の仕事ですから」


絵里「なるほど」


専属騎士「とは言え私も少し気になります。ゼロを探すのは困難ですがアクアの手がかりならいくらでも...」


絵里「はぁー、ゼロには形は歪とは言え梨子を救ってもらったわ。だから少しの間だけ目をつむってあげてるだけ。勿論、何かしでかしたら真っ先に私が出て行って捕まえて死刑にするわ」


専属騎士「な、なるほど」


絵里「それより貴方の言ったとおり解放軍よ。尻尾はつかめたんでしょ?」


専属騎士「はい。目星は」


絵里「一つ目の山場ね」

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あんじゅ「ほら、英玲奈。お昼よ」


英玲奈「ああ、すまない。あんじゅ」



ここは総督府から離れた辺境の地域。ゼロ、アクアの影響により各地でのちょっとした反乱が相次いでいる。反乱を起こせばアクアが助けに来てくれる、と思っているのだ。だがゼロも何でもかんでも救うわけではない。自分から仕掛けてピンチになったらゼロ頼み、なんて輩が増え、軍の兵士もこうして様々な場所に行かなければならなくなってきている。


英玲奈「全く」モグモグ


あんじゅ「...ねぇ、英玲奈。あのパーティー事件について話があるんだけど」


英玲奈「うっ...パーティーはやめてくれ」


あんじゅ「ごめんなさい。それであの時のことなんだけど。一部の記憶がない、そうよね?」


英玲奈「ああ、信じてもらえないかも知れないが。私は途中から記憶がなく、あんな指示を出した覚えが全くないのだ」


あんじゅ「そう...やっぱり」


英玲奈「え?」


あんじゅ「実は私にも似たような経験があるの」


英玲奈「なんだと!?」

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鞠莉『えぇー!! ダイヤがあのアクアに!?』


ダイヤ「しぃー!! しぃー、ですわ!!」



アクアの一応本拠地の車。そのそとで休憩中で電話をしているダイヤ。相手は果南と同じく幼なじみの小原鞠莉だ。鞠莉も果南と同じく浦ノ星解放軍に所属している。しかし果南とは違いその頭脳が見込まれスカウトされたのだ。ナイトメアの開発、並びに武器や道具の開発を得意としている。確か果南の専用ナイトメアも鞠莉が作っているのだ。


鞠莉『にしても、ねぇ。ダイヤが、ねぇ』


ダイヤ「何ですの」


鞠莉『いや、ただただ驚いてるわ』


ダイヤ「貴方と果南さんには言っておかないと思いまして」


鞠莉『そっか、ダイヤは私達よりあんな仮面の人を信じるのね』


ダイヤ「そ、そういうわけでは!!」


鞠莉『冗談よ。イッツ、ジョーク! それにそっちの方が良いかもね』


ダイヤ「どういうことですの?」


鞠莉『最近こっちはギスギスしちゃってね。上からも圧力が強くて。おまけに変なナイトメアも作っちゃって』


ダイヤ「変なナイトメア?」


鞠莉『すごいスペックのナイトメアなんだけどね。乗れる人がいなくて。果南ですらどうにかってナイトメア。しかも最新型にしちゃったからかなり材料とかつぎ込んじゃって、もう滅茶苦茶怒られたの。その上、解体して作り直せ、なんて言われたのよ? この私の最新最高傑作を! 全くやんなっちゃうわよ!』


ダイヤ「それはドンマイ、ですわ」


鞠莉『しかも何やら音ノ木坂の人達に見つかりそうでね』


ダイヤ「えっ!? それは...」


鞠莉『大丈夫。私と果南だけは何とか脱出してみせるわ』


ダイヤ「そういう問題では...」


鞠莉『そんなわけでこっち来なくて正解かもよ。こっちでもゼロはすごい話題になってし。あ、そーだ。ゼロってどんな人? 素顔は?』


ダイヤ「素顔は誰も知りませんわ。どんな人...不思議な人、ですね。話し方の感じ悪い人ではないと思うのですが何というか、自信家? みたいな感じで」


鞠莉『なーんだ。素顔知らないんだ』


ダイヤ「自身のガードの固さは徹底的ですから。しかし、結果は残してますので」


鞠莉『そうらしいわね。果南も気になってたわ』


ダイヤ「果南さんが?」


鞠莉『素顔をね。間違いなくごっつい人だよ、だって』


ダイヤ「それはないですわ。体格的に私達とそんなに変わりませんもの」


鞠莉『そうなのね。声は?』


ダイヤ「声も変声機で変えられていましてスピーカーのような声ですよ」


鞠莉『なるほど。確かに中々の徹底ぷっりね』


ダイヤ「ですから私達も全く正体を知らないんですわ」



ルビィ「お姉ちゃん、善子ちゃんと花丸ちゃんが聞きたいことがあるって。曜さんも手が離せなくて..」


鞠莉との電話に集中していると後ろからルビィに声をかけられる。どうやら中々に電話をしてしまったみたいだ。


ダイヤ「今行きますわ。...そういうことですから鞠莉さん。今回はこの辺で」


鞠莉『OK~。今のはルビィね。元気?』


ダイヤ「当然ですわ。私がいるんですもの!」


鞠莉『ふふ、それもそうね。あぁ~、私もそっちに行きたいわ』


ダイヤ「いつでもお待ちしてますわよ」


鞠莉『そうね、果南と行こうかしら。....あ、そうだ!』


ダイヤ「どうかしました?」


鞠莉『この作ったナイトメア、使わない?』

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穂乃果 部屋


穂乃果「よっと」ポチポチ


今は部屋で一人、パソコンに向き合っている。入団希望者の選定、並びに各地でのアクアの動きの確認をしているところだ。

アクアを結成してからさらに時間が経過したがそれでもアクアの勢いは止まらない。今は入団者を見るのに精一杯だ。


穂乃果「まぁ、中には冷やかしも多いけどね」ポチポチ


C.C「穂乃果ちゃん。しっかり睡眠はとらないとあかんよ?」


穂乃果「げっ、シーツーちゃん」


C.C「げっ、とは何さ」


穂乃果「またうどん?」


C.C「ま~ね~」モグモグ


穂乃果「貴方にギアスを貰ってから特に言わなかったけどさ、そんなに食べてばっかりだと太るよ?」


C.C「残念ながらうちの体型はここ数百年少しも変わってないんやよ?」


穂乃果「数百年、ね」


C.C「それにうちだって穂乃果ちゃんがいないときちゃんと仕事してるんやよ?」


穂乃果「へー、例えば?」


C.C「穂乃果ちゃんの代わりにゼロとしてメンバーに返信したり」


穂乃果「え!? ちょ、何してるの!?」


C.C「ああ、大丈夫。ちゃんと穂乃果ちゃんの建ててある計画通りに行くようにしてるから」


穂乃果「そういう問題じゃないよ! 途中で変わることもあるんだから!」


C.C「けど、穂乃果ちゃんが帰って来るのを待つより少しでも進めた方がいいやん?」


穂乃果「はぁー、そうかもしれないけどさ。今度そういうことはしなくて良いから」


C.C「うちの善意やったのに」


穂乃果「はいはい、ありがとうね」


C.C「む~」


穂乃果(やれやれ)


今軽く確認してみたがこれと言っておかしな形跡はない。確かにちゃんとやってくれているのだろう。

けど、今は少し慎重に行きたいところでもある。確かに今は順調なもののこの先なにがあるかわからない。その上、ダイヤちゃんの話だとナイトメアが手に入るかもしれないとのことだ。しかも新型。

サザーランドはぶっちゃけ現地で兵から奪えないこともないが、専用機やあの沼津でのオレンジのナイトメアなどはパイロットと生身で話すはほぼ出来ず、倒そうにも難しい。ゆえに真っ向からの戦いでは勝ち目はないのだが、こちらも新型の専用機、となると話は変わってくる。

というわけで確実に欲しいところではあるが音ノ木坂の警備をくぐり抜けて運ぶ、というのは大変そうだ。私自身でギアスをかけなければいけないだろ。


穂乃果「はぁ、飲み物でも取ってこようかな」

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居間


飲み物を取りに冷蔵庫の前まで行くと居間のテーブルで雪穂が何か作業をしていた。


穂乃果(そう言えば最近雪穂に構ってないよね)


最近はアクアの設立にメンバーへの指示、ゼロとしての活動、今度の作戦、などで部屋にこもりっぱなしだ。そこで雪穂がさみしくならないようにと亜里砂ちゃんがいるのだが。



穂乃果「何してるの? 雪穂」


雪穂「あ、お姉ちゃん」


穂乃果「それは...折り紙?」


雪穂「うん。そうだよ。ことりさんから教えて貰ったの。今折ってるのはね千羽鶴っていうんだって」


穂乃果「へぇー、どっかで聞いたことがあるような...」


雪穂「何とこれを千羽折ると願いが叶うんだって!」


穂乃果「...そっか。それはすごいね」


雪穂「私、目が見えないけど手先は結構器用だからさ」ピタ


穂乃果「....雪穂は、何をお願いするの?」


雪穂「え?」


穂乃果「願いが叶うんでしょ?」


雪穂「あ、うん。けど考えてなかったな~」


穂乃果「あはは、考えてなかったんだね」


雪穂「けど、そうだね。もし願いが叶うとするなら、優しい世界になりますように、かな」


穂乃果「優しい世界?」


雪穂「うん。私やお姉ちゃん、亜里砂が普通に世間を歩いたりしてさ、昔仲良かった人みんなでまた遊べたり、とか」


穂乃果「...そっか」


そういってまた一羽折り終える雪穂。しかし、その顔は少し悲しげで、優しい世界などありはしないとわかっているようだった。


穂乃果(そう、今はまだない。けど...)


雪穂が望むのなら、それが雪穂の願いなら、全力で叶えてみせる。どんな手段を用いても、必ず。


雪穂「願うのは自由だからね! お姉ちゃんも折る?」


穂乃果「それじゃ、少しだけ」スタ


雪穂「....忙しいの?」


穂乃果「うん? まぁ、色々ね」


雪穂「そっか。無理、しないでね?」ペタ


穂乃果「勿論だよ」ペタ


そうして亜里砂ちゃんがお風呂から上がり居間に来るまで二人で鶴を折り続けた。

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特派


美渡「はい、はい、、わかりました。失礼します」ガチャ



志満「どうしたの?」


美渡「今、本部の方も何かと忙しくてこっちに仕事を回そうとしたらアクアが解決したってさ」


志満「まぁ。と言うことは荒れごと?」


美渡「そ。まぁ、仕事がなくなって良いんだけどね」


志満「そう言わないの」


美渡「それより真姫さんの実験は?」


志満「そろそろ終わりそうよ」




千歌「はぁ、はぁ、ふぅー」ヘナヘナ


真姫「お疲れ様。出て良いわよ」


千歌「わ、わかりました」ヨロヨロ


真姫「うーん、やっぱり稼働時間ね。ユグドラシルドライブの方は問題ないとして...」


千歌「真姫さん、私、休んでますね」ヨロヨロ


真姫「ええ、わかったわ」

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千歌「お疲れ様です」


美渡「お疲れ~」


志満「はい、チェック項目。パパッとやっちゃってね」ハイ


千歌「分かりました」カキカキ


今日もまたサンシャインの実験、およびメンテナンスに付き合った私は気になった点をまとめ記入していた。

とはいえここ最近、仕事が増えただろう。ゼロに感化されて最近浦ノ星の人々の動きが活発になっている。勿論ただの些細な喧嘩などもあるが中にはテロ行為なんかも混ざっている。しかし一方、元々の原因となったアクアもそういった人達を取り押さえたりしている。

あくまで、浦ノ星の味方ではなく、正義の味方である、と言わんばかりだ。


美渡「そう言えばさ、千歌的にアクアってどうなのよ?」


千歌「へ? 何ですか急に?」


美渡「ほら、同じ浦ノ星の人としてアクアに入りたいな~、とか思わないの?」


志満「こら、美渡」


美渡「だって、気になるじゃん」


千歌「アクアに入りたい、ですか? いえ、そうは思いませんね」


美渡「ありゃ? そういうものなの?」


千歌「アクアは確かに今、浦ノ星の希望になってるのかもしれません。けど」


志満「けど?」


千歌「だからといってもゼロは亜里砂皇女殿下を殺したことに変わりはありません」


千歌「そんな間違った方法で手に入れた結果に意味はありません....と私は思っています」

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町中


音ノ木坂兵「こら! そこのお前! 何をしている!?」


市民「ひっ、これは...」


ここは町の外れ。その地域を警備していた兵はコソコソと何かを運ぶ怪しげな人物に声をかけた。そして持ち物検査をすると、


音ノ木坂兵「何だ、ただの食べ物ではないか」


市民「は、はい。それでは」


音ノ木坂兵「待て。さては貴様.. イレブンか?」


市民「そ、それは」


音ノ木兵「なぜイレブンがここにいる。名誉音ノ木坂人か? だったら証明書を出せ」


基本的に町中にいるイレブンは名誉音ノ木坂人だ。それ以外の名誉にならなかった人達は疎開の方で細々と暮らしている。しかし、たまにひっそりと町に入り食べ物などを買っていく者もいるのだ。


音ノ木坂兵「分かっていると思うがただのイレブンがここにいるのは犯罪である。わかっているな?」


市民「あの、その...」


音ノ木坂兵「そうか。では一緒に来て貰おうか」


市民「ご、ご勘弁を!!」ダッ!


音ノ木坂兵「逃げても無駄だ!」ダッ!


そうしてその者を捕まえるべく追いかけようとした瞬間、


曜「させないよ!!」


と、その間に別の人物が割って入ってきた。

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市民「ありがとうございます! ありがとうございます!」


曜「い、いえ! そんな、顔を上げてください」


音ノ木坂兵から保護した人にずっとお礼を言われていた曜は助けを求めるように共に保護した善子の方を見る。しかし、


善子「さーてと、今日の任務はこのくらいかしらね」


なんて背伸びをしながらどこ吹く風だった。


曜「ちょっと!」





曜「ふぅー、やっといってくれた」


善子「お疲れ様」


曜「ホントにね」


これで今日のやるべき事は終わった。二人はアクアの本拠地へ帰省するため、歩き出した。


曜「あ! 明日は学校に行って新しい情報見てこないと」


善子「そうだったわね。ここ最近、働きづめに見えるけど、大丈夫?」


曜「それはみんなでしょ。それに良い事じゃん。前みたいにやることから探さないといけないよりはさ」


善子「それはそうだけど」


曜「さーてと、ちゃちゃっと帰ろうよ」


善子「ま、それもそうね」スタスタ

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次の日 学校


生徒会室


曜「よいしょ、っと」カキカキ


ここは生徒会室。軽い仕事をして情報を得て帰ろうとした曜だったがそんなことは許されなかった。


千歌「曜ちゃーん。これにもサインだって」ドサッ!


そういって書類の束を隣の机におく千歌。

今の曜は来た書類に目を通してサインを隠し事なのだがこれの量が多い。とにかく多い。


曜「きっついなぁ。千歌ちゃんも手伝ってよ」


千歌「うーん、そうしたいんだど...」


ヒデコ「千歌ちゃーん、こっちの書類もことりちゃんの方に運んで!」


千歌「は、はい! ごめんね!」タッタタ


曜「な、なるほど」


今日は春の部活の予算や、クラブの設立、部員のリスト、活動状況などをこうした書類としてチェックする日らしい。

本来ならもっと早めにやっているはずなのだが見事に会長のヒデコちゃんが貯めに貯めていたらしい。


穂乃果「ミカちゃんはそのチェックが終わり次第、この計算をやり直して! フミコちゃんはこの中で×がついたところの見直し。ダメだった部活をピックアップして!」


ミカ、フミコ「「了解」」


ことり「穂乃果ちゃん。ここなんだけど...」


穂乃果「また演劇部かな? 去年も悩ませてくれたけど、今年もとはね。私の方でダメだししておくからここに置いておいて」


ことり「うん、ごめんね」


穂乃果「大丈夫だよ」


そんな中で一際声を出し、手を動かしている穂乃果ちゃん。すごい。


ヒデコ「穂乃果! 今、ソフトボール部から直接苦情が来てるんだけど!」


穂乃果「千歌ちゃん対応して! 部費はこれ以上増やせません、増やしたくば全国行ってください。とでも言えば良いから!」


千歌「了解です!」タッタタ


その後、千歌ちゃんの悲鳴が聞こえたり、ことりちゃんの美味しいお菓子を食べたり、ミカちゃんがお茶を書類にこぼしたり、なんてあったけどどうにか全ての仕事を終えた。そして恐らく、今日で生徒会のメンバーとの距離が、ぐっと縮まっただろう。

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穂乃果の部屋


穂乃果「はぁー、疲れた」ポチポチ


C.C「お疲れ様~」


自室の部屋でまたまたパソコンと向かい合いながらため息をつく穂乃果。そしてその後ろからベットに横になりゴロゴロするC.C。


穂乃果「学校でもパソコン。自分の部屋でもパソコン。目が痛いよ」カタカタ


C.C「今度はアクアについて?」


穂乃果「日に日に入団希望者が増えてるからね。簡単なテストをして貰ってる他、アンケートも取ってあるから。それで判断してるの。どうでもいい人に来られても迷惑だしね」


C.C「随分人気やね。アクアは」


穂乃果「実際こんなもんだよ。一般の人達からしたらテロは認められない。けど...」


C.C「正義の味方はいい、ってこと?」


穂乃果「みんな好きでしょ? 正義の味方」ニヤ


C.C「穂乃果ちゃん、その顔は正義の味方じゃないよ」


穂乃果「失礼な。少し笑っただけじゃん」


そう言って今日チェックする分が終わる。軽く体を伸ばすとC.Cが入れておいてくれたコーヒーを軽く飲む。


穂乃果「...にが」


C.C「お子ちゃまやね」


穂乃果「どこかの年齢不詳よりはいいよ」


C.C「さーて、誰のことやら」


穂乃果「さてと、後は...」


C.C「まだやることあるん? もう日付変わってるけど」


穂乃果「どうせ学校で寝れるし。それに時間もないしね」


C.C「何の?」


穂乃果「情報担当にしたよしみちゃん達からの情報、それからついこの前のナイトメア受け取り時に色々と情報を聞き出したんだけど」


穂乃果「どうやら近いうちに絵里ちゃんの軍が浦ノ星解放軍の本拠地を攻撃するって話が出てるの」


C.C「まさかそこで?」


穂乃果「そう。そこで隙を突いて絵里ちゃんを攻撃する」


C.C「本気なん?」


穂乃果「いくらアクアが大きくなったって言ってもまだまだ絵里ちゃんの軍には正面きって勝てない。けど解放軍を攻めてるときなら...」


C.C「解放軍を囮にする、ってこと?」


穂乃果「....否定はしないよ。けど、結果的に解放軍も救われる」


C.C「うちは反対や。危険すぎる」


穂乃果「へぇ、心配してくれるの?」


C.C「穂乃果ちゃんには死んだら、うちも困る」


穂乃果「ギアスを貰った時の契約のために?」


C.C「まあね」


穂乃果「けどそれはC.Cちゃんの都合でしょ? それにこんな好機、次いつ来るかは分からないんだし」


C.C「失敗したら死ぬかもしれんよ?」


穂乃果「そんなの今更だよ。それに覚悟は出来てるから。撃たれる覚悟は」


C.C「どうかな」


穂乃果「悪いけど作戦は変える気はないよ。なんと言われようと」


C.C「そっか。わかった」


そういうとC.Cは布団にうずくまった。それを気にせず、また机に向かい作業を続けた。

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アクア 本拠地2


ここはとある廃墟、だったのをゼロが新たなアクアの本拠地にしたとのことで二つ目のアクアの隠れ家となった。

ここでは主に武器や道具をしまう場所となっている。そして、


善子「おぉ! これが!私達のナイトメア!!」


ルビィー「これがお姉ちゃんが鞠莉さんから貰ったナイトメア?」


ダイヤ「そうですわ。何でもあのままだったら廃棄になってたとか」


花丸「す、すごいずら」


ゼロ「その友達にはお礼を言っておいてね」


そう言って鍵らしき物を私、曜に投げてきた。


曜「え? っと」キャッチ


ゼロ「このナイトメアのパイロットは曜ちゃん、貴方に託すよ」


曜「えぇ? えー!? ホントですか?」


善子「うそ!?」


ダイヤ「ゼロ、貴方が乗るのではないのですか?」


ゼロ「私は全部隊への指示が主な仕事。対してこのナイトメアは完全に戦闘向きの性能。私が乗ってもこのナイトメアの性能をフルには生かせないからね」


花丸「けど、どうして曜さんなんですか?」


善子「そ、そうよ! なんなら、私でも良いんだから!」


ゼロ「私が見る限り、この中で一番操縦技術があるのは曜ちゃんだからね」


曜「そ、そうなんですか」


アクアになってから度々ナイトメアに乗るようになった。それもあり個人個人でナイトメアの操縦特訓なんかもしているのだがゼロから見た評価だとそんな感じになっているらしい。


ダイヤ「そういうことでしたらわかりましたわ」


ルビィ「じ、実際曜さんのナイトメア操縦すごいですもんね」


曜「そ、そうかな?えへへ..」


ゼロ「ということで改めてこのナイトメアについて説明するよ」




正式名  Beginner's Sailing  通称 ビギナーズ


第7世代相当のスペックの出力と性能を誇る。全身が水色をベースとした色で出来ている。そしてこのナイトメアの主武装は巨大な右腕。この中には『輻射波動機構』というものが内蔵されていて、機構内で高められた高出力の電磁波を高周波として放つことで膨大な熱量を生み出し相手を爆散させることが出来る。他のナイトメアにはないビギナーズ専用の装備だ。

他にも背中に短刀、左腕にはグレネードランチャー、アンカーの強化版、スラッシュハーケンなど様々な機能も搭載されている。



ゼロ「これほどのスペックを誇る機体だからね。当然曜ちゃんにはそれ相応の仕事を任せることになると思う」


曜「...」ゴク


ゼロ「けど曜ちゃんなら出来る、そう思ってるから。頼んだよ」


曜「は、はい!」


ゼロ「この中でなら好きに特訓して良いからね」


ダイヤ「ところでゼロ。私達は指示通り、様々な事をしてきましたが、これでいいのでしょうか?」


ゼロ「というと?」


ダイヤ「私達は浦ノ星解放に向けてしっかりと動けているのか、と言うことです」


ゼロ「なんだ、そんなことか」


善子「何だって何よ! 確かに私達は前に比べて色んな人に感謝されるようになったけど、それでも肝心のことは何も進んでないんじゃないの?」


ゼロ「ではみんなは浦ノ星解放軍のようにドンドン音ノ木坂と戦えと?」


花丸「そ、そういうわけじゃないけど...」


ゼロ「そんなことをしても本当の意味で浦ノ星は取り返せない。前にも言ったけど、テロでは意味がない。そして私達がやっているのはテロ活動じゃないんだから」


ルビィ「うりゅ...」


ゼロ「それに心配しなくても近いうちに音ノ木坂とは戦うことになるよ。みんなにはそれまでに少しでも戦力として腕を上げて貰いたい」


ダイヤ「...わかりましたわ。今はそういうことにしておきましょう」

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生徒会室


曜「はぁー」トボトボ


千歌「どうしたの? 曜ちゃん?」


曜「あ、千歌ちゃん。まあ、色々とね」


前回の生徒会の仕事以来、仲良くなってしまった曜と千歌。しかし、曜としては話は合うし、気を遣わなくてもいいし、何より本来は浦ノ星の仲間であるのだから別に仲良くなっていくことに抵抗はなかった。今日も穂乃果ちゃんに命じられ書類を二人で運んでいるところだ。


曜「今ちょっと苦戦してることがあってね」


曜(ビギナーズの操縦が思ったより難しいってことなんだけど)


現状、ゼロが見た限りアクアで一番のパイロットである曜だが、流石に第七世代のスペックは伊達ではなかった。練習をしているが中々に苦戦しているのだ。


千歌「苦戦かぁ~。確かに私も色々大変だな~」


千歌(サンシャインの新しい武器とか)


そんな感じで似たような苦労をしつつも互いの立場上言えない二人であった。

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総督府 本部


絵里「作戦は以上よ。何か質問は?」


「「ありません」」


絵里「では今日は解散とするわ。各自、作戦日までしっかりと準備をしておくこと」


「「イエス、マイロード!!」」



皇族専用室


梨子「お疲れ様です。絵里さん」


絵里「ええ、貴方もね。どう? 副総督の仕事には慣れた?」


梨子「え、えーと、中々難航してて...」


絵里「まぁ、ゆっくり慣れていけばいいわ。さ、お昼にしましょう」


料理人が作ってくれた暖かいご飯を食べながら二人は同じテーブルで食事をしていた。

絵里は近々行われる解放軍本拠地への攻撃についての作戦会議。梨子は副総督としての書類のチェック、政治と動かし方などだ。元々そういうのに慣れてない梨子は中々に苦戦していた。


梨子「近いうちに何かあるんですか?」モグモグ


絵里「ええ、解放軍の本拠地を見つけたの。ここを叩けば浦ノ星の反対勢力の大部分は勢いを大きく削がれるでしょうね」


梨子「そうなんですね」


絵里「そうしたらいよいよゼロよ。あぶり出して上げるわ」


梨子「...」


絵里「そんな不安そうな顔しないの。私なら大丈夫よ。私の強さは知ってるでしょ?」


梨子「そう..ですけど」


絵里「このエリアには亜里砂が、そして穂乃果や雪穂が眠っているわ。必ず、平和なエリアにしてみせる」

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穂乃果 部屋


穂乃果「....わかった。それでは引き続き監視、並びに情報提供をよろしく」ピィ


C.C「ギアスをかけた兵士?」


穂乃果「そ。何人か潜伏させてるからね」


C.C「あんまり過信し過ぎちゃダメやよ」


穂乃果「武器のスペックに溺れるようなことはしないよ。この力がやばい物だって言うのも知ってる。それでも使える物は使うから」


C.C「まぁ、穂乃果ちゃんならそんなこと分かってると思うけど」


穂乃果「それよりようやく絵里ちゃんの作戦日時が決定したみたいだね。週末はハイキングかな」


C.C「ハイキング?」


穂乃果「それより作戦中貴方は....」プルルル


テーブルの上に置いてある携帯が細かく震えた。どうやらことりちゃんからの電話なようだ。

C.Cとの会話を中断し、電話にでる。


穂乃果「もしもし、ことりちゃん?」


ことり『あ、穂乃果ちゃん? ごめんね、夜遅くに』


穂乃果「ううん、大丈夫だよ。それよりどうしたの?」


ことり『それがねついに完成したから報告したくって!』


穂乃果「完成? 何が?」


ことり『チーズケーキ! あのね!何がすごいかって言うと....』




ことり『なんだよ! すごいでしょ!?』


チーズケーキ、と言ってからなんと30分近く一方的にしゃべったことりちゃん。確かにすごい。


穂乃果「そ、それは美味しそうだね」


ことり「うん! 週末に持って行くからね!」


穂乃果「!! そ、そうだったね」


ことり「どうかした? もしかしてその日に何か予定とか?」


穂乃果「大丈夫! 予定通りでいいからね」


ことり「うん! それじゃ、また明日! おやすみ~!」


穂乃果「うん、おやすみ!」ガチャ


そういって電話を切るとC.Cがこちらをじっと見ていた。


穂乃果「何?」


C.C「いや、随分声の質が違うな~って思って。ゼロの時と」


穂乃果「そのくらい当たり前じゃん」


C.C「どっちが素の穂乃果ちゃんなの?」


穂乃果「どっちが、とかじゃないよ。必要に応じて使い分ける。どっちも素だよ」


C.C「そっか。それより週末って?」


穂乃果「ことりちゃんがうちに来てくれるの。隠れてよね」


C.C「それはいいけど、その日って、成田連山で音ノ木坂の軍とやり合う日じゃ?」


穂乃果「そうだけど、大丈夫。ことりちゃんが来るのは夜だから」


C.C「前も言ったけど死ぬ可能性もあるんだよ?」


穂乃果「死なないよ、私は。雪穂を残してはね」


C.C「絶対はないよ?」


穂乃果「私が絶対にしてみせる」


C.C「...穂乃果ちゃんて、たまに頑固だよね」


穂乃果「自分に自信がなくちゃ、こんな作戦なんて立てないからね」


穂乃果「あと数日、準備を万全にして必ず成功させてみせる」

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週末 ことり家


ことり父「それじゃ、行ってくるぞ」


ことり母「確か今日は出張だっけ?」


ことり父「ああ、ちょっと成田連山までな」


ことり「気をつけてね。お父さん」


ことり父「ああ、ことりも夜出かけるんだろ? 気をつけてな」


ことり「うん! 行ってらっしゃい!」

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浦ノ星解放軍 本拠地


鞠莉「うん、うん。こっちは異常なし。そっちは?」


果南『こっちも順調。明日にはそっちに帰るよ。速ければ今日かな?』


鞠莉「それなら早く帰ってきてよね。果南が居ないと退屈なんだから」


果南『はいはい、わかってるって。それじゃね』

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穂乃果達の居間


穂乃果「雪穂は? まだ寝てるよね?」


亜里砂「はい、ぐっすりと」


穂乃果「それは良かった。だったらそのままにしておいて」


穂乃果「私はもう出るから。帰りも遅くなると思う」


亜里砂「わかりました!」


穂乃果「それじゃあね」バタン


作戦に必要な物、ゼロの衣装を持って部屋を出ると出口の扉の隣にC.Cが立っていた。


穂乃果「あれ? 今日は起きるの早いんだね」


C.C「まあね。穂乃果ちゃんが心配で」


穂乃果「別に貴方に心配されるほどやわではないけどね」


C.C「本当に頑固なんだね」


穂乃果「私を止めようとしても無駄だよ? 今日の作戦の中止はない。これから先、絵里ちゃんに先手を取れることなんてそんなにないんだから、この気を逃すわけにはいかよ」


C.C「そうみたいやね。もう一度止めようとしたけれど無駄みたい。だからおとなしく応援してるよ」


そう言うとC.Cは扉から離れ、私の部屋に戻っていった。


穂乃果「そうしてくれると助かるよ」


そして私もまずはアクアのメンバーと合流するべく目的地へと歩き出した。

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成田連山とはこの浦ノ星という国においても大きな山となっている。また、ここには沢山のラブカストーンが眠っっていたことでも有名だ。

ラブカストーンとは莫大なエネルギーを含んでいる鉱石だ。浦ノ星はこの生産量が多く、それ故に音ノ木坂に狙われたと言って良い。

しかし今はもう大抵掘り起こされてしまい、もはや何もないということでたいした建物のもなくずっと放置されてきた。


絵里「逆にそれを利用してここに本拠地を置いていたと」ペラ


部下がまとめた資料を見ながら絵里は皇帝専用車で移動していた。その前後には護衛のナイトメア、物資を運ぶ車、何より解放軍の本拠地を潰すための戦力、エンジェリック・エンジェル隊が同行している。そしてその車の中には...


梨子「いよいよ、ですね」ゴク


絵里「梨子、貴方はそんなに緊張しなくていいわ。今回の目的は見学なのだから。何かあった場合は貴方にも指示を出して貰うことがあるかもしればいけど、そんなことはほぼないから」


梨子「だといいんですけど」


絵里「さて、私はそろそろ自分のナイトメアの所に行こうかしら。梨子、貴方はこのままここに居て」スタスタ


梨子「は、はい!」


そうして絵里は準備を始める。そしてその遙か後方では...



特派専用車


真姫「解放軍との戦いね。今日は出番がありそうだわ」


美渡「サンシャインのですか?」


志保「まぁ、前回から武器も増えましたしデータは取っておきたいところですよね」


千歌「っていっても、今日はあの絵里皇女殿下が直々に出られるんですよね? 私達の出番はないんじゃ?」


真姫「何があるか分からないでしょ。それこそゼロが来るかもしれないんだから。気は抜くんじゃないわよ」


千歌「それは勿論です」

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中央地点


善子「ふぅ、それにしても今日はアクア総出で任務ね」


ルビィ「しかも、こんな山で」


花丸「オラ、ここに来たの初めてずら」


一方アクアのメンバーもこの成田連山に来ていた。それぞれが今用意できうる限りの物資とナイトメアを持ってきていた。


ダイヤ(ここは確か解放軍の本拠地、と言う話もありますわ。昨日いきなりここに行くと言われたので果南さん達には確かめられませんでしたが。だとしたらゼロは一体どうしてこんなところに? まさか解放軍を潰す、なんて言いませんよね?)


善子「ところでゼロは?」


むつ「それが別にやることがあるって」


花丸「ゼロが別行動を取るのはいつもの事ずら」



曜「よし、一通り見終わったかな。ビギナーズの説明書」


いつき「お疲れ様。どう? ビギナーズの調子は?」


曜「あはは、やるしかない、って感じ」


各隊員、可能な限りナイトメアで移動しているため曜もビギナーズで移動していた。ゼロが指示した場所は山頂付近。物資があるとは言え、ナイトメアならどうと言うことはない。現在アクアが所持しているナイトメアはこのビギナーズを合わせても十数機。乗っているのは基本的にアクアの初期メンバーだ。


よしみ『あっと、後ろの方遅れてるよ。もっとスピード上げて!』


アクアモブ「は、はい!」


中にはよしみのように新入りに指示を出したりしている者もいる。


いつき「もう少しで指示された場所だけど、今日はここで何をするんだろうね? しかもこんなアクア総出で」


曜「うーん、わからないけどゼロのことだし何か考えてるんじゃない?」

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解放軍 見張り塔


見張りA「ほい、あーがりっと」


見張りB「うわ! また負けた。今度なんか奢ってやるよ」


ここは第三見張り塔。山の南に位置する小さな塔だ。その管理室で二人がトランプでゲームをやっていた。

しかし、その部屋の扉が突然開かれた。


見張りA「え? 誰?」



ゼロ「落ち着いてください」



見張りB「ぜ、ゼロ!?」


ゼロ「だから落ち着いて...」カポ


穂乃果【貴方達はそのままトランプで遊んでいてください】ギアス!!

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絵里 サイド


絵里「布陣はどう?」


専属騎士「はっ! 命令通り、山頂を囲むように部隊を4つに分け待機させています。さらにその間部分に予備隊を。その後方に梨子皇女殿下の部隊がいます」


絵里「わかったわ。時間が来たら作戦を開始するように新部隊に伝えて。私もナイトメアで出るわ」


専属騎士「絵里様が直々に出なくてもよろしいのでは?」


絵里「手っ取り早い殲滅の為よ。早く終わらせた方がいいでしょ?」


そう言うと絵里は自分の専用ナイトメア、エンジェリック・エンジェルに乗り込んだ。

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梨子「私達の包囲が完成したのですか?」


兵士「はい。絵里皇女殿下は今回の作戦で解放軍を完全に滅ぼすつもりのようです」


●梨子


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●●絵里---山頂------●●

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●----------●---------

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●特派



梨子「確かにこれなら相手の逃げ場は....」


梨子(特派... ということは千歌ちゃんも来てるのね。危険な目に遭わなければいいけど)


兵士「さらにこのエンジェリック隊の他に地方の部隊も念のため連れてきているとのことです。この包囲は突破されませんよ」


梨子「です、よね?」


梨子(無事、何事もなければいいのだけど)

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見張り台


見張りA〈よっと〉パッ


見張りB〈お、やるな。けど、どうだ!〉



ゼロ(穂乃果)(向こうの識別信号のおかげで大体の布陣は掴めたかな)


後ろでトランプをやっている二人をよそに穂乃果は作戦の最終確認、及び向こうの手を探っていた。手元にはこの山の地図。さらに電子マップには向こうの軍の数、配置がズラリだ。


ゼロ(やはり絵里ちゃんは本気で解放軍を潰すみたいだね。その方がこっちとしても助かるけど。いろんな意味で)


持参していたチェスの駒を兵士変わりに動かし、脳内でシミュレーションをする。


ゼロ(今回手元にあるナイトメア、物質、それに連れてきたアクアのメンバー、これらを総動員して....)


大筋の作戦は決まった。するとタイミングよくダイヤからアクアの皆が指定された場所に着いたと連絡が来る。


ゼロ(さて、あとは皆の説得かな)ガタ


立ち上がり、見張り台から出ると何とそこには紫髪の最近よく見る...


ゼロ「C.C !?」


C.C「いよいよ始まるんやね、戦い」


ゼロ「何でここにいるの!?」


C.C「穂乃果ちゃんが心配やったからや」


ゼロ「だからって... それに今はゼロだよ。名前はやめて」


C.C「ふふ、そうやったね」


相変わらず言うことの聞かないC.Cにうんざりしつつも慣れてきた穂乃果は気にせず山頂へ向かおうとする。すると唐突に雪が降り始めた。


ゼロ「雪? こんな季節に?」


C.C「ねぇ、穂乃果ちゃん。どうして、穂乃果ちゃんは穂乃果なの?」


ゼロ「だから名前は...」


C.C「穂乃果ちゃんは音ノ木坂に復讐するために戦っている。けど名前は高坂も穂乃果も全て昔のまま。まだ昔を忘れたくない、そう感じるけど?」


ゼロ「私が私であるため、だよ。それ以外に理由はない。逆に貴方はやりすぎなんじゃない?C.Cなんて人の名前じゃないよ」


するとC.Cは返答せず、ただ山からの景色を見ていた。そして、降ってきた雪の一粒を掌で受け止める。


C.C「穂乃果ちゃん、雪がどうして白いか知ってる? 自分がどんな色か忘れてしまったからなんやよ」


そう言う間に体温で掌の雪が溶けた。水滴となった雪で少し濡れた手も気にせずC.Cはそれでもただどこかを見ていた。それがどこかはわからない。ただ、その言い方、声が何かを物語っている気がする。しかし、穂乃果はC.Cのことをよくは知らない。ここで別に気の利いたことを言ってあげようとも思わない。ゆえに、そのC.Cの言葉に対して、ただ思ったことをいう。


穂乃果「雪がどうして白いのかなんて私は知らないよ。けど、白い雪は綺麗だと思う。私は、好きだけどね」


そういうとC.Cは少し目線を穂乃果の方に向ける。そして、口元を緩ませながら言った。


C.C「そっか... 呼び止めてごめんね。始めるんやろ?」


ゼロ「うん。C.Cちゃんも安全なところに、何ならここから動かなくてもいいから、変なことはしないでね」

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絵里 サイド


絵里「時間ね、初めなさい!」


専属騎士「第一陣、攻撃開始!!」



エンジェリック兵『『イエス、マイロード!』』


そういうと前線のナイトメアが一気に動き出した。エンジェリック・エンジェル隊のナイトメアはほぼ全てがグロースター、と呼ばれるナイトメアだ。この機体は第5世代ナイトメアでありサザーランドの発展型である。現状、グラスゴーやサザーランドが多く普及している中、このグロースターは上記の2つよりも対ナイトメア戦に秀でている。主な武装は対ナイトメア用のランス。銃も勿論装備されていているがどちらかと言えば近接向きのナイトメアだ。それ故に操作はサザーランドより少し難しいがエンジェリック・エンジェル隊はそれを難なくこなしている。絵里を含めると100機はいる音ノ木坂

の軍が今、解放軍に襲いかかる。



予備部隊

英玲奈「えぇい! 何故私達が予備部隊、後方支援なのだ! これでは忠義を果たせないではないか!」


あんじゅ「落ち着きなさいよ、英玲奈。それに仕方ないのよ。私達はあくまで予備。本命は絵里皇女が率いる部隊なんだから」


英玲奈「くっ! こんな有り様ではゼロが現れたときもきっと! 私はこの借りを全てゼロに返したいというのに!」


あんじゅ「はぁ、ゼロね」


あんじゅ(英玲奈はあまり熱心ではないけど、あの時の学生... きっとあの学生が鍵を握っていると思うのだけれど)

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解放軍 指令室


解放軍人「た、大変です! 山の麓から音ノ木坂のナイトメアが一斉に押し寄せて来ました!」


解放軍長「なんだと!?」


解放軍人「その数およそ30,50、いえ、もっといます!」


解放軍長「バカな!? いつの間に! 見張りの者共はどうした!」


解放軍人「それが何の返信もなく...」


解放軍人「第一防衛ライン、突破されました!」


解放軍長「今すぐ反撃せよ! ナイトメアを使っても構わん!」


解放軍幹部「軍長、ジブンも出ます!」


解放軍長「頼むぞ。最悪撤退もあるやもしれん。考えておけ」


解放軍幹部「はっ!」


解放軍長「くっ!よりによってあの松浦が居ないときに来ようとは」ギリッ!


解放軍人「軍長! 第二防衛ラインまでもが!」


解放軍長「急いで兵を向かわせろ! 手をくれになる前に!」



技術部室


鞠莉「っと! ホワイ!? 何があったの?」


技術部室は地下に作られてある。それ故に地上で何かあったらこの地下まで影響が出るのだ。すると入り口の扉が勢いよく開かれ、慌てた様子の兵士が入ってきた。


解放軍人「た、大変です! 音ノ木坂の軍がここに向かって接近しています!」


鞠莉「なんですって!?」


解放軍人「幹部の方々が出ていかれましたがどうなるかわかりません! 鞠莉殿は至急ここから離れてください!」


鞠莉「...果南」ギュッ!

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山頂付近


ゼロ「全員、集まっているようだね」


ルビィ「ゼ、ゼロ...さん」


善子「ようやく来たわね」


花丸「こーら、善子ちゃん」


ゼロ「元気があるのはいいことだよ」


ダイヤ「ゼロ、それで今日の作戦は?」


ゼロ「それは...」


ゼロが何か言おうした瞬間、遠くの方で爆発の音が聞こえた。


曜「え!?」


いつき「爆発!?」


ゼロ「おや、始まったみたいだね」


ダイヤ「始まった? まさか...」


するとゼロはその場にいるアクアのメンバー全員に通るような声を出す。


ゼロ「知っている人もいるかもしれないがここはあの浦ノ星解放軍の本拠地! そして、ちょうど今、音ノ木坂の襲撃を受けている!」



「「えぇ!?」」



ルビィ「そ、それって...」


花丸「ここにいるオラ達も危ないんじゃ...」


ゼロ「危ない、どころかもう逃げられないだろうね。今登ってきた道はもとより、退路は全て塞がれたよ。生き残るには戦うしかない」


ダイヤ「そ、そんな。ゼロ、一体貴方は何を...」



ゼロ「今日の作戦は敵のトップである絵里皇女を倒し、捕虜とすること!」



曜「え、絵里皇女!?」


むつ「ってことは、相手はあのエンジェリック・エンジェル隊!?」


よしみ「しかもあんなに沢山...」


善子「む、無理よ! そんなこと!」


ダイヤ「不可能です! ゼロ! こうなっては可能な限り解放軍の撤退を支援して私たちも逃げるしかありません!」


ゼロ「不可能? ふふ、そうだね。これで私達が勝ったら奇跡だ」


ダイヤ「そんな! 今さら...」


ゼロ「あのメシアでさえ、奇跡を起こさなければ認めて貰えなかった。なら、私達にも奇跡は必要だよ」


善子「あのねぇ! 奇跡は安売りなんてしてないのよ! やっぱりパッと出の貴方にリーダーは無理だったのよ!」


するとゼロは懐から拳銃を取り出し、善子に向ける。


ルビィ「!?」


花丸「だ、だめ!」


しかし次の瞬間、ゼロはその拳銃の逆さに持ち変え、銃口を自分に、持ち手の方をアクアのメンバーの方に向けた。


曜「え?」


ゼロ「既に退路は断たれた! もしこの中で私抜きでも勝てるって人がいるのなら、この拳銃で私を撃ってもかまわない!」


いつき「そ、それは...」


むつ「...」


善子「っ...」



ゼロ「貴方達はアクアが出来て少し浮かれているのかもしれないが、現状は何も変わっていない!」


ゼロ「音ノ木坂が支配し、そして浦ノ星の人々は怯え、蔑まされながら生きている!」


ゼロ「敵は依然強大だ。戦うためには、勝つためには使えるものなら何でも使う! それが自分の命だろうと!」



曜「自分の、いのち..」



ゼロ「アクアに入ったからには選択肢は2つしかない! 私と生きるか、私と死ぬかだよ!」











後書き

コードギアスの豪華番パンフレット買いました!
意外と売ってなくて困っていたら地元の映画館においてありました!
流石田舎泣

スクフェス6周年と言うことでちまちまやっています
曜ちゃんステップアップ爆死....

コメント、質問、意見、お待ちしてます!


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2019-03-29 13:24:07

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