2019-10-15 14:44:50 更新

概要

当分の間、更新停止します。執筆再開は来年春頃を予定しています。詳しくはユーザページをご覧ください。絶対戻ってきますので、どうかよろしくお願い申し上げます。


前書き

2019.6.27.執筆開始
かつ、0706記念。

リツコの発案で、NERV史上最高の女子会(?)が開かれることになったというが、なぜかシンジも巻き添えを食らい…。

更新停止中。

呼称に自信がない状態なので、間違ってたら是非教えていただければ幸甚でございます。

鋼鉄(マナ)あり。しかしながら、随分前の記憶なのでどうなるか不明です。

細かい部分のオリジナル設定一部あります。


ミサト「何それ?パジェロとロッテが混ざったやつ?」


リツコ「意味の分からないコラボね…違うわ。アメリカとかでよく催されるパーティーのことよ。まあ簡潔に訳すと、独身パーティと言ったところ」


ミサト「なぁに?独身だって??」


リツコ「ええ。あなたもそうでしょ?」


ミサト「わ、私は準独身よ〜。候補もいるし…」


リツコ「誰?」


ミサト「誰とは言わないわよ、そ、そりゃ…お察しくださ〜い」


リツコ「ともあれ、準独身も範囲内よ。近々NERVの女性職員(独身)を集めて、バチェロレッテを開こうと思ってるの。ジューンブライドの季節に一発アイロニーをぶっこんでやろうと思っててね。ね、マヤ?」


マヤ「はい!ぶっこんでやりますっ!」


ミサト「し、辛辣ね…いつやるの?」


リツコ「そうね、数日後にやるつもりよ。その間にいろんな人に声かけといてね。未成年者もいいわよ」


ミサト「え、それって…」


リツコ「アスカたちも…許可されてるのよ」


ミサト「は?何馬鹿言ってんのよ、中学生は独身で有らざるを得ないわ」


リツコ「ああもちろん、時間制限は決めるし、お酒も飲ませないし、行き過ぎたこともさせないわ」


ミサト「当たり前よ」


リツコ「あとね、一人だけ男も呼ぼうかなと思ってて」


ミサト「え?」


リツコ「比較的端麗で、誰からも何故か可愛がられるような男の子、いない?」


ミサト「それもう遠回しにあの子だって言ってるようなもんじゃない…」


リツコ「ふふっ、そういうわけでよろしく」


ミサト「はぁ」







葛城宅


ミサト「というわけで、参加してくんないかな?」


アスカ「しっつれいね!だぁれがそんな独身の塊に突っ込んでいくもんですか!私も移っちゃいそうだわ」


ミサト「あんたはいちいち発言がイラつくのよねぇ。それと、このご時世、独身を病気呼ばわりしないでほしいんですけど…」


シンジ「女の子は大変だなぁ…」


ミサト「あら、シンジくんも行くのよ?」


シンジ「へぁ??」


ミサト「リツコの直々のご指名よ、あなたに選択の余地はないわ」


シンジ「そんなぁ…アスカからも言ってやってよ…」


アスカ「へんっ!どーぞ楽しんできてくだせー!!」


シンジ「えぇーっ、そんな…」


アスカ「あら、満更でもなさそうじゃない」


シンジ「はぁ?そんなことないよ!!」


ミサト「はいはい、無駄な言い合いは止して。アスカもね、考え過ぎなのよ。別にいいじゃない、はたからみればただの慰労会なんだから。メシが食えるとだけ思ってれば、行ってもよくって?」


アスカ「まぁー…そうね。それならいいわ、行ってやるわ。でも独身だっていう自覚はこれっぽっちもないからね!!てかまだ結婚できない歳だろうが!!理不尽きわまりないわ!」


ミサト「分かったわ、じゃあアスカにはあんまし構わないから、好きにやっててちょうだい」


アスカ「食うだけ食って帰るわよ」


ミサト「いいわよ別に」


シンジ「じゃあ、僕もそんな感じでいいですか?」


ミサト「シンジくんはやることがあるからダメよ」


シンジ「やること?」


ミサト「行けば分かるわ…」







リツコ「レイ、今度NERVでバチェロレッテっていうパーティーやるんだけど、来ないかしら?」


レイ「バチェロレッテ…ですか」


リツコ「楽しいわよ、きっと。女性だけのパーティーなの。どう?」


レイ「私は…向かないから行きません」


リツコ「なぜ向かないの?」


レイ「独身…というわけではありません」


リツコ「!!??あ、ああ、知ってたのね、レイも、バチェロレッテを」


レイ「はい…一応…」


リツコ「……あまり深くは聞かないことにするわ。でも、レイの人見知りを直すのには画期的だと思うの。NERVの関係者しか来ないから、全く関係のない人ってわけじゃないわ。それにね…」


レイ「……それに?」


リツコ「シンジくんも来るわよ」


レイ「!!……どうして」


リツコ「一人だけよ、男子」


レイ「碇くん…かわいそう」


リツコ「そんなことないわ、シンジくんにとってはパラダイスでしかないのよ。ハーレムという名のね」


レイ「ハーレム…」


リツコ「どう?参加する気になった?」


レイ「…分かりました」


リツコ「よし、決まりね!」


レイ(碇くん…)








ミサト「なぁんですってぇ!?レイが行くって!?」


アスカ「!?」


リツコ『シンジくんが行くって言ったら、180度意見が変わってね。流石シンジくんだわ』


ミサト「あら^〜、レイも意外とお茶目なところがあったのね〜」


リツコ『私もちょっとびっくりしたわ、ダメ元で誘ったところもあるんだから。それに、レイったらバチェロレッテの意味を知ってたのよ』


ミサト「えぇーっ!!そんなアホな」


リツコ『映画…かしらね?それとも最近少し流行ってるあの番組かしらね?』


ミサト「こっそり見てる可能性もあるわね…」


リツコ『まあ、そんな感じでレイの参戦が決まったわ。アスカはどう?』


ミサト「んーん、アスカは案の定頑固でね…食うだけ食ったらすぐ帰るみたいよ〜?」


アスカ「ぐんぬぬぬ……」


リツコ『あらそう、残念ね。少なくとも、ノリの良さだけはレイの方が上回ってるかもしれないわね』


ミサト「そうね〜、ノリの良さだけはレイの方が上かもね〜」


リツコ『まあ、そんなわけだから、引き続き誰かいたら誘ってね』


ミサト「オーケー、じゃあね〜」


ピッ


アスカ「ミサトォ!!!!」


ミサト「わぁっ!?何よいきなり!」


アスカ「私はぁっ!あのえこひいきに何事にも負けてる覚えはないわ!!あいつが何を言ったかは知らないけど、私はしっかり参加しますからねっ!!」


ミサト「はいはい分かったから、落ち着いて、どうどう」


アスカ「何が綾波よ、何がバチェロレッテよ!!??やってらんないわ…」ガチャッ、バタンッ


ミサト「はぁー疲れるわ…それにしても、リツコもいきなりパーティーって言ってどうしたのかしら」






日向「伊吹、お前ら明日なんか催しやるらしいな」


マヤ「そうよ。でも男子禁制だから、ダメよん」


青葉「はぁ、そうですか…まあやっぱり同性ってのが一番いいよな。遠慮もしなくていいし、気が楽だよ」


マヤ「そんなの男子だからよ。あんたたちの脳みその中なんて何にも入ってないんだから」


日向「女はみんなそう言うけどね」


青葉「実際問題、女の方が怖いからな」


マヤ「そうね。私もどっちかというと、女って怖いと思うわ」


日向「え、同種に対する恐怖とかってやっぱりあるのか」


マヤ「そりゃそうよ。まさにヤマアラシのジレンマ。女性ってね、影で暴力する人が多いわ。見えない暴力よ。面と向かって張り合うような、男勝りのような人はごく稀。みんな仮面をかぶってるの。こっちでは「好き♪」とか言ってて、あっちでは「なんなんあいつ」って感じだからね…」


日向・青葉「こ、怖え〜」


マヤ「男の戦い、とか言ってるけど、女の戦いだってあるに決まってるじゃないね?」


日向・青葉「ご、ごもっともです」


マヤ「でもね、一人だけ今回の催しにはね、薔薇を添えるの」


日向「誰?」


マヤ「シ・ン・ジ・君♡」


日向・青葉「かわいそうに…」


マヤ「何がよ。可愛いんだからいいの!」


青葉「モテる男は」


日向「地獄を見るねぇ」


マヤ「は?(白目)」


日向・青葉「冗談冗談」


マヤ「ふん、冗談も脳にモノぶっこんでから言いな」


日向・青葉「ははーっ」


マヤ「でもみんな来るから楽しみだわ…ワクワクしちゃう!シンジ君も来るし…ん〜!ときめきがヤバみ♡♡じゃ、先仕事上がりま〜す、男ども!もっと働け働け!」


日向「お疲れさん」


青葉「楽しんでこいよ」


マヤ「言われなくても楽しみま〜す、じゃね〜」


日向「・・・」


青葉「・・・」







日向「なんか可愛くなったな、あいつ」


青葉「そうだな」


日向「でも仮面なんでしょ?」


青葉「・・・」



日向・青葉「とほほーっ…」





カヲル「・・・」


カヲル(シンジ君という言葉が聞こえたので盗み聞きをしていたが…そんなことがあるなんてね。僕としても聞き捨てならない件だな)






アスカ「なんか、私とえこひいきだけじゃ険悪なムードになりそうね…それもちょっと苦しいわ」


ピポパポピ

プルルルルルル、プルルルルルル


ヒカリ「はいもしもし?」


アスカ「あ、ヒカリ?ごめんね突然。あのさ、内輪でなんかパーティーみたいのやるらしいんだけど、来ないかな?」


ヒカリ「え、でも、NERVの、でしょ?」


アスカ「そうよ」


ヒカリ「そんな!悪いよ、私がいたって場違いだよ…」


アスカ「そんなことないったら!私がいるから大丈夫よ。今人が足りてないから、来てくれないかな?」


ヒカリ「…うん。分かった、いいよ。いつやるの?」


アスカ「明日」


ヒカリ「明日ぁ!?マズイわ、何も準備してないわ…」


アスカ「夕方からやるみたいだから、明日早くに会ってちょっと服の買い物してから行かない?」


ヒカリ「本当!?いいねそれ!!めっちゃ楽しみ!」


アスカ「フフッ、そうね(友達と一緒に服とか買いにいくなんて、いつぶりかしら…いや、そもそもそんなことしたことなかったかもな)」


ヒカリ「じゃあ絶対行く!!明日の12時くらいにA駅の東口前で会って、お昼ご飯も食べようよ!」


アスカ「いいわね!じゃあそういうことでよろしく〜」


ヒカリ「お誘いありがとね、おやすみ〜」


アスカ「おやすみ〜」


ピッ



アスカ「・・・」


アスカ「やばい、明日めっちゃ楽しみだわ」


アスカ「初めて、誘っちゃった」


アスカ「人って、意外と乗ってくれるんだな…知らなかった」


アスカ「私も実は、遠慮がちだったのかも」


アスカ「・・・あともう一人」


ピポパポピ

プルルルルルル、プルルルルルル


マリ「もしもし?」


アスカ「コネメガネ、リツコさんの…」


マリ「にゃ?ああ、それならもう知ってるよ!なんかやるんでしょ、女子会的なやつ!」


アスカ「え、知ってんの?なんダァ、誘おうと思ってたのに」


マリ「赤木くんから誘ってくれたのにゃ!わんこくんも来るっていうから、こりゃ行くしかないよね〜」


アスカ「何よ赤木「くん」って」


マリ「あ!間違えたにゃ、テヘペロ〜」


アスカ「「にゃ」もクッソウザいからやめてくんない?」


マリ「まあともかく、私も行くから大丈夫よん!正装はもう用意してあるから、あとはもう直行するだけ〜ってことで、じゃね」


ブチッ、ツー、ツー


アスカ「あっ!コネメガネ!!……ちっ、マイペースなやつ」


アスカ「…ヒカリで止めておけばよかったわ」


アスカ「あと他には…」


アスカ「……いない、か」


アスカ「2人…も?2人…しか?」


アスカ「ううん、ダメダメ!ネガティヴに考えたら終わりよ」


アスカ「・・・持つべきものは友ね」






ミサト「と、いうことをやってもらいます」


シンジ「・・・」ダッ


ミサト「ダメよぉ!!逃げちゃ」ガシッ


シンジ「やだぁあああ人権侵害だああああ」


ミサト「うるさい!大袈裟ね。こんなことしちゃえばすぐ黙るくせにぃ」コチョコチョ


シンジ「…んぁっ///ちょっと、やめてくださいよっ…///」


ミサト「承認するまでやめない、逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」コチョコチョ


シンジ「ワアアアアそんな理不尽なぁあああ!///」


ミサト「しぶとい子ね…ここもくすぐっちゃおうかしら」コチョコチョ…


シンジ「ちょっと!そこは…ぁあっ!待って下さいほんとに!分かりました!分かったからやめてくださいっ!!やればいいんでしょやれば!」


ミサト「今ピクッとしたわね」サワサワ


シンジ「やめてぇええええええ!!///」





バチェロレッテ当日


葛城宅


ミサト「おはよー」


アスカ「おっはー」


ミサト「あれ?シンジくんはまだ寝てるの?」


アスカ「さてはあいつ、バックレる気じゃないでしょうねえ?」


ミサト「そんなことはさせないわ、その為に拘束しといたんですもの」


アスカ「えっ」


ミサト「えっ」


アスカ「・・・」


ミサト「・・・ホントよ?」


アスカ「…正気?」


ミサト「だって、どこに逃げ出すか分かりゃしないわ。いなくなったら困りますからネ。それにしても、まだ起きてこないのかしら」


アスカ「あんたバカァ…?拘束されてんだから起き上がれないだろうがっ」


ミサト「あ、それもそうね」


アスカ「なんかミサト変ね…」


ミサト「しょうがないわ、リツコの命令なんですもの。さあ、急いで準備に取り掛かるわよ!」


アスカ「一応ドレスコードでしょ?だから、ヒカリと一緒に駅近でいろいろ買ってきてから行くわ」


ミサト「あらそう。じゃあ、現地集合ってことでよろしくっ」


アスカ「バカシンジはどうすんの?」


ミサト「私が連れてくわよ。私とシンジとリツコは、ちょっと開始時間より早めに着くことになってるから」


アスカ「ふうん、用意周到なのね。じゃあちょっとしたら勝手に出てくから」


ミサト「はいよ、じゃよろしクゥ」





シンジくんのお部屋♡


シンジ「何も、手足を拘束することはしないでいいでしょうよ…おかげで寝返りもできなくてもどかしくて一睡もできなかった…」


ガチャ


ミサト「起きたかしら?昨夜はちょっとふざけすぎたわね、申し訳ないわ。眠れた?」


シンジ「こんな状態じゃ、とても」


ミサト「あ、またこれは失礼。外すから」カチャカチャ


シンジ「どうしてここまでするんですか…僕は逃げませんよ…」


ミサト「リツコの命令だから、仕方ないわ」


シンジ「ヒエラルキーどうなってんだ…」


ミサト「まあともかく、シンジくんも準備して、すぐに出るわよ」


シンジ「タキシード、着ればいいんですよね?」


ミサト「そうね、それでいいわ。準備できたら教えてちょうだいね」


シンジ「分かりました…ふぁあ〜あ。眠い…」


ミサト「車ん中で寝てていいから、今は準備よ」


シンジ「ふぁあ〜い…」








A駅東口前


アスカ「あ、ヒカリ!うぃーす!」


ヒカリ「お、アスカ!おーす!本当に誘ってくれてありがとね〜。楽しみで今日あまり寝られなかった〜」


アスカ「そうなの?私はよーく寝られたわよぉ。ところで、横にいる方はどちら様…?」


ヒカリ「あ、ごめん、アスカは初めてだったかもね。A組の霧島マナちゃんだよ」


マナ「初めまして!」ペコリ


アスカ「宜しく…でも、どこかで会ったことがあるような…」


ヒカリ「マナちゃんはつい最近こっちの学校に転校してきたばかりでね、私がマナちゃんの友達、第一人者よ!」


マナ「えへへ、なんだか照れちゃいます」


アスカ「ふ〜ん…ま、いいわ!人数が多いだけ楽しいし、第一、人を集めないといけなかったからとても助かるわ!私だけで二人は誘ったことになるわね。これでミサトに顔が合わせられるわ。ありがとね、二人とも」


ヒカリ・マナ「こちらこそ」


マナ「私、NERVの催しに参加できるなんて本当に夢みたいなんです!」


アスカ「あら、どうして?」


マナ「私、シンジくんのファンなんです!!」


アスカ「へっ」


ヒカリ「あっ」


マナ「私、転校してきた時に、初めて一目見たんです、シンジくんの横顔…。それから忘れられなくて、ヒカリちゃんに聞いたらエヴァのパイロットだったなんて!カッコいいなぁ〜」


アスカ「…へ、へえ…そ、そう…あのバカにもファンがいるのね、初耳だわ、あはは…」


アスカ(なんなんコイツ…)


ヒカリ(カミングアウトが少し早かったわね…)


ヒカリ「だから私ね、マナちゃんの望みを叶えてあげたいなって思って、誘ったんだ」


アスカ「へえ〜いいじゃない!ま、実物を間近で見てガッカリしないことね」


マナ「ガッカリなんてしないよ!多分!」


アスカ「何よ、多分って」


3人「アハハハ!」


アスカ「さて、まずはなんか食べに行きましょ」


ヒカリ「そうね!何も食べてないからお腹ペコペコよ」


マナ「私も食べてきてないわ…」


アスカ「あ、そこのファミレスでいっか!前も行ったことあるけど、そんなにこの時間意外と混んでないから空いてると思うわ」


ヒカリ「じゃそこで決定!」


マナ「お任せします!」


アスカ(女子同士でご飯…。そして、お買い物…。うん、悪くないかも)







NERV本部 駐車場


シンジ「zzz……」


ミサト「ほるぁああああ着いたぞぉお起きルォオオオオオオオ!!」


シンジ「わっ!!!??えっ、何!!???」


ミサト「ふふっ、着いたわよ」


シンジ「何ダァ、もっと優しく起こして下さいよぉ…ビックリさせるなんて人が悪いなぁ」


ミサト「ちょっとからかっただけよ、許してちょ」


シンジ(ウザい…)


ミサト「さて、リツコが待ってるわ。行くわよ」


シンジ「へいへい…」





会場


リツコ「あら、こんにちはシンジくん」


シンジ「こんにちは…」


リツコ「ふふっ、そんな浮かない顔しないでちょうだいね。大丈夫、きっとシンジくんにとっても忘れられない一日になると思うから。協力してくれたことにも感謝するわ」


シンジ「半ば強制的な気がしますが…」


ミサト「グチグチ言わないの!さあさ、私たちは会場準備しないといけないんだから定刻までに終わらせるわよ!」


シンジ「えっ…早めに来た理由って、会場準備なんですか!?」


リツコ・ミサト「当たり前」


シンジ「…とほほーっ…」



会場略解

ステージつきの大広間。

会場を正方形と見立てると、北方向にステージがある。南方向に入り口。そして、西方向に個室へと通ずるドアが存在する。この個室が、重要な役割を果たすこととなる。

縦長のテーブルを大広間のど真ん中に一列連なり、その上に様々な料理(バイキング形式)や、お酒を含むドリンクが並ぶ。東方向と西方向それぞれに丸テーブルが2つずつ存在し、それぞれのテーブルに座席がある。基本立ちだが、自由に座ってよい。




ミサト「ここ席が一つ足りないわよ!早く持ってきて!」


シンジ「重い…もうヘトヘト…」


ミサト「我慢なさい!男の子でしょ!」


シンジ「男はつらいよ…」


リツコ「あなた、フーテンの寅って柄じゃないでしょ」


シンジ「そういう意味じゃありません…一般論です…ヨイショっと。ふぅ〜、これでいいですか?」


ミサト「オッケー、準備完了よ!ご苦労様。休んでいいわよ」


シンジ「あー、疲れたぁ〜…」


ミサト「そこのドア、シンジくんの部屋だから自由に入っていいわよ」


シンジ「えっ?本当ですか?」


ミサト「というか、シンジくんにはそこにいてもらいますから」


シンジ「・・・は?」


リツコ「開けてごらんなさい」


シンジ「一体どういうことなんだよ…」


ガチャッ


シンジ「……冷蔵庫、テーブル、テレビ、ベッド、エアコン、…ほとんど家じゃないですか!」


リツコ「あ、そこの奥のドアはトイレだからずっとここにいられるわ。あと、冷蔵庫には飲み物や食べ物完備よ。テレビも全チャンネル見れるから。有線もあるから全ジャンルの音楽も聞けるわ。なんか他に文句があったらいつでも言って」


シンジ「これのどこに文句のつけようがあるんですか!こんな豪華な部屋でゆっくりしてるだけでいいんですか!?」


ミサト「理論上、そうね」


シンジ「ぇえー!嬉しいなぁ、いつかこんな生活してみたかったんですよ!」


ミサト「それじゃ、ごゆっくり〜」


シンジ「ありがとうございます!何かあったら呼んでください!」


バタン


リツコ「鍵を閉めて…と」ガチャガチャ!


ミサト「きっと、シンジくんにとって忘れられない日になるわ」


リツコ「ええ、そうね」






シンジ「あれ、開かない…ちょっと!何ですか、どういうことですか!?」


ミサト『大丈夫よ、バチェロレッテが終わったら出してあげるから』


シンジ「へっ?あっ、上のスピーカーからか……だからその、やることって…この幽閉のことなんですよね!?昨日説明してくれたじゃないですか!」


ミサト『他にもあるのよ』


シンジ「ええ…聞いてないですよ…」


ミサト『大丈夫、全く苦なことじゃないから。私を信じなさい、シンジくん』


シンジ「なら、いいですけど…」


ミサト『ほら、ちっとも人権侵害なんかじゃないでしょ?こうしてスイートルーム級の部屋を用意してあげたんですから』


シンジ「それも、そうですね」


ミサト『じゃ、また』


プツッ


シンジ「・・・はぁ。とりあえずお腹すいたな…なんか食べようかな」


冷蔵庫オープン


シンジ「…なんてこった、全部インスタントじゃないか…」


シンジ「飲み物は…水、お茶、炭酸、コーヒー、その他諸々…」


シンジ「とりあえず、お茶を…」


シンジ「お菓子とかないのかな?そこの引き出しとかに…」


引き出しオープン


シンジ「お!すごいや、いろんなお菓子が入ってる!ポテチ食べよ」


シンジ「テレビは…」


テレビオン


シンジ「地上デジタルはもちろん…」


シンジ「BSも見れる…」


シンジ「CSも見れるの!?すごいなこれ」


シンジ「A○-Xも、カー○ゥーンネットワークも、○ストリーチャンネルも見れる!今日一日だけしかいられないってのがもったいないくらいだよ…」


シンジ「有線ってどれだろう?このボタンかな」


ピッ


シンジ「メニューだ」


『J-POP』『POP』『ソウル/R&B』『ジャズ』『クラシック』『ラップ』『アニソン』『演歌』『レゲエ』『ワールド』……


シンジ「いろんなのがあるんだな…迷っちゃうなぁ…」


シンジ「『お任せ』にしよ」


ピッ


『Fly me to the moon』


シンジ「あ、名曲じゃないですか」


〜among the stars♪♪


シンジ「んー…こんなに好きなことができるなんて、最高だなぁ…今のところ幸せ」







アスカ「どう…?似合う…?」


ヒカリ「うんうん、めっちゃ似合ってるよ!やっぱりアスカは赤のドレスが似合うなぁ〜」


アスカ「とーぜんよっ。燃えるような赤が私のイメージカラーなんだから」


ヒカリ「私、これどう?」


アスカ「ヒカリもなかなか似合ってるじゃない!ライトブルーねぇ…センスが光ってるわね………………」


ヒカリ「……どしたの?」


アスカ「……あなたって、意外と胸が大きいのね」


ヒカリ「なっ!///えっ!ちょっと、どこ見てんのよぉ、エッチ〜///」


アスカ「…まあ女性の象徴ですからね〜、人好みそれぞれあると思うけど、やっぱり幾分か大きい方がいいのかしらね」


ヒカリ「もうっ…///」


アスカ「そういえば、マナは?」


ヒカリ「そろそろ出てくると思うけど…」


マナ「おまたせー!」


アスカ「あら、噂をすれb」


マナ「どうかな…?赤にしてみたんだけど、似合うかな?……ん?あれ?あ!アスカちゃんと色被っちゃったァ」


ヒカリ「マナちゃんとっても似合ってるよ!赤髪がまたいい味出してると思う〜」


アスカ「……そ、そうね。なかなかやるじゃない」


アスカ(悔しいことにまた似合ってるんだこれが…)


マナ「二人から褒められたなら、全く心配しないでよさそう〜。シンジくんから可愛いって言ってもらえるかな??」


アスカ「ふん…あのバカは八方美人だから言葉一つ一つ義理っていう可能性もあるわよ」


マナ「義理でも言ってもらいたいなぁ」


アスカ「……」(なによなによ!?飛び入り参加のくせにぃ!)


ヒカリ「じゃ、移動時間とかも考えてもう出発しちゃおっか」


アスカ「……そ、そうね!リツコさんに連絡して、専用の車に拾ってもらうようにするわ」


ヒカリ・マナ「すげ〜」


アスカ(このマナって人は一体何者なのかしら……?どーこー言うつもりはないけど、ちょっと癪に触らなくもないわ)ピポパポピ


リツコ『あら、アスカ?もう準備ができたの?』


アスカ「ええ、この格好で街中ウロウロするのもあれだから、こっちに車よこしてくれないかしら」


リツコ『いいけど、ものの頼み方ってのがあるんじゃないかしら』


アスカ「……すみませんが車を一台こちらにお願いします」


リツコ『いいわよ、どこなの?』


アスカ「えっとね、A駅の近くの「○○」っていうお店」


リツコ『ああ、あのブランドね。おめかしってわけね』


アスカ「いやまあ別にそういうわけでもないけど…」


リツコ『人数は?』


アスカ「三人」


リツコ『え?二人じゃなかったかしら?』


アスカ「一人増えましたよ。ヒカリが呼んでくれたの」


リツコ『そう。分かったわ。一応関係者のみにはなっているんだけど、人もちょっと不足してるし、NERV関係者と信頼関係を持っている人ならまあ別にいいわ。荷物検査もするし、セキュリティ上ほとんど問題ないから』


アスカ「そんな警戒することもないですよ。大した話はしないんだから」


リツコ『それもそうね。じゃ、今すぐそこに車を派遣するから、ヨロシク』


アスカ「あんがとございま〜す、それでワ」


ピッ


アスカ「来てくれるみたいだから、飲み物でも買って待ってましょ」


ヒカリ「…お嬢様みたいだね」










加持「いやはや、ネルフも随分と平和になりましたな」


ゲンドウ「…ああ」


冬月「ここ連戦であったが、あれから使徒がまるで来ないからな。まるでスイッチを切ったかのようだ」


加持「まあ、そういう時こそ少し嗜みがあっていいものです。……ということをお伝えしようと思って伺ったのですが、どうやら先を越されていたようですな」


ゲンドウ「……うまくいったか」


日向「はい、赤城博士の到着前にカメラ、セット完了しましたっ」


青葉「映像、主モニターに回します」


パッ


シンジ『いや〜面白かったなー…あ!次大好きなアニメじゃないか!見るぞ見るぞ〜』


加持「これは…一体…」


冬月「…少し非人道的だがな」


日向「バチェロレッテの話、知ってますか?」


加持「バチェロレッテ?」


日向「独身パーティーですよ。でも赤城博士が男子禁制の女子会みたいのにしたためちゃったんですけどね。何故かそれにシンジくんが巻き込まれちゃったみたいなんですよ」


青葉「それを俺たちが司令に逐一報告したんです。そうしたら、こういうことに…なりました」


ゲンドウ「・・・」


加持「これはまた、らしくない諜報的な行動ですな。シンジくんをモニタリングするなんて…どういう動機がおありで?」


冬月「第3の少年は、如何にパイロットとして優れているのかを我々が観察するに過ぎないのだよ。人類を救う宿命を負った者たる行動、視野、意思疎通、学力、忍耐などなど…そういったものを無意識的に試験するにはこの策を取るしかないのだからな」


加持「そう…ですか。(出まかせに言ってんな)そうときたら、私もちょっと付き合いさせてもらいましょうかね」


ゲンドウ「・・・」


日向「なんか、男5人でシンジくんの様子を見るってのも……」


青葉「…気がひけるなぁ……」


ゲンドウ「見たくなければ、帰れ」


日向「すみません見たいです(女子からどう思われてんのかもちょっと気になるしな…)」


青葉「俺たちは、司令と共にありますよ(畜生っ、こんなむさ苦しい男しかいない…シンジくん、羨ましいよ…)」


冬月(私も、ただの老人と見られていては副司令としての顔が成立せんよ…碇、お前の目的は何なのだ?)


ゲンドウ「・・・」


加持(葛城は…ま、予想がつくかな)


加持「でも、パーティーってメインの会場があるんだろ?なんでシンジくんが一人でこんなところにいるんだ?」


日向「あの部屋は、メイン会場に隣接された個室なんです。僕、ちょっと赤城博士のお話を盗み聞きしちゃったというか、聞こえたんですよ。そういったことから、ここにカメラを仕掛けました」


加持「ほう、リッちゃんが?その内容は?」


日向「見てからのお楽しみですよ」





会場前



アスカ「あれ、まだ開場してないのね」


マナ「人が多いね〜、女子しかいないし」


アスカ「ぁあっ!!」


ヒカリ「わっ!いきなりどうしたの、びっくりしタァ」


アスカ(そういえば、これが「独身」パーティだってことヒカリたちに言ってなかったぁあ〜…んー…まあなんとかなるっしょ…てか待てよ……これみんな独身なのぉ…?)


アスカ「ちょ…ちょっと家に忘れ物してきちゃった〜、でもよく考えたらどうでもいいやつだから叫ぶほどでもなかったわ」


ヒカリ「もう、びっくりさせないでよォ」


アスカ「めんごめんご」


マリ「お?お〜!!お姫様ぁ!」


アスカ(ゲッ、早速メンドイやつがきたぁ…)


アスカ「あ…コネメガネ、来てたのね」


マリ「当然よぉ〜。どうせ使徒もこないから暇だったしサ」


アスカ「…ふうん。…で、正装がその、タキシードなわけ?」


マリ「え?あ、そうだよ!悪くないっしょ?赤木くんに聞いたら、わんこくんはタキシード着てるみたいだから、そんじゃ私もそれ着よっと思ってね」


アスカ「変なの」


マリ「そうかなぁ」


アスカ「変よね、二人とも?」チラ


ヒカリ・マナ「か、カッコイイ……」キラキラ


アスカ「」


マリ「これはこれは〜…お姫様の家来かな?」


アスカ「初対面なのにヘンなこと言わないで!……私の友達よ」


ヒカリ「クラスメイトの洞木ヒカリと言います!」


マナ「霧島マナというものですっ」


ヒカリ・マナ「よろしくお願いします、姉貴!」


マリ「にゃ?」


アスカ「えぇ…どうしてそうなったァ」


ヒカリ「私、頼れるお姉さんっぽい人に憧れてるんだ〜。まさにどストライクですよ…」


マナ「私も、カッコイイ系の女性を見るたんびに、あー私もああいう女性になりたいなぁ…なんて思うんです」


マリ「だとしたら…可愛い諸君」


ヒカリ・マナ「えっ、可愛いだなんてェ」///


マリ「君たちには見る目がある。カッコイイ女になるにはだね…いろいろ経験を積まないとダメだね」


ヒカリ「経験…ですか」


マリ「そう、experience。私だってここまでやっていくまでいろいろあった身分なのヨ…そんなことも知らずに、このSっ気溢れるお姫様は私に対していっつも命令ばかりしてさぁ」


アスカ「そんなことした覚えはありません」


マリ「でも私ったら、イケない女ね…仰せの通りに、なんつって従順になっちゃうの…私マゾなのかしら?」


アスカ「あんた、正真正銘のバカね。いや、アホね」


マリ「ぁあっ!やめてください……痛い、ハートが痛い……」


アスカ「ウッザ。踏まれたいの?コネメガネ」


マリ「えっ、踏まれたくなくもなくもなくもなくもなくもなくもボソボソ……」


アスカ「……はぁ。こんなやつだけど許してあげてね。これを見てもまだカッコイイと思ってる?」


ヒカリ・マナ「アスカも姉貴もカッコイイ……」キラキラ


アスカ「……ダメだこりゃ」


ピンポンパンポーン


リツコ『会場前で待機して下さっている皆さま、もうまもなく開場いたします。通達しました通り、最高級ビュッフェをご用意しておりますので、是非心ゆくまでご賞味下さいませ』


ミサト『なお、こちらのパーティではちょっとしたサービスも行われますので、ご期待下さい!』


リツコ『では暫しお待ちを』



ヒカリ「絶対美味しいに決まってる!」


アスカ「まあまず、ネルフが不味い飯を食わせることは絶対にないわ。ある程度期待は持ってていいかもね」


マリ「引け目だな〜ホントはチョー期待してるクセにィ」


アスカ「うるさいっ、メガネ割るわよ!」


マリ「ひぇ〜視界モザイクになっちゃうから堪忍してぇ〜」


マナ「フフフッ、カッコいいばかりか、まるでパズルのピースがピッタリはまったようなお二人ですね」


アスカ「いや、全く」マリ「おぅ、その通り」


アスカ「は?」


マリ「えっ?」


アスカ「認めないからね…」


マリ「いい加減認めろぉ意地っ張りぃ〜」


ヒカリ「その凹凸さがいいのにねぇ?だから、さっきのうまい表現だったよマナちゃん」


マナ「そ、そう?えへへ」


マリ「ほら周りも認めてんだからさ」


アスカ「・・・もういいわよ、めんどくさい」///


マリ「あれぇ〜赤くなってんぞ顔〜?」


アスカ「そういうところよあんたにいちいちムカつくのはっ!!」


マリ「はいはい、めんごめんご」


ヒカリ「羨ましいよ、アスカが…」


アスカ「ん?何がよ」


ヒカリ「それは…」


ミサト『お待たせしましたぁ、開場しまーす!!』


ギィィッ……


リツコ『頃合いを見てご挨拶申し上げますので、それまでご談笑してて下さいね』


マリ「お、開いた開いた!!」


アスカ「さ、行きましょ」


ヒカリ・マナ「うん!」


???(・・・さて)





会場


リツコ「ふうっ……どうにか開場までこぎつけたわね」


ミサト「ビュッフェが少し遅れるわ、マイク調整の不具合があるわでドタバタだったけど、安心したわ〜」


ガヤガヤ……


リツコ「にしても、よくもまあこんなに人が集まったわね。料理を多めに用意しといてよかったわ」


ミサト「私たちの顔は、『広い』のね」


リツコ「……まあね」






シンジ「ん?なんか外が騒がしいな……きっと、例のリツコさんのやつが始まったんだろうな…僕、どうなるんだろう…」


ガチャガチャッ


シンジ「!?」


『あれぇー?このドア開かないじゃない』


『なんの部屋なのかしら?』


『開かずの間なのかもね〜』


『まさかこの部屋……赤木博士……』


『キャーーーー!!』


シンジ「……勘弁してくれよォ……こんなんじゃゆっくりのんびりできないじゃんか…」


シンジ「……にしても、若くて可愛い声だったな……」


シンジ「………仕方ない。無視して映画でも見てよ……」ピッ、ピッ


シンジ「『アイズワイドシャット』か…トムクルーズカッコイイけど…これはちょっと過激だな」


シンジ「『男はつらいよ』……今見るには元気過ぎる映画かも…てか今日発言した記憶が」


シンジ「『アパートの鍵貸します』……面白そうだ、これでも見るか…」







日向「バチェロレッテ、開始した模様です!」


加持「一体何が始まるっていうんです?」


日向「じゃあ、少しだけ教えます…」


加持「?」


日向「『気分』を、味わうんです」


加持「メタファーが濃いな…分かりにくいよ」


青葉「見てりゃいいんです、その内分かりますから」


加持「へいへい」


冬月「……すまんがちょっと血圧を測ってくる」


ゲンドウ「…どうした冬月」


冬月「……悪いが私も年だ。浮わついた事は久しぶりでな」


ゲンドウ「……そうか」


日向・青葉・加持(爺さん……)





アスカ「ん〜…人数の割にはテーブルが少ないのね、人(独身)多いし…」


マリ「立ちだからね、基本」


マナ「あれ、誰かこっちに手招きしてるよ」


レイ「・・・」コッチコッチ


ヒカリ「綾波さぁん!」


アスカ「えこひいき、ナイスゥ!テーブルを取っておいてくれたのね、あいつの割にはやるじゃない」


マナ「えこひいき…?」


マリ「おっしゃ、そうと来たら同年代で集まりますか!」


アスカ「あんた私たちと同年代なの?初耳だわ」


マリ「むっ、失敬な!この顔を見て20代30代に見えますか!」


アスカ・ヒカリ・マナ(見える見える)


マリ「……え?なんで黙るの(半ギレ)」


ヒカリ「ま…ませてるんですよ、姉貴!ちょっと大人というか、セクシーというか…」


マリ「あ、そういうことか〜。可憐さより官能さが先走っちゃったのか〜」


マナ(ヒカリ、ナイスフォロー)


アスカ(単純なやつで助かったわ…)



アスカ一行、レイが素早くリザーブしていたテーブルで無事席に着く。




アスカ「何とか座れたわね…ダンケ!えこひいき」


レイ「…ええ」


マリ「じゃ私料理取りに行ってくる〜!」


アスカ「あっ、コネメガネテメッ、私も行くわ!」


マナ「私も〜…」




ヒカリ「あんなに楽しそうなアスカ、見たことなかったなぁ」


レイ「……」


ヒカリ「……それにしても…普段制服の綾波さんしか見たことないけど…水色のドレス…色白だからすごくキレ〜イ」


レイ「…あ、ありがとう」///


ヒカリ「綾波さんも、やっぱりネルフの人から誘われたのかな?パイロットだから」


レイ「…うん。独身ではないけど…」


ヒカリ「は?」


レイ「……知らない?」


ヒカリ「…ごめん、何の話なのかな?」


レイ「この宴会は、『バチェロレッテ』。いわゆる、『独身パーティ』」


ヒカリ「」


レイ「私……最初は行く気なかったんだけど……赤木博士から…親交を深めるのに良いって言われて……」


ヒカリ「そ、そうだったんだ…(アスカのやつ…何故それを言わなかった…てことはこれ全員独身の女の人なのね………でも……これだけ人数がいたら……安心感が強まるという罪悪感が私を責めるゥ〜…)」


レイ「どうしたの?」


ヒカリ「う…ううん、何でもないよ」


レイ「私…でも…」


ヒカリ「?」


レイ「碇くんが来るって聞いて…来たと言っても嘘とは言えない…」///


ヒカリ「へ……え、あ、そ、そうなんだね///(綾波さんも、やっぱり…)でも、碇くん見かけないよね」


レイ「ええ…どうしたのかしら…」


ヒカリ「・・・」(ま、マズい…急に綾波さんが『女』に見えてきた……カミングアウトが急すぎるよ……だって私は別に…碇くんのことは…あんまり知らないし…ただアスカと遊べるから来ただけなんだけどナ)



マリ「お姫様ぁ、盛りすぎだってぇ!」


アスカ「あんただって同じようなもんじゃない!ねぇマナ?」


マナ「あはは…」


マリ「私は大人だから別にカロリーとかなんて気にしなくたっていいのよ、姫は成長期なんだから食べる量もそれなりに考えた方が良いかと」


アスカ「主客転倒よ、バーカ!大人がカロリー気にして、成長期の子供は気にしないでいいの!それにあんた、私と同年代なんでしょうヨォ!?いつから大人になったんですかぁ!?」


マリ「ち…違うよ!体のこと言ってんの!年齢がどうとかこうとかじゃなくてねぇ、官能の引き立つ私のボデーはある程度肉がついてた方がエルルォイんですぅ!!」


アスカ「ハッ、よく言うわじゃかしい!それにあんたねぇディナーの飲み物コーヒーにするやつがどこにいるのよ…」


マリ「ハァア?こんなの普通だし人の勝手でしょうが、姫だってコーラとかさらにカロリーの上乗せ……」


アスカ「うるさいだまれ!コーラが飲みたかった……」


マナ「……ふぇ〜ん、ついていけなぁい…ヒカリと取りに行けばよかったぁ…」


・・・



その後、ヒカリとレイも適量の料理を取り、一行は食事タイムに。


ヒカリ「おお…食欲旺盛なのねアスカ」


アスカ「お昼抑えといたからね、すぐ空いちゃうのよ」モグモグ


マリ「私はお昼食べてないよ」モグモグ


アスカ「ん!?何が言いたいのよ」モグモグ


マリ「別に何でも〜」モグモグ


アスカ「いちいち憎たらしいわ…」モグモグ


ヒカリ「それにしても、すごくおいしい!」


マナ「ほんとっ!ほっぺたが落っこちる味〜」


アスカ「こりゃリツコさんが踏ん張ったわね。本部の食堂じゃ有り得ない美味しさだわ」


レイ「…そうね」


アスカ「あら、えこひいきもやっぱり不満だった?」


レイ「……味が薄い時と濃い時の差が激しい」


アスカ「わーかーるー!私だけじゃなかったのねぇやっぱ。私の味覚だけおかしいのかと思ってたから安心したわ」


マリ「にゃ…ワテは普通かと思ってた…」


アスカ「ま、今まで貧相な食事しか取ってなかったっていう証拠ね」


マリ「何ですっt」


リツコ『テステス…マイクテス…聞こえる?あーあー。テステス…あーあーあー』


ミサト「大丈夫オーケーよ」


リツコ『・・・あーあー』


ミサト「いつまでやってんのよ聞こえるわよ!」


リツコ『あ、大丈夫?ステージにいるからあんまり分かんなかったわ』


ハハハハ……


リツコ『はい、どうもこんばんはァ。E計画、およびバチェロレッテ担当の赤木リツコです。本日は貴重なお時間を割いてお集まりいただき誠にありがとうございます。今回は、独身女性および未成年女性、かつネルフ関係者とそのご友人のみの参加となりましたが、おかげさまで予想より2倍…いや、2倍は言い過ぎかな、1.5倍くらいの参加者が集まりました。ありがとうございます。また今宵のパーティーは、独身時代を共有するだけでなく、日頃の生活や仕事の労いをする、少しサンクスギビングデイ的な扱いでもあります。今夜は、むさ苦しい男子もいないし、無礼講ですから、遠慮なく食べて飲んで、ワイワイいろんな人と話して、疲れを癒していって下さい。今宵のために、最高級のビュッフェを用意致しました。あの味の差が激しい食堂のことは忘れてご賞味ください』


ハハハハハ…


マリ「え…私が異常なの…?貧相な食事だったのね…」


アスカ「ブフフッ…」


リツコ『それでは、長い挨拶も要らない盛り上がりを見せているようなので、この辺で失礼します。大いに楽しんでって下さい!』


ハァーーイ


ミサト「え…ちょ、まだ言わないといけないことがあるでしょうがっ」


リツコ『あ、言わなきゃいけないことをいくつか忘れていたわ。ありがとうミサト。未成年は、とりわけ中学生は21:00までのご案内となります。それ以降のご参加は、申し訳ありませんが第3新東京市風俗法条例に違反しますので、どうかお控え下さいますようお願いいたします。また、お手元に全員分の番号が記された整理券が配られていると思いますが……』


マナ「あ、そういえばなんか配られたよね番号」


ヒカリ「この青いやつでしょ?」


リツコ『入場時に、自己申告で未成年か成年かをお聞きし、個別に整理券を配布いたしました。未成年が青い券、成年が黄色い券となっております。そちらの整理券は、この後説明するイベントで使いますので、最後まで大切にお持ちください』


アスカ「イベントだってぇ…?そういえば、バカシンジを見てないような」


マナ「そうなの、シンジくんがいないんだよ」


マリ「参加するって言ってたから来たんだけどなぁ」


レイ「……まさか」


リツコ『それでは…イベントについてご説明いたします。希望者の参加となりますが…皆さんから見て西方向に、ドアがあると思います。……あ、東を見てるそこの人、そっちはトイレですよ。…そうそう、こっちです。こちらの部屋、実は或る男の方が待機しております』


マナ「え?」


アスカ「は?」


マリ「にゃ?」


ヒカリ「ん?」


レイ「…」


リツコ『我らが初号機パイロット、碇シンジくんです』


キャーーーー!!


・・・

シンジ「うぅっ、なんか寒気が……」

・・・


ヒカリ「え、何何……碇くんって、こんなに人気だったの…?」


アスカ「わ、私もここまでとは思わなかったわ……イカれたイベントね…(本当に、こんな風にバカシンジをアレさせるとは思わなかったわ)」


マナ「だからいなかったんだぁ、よかった!」


マリ「え、そこ?」


リツコ『はい…ご存知の通りシンジくんは私たち20〜30代女性から圧倒的な隠れた支持を得ているんです。そこで今回、シンジくんをお呼びして、一人一人向き合って、30分だけお話ができる場を設けました。ファンサービス的なやつです』


Wooo〜…///


リツコ『分かりやすい反応ね。でもね、まあ無理にとは言いません。男性が苦手な方もいらっしゃると思いますので、その場合は辞退してもらっても構いません。そこのドアの横に、パネルがあります。そこに今案内できる番号が表示されますので、5分以内に希望者はドアの前までお越し下さい。そこでドアの鍵をお渡しします。5分を過ぎてしまうと、自動的に次の番号に移ってしまいますのでご注意下さい。

また、滞在時間については、30分以内であればいつでも退室できます。逆に、30分を過ぎるのはダメですので、ご理解ください。あと、シンジくんに対する暴行などはご遠慮ください。まあしないと思いますけど…』


ハハハハハ!


アスカ「番号で呼ぶって……まるで薬局ね」


マリ「それは草」


リツコ『辞退したい方は、その整理券を捨てるもよし、また他人に譲るもよしです。譲られた方は…まあアレです、もう一度チャンスが増えるということです。その辺はうまくやってくれると嬉しいです。分からないことがあったらいつでも私か葛城まで聞いてください。それでは、青い券を持っている未成年の方からご案内しますので、ご準備くださいね。暫し準備がありますので、それまでお待ちください。それでは、一生忘れられないようなパーティーを楽しんでって下さい!』


パチパチパチパチパチパチ………


アスカ「いやいや…想定外だわ…まさかこんなことになるなんて」


マナ「私も……一緒にパーティーに参加して、軽く食事ができると思ってたから…ちょっとビックリしちゃった。でも、私は喜んで参加しますっ!」


マリ「私ももちろん参加ぁ!」


レイ「……私も」


ヒカリ「え…私はちょっと…あんまりシンジくんのこと知らないし……」


アスカ「私もどうしようかなー」


マリ「まぁ姫は同棲者だから慣れっこだもんね」


レイ・ヒカリ「確かに」


マナ「えっ、そうなんですか!?」


アスカ「ちょ…余計なこと言わないで!あとちゃっかり二人も便乗するな!しょうがないのよ、上からの命令なんだからっ!」///


マリ「へぇ〜、命令、ね…」


アスカ「」ペシッ


マリ「痛っ!!何すんだよぉ〜親にもぶたれたことないのにぃ〜」


マナ「へぇ〜…一緒に…住んでるんですね…」


アスカ「そうよ、別に住みたくて住んでるわけじゃないけど」


ヒカリ(今の発言、この場では相応しくない気が…)


マナ「私じゃ、きっとシンジくん、物足りないだろうなぁ…こんな綺麗な人が一緒に住んでるんだもの…」


ヒカリ「マナちゃん…そんなことないって」


アスカ「ま、どうかしらね…あいつも軽いヤツだから」


ヒカリ(ちょっとは謙遜しようよ…まあアスカらしいけど…)


レイ「……」イラッ


リツコ「あら、みんなお揃いで。楽しんでる?」


アスカ「ええ、とっても楽しんでます…でも、さっきの意味不明なイベント告知のせいでみんな戸惑ってるわ」


リツコ「ごめんなさいね、サプライズ感を出したかったのよ。でも参加するんでしょう?」


アスカ「私とヒカリは…ちょっと悩んでる。ちなみに、みんな、番号って何番?」


マリ「あっ、私1番!大人って言わなかったから!」


リツコ「虚偽はダメよ…まああなたは子供みたいなものだからいいけれども…」


アスカ「ええっ、いいの?」


マリ「やりぃ〜」


レイ「私…2番…」


ヒカリ「あ、3番だ…」


マナ「私4番」


アスカ「それで、私が5番か」


リツコ「未成年での登録は……リストによると6人ね」


5人「えっ??」


アスカ「ちょっと、私たちだけじゃないの?」


リツコ「いろんな人が来てるんですもの、無理もないわ」


ヒカリ「もう一人って……誰なんだろう?」


リツコ「ちなみにだけど、私も整理券、大人で持ってるわ。ちょっと、個別的に話したいこともあるからね」


アスカ「あれ、そういえばミサトは?」


リツコ「もう既にそこでマヤたちと飲み始めてるわよ」


アスカ「大人って…気楽ねぇ」


リツコ「それじゃ、今からシンジくんに連絡しにいくから、ちょっと待っててちょうだいね」


アスカ「どうなることやら…」



一方、ミサトたちは…。


ミサト「ゴクッ…ゴクッ…ゴクッ……ォアアアアアアアア!!クーーー!大勢で飲むビールは最高ねぇ!!」


マヤ「葛城少佐ぁ、ハメはずさないで下さいよぉ〜」


ミサト「仕事場じゃないんだからそんなかたっ苦しい呼び方しないでいいのよ、ミサトでいいから。あんたこそ、飲み過ぎてぶっ倒れたりしないでよぉ〜」


マヤ「そんなに飲みませんよミサトさ〜ん、アハハ」


ミサト「あんたさぁ、独身パーティつったって…結婚とか考えてんの〜?」


マヤ「えっ、いや…(出来上がるのがやけに早いな…)私は、ちょっと、男性が苦手で…シンジくんとか日向くんとか青葉くんみたいな、同業者なら大丈夫なんですけど…」


ミサト「それで、今日は…」


マヤ「はい、シンジくんが来るって聞いたので、ちょっとお話とかできて、男性に慣れることができたらなって…で、でも、まさかマンツーマンだなんてぇ!」


ミサト「…マヤ…シンジくんが男の子の全てなんて、思わない方がいいのよ」


マヤ「えっ…そうなんですか?」


ミサト「確かにシンジくんはぁ〜…優しいし、凛々しいし、料理もできるし、お勉強もできるしね…まあちょっちめんどくさいところもあるけど、可愛い男の子だっていうのは頷ける。でもねー、世の中そんな男の子ばっかじゃないから…」


マヤ「…そうですけど…そういうことに耐えていくにはどうしたらいいんですかね?」


ミサト「『強くなる』、ことかしら」キラッ


マヤ「強くなる、ですか」


ミサト「でも、あなただって、いつごろか忘れたけど、一回男たちにビシバシ言ったことあったでしょう?」


マヤ「へっ?」



回想


青葉「伊吹ぃ〜、エヴァパイロットのシンクロテストの資料どこいったか知らない?」


マヤ「知らないわよそんなの!今先輩からプログラミング頼まれてんだから手が離せないの!自分で探してよ!」カタカタ


日向「伊吹ぃ〜、赤木博士の俺たちに命令してたこと、なんだったっけ?」


マヤ「青葉くんに聞けば!」カタカタ


青葉「伊吹ぃ〜、俺のギター聞いてくれない?」


マヤ「あとで!!」カタカタ


日向「伊吹ぃ〜、今晩三人でメシどう?」


マヤ「残業中!!どこもお店やってない!」カタカタ


青葉・日向「伊吹ぃ〜」


マヤ「もううるっさいなぁ〜……」カタカタ


冬月「伊吹くん」


マヤ「あああもううるっせぇんだよ!!!!いい加減にしろこの野郎どもぉ!!!」バンッ!


冬月「」


青葉・日向「やべっ」


マヤ「……え?あ…///違います、副司令に言ったんじゃないです、すみませんごめんなさい…///」


冬月「…そ、そうか…もう少し落ち着いてから話そう…では…」


マヤ「・・・」///


青葉・日向「………ごめんなs」


ゲンコツ×2!!


回想終





青葉・日向「へーーくしょいっ!!」


加持「お、どうした?風邪か?」


青葉「いや、どうやら…」


日向「早速噂が飛び交ってるようですね…」


青葉・日向「イヒヒヒヒヒ」


加持(単純なヤツら…)






マヤ「えーーーっ、あの時の見てたんですかぁ!?」


ミサト「ちょっちね〜、発令所に忘れ物して取りに行こうとしたら、まだ三人ともいたからね。ちょっち隠れて見てたの」


マヤ「やだ、本当に恥ずかしい…///あんな醜態晒して……」


ミサト「まあ、副司令の顔がすっごいガッカリしてたのがめちゃくちゃ面白かったわ〜ふふふっ。今思い出しても笑えるわぁ」


マヤ「でももともとあいつらが悪いんです!ちょっかい出してこなかったらあんなこと起きなかったのに…」


ミサト「可愛がられてるのよ」


マヤ「えっ」


ミサト「あなただって、なかなか見込みのある女なのよ〜、ショートヘアの似合う美人さんで、優しいし、統率力あるし、頭もいいんだからね」


マヤ「えぇっ、そんなぁ…///ミサトさんには負けますって…///」


ミサト「お世辞なんかじゃちっともないのよ、私から見ても、食べちゃいたいくらい可愛いわよ?」


マヤ「やだ、やだァ///」


ミサト「あなたには、『強くなる』力は大いにあるはず。あなたの先輩についていけば、もっと……ね」


マヤ「…ミサトさん…」


リツコ「あら、二人とも。先に飲むなんてずるいじゃない」


マヤ「先輩!」


ミサト「ごめんっ」


リツコ「二人で何をコソコソ話してたの?」


ミサト「えっ、"マヤちゃん"がね、私って赤木博士から可愛いって思われてんのかなぁ〜って相談してたのよ」


マヤ「えっ、そんなこと」


リツコ「あらマヤ、そんなことを?」


マヤ「ち、違いますよそんなはなs」


リツコ「思ってるわよ、可愛いって」


マヤ「えっ!」


リツコ「食べちゃいたいくらい、ね」


マヤ「フアッ♡……本当ですかぁ…食べてくださぁい♡…」


リツコ「ミサト……マヤにお酒教えたのかしら?」ナデナデ


ミサト「…教えてないわよ?ただ、男の子はシンジくんみたいな男の子だけじゃないってことは教えたけど…」


リツコ「……この子にはまだそういうのは早いわ、あとでじっくり話しましょう…」ナデナデ


マヤ「せんぱぁい♡……」


ミサト「いつまで撫でてんのよ…(先輩後輩の関係じゃないと分からないこともあるのかしら……そういや、私にれっきとした後輩っていないわね。今日でマヤのことがいろいろ分かってくるのかしら?…ま、とにかく酒よ酒)」ゴクゴク


リツコ「じゃ、ちょっと今からシンジくんに今日のイベントの旨を通達してくるから、またあとで」


マヤ「はい!♪」


ミサト「よろしく〜」



マヤ「…はぁ…やっぱり先輩ってカッコいいですよね!」


ミサト「……やっぱあなたに男の子は早いかもね…シンジくんでちょうどいいかも」


マヤ「?」





シンジ「ぁあ……リラックスしすぎて蝶ネクタイが少し鬱陶しいよ…」


リツコ『シンジくん、聞こえる?シンジくん』


シンジ「えっ、リツコさん?」


リツコ『楽しんでるところ悪いけど、今からシンジくんにやってもらうことが始まるから、軽く説明しておくわ』


シンジ「あっ、はい」


リツコ『それはね……ファンサービスです』


シンジ「へっ」


リツコ『この部屋に、一人ずつ女子が入ってきます。いずれもネルフの関係者だから、変な人は入ってこないはずよ。だから、30分間、その人とおしゃべりか何かをしてほしいの。話か何かの内容は大抵向こうが決めてくるから、あまり心配しないでいいわ。どう?できる?』


シンジ「・・・つまり、その…女性の方と、30分だけ、この部屋で、一対一でお話する…ということですか?」


リツコ「そうよ」


シンジ「そ、そんな……///ファン…なんて…そんな…大それた人じゃないですよ…僕、多分すぐへこたれちゃいそうです…」


リツコ「あなた、今まで何人の女性に囲まれてきたと思ってるのよ?むしろ男性と話した方が実は少なくって?」


シンジ「い、言われてみれば……そう…ですけど……それが、僕の「やること」なんですか?」


リツコ「そうよ」


シンジ「なんだか…妙なイベントですね」


リツコ「でも、罰ゲームではないはずよ。むしろご褒美じゃないかしら」


シンジ「いや、突然そんなことを命令される立場にもなってくださいよ…」


リツコ「大丈夫、そんなに重く考えないでいいのよ。シンジくんはただ、女の子と話すことだけを考えればいいの。もしくは…」


シンジ「…もしくは?」


リツコ「……いえ、なんでもないわ。じゃあ今から記念すべき一人目を呼ぶから、よろしくネ」


ブツッ


シンジ「あ!リツコさん!!……参ったなぁ、突然そんな、女性と話せなんて…」


テレビ(男性の声1)『今日も、鍵を貸してくれ』


テレビ(男性の声2)『え、またですか?』


テレビ(男性の声1)『女が今日しか会えないって言ってんだ、頼むよ。昇進の話、つけとくからさ』






日向「いよいよですね」


加持「なるほどぉ……確かに、シンジくんには密かなファンがかなりいるからなぁ。ね、司令?」


ゲンドウ「・・・」


冬月「・・・」


青葉「あぁ…いいな、シンジくん…本当に、羨ましい……」


加持「当の本人はそこまでやる気じゃないみたいだけどな…違う側面から見ると、満更でもなさそうなんだよな」


青葉・日向「確かに」







リツコ『お待たせしました!準備が整いましたので、1番の方、早速ドアの前までお越しください』


マリ「お!!ようやく来たかー。そんじゃ行ってくる!」


アスカ「あんま羽目外すんじゃないわよー」


マリ「合点承知ぃ!」


アスカ「・・・本当に行っちゃった。全く、なんなのよこのイベント…ヒカリ決まった?」


ヒカリ「私は…まだ悩み中…」


アスカ「ま、4人で楽しみましょ。マリってさ、ああ見えて実はアレなんだよ……」


ヒカリ「え、何何?姉貴のことならなんでも聞きたいわ!」


マナ「私も!」


レイ「・・・」


レイ、ドアの方へ歩いていくマリの方をじっと見る。









リツコ「あら、マリね。じゃ、これが鍵だから」


マリ「鍵?」


リツコ「これがこのドアの鍵よ。次の人に渡していってほしいの。誰が何番とかは私が作ったパネルとかで対応できるから大丈夫よ。まあ未成年枠だから知ってると思うけどね」


マリ「合点!んじゃ早速!」


リツコ「シンジくんによろしく」


鍵解錠


ガチャッ









CASE 1 真希波・マリ・イラストリアス


シンジ「あ、どうm」


マリ「やっほーわんこくん!」


シンジ「……え、えっと……あなたはあの学校の…屋上の時の……」


マリ「ご名答!」


シンジ「やっぱり、ネルフの方だったんですか…」





日向「わっ、は、始まりましたっ…こんな人ネルフにいた…??」


青葉「まあどっかにいたんでしょ…しかも、最初から面識のある人…だと…こんな大人な美人の人と…学校の屋上…??」


加持「・・・」


日向「加持さん、どうしたんですか?」


加持「…ん?いや、なんでもねえ」


日向「ぼーっとしてしまう気持ち、分かりますヨ」


加持「いやいや、そういうことじゃないんだ…」


青葉「まーたまた〜」


加持「ハハハ……」


加持(マリ……何故こんなところにいるんだ?全く、本当に世話の焼けるヤツだ…)


冬月「あの女性は…例のパイロットじゃないのか?」(小声)


ゲンドウ「……ああ」(小声)


冬月「……お前の息子も、どうやら世話を焼かす者になりそうだな」(小声)


加持(聞こえてますよ)


日向・青葉「シンジくん、君ってやつは・・・とほほーっ……」


加持(……幸運なことに、この二人は気にするよしもなし、ですけど)






シンジ「あ、あの…その…えっと……」


マリ「ん?どうしたの?」


シンジ「……近く、ないですか…///」


ベッドの側にある小さいテーブルに飲み物やお菓子などを置いて、ベッドの横側に寄りかかりながらテレビを見ているというシチュエーションである。


シンジ(か、肩が…ついてる…)ドキドキ


マリ「えぇ〜?あの時、学校の屋上で抱き合ったじゃ〜ん」


シンジ「えっ!」



日向・青葉・加持・冬月「!!!!」


ゲンドウ「・・・」



シンジ「ちっ、違いますよ!あの時…きゅ、急に、あなたが空から、降ってきて……ぶつかっちゃったん……じゃないですか」


マリ「あーその時は悪かったね!めんごォ。あいにく風に流されちゃったんだ…」


シンジ「…あんな格好でよく、空飛べますね」


マリ「ん……まあ、そんな高度なかったからね…(…鋭い)」


シンジ「…まあ、いいや…なんか飲みますか?何でもあるんですけど」


マリ「んーじゃあ…コーラで!」


シンジ「コーラコーラ……あ、ありました」


『何だと、今日も鍵を貸してくれないだと!』


『ええ、僕はもう貸さないって決めたんです』


『……君の昇進の話は、どうするつもりだ』


『私にそんなものはいりません』


マリ「へー、わんこくんって結構、古い映画見るんだ」


シンジ「そうですね…たまに見たりしますよ。でもこのテレビすごいんですよ、何でも見れちゃうんですから。はい、どうぞ」


マリ「サンキュー。ほら、モジモジしてないで座ってよっ」グイッ


シンジ「わっ…」///


マリ「ゴクッ、ゴクッ…ァアー!おいし!」


シンジ「えっと、その……名前は、何ていうんですか?」


マリ「私?マリ。真希波・マリ・イラストリアス。マリでいいよ!」


シンジ「…ま、マリ…さん…は、ハーフの方なんですか?」


マリ「どうなんだろうね…まあ多分そうなんじゃん?」


シンジ「多分…ですか。アバウトなんですね」


マリ「そうね。あんま気にしたことないし」


シンジ「そ、そうですか……」


マリ「………」ジーッ


シンジ「………え、あ、その…なんか、ついてますか?」///


マリ(……やっぱ似てんなー、ユイ先輩にも、ゲンドウくんにも……)


マリ「……やっぱわんこくん、かわいいっ」ニコッ


シンジ「えっ…そ…て、照れますよ…///」


マリ「全くぅ、いつまでもヘタレてないでさ!30分しかないんだから楽しもうぜ!」


シンジ「…あ、そ、そうでしたね…」


マリ「んーそうだなあ、なんか聞きたいことあったっけなー」


シンジ「・・・」


マリ「わんこくんはさ、お姫様のこと好きなの?」


シンジ「え、そんな突然……お姫様って……」


マリ「他に誰がいるんだよ、アスカだよ」


シンジ「!!!」///


マリ「あっ!顔紅くなったな!見逃してないかんな〜」


シンジ「ぼっ、僕はっ!!…アスカを好きになるなんて…そんな…資格は…ないです」///


マリ「あら、どうして?」スリスリ


シンジ「ちょっと…お、重いですよ…ただ、アスカは…自分に正直ですから…僕なんかと違って」


マリ「ほぅお?」


シンジ「……僕なんかより、もっといい人が、絶対いますよ…」


マリ「…とか言っといて〜?じゃさ、例えばこういうことされたらどう?」


ドンッ!


シンジ「わっ!ま、マリさんんんっ!?」///


マリ「こうやって、押し倒されるみたいにさ…近づいてきたらさ…いいでしょ?」


シンジ「〜〜〜!!」///


マリ「それからこうやって……顔を重ね合わせて………」


シンジ「マリさん!!ちょ、ちょっと!」///


マリ「………ムチュ〜〜〜って!!」


シンジ「・・・」


マリ「ふふっ、冗談だよん♪ほら、顔が真っ赤になってんぞ!」


シンジ「もう…やめてくださいよ……」


マリ「ふふふんっ。で、どうなの?やっぱり好きなの?」


シンジ「・・・」


マリ「・・・ん?」


シンジ「・・・好き・・・です」


マリ「やっぱりぃ!」


シンジ「あ、あの…マリさんは、アスカの…何を知っているんですか?」


マリ「え、私?」


シンジ「……だって、僕とマリさんは二回しか会ってないじゃないですか…どうして…その…分かってたんですか?」


マリ「それはね……ま、アスカのことはいろいろ知ってるからさ。さっきまでだって一緒だったし」


シンジ「どうして知ってるんですか?」


マリ「それはね……」


シンジ「…それは?」


マリ「ひ・み・つ」


シンジ「・・・そうですか」


マリ「多分このあと、アスカも来ると思うけど……言わないの?」


シンジ「何をですか?」


マリ「決まってんじゃん!」


シンジ「えええっ!マジ…ですか…」


マリ「私、アスカを見てて思うんだけどさ、絶対わんこくんのこと好きだよ」


シンジ「えぇっ…まっ、またまた…僕にはそうには見えませんけど…」


マリ「わんこくんさ…姫が君の目の前で表情に出すと思う?女はそんな単純じゃないよ、男と違ってね」


シンジ「まあ…それもそうですけど」///


マリ「・・・姫に会ったときに、さっさと胸の内を明かすことだね。そうすればいいんじゃない?」


シンジ「・・・検討します」


マリ「そこははいって言って欲しかったのもあるけどね」


シンジ「…あの」


マリ「ん?」


シンジ「どうして…マリさんもタキシードを着てるんですか?」


マリ「わんこくんが着てるからだよ」


シンジ「えっ…」///


マリ「あっ!なんで顔を紅くする!!こんなことで私に気があると思わないでヨ!きゃー」ペシペシ


シンジ「痛い!やめてくだs痛っ!ちょっ…思ってませんから!でもっ、誰だってそりゃ思わざるを得ない……」


マリ「あら…私はねぇ、そんな軽い女じゃないよ、フフフ」


シンジ(何なのこの人…アスカと同い年なのか年上なのか…正体が分からん…)


マリ「じゃあさ、私を褒めてよ」


シンジ「えっ?どうして」


マリ「何でもいいから、私を見て、どんな取り柄でもいい。何か褒めて」


シンジ「あ……良い点を言えばいいんですよね」


マリ「そう。ほら早く、あんまり時間ないからサ」


シンジ「えっと、じゃあまず…大人っぽい」


マリ「それ…良さの意味で言ってるんだよね?」


シンジ「も、もちろんですよ(際どいのはやめておこう…)」


マリ「他には?」


シンジ「えーっと…頭良さそう」


マリ「そのとーりっ。大学の研究室にいたこともあるし」


シンジ「マジもんのエリートじゃないですか…」


マリ「まあね(わんこくんのお母さんと同じとこって言おうと思ったけどやっぱやめよ)。はい次次!どんどん!」


シンジ「色気がある…」///


マリ「なんとっ!!やっぱりわんこくんエッチぃな〜。ま、もちろん肯定しますけどねっ」


シンジ「お、思い浮かばなくて…あとは…明るい」


マリ「ふんふん」


シンジ「自信がある」


マリ「はいはい」


シンジ「意外と人情に厚い」


マリ「お、よく分かったな」


シンジ「顔が広い」


マリ「ごもっともです」


シンジ「あとは……」


マリ「……それくらいかな?」


シンジ「一つだけ…」


マリ「何?」


シンジ「アスカに似てる…?」


マリ「!!!」


シンジ「いや…何となく…思ってただけですけど…」


マリ「・・・ほう、それは考えたことがなかったなァ。初めて言われたかも」


シンジ「なら思ってるのは僕だけだと思います…」


マリ(……さすがユイ先輩の息子…勘が鋭い…鋭すぎるくらいだけどね…)


ブーーッ


リツコ『マリ?聞こえる?30分が経過しました。終わりだから出てきてちょうだいね』


マリ「えっ?もう〜?時間が経つのは早いもんだねぇ」


シンジ「あ、えっと…飲み物だけでも飲んじゃって下さいよ」


マリ「そうね、そうする」


マリは少し炭酸が抜けたコーラを飲み干した。


シンジ「では、また…」


マリ「最後に一個だけ」


シンジ「えっ?」


マリ「私、今日のトップバッターでしょ?だから、その最初の人にしかできないこと…」


ガバッ


シンジ「!」


チュッ


マリ「・・・」


シンジ「・・・」///


マリ「・・・多分、人生初めてじゃないだろうけど…"今日の初めて"は、私ね!」


シンジ「・・・」///ポーーッ


マリ「じゃっ、また会う日まで!バイナラナライバ!!」


ガチャッ、バダンッ


シンジ「・・・あ、あ・・・頭が…イヴクイックどこだ・・・」///









加持「おい、大丈夫か?」


日向「」ピクピク


青葉「」ピクピク


加持「言い出しっぺがこれじゃあね……あーあ、机が真っ赤だよ…まだ最初なのに、貧血で倒れるぞ」


日向「ぼ、僕は…違う……シンジくんのランデヴーを見たいんじゃない……」


青葉「ただ…ただ……」


日向・青葉「女子の評判を聞きたいだけなのにぃ!!!」


バタンッ


日向「」


青葉「」


加持「……やれやれ……それにしてもシンジくん…あいつに惚れられるなんてな…君はスゴイよ。ねえ、お父さん?」


ゲンドウ「司令と呼べ。馴れ馴れしい」


冬月「だが、やはり第3の少年も、初号機に乗るだけの器量はあるということだな」


加持「まさにその通りです。これからどうなっていくか楽しみですな」





マリ「はい、終わりましタァー!」


アスカ「お疲れさん。どうだった?」


マリ「めっちゃ楽しかったよ!やっぱり、いつまでも照れたまんまでいるわんこくんが可愛かったなぁ〜。正直、タメ語で話して欲しかったのもあるけど…」


マナ「えっ、照れてるんですか〜」


アスカ「敬語なの?」


マリ「私にはね」


アスカ「ふうん…」


レイ「…次は…私ね」


マリ「あっ、はいこれ!ドアの鍵だから」


レイ「鍵…分かった。じゃあ…さようなら」


マリ「いってら〜」


アスカ「…どうなることかしらね」


マリ「んじゃ私またビュッフェ取ってくる!」


アスカ「あっ、私もデザート食べよっかな」


ヒカリ「待って!……ねえアスカ……私たちどうしよう?」


マリ「先行ってるよん!」ピューッ


アスカ「……うーーん」


マナ「でも…面と向かって二人きりで話せるのもあんまりないんじゃないかな?良い機会だと思うけど…」


アスカ「あたしゃイヤってほど面と向かってるんですけどね」


ヒカリ「えっ、でも……私は…」///


アスカ「もしかして…バカシンジのことあんまり好きじゃない感じ?」


ヒカリ「とっ、とんでもないわ!あんなやつと違っていい子だと思うよ…」


アスカ「あんなやつって?誰?」


ヒカリ「えっ、いやっ……別に…」///


アスカ「?」


マナ「あっ!分かった!シンジくんじゃなくて別の人で好きな人がいるんでしょ!」


ヒカリ「」(ちょっ…マナったら…)


アスカ「あっ、なるほどー!そういうことかぁ!てことは…今言った"あんなやつ"のことかしら?」


ヒカリ「・・・///」コクッ


アスカ「ぁあ^〜…ヒカリもやっぱり恋する乙女だったのね!ただの真面目ちゃん学年委員かと思ってたけどそんなことなかったわ!」


ヒカリ「そ、そんな…私だって女の子よ…」


アスカ「もちろん!私はそのギャップが、何よりも心ときめくのよ……それで?誰なの?」


ヒカリ「へっ」


アスカ「デザートでも食べながら…じっくり話しましょ」ニヤリ


ヒカリ「・・・」(アスカ……S……)




CASE 2 綾波レイ


ガチャ


レイ「こんばんは…」


シンジ「あ、綾波!綾波も来てたんだ」


レイ「ええ…」


シンジ「わぁ〜、綾波がドレス着てる!素敵だね」


レイ「……///」


シンジ「あ、あれ?なんか変なこと言った?」


レイ「いえ……すごく…嬉しい…///」


シンジ「本当によく似合ってるよ」


レイ「…ありがとう」///


シンジ「さあ、何か飲み物でも飲もうよ(今度から最初は飲み物で始める感じで行くか…)。あ、なんか食べる?」


レイ「さっき、食べたから要らない」


シンジ「そっか…ちょっと僕、レトルト食べていいかな?お腹空いちゃった」


レイ「レトルト…?」


シンジ「うん。こっちにはレトルトしかないんだ。散々僕をここに閉じ込めておいて、食べ物はレトルトなんだ。それ以外は何も文句ないんだけどさ」


レイ「レトルトなんて…かわいそう。こっちに来れば、おいしいもの食べられるのに」


シンジ「あ、やっぱりなんか向こうでおいしいもの食べてたんだ。いいなぁ…多分、僕も出してくれって言ったら、リツコさんが許さないだろうから」


レイ「お気の毒ね…残念だわ」


シンジ「うん…あ、飲み物何がいい?」


レイ「…アイスコーヒー」


シンジ「分かった、今作るね。悪いけどレトルトも作らせて。食べてもいいかな?」


レイ「ええ、もちろん。あなたの自由にして」


シンジ「ありがとう、助かるよ」


シンジはキッチンに赴く。


レイ「・・・」


シンジ「〜♪」ガサゴソ、ピッピッ


ゴーーッ


シンジ「うわ、意外とレンジの音ってうるさいよね」


レイ「・・・」


シンジ「〜♪」チョロチョロチョロ…


コトッ


シンジ「ミルクと豆乳、どっちがいい?」


レイ「じゃあ…豆乳」


シンジ「あいよ。シロップは?」


レイ「要らない」


シンジ「あいよ」


レイ「・・・」


シンジ「・・・」


レイ「・・・」


シンジ「…はいできた!アイスコーヒー」


シンジはコーヒーを小さいテーブルに乗せる。


シンジ「飲んでみて」


レイ「ええ…」


ゴクッゴクッ…


レイ「……とてもおいしい」


シンジ「よかったぁ〜、綾波に喜んでくれて嬉しいな」


レイ「…///」


チン!


シンジ「あ、レトルトができたみたいだ。あんなうるさい音も、ずっと流れてると耳が慣れちゃうんだよな。慣れって怖いね」


レイ「・・・」


シンジ「アチっ!っとっと……皿に乗せてっ……と。はい、カレーの完成」


レイ「・・・」


シンジ「いやあ、レトルトカレーなんていつぶりだろう?じゃ、いただきまーす!」


レイ「・・・」


シンジ「もぐもぐ……ん!なかなかおいしいな!ちょっと侮ってたけど、こんなに味が進歩したんだな。技術ってのはすごいな」


レイ「・・・」


シンジ「・・・ん?」


レイ「・・・」


シンジ「ど、どうしたの?綾波。ずっと僕のこと見てるけど…食べたい?」


レイ「・・・いえ。食べてるあなたを見ていたいの」


シンジ「あっ…えっと…うん…」


レイ「・・・」


シンジ「・・・」モグモグ


レイ「・・・ねえ」


シンジ「何?」


レイ「・・・一口、ちょうだい」


シンジ「いいよ、今スプーン持ってくるね」


レイ「いえ、いいわ…あなたのスプーンで食べるから…」


シンジ「えっ」


レイ「口に…運んで…///」


シンジ「!!」///


レイ「……お願い」


シンジ「えっ、あっ…綾波が…いいって言うなら…全然僕は…じゃあ、はい…あーん」


レイ「・・・」パクッ


レイ「・・・」モグモグ…


レイ「……おいしい」///


シンジ「で…でしょ?」///


レイ「嬉しい…」


シンジ「僕も……嬉しい」///


レイ「………」///


シンジ「………」///


約7分沈黙。シンジはレトルトカレーを頬張る。


レイ「・・・ねえ」


シンジ「?」


レイ「あと、何分くらいだっけ…」


シンジ「そうだな…あと15分くらいじゃない?」


レイ「そう…もうそんなに時間が経ってしまったのね」


シンジ「最近、時間が経つのが早く感じるんだよね…んっ、ごちそうさま」


シンジはレトルトカレーを平らげた。


シンジ「ふーっ。まあ腹八分目ってとこかな…」


レイ「・・・」


レイ(・・・どうしよう。何を話せばいいのかしら。あの真希波さんは一体何を話したというの…?今まで私だって自信があったのだけれど…いざとなると、黙りこくってしまう)


シンジ「綾波はさ…どんな音楽聴くの?」


レイ「えっ…音楽?」


シンジ「うん」


レイ「私…あまり音楽は聞かないの」


シンジ「ふーん…僕は例のカセットプレイヤーでよく聞いてるんだけどさ…今日は珍しくミサトさんちに置いてきちゃったけどね。聴きながらたまに思うことがあるんだ…父さんのやつから拾ったものだけど、綾波は何か特別父さんから何か貰ったりしたことあるのかなって…」


レイ「司令…貰う…」


シンジ「・・・」


レイ「・・・考えてみれば、ないかもしれない」


シンジ「そっか…」


レイ「・・・」


シンジ「なんか、音楽聴こうか」


レイ「どうやって?」


シンジ「テレビの有線を使うんだ。ひとつ、お気に入りの曲があるんだよね」


ピッ


〜〜♪♪


Fly me to the moon

Let me play among the stars

Let me see what spring is like on

A-Jupiter and Mars

In other words…


シンジ「いい…曲でしょ?」


レイ「…聞いたことある曲」


シンジ「フランク・シナトラだよ。他にもいろんな人がカバーしてるけど」


レイ「碇くんって…おしゃれなのね」


シンジ「えっ、そんなこと…///もっと深い人は山ほどいるよ…」


レイ「碇くん…」


シンジ「ん?」


レイ「肩…貸して」


シンジ「えっ…」


綾波は静かに、頭をシンジの肩に預けた。


レイ「残りの時間、このままで…いい?」


シンジ「い、いいよ…綾波が…それでいいなら…」


In other words,please be true…

In other words,I love you…


レイ「・・・」///


シンジ「・・・」///


二人は肩を寄せ合って静かに音楽を聴いていた。いつしか二人の手は優しく握られている。やがて綾波はもう一方の手をシンジの方に向けて、抱き合うような姿勢になる。


シンジ「綾波…」


レイ「暖かい…ポカポカする…」


シンジ「綾波も…暖かい」


In other words

In other words


I love you……



音楽が終わる。綾波はシンジの胸の中で静かに目をつぶっている。

そして、チャイムが鳴る。


リツコ『30分終了です。速やかに戻ってくださいね』


シンジ「時間になっちゃったみたいだね…」


レイ「碇くん…最後に」


シンジ「…?」


チュッ


綾波は優しくシンジの唇に接吻する。


シンジ「・・・」///


レイ「ごめんなさい…でも…私は…ずっと…こうせずにはいられなかった…」


シンジ「綾波…」


レイ「碇くん……私には、何もないわ」


シンジ「…そんなことないよ。綾波には、何でもあるじゃないか。それでいいんだよ」


レイ「…!」


綾波は立ち上がって、扉の方に向かった。


レイ「…ありがとう」


シンジ「こちらこそ、ありがとう」


レイ「……さようなら」


シンジ「またね」


ガチャッ、バタン…

綾波はシンジを振り返らずに出て行った。


シンジ「……綾波……そっか…嬉しいな…」










リツコ「お疲れ様、レイ。あら?どうして泣いてるの?何かされた?」


レイ「いえ。……嬉しかっただけです」






日向「」チーン


青葉「」チーン


加持「・・・」


ゲンドウ「・・・」


冬月「・・・」


加持「これはもう、見ているこっちが恥ずかしいでさあね。もうやめにしませんか?」


ゲンドウ「・・・」


冬月「…私も、そう思っていたところだよ。年頃の好色は勿論あってもいいものだが、それを年配どもが陰で傍観するのは少し気味が悪い。私としても、少し罪悪感を覚え始めたところなのだ」


加持「副司令、おっしゃる通りです。罪悪感。いい言葉ですねえ。まさにそれなんですよ。私が思うのはね、こういったものは、娯楽に任せるべきなんです。映画や小説、そういったもので傍観するべきなんです。あるいは自らがその恋愛に走るか…どちらかです。これは娯楽とは言いません。ただの垣間見ですよ」


ゲンドウ「・・・私は、そんな低俗なものを見ているのではない」


加持「それでは?」


ゲンドウ「・・・」


加持「・・・まあ、いいでしょう。自分でそれを探れとでも言うのでしょう?司令は。そんなら、もう少しお付き合いさせていただきますがね。この、二人はどうしましょう?」


冬月「救護室に運べ」


加持「了解」


後書き

鋭意制作中。

30分とか言ってますけど、もしかしたら人によって長さが変わる可能性があります。そんなに長くはしませんが…。

方向性は定まってきました(不安要素はあるが)。
マリだったりマヤだったりマナだったり…ややこしや(ー ー;)
凡ミス多発の自分にとってはいい訓練だと思って、気をつけていきたいです。

作品に要望があればいつでもどうぞ。


このSSへの評価

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1件応援されています


SS好きの名無しさんから
2019-07-26 02:08:48

このSSへのコメント

2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2019-07-26 02:08:07 ID: S:Z9ueXC

好きです((唐突 
一人でニヤニヤしながら読ませてもらってます
これからも頑張ってください!

2: des cordes 2019-07-26 09:04:14 ID: S:MB6LFe

コメントありがとうございます!読者様のご期待に応えられるように、頑張ります。どうぞこれからもご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。


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